JP2001173759A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2001173759A
JP2001173759A JP36493999A JP36493999A JP2001173759A JP 2001173759 A JP2001173759 A JP 2001173759A JP 36493999 A JP36493999 A JP 36493999A JP 36493999 A JP36493999 A JP 36493999A JP 2001173759 A JP2001173759 A JP 2001173759A
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向寸法を小型化することができ、且つ回
転方向のガタ付きを防止することのできるコンプレッサ
プーリ装置を提供する。 【解決手段】 先ず、コンプレッサのハウジングの前端
部に設けたスリーブ部の外周に、ボールベアリング、ロ
ータおよび複数個のゴムダンパーを組み付けておく。次
に、コンプレッサのシャフト2の外周に設けた外周ねじ
部3に、コンプレッサプーリ装置の出力ディスク8の樹
脂製のアウターハブ21にインサート成形されたインナ
ーハブ22のボス部31aの内周に設けた内周ねじ部3
5を螺合させて回す。これにより、インナーハブ22の
ボス部31aの前壁面に形成された六角部34に生じる
軸力によってアウターハブ21に設けた凸状嵌合部(ダ
ンパー部)がゴムダンパー内に圧入されながら軸方向に
移動することで、コンプレッサプーリ装置の出力ディス
ク8をシャフト2の外周にねじ締め結合できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源から回転装
置の回転軸へ回転動力を伝達する動力伝達装置に関する
もので、特に回転装置の回転軸がロックする等の過大負
荷トルクが生じると、駆動源から回転装置の回転軸への
動力伝達経路を遮断するトルクリミッター機構を備えた
動力伝達装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば0%容量まで冷媒の吐
出容量を変化させることが可能な可変容量型冷媒圧縮機
を備えた冷凍サイクルでは、エンジンから冷媒圧縮機の
シャフトへ回転動力(トルク)の伝達を断続するクラッ
チ機構が不要となる。しかるに、クラッチ機構を廃止し
た場合には、冷媒圧縮機が焼き付き故障を生起する等し
て冷媒圧縮機のシャフトのロックが発生すると、通常の
伝達トルクよりも非常に大きい過大負荷トルク(衝撃ト
ルク)が生じる。
【0003】それによって、冷媒圧縮機のシャフトを駆
動するためのVベルトプーリの回転が止まるので、エン
ジンに駆動されるVベルトが滑り、Vベルトに摩耗が生
じ、ベルトが発熱する等してVベルトが破断する可能性
がある。そこで、冷媒圧縮機のシャフトがロックする等
の過大負荷トルクが生じ、プーリと冷媒圧縮機のシャフ
トとの間に設定トルク以上のトルク差が生じると、エン
ジンから冷媒圧縮機のシャフトへの動力伝達経路を遮断
するトルクリミッター機構を備えたVベルトプーリ装置
(例えば特開平10−299855号公報)が提案され
ている。
【0004】このVベルトプーリ装置は、図13および
図14に示したように、エンジンからの回転動力がVベ
ルトプーリ101、ロータ102、保持部材103、ゴ
ムダンパー104、アウターハブ105およびインナー
ハブ106を経てシャフト107に伝達されて、冷媒圧
縮機108を作動させる。一方、冷媒圧縮機108のシ
ャフト107がロックする等の過大負荷トルクが生じた
時には、ゴムダンパー104が変形して、ゴムダンパー
104の外周面がアウターハブ105の内周面に対して
滑ることで、Vベルトプーリ101、ロータ102およ
び保持部材103からアウターハブ105およびインナ
ーハブ106への動力伝達経路を遮断する。
【0005】ここで、Vベルトプーリ装置のインナーハ
ブ106と冷媒圧縮機108のシャフト107との結合
方法は、次のとおりである。すなわち、鉄系金属にて円
筒状に形成されたインナーハブ106は、シャフト10
7に対してスプライン結合により回り止めして結合され
ており、固定用ボルト109により押さえプレート11
0を介してインナーハブ106がシャフト107にねじ
止め固定されている。そして、押さえプレート110
は、インナーハブ106に溶接により接合されている。
このようにして、インナーハブ106とシャフト107
とは一体的に回転可能に結合されている。
【0006】なお、インナーハブ106の内周部には、
図14に示したように、シャフト107の外周スプライ
ン111に嵌合する内周スプライン112が形成され、
インナーハブ106の外周側に設けられたフランジ部1
13には、アウターハブ105を一体結合するためのリ
