JP2001165838A - 粘度測定装置及び粘度測定方法 - Google Patents

粘度測定装置及び粘度測定方法

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JP2001165838A
JP2001165838A JP34543599A JP34543599A JP2001165838A JP 2001165838 A JP2001165838 A JP 2001165838A JP 34543599 A JP34543599 A JP 34543599A JP 34543599 A JP34543599 A JP 34543599A JP 2001165838 A JP2001165838 A JP 2001165838A
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viscosity
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container
settlement
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Tetsuo Osuga
哲夫 大須賀
Yoichiro Muroga
陽一郎 室賀
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体試料の粘度を簡便に測定する。 【解決手段】 容器11内のコンクリート30に沈下板
31を完全に浸漬し、沈下板31の表面31A及び裏面
31Bと、容器11の内面21A,21Aとの間に所定
の一定間隔hを設ける。沈下部材12を自重により沈下
させ、沈下速度Vを算出する。沈下部材12の重量Wを
異なる値に設定して、上記測定を繰り返す。沈下部材1
2の重量Wに応じて変化する沈下速度Vの測定値を下記
数式(1)に基づいて直線近似して、この直線の傾きか
らコンクリート30の粘度μを算出する。 【数1】 Sは表面31A又は裏面31Bの表面積である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンクリー
トやモルタル等の液体試料の粘度を測定する粘度測定装
置及び粘度測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコンクリートやモルタル等
の液体試料の粘度を測定する粘度測定装置としては、例
えば特開平8−5541号公報に開示された回転粘度計
のように、同軸に配置された円筒状の外筒および内筒間
に液体試料を設け、外筒に対して内筒を回転させた際に
内筒に作用するトルクと、液体試料の粘度とが比例関係
にあることを利用し、トルクを測定して流体の粘度を測
定する装置が知られている。この際のトルク測定では、
例えば、内筒及び内筒を回転させるモータ等の駆動装置
間にばねを介在させ、内筒が液体試料の粘性による抵抗
トルクを受けることでばねに生じるねじれ角が測定され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな回転粘度計は比較的高価な装置であり、測定手順や
データ処理が煩雑で厳密性が要求されるため、簡便に粘
度測定を行うことができないという問題がある。本発明
は上記事情に鑑みてなされたもので、例えばコンクリー
トやモルタル等の液体試料の粘度を簡便に測定すること
が可能な粘度測定装置及び粘度測定方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の粘度
測定装置は、液体試料が流入される容器と、前記液体試
料中を自重により鉛直方向に沈下可能とされた沈下板を
有する沈下部材と、前記沈下板の沈下速度を測定する沈
下速度測定部と、前記沈下速度に基づいて前記液体試料
の粘度を算出する粘度算出部とを備えてなる粘度測定装
置であって、前記沈下板は前記容器の内面によって両側
から挟み込まれるように配置され、前記容器の内面と、
この内面に対向する前記沈下板の表面との間には所定の
一定間隔が設けられており、前記粘度算出部は、前記沈
下部材の重量に応じて変化する前記沈下速度の測定値を
下記数式(3)に基づいて直線近似し、この直線の傾き
から前記液体試料の粘度を算出することを特徴としてい
る。
【0005】
【数3】
【0006】ここで V:沈下速度(m/s) T:容器の内面に対向する沈下部材の表面の表面積(m
2) h:容器の内面と沈下部材の表面との間隔(m) W:沈下部材の重量(N) μ:液体試料の粘度(Nsm-2) としている。
