JP2001169737A - 飾り重ね餅 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重ね餅の鍔部を利用して三方などの台部材に
着脱自在に重ね餅を係止一体化できる構成とすることで
箱詰めを要せずして見栄えが良く商品価値の高い三方付
の商品形態にでき、しかも、重ね餅と台部材とがバラけ
ないために極めて安定的に飾り付けできる上に、台部材
から重ね餅を簡易に取り外して重ね餅だけを飾り付ける
こともできる画期的な飾り重ね餅を提供すること。 【解決手段】 プラスチック製の重ね餅形状に形成した
容器１内に餅２を収納し、この餅２を収納した容器１の
下部開口部１Ａ周縁に突設するフィルム３貼着用の鍔部
４にフィルム３を貼着して容器１の下部開口部１Ａを閉
塞し、このフィルム３を貼着した重ね餅Ａを三方などの
台部材５上に載置して成る飾り重ね餅であって、前記鍔
部４と前記台部材５とに、この台部材５上に載置した重
ね餅Ａの鍔部４を着脱自在に係止する係止手段６を設け
た飾り重ね餅。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、正月や祝い事の際
に飾りつけたり、神棚に飾る飾り重ね餅に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、プラスチック製の重ね餅形容器内に餅を収納し、こ
の餅を収納した容器の下部開口部周縁に突設するフィル
ム貼着用の鍔部にフィルムを貼着して容器の下部開口部
を密閉して成る重ね餅は公知である。

【０００３】また、更に商品価値を向上するため、この
重ね餅に例えば三方などの飾り台をセットにして販売し
たいが、この場合、単に三方に重ね餅を載置しただけで
はすぐにバラけて輸送や売場で不便となってしまうた
め、重ね餅と三方とをバラけないように箱詰めするよう
な商品形態とする必要がある。しかしながら、このよう
な箱詰め商品とするには、箱詰め作業を要するだけに生
産時に手間が掛かるし、箱を付けることによってコスト
高ともなってしまうために商品化が難しいという問題が
あった。

【０００４】また、箱詰めせずに、重ね餅に三方をテー
プ止着することでも前記問題点を解決できるように思え
るが、このようにテープ止着すると、飾った場合にテー
プが見えて見端が悪いし、重ね餅を三方から取り外すの
も大変面倒な作業となってしまうという問題があるため
できない。

【０００５】本発明は、このような問題を解決できるも
ので、重ね餅の鍔部を利用して三方などの台部材に着脱
自在に重ね餅を係止一体化できる構成とすることで箱詰
めを要せずして見栄えが良く商品価値の高い三方付の商
品形態にでき、しかも、重ね餅と台部材とがバラけない
ために極めて安定的に飾り付けできる上に、台部材から
重ね餅を簡易に取り外して重ね餅だけを飾り付けること
もできる画期的な飾り重ね餅を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００７】プラスチック製の重ね餅形状に形成した容
器１内に餅２を収納し、この餅２を収納した容器１の下
部開口部１Ａ周縁に突設するフィルム３貼着用の鍔部４
にフィルム３を貼着して容器１の下部開口部１Ａを閉塞
し、このフィルム３を貼着した重ね餅Ａを三方などの台
部材５上に載置して成る飾り重ね餅であって、前記鍔部
４と前記台部材５とに、この台部材５上に載置した重ね
餅Ａの鍔部４を着脱自在に係止する係止手段６を設けた
ことを特徴とする飾り重ね餅に係るものである。

【０００８】また、前記台部材５の上面部に、前記鍔部
４を係止し得る係止部７を設けて前記係止手段６を構成
したことを特徴とする請求項１記載の飾り重ね餅に係る
ものである。

【０００９】また、前記台部材５若しくは前記鍔部４の
たわみ弾性を利用して前記係止部７に鍔部４を圧入係止
し得るように構成したことを特徴とする請求項１，２の
いずれか１項に記載の飾り重ね餅に係るものである。

