JP2001175099A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2001175099A
JP2001175099A JP35980299A JP35980299A JP2001175099A JP 2001175099 A JP2001175099 A JP 2001175099A JP 35980299 A JP35980299 A JP 35980299A JP 35980299 A JP35980299 A JP 35980299A JP 2001175099 A JP2001175099 A JP 2001175099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
toner
transfer
unit
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35980299A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Wakahara
史郎 若原
Tomohiro Oikawa
智博 及川
Yukikazu Kamei
幸和 亀井
Hideki Onishi
英樹 大西
Hiroshi Doshoda
洋 道正田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP35980299A priority Critical patent/JP2001175099A/ja
Publication of JP2001175099A publication Critical patent/JP2001175099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写ローラに付着するトナーを、感光体ドラ
ムなどへダメージを与えることなく、簡単な構成で除去
し、長期間にわたって良質な画像を得る。 【解決手段】 感光体ドラム5の表面には、現像手段8
でトナー13によって顕像化されてトナー像14が形成
され、転写ローラ9との間で、用紙3上に転写される。
転写の際には、転写用電源18から転写ローラに、トナ
ー像14を形成しているトナー13吸引するような電位
を印加する。転写ローラ9にトナー13が付着すると、
用紙3の裏面側を汚してしまうので、非印字時で用紙3
がないときに転写ローラ9のクリーニングを行う。転写
ローラ9には、感光体ドラム5との間に、DC成分がほ
ぼ0で、AC成分でトナー13に往復振動する力が作用
して、感光体ドラム5には付着し、転写ローラ9からは
離間させるような時間領域があるように、クリーニング
電位を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などで、電子写真方式を用いて記録紙やOHPシートな
どの記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真方式を用いる画像形
成装置は、画像信号を紙などの記録媒体上に可視像とし
て出力するために、一旦像担持体上に静電潜像を形成
し、トナーなどと呼ばれる顕像剤で静電潜像を現像した
後、顕像剤像を像担持体から記録媒体上に転写してい
る。像担持体上に形成されている顕像剤像を記録媒体上
に転写する転写手段についての先行技術は、たとえば特
開平5−289553や特開平5−313523号公報
などに開示されている。これらの先行技術では、転写手
段に転写ローラを用い、像担持体である感光ドラムの表
面のトナー画像を記録媒体上に転写して形成する。特開
平5−289553では、像担持体としての感光体のド
ラムに顕像剤であるトナーによる画像を形成し、転写手
段に電圧を印加して像担持体上の顕像剤像を記録紙上に
転写させる。画像の転写の際には、たとえば−2kVの
電圧を像担持体と転写部材との間に印加し、像担持体上
の顕像剤が記録媒体上に移行するようにしている。顕像
剤が転写部材上に移行すると、付着した転写剤が記録媒
体の裏面側を汚したりするので、印字を行わない際に
は、転写部材側に顕像剤が移行しないように交流電圧を
印加する。特開平5−313523にも、電子写真方式
の画像形成装置で、転写手段に非印字時に交流電圧を印
加する先行技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から、電子写真方
式の画像形成装置では、非印字時に転写部材に交流電圧
を印加して、像担持体上から顕像剤が転写部材上に移行
しないようにしているけれども、記録媒体である紙が像
担持体である感光体ドラムなどに巻付くペーパージャム
などが生じると、顕像剤であるトナーが転写部材として
の転写ローラなどに移行して付着してしまう。転写ロー
ラにトナーが付着していると、記録媒体の裏面側を汚し
てしまうので、転写ローラにトナーと逆の極性の電位を
印加して、付着しているトナーを転写ローラから感光体
ドラム側に戻し、感光体ドラムに備えられるクリーニン
グ手段で除去する方式のクリーニングが行われている。
しかしながらこのようなクリーニング方式では、転写ロ
ーラに固着したトナーをクリーニングするために、非常
に大きな電界が必要となり、この強電界のために絶縁破
壊を発生させるなど、転写ローラや感光体ドラムにダメ
ージを与えるような種々の不具合を招いている。さら
に、所定の帯電極性で帯電しているトナーに対しては良
好なクリーニングを行うことができても、所定の極性と
は逆の極性で帯電しているトナーには、逆に転写ローラ
の方に電気的に吸引することとなり、充分なクリーニン
グを行うことができない。
【0004】特開平5−289553や特開平5−31
3523などの先行技術では、非印字時に、転写ローラ
に直流成分を重畳した交流電圧を印加し、転写ローラと
感光体ドラムとの間に交流電界を形成して転写ローラ上
に付着するトナーを感光体ドラム側に戻し、感光体ドラ
ムに対してクリーニングを行う方法が提案されている。
しかしながらこの方法では所定の極性で帯電されている
トナーについては良好なクリーニングを行うことができ
るけれども、所定の帯電極性と逆の極性で帯電している
逆帯電トナーに対しては、転写ローラに印加される電圧
によって形成される電界によって、顕像剤に対しては転
写ローラ側に向かうような力が強く作用するので、逆帯
電トナーは転写ロール側にますます吸引され、感光体ド
ラム側に移行させてのクリーニングを行うことができな
い。転写ローラから逆帯電トナーの除去が充分に行われ