【0007】上記構成の粘度測定装置によれば、沈下部
材を液体試料中に完全に浸漬して、液体試料に対するせ
ん断面積を一定とした状態で鉛直方向に沈下させると、
数式(3)に基づいて液体試料の粘度を算出することが
できる。すなわち、この数式(3)では、容器の内面に
対向する沈下部材の表面の表面積Tと、容器の内面と沈
下部材の表面との間隔hとが既知であれば、液体試料の
粘度μは、沈下速度Vが沈下部材の重量Wに比例して増
大する際の比例定数の逆数として表される。従って、例
えば複数の異なる重量に対して沈下部材の沈下速度Vを
測定して、これらの沈下部材の重量Wに対する沈下速度
Vの測定値を、数式(3)を用いて直線近似することに
より、液体試料の粘度μを算出することができる。
【0008】また、請求項2に記載の本発明の粘度測定
方法は、鉛直方向に移動可能とされた沈下板を備える沈
下部材を、前記沈下板の表面に対して所定の一定間隔を
おいて対向する内面を有する容器内に配置して、前記沈
下板を前記容器内の液体試料中に完全に浸漬した状態で
自重により沈下させ、鉛直方向の所定距離に対する前記
沈下板の沈下時間を測定して沈下速度を算出して、前記
沈下部材の重量に応じて変化する前記沈下速度の測定値
を下記数式(4)に基づいて直線近似し、この直線の傾
きから前記液体試料の粘度を算出することを特徴として
いる。
【0009】
【数4】
【0010】ここで V:沈下速度(m/s) T:容器の内面に対向する沈下部材の表面の表面積(m
2) h:容器の内面と沈下部材の表面との間隔(m) W:沈下部材の重量(N) μ:液体試料の粘度(Nsm-2) としている。
【0011】上記のような粘度測定方法によれば、液体
試料の粘度μを、沈下速度Vが沈下部材の重量Wに比例
して増大する際の比例定数の逆数として表すことがで
き、例えば、複数の異なる重量に対して沈下部材の沈下
速度Vを測定して、これらの沈下部材の重量Wに対する
沈下速度Vの測定値を、数式(4)を用いて直線近似す
ることにより、液体試料の粘度μを簡便かつ精度良く算
出することができる。しかも、沈下速度Vを算出する際
には、沈下板が鉛直方向の所定距離を沈下するのに要し
た沈下時間を測定するだけで良く、容易な測定で精度の
良い測定値を得ることができ、沈下速度Vの測定誤差が
小さくなることから、算出される粘度μの精度を向上さ
せることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
粘度測定装置ついて添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る粘度測定装置10の側
断面図であり、図2は図1に示す粘度測定装置10を正
面から見た縦断面図であり、図3は沈下部材12の重量
Wの変化に応じた沈下速度Vの測定値の変化を示すグラ
フ図である。本実施の形態による粘度測定装置10は、
液体試料、例えばコンクリート30が流入される容器1
1と、この容器11内にて鉛直方向に沈下可能とされた
沈下部材12と、この沈下部材12の重量を変化させる
錘13とを備えて構成されている。
【0013】容器11は、上端にて開口する外観略直方
体状の箱型に形成されており、鉛直方向に対する断面
が、例えば長方形状に形成されている。すなわち、容器
11の主板21及び側板22が長方形板状に形成され、
一対の主板21,21及び側板22,22が、それぞれ
対辺をなして長方形の枠状に配置され、これらの主板2
1,21及び側板22,22と底板23によって囲まれ
た空間に、コンクリート30が流し込まれている。沈下
部材12は、沈下板31と、支軸32とを備えて構成さ
れている。沈下板31は例えば長方形板状に形成されて
おり、互いに平行に配置された表面31A及び裏面31
Bは長方形状の平坦面からなり、互いに等しい表面積S
を有している。そして、これらの表面31A及び裏面3
1Bは、容器11の一対の主板21,21によって両側
から挟み込まれるようにして配置されており、表面31
A及び裏面31Bと、一対の主板21,21の内面21
A,21Aとの間には所定の一定の間隔hが設けられて
いる。なお、沈下板31の厚さ、すなわち表面31Aと
裏面31Bとの間の距離は、特に限定されるものではな
いが、好ましくは、沈下板31の端面31Cの表面積
が、表面31A又は裏面31Bの表面積Sに比べて十分
に小さくなるように設定されている。
【0014】沈下板31には、上端部31aから鉛直方
向上方に向かって伸びる、例えば棒状の支軸32が接続