【００１０】また、前記台部材５の上面部に、前記重ね
餅Ａを載置する四方紅などの飾り用紙片８を折り畳んで
収納し得る収納部９を設け、この収納部９に飾り用紙片
８を収納してから、前記係止手段６により前記重ね餅Ａ
の鍔部４を台部材５に係止することで、飾り用紙片８が
収納部９から脱落しないように構成したことを特徴とす
る請求項１〜３のいずれか１項に記載の飾り重ね餅に係
るものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
（発明をどのように実施するか）を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。

【００１２】重ね餅Ａの鍔部４を台部材５に係止手段６
を介して係止しているため、流通に際して、重ね餅Ａと
台部材５とが簡単にはバラけない。

【００１３】従って、台部材５に重ね餅Ａが安定的に係
止しているために、箱詰めの商品形態とせずとも、例え
ば、この台部材５付の飾り重ね餅を多数集合包装して輸
送することもできるし、輸送中に重ね餅Ａから台部材５
が外れて容器１底のフィルム３が破れたりすることも略
確実に防止されることになるので、極めて流通に適した
構成となる。

【００１４】また、飾った場合には、台部材５付の飾り
重ね餅であるため見栄えが極めて良好であるし、単に台
部材上に重ね餅を載置しているものとは異なり、台部材
５に対して重ね餅Ａがガタついたり位置ズレすることな
く極めて安定的に係止されているため、極めて商品価値
の高い飾り重ね餅となる。

【００１５】また、単に、鍔部４を利用して重ね餅Ａを
係止手段６により台部材５にワンタッチで係止一体化で
きるため、重ね餅Ａと台部材５とから成る本発明品を手
間を掛けずに商品化できて量産性に秀れる上、重ね餅Ａ
を台部材５から簡単に外して重ね餅Ａだけを飾ることも
できる。

【００１６】

【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。

【００１７】本実施例は、重ね餅Ａと、この重ね餅Ａを
載置支承する台部材５とから成る構成としている。

【００１８】重ね餅Ａは、各図に示すように、プラスチ
ック製の重ね餅（鏡餅）形状に形成した容器１内に餅２
を収納し、この餅２を収納した容器１の下部開口部１Ａ
周縁に突設するフィルム３貼着用の鍔部４にフィルム３
を貼着して容器１の下部開口部１Ａを密閉して成る構成
としている。

【００１９】容器１は、透明で内部の餅２が透視できる
ように構成しても良いし、餅の色に疑似した色に形成し
て本物の餅に似せた構成としても良い。

【００２０】餅２は、重ね餅形の餅でも良いし、小さな
切り餅片を袋詰め（真空パック詰め）した多数の個包装
餅でも良い。

【００２１】また、本実施例では、重ね餅Ａの上部に、
重ね餅Ａの上部重ね餅よりも小さくしたミカン形状にし
てミカン肌とミカン色を表現したプラスチック製の重ね
果実10を載置し、更に、この重ね餅Ａの上部重ね餅と重
ね果実10とを覆うプラスチック製の透明カバー体11を着
脱自在に設けている。従ってミカン付の重ね餅のように
見える見栄えの良い商品性に秀れた構成としている。

【００２２】具体的に説明すると、透明カバー体11は、
図２に示すように下部開口型の容器形状に形成し、更に
下部を重ね餅Ａの上部重ね餅に上方から圧入することで
この上部重ね餅の湾曲周面に当接係止し得る形状に形成
し、上部を重ね餅Ａの上部重ね餅の上に接着されずに載
置された重ね果実10をやや隙間を介した被嵌状態で覆い
得る形状に形成している。

【００２３】従って、例えば、輸送時に透明カバー体11
に押し潰し荷重が作用しても、押し潰し荷重は重ね果実
10には作用せず、圧入係止した上部重ね餅に作用するこ
とになり、重ね果実10が押し潰されることが防止される
構成としている。

【００２４】また、この透明カバー体11は、上部重ね餅
の上部湾曲周面部に対して被嵌圧入係止する構成のため
に重ね餅Ａに安定良く装着することができ、この透明カ
バー体11によって重ね餅Ａ上に接着されずに載置された
重ね果実10を確固に位置決めすることになる構成として
いる。