ベット114(図13参照)が挿通する挿通穴115が
形成されている。また、シャフト107の内部には、図
14に示したように、固定用ボルト109の雄ねじ部1
16に螺合する雌ねじ部117が形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のVベ
ルトプーリ装置は、図13および図14に示したよう
に、冷媒圧縮機108のシャフト107、インナーハブ
106、押さえプレート110および固定用ボルト10
9等のボルト類が軸方向に並ぶように配設されているの
で、Vベルトプーリ装置の軸方向寸法が大型化するとい
う問題が生じている。また、固定用ボルト109により
インナーハブ106がシャフト107にねじ止め固定さ
れているので、小型の固定用ボルト109しか使用でき
ず、ボルト軸力が小さく、回転方向のガタ付き防止能力
が非常に小さく、信頼性が非常に小さいという問題が生
じている。
【0008】さらに、アウターハブ105をリベット1
14によってインナーハブ106に組み付けた後に、イ
ンナーハブ106をシャフト107に組み付ける場合に
は、内周スプライン112の歯部と外周スプライン11
1の歯部との回転方向の位置出しと、アウターハブ10
5のダンパー部の回転方向の位置出しとの両方を同時に
行う必要がある。ここで、ゴムダンパー104とアウタ
ーハブ105とを圧入により組み付ける場合には、ゴム
ダンパー104の外周面に圧入するためにアウターハブ
105を図13において図示右方向に大きな押圧力で押
し入れる必要がある。これらにより、組付性および生産
性が非常に悪いという問題が生じている。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、軸方向寸法を小型化す
ることができ、且つ回転方向のガタ付きを防止すること
のできる動力伝達装置を提供することにある。また、組
付性および生産性を向上することのできる動力伝達装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、回転装置の回転軸に設けた第1ねじ部と従動側
回転体に設けた第2ねじ部とを螺合させることで、従動
側回転体と回転軸とをねじ止め結合することにより、ス
プライン嵌合および固定用ボルトによるねじ止め結合を
廃止することができる。それによって、動力伝達装置の
軸方向寸法を短縮することができるので、動力伝達装置
の軸方向の体格を小型化することができる。
【0011】また、従動側回転体を回転軸に直接ねじ止
め結合することで、軸力を従来の固定用ボルトと比較し
て大きくすることができるので、回転方向と逆方向のト
ルクが加わっても緩まず、従動側回転体と回転軸とのガ
タ付きの発生を防止することができる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、回転装置
の回転軸に結合される従動側回転体に、その従動側回転
体に通常の伝達トルクよりも非常に大きい過大負荷トル
クが生じた際に、駆動側回転体から従動側回転体への動
力伝達経路が遮断される。それによって、駆動側回転体
が回転可能となるので、駆動側回転体を駆動するチェー
ンやベルトが滑ったり、摩耗が生じたりすることはな
く、チェーンやベルトが発熱する等してチェーンやベル
トが破断することもなくなる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、従動側回
転体に、回転装置の回転軸に従動側回転体を締め付け固
定するための締め付け工具が係合する筒状の係合部を設
け、その係合部の内周に第2ねじ部を形成することによ
り、従来の固定用ボルトと比較して大きな係合部(当接
面)を使用できるので、回転方向と逆方向のトルクが加
わっても緩まない。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、略円環状
の樹脂板の内周側に一体的に設けられた略円環状の金属
板の内周に、回転装置の回転軸に設けられた第1ねじ部
に螺合する第2ねじ部を形成することにより、樹脂板の
内周に第2ねじ部を設けた場合と比較して、第2ねじ部
の強度を向上することができる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、駆動側回
転体に設けた凹状嵌合部の内壁面と従動側回転体に設け
た凸状嵌合部の外壁面との間に、駆動側回転体から従動
側回転体へのトルク変動を吸収するゴム系の弾性体を配
設している。それによって、従動側回転体のダンパー部
の回転方向の位置出しのみを行うことにより、従動側回
転体を回転装置の回転軸に組み付けることができるの
で、組付性および生産性を向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照して説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図5は本発明の第1実
