JP2001165916A - ペンシル型局部水浸超音波探触子及びそれを用いた溶接部の探傷方法 - Google Patents

ペンシル型局部水浸超音波探触子及びそれを用いた溶接部の探傷方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 疵の検出能が悪く、かつ疵の高さの評価が困
難であった隅肉溶接部においても、疵を精度よく検出で
きる超音波探触子を提供する。 【解決手段】 ペンシル型局部水浸超音波探触子1は、
先端が円錐状(先端が切断された円錐状)のペンシル型
の外径をしており、その内部にはケーシング1aに囲ま
れて中空構造部1eを有している。中空構造部1eの後
端側にはフォーカス型振動子1bが設けられている。測
定状態においては中空構造部1eには水が充填されるよ
うになっており、フォーカス型振動子1bの振動面の形
状は、その振動によって発生し水中を伝わった超音波
が、ペンシル型局部水浸超音波探触子1の先端部で収束
するような形状とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋼管等の溶接部の非
破壊検査に用いられる超音波探傷方法において、パイプ
と継ぎ手部間の隅肉溶接部等の溶接部に発生した疵を検
出するのに適した超音波探触子、及びこの超音波探触子
を用いた溶接部の探傷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼管等のパイプ同士を接合する方法とし
ては、パイプの端部同士をつき合わせて溶接する突合せ
溶接による接合方法や、パイプの端面を継ぎ手(ソケッ
ト)内に挿入し、パイプの外周面と継ぎ手の端面の間を
隅肉溶接して接合する方法が用いられている。突合せ溶
接による接合方法は主として大口径のパイプの接合に使
用されており、ソケットを用いる接合方法は主として口
径が2B以下の小口径のパイプの接合に用いられてい
る。ソケットはボスと呼ばれることがあり、以下、本明
細書においてはボスと呼ぶことにする。
【0003】溶接をパイプの接合に用いた場合には、溶
接の良否を判断するために超音波探傷等により疵の有無
を検査する必要がある。また、パイプが敷設されてから
時間が経過すると、溶接部に疲労割れと呼ばれる疵が発
生して溶接部の破損につながる恐れがあるので、定期的
な溶接部の検査が必要であり、この場合も超音波探傷等
が使用される。
【0004】一般的に超音波探傷において、超音波を入
射させる面は平滑な面でなければならない。よって、従
来においては、溶接部の検査を行う際には、溶接部以外
の場所から超音波を斜めに入射させる、いわゆる斜角探
傷法(反射法)が用いられてきた。ボスを用いたパイプ
の接合部の探傷を行う場合、パイプ側から超音波を入射
させる方法と、ボス側から超音波を入射させる方法の2
種類が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】パイプ側から超音波を
入射させる場合、一般的に使用される斜角探傷用の探触
子を用いるが、これらの探触子は、屈折角が60〜70
°、中心周波数が5MHz程度のものである。中心周波数
が5MHz程度の超音波では、疵の分解能及び検出能が悪
く、微小な疵の検出ができない。
【0006】その上、パイプの肉厚は3〜5mm程度と薄
いので、探触子の超音波入射点から被探傷点までのスキ
ップ数が多くなる。一方、管径が2B以下であり、曲率
が大きいため、超音波が管壁で反射されるごとに円周方
向に広がるので、スキップ数が多くなると、被探傷点に
到達する超音波の量の減衰が大きくなる。よって、比較
的大きな疵でも検出できる範囲は僅かであり、探触子の
位置を少し動かすとエコーが消失してしまう。従って、
探触子の位置を動かし、そのエコーの変化を観測するこ
とによって疵の高さを判別するという手法が使用できな
い。
【0007】ボス側から超音波を入射させる場合には、
超音波の入射点と被探傷点の距離が短いため、通常の斜
角探傷用の探触子を用いることができない。よって、2
振動子型斜角探触子を用いて探傷を行う試みがなされて
いる。しかし、ボスの長さが短いため、探触子を走査で
きる範囲が非常に狭い範囲に限られ、そのため、疵の高
さを判別することは不可能である。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、従来方法では疵の検出能が悪く、かつ疵の高さ
の評価が困難であったパイプとボスの隅肉溶接部におい
ても、疵を精度よく検出できる超音波探触子、及びそれ
を使用して疵の検出と高さの検出を行うことができる超
音波探傷方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、発生する超音波が、先端部に集束する
ようなフォーカス型振動子を有してなることを特徴とす
るペンシル型局部水浸超音波探触子(請求項1)であ
る。
【0010】ペンシル型探触子とは、先端が尖った、長
細い形状をした探触子のことである。また、局部水浸探
触子とは、少なくとも先端部分が水で満たされるように