ないと、逆帯電トナーは印字時には転写ローラに印加す
る電圧によって転写ローラから離れる方向に力が作用す
るので、記録媒体の裏面側に付着して、裏汚れが発生し
やすくなってしまう。
【0005】本発明の目的は、像担持体または転写手段
へのダメージを抑え、転写手段に対する顕像剤が付着し
ても容易にクリーニングすることができ、長期間にわた
って良質な画像を得ることができる画像形成装置を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定める方
向に移動する像担持体に沿って、帯電手段、露光手段、
現像手段、転写手段およびクリーニング手段が配置さ
れ、像担持体上に露光手段によって形成される静電潜像
を現像手段によって顕像化して、像担持体上に静電的に
担持される顕像剤像を、転写手段が配置される位置で、
像担持体と転写手段の転写部材との間を通過する記録媒
体上に転写させ、記録媒体上に顕像剤による画像を形成
する画像形成装置において、転写部材に電圧を印加する
電圧印加手段と、電圧印加手段から転写部材に印加する
電圧を制御する電圧制御手段であって、記録媒体上への
画像形成を行う印字時には、像担持体上の顕像剤が転写
部材側に移行するように、転写部材の表面の電位が所定
の転写電位となるような直流電圧を印加し、記録媒体上
への画像形成を行わない非印字時の予め定めるタイミン
グで、転写部材に交流成分を含む電圧を印加し、該交流
成分を含む電圧は、像担持体と転写部材との間に形成さ
れる電界から転写部材上に付着している顕像剤に作用す
る力Fが、直流成分は0または略0となり、像担持体の
移動に伴って弱まり、該電界から作用する力Fを除いて
像担持体に向かうように顕像剤に作用する力F1と、該
電界から作用する力Fを除いて転写部材に向かうように
顕像剤に作用する力F2との間で、│F1│>│F│>
│F2│となる時間領域が生じ、該時間領域で該力Fの
方向が少なくとも1回以上反転するように制御する電圧
制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装置であ
る。
【0007】本発明に従えば、画像形成装置は、予め定
める方向に移動する像担持体に沿って帯電手段、露光手
段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段を配置
する。像担持体上には、露光手段によって静電潜像が形
成され、現像手段によって静電潜像が顕像化されて、顕
像剤像が担持される。顕像剤像は、転写手段が設けられ
ている位置で、像担持体と転写手段の転写部材との間を
通過する記録媒体上に転写され、記録媒体上に顕像剤に
よる画像が形成される。転写部材には電圧印加手段によ
って電圧が印加される。記録媒体上への画像形成を行う
印字時には、像担持体上の顕像剤像が転写部材側に移行
するように、転写部材の表面の電位が所定の転写電位と
なるような直流電圧が印加される。記録媒体上への画像
形成を行わない非印字時の予め定めるタイミングでは、
転写部材に交流成分を含む電圧が印加される。
【0008】交流成分を含む電圧は、像担持体と転写部
材との間に形成される電界から転写部材上に付着してい
る顕像剤に作用する力Fが、直流成分は0または略0と
なり、像担持体の移動に伴って弱まり、電界から作用す
る力Fを除いて像担持体に向かうように顕像剤に作用す
る力F1と、電界から作用する力Fを除いて転写部材に
向かうように顕像剤に作用する力F2との間で、力Fが
F2よりも大きく、力Fが力F1よりも小さい時間領域
が生じ、その時間領域で力Fの方向が少なくとも1回以
上反転するように電圧制御手段によって制御される。非
印字時には、顕像剤に作用する力Fの直流成分は0また
は略0となって、転写部材に向かう力F2よりも大き
く、像担持体に向かう力F1よりも小さい時間領域が設
けられるので、この間に転写部材上に付着している顕像
剤が転写部材の表面から離れて像担持体側に移行し、像
担持体上に力F1で付着している顕像剤は付着したまま
留まる。この時間領域では、複数回力Fの方向が変化す
るので、顕像剤の帯電極性が所定の極性と逆極性であっ
ても、像担持体や転写部材にダメージを与えるおそれが
ある高電圧を印加することなく、転写部材側から像担持
体側に移行させることができる。像担持体はクリーニン
グ手段で付着している顕像剤を除去するので、余分な顕
像剤を有効に除去して、顕像剤による記録媒体の汚れを
防止することができる。
【0009】また本発明は、前記非印字時に、前記像担
持体の帯電を行わないとともに、前記顕像剤による静電
潜像の顕像化も行わないように制御する印字制御手段を
さらに含み、前記電圧制御手段は、前記交流成分を含む
電圧が直流成分を含まないように制御することを特徴と
する。
【0010】本発明に従えば、印字制御手段は、非印字
時に像担持体の帯電を行わないとともに、顕像剤による
静電潜像の顕像化も行わないように制御し、電圧制御手
段は、交流成分を含む電圧が直流成分を含まないように
制御する。非印字時に像担持体の帯電電位は0に近くな
り、顕像剤による静電潜像の顕像化も行わないので、像
担持体の表面には顕像剤が付着しない。転写部材の表面
に直流成分を含まない交流電圧を印加しても、転写部材
と像担持体との間に形成される交流電界の直流成分は0
に近くなり、顕像剤の帯電極性が所定の極性であって
も、またその逆極性であっても、同様に転写部材から像
担持体側に移行させてクリーニング手段による除去を行
わせることができる。
【0011】また本発明は、前記非印字時に、前記露光
手段によって前記像担持体を全面露光するとともに、前
記顕像剤による静電潜像の顕像化も行わないように制御
する印字制御手段をさらに含み、前記電圧制御手段は、
前記交流成分を含む電圧が直流成分を含まないように制
御することを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、印字制御手段によって非
印字時に、像担持体を露光手段によって全面露光させる
とともに、顕像剤による静電潜像の顕像化を行わないよ
うに制御するので、像担持体はほとんど帯電していない
状態でかつ顕像剤の付着がない状態で、転写部材に付着
している顕像剤を移行させてクリーニング手段による除
去を行うことができる。電圧制御手段は、転写部材に印
加する電圧の直流成分をほとんど0に近くするので、転
写部材に印加する電源の構成を簡略化することができ
る。
【0013】また本発明は、前記移動する像担持体に沿
って、前記現像手段と前記転写手段との間に配置され、
