JP2001170588A - 炭化水素油処理装置の洗浄方法 - Google Patents
炭化水素油処理装置の洗浄方法Info
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- JP2001170588A JP2001170588A JP35796599A JP35796599A JP2001170588A JP 2001170588 A JP2001170588 A JP 2001170588A JP 35796599 A JP35796599 A JP 35796599A JP 35796599 A JP35796599 A JP 35796599A JP 2001170588 A JP2001170588 A JP 2001170588A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】炭化水素油処理装置における機器内に堆積した
スラッジ及び固形分を洗浄除去する、操作が簡単で、安
全で、無公害で且つ短時間の洗浄でも高い洗浄効果が得
られる方法を開発する。 【解決手段】炭化水素油処理装置における脱塩槽等の機
器内に堆積したスラッジ及び固形分を洗浄油と界面活性
剤との混合物等の洗浄液を使用して溶解除去するに際
し、該機器内に窒素ガス等のガスを導入し、洗浄液をバ
ブリングする。また、機器から排出した洗浄液は一定比
率で系外に抜き出し、等量の新洗浄液を補充して、循環
使用する。
スラッジ及び固形分を洗浄除去する、操作が簡単で、安
全で、無公害で且つ短時間の洗浄でも高い洗浄効果が得
られる方法を開発する。 【解決手段】炭化水素油処理装置における脱塩槽等の機
器内に堆積したスラッジ及び固形分を洗浄油と界面活性
剤との混合物等の洗浄液を使用して溶解除去するに際
し、該機器内に窒素ガス等のガスを導入し、洗浄液をバ
ブリングする。また、機器から排出した洗浄液は一定比
率で系外に抜き出し、等量の新洗浄液を補充して、循環
使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭化水素油処理装置
の洗浄方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、石
油,コール油,石炭乾留油,石炭液化油などの炭化水素
油を処理する装置,例えば石油精製装置などにおける各
機器内のスラッジ及び固形分 (以下の記載では、特に区
別して記載しない限り、固形分を含めスラッジと総称す
る。)を、洗浄液を用いて簡単に、かつ安全に、無公害
であると共に、低コストで効果的に洗浄除去する方法に
関するものである。
の洗浄方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、石
油,コール油,石炭乾留油,石炭液化油などの炭化水素
油を処理する装置,例えば石油精製装置などにおける各
機器内のスラッジ及び固形分 (以下の記載では、特に区
別して記載しない限り、固形分を含めスラッジと総称す
る。)を、洗浄液を用いて簡単に、かつ安全に、無公害
であると共に、低コストで効果的に洗浄除去する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、石油精製プロセスにおいては、例
えば常圧蒸留,減圧蒸留,水素化脱硫,接触分解,接触
改質,異性化など、種々のプロセスが採用されており、
各石油系原料油は加熱,冷却,分解,分離などの処理が
繰り返し施され、各種石油製品に誘導されている。ま
た、石炭乾留油や石炭液化油などの石炭系原料油も単独
か又は石油系原料油と混合されて同様の処理がなされて
いる。一方、石油化学プロセス,例えばナフサクラッキ
ングやエチレンプラントなどにおいても、原料から製品
が作られるまでに、加熱,蒸留,冷却などの種々の処理
が施されている。このような石油精製または石油化学プ
ロセスにおいては、プロセス流体は、例えば予熱熱交換
器,リボイラーなどで加熱される際、熱変性を受けてス
ラッジが生成し、これが予熱熱交換器やリボイラーなど
の伝熱面,あるいは塔や槽内、配管などに付着して汚れ
が生じるのを免れない。
えば常圧蒸留,減圧蒸留,水素化脱硫,接触分解,接触
改質,異性化など、種々のプロセスが採用されており、
各石油系原料油は加熱,冷却,分解,分離などの処理が
繰り返し施され、各種石油製品に誘導されている。ま
た、石炭乾留油や石炭液化油などの石炭系原料油も単独
か又は石油系原料油と混合されて同様の処理がなされて
いる。一方、石油化学プロセス,例えばナフサクラッキ
ングやエチレンプラントなどにおいても、原料から製品
が作られるまでに、加熱,蒸留,冷却などの種々の処理
が施されている。このような石油精製または石油化学プ
ロセスにおいては、プロセス流体は、例えば予熱熱交換
器,リボイラーなどで加熱される際、熱変性を受けてス
ラッジが生成し、これが予熱熱交換器やリボイラーなど
の伝熱面,あるいは塔や槽内、配管などに付着して汚れ
が生じるのを免れない。
【0003】このように、石油,コール油,石炭乾留
油,石炭液化油などの炭化水素油を処理する装置におい
ては、運転時間の経過に伴い、様々な機器内にスラッジ
が堆積し、種々のトラブル,例えば(1)プロセスライ
ンの流量低下により、生産量が低減する、(2)流量調
整,伝熱調整などの余分の運転操作が必要となる、
(3)プロセス流体相互の熱交換が不充分になり、受熱
側ラインでは加熱炉燃費が増大し、冷却側では冷却水系
の負荷が増大する、などのトラブルをもたらす。このた
め、各種汚れ防止剤が開発され、実用化されているが、
この汚れ防止剤は、スラッジの生成をある程度抑制しう
るものの、完全には防止することができないため、運転
時間の経過に伴い、各機器内にスラッジが堆積するのを
避けられない。したがって、定期的に、各機器内に堆積
するスラッジを除去することが必要である。