されており、この支軸32には、容器11内のコンクリ
ート30の液面よりも上方の位置において、錘13が載
置される錘載置板33が設けられている。また、支軸3
2には、沈下部材12の移動方向を鉛直方向に限定する
ためのガイド部34が備えられており、このガイド部3
4は、例えば、支軸32の外径よりも僅かに大きな内径
を有する円筒状に形成され、支軸32の外周面を覆うよ
うにして、支軸32と同軸に配置されており、例えば棒
状の固定部材35を介して容器11に固定されている。
【0015】支軸32には、例えば、鉛直方向に所定距
離Lだけ離間して、計測開始位置36aと、計測終了位
置36bとが設定されており、さらに、固定部材35に
は、これらの計測開始位置36a及び計測終了位置36
bを検出する際に参照される指示部材37が備えられて
いる。この指示部材37は、その尖端部37aが支軸3
2から僅かに離間して配置されており、コンクリート3
0に完全に浸漬された沈下板31が、鉛直方向の所定距
離Lだけ沈下する際に、この尖端部37a近傍を計測開
始位置36aが通過してから、計測終了位置36bが通
過するまでの時間Tを、例えば観測者がタイマー等で測
定することにより、沈下板31の沈下速度Vを算出す
る。さらに、この沈下速度Vと、沈下板31の表面31
A又は裏面31Bの表面積Sと、沈下板31の表面31
A及び裏面31Bから容器11の内面21A,21Aま
での間隔hと、沈下部材12の重量Wとに基づき、コン
クリート30の粘度μを算出する。なお、沈下板31の
沈下速度Vの算出及びコンクリート30の粘度μの算出
は観測者が行うとしたが、これに限定されず、適宜の計
算装置により自動的に行っても良い。すなわち、沈下板
31の沈下速度Vを測定する沈下速度測定部と、この沈
下速度Vに基づいてコンクリート30の粘度μを算出す
る粘度算出部とを備えていても良い。
【0016】本実施の形態による粘度測定装置10は上
記構成を備えており、次に、この粘度測定装置10を用
いてコンクリート30の粘度μを測定する方法について
説明する。先ず、容器11内のコンクリート30に沈下
板31を完全に浸漬する。この時、沈下板31の表面3
1A及び裏面31Bと、容器11の内面21A,21A
との間に所定の一定の間隔hを設ける。これにより、沈
下板31の沈下前後において、コンクリート30に対す
る沈下板31のせん断面積が一定に保たれる。次に、所
定質量の錘13を錘載置板32に載置して、沈下部材1
2の重量Wを所定値に設定する。そして、沈下部材12
を自重により沈下させ、沈下板31が鉛直方向の所定距
離Lだけ沈下するのに要する沈下時間Tを測定して、沈
下板31の沈下速度Vを算出する。
【0017】次に、例えば錘13を交換する等により、
沈下部材12の重量Wを異なる値に設定して、上記測定
を繰り返す。なお、この測定回数は、特に限定されるも
のではないが、好ましくは、少なくとも3つの異なる重
量Wに対して沈下速度Vを測定する。ここで、測定回数
が2回以下であると、コンクリート30の粘度μを精度
良く算出することができなくなる恐れがある。そして、
図3に示すように、沈下部材12の重量W(例えば図3
では、3つの異なる重量W1,W2,W3)に応じて変
化する沈下速度Vの測定値(例えば図3では、沈下速度
V1,V2,V3)を、下記数式(5)に基づいて直線
近似して、この直線(例えば図3では、直線P)の傾き
からコンクリート30の粘度μを算出する。
【0018】
【数5】
【0019】ここで V:沈下速度(m/s) S:沈下板31の表面31A又は裏面31Bの表面積
(m2) h:沈下板31の表面31A及び裏面31Bと、容器1
1の内面21A,21Aとの間の間隔(m) W:沈下部材12の重量(N) μ:コンクリート30の粘度(Nsm-2) としている。
【0020】上述したように、本実施の形態による粘度
測定装置10によれば、沈下板31を沈下させる際に、
沈下板31の表面31A及び裏面31Bと、容器11の
内面21A,21Aとの間に所定の一定の間隔hを設け
ておくだけで良く、単純な構成の装置で、簡便にコンク
リート30の粘度μを測定することができる。また、本
実施の形態による粘度測定方法によれば、数式(5)に
おいて既知の値を除くと、コンクリート30の粘度μの
算出に必要な測定値は、容易に精度の良い測定を行うこ
とができる沈下速度Vのみであって、測定値の系統誤差
を小さくすることができるため、粘度μの精度を向上さ
せることができる。さらに、複数の測定を行う際に必要