なっており、被探傷物との接触面と、水を接触媒質とし
て接触可能なものをいう。本手段においては、このペン
シル型探触子の振動子から発生した超音波がその先端部
に集束するようになっている。すなわち、振動子の各部
分から発生した超音波は、探触子の先端部で位相が揃
う。よって、先端部を被検査体に押し付けることによ
り、強力な超音波を被検査体に伝達することができる。
また、先端部が尖っているので、被検査体表面に凹凸が
ある場合でも、効率良く被検査体との間で超音波の送受
信ができる。さらに、全体の形状が細長く、先端が尖っ
ているので、探触子の角度を傾斜させても超音波を被検
査体に伝達することができ、狭い場所でも容易に屈折角
を変えることができる。
【0011】よって、例えば、パイプとボスの隅肉溶接
部を探傷する場合においても、直接隅肉溶接部の溶接余
盛の上から超音波を溶接部内に伝達し、反射される超音
波を受信することができるので、斜角探傷によらなくて
も、疵の探傷が可能となる。加えて、被検査体の中に入
射した超音波は広い角度に広がるので、広い範囲の探傷
を行うことができる。
【0012】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、当該探触子の先端部が円錐状
とされ、振動子の表面から当該探触子の先端部に至るま
での間が、内部に水を保持できるように中空構造とさ
れ、当該中空構造部に水を注入する注入口と、当該中空
構造部からあふれた水と空気を排出する排出口とが設け
られていることを特徴とするペンシル型局部水浸超音波
探触子(請求項2)である。
【0013】「先端部が円錐状とされ」というのは、局
部水浸超音波探触子である関係上、先端部に水が通る穴
が必要なので完全な先の尖った円錐を意味するものでは
なく、先端が切断された円錐状の形状をさすものであ
る。切断面の直径は3mm程度以下であればよい。本手段
においては、形成された中空構造部に水が満たされ、振
動子で発生した超音波はこの水を媒体として先端部に伝
達されて集束する。
【0014】本手段を使用するときは、注入口より水を
入れて排出口から水があふれるまで中空構造部に水を満
たし、その後は、注水を続けながら、場合によっては排
出口を閉鎖した状態で注水を続けながら探傷を行う。本
手段においては、水を媒体としているので、超音波の減
衰が少ない状態で先端部に超音波を伝達することができ
ると共に、局部水浸構造を簡単に作ることができる。
【0015】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、前記注入口の向きは、当該注
入口から注入された水の流れが、振動子表面に沿って流
れるような向きとされていることを特徴とするもの(請
求項3)である。
【0016】前記第2の手段の使用開始時には、中空構
造部に水を満たすとき、振動子表面に気泡が付着して残
留する場合がある。このようなことが発生すると、超音
波の減衰が大きくなり、探触子の先端まで超音波が効率
よく伝達されなくなる。本手段においては、注入口から
注入された水の流れが振動子表面に沿って流れるので、
残留する気泡を排出口まで押し流すことができる。よっ
て、中空構造部は水で満たされ、探触子の先端まで超音
波が効率よく伝達される。
【0017】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかのペンシル型
局部水浸超音波探触子の先端部を、溶接余盛部に接触さ
せ、当該局部水浸型超音波探触子の接触角度を変えるこ
とにより溶接余盛内への超音波の入射角度と方向を変え
ながら、欠陥から反射して帰ってくるエコーを当該局部
水浸型超音波探触子で検出することにより疵を検出する
ことを特徴とする溶接部の探傷方法(請求項4)であ
る。
【0018】前述のように、前記第1の手段から第3の
手段のペンシル型局部水浸超音波探触子は、先端部を被
検査体に押し付けることにより、強力な超音波を被検査
体に伝達することができる。また、先端部が尖っている
ので、被検査体表面に凹凸がある場合でも、効率良く被
検査体との間で超音波の送受信ができる。よって、溶接
部の余盛のように凹凸がある場所に接触させても、溶接
部中に効率よく超音波を入射させることができる。さら
に、全体の形状が細長く、先端が尖っているので、探触
子の角度を傾斜させても超音波を被検査体に伝達するこ
とができ、狭い場所でも容易に屈折角を変えることがで
きる。
【0019】この性質を利用して、探触子の先端部を溶
接部余盛の1点に接触させ、探触子の角度と方向を変え
て疵からの反射エコーを探す。疵があるとその端面から
エコーが返ってくるので、それを超音波を入射したペン
シル型局部水浸超音波探触子で検出することにより、疵
を検出することができる。本手段においては、超音波を
直接疵に照射しているので、従来技術のようにスキップ
に伴う超音波の減衰が発生しない。よって、検出能良く
疵を検出することができる。超音波を入射させる点を円
周に沿って、また、溶接余盛のパイプ長さ方向に沿って
変えることにより、溶接部全域の検査が可能である。