施例を示したもので、図1はインナーハブとシャフトと
の結合部を示した図で、図2および図3はコンプレッサ
プーリ装置を示した図である。
【0017】本実施例のコンプレッサプーリ装置は、エ
ンジン(本発明の駆動源に相当する)を搭載する自動車
等の車両のエンジンルーム内に配設されて、エンジン補
機(以下コンプレッサと言う)へエンジンの回転動力を
伝達する動力伝達装置で、後記するトルクリミッター機
構を備えている。
【0018】ここで、本実施例で使用されるコンプレッ
サは、本発明の回転装置に相当するもので、車両用空調
装置の冷凍サイクルの一構成部品である。このコンプレ
ッサは、冷媒圧縮部(図示せず)と、0%容量まで冷媒
の吐出容量を変化させることが可能な吐出容量可変手段
(図示せず)と、冷媒圧縮部および吐出容量可変手段を
収容する円筒形状のコンプレッサハウジング(以下ハウ
ジングと略す)1とから構成された可変容量型冷媒圧縮
機である。
【0019】ハウジング1は、例えばコンプレッサプー
リ装置側から順に、フロントハウジング、シリンダおよ
びリヤハウジング等よりなる。そして、冷媒圧縮部は、
シャフト2を回転させることにより吸入した冷媒を圧縮
し吐出する。そのシャフト2は、本発明の回転軸に相当
するものである。そして、シャフト2の先端部の外周に
は、図1および図2に示したように、コンプレッサプー
リ装置を結合するための外周ねじ部(雄ねじ部:本発明
の第1ねじ部に相当する)3が形成されている。
【0020】ハウジング1の前端部には、中央部より軸
方向外方側に突出するように円筒形状のスリーブ部4が
一体的に形成されている。このスリーブ部4は、外周側
においてボールベアリング5を保持している。なお、ス
リーブ部4の外周には、ボールベアリング5をハウジン
グ1の円環状の段差部分との間に挟み込んだ状態で係止
するサークリップ6が嵌め込まれている。
【0021】コンプレッサプーリ装置は、エンジンの運
転時に常時回転するVベルトプーリ本体(入力ディス
ク、以下ロータと呼ぶ)7と、このロータ7からトルク
を受けると回転する出力ディスク8と、ロータ7と出力
ディスク8との間に装着された複数個(本例では6個)
のゴムダンパー9とから構成されたVベルトプーリ装置
である。
【0022】ロータ7は、本発明の駆動側回転体に相当
するもので、図4および図5に示したように、例えば鉄
系の金属材料、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂材料ま
たはアルミニウム系の金属材料により所定の形状に一体
成形されている。このロータ7は、エンジンに常時駆動
される略円筒形状の筒壁部11、この筒壁部11よりも
内径側に設けられた側壁部12、およびこの側壁部12
よりも内径側に設けられた軸受保持部13等を有してい
る。なお、軸受保持部13は、ボールベアリング5の外
周側を保持する。
【0023】ロータ7の筒壁部11の外周には、多段式
のVベルト(図示せず)が掛けられている。このため、
筒壁部11の外周には、Vベルトの内周面に形成された
複数のV字状溝部に対応した複数のV字状溝部14が形
成されている。そして、そのVベルトは、エンジンのク
ランク軸に取り付けられたクランクプーリ(図示せず)
とロータ7の筒壁部11との間に掛け渡されている。な
お、Vベルトは、コンプレッサプーリ装置だけでなく、
他のエンジン補機類(例えばオルタネータ、エンジン冷
却装置のウォータポンプ、パワーステアリング装置の油
圧ポンプ等)のVベルトプーリ装置にも共掛けされてい
る。
【0024】ロータ7の側壁部12には、図5に示した
ように、複数個のゴムダンパー9がそれぞれ装着される
軸方向穴15が複数個(本例では6個)形成されてい
る。複数個の軸方向穴15は、本発明の凹状嵌合部に相
当するもので、図4に示したように、周方向に等間隔
(例えば60°間隔)で設けられている。
【0025】そして、複数個の軸方向穴15の周方向の
両内壁面には、複数個のゴムダンパー9に圧縮変形を与
えるための一対の突起部15aが形成されている。な
お、一対の突起部15aの開口側は、ゴムダンパー9を
軸方向穴15内に挿入し易いようにテーパ形状または球
面形状に形成されている。
【0026】出力ディスク8は、本発明の従動側回転体
に相当するもので、ロータ7の側壁部12よりも前方側
で、側壁部12の前壁面に対向するように配置されたハ
ブ部材である。この出力ディスク8は、この出力ディス
ク8において外周側(外径側)に配された樹脂製のアウ
ターハブ21、およびコンプレッサのシャフト2の外周
に結合する金属製のインナーハブ22等から構成されて
いる。
【0027】アウターハブ21は、本発明の円環状の樹
脂板に相当するもので、例えばナイロン樹脂等の熱可塑
性樹脂またはフェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂により