前記非印字時に該像担持体上の電荷を除去する除電手段
をさらに含み、前記電圧制御手段は、前記交流成分を含
む電圧が直流成分を含まないように制御することを特徴
とする。
【0014】本発明に従えば、除電手段は像担持体に沿
って現像手段と転写手段との間に配置され、非印字時に
像担持体上の電荷を除去するので、電圧制御手段は、転
写部材に印加する電圧の直流成分をほとんど0に近くす
るので、転写部材に印加する電源の構成を簡略化するこ
とができる。
【0015】また本発明で前記除電手段は、前記像担持
体に光を照射して電荷を除去することを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、除電手段は像担持体に光
を照射して電荷を除去するので、簡単な構成で像担持体
の表面の電荷を除去することができる。
【0017】
【発明の実施の構成】図1は、本発明の実施の一形態と
しての画像形成装置1の概略的な構成を示す。このよう
な画像形成装置は、たとえばコンピュータの出力装置で
あるプリンタとして使用することができる。また、ワー
ドプロセッサやファクシミリ装置の印字部としても使用
することができる。さらにデジタル複写機の印字部とし
ても使用することができる。
【0018】図1に示す画像形成装置1は、全体的な制
御を行うメイン制御1aと、画像を形成する画像形成部
2と、画像形成部2に記録媒体としての用紙3を供給す
る給紙ユニット4とを含む。画像形成部2は、アルミニ
ウムの素管の表面に感光体層を形成した像担持体として
の感光体ドラム5を中心に形成される。感光体ドラム5
は、軸線まわりに一定方向に回転し、感光体ドラム5の
表面に沿って、帯電手段である帯電ローラ6、露光手段
であるレーザユニット7、現像手段8、転写手段である
転写ローラ9が配置される。感光体ドラム5の表面が回
転して、転写ローラ9の位置から帯電ローラ6の位置ま
で一巡する経路の途中には、クリーニング手段10およ
び除電ランプ11が配置される。
【0019】帯電ローラ6は、感光体ドラム5の表面の
感光体層に均一な電荷を付与する。帯電ローラ6に電位
を供給するために、帯電用電源12が設けられるている
レーザユニット7は、帯電された感光体ドラム5の表面
に画像データに応じてレーザ光を照射して露光させる。
感光体ドラム5の感光体層は、光の照射部分で電気絶縁
性が低下し、帯電している電荷が減少するので、電荷パ
ターンからなる静電潜像が形成される。現像手段8で
は、静電潜像に対して顕像剤であるトナー13を供給し
て顕像化し、トナー像14を形成する。トナー13は、
一成分系の場合、顔料を含む微粒子を、電気絶縁性の熱
可塑性樹脂などでコーティングして形成され、現像手段
8内部に貯えられている。現像手段8内でトナー13は
一定の極性に帯電されているので、電荷パターンに応じ
た濃度で静電潜像を現像する。トナー像14は、用紙3
が感光体ドラム5と転写ローラ9との間を通る部分で、
用紙3上に転写される。用紙3は、定着ユニット15に
搬送され、加熱および加圧によって、トナー像14が用
紙3上に融着する。トナー像14が定着した用紙3は、
排紙トレー16上に排出される。
【0020】クリーニング手段10は、転写の際に用紙
3上へは移行しないで感光体ドラム5上に残留したり、
後述するように転写ローラ9側から感光体ドラム5上に
移動させて回収したトナー13を、感光体ドラム5の表
面から掻き落すために設けられる。クリーニング手段1
0には、ブレードやブラシなどが備えられる。除電ラン
プ11は、感光体ドラム5の表面の残留電荷を中和して
除去するために設けられ、たとえば複数の発光ダイオー
ド(以下、「LED」と略称する。)から成る。現像手
段8内で、トナー13を帯電させるために、トナー用電
源17が設けられる。転写ローラ9には、印字時にトナ
ー13を吸引する電圧を印加し、非印字時にはトナー1
3を感光体ドラム5側に移行させる電圧を印加するため
に、電圧印加手段である転写用電源18が設けられる。
転写用電源18からの出力は、電圧制御手段であるメイ
ン制御手段1aによって制御される。メイン制御手段1
aは、帯電用電源12やトナー用電源17などの出力も
制御する。
【0021】帯電ローラ6は、たとえばウレタンを母材
とするソリッドゴムから成り、105 Ω・cm程度の抵
抗値を示す。帯電用電源12によって、帯電ローラ6
は、素管が設置されている感光体ドラム5に対し、その
表面電位が−600Vとなるように電位を供給する。転
写ローラ9は、帯電ローラ6と同様に、たとえばウレタ
ンを母材とする。帯電ローラ6の表面硬度は、JIS
K6301のA形で30°程度であり、発泡ゴム層で形
成される。
【0022】次に、図1に示す画像形成装置1の動作に
ついて説明する。図示を省略しているホストコンピュー
タから印字のコマンドがメイン制御手段1aに与えられ
ることによって、印字動作が行われる。給紙ユニット4
は、複数枚の用紙3を積層状態で収納するカセット19
と、積層された用紙3を1枚ずつ取出すピックアップロ
ーラ20とを備えている。印字動作は、まずピックアッ
プローラ20がカセット19から用紙3を1枚取出し、
給紙ユニット4に隣接して設けられるレジストローラ2
1まで送ることによって開始される。レジストローラ2
1は、用紙3を所定の速度で感光体ドラム5と転写ロー
ラ6との対向領域に送り出す。この動作に同期して、帯
電ローラ6には、帯電用電源12から、たとえば約−1
200Vの電位が与えられる。これによって、感光体ド
ラム5の表面には、一様に、約−600Vの表面電位を
呈するように電荷が供給される。ピックアップローラ2
0やレジストローラ21の動作も、メイン制御手段1a
によって制御される。
【0023】帯電ローラ6によって帯電した感光体ドラ
ム5の表面が、感光体ドラム5の回転によってレーザユ
ニット7に対向している領域に到達すると、レーザユニ
ット7は所望の画像データに対応したレーザパルスを感
光体ドラム5の帯電が施された表面に照射する。レーザ
光で照射された表面では、感光体が低抵抗になるために
電荷が抜け、静電気による電荷像としての静電潜像が形
成される。静電潜像が形成されている表面の部分は、感
光体ドラム5の回転で、現像手段8に対向している領域
に移動する。現像手段8は、内部に、トナー13を貯留
し、トナー13に所定の特性を付与するスリーブ22を
有する。トナー13は、たとえば−7〜−8μc/gの
電荷量を呈するように帯電し、静電潜像に付着して顕像
化させてトナー像14を形成する。
【0024】トナー像14は、さらに感光体ドラム5の