【0020】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第4の手段であって、探触子先端から疵位置までの
距離をAスコープより求め、その距離とそのときの探触
子の角度、被探傷部の形状及び寸法から疵の位置及び高
さを求めることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0021】例えば、隅肉溶接部の疵は、パイプとボス
との境目から発生し、外部に向かって長く伸びた形状を
有する。前記第4の手段で探傷を行う場合、Aスコープ
で観測されるのは、超音波を入射した点から疵の先端部
までの距離である。この距離が分かれば、そのときの探
触子の角度、被探傷部の形状及び寸法から疵の先端部の
位置が分かり、それと被探傷部の形状及び寸法から疵の
高さを算出することができる。本手段においては、疵の
高さを判断するのに探触子を走査する必要がないので、
確実に疵の高さを測定することができる。
【0022】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第4の手段又は第5の手段であって、ペンシル型局
部水浸超音波探触子として、中心周波数が10MHz〜2
0MHzの探触子を使用することを特徴とするもの(請求
項6)である。
【0023】本手段においては、被検査体に入る超音波
は縦波散乱波であるので、横波超音波に比して同じ周波
数での波長が長く、距離分解能が悪い。よって、なるべ
く高周波の周波数の超音波を使用するのが好ましい。ま
た、超音波の路程が短いので減衰が小さく、従来の測定
法に比して高周波の超音波を使用することができる。よ
って、十分な距離分解能を得るために、本手段において
は、使用する中心周波数の最低値を10MHzに限定して
いる。また、使用する中心周波数が20MHzを越える
と、減衰が大きくなってS/N比が悪くなるので、使用
する中心周波数の最高値を20MHzに限定している。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形
態を示す概要図であり、1はペンシル型局部水浸超音波
探触子、1aはケーシング、1bはフォーカス型振動
子、1cは注入口、1dは排出口、1eは中空構造部、
1fは接続ケーブル、2は検査対象である溶接部、2a
は溶接部中の疵、3はパイプ、4はボスである。
【0025】ペンシル型局部水浸超音波探触子1は、先
端が円錐状(先端が切断された円錐状)のペンシル型の
外径をしており、その内部にはケーシング1aに囲まれ
て中空構造部1eを有している。中空構造部1eの後端
側にはフォーカス型振動子1bが設けられている。測定
状態においては中空構造部1eには水が充填されるよう
になっており、フォーカス型振動子1bの振動面の形状
は、その振動によって発生し水中を伝わった超音波が、
ペンシル型局部水浸超音波探触子1の先端部で集束する
ような形状とされている。振動子としてこのようなもの
を使用せず、例えば平面型の振動子を使用し、レンズに
よって超音波をペンシル型局部水浸超音波探触子1の先
端に集束させるようにしてもよい。
【0026】使用の開始にあたっては、注入口1cより
接触媒質である水を中空構造部1e内に注入する。中空
構造部1eが水で満たされていくにつれ、中の空気は排
出口1dより排出される。中空構造部1eの中が完全に
水で満たされ、空気が完全に抜けた状態で、排出口1e
を樹脂等で閉鎖する。以後、注入された水はペンシル型
局部水浸超音波探触子1の先端部から流出することにな
り、部分水浸が実現される。また、注入口1cは、注入
口1cから流入した水がフォーカス型振動子1bの表面
に当たり、その表面に沿って流れるような向きとされて
いるので、フォーカス型振動子1bの表面に気泡が付着
している場合でも、その気泡は水流と共に排出口1dよ
り排出される。
【0027】その後、ペンシル型局部水浸超音波探触子
1の先端部を溶接部2の表面に押し付ける。溶接部の表
面には凹凸があるが、ペンシル型局部水浸超音波探触子
1の先端部の径は3mm以下と細く、かつ、先端部からは
接触媒質である水が流出しているため、ペンシル型局部
水浸超音波探触子1と溶接部2とのカップリングは良好
に保たれる。よって、ペンシル型局部水浸超音波探触子
1の先端部に集中した超音波は、溶接部2内に広がりな
がら伝達される。
【0028】溶接部2に発生する疵2aは、図に示すよ
うに、パイプ3とボス4の境目から発生し、溶接部の外
周方向に伸びる性質を持っている。疵2aがあると、超
音波はその先端部で反射され、ペンシル型局部水浸超音
波探触子1の先端部に戻って、再び水中を伝わり、フォ
ーカス型振動子1bにより検出される。
【0029】ペンシル型局部水浸超音波探触子1の先端
部位置を固定し、図に示す矢印のようにペンシル型局部
水浸超音波探触子1の傾きを変えることで、溶接部2へ
の超音波の入射角を簡単に制御することができる。ま
た、ペンシル型局部水浸超音波探触子1の先端部位置を
図に示す矢印のように変えることで、超音波の入射位置