所定の形状に一体成形されている。このアウターハブ2
1の後壁面からは、図2および図5に示したように、図
示右側に突出して軸方向穴15内に緩やかに嵌め合わさ
れる複数個(本例では6個)の凸状嵌合部(ダンパー
部)23が周方向に等間隔(例えば60°間隔)で設け
られている。
【0028】インナーハブ22は、本発明の円環状の金
属板に相当するもので、例えば焼結金属、鋳鉄またはア
ルミニウム製鋳物等の金属により一体的に設けられて、
アウターハブ21にインサート成形されている。このイ
ンナーハブ22は、このインナーハブ22において内周
側(内径側)に配される内輪(インナーリング)31、
この内輪31よりも外周側(外径側)に配される外輪
(アウターリング)32、および内輪31と外輪32と
を連結する複数個(本例では3個)のブリッジ部33を
有している。
【0029】内輪31の中央部(円筒状ボス部31a)
の前壁面には、図1および図2に示したように、コンプ
レッサのシャフト2の外周にインナーハブ22を締め付
け固定するための締め付け工具が係合する六角部(本発
明の係合部に相当する)34が形成されている。
【0030】この内輪31の内周、すなわち、六角部3
4(円筒状ボス部31a)の内周には、図1および図2
に示したように、コンプレッサのシャフト2の外周に設
けられた外周ねじ部3に螺合する内周ねじ部(雌ねじ
部:本発明の第2ねじ部に相当する)35が成形されて
いる。
【0031】本実施例の外輪32および複数個のブリッ
ジ部33の表面(結合部)は、アウターハブ21を構成
する樹脂材料で覆われている。そして、外輪32には、
アウターハブ21を構成する樹脂材料との結合力を高め
るための複数個(本例では12個)の丸穴部36が設け
られている。これらの丸穴部36は、周方向に等間隔
(例えば30°間隔)で形成されている。
【0032】複数個のブリッジ部33は、内輪31の外
周面より外輪32の内周面にかけて径方向に放射状に設
けられている。これらのブリッジ部33は、出力ディス
ク8のインナーハブ22が受けるトルク伝達による応力
がその他の箇所に比べて高い複数個(本例では3個)の
破損部37を設けている。これらの破損部37は、ブリ
ッジ部33の内輪31側の根元部分に設けられ、周方向
に形成された略円弧状の貫通孔38間に設けられてい
る。
【0033】これらの破損部37は、出力ディスク8の
インナーハブ22に通常の伝達トルク(例えば15N
m)よりも非常に大きい過大負荷トルク(例えば40N
m)が生じた際に破損してインナーハブ22の外径側と
内径側とが分離することで、エンジンからコンプレッサ
のシャフト2への動力伝達経路を遮断するトルクリミッ
ター機構を構成する。
【0034】また、複数個の破損部37は、図1および
図2に示したように、コンプレッサのシャフト2の軸方
向に平行な軸線に対してコンプレッサ側が小径となるよ
うに傾斜して設けられている。複数個の破損部37は、
ブリッジ部33の前壁面から後壁面にかけて形成されて
いる。
【0035】複数個のゴムダンパー9は、例えば塩素化
ブチルゴム、スチレンブタジエンゴムまたは天然ゴム等
を略U字形状となるように一体成形されたゴム系の弾性
体である。これらのゴムダンパー9は、図5に示したよ
うに、アウターハブ21の後壁面より後方側に突出する
凸状嵌合部23が嵌め合わされる凹状部(凹状被嵌合
部)39を有している。
【0036】複数個のゴムダンパー9は、アウターハブ
21の凸状嵌合部23の外壁面とロータ7の側壁部12
の前壁面に形成された軸方向穴15の内壁面との間の横
U字状の中空部にそれぞれ圧入または接着等により装着
されて、ロータ7から出力ディスク8へのトルク変動を
吸収する。
【0037】〔第1実施例の結合方法〕次に、本実施例
のコンプレッサへのコンプレッサプーリ装置の結合方法
を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
【0038】先ず、ロータ7の側壁部12に設けた複数
個(本例では6個)の軸方向穴15内に、複数個(本例
では6個)のゴムダンパー9を圧入する。次に、ロータ
7の側壁部12の内周にボールベアリング5を圧入し
て、ボールベアリング5、ロータ7および複数個のゴム
ダンパー9を一体化する。
【0039】そして、ボールベアリング5、ロータ7お
よび複数個のゴムダンパー9を一体化したロータユニッ
トを、コンプレッサのハウジング1の前端部に設けられ
たスリーブ部4の外周に圧入した後に、サークリップ6
をスリーブ部4の外周に嵌め込んでボールベアリング5
を固定する。これにより、コンプレッサのハウジング1
のスリーブ部4の外周にロータユニットが組み付けられ
る。
【0040】次に、インナーハブ22をインサート成形
したアウターハブ21の後壁面から突出する複数個(本
例では6個)の凸状嵌合部23を、複数個のゴムダンパ