回転に伴って移動し、転写ローラ9の対向領域に到達す
る。このとき、レジストローラ21から送込まれる用紙
3も感光体ドラム5と転写ローラ9との対向領域に到達
する。トナー像14は、用紙3に接触し、用紙3上に転
写されて、用紙3上に画像が形成される。用紙3上のト
ナー像は定着ユニット15で定着される。
【0025】図1に示す画像形成装置1では、静電潜像
を形成するための露光手段としてレーザユニット7を使
用している例を説明しているけれども、これに限定され
ることはなく、たとえば複数のLEDを用いて構成され
るLEDヘッドなどを使用することもできる。さらに、
露光手段は、たとえばコンピュータなどの外部の機器か
らの画像信号や、デジタル複写機の画像処理部からの画
像信号で露光するばかりではなく、たとえば原稿に対し
て照射した複写光による露光を行うことができるアナロ
グ複写機の露光装置であってもよい。
【0026】図1の定着ユニット15は、転写されたト
ナー像を、加熱および加圧することによって、用紙3上
に定着させる。定着ユニット15には、加熱ローラ2
3、ヒータ24、加圧ローラ25、温度センサ26およ
び温度制御回路27が設けられる。加熱ローラ23は、
たとえば厚さ2mmのアルミニウム管から成る。ヒータ
24は、たとえばハロゲンランプから成り、加熱ローラ
23に内蔵されている。加圧ローラ25は、たとえばシ
リコーン樹脂で形成される。加熱ローラ23と加圧ロー
ラ25とは互いに対向して配置され、中間に用紙3を挟
んで加圧することができるように、それぞれの軸の両端
などを、図示を省略しているスプリング等で、たとえば
約2kgfの荷重が加えられている。温度センサ26
は、加熱ローラ23の表面の温度を検出する。温度制御
回路27は、温度センサ26の検出結果に基づいて、ヒ
ータ24のON/OFF等を制御し、加熱ローラ23の
表面の温度をたとえば150℃に保持する。また、定着
ユニット15には、図示は省略しているけれども、用紙
3が排出されたことを検出する排紙センサなども備えら
れる。なお、以上説明した加熱ローラ23、ヒータ2
4、加圧ローラ25等の材質は、一例であり、特に限定
されるものではない。加熱ローラ23の表面の温度も、
特に限定されるものではない。
【0027】図2は、本実施形態の画像形成装置1で、
転写ローラ9にクリーニングを行うための電位印加の考
え方のタイミングを模式的に示す。転写ローラ9には、
転写用電源18から、印字動作の前回転と印字動作後の
後回転で、−600VのDC成分を有するVpp1.2
kVのAC電位をクリーニング電位として付与してい
る。感光体ドラム5を回転させるメインモータの回転開
始時刻t1と同時に、前回転でのクリーニング電位が印
加され、その後に用紙3が時刻t2から存在するように
なると、一定のDC成分のみの転写電位に切換えられ
る。時刻t3で用紙3が無くなると、後回転でのクリー
ニング電位に切換えられる。時刻t4でメインモータの
回転が停止すると、クリーニング電位の印加も終了す
る。
【0028】図3は、本発明によるクリーニングの原理
を模式的に示す。転写ローラ9と感光体ドラム5との間
には、微小空隙28が形成される。微小空隙28の間隔
は、感光体ドラム5と転写ローラ9とが対向しているニ
ップの位置で最小となり、その前後では大きくなる。特
に、感光体ドラム5の回転方向の下流側では、ニップの
位置を経過後に、微小空隙28は次第に大きくなる。前
述のようなクリーニング電位を転写ローラ9に印加する
と、微小空隙28内には、クリーニング電位のAC成分
によって、振動電界Eが発生する。この振動電界Eによ
って、転写ローラ9に付着しているトナー13は、振動
する力Fが作用して往復運動を行う。感光体ドラム5の
回転によって、微小空隙28が次第に大きくなると、発
生する振動電界Eは次第に小さくなり、トナー13が受
ける力も小さくなる。このとき、転写ローラ9に付着し
ているトナー13はその表面から離脱することができて
も、感光体ドラム5に付着しているトナー13はその表
面から離脱することができないようにすれば、転写ロー
ラ9に付着しているトナー13のみを感光体ドラム5に
移行させて、転写ローラ9をクリーニングすることがで
きる。
【0029】図3に示すように、帯電しているトナー1
3が転写ローラ9の表面に付着している状態では、トナ
ー13に作用する力のうちで、振動電界Eに基づくもの
を除くと、トナー13の持つ鏡像力が支配的となる。ト
ナー13と感光体ドラム5との間の鏡像力F1は、感光
体ドラム5のアルミニウム素管5aとの間に作用する。
トナー13と転写ローラ9との間の鏡像力F2は、トナ
ー13と金属導体製である転写ローラ9の軸9aとの間
に作用する。鏡像力は、電荷と導体との間の距離をdと
して、1/(4d2)に比例するために、鏡像力F1と
鏡像力F2とは、感光体ドラム5の表面の感光体層5b
の厚みr1と、転写ローラ9のゴム層9bの厚みr2
と、に依存する。ただし、ゴム層9bの厚みr2はトナ
ー13の粒径に比較して充分に大きいのでトナー13の
粒径を無視することができるけれども、感光体ドラム5
の感光体層5bの厚みr1は、トナー13の粒径に近
い。このため、鏡像力F1は、感光体層5bの厚みとト
ナー13の粒径との合計値をr1として算出する必要が
ある。ただし、r1≪r2となるので、│F1│≫│F
2│となる。
【0030】感光体ドラム5と転写ローラ9との間の微
小空隙28のニップ位置では、振動電界Eを充分に大き
くすれば、│F│>│F1│>│F2│となって、トナ
ー13は感光体ドラム5と転写ローラ9との間を往復運
動する。感光体ドラム5の回転で、力Fが次第に弱まる
と、│F1│>│F│>│F2│となる。この状態で、
トナー13は転写ローラ9の表面から感光体ドラム5に
移動するけれども、感光体ドラム5から転写ローラ9へ
の移動は起らなくなる。結果的に、転写ローラ9上のト
ナー13が感光体ドラム5上に移動することとなる。さ
らに、この状態では、振動電界Eによって、正極性に帯
電しているトナー13と逆極性に帯電しているトナー1
3との振動方向は逆になるけれども、鏡像力はトナー1
3の帯電極性には関係がないので、帯電極性の如何を問
わず、上述の現象が発生し、良好なクリーニングが可能
となる。
【0031】正極性のトナー13と逆極性のトナー13
とで同等のクリーニング効果を奏するようにするために
は、振動電界EのDC成分がほぼ0である必要がある。
たとえばDC成分として正極性を持つ場合は、正規の帯
電が正極性であるとき、逆極性である負極性に帯電して
いるトナー13は転写ローラ9に残されやすくなって、