とされる作業は、沈下部材の重量を変化させるだけの単
純な作業のみであり、容易に沈下速度Vの測定回数を増
大させることができ、測定値の統計誤差が小さくなるこ
とで、より一層粘度μの精度を向上させることができ
る。
【0021】なお、本実施形態においては、液体試料を
コンクリート30としたが、これに限定されず、例えば
モルタルや、その他の液体であっても良い。なお、本実
施形態においては、沈下板31の表面31A及び裏面3
1Bは長方形状の平坦面としたが、これに限定されず、
例えば鉛直方向に対する断面が所定の曲率を有する円弧
状の曲面等であっても良く、この場合、容器11の内面
21A,21Aを、沈下板31の表面31A及び裏面3
1Bに倣った形状に形成すれば良い。要するに、沈下板
31の表面31A及び裏面31Bと、容器11の内面2
1A,21Aとの間に所定の一定の間隔hが設けられて
おり、沈下板31の沈下中において、この間隔hが変化
しなければ良い。また、本実施形態においては、錘13
を交換して沈下部材12の重量Wを変化させるとした
が、これに限定されず、例えば、沈下板31を支軸32
に対して着脱可能として、比重の異なる材質によって形
成された複数の沈下板31,…,31を交換して装着す
ることによって、沈下部材12の重量を変化させても良
い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明の粘度測定装置によれば、沈下板を沈下させる際
に、容器の内面と、この内面に対向する沈下板の表面と
の間に所定の一定の間隔を設けておくだけで良く、単純
な構成の装置で、簡便に液体試料の粘度を測定すること
ができる。また、請求項2に記載の本発明の粘度測定方
法によれば、粘度の算出に必要とされるのは、容易に測
定誤差を小さくすることができる沈下速度のみであり、
簡便かつ高精度に粘度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る粘度測定装置の側
断面図である。
【図2】 図1に示す粘度測定装置を正面から見た縦断
面図である。
【図3】 沈下部材の重量Wの変化に応じた沈下速度V
の測定値の変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 粘度測定装置 11 容器 12 沈下部材 13 錘 31 沈下板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試料が流入される容器と、前記液体
    試料中を自重により鉛直方向に沈下可能とされた沈下板
    を有する沈下部材と、前記沈下板の沈下速度を測定する
    沈下速度測定部と、前記沈下速度に基づいて前記液体試
    料の粘度を算出する粘度算出部とを備えてなる粘度測定
    装置であって、 前記沈下板は前記容器の内面によって両側から挟み込ま
    れるように配置され、前記容器の内面と、この内面に対
    向する前記沈下板の表面との間には所定の一定間隔が設
    けられており、 前記粘度算出部は、前記沈下部材の重量に応じて変化す
    る前記沈下速度の測定値を下記数式(1)に基づいて直
    線近似し、この直線の傾きから前記液体試料の粘度を算
    出することを特徴とする粘度測定装置。 【数1】 ここで V:沈下速度(m/s) T:容器の内面に対向する沈下板の表面の表面積
    (m2) h:容器の内面と沈下板の表面との間隔(m) W:沈下部材の重量(N) μ:液体試料の粘度(Nsm-2) としている。
  2. 【請求項2】 鉛直方向に移動可能とされた沈下板を備
    える沈下部材を、前記沈下板の表面に対して所定の一定
    間隔をおいて対向する内面を有する容器内に配置して、 前記沈下板を前記容器内の液体試料中に完全に浸漬した
    状態で自重により沈下させ、 鉛直方向の所定距離に対する前記沈下板の沈下時間を測
    定して沈下速度を算出して、 前記沈下部材の重量に応じて変化する前記沈下速度の測
    定値を下記数式(2)に基づいて直線近似し、この直線
    の傾きから前記液体試料の粘度を算出することを特徴と
    する粘度測定方法。 【数2】 ここで V:沈下速度(m/s) T:容器の内面に対向する沈下部材の表面の表面積(m
    2) h:容器の内面と沈下部材の表面との間隔(m) W:沈下部材の重量(N) μ:液体試料の粘度(Nsm-2) としている。
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