ー9の凹状部39に回転方向に位置決めして、インナー
ハブ22の内輪31の中央部の前壁面に形成された六角
部34に締め付け工具を係合させる。
【0041】次に、締め付け工具を軽くコンプレッサ側
(図示右側)に押圧しながらねじ締め方向に回すこと
で、出力ディスク8をねじ締め方向に回転させると、イ
ンナーハブ22の内周ねじ部35とシャフト2の外周ね
じ部3とが螺合する。なお、外周ねじ部3および内周ね
じ部35のねじ溝の向きは、製品の使用回転方向により
更に締まる方向とする。
【0042】そして、内周ねじ部35と外周ねじ部3と
が螺合した後は、六角部34に生じる軸力により複数個
の凸状嵌合部(ダンパー部)23がゴムダンパー9に圧
入する場合でも、出力ディスク8は図2において図示右
方向(軸方向)に軽い力で移動する。このように、イン
ナーハブ22がシャフト2の外周にねじ止め固定される
ことで、コンプレッサプーリ装置がコンプレッサのシャ
フト2に結合される。
【0043】〔第1実施例の作用〕次に、本実施例のコ
ンプレッサプーリ装置の作用を図1ないし図5に基づい
て簡単に説明する。
【0044】コンプレッサプーリ装置の通常作動時に
は、出力ディスク8のインナーハブ22が駆動可能な状
態に保持されている。したがって、エンジンが始動する
ことによりクランク軸が回転し、クランクプーリおよび
Vベルトを介してロータ7の筒壁部11にエンジンの回
転動力(トルク)が伝達される。
【0045】そして、ロータ7の側壁部12の軸方向穴
15の周方向の内壁面からゴムダンパー9にトルクが伝
わり、更に、ゴムダンパー9の凹状部39の内側面から
出力ディスク8のアウターハブ21の凸状嵌合部23の
外周面にトルクが伝わる。これにより、アウターハブ2
1が回転するので、アウターハブ21にインサート成形
されたインナーハブ22の内輪31、外輪32および複
数個のブリッジ部33も回転する。
【0046】そして、インナーハブ22の内輪31の内
周ねじ部35がコンプレッサのシャフト2の外周ねじ部
3に螺合しているので、出力ディスク8のインナーハブ
22に追従してコンプレッサのシャフト2が回転する。
このため、コンプレッサが、エバポレータ(冷媒蒸発
器)より吸引した冷媒を圧縮して高温、高圧の冷媒ガス
をコンデンサ(冷媒凝縮器)に向けて吐出するので、自
動車等の車両の車室内の冷房が成される。
【0047】ここで、コンプレッサが焼き付き故障を生
起する等してコンプレッサのシャフト2のロックが生じ
ると、出力ディスク8の回転が停止したままロータ7が
回転をし続けようとするため、出力ディスク8のインナ
ーハブ22に通常の伝達トルク(例えば15Nm)より
も非常に大きい過大負荷トルク(例えば40Nm:衝撃
トルク)が発生する。
【0048】すなわち、出力ディスク8のインナーハブ
22の内輪31と外輪32との間に設定トルク以上のト
ルク差が発生すると、インナーハブ22のブリッジ部3
3の内輪31側の根元部分に設けられた複数個の破損部
37、つまりトルク伝達による応力がその他の箇所に比
べて高い部位に多大な応力が加わり、複数個の破損部3
7は破損する(折れる)。
【0049】このため、インナーハブ22の内輪31と
外輪32とが分離され、ロータ7、複数個のゴムダンパ
ー9、出力ディスク8のアウターハブ21およびインナ
ーハブ22の外輪32が内輪31に対してフリーで自転
する。このように、インナーハブ22の内輪31と外輪
32との間に設定トルク以上のトルク差が発生した時に
は、ブリッジ部33に設けた破損部37が破損する。
【0050】すなわち、トルクリミッター機構が作動す
ることにより、ロータ7からコンプレッサのシャフト2
へのトルクの伝達が遮断されるので、エンジンからコン
プレッサのシャフト2への動力伝達経路が遮断される。
【0051】なお、破損してインナーハブ22の内輪3
1およびブリッジ部33の内径側より離れた出力ディス
ク8のアウターハブ21、インナーハブ22の外輪32
およびブリッジ部33の外径側は、コンプレッサのシャ
フト2の軸方向に平行な軸線に対してコンプレッサ側が
小径となるように複数個の破損部37が傾斜して設けら
れている。
【0052】それによって、出力ディスク8のアウター
ハブ21、インナーハブ22の外輪32およびブリッジ
部33の外径側がロータ7の筒壁部11の前端面よりも
前方側(図2において図示左側)へ移動することはな
く、ロータ7の筒壁部11よりも内径側に保持される。
したがって、出力ディスク8のアウターハブ21、イン
ナーハブ22の外輪32およびブリッジ部33の外径側
は、ロータ7の回転に伴って複数個のゴムダンパー9と
共に回転する。
【0053】〔第1実施例の効果〕以上のように、本実
施例のコンプレッサプーリ装置は、出力ディスク8のイ
ンナーハブ22の中央部の前壁面に形成した六角部34
に締め付け工具を係合させて締め付けることによって、
コンプレッサのシャフト2の外周ねじ部3と出力ディス