クリーニングされるトナー13の極性に偏りが生じ、充
分なクリーニングを行うことができない。DC成分とし
て負極性を持つ場合も、同様に、正極性で帯電している
トナー13に対するクリーニングが不充分になる。した
がって、トナー13の帯電極性が正負にかかわらずに良
好なクリーニング効果を得るためには、前述のようにD
C成分をほとんど含まない振動電界Eである必要があ
る。そこで、本実施形態では、感光体ドラム5の表面電
位が−600Vであるので、−600VのDC成分を持
たせた振動電位を転写ローラ9に印加し、微小空隙28
内でトナー13が感じる振動電界EのDC成分が実質的
に0になるようにしている。仮にAC成分のみのクリー
ニング電位を印加すると、感光体ドラム5の表面電位の
−600Vが微小空隙28にかかり、トナー13が感じ
る振動電界Eには、実質的に正極性のDC成分が含まれ
ていることになる。
【0032】さらに、前述のように、鏡像力F1,F2
と振動電界Eによってトナー13に付与される力Fとの
間には、│F1│>│F│>│F2│の関係が必要にな
るけれども、力Fは微小空隙28の増大とともに次第に
小さくなるので、この条件を満たしている間に、振動電
界EのAC成分の方向が逆転することが必須条件とな
る。すなわち、転写ローラ9上に存在するトナー13
が、付与された振動電界EのAC成分の方向が逆転して
感光体ドラム5の方向に移動することが必須条件とな
る。ところが付与する振動電界EのAC成分の周波数が
あまりに高すぎると、トナー13がそのAC成分に追従
することができなくなって、移動することができなくな
ってしまう。一方、AC成分の周波数が低すぎると、│
F1│>│F│>│F2│の条件を満足する時間内に電
界の方向が反転せず、良好なクリーニング効果が得られ
ない事態となる。この条件は、使用するトナー13の粒
径や帯電量の他に、感光体層5bの厚みや誘電率等の種
々のパラメータに応じて、適宜決定することが望まし
い。本実施形態では、前述のように、正のピークから負
のピークまでのVpp=1.2kVのAC成分を与えて
いる。周波数は、720Hzである。ただし、これはあ
くまでも一例であり、本発明はこれに限定されるもので
はない。本発明では、両極性の帯電トナー13に対して
同等にクリーニングを行うことができるので、過大な電
界をかけて感光体ドラム5や転写ローラ9にダメージを
与えるような事態を避けることができる。
【0033】図4は、本実施形態の画像形成装置1で転
写ローラ9のクリーニングを行うための電位印加のタイ
ミングの他の考え方を模式的に示す。メインモータにつ
いてのタイミングは図示を省略するけれども、図2と同
様であり、時刻t1,t2,t3,t4も図2に対応し
ている。本実施形態では、転写ローラ9のクリーニング
が行われる間、すなわち時刻t2以前と時刻t3以降
は、感光体ドラム5の帯電を行わないように、帯電ロー
ラ6への電位の印加を停止する制御を行う。この結果、
印字動作前の前回転と印字動作後の後回転とでは、感光
体ドラム5の表面電位がほぼ0となり、転写ローラ9に
付与するクリーニング電位のDC成分を0にして印加し
ても、トナー13はDC成分が0である振動電界Eを感
じることができる。このように、転写ローラ9に印加す
るクリーニング電位としてAC成分のみの使用が可能に
なるので、転写用電源18の部品点数を削減し、装置の
小型化やコストダウンを図ることができる。
【0034】ただし、転写ローラ9のクリーニング時
に、感光体ドラム5には帯電が施されていないので、レ
ーザユニット7によって露光される部分と同様にトナー
13を付着する。このため、現像手段8から帯電したト
ナー13が感光体ドラム5上に供給されてしまい、転写
ローラ9に移行して新たに付着してしまうこととなる。
したがって、転写ローラ9のクリーニング時には、現像
手段8も制御し、現像動作を停止させる。現像手段8の
停止は、たとえば図4に示すように、時刻t2以前と時
刻t3以降、トナー用電源17から供給する現像バイア
ス電圧を、通常の−350Vから0Vまたは正の電位に
切換える。また、現像手段8を感光体ドラム5の表面か
ら機械的に離間させることによっても、現像を停止させ
ることができる。
【0035】図5は、本実施形態の画像形成装置1で、
転写ロール9のクリーニングを行うための電位印加のタ
イミングのさらに他の考え方を模式的に示す。本形態で
は、図4の形態と同様に、転写ローラ9に印加するクリ
ーニング電位中のDC成分を0にしても、転写ローラ9
と感光体ドラム5との間の振動電位EのDC成分を0に
することができる。ただし、図4の形態では帯電ローラ
6への電位印加を制御するのではなく、時刻t1〜t2
の前回転と時刻t3〜t4の後回転にレーザユニット7
による感光体ドラム5の表面への全面露光を行って、感
光体ドラム5の表面電荷を除去する。これによって、転
写ローラ9に印加するクリーニング電位は、AC成分の
みを含めばよく、図4の形態と同様な効果を奏する。特
に、図4のような帯電ローラ6に印加する高圧の電位を
ON/OFFする制御を行う必要がないので、構成を簡
略化することができる。なお、レーザユニット7は、時
刻t2〜t3は、静電潜像形成のための露光を行う。
【0036】図6は、本発明の実施の他の形態としての
画像形成装置31の概略的な構成を示す。本実施形態
で、図1に示す実施形態に対応する部分には同一の参照
符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、
メイン制御手段31aが図4や図5に示す形態と同様
に、クリーニング電位のDC成分を0にしても微小空隙
28内の振動電界EのDC成分が0になるようにするけ
れども、現像手段8による現像の停止は行わない。現像
を停止するために、現像手段8に印加するバイアス電位
を変えると、現像手段8内部に貯えられるトナー13に
対して不所望な電荷が供給される可能性があり、トナー
13が所定の特性を示さなくなるおそれがある。トナー
13が所定の特性を示さないと、形成される画像の画質
が劣化するなどの不具合が発生しやすくなる。また、現
像手段8を機械的に感光体ドラム5の表面から離間させ
る場合には、離間させるための機構やスペースが必要と
なる。このため、部品点数の増加、装置の複雑化や大型
化、信頼性の低下等を招き、コストアップの原因ともな
る。
【0037】本実施形態では、現像手段8と転写ローラ
9との間に、除電手段である導電性のゴムなどで形成さ
れるブレード32を配置する。ブレード32の先端を感