【００２５】また、この重ね餅Ａには、例えば図１に示
すように、正面部に細身のゴムバンドやリボンのような
飾りひも12によって飾り付けしても良いし、その他の適
宜な飾り付けをしても良い。

【００２６】台部材５は、脚なしタイプの三方（以下、
三方５と称す）に形成している。また、この三方５は、
たわみ弾性を有する樹脂製としている。尚、この三方５
は正式な脚付タイプのものに形成しても良い。

【００２７】本実施例では、前記鍔部４と三方５とに、
この三方５上に載置した重ね餅Ａの鍔部４を着脱自在に
係止する係止手段６を設けている。

【００２８】具体的に説明すると、三方５の上面部に前
記鍔部４を係止し得る係止部７を設けて前記係止手段６
を構成している。

【００２９】更に詳しく説明すると、三方５は、図２に
示すようにその上面四隅に夫々前記鍔部４の外周縁に当
接係止し得る円弧形状の係止段部を備えた形状に形成
し、この四隅夫々の係止段部を前記係止部７としてい
る。

【００３０】また、この四隅の係止（段）部７は、夫々
の対角位置に存する係止部７との対向間隔寸法を、前記
鍔部４の直径幅よりもやや短い対向間隔幅となるように
設定構成すると共に、この各係止部７は内側段面を下方
へ行く程対向間隔幅が幅広となる形状に形成し、これに
より樹脂製の前記三方５若しくは樹脂製の鍔部４のたわ
み弾性を利用して係止部７の下方部位に鍔部４を圧入係
止し得るように構成している。

【００３１】従って、係止部７に鍔部４を圧入係止する
ことで、重ね餅Ａが三方５に確固に圧接固定されること
になり、且つこの圧接係止力に抗して鍔部４と三方５
（係止部７）とのいずれか一方若しくは双方をたわませ
ることにより係止部７から鍔部４を取り外すことができ
るように構成している。また、この係止部７による鍔部
４の圧入係止構造は、簡易に設計実現可能な構造であ
り、量産性に秀れ安価に構成可能となる。

【００３２】従って、飾った場合に、台部材５付の飾り
重ね餅であるため見栄えが極めて良好であるし、単に台
部材上に重ね餅を載置しているものとは異なり、台部材
５に対して重ね餅Ａがガタついたり位置ズレすることな
く極めて安定的に係止される構成としている。また、重
ね餅Ａを三方５から外して重ね餅Ａだけを飾ることもで
きるし、この際、三方５がなくとも容器１の下部に鍔部
４を有することにより、重ね餅Ａは安定的に設置でき
る。

【００３３】また、本実施例では、前記三方５の上面部
に、図４に示したようにして前記重ね餅Ａを載置する飾
り用紙片８としての四方紅（以下四方紅８と称す）を折
り畳んで収納し得る収納部９を設けている。

【００３４】具体的に説明すると、図２，図３に示すよ
うに、三方５の中心部に略方形状の凹部を設け、この中
心凹部を前記収納部９としている。即ち、三方５は、前
記係止部７とこの収納部９とを備えた形状に一体成形し
た構成としている。また、この収納部９は、四つ折りに
した四方紅８を収納し得るように凹部の大きさ寸法を設
定構成している。

【００３５】即ち、本実施例では、収納部９に四方紅８
を収納してから前記係止手段６により前記重ね餅Ａの鍔
部４を三方５に係止することにより、四方紅８が収納部
９から脱落しないように収納できる構成としているもの
で、これにより本実施例は四方紅８付の飾り重ね餅に構
成できることになる。

【００３６】この点、従来は、売場で四方紅が段ボール
箱の中に投げ込まれていて、鏡餅（飾り重ね餅）を購入
する人がそれを一枚一枚取っていくような販売形態であ
ったために、四方紅を取り忘れる人もいて売場での管理
が非常に難しいという現状であったが、本実施例の構成
によれば、売場での管理が全く不要となる上に飾り重ね
餅を購入した人に間違いなく一枚ずつ四方紅８が行き渡
ることになるため、売り場での利便性が非常に良く、し
かも四方紅８がはみ出たりすることなく非常に収まり良
く収納されるので、輸送などに際して四方紅８が抜け落
ちることもない。従って、購入した人は、誰でも三方５
と四方紅８とによって重ね餅Ａを見栄え良く飾り付けで
きることになる極めて商品価値の高い構成となる。

