JP2001165835A - バネ部材におけるバネ部の耐久性評価方法および試料固定用治具 - Google Patents

バネ部材におけるバネ部の耐久性評価方法および試料固定用治具

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JP2001165835A
JP2001165835A JP34718399A JP34718399A JP2001165835A JP 2001165835 A JP2001165835 A JP 2001165835A JP 34718399 A JP34718399 A JP 34718399A JP 34718399 A JP34718399 A JP 34718399A JP 2001165835 A JP2001165835 A JP 2001165835A
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fixing
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JP34718399A
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Kingo Furukawa
欣吾 古川
Atsushi Nakamura
篤 中村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料片に対する締め付けによる影響を有効に
回避して、より正確なバネ部材におけるバネ部の耐久性
評価方法に使用される試料固定用治具を提供する。 【解決手段】 試料固定用治具10は、稜線部11a両
側に、試料片15の曲げ加工された対応バネ部15a両
側の各延設片部15bが当接される稜面11bが備えら
れると共に稜線部11aに沿って3片以上の試料片15
が並列配置可能とされる治具ブロック体11と、各稜面
11bに各延設片部15bを挟持状に固定保持すべく、
各稜面11bに着脱自在に取付固定される一対の固定板
12と、各固定板12の取付固定される両端部近傍で稜
面11bと固定板12との相互間に介在されると共に試
料片15と同じ厚みを有するスペーサ体25とを備え
る。両稜面11bにより構成される稜線部11aの内角
θ2が、試料片15の曲げ角度θ1の変位に対応する試
料片固定角度に形成されると共に、稜線部11aに対応
バネ部15aとの干渉を回避する逃し部11cが形成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や産業機器
およびそれらに装着される電気・電子機器の電気信号や
電源からの電力を供給する電線を接続するための金属製
接続部品(いわゆる接続端子)等において、弾接により
電気的接続状態を確保するバネ部材におけるバネ部の耐
久性評価方法およびそれに使用される試料固定用治具に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電線同士の接続においては、図
16に示される如く、一方の電線1端部に接続端子とし
ての雄端子2が圧着されると共に、対応する他方の電線
3端部にも接続端子としての雌端子4が圧着されてお
り、雄端子2の先端部に備えられた細長板状のタブ部2
aを、対向する雌端子4の先端部に備えられた矩形筒状
の接続筒部4a内に挿入することによって、接続筒部4
a内に弾性変形自在に備えられた弾性片部4bが弾性変
形され、この弾性変形された弾性片部4bの弾性復帰力
により接続筒部4a内面側と弾性片部4bとで前記タブ
部2aが挟持されて、両端子2、4間が互いに導通状態
となり、ここに両電線1、3相互間で電気的な接続状態
が確保されるように構成されている。
【0003】そして、通常のコネクタを用いた接続にお
いては、例えば、一方のコネクタハウジングの各所定位
置に、各電線端部にそれぞれ圧着された上記のような構
造の雄端子をそれぞれ収容保持させ、対応する他方のコ
ネクタハウジングの各所定位置に、各電線端部にそれぞ
れ圧着された上記のような構造の雌端子をそれぞれ収容
保持させ、両コネクタハウジングを互いに嵌合させて連
結することにより、各雄端子と各雌端子とがそれぞれ一
括して上記のような接続状態が得られるように構成され
ている。
【0004】また、電線と機器との接続においても、上
記のようなコネクタによる接続構造と同様に構成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、上記のような接
続端子相互間の接続において、電気的な接続状態を確保
・維持する際に、図17に示される如く、曲げ加工され
た弾性片部4bの弾性変形に寄与するバネ部4cの耐久
性が特に重要な要因となっている。
【0006】即ち、雄端子2のタブ部2aを雌端子4の
接続筒部4a内に挿入することによって弾性片部4bは
バネ部4cで弾性変形され、この弾性片部4bのバネ部
4cでの弾性復帰力によりタブ部2aが接続筒部4a内
面側と弾性片部4bとで挟持されて接点部で所望の接触
圧力が確保される。この際、バネ部4cの応力緩和が大
きいとその変形状態になじみ、経年劣化により弾性復帰
力が低下して、接点部での接触圧力が低下すると、電気