油,石炭液化油などの炭化水素油を処理する装置におい
ては、運転時間の経過に伴い、様々な機器内にスラッジ
が堆積し、種々のトラブル,例えば(1)プロセスライ
ンの流量低下により、生産量が低減する、(2)流量調
整,伝熱調整などの余分の運転操作が必要となる、
(3)プロセス流体相互の熱交換が不充分になり、受熱
側ラインでは加熱炉燃費が増大し、冷却側では冷却水系
の負荷が増大する、などのトラブルをもたらす。このた
め、各種汚れ防止剤が開発され、実用化されているが、
この汚れ防止剤は、スラッジの生成をある程度抑制しう
るものの、完全には防止することができないため、運転
時間の経過に伴い、各機器内にスラッジが堆積するのを
避けられない。したがって、定期的に、各機器内に堆積
するスラッジを除去することが必要である。
【0004】従来、石油精製装置などにおける各機器内
に堆積したスラッジを除去する方法としては、一般にス
チーム洗浄法が用いられてきた。しかしながら、このス
チーム洗浄法においては、スチームの費用が大きい、操
作が煩雑である、可燃性ガスや有毒ガスが大気中に逸散
して環境汚染をもたらす、洗浄効果が低い、などの欠点
があった。このような欠点を改良したスラッジの除去方
法として、近年、軽質油などの洗浄油と界面活性剤との
混合物からなる洗浄液を用いて、スラッジを除去するケ
ミカル洗浄法が開発され、実用化されている。このケミ
カル洗浄法は、操作が簡単である。安全で、かつ環境汚
染をもたらさない、洗浄コストが低い、などの長所を有
している。しかしながら、洗浄効果については、必ずし
も充分に満足しうるとはいえず、このケミカル洗浄法に
おける洗浄効果の向上が望まれていた。
に堆積したスラッジを除去する方法としては、一般にス
チーム洗浄法が用いられてきた。しかしながら、このス
チーム洗浄法においては、スチームの費用が大きい、操
作が煩雑である、可燃性ガスや有毒ガスが大気中に逸散
して環境汚染をもたらす、洗浄効果が低い、などの欠点
があった。このような欠点を改良したスラッジの除去方
法として、近年、軽質油などの洗浄油と界面活性剤との
混合物からなる洗浄液を用いて、スラッジを除去するケ
ミカル洗浄法が開発され、実用化されている。このケミ
カル洗浄法は、操作が簡単である。安全で、かつ環境汚
染をもたらさない、洗浄コストが低い、などの長所を有
している。しかしながら、洗浄効果については、必ずし
も充分に満足しうるとはいえず、このケミカル洗浄法に
おける洗浄効果の向上が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、炭化水素油処理装置における各機器内のスラ
ッジを、簡単な操作で、かつ安全,無公害であると共
に、低コストで効果的に洗浄除去する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
状況下で、炭化水素油処理装置における各機器内のスラ
ッジを、簡単な操作で、かつ安全,無公害であると共
に、低コストで効果的に洗浄除去する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決するために鋭意、試験・研究を重ねた結果、炭
化水素油処理装置における各機器内に堆積するスラッジ
を洗浄する為の、操作が簡単で、安全で、無公害で、低
価格であり且つ洗浄時間が短いにも拘らず、洗浄効果が
格段に優れた方法を開発するに至った。すなわち本発明
は、炭化水素油処理装置における各機器内に堆積したス
ラッジを洗浄液を使用して溶解除去するに際し、該機器
内にガスを導入し、バブリングすることにより洗浄効果
を高めた炭化水素油処理装置の洗浄方法を提供するもの
である。更に本発明は、炭化水素油処理装置における各
機器内に堆積したスラッジを洗浄液を使用して溶解除去
するに際し、機器から排出した洗浄液の一部を系外に抜
き出すと共に新しい洗浄液を補充して循環再使用する際
の洗浄液の抜き出し(新洗浄液量の補充)割合を特定の
範囲とすることにより、効率的且つ安価に洗浄すること
を可能にした炭化水素油処理装置の洗浄方法を提供する
ものである。更にまた、本発明は、炭化水素油処理装置
における各機器内に堆積したスラッジを洗浄液を使用し
て溶解除去するに際し、機器内に存在させる洗浄液の量
(仕込み量)を特定範囲とすることにより、効率的且つ
安価に洗浄することを可能にした炭化水素油処理装置の
洗浄方法を提供するものである。
題を解決するために鋭意、試験・研究を重ねた結果、炭
化水素油処理装置における各機器内に堆積するスラッジ
を洗浄する為の、操作が簡単で、安全で、無公害で、低
価格であり且つ洗浄時間が短いにも拘らず、洗浄効果が
格段に優れた方法を開発するに至った。すなわち本発明
は、炭化水素油処理装置における各機器内に堆積したス
ラッジを洗浄液を使用して溶解除去するに際し、該機器
内にガスを導入し、バブリングすることにより洗浄効果
を高めた炭化水素油処理装置の洗浄方法を提供するもの
である。更に本発明は、炭化水素油処理装置における各
機器内に堆積したスラッジを洗浄液を使用して溶解除去
するに際し、機器から排出した洗浄液の一部を系外に抜
き出すと共に新しい洗浄液を補充して循環再使用する際
の洗浄液の抜き出し(新洗浄液量の補充)割合を特定の
範囲とすることにより、効率的且つ安価に洗浄すること
を可能にした炭化水素油処理装置の洗浄方法を提供する
ものである。更にまた、本発明は、炭化水素油処理装置
における各機器内に堆積したスラッジを洗浄液を使用し
て溶解除去するに際し、機器内に存在させる洗浄液の量
(仕込み量)を特定範囲とすることにより、効率的且つ
安価に洗浄することを可能にした炭化水素油処理装置の
洗浄方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の洗浄方法が適用される炭化水素油処理装
置としては、例えば石油,コール油,石炭乾留油,石炭