ク8のインナーハブ22の内周ねじ部35とを螺合させ
ることにより、コンプレッサのシャフト2の外周に出力
ディスク8のインナーハブ22を結合している。
【0054】それによって、従来の技術ようなコンプレ
ッサのシャフトの外周に設けたアウタースプラインと出
力ディスクのインナーハブの内周に設けたインナースプ
ラインとのスプライン嵌合に対して、インナーハブにシ
ャフトの軸方向の当接部が不要となる。さらに、コンプ
レッサのシャフト2と出力ディスク8のインナーハブ2
2とが軸方向に並んで配設されているので、シャフト1
07、インナーハブ106、押さえプレート110およ
び固定用ボルト109等のボルト類が軸方向に並んで配
設された従来の技術と比較して軸方向寸法を縮小化する
ことができる。これにより、トルクリミッター機構を備
えたコンプレッサプーリ装置の軸方向寸法を小型化する
ことができる。
【0055】そして、トルクリミッター機構を構成する
出力ディスク8のインナーハブ22のブリッジ部33に
設けられる複数個の破損部37をロータ7の筒壁部11
の内径側に収まる軸方向寸法としているので、ロータの
筒壁部よりも大きくなってしまう多板式の摩擦部材を備
えた従来の技術と比較して、コンプレッサプーリ装置全
体の軸方向寸法を縮小化することができ、トルクリミッ
ター機構を備えたコンプレッサプーリ装置のサイズを軽
量、小型化することができる。
【0056】また、スプライン嵌合に対してねじ結合は
回転方向のガタ付き防止能力が高く、しかも従来の固定
用ボルト109と比較して大きな六角部(ボルト部)3
4を使用できるので、大きな軸力を発生することがで
き、コンプレッサプーリ装置としての信頼性が非常に高
くなる。そして、ボルト磁力を発生する専用の固定用ボ
ルトを廃止することができるので、部品点数を減少でき
ると共に、加工工数を低減できるので、コンプレッサプ
ーリ装置の製品コストを著しく低減することができる。
【0057】さらに、アウターハブ21の複数個の凸状
嵌合部23とロータ7の複数個の軸方向穴15内に圧入
された複数個のゴムダンパー9の凹状部39との回転方
向の位置出しを行うだけで、出力ディスク8をコンプレ
ッサのシャフト2にねじ結合することができる。また、
ゴムダンパー9の凹状部39に複数個の凸状嵌合部23
を軽く押圧しながら圧入することができるので、組付性
および生産性が非常に悪いという問題が生じている。
【0058】ここで、トルクリミッター機構を備えたコ
ンプレッサプーリ装置が、コンプレッサ以外の種々なエ
ンジン補機類(例えばオルタネータ、エンジン冷却装置
のウォータポンプ、パワーステアリング装置の油圧ポン
プ等)と共通のVベルトにて、エンジンからのトルクが
伝達されるように構成されている場合でも、インナーハ
ブ22の内輪31と外輪32との間に設定トルク以上の
トルク差が発生した時に、トルクリミッター機構が作動
する。これにより、Vベルトの摩耗や破断を防止できる
ので、自動車等の車両の走行不能という重大な故障を引
き起こすことはない。
【0059】〔第2実施例〕図6および図7は本発明の
第2実施例を示したもので、図6はインナーハブとシャ
フトとの結合部を示した図で、図7はコンプレッサプー
リ装置を示した図である。
【0060】ここで、ロータ7を回転自在に支持するた
めのボールベアリング(ラジアル玉軸受)5付近に水が
浸入し、更に、ボールベアリング5の内輪25と外輪2
6との間に水が浸入してボール等の転動体27が転動す
る軌道面を腐食させてしまい、ボールベアリング5の耐
久寿命を低下させる可能性がある。
【0061】そこで、本実施例のコンプレッサプーリ装
置では、出力ディスク8のインナーハブ22の前方側
に、インナーハブ22に周方向に複数個(本例では3
個)形成された略円弧状の貫通孔38を閉塞するように
略円環板形状のシールカバー24を装着している。これ
により、このシールカバー24の存在によって、ボール
ベアリング5の内部およびコンプレッサのシャフト2の
外周とハウジング1のスリーブ部4の内周との間に水や
油等の異物が浸入することを防止できる。
【0062】本実施例のコンプレッサプーリ装置におい
ても、出力ディスク8のインナーハブ22の内輪31の
内周に形成された内周ねじ部35を、コンプレッサのシ
ャフト2の先端部の外周に形成された外周ねじ部3に螺
合させることで、コンプレッサプーリ装置の出力ディス
ク8のインナーハブ22をコンプレッサのシャフト2に
ねじ締め結合している。それによって、第1実施例と同
様な効果を達成することができる。
【0063】〔第3実施例〕図8ないし図12は本発明
の第3実施例を示したもので、図8はインナーハブとシ
ャフトとの結合部を示した図で、図9および図10はコ
ンプレッサプーリ装置を示した図である。
【0064】本実施例の出力ディスク8は、樹脂製のア
ウターハブ(本発明の円環状の樹脂板に相当する)41
の内径側に金属製のインナーハブ(本発明の円環状の金