【００３７】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、台
部材に重ね餅が安定的に係止して簡単にはバラけないこ
とになり、このため箱詰めの商品形態とせずとも、例え
ばこの台部材付の飾り重ね餅をそのまま多数集合包装し
て輸送することもできるし、輸送中などに重ね餅から台
部材が外れて容器底のフィルムが破れたりすることも略
確実に防止される極めて流通に適した構成となり、しか
も、飾った場合には、台部材付の飾り重ね餅であるため
見栄えが極めて良好であるし、台部材に対して重ね餅が
ガタついたり位置ズレすることなく極めて安定的に係止
されることになり、その上、単に鍔部を利用して重ね餅
を係止手段により台部材にワンタッチで係止一体化でき
るため、この重ね餅と台部材とから成る本発明品を手間
とコストを掛けずに商品化できて量産性に秀れると共
に、重ね餅を台部材から外して重ね餅だけを飾ることも
簡単にできるなど極めて実用性に秀れた商品価値の高い
画期的な飾り重ね餅となる。

【００３８】また、請求項２記載の発明においては、請
求項１記載の発明の作用効果に加えて、前記作用効果を
発揮する係止手段を簡易構成により容易に設計実現可能
となる極めて実用性に秀れた飾り重ね餅となる。

【００３９】また、請求項３記載の発明においては、請
求項１，２に記載の発明の作用効果に加えて、圧入係止
する係止手段によって台部材に重ね餅を確固に係止固定
することができるし、鍔部を係止部から取り外すことも
簡易に行えることになる極めて実用性に秀れた飾り重ね
餅となる。

【００４０】また、請求項４記載の発明においては、請
求項１〜３に記載の発明の作用効果に加えて、四方紅な
どの飾り用紙片を収まり良く収納することができるの
で、輸送などに際して飾り用紙片が抜け落ちることがな
く、しかも本発明の飾り重ね餅は飾り用紙片付であるた
め、購入した人に間違いなく一枚ずつ飾り用紙片が行き
渡ることになって、この飾り用紙片を飾ることで一層体
裁良好となる極めて実用性・商品性に秀れた飾り重ね餅
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例を示す斜視図である。

【図２】本実施例を示す分解斜視図である。

【図３】本実施例の説明断面図である。

【図４】本実施例の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 容器 １Ａ 下部開口部 ２ 餅 ３ フィルム ４ 鍔部 ５ 台部材 ６ 係止手段 ７ 係止部 ８ 飾り用紙片 ９ 収納部 Ａ 重ね餅

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチック製の重ね餅形状に形成した
   容器内に餅を収納し、この餅を収納した容器の下部開口
   部周縁に突設するフィルム貼着用の鍔部にフィルムを貼
   着して容器の下部開口部を閉塞し、このフィルムを貼着
   した重ね餅を三方などの台部材上に載置して成る飾り重
   ね餅であって、前記鍔部と前記台部材とに、この台部材
   上に載置した重ね餅の鍔部を着脱自在に係止する係止手
   段を設けたことを特徴とする飾り重ね餅。
2. 【請求項２】 前記台部材の上面部に、前記鍔部を係止
   し得る係止部を設けて前記係止手段を構成したことを特
   徴とする請求項１記載の飾り重ね餅。
3. 【請求項３】 前記台部材若しくは前記鍔部のたわみ弾
   性を利用して前記係止部に鍔部を圧入係止し得るように
   構成したことを特徴とする請求項１，２のいずれか１項
   に記載の飾り重ね餅。
4. 【請求項４】 前記台部材の上面部に、前記重ね餅を載
   置する四方紅などの飾り用紙片を折り畳んで収納し得る
   収納部を設け、この収納部に飾り用紙片を収納してか
   ら、前記係止手段により前記重ね餅の鍔部を台部材に係
   止することで、飾り用紙片が収納部から脱落しないよう
   に構成したことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１
   項に記載の飾り重ね餅。