液化油などの炭化水素油を処理する装置、具体的には石
油精製装置,石炭系原料油精製装置,さらにはナフサク
ラッキングやエチレンプラントなどの石油化学装置など
が挙げられる。また、これらの装置において、本発明の
洗浄方法が適用される機器としては、スラッジが堆積さ
れている機器であればよく、特に制限されず、いかなる
機器であってもよい。例えば石油精製装置においては、
(1)原油中の塩化ナトリウムを始め、塩化マグネシウ
ム,塩化カルシウムなどの塩化物を除去するための脱塩
槽(デソルター),(2)原油や重質油のアスファルテ
ンの沈積により、スラッジが堆積する原油常圧蒸留系の
原油予熱器,加熱炉,常圧残油ライン,減圧蒸留系の予
熱器ライン及び加熱炉,減圧残油ライン,FCC(流動
接触分解装置)系の予熱器ライン,(3)溶存酸素に起
因するポリマーの生成によりスラッジが堆積する、各蒸
留塔における冷却器や還流槽、さらにはナフサ,灯軽油
処理装置などにおける各受槽や、水素化脱硫プラントや
FCC系の予熱器及び加熱炉,(4)無機質系スラッジ
が堆積する排水ストリッパー系,(5)異種油を混合す
る際の不適合性(インコパティビリティ)によるスラッ
ジが析出する異種油混合槽、などに本発明の方法を適用
することができる。これらの機器の中で、塔や槽型のも
の、特に上記(1)の脱塩槽に対し、本発明の方法を適
用すると、優れたスラッジ除去効果を発揮することがで
きる。この脱塩槽には、例えば化学的脱塩槽,ペトレコ
電気脱塩槽,ハウ・ベーカー電気脱塩槽などがあり、い
ずれも本発明の方法を好適に適用することができる。本
発明において、スラッジとは、原油の一部が変質して油
に不溶解となって形成される沈積・堆積物であって、粘
ちょうな油状から固い炭素質までの種々の性状のものを
いう。
する。本発明の洗浄方法が適用される炭化水素油処理装
置としては、例えば石油,コール油,石炭乾留油,石炭
液化油などの炭化水素油を処理する装置、具体的には石
油精製装置,石炭系原料油精製装置,さらにはナフサク
ラッキングやエチレンプラントなどの石油化学装置など
が挙げられる。また、これらの装置において、本発明の
洗浄方法が適用される機器としては、スラッジが堆積さ
れている機器であればよく、特に制限されず、いかなる
機器であってもよい。例えば石油精製装置においては、
(1)原油中の塩化ナトリウムを始め、塩化マグネシウ
ム,塩化カルシウムなどの塩化物を除去するための脱塩
槽(デソルター),(2)原油や重質油のアスファルテ
ンの沈積により、スラッジが堆積する原油常圧蒸留系の
原油予熱器,加熱炉,常圧残油ライン,減圧蒸留系の予
熱器ライン及び加熱炉,減圧残油ライン,FCC(流動
接触分解装置)系の予熱器ライン,(3)溶存酸素に起
因するポリマーの生成によりスラッジが堆積する、各蒸
留塔における冷却器や還流槽、さらにはナフサ,灯軽油
処理装置などにおける各受槽や、水素化脱硫プラントや
FCC系の予熱器及び加熱炉,(4)無機質系スラッジ
が堆積する排水ストリッパー系,(5)異種油を混合す
る際の不適合性(インコパティビリティ)によるスラッ
ジが析出する異種油混合槽、などに本発明の方法を適用
することができる。これらの機器の中で、塔や槽型のも
の、特に上記(1)の脱塩槽に対し、本発明の方法を適
用すると、優れたスラッジ除去効果を発揮することがで
きる。この脱塩槽には、例えば化学的脱塩槽,ペトレコ
電気脱塩槽,ハウ・ベーカー電気脱塩槽などがあり、い
ずれも本発明の方法を好適に適用することができる。本
発明において、スラッジとは、原油の一部が変質して油
に不溶解となって形成される沈積・堆積物であって、粘
ちょうな油状から固い炭素質までの種々の性状のものを
いう。
【0008】本発明において、洗浄液としては、通常こ
の種の用途に使用されるケミカル洗浄液のいずれもが使
用し得るが、洗浄油と界面活性剤とを含むものが用いら
れる。ここで、洗浄油としては、石油精製プロセスで得
られる沸点が150〜480℃程度の軽質油、更に具体
的には、灯油,直留軽油,減圧軽油及び分解軽油の中か
ら選ばれる一種又は二種以上の混合油を用いることがで
きる。一方、界面活性剤としては、陰イオン系界面活性
剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び
両イオン系界面活性剤の何れもが使用でき、それらを1
種又は2種以上の組み合わせで使用する。
の種の用途に使用されるケミカル洗浄液のいずれもが使
用し得るが、洗浄油と界面活性剤とを含むものが用いら
れる。ここで、洗浄油としては、石油精製プロセスで得
られる沸点が150〜480℃程度の軽質油、更に具体
的には、灯油,直留軽油,減圧軽油及び分解軽油の中か
ら選ばれる一種又は二種以上の混合油を用いることがで
きる。一方、界面活性剤としては、陰イオン系界面活性
剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び
両イオン系界面活性剤の何れもが使用でき、それらを1
種又は2種以上の組み合わせで使用する。
【0009】ここで、陰イオン性界面活性剤としては、
特に制限はなく、従来公知のものの中から任意のものを
適宜選択して用いることができる。この陰イオン性界面
活性剤としては、通常の石ケン,スルホネート系,サル
フェート系,ホスフェート系などのものが使用される。
ここで、石ケンとしては、例えば飽和あるいは不飽和
(C6 〜C30) 脂肪酸塩が挙げられる。スルホネート系
陰イオン性界面活性剤としては、例えば直鎖又は分岐鎖
アルキル(C8 〜C22)ベンゼンスルホン酸塩,長鎖ア
ルキル(C8 〜C22)スルホン酸塩,長鎖オレフィン
(C8 〜C22)スルホン酸塩などが挙げられる。またサ
ルフェート系陰イオン性界面活性剤としては、例えば長
鎖モノアルキル(C8 〜C22)硫酸エステル塩,ポリオ
キシエチレン(1〜6モル)長鎖エステル(C8 〜