抵抗が増大もしくは増大し易くなり、接触信頼性の点で
問題となるため、バネ部4cの応力緩和が耐久性評価の
上で特に重要な要因の一つと認識されている。
【0007】また、通常、金属板に曲げ加工を施すと、
加工硬化により曲げ加工部分の機械的特性が変化するた
め、応力緩和特性も変化する。そして、一般に、加工の
程度が大きい程、即ち、板厚に対する曲げ半径が小さい
程、また初期状態からの曲げ角度が大きい程、応力緩和
がより大きくなる傾向にある。
【0008】しかしながら、曲げ加工部分の機械的特性
を直接評価しようとしても、上記のような構造の雌端子
4の場合、単一材料を適宜、曲げ加工して接続筒部4a
や弾性片部4bを構成しており、その弾性片部4bは矩
形筒状の接続筒部4a内部に位置している場合が多く、
バネ部4cに直接変位を付与してその応力緩和を測定す
ることが困難であった。特に、近年の接続端子の小型化
によってそのような測定はより困難なものとなってい
る。
【0009】また、各端子2、4を製造してタブ部2a
を接続筒部4a内に挿入した接続状態とし、この状態で
一定環境下に所定時間放置した後のバネ部4cのヘタリ
を測定することにより耐久性評価に必要なデータを十分
得ることもできるが、そのためには各種形状のバネ部4
cを有する雌端子4を予め製造する必要があり、各種形
状の接続端子を成形するための加工金型も多くの種類、
必要とされ、時間的にも経済的にも負担が大きいものに
なってしまうという欠点があった。
【0010】このため接続端子の材料の選択に当たって
は、曲げ加工を行わない板状の条材に所定荷重を付与し
て変形させ、その状態で一定環境下に放置した後、荷重
を除去し、元の形状への戻りの変化の程度を測定したデ
ータを参考資料として用いることにより、バネ部4cの
耐久性を推定し、雌端子4を設計していた。
【0011】しかしながら、上記参考資料としてのデー
タには、実際の曲げ加工による加工硬化等の物性変化が
盛り込まれていないため、実際とはかなり相違してお
り、不十分で不正確なものとなるという問題があった。
【0012】そこで、本願出願人は、先に、より正確な
バネ部材におけるバネ部の耐久性評価方法およびそれに
使用される試料固定用治具を提案した。
【0013】即ち、図7は、バネ部材としての前記雌端
子4におけるバネ部4cの耐久性評価方法に使用される
提案例としての試料固定用治具10を示しており、側面
視五角形の金属製の治具ブロック体11と、治具ブロッ
ク体11の上部に構成された山形状の稜線部11a両側
に位置する下降傾斜状の稜面11bにそれぞれ着脱自在
に取付固定される一対の矩形平板状の金属製の固定板1
2とから主構成されている。
【0014】そして、各固定板12の長手方向両端部に
は、長手方向と直交する方向の細長状のボルト挿通溝1
2aがそれぞれ形成されており、固定ボルト(もしくは
固定ねじ)、例えば、六角穴付ボルト13をボルト挿通
溝12aに挿通させて稜面11bに形成された雌ねじ孔
に螺合締結することにより、固定板12が稜面11bに
着脱自在に取付固定されるように構成されている。この
際、六角穴付ボルト13とボルト挿通溝12aとの溝長
手方向に沿った相対移動により、固定板12は稜面11
bに沿って上下方向に位置調整自在に構成されている。
【0015】また、図7において、15は細長板状の金
属バネ材(例えば端子用銅合金)をその中間部で雌端子
4のバネ部4cと同じに曲げ加工した対応バネ部15a
を有する試料片で、例えば、図11にも示される如く、
板厚tが0.25mm、対応バネ部15aの曲げ角度θ
1が90度に構成され、曲げ半径Rは0.3mm、0.
5mm、1.0mm等、各種用意されている。
【0016】そして、治具ブロック体11の両稜面11
bにより構成される試料片固定角度としての内角θ2
は、対応バネ部15aのバネ機能を発揮させる弾性変形
方向に曲げ角度の変位を付与すべく、試料片15の曲げ
角度θ1より狭く構成されている。例えば、曲げ角度θ
1が90度の場合は、内角θ2は60度、70度、80
度等の治具ブロック体11が用意されている。
【0017】また、稜線部11aには、適宜、面取りに
よる逃し部11cが形成されており、この面取り幅は試
料片15の対応バネ部15aと各稜面11b上端縁とが
互いに干渉しないように、内角θ2の大小に応じて適宜
幅に構成されている。
【0018】そして、試料固定用治具10に試料片15
を取付固定する場合には、図8に示されるように、治具
ブロック体11の両稜面11bにまたがって試料片15
を載置し、図9に示される如く、試料片15の対応バネ
部15aの一方側の延設片部15bを稜面11bと固定
板12とで挟持状として六角穴付ボルト13により締め
付け固定する。
【0019】次に、試料片15の他方側の延設片部15
bも同様に、図10に示される如く、稜面11bと固定
板12とで挟持状として六角穴付ボルト13により締め
付け固定する。
【0020】ここに、試料片15は、対応バネ部15a
がバネ機能を発揮させる弾性変形方向に所定の曲げ角度
の変位(θ1−θ2)を付与した負荷状態で固定保持さ
れる。
【0021】また、試料片15の取付位置を正確にする
ため、図8ないし図10に示される如く、試料片15の