光体ドラム5の表面に接触させ、ブレード32の基端側
を接地すれば、感光体ドラム5の表面の電荷を逃し、図
4および図5の形態と同様に、表面電位を0Vにするこ
とができる。感光体ドラム5の表面電位が0Vになるの
で、転写ローラ9に印加するクリーニング電位は、AC
成分のみを使用すればよく、転写用電源18の部品点数
の削減と、装置の小形化およびコストダウンを図ること
ができる。さらに、現像手段8に印加するバイアス電位
が一定となるので、トナー13の特性を良好に維持する
ことができるという長所もある。
【0038】なお、図6ではブレード32の先端が感光
体ドラム5の表面に接触して除電を行っている状態を示
しているけれども、印字動作時は、ブレード32の先端
を感光体ドラム5の表面から離間させる必要がある。ブ
レード32の先端が感光体ドラム5の表面に接触した状
態のまま、図1に示すように現像手段8で顕像化したト
ナー像14を転写ローラ9まで移動させようとすると、
ブレード32によってトナー像14が乱されてしまうか
らである。このため、印字時にはブレード32を感光体
ドラム5の表面から離間させ、非印字時にブレード32
を感光体ドラム5の表面に接触させる離接機構を設ける
必要がある。ただし、ブレード32は、現像手段8に比
較して小型かつ軽量であるので、ブレード32の離接機
構は、現像手段8を感光体ドラム5の表面から離間させ
る機構よりも簡略化することができる。除電手段として
は、ブレード32に限定されず、種々の部材、たとえば
導電性ブラシや導電性ローラを使用することもできる。
また、除電手段は、接地するばかりではなく、電源に接
続して、電位を供給してもよい。本実施形態では、メイ
ン制御手段31aで、転写用電源18等の制御を図1の
メイン制御手段1aと同様に行い、さらに離接機構の制
御を行う。
【0039】図7は、本発明の実施のさらに他の形態と
しての画像形成装置41の概略的な構成を示す。本実施
形態で、図1に示す実施形態に対応する部分には同一の
参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態で
は、図6に示す実施形態の除電手段であるブレード32
に代えて、LEDランプ42を用いる。LEDランプ4
2は、点灯時に感光体ドラム5の表面を光で照射し、感
光体層の電気抵抗を低下させて電荷を消失させる。転写
ローラ9のクリーニング時に、感光体ドラム5の表面電
位を0Vにすることができるので、転写ローラ9に印加
するクリーニング電位のDC成分を0にして、転写用電
源18の部品点数削減、小型化、コストダウンを図るこ
とができる。また、図6の実施形態と同様に、現像手段
8でのトナー13へのバイアス電位を一定にすることが
できる。本実施形態では、メイン制御手段41aで、転
写用電源18等の制御を図1のメイン制御手段1aと同
様に行い、さらにLEDランプ42のON/OFF制御
を行う。
【0040】さらに、本実施形態では、LEDランプ4
2のON/OFFで除電手段としての制御を行うことが
できるので、図6の実施形態で必要なブレード32の離
接機構も不要になり、部品点数の削減と、装置の小型
化、コストダウンや信頼性の向上を図ることができる。
なお、除電手段として、LEDランプ42による露光除
電に代えて、種々の光源を利用することもできる。
【0041】以上で説明した各実施形態では、印字の前
後での前回転および後回転のタイミングで転写ローラ9
のクリーニングを行うようにしているけれども、本発明
はこれに限定せず、印字動作が行われない場合、たとえ
ば複数枚の用紙を連続的に印字するときの紙間や、電源
投入時の装置始動時や、ウオームアップ時などにも、転
写ローラ9のクリーニングを行うことができる。また、
ペーパジャム等による異常停止からの復帰時などの種々
の場面でクリーニングを行うようにすれば、良好な状態
で印字を行うことができる。また、図2、図4および図
5に示すクリーニング電位の波形では、AC成分が正弦
波で示されているけれども、これに限定されず、たとえ
ば方形波も使用可能である。振動電界Eが発生し、帯電
しているトナー13に作用する力Fの方向が反転すれば
よいからである。
【0042】さらに、各画像形成装置1,31,41は
モノクロの印字装置を例として説明しているけれども、
これに限定されるものではなく、たとえばカラーの画像
形成装置に本発明を適用することもできる。カラーの画
像を形成する場合には、複数の色のトナー13を使用す
る必要があり、使用するトナー13の特性の違いによっ
て、良好なクリーニングに必要な振動電界も異なるた
め、各色のトナー13の特性に応じて適宜電位を決定し
て、色毎にクリーニング電位を異ならせることが好まし
い。ただし、クリーニングに対して同等の特性を呈する
トナー13に対しては、同じクリーニング電位を印加す
る方が、部品点数の削減を図ることができるので、望ま
しい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、非印字時
に転写部材に印加する交流を含む電圧によって顕像剤に
作用する力が、顕像剤が転写部材に向かう力よりも大き
く、顕像剤が像担持体に向かう力よりも小さくなる時間
領域が設けられるので、転写部材の表面に付着している
顕像剤は像担持体側に移行するけれども、像担持体上に
付着している顕像剤は付着したまま留まり、像担持体の
移動方向に沿って設けられるクリーニング手段によって
除去することができる。転写部材と像担持体との間に発
生する電界は、直流成分が0または略0であるので、顕
像剤の極性が所定の極性であっても、逆極性であって
も、像担持体や転写部材にダメージを与えることなく、
同様に像担持体側に移行させて付着させることができ、
転写部材側に付着したまま残って印字時に記録媒体の裏
面側を汚すような現象を避けることができる。
【0044】また本発明によれば、転写部材から顕像剤
を移行させる像担持体は帯電させないので、転写部材に
印加する電圧の直流成分がほとんど0でも、交流成分に
よって、正規の極性に帯電した顕像剤であっても、逆極
性に帯電した顕像剤であっても、同等に像担持体側に移
行させて除去することができる。転写部材に印加する電
圧は交流成分のみでよいので、電源の部品点数の削減と
装置の小形化、コストダウンが可能となる。さらに顕像
剤による静電潜像の顕像化も行わないので、顕像剤の消
費も抑えることができる。
【0045】また本発明によれば、露光手段による全露
光で像担持体の電荷を除き、転写部材から像担持体に顕
像剤を移行させる際に転写部材に交流電圧のみを印加し