属板に相当する)42をインサート成形している。その
アウターハブ41の後端面からは、第1実施例と同様に
して、図11および図12に示したように、図示右側に
突出する複数個(本例では6個)の凸状嵌合部43が周
方向に等間隔(例えば60°間隔)で設けられている。
【0065】なお、本実施例の複数個のゴムダンパー9
は、第1実施例と同様にして、図12に示したように、
凸状嵌合部43が嵌め合わされる凹状部39を有してい
る。また、アウターハブ41の内径側には、複数個(本
例では3個)の凹み部44が設けられている。これらの
凹み部44は、強度の高い樹脂材料が後記するインナー
ハブ42の貫通孔58内に入ると、後記する破損部57
が破損し難くなる可能性があるので、アウターハブ41
の一部を薄肉化して強度を弱めるために設けられてい
る。
【0066】インナーハブ42は、第1実施例と同様に
して、インナーハブ42において内周側(内径側)に配
される内輪(インナーリング)51、この内輪51より
も外周側(外径側)に配される外輪(アウターリング)
52、および内輪51と外輪52とを連結する複数個
(本例では3個)のブリッジ部53を有している。
【0067】内輪51の中央部(円筒状ボス部51a)
の前壁面には、第1実施例と同様にして、締め付け工具
が係合する六角部(本発明の係合部に相当する)54が
形成されている。この内輪51の内周、すなわち、六角
部54(円筒状ボス部51a)の内周には、コンプレッ
サのシャフト2の外周ねじ部3に螺合する内周ねじ部
(本発明の第2ねじ部に相当する)55が成形されてい
る。
【0068】本実施例の内輪51の外径側、外輪52お
よび複数個のブリッジ部53の表面(結合部)は、アウ
ターハブ41を構成する樹脂材料で覆われている。そし
て、外輪52には、樹脂材料との結合力を高めるための
複数個(本例では9個)の丸穴部56が設けられてい
る。
【0069】複数個のブリッジ部53は、内輪51の外
周面より外輪52の内周面にかけて径方向に放射状に設
けられている。これらのブリッジ部53の内輪51側の
根元部分には、複数個(本例では3個)の破損部57が
設けられている。これらの破損部57は、他のブリッジ
部53と比較して細い部位で、出力ディスク8のインナ
ーハブ42が受けるトルク伝達による応力がその他の箇
所に比べて高い部位である。
【0070】そして、複数個の破損部57は、隣設する
2個の貫通孔58の内径側間にそれぞれ設けられてい
る。なお、本実施例の破損部57は、図9に示したよう
に、コンプレッサのシャフト2の軸方向に平行な軸線に
対してコンプレッサ側が小径となるように傾斜して設け
られ、ブリッジ部53の内輪51側の根元部分の周方向
の両側を切り欠いた一対の切欠き部分である。
【0071】これらの破損部57は、出力ディスク8の
インナーハブ42に通常の伝達トルク(例えば15N
m)よりも非常に大きい過大負荷トルク(例えば40N
m)が生じた際に破損してインナーハブ42の外径側と
内径側とが分離することで、エンジンからコンプレッサ
のシャフト2への動力伝達経路を遮断するトルクリミッ
ター機構を構成する。
【0072】本実施例のコンプレッサプーリ装置におい
ても、出力ディスク8のインナーハブ42の内輪51の
内周に形成された内周ねじ部55を、コンプレッサのシ
ャフト2の先端部の外周に形成された外周ねじ部3に螺
合させることで、コンプレッサプーリ装置の出力ディス
ク8のインナーハブ42をコンプレッサのシャフト2に
ねじ締め結合している。それによって、第1実施例と同
様な効果を達成することができる。
【0073】〔変形例〕本実施例では、本発明を、自動
車等の車両に搭載されるエンジン等の駆動源によりベル
ト駆動されるコンプレッサプーリ装置に適用した例を説
明したが、本発明を、前記の車両または工場等の定位置
に置かれる内燃機関や電動モータ等の駆動源によりベル
ト駆動または出力軸により直接駆動される動力伝達装置
に適用しても良い。
【0074】本実施例では、駆動側回転体として多段式
のVベルトプーリ(所謂Vリブドプーリ)を用いたが、
駆動側回転体として1個のV溝を有するVベルトプーリ
を用いても良い。この場合には、そのVベルトプーリの
外周形状に対応した内周形状のVベルトを使用する。
【0075】本実施例では、本発明を、車両用空調装置
の冷凍サイクルの一構成部品を成すコンプレッサのシャ
フト2を常時駆動するトルクリミッター機構を備えたコ
ンプレッサプーリ装置(動力伝達装置)に適用した例を
説明したが、本発明を、その他の回転装置(例えばオル
タネータ、ウォータポンプ、油圧ポンプ、ブロワまたは
ファン)を常時駆動するリミッター機構を備えた動力伝
達装置に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】インナーハブとシャフトとの結合部を示した断
面図である(第2実施例)。