C22)エーテル硫酸エステル塩,ポリオキシエチレン
(1〜6モル)アルキル(C8 〜C18)フェニルエーテ
ル硫酸エステル塩などが挙げられ、また、ホスフェート
系陰イオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖モノア
ルキル,ジアルキル又はセスキアルキル(各アルキル基
の炭素数は8〜22である)リン酸塩,ポリオキシエチ
レン(1〜6モル)モノアルキル,ジアルキル又はセス
キアルキル(各アルキル基の炭素数は8〜22である)
リン酸塩などが挙げられる。これらの陰イオン性界面活
性剤の対イオンとしての陽イオンは、例えばナトリウ
ム,カリウム,マグネシウムなどのアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属のイオン,モノエタノールアミン,ジエ
タノールアミン,トリエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミンイオンなどである。
特に制限はなく、従来公知のものの中から任意のものを
適宜選択して用いることができる。この陰イオン性界面
活性剤としては、通常の石ケン,スルホネート系,サル
フェート系,ホスフェート系などのものが使用される。
ここで、石ケンとしては、例えば飽和あるいは不飽和
(C6 〜C30) 脂肪酸塩が挙げられる。スルホネート系
陰イオン性界面活性剤としては、例えば直鎖又は分岐鎖
アルキル(C8 〜C22)ベンゼンスルホン酸塩,長鎖ア
ルキル(C8 〜C22)スルホン酸塩,長鎖オレフィン
(C8 〜C22)スルホン酸塩などが挙げられる。またサ
ルフェート系陰イオン性界面活性剤としては、例えば長
鎖モノアルキル(C8 〜C22)硫酸エステル塩,ポリオ
キシエチレン(1〜6モル)長鎖エステル(C8 〜
C22)エーテル硫酸エステル塩,ポリオキシエチレン
(1〜6モル)アルキル(C8 〜C18)フェニルエーテ
ル硫酸エステル塩などが挙げられ、また、ホスフェート
系陰イオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖モノア
ルキル,ジアルキル又はセスキアルキル(各アルキル基
の炭素数は8〜22である)リン酸塩,ポリオキシエチ
レン(1〜6モル)モノアルキル,ジアルキル又はセス
キアルキル(各アルキル基の炭素数は8〜22である)
リン酸塩などが挙げられる。これらの陰イオン性界面活
性剤の対イオンとしての陽イオンは、例えばナトリウ
ム,カリウム,マグネシウムなどのアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属のイオン,モノエタノールアミン,ジエ
タノールアミン,トリエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミンイオンなどである。
【0010】また、陽イオン性界面活性剤としては、特
に制限はなく、従来公知のものの中から任意のものを適
宜選択して用いることができる。この陽イオン性界面活
性剤としては、例えば長鎖モノ,ジアルキル四級アンモ
ニウム塩,長鎖モノ,ジ,トリアルキルアミン塩,ベン
ザルコニウム塩などが挙げられる。一方、非イオン性界
面活性剤としては、特に制限はなく、従来公知のものの
中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
この非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシ
エチレン(1〜20モル)長鎖アルキル(第一級又は第
二級C8 〜C22)エーテル,ポリオキシエチレン(1〜
20モル)アルキル(C8 〜C18)フェニルエーテル,
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマーなどのオキシアルキレン付加化合物,高級脂肪酸
アルカノールアミド又はそのアルキレンオキシド付加
物,長鎖型第三級アミンオキシド(C12〜C14),ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸
エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが
挙げられる。両イオン性界面活性剤としては、特に制限
はなく、従来公知のものの中から任意のものを適宜選択
して用いることができる。この両イオン性界面活性剤と
しては、例えばカルボキシベタイン、スルフォベタイ
ン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体を、各々
挙げることが出来る。
に制限はなく、従来公知のものの中から任意のものを適
宜選択して用いることができる。この陽イオン性界面活
性剤としては、例えば長鎖モノ,ジアルキル四級アンモ
ニウム塩,長鎖モノ,ジ,トリアルキルアミン塩,ベン
ザルコニウム塩などが挙げられる。一方、非イオン性界
面活性剤としては、特に制限はなく、従来公知のものの
中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
この非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシ
エチレン(1〜20モル)長鎖アルキル(第一級又は第
二級C8 〜C22)エーテル,ポリオキシエチレン(1〜
20モル)アルキル(C8 〜C18)フェニルエーテル,
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマーなどのオキシアルキレン付加化合物,高級脂肪酸
アルカノールアミド又はそのアルキレンオキシド付加
物,長鎖型第三級アミンオキシド(C12〜C14),ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸
エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが
挙げられる。両イオン性界面活性剤としては、特に制限
はなく、従来公知のものの中から任意のものを適宜選択
して用いることができる。この両イオン性界面活性剤と
しては、例えばカルボキシベタイン、スルフォベタイ
ン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体を、各々
挙げることが出来る。
【0011】本発明においては、洗浄液中の界面活性剤
の濃度は、通常1〜200g/リットルの範囲で選定さ
れる。この濃度が1g/リットル未満ではスラッジ除去
効果が不充分であり、また、200g/リットルを超え
ると、その濃度の割りには効果の向上はあまり認められ
ず、むしろ経済的に不利となる。洗浄効果及び経済性な
どを考慮すると、界面活性剤の好ましい濃度は、5〜6
0g/リットルの範囲であり、特に10〜40g/リッ
トルの範囲が好ましい。本発明においては、スラッジ除
去効果を向上させる目的で、所望により、該洗浄液に、
テルペン炭化水素やテルペンアルコール(以下、テルペ
ン系油と称す。)を含有させることができる。ここで、
テルペン炭化水素の例としては、d−リモネン,水添リ
モネン,ピネン,ミルセン,テルピネン,カンフェン,
トリシクレン,ターピノーレン,などが挙げられ、テル
ペンアルコールの例としては、リナロール,ミルセノー
ル,メントール,ゲラニオール,ターピネオール,ボル
ネオール,水添ターピネオールなどが挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよいが、これらの中で、特にd−リモネン、及び水
添リモネンなどのd−リモネン誘導体が好適である。
の濃度は、通常1〜200g/リットルの範囲で選定さ
れる。この濃度が1g/リットル未満ではスラッジ除去
効果が不充分であり、また、200g/リットルを超え
ると、その濃度の割りには効果の向上はあまり認められ
ず、むしろ経済的に不利となる。洗浄効果及び経済性な
どを考慮すると、界面活性剤の好ましい濃度は、5〜6
0g/リットルの範囲であり、特に10〜40g/リッ
トルの範囲が好ましい。本発明においては、スラッジ除
去効果を向上させる目的で、所望により、該洗浄液に、
テルペン炭化水素やテルペンアルコール(以下、テルペ
ン系油と称す。)を含有させることができる。ここで、
テルペン炭化水素の例としては、d−リモネン,水添リ
モネン,ピネン,ミルセン,テルピネン,カンフェン,
トリシクレン,ターピノーレン,などが挙げられ、テル
ペンアルコールの例としては、リナロール,ミルセノー
ル,メントール,ゲラニオール,ターピネオール,ボル
ネオール,水添ターピネオールなどが挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよいが、これらの中で、特にd−リモネン、及び水
添リモネンなどのd−リモネン誘導体が好適である。
【0012】この所望により用いられるテルペン系油の
洗浄液中の濃度は1.0〜30容量%の範囲が好まし
い。この濃度が1.0容量%未満ではスラッジ除去性能
の向上効果が充分に発揮されず、また30容量%を超え
ると濃度の割りには効果の向上があまり認められず、む
しろ経済的に不利となる。スラッジ除去性能の向上効果
及び経済性等を考慮すると、より好ましい濃度は5〜2
0容量%の範囲である。また、この洗浄液には、本発明
の目的が損なわれない範囲で、所望により、前記の界面
活性剤及びテルペン系油以外に、従来スラッジ除去にお
けるケミカル洗浄において慣用されている公知の各種成
分を、適宜含有させることができる。
洗浄液中の濃度は1.0〜30容量%の範囲が好まし
い。この濃度が1.0容量%未満ではスラッジ除去性能
の向上効果が充分に発揮されず、また30容量%を超え
ると濃度の割りには効果の向上があまり認められず、む
しろ経済的に不利となる。スラッジ除去性能の向上効果
及び経済性等を考慮すると、より好ましい濃度は5〜2
0容量%の範囲である。また、この洗浄液には、本発明
の目的が損なわれない範囲で、所望により、前記の界面
活性剤及びテルペン系油以外に、従来スラッジ除去にお
けるケミカル洗浄において慣用されている公知の各種成
分を、適宜含有させることができる。
【0013】本発明における洗浄液の累積導入量(系内
に導入する新しい洗浄液としての累積量)は、対象とす
る機器の容積の1〜3倍量が適当である。この量が1倍
量未満ではスラッジ除去性能の向上効果が充分に発揮さ
れず、また3倍量を超えると液量の増加に見合う効果の
向上があまり認められず、むしろ経済的に不利となる。
スラッジ除去性能の向上効果及び経済性などを考慮する
と、1.5〜2.5倍の範囲が好ましい。洗浄は連続
的、即ち一定量の洗浄液を連続的に導入し、等量の洗浄
液を連続的に排出する形、又は、間欠的、即ち一定量の
洗浄液を導入し、一定時間洗浄後に等量の洗浄液を排出
する形の何れでも行うことができる。洗浄を連続的に行
う場合には、スラッジと接する洗浄液の延べ通油量は、
対象とする機器の容積の3.6〜36倍が適当であり、
6〜24倍の範囲が好ましい。さらに洗浄時間は、12
〜48時間が好ましい。延べ通油量が対象とする機器の
容積の3.6倍未満であったり、洗浄時間が12時間未
満では、スラッジ除去性能の向上効果が十分に発揮され
ず、また延べ延べ通油量が対象とする機器の容積の36
倍を超えたり、洗浄時間が48時間を超えた場合には、
それに見合う効果の向上がみられず、むしろ経済的には
不利となる。洗浄液の循環速度については特に制限はな
いが、循環速度は通常1時間に当該機器内容積の0.3
〜1.5容量倍、好ましくは0.5〜1.0容量倍の範
囲で選定される。機器内に存在させる洗浄液の量は、ス
ラッジ(スラッジと固形分との合計)の1.0〜2.0