ても正逆両極性の顕像剤を有効に像担持体側に移行させ
て除去することができる。転写部材に印加する電圧とし
て交流成分のみを使用するので、電源の部品点数の削減
と装置の小形化、コストダウンが可能となる。さらに現
像手段で顕像剤の消費を抑えることもできる。また露光
手段による全露光で像担持体の表面の電荷を除去するの
で、帯電手段の制御を行う必要はなく、高電圧を制御す
るための構成を不要にすることができる。
【0046】また本発明によれば、像担持体の表面の電
荷を現像手段の後で除電手段によって除去し、転写手段
の位置で帯電していない状態で転写部材の表面の顕像剤
を移行させてクリーニング手段で除去することができ
る。転写部材には直流成分が0に近い交流成分を印加す
ればよいので、電源の部品点数の削減と装置の小形化、
コストダウンを図ることができる。帯電手段や現像手段
に対しての制御も不要となり、特に現像手段での印加電
圧が一定とすることができるので、顕像剤の特性を良好
に維持することができる。
【0047】また本発明によれば、像担持体の表面の除
電を光の照射によって行うので、除電手段の構成を簡略
化し、部品点数の削減と装置の小形化およびコストダウ
ンや信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての画像形成装置1
の概略的な構成を示す簡略化した断面図である。
【図2】図1の実施形態で、転写ローラ9のクリーニン
グを行うための印加電位の切換状態の一例を模式的に示
すタイムチャートである。
【図3】図1の実施形態で、転写ローラ9のクリーニン
グが行われる原理を模式的に示す部分的な断面図であ
る。
【図4】図1の実施形態で、転写ローラ9のクリーニン
グを行うための印加電位の切換状態の他の例を模式的に
示すタイムチャートである。
【図5】図1の実施形態で、転写ローラ9のクリーニン
グを行うための印加電位の切換状態のさらに他の例を模
式的に示すタイムチャートである。
【図6】本発明の実施の他の形態としての画像形成装置
31の概略的な構成を示す簡略化した断面図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態としての画像形
成装置41の概略的な構成を示す簡略化した断面図であ
る。
【符号の説明】
1,31,41 画像形成装置 1a,31a,41a メイン制御手段 3 用紙 5 感光体ドラム 5a アルミニウム素管 5b 感光体層 6 帯電ローラ 7 レーザユニット 8 現像手段 9 転写ローラ 9a 軸 9b ゴム層 10 クリーニング手段 12 帯電用電源 13 トナー 14 トナー像 17 トナー用電源 18 転写用電源 28 微小空隙 32 ブレード 42 LEDランプ
フロントページの続き (72)発明者 亀井 幸和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大西 英樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 道正田 洋 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H027 EA03 ED06 ED24 EE02 ZA07 2H032 AA05 BA05 BA29 CA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定める方向に移動する像担持体に沿
    って、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および
    クリーニング手段が配置され、像担持体上に露光手段に
    よって形成される静電潜像を現像手段によって顕像化し
    て、像担持体上に静電的に担持される顕像剤像を、転写
    手段が配置される位置で、像担持体と転写手段の転写部
    材との間を通過する記録媒体上に転写させ、記録媒体上
    に顕像剤による画像を形成する画像形成装置において、 転写部材に電圧を印加する電圧印加手段と、 電圧印加手段から転写部材に印加する電圧を制御する電
    圧制御手段であって、記録媒体上への画像形成を行う印
    字時には、像担持体上の顕像剤が転写部材側に移行する
    ように、転写部材の表面の電位が所定の転写電位となる
    ような直流電圧を印加し、 記録媒体上への画像形成を行わない非印字時の予め定め
    るタイミングで、転写部材に交流成分を含む電圧を印加
    し、 該交流成分を含む電圧は、像担持体と転写部材との間に
    形成される電界から転写部材上に付着している顕像剤に
    作用する力Fが、直流成分は0または略0となり、像担
    持体の移動に伴って弱まり、該電界から作用する力Fを
    除いて像担持体に向かうように顕像剤に作用する力F1
    と、該電界から作用する力Fを除いて転写部材に向かう
    ように顕像剤に作用する力F2との間で、│F1│>│
    F│>│F2│となる時間領域が生じ、該時間領域で該
    力Fの方向が少なくとも1回以上反転するように制御す
    る電圧制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記非印字時に、前記像担持体の帯電を
    行わないとともに、前記顕像剤による静電潜像の顕像化
    も行わないように制御する印字制御手段をさらに含み、 前記電圧制御手段は、前記交流成分を含む電圧が直流成
    分を含まないように制御することを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記非印字時に、前記露光手段によって
    前記像担持体を全面露光するとともに、前記顕像剤によ
    る静電潜像の顕像化も行わないように制御する印字制御
    手段をさらに含み、 前記電圧制御手段は、前記交流成分を含む電圧が直流成
    分を含まないように制御することを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記移動する像担持体に沿って、前記現
    像手段と前記転写手段との間に配置され、前記非印字時
    に該像担持体上の電荷を除去する除電手段をさらに含
    み、 前記電圧制御手段は、前記交流成分を含む電圧が直流成
    分を含まないように制御することを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記除電手段は、前記像担持体に光を照