【図2】コンプレッサプーリ装置を示した断面図である
(第1実施例)。
【図3】コンプレッサプーリ装置を示した正面図である
(第1実施例)。
【図4】図3のコンプレッサプーリ装置から樹脂製のア
ウターハブを取り除いた状態を示した正面図である(第
1実施例)。
【図5】ゴムダンパーの周辺部を示した断面図である
(第1実施例)。
【図6】インナーハブとシャフトとの結合部を示した断
面図である(第2実施例)。
【図7】コンプレッサプーリ装置を示した断面図である
(第2実施例)。
【図8】インナーハブとシャフトとの結合部を示した断
面図である(第3実施例)。
【図9】コンプレッサプーリ装置を示した断面図である
(第3実施例)。
【図10】コンプレッサプーリ装置を示した正面図であ
る(第3実施例)。
【図11】図10のコンプレッサプーリ装置から樹脂製
のアウターハブを取り除いた状態を示した正面図である
(第3実施例)。
【図12】ゴムダンパーの周辺部を示した断面図である
(第3実施例)。
【図13】Vベルトプーリ装置を示した断面図である
(従来の技術)。
【図14】Vベルトプーリ装置の主要構成を示した断面
図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 シャフト(回転軸) 3 外周ねじ部(第1ねじ部) 7 ロータ(駆動側回転体) 8 出力ディスク(従動側回転体) 9 ゴムダンパー(弾性体) 15 軸方向穴(凹状嵌合部) 21 アウターハブ(円環状の樹脂板) 22 インナーハブ(円環状の金属板) 23 凸状嵌合部 34 六角部(係合部) 35 内周ねじ部(第2ねじ部) 41 アウターハブ(円環状の樹脂板) 42 インナーハブ(円環状の金属板) 54 六角部(係合部) 55 内周ねじ部(第2ねじ部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 拓生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 佐伯 学 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3J031 AA03 AC07 AC10 BA07 BA10 BC02 BC05 CA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源から回転動力を受けて回転する駆動
    側回転体と、回転装置の回転軸に結合される従動側回転
    体とを備え、 前記駆動側回転体と前記従動側回転体とを連結すること
    で前記駆動側回転体の回転を前記従動側回転体に伝達す
    る動力伝達装置であって、 前記従動側回転体は、前記回転装置の回転軸に設けられ
    た第1ねじ部に螺合する第2ねじ部を有することを特徴
    とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の動力伝達装置において、 前記駆動源は、チェーンやベルトを介して前記駆動側回
    転体を回転駆動するもので、 前記従動側回転体に過大負荷トルクが生じた際に、前記
    駆動側回転体から前記従動側回転体への動力伝達経路を
    遮断するトルクリミッター機構を備えたことを特徴とす
    る動力伝達装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の動力伝達
    装置において、 前記従動側回転体は、前記回転装置の回転軸に前記従動
    側回転体を締め付け固定するための締め付け工具が係合
    する筒状の係合部を有し、 前記第2ねじ部は、前記係合部の内周に形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の動力伝達装置において、 前記従動側回転体は、前記回転装置の回転軸の外周側に
    結合される略円環状の金属板、およびこの金属板の外周
    側に設けられて、前記金属板に一体成形された略円環状
    の樹脂板よりなり、 前記第2ねじ部は、前記金属板の内周に形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の動力伝達装置において、 前記駆動側回転体は、前記回転装置の回転軸と平行方向
    に、少なくとも前記従動側回転体側端が開口した凹状嵌
    合部または凸状嵌合部を有し、 前記従動側回転体は、前記凹状嵌合部内または前記凸状
    嵌合部外に緩やかに嵌め合わされる凸状嵌合部または凹
    状嵌合部を有し、 前記凹状嵌合部の内壁面と前記凸状嵌合部の外壁面との
    間には、前記駆動側回転体から前記従動側回転体へのト
    ルク変動を吸収するゴム系の弾性体が介在されているこ
    とを特徴とする動力伝達装置。
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