容積倍の範囲が適当であり、この量が1倍量未満ではス
ラッジ除去性能の向上効果が充分に発揮されず、また
2.0倍量を超えると液量の増加に見合う効果の向上が
あまり認められず、むしろ経済的に不利となる。
に導入する新しい洗浄液としての累積量)は、対象とす
る機器の容積の1〜3倍量が適当である。この量が1倍
量未満ではスラッジ除去性能の向上効果が充分に発揮さ
れず、また3倍量を超えると液量の増加に見合う効果の
向上があまり認められず、むしろ経済的に不利となる。
スラッジ除去性能の向上効果及び経済性などを考慮する
と、1.5〜2.5倍の範囲が好ましい。洗浄は連続
的、即ち一定量の洗浄液を連続的に導入し、等量の洗浄
液を連続的に排出する形、又は、間欠的、即ち一定量の
洗浄液を導入し、一定時間洗浄後に等量の洗浄液を排出
する形の何れでも行うことができる。洗浄を連続的に行
う場合には、スラッジと接する洗浄液の延べ通油量は、
対象とする機器の容積の3.6〜36倍が適当であり、
6〜24倍の範囲が好ましい。さらに洗浄時間は、12
〜48時間が好ましい。延べ通油量が対象とする機器の
容積の3.6倍未満であったり、洗浄時間が12時間未
満では、スラッジ除去性能の向上効果が十分に発揮され
ず、また延べ延べ通油量が対象とする機器の容積の36
倍を超えたり、洗浄時間が48時間を超えた場合には、
それに見合う効果の向上がみられず、むしろ経済的には
不利となる。洗浄液の循環速度については特に制限はな
いが、循環速度は通常1時間に当該機器内容積の0.3
〜1.5容量倍、好ましくは0.5〜1.0容量倍の範
囲で選定される。機器内に存在させる洗浄液の量は、ス
ラッジ(スラッジと固形分との合計)の1.0〜2.0
容積倍の範囲が適当であり、この量が1倍量未満ではス
ラッジ除去性能の向上効果が充分に発揮されず、また
2.0倍量を超えると液量の増加に見合う効果の向上が
あまり認められず、むしろ経済的に不利となる。
【0014】洗浄を、前記のような連続的又は間欠的な
方法で行う場合は、機器内に導入する洗浄液は常に新し
いものである必要はなく、機器から排出した溶解スラッ
ジを含有する洗浄液の一部を系外に抜き出すと共に、同
量の新しい洗浄液を補充して導入すればよい。その場合
系外に抜き出す洗浄液の量は、機器から排出された洗浄
液100容量部に対し通常1〜10容量部、好ましくは
3〜7容量部とするのが適当である。
方法で行う場合は、機器内に導入する洗浄液は常に新し
いものである必要はなく、機器から排出した溶解スラッ
ジを含有する洗浄液の一部を系外に抜き出すと共に、同
量の新しい洗浄液を補充して導入すればよい。その場合
系外に抜き出す洗浄液の量は、機器から排出された洗浄
液100容量部に対し通常1〜10容量部、好ましくは
3〜7容量部とするのが適当である。
【0015】機器に導入するガスとしては、不活性ガス
が安全上望ましく、例えば窒素ガス、二酸化炭素ガス、
アルゴンガス、ヘリウムガス等が適当であり、特に、窒
素ガス、二酸化炭素ガスが安価なので望ましい。導入す
るガスの量は、ガス/洗浄液の比で10〜100Nm3
/Kl、特に好ましくは30〜70Nm3 /Klの範囲
が適当であり、10Nm3 /Kl未満では洗浄効果が低
く、100Nm3 /Klを超えても洗浄効果はそれ程向
上せずコスト高になる。このガスの導入位置は、機器中
の洗浄液の底部から行うのがスラッジと洗浄液の混合、
接触が良いので洗浄効果が大であり望ましく、機器に開
けた単数又は複数の孔部から、又は外部からノズルやパ
イプを使用して導入する。本発明の方法においては、洗
浄温度は、使用する洗浄油の沸点などに左右されるが、
通常100〜220℃、好ましくは120〜180℃の
範囲で選定される。また、圧力は、好ましくは0.2〜
0.005MPa、より好ましくは0.1〜0.01M
Paの範囲で選定される。
が安全上望ましく、例えば窒素ガス、二酸化炭素ガス、
アルゴンガス、ヘリウムガス等が適当であり、特に、窒
素ガス、二酸化炭素ガスが安価なので望ましい。導入す
るガスの量は、ガス/洗浄液の比で10〜100Nm3
/Kl、特に好ましくは30〜70Nm3 /Klの範囲
が適当であり、10Nm3 /Kl未満では洗浄効果が低
く、100Nm3 /Klを超えても洗浄効果はそれ程向
上せずコスト高になる。このガスの導入位置は、機器中
の洗浄液の底部から行うのがスラッジと洗浄液の混合、
接触が良いので洗浄効果が大であり望ましく、機器に開
けた単数又は複数の孔部から、又は外部からノズルやパ
イプを使用して導入する。本発明の方法においては、洗
浄温度は、使用する洗浄油の沸点などに左右されるが、
通常100〜220℃、好ましくは120〜180℃の
範囲で選定される。また、圧力は、好ましくは0.2〜
0.005MPa、より好ましくは0.1〜0.01M
Paの範囲で選定される。
【0016】次に、本発明を実施態様の1例を、図1に
基づいて説明する。図1においては、新洗浄液L1を、
洗浄液導入管1を通じて、下部にスラッジSが堆積した
機器2内に連続的に導入し、洗浄液・液面3を保った状
態で洗浄液排出管5から連続的に排出する。同時に、ガ
スG1をガス導入管4を通じて機器2内に導入し、バブ
リングによりスラッジを洗浄液と激しく攪拌・混合させ
た後、排出ガスG2をガス排出管7を通じて排出する。
洗浄液排出管5からの排出洗浄液の一部は循環洗浄液と
して、循環洗浄液配管を通じて洗浄液導入管1に戻し、
新洗浄液L1と混合して機器2内に導入する。一方、循
環しなかった排出洗浄液L2及び排出ガスG2は、必要
に応じて別途の処理を施した後処分する。
基づいて説明する。図1においては、新洗浄液L1を、
洗浄液導入管1を通じて、下部にスラッジSが堆積した
機器2内に連続的に導入し、洗浄液・液面3を保った状
態で洗浄液排出管5から連続的に排出する。同時に、ガ
スG1をガス導入管4を通じて機器2内に導入し、バブ
リングによりスラッジを洗浄液と激しく攪拌・混合させ