    射して電荷を除去することを特徴とする請求項4記載の
    画像形成装置。
JP35980299A 1999-12-17 1999-12-17 画像形成装置 Pending JP2001175099A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35980299A JP2001175099A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35980299A JP2001175099A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001175099A true JP2001175099A (ja) 2001-06-29

Family

ID=18466369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35980299A Pending JP2001175099A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001175099A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6968149B2 (en) * 2003-03-12 2005-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of cleaning the same
JP2010038955A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Sharp Corp 画像形成装置の2次転写ベルトクリーニング方法
JP2013029810A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成システム、転写方法及び転写プログラム
JP2014056231A (ja) * 2012-06-13 2014-03-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2014232128A (ja) * 2013-05-01 2014-12-11 株式会社リコー 画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6968149B2 (en) * 2003-03-12 2005-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of cleaning the same
JP2010038955A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Sharp Corp 画像形成装置の2次転写ベルトクリーニング方法
JP2013029810A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成システム、転写方法及び転写プログラム
JP2014056231A (ja) * 2012-06-13 2014-03-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2014232128A (ja) * 2013-05-01 2014-12-11 株式会社リコー 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920009350B1 (ko) 화상 형성장치
US6173135B1 (en) Image forming apparatus with a bias control feature
JP3784197B2 (ja) 画像形成装置
JP2003326756A (ja) イオン発生装置
JPH07306569A (ja) 帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセス カートリッジ
JP2001175099A (ja) 画像形成装置
JPH1195530A (ja) 電子写真記録装置
US5966563A (en) Electrostatic imaging device having means for removing undesirable particles from a brush charger and transcribing roller
US5649268A (en) Charging device having a voltage with a superimposing component mode having a DC component and an oscillation component and a DC component mode
JP2003302814A (ja) 帯電バイアス電圧制御方法、帯電バイアス電源回路、および、画像形成装置
JP3903019B2 (ja) 帯電バイアス電圧制御方法、帯電バイアス電源回路、および画像形成装置
JP2005092146A (ja) 画像形成装置、帯電部材、帯電装置、クリーニング手段及びプロセスカートリッジ
JPH08248785A (ja) 画像形成装置
JP3902973B2 (ja) 画像形成装置
JP2001350385A (ja) 画像形成装置
JP4904754B2 (ja) 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
US11474466B2 (en) Image forming apparatus
JPH10288934A (ja) 画像形成装置
JPH09127765A (ja) 画像形成装置
JP2004117572A (ja) 画像形成装置
JP2004170827A (ja) 画像形成装置の現像装置
JP4886121B2 (ja) 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びカートリッジ
JPH07333947A (ja) 帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JPH09114337A (ja) 画像形成装置
JPH04304476A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040830

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005