を容易に変えることができる。
【0030】図2は本発明の第2の実施の形態を示す概
要図であり、ボスを利用したパイプ接続部におけるボス
とパイプの隅肉溶接部を探傷している様子を示す図であ
る。以下の図において、前出の図に示された要素と同じ
要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図2に
おいて、5は探傷器である。ペンシル型局部水浸超音波
探触子1は探傷器5と接続ケーブル1fで接合され、探
傷器5内のパルサー・レシーバーから、振動子1bに高
圧のパルス電圧が印加されることにより振動子1bより
超音波パルスが発生する。
【0031】この超音波パルスは、前述のように、ペン
シル型局部水浸超音波探触子1の先端部に集束し、接触
媒体である水を介して、溶接部2中に拡散しながら伝達
される。疵2aからのエコーは、ペンシル型局部水浸超
音波探触子1の先端部を介して、振動子1bに達する。
そして、振動子1bにより電圧に変換され、探傷器5の
パルサー・レシーバーに伝達されてさらに増幅され、そ
の表示画面にA−スコープ画像として表示される。前述
のように、ペンシル型局部水浸超音波探触子1の角度を
変えたり、接触位置を変えたりすることにより、疵のエ
コーがA−スコープに現れるのを観測する。
【0032】疵のエコーがA−スコープに現れた場合に
は、その位置より、ペンシル型局部水浸超音波探触子1
の先端部から疵までの距離が判明する。それゆえ、その
ときのペンシル型局部水浸超音波探触子1の先端部位置
及び傾きが分かれば、疵の先端部の位置を知ることがで
きる。疵の先端部の位置が分かれば、溶接部2の形状か
ら、疵の高さを判定することができる。このようにし
て、縦波散乱法を用いた超音波探傷が実施できる。
【0033】図3は本発明の第3の実施の形態を示す概
要図であり、パイプとその分岐管との間を隅肉溶接で接
合した場合の隅肉溶接部を探傷している様子を示す図で
ある。図3に示した実施の形態と図2に示した実施の形
態は、溶接部2の形状が異なるだけで、探傷方法につい
ては全く同じであるので、その説明を省略しても、当業
者には容易に理解が可能であろう。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
4に示すように、試験材として1Bの鋼管(厚さ3mm)
を用い、それに厚さ6.5mmのボスを隅肉溶接したものを
用いた。図のように、溶接部分に直径2mmのドリル穴を
開け、その上から溶接余盛を行なって人工疵を製造し
た。余盛後の隅肉溶接部の長さは10mmとした。
【0035】図5は、従来法によりパイプ側から斜角探
触子を使用して探傷を行なった結果を示すAスコープ画
像である。ビーム路程計算によると矢印の位置に疵エコ
ーが現れるはずであるが、矢印以外の場所にも信号が現
れており、疵エコーとの区別がつかず、結局疵の検出は
できないことになる。
【0036】図6は、本発明の方法により、溶接部に直
接超音波を入れて、縦波散乱法により探傷を行なった結
果を示すA−スコープ画像である。矢印の部分が疵エコ
ーであり、他の部分に対して大きなS/N比で疵の検出
ができていることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち、請
求項1に係る発明によれば、先端部を被検査体に押し付
けることにより、強力な超音波を被検査体に伝達するこ
とができる。また、先端部が尖っているので、被検査体
表面に凹凸がある場合でも、効率良く被検査体との間で
超音波の送受信ができる。さらに、全体の形状が細長
く、先端が尖っているので、探触子の角度を傾斜させて
も超音波を被検査体に伝達することができ、狭い場所で
も容易に屈折角を変えることができる。
【0038】請求項2に係る発明においては、これに加
え、水を媒体としているので、超音波の減衰が少ない状
態で先端部に超音波を伝達することができると共に、局
部水浸構造を簡単に作ることができる。
【0039】請求項3に係る発明においては、これらに
加え、振動子表面に気泡が残留することがなく、探触子
の先端まで超音波が効率よく伝達される。
【0040】請求項4に係る発明においては、直接超音
波を疵に照射しているので、従来技術のようにスキップ
に伴う超音波の減衰が発生しない。よって、検出能良く
疵を検出することができる。超音波を入射させる点を円
周に沿って、また、溶接余盛のパイプ長さ方向に沿って
変えることにより、溶接部全域の検査が可能である。
【0041】請求項5に係る発明においては、これに加
え、疵の高さを判断するのに探触子を走査する必要がな
いので、確実に疵の高さを測定することができる。
【0042】請求項6に係る発明においては、これらに
加え、高分解能で感度良く、小さな疵を検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概要図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す概要図であ
り、ボスを利用したパイプ接続部におけるボスとパイプ