た後、排出ガスG2をガス排出管7を通じて排出する。
洗浄液排出管5からの排出洗浄液の一部は循環洗浄液と
して、循環洗浄液配管を通じて洗浄液導入管1に戻し、
新洗浄液L1と混合して機器2内に導入する。一方、循
環しなかった排出洗浄液L2及び排出ガスG2は、必要
に応じて別途の処理を施した後処分する。
【0017】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 スラッジが堆積した容積120klの脱塩槽(デソルタ
−)を、洗浄液として分解軽油/ポリオキシエチレン2
級アルコ−ルエ−テル/d−リモネンの、17/1/2
(容量比)の混合物を使用して、連続法により洗浄し
た。洗浄液は、72.0kl/hの速度で、且つ脱塩槽
内の洗浄液量を脱塩槽内のスラッジの1.1容量倍に保
持しつつ脱塩槽内を通過させ、同時に窒素ガスを200
Nm3 の速度で、脱塩槽内の洗浄液の底部に導入した。
但し、洗浄液は脱塩槽から排出した洗浄液100容量部
に対し5容量部を系外に抜き出すと共に、上記組成の新
しい洗浄液を5容量部補充して(新洗浄液/循環洗浄液
=0.05)上記速度で導入した。洗浄温度は150
℃、圧力は0.05Mpaとした。この操作を24時間
継続した結果、脱塩槽内のスラッジ除去率は95%であ
り、脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は15
重量ppmであった。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 スラッジが堆積した容積120klの脱塩槽(デソルタ
−)を、洗浄液として分解軽油/ポリオキシエチレン2
級アルコ−ルエ−テル/d−リモネンの、17/1/2
(容量比)の混合物を使用して、連続法により洗浄し
た。洗浄液は、72.0kl/hの速度で、且つ脱塩槽
内の洗浄液量を脱塩槽内のスラッジの1.1容量倍に保
持しつつ脱塩槽内を通過させ、同時に窒素ガスを200
Nm3 の速度で、脱塩槽内の洗浄液の底部に導入した。
但し、洗浄液は脱塩槽から排出した洗浄液100容量部
に対し5容量部を系外に抜き出すと共に、上記組成の新
しい洗浄液を5容量部補充して(新洗浄液/循環洗浄液
=0.05)上記速度で導入した。洗浄温度は150
℃、圧力は0.05Mpaとした。この操作を24時間
継続した結果、脱塩槽内のスラッジ除去率は95%であ
り、脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は15
重量ppmであった。
【0018】比較例1 ガスの導入を行なわず、且つ洗浄時間を36時間とした
他は実施例1と全く同様の洗浄操作を行ったところ、洗
浄時間が実施例の1.5倍であるにも拘らず、スラッジ
の除去率は88%に留まり、脱塩槽の気相部の可燃性ガ
ス及び有毒ガス分は5250重量ppmであった。
他は実施例1と全く同様の洗浄操作を行ったところ、洗
浄時間が実施例の1.5倍であるにも拘らず、スラッジ
の除去率は88%に留まり、脱塩槽の気相部の可燃性ガ
ス及び有毒ガス分は5250重量ppmであった。
【0019】参考例1 実施例1と同様の脱塩槽に、50#スチームを100t
/hの速度で供給し、いわゆるスチーム洗浄法を実施し
た。温度及び圧力は実施例と同じとし、洗浄時間は48
時間とした。その結果、洗浄時間を実施例の2.0倍に
したにも拘らず、スラッジの除去率は70%に留まり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は1073
0重量ppmであった。
/hの速度で供給し、いわゆるスチーム洗浄法を実施し
た。温度及び圧力は実施例と同じとし、洗浄時間は48
時間とした。その結果、洗浄時間を実施例の2.0倍に
したにも拘らず、スラッジの除去率は70%に留まり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は1073
0重量ppmであった。
【0020】実施例2 循環洗浄液100容量部に対する新洗浄液の混合割合を
0.5とし、且つ洗浄時間を36時間とした他は実施例
1と全く同様に洗浄操作を行ったところ、脱塩槽内のス
ラッジ除去率は91%であり、脱塩槽の気相部の可燃性
ガス及び有毒ガス分は530重量ppmであった。
0.5とし、且つ洗浄時間を36時間とした他は実施例
1と全く同様に洗浄操作を行ったところ、脱塩槽内のス
ラッジ除去率は91%であり、脱塩槽の気相部の可燃性
ガス及び有毒ガス分は530重量ppmであった。
【0021】実施例3 脱塩槽内の洗浄液量を脱塩槽内のスラッジの0.8容量
倍に保持した他は実施例1と全く同様に洗浄操作を行っ
たところ、脱塩槽内のスラッジ除去率は90%であり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は490重
量ppmであった。
倍に保持した他は実施例1と全く同様に洗浄操作を行っ
たところ、脱塩槽内のスラッジ除去率は90%であり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は490重
量ppmであった。
【0022】実施例4 脱塩槽内の洗浄液量を脱塩槽内のスラッジの1.5容量
倍に保持した他は実施例1と全く同様に洗浄操作を行っ
たところ、脱塩槽内のスラッジ除去率は94%であり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は1040
重量ppmであった。
倍に保持した他は実施例1と全く同様に洗浄操作を行っ
たところ、脱塩槽内のスラッジ除去率は94%であり、
脱塩槽の気相部の可燃性ガス及び有毒ガス分は1040
重量ppmであった。
【0023】実施例、比較例及び参考例の操作条件及び
結果は、第1表に整理して記載したが、本発明の効果が
極めて大きいことは明かである。
結果は、第1表に整理して記載したが、本発明の効果が
極めて大きいことは明かである。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の石油精製装置の洗浄方法は、操
作が簡単で、安全で、無公害で、低価格であり且つ、洗
浄時間が短いにも拘らず、洗浄効果が格段に優れてお
り、その技術的および経済的効果は極めて大きい。
作が簡単で、安全で、無公害で、低価格であり且つ、洗
浄時間が短いにも拘らず、洗浄効果が格段に優れてお
り、その技術的および経済的効果は極めて大きい。
【図1】本発明の実施態様の一例を示す概略図である。
L1:新洗浄液 L2:排出洗浄液 L3:循環洗浄液 G1:ガス G2:排出ガス S:スラッジ 1:洗浄液導入管 2:脱塩槽(デソルタ−) 3:洗浄液・液面 4:ガス導入管 5:洗浄液排出管 6:循環洗浄液管 7:ガス排出管
フロントページの続き (72)発明者 小野寺 裕志 千葉県市原市姉崎海岸2番地1 Fターム(参考) 3B116 AA33 AA47 AB51 BB01 BB88 4H003 AC09 BA12 DA12 DB01 DC04 EA31 ED03 ED04 ED28 FA03 4H029 AE04 AE07
Claims (12)
- 【請求項1】 炭化水素油処理装置における機器内のス
ラッジ及び固形分を洗浄液を使用して溶解除去するに際
し、ガスを機器内に導入し、バブリングすることを特徴
とする炭化水素油処理装置の洗浄方法。 - 【請求項2】 炭化水素油処理装置における機器が、脱
塩槽、還流槽、被精製液の受槽、加熱炉、冷却器及び熱
交換器から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載
の洗浄方法。 - 【請求項3】 機器内に導入するガスが、窒素ガス、二
酸化炭素ガス、アルゴンガス及びヘリウムガスから選ば
れる少なくとも一種である請求項1記載の洗浄方法。 - 【請求項4】 洗浄液の導入量に対するガスの導入量の
比が、10〜100Nm3 /klである請求項1記載の
洗浄方法。 - 【請求項5】 洗浄液が、洗浄油と界面活性剤との混合
物である請求項1記載の洗浄方法。 - 【請求項6】 洗浄油が、石油精製プロセスで得られる
沸点150〜480℃の軽質油留分である請求項5記載
の洗浄方法。 - 【請求項7】 洗浄油が、石油精製プロセスで得られる
灯油、直留軽油、減圧軽油及び分解軽油から選ばれる少
なくとも一種である請求項6記載の洗浄方法。 - 【請求項8】 洗浄液が、界面活性剤を1〜200g/
リットルの濃度で含むものである請求項5記載の炭化水
素油処理装置の洗浄方法。 - 【請求項9】 洗浄液が、テルペン炭化水素及びテルペ
ンアルコールの中から選ばれる少なくとも一種1.0〜
30容量%を含むものである請求項5記載の炭化水素油
処理装置の洗浄方法。 - 【請求項10】 洗浄液が、d−リモネン及びその誘導
体から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項8記載
の洗浄方法。 - 【請求項11】 洗浄液の機器内への導入・機器内から
の排出を連続的又は間欠的に行い、且つ排出洗浄液10
0容量部中の1〜10容量部を系外に抜き出すと共に同
量の新洗浄液を補充して機器内に導入する請求項1〜1
0のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項12】 機器内に存在させる洗浄液量を機器内
のスラッジ及び固形分の合計量の1.0〜2.0容量倍
に維持して洗浄を行う請求項1〜11のいずれかに記載
の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35796599A JP2001170588A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 炭化水素油処理装置の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35796599A JP2001170588A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 炭化水素油処理装置の洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001170588A true JP2001170588A (ja) | 2001-06-26 |
Family
ID=18456864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35796599A Pending JP2001170588A (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 炭化水素油処理装置の洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001170588A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017109154A (ja) * | 2015-12-15 | 2017-06-22 | ソフタード工業株式会社 | アスファルトタンクの洗浄方法及び洗浄装置 |
-
1999
- 1999-12-16 JP JP35796599A patent/JP2001170588A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017109154A (ja) * | 2015-12-15 | 2017-06-22 | ソフタード工業株式会社 | アスファルトタンクの洗浄方法及び洗浄装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091110 |