の隅肉溶接部を探傷している様子を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す概要図であ
り、パイプとその分岐管との間を隅肉溶接で接合した場
合の隅肉溶接部を探傷している様子を示す図である。
【図4】本発明の実施例に用いた試験材の概要を示す図
である。
【図5】従来法によりパイプ側から斜角探触子を使用し
て探傷を行なった結果を示すAスコープ画像である。
【図6】本発明の方法により、溶接部に直接超音波を入
れて、縦波散乱法により探傷を行なった結果を示すA−
スコープ画像である。
【符号の説明】
1…ペンシル型局部水浸超音波探触子 1a…ケーシング 1b…フォーカス型振動子 1c…注入口 1d…排出口 1e…中空構造部 1f…接続ケーブル 2…検査対象である溶接部 2a…溶接部中の疵 3…パイプ 4…ボス 5…探傷器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 優 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 伊藤 進一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 新井 豊 東京都品川区南大井六丁目24番6号 東京 理学検査株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AA07 AB07 BB05 BC04 BC07 CB01 DA01 EA10 EA11 GB24 GE04 GF11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生する超音波が先端部に集束するよう
    なフォーカス型振動子を有してなることを特徴とするペ
    ンシル型局部水浸超音波探触子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のペンシル型局部水浸超
    音波探触子であって、当該探触子の先端部が円錐状とさ
    れ、振動子の表面から当該探触子の先端部に至るまでの
    間が、内部に水を保持できるように中空構造とされ、当
    該中空構造部に水を注入する注入口と、当該中空構造部
    からあふれた水と空気を排出する排出口とが設けられて
    いることを特徴とするペンシル型局部水浸超音波探触
    子。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のペンシル型局部水浸超
    音波探触子であって、前記注入口の向きは、当該注入口
    から注入された水の流れが、振動子表面に沿って流れる
    ような向きとされていることを特徴とするペンシル型局
    部水浸超音波探触子。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載のペンシル型局部水浸超音波探触子の先端部
    を、溶接余盛部に接触させ、当該局部水浸型超音波探触
    子の接触角度を変えることにより溶接余盛内への超音波
    の入射角度と方向を変えながら、欠陥から反射して帰っ
    てくるエコーを当該局部水浸型超音波探触子で検出する
    ことにより疵を検出することを特徴とする溶接部の探傷
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の溶接部の探傷方法であ
    って、探触子先端から疵位置までの距離をAスコープよ
    り求め、その距離とそのときの探触子の角度、被探傷部
    の形状及び寸法から疵の位置及び高さを求めることを特
    徴とする溶接部の探傷方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載のパイプ溶
    接継ぎ手部の探傷方法であって、ペンシル型局部水浸超
    音波探触子として、中心周波数が10MHz〜20MHzの
    探触子を使用することを特徴とする溶接部の探傷方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2025501A1 (fr) * 2007-08-03 2009-02-18 P.S.O. (Pneu Service Outillage) Procédé et dispositif pour déterminer une profondeur de creusage pour pneumatique, procédé et dispositif de creusage associés
CN102520067A (zh) * 2011-12-16 2012-06-27 北京工业大学 一种基于civa仿真软件的管座角焊缝检测方法
CN111141834A (zh) * 2019-11-22 2020-05-12 国家电网有限公司 一种组合电器盆式绝缘子穿透式超声波探头

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