対応バネ部15aにおける曲げ半径Rよりも僅かに小径
のガイド線材17を、稜線部11aの面取りされた面取
り面11dと対応バネ部15a内面側との間に介在させ
ることが好ましい。この場合、ガイド線材17の外径は
試料片15が試料固定用治具10の取付固定された状態
の対応バネ部15aの曲げ半径に対応する外径が好まし
い。
【0022】そして、上記のように試料片15が試料固
定用治具10に固定保持された状態で、所定環境下、例
えば、高温環境下や腐食環境化等の特定環境化に所定時
間放置する。
【0023】そして、所定時間経過後、両固定板12を
取り外して、試料片15に対する負荷を解放し、曲げ角
度の変位の戻り方向の角度の変化、即ち試料片15の曲
げ角度θ1の変化を測定し、そのデータに基づき曲げ加
工部分の応力緩和を定量的に把握し、応力緩和が大きけ
れば耐久性が短く、応力緩和が小さければ耐久性が長い
というように、応力緩和の大小の程度に応じて対応バネ
部15aの耐久性を評価する。
【0024】即ち、負荷を解放して角度の変化を測定す
ることにより、図12に示されるような応力残留率と時
間との関係を示す図が得られる。この場合、実線aは曲
げ加工を行っていない未加工の板材におけるデータで、
点線bおよび一点鎖線cは曲げ加工を行った試料片15
におけるデータであり、点線bの試料片15よりも一点
鎖線cの試料片15の方が曲げ加工の度合いが大とされ
ている(なお、曲げ半径Rが小さい程、そして曲げ角度
θ1が小さい程、曲げ加工の加工度が大きいまたは厳し
い加工という)。
【0025】従って、曲げ加工を行わない未加工の板材
における応力残留率に対し、曲げ加工後の試料片15に
おける応力残留率の差異を明確に把握することができ、
ここに、応力緩和率も定量的に把握でき、これを雌端子
4のバネ部4cの設計にフィードバックすることによ
り、曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛り込まれ
たより正確な初期バネ反力の設計、バネ部の耐久性の評
価、即ち寿命予測が可能となる。
【0026】ここに、応力緩和特性は、曲げ加工の度合
いの大小による異なる応力緩和率も予め予測することが
可能となり、雌端子4におけるバネ部4cの応力緩和に
よる接点トラブルを未然に防止でき、また各種曲げ形状
のバネ部4cを有する雌端子4を製造しなくてもその予
測ができるという利点がある。
【0027】しかしながら、上記の試料固定用治具10
を利用して、図13に示される如く、稜線部11aに沿
って多数の試料片15を並列配置し、各固定板12を六
角穴付ボルト13の雌ねじ孔11eに螺合締結すること
により各試料片15を固定保持して所定環境下に所定時
間放置した後、各試料片15を取り外して時間と角度の
変化を測定して耐久性評価用のデータを得た場合、図1
4に示される如く、両端部に配置されたそれぞれの試料
片15の測定データが、他の中間部に配置された各試料
片15の測定データと比較して大きく異なる傾向にある
ことがわかった。
【0028】これは、稜線部11aに沿って多数の試料
片15を並列配置し、各固定板12を六角穴付ボルト1
3で締め付け固定するに際して、各固定板12の両端部
で締め付け固定されており、その締め付け固定部に最も
近い両端部に配置された各試料片15の各延設片部15
bが六角穴付ボルト13の螺合締結によって直接的に締
め付けられる形となり、高温環境下にさらされた際に、
図15に示される如く、中間部に配置された各試料片1
5における延設片部15bの熱膨張による伸びは規制さ
れずに矢印方向に逃がすことができるが、両端部に配置
された各試料片15における延設片部15bの熱膨張に
よる伸びは前記締め付けによって規制され、熱膨張によ
る影響を回避できずに、余分な力が作用していることが
わかった。
【0029】そこで、本発明の課題は、試料片に対する
締め付けによる影響を有効に回避して、より正確なバネ
部材におけるバネ部の耐久性評価方法およびそれに使用
される試料固定用治具を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの方法の技術的手段は、曲げ加工されたバネ部材のバ
ネ部と同じに中間部で曲げ加工された対応バネ部を有す
る細長板状の試料片における前記対応バネ部両側の各延
設片部を、治具ブロック体に備えられた稜線部両側の稜
面にそれぞれ当接させ、各稜面に各延設片部を挟持状に
固定保持すべく、固定板を各稜面にその両端部で取付固
定することにより、前記対応バネ部のバネ機能を発揮さ
せる弾性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与し、そ
の負荷状態で、所定環境下に所定時間放置した後、前記
負荷状態を解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角
度の変化を測定することにより、前記対応バネ部の応力
緩和を定量的に把握し、その応力緩和の大小により前記
バネ部の耐久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐
久性評価方法であって、前記稜線部に沿って3片以上の
試料片を並列配置し、両端部の試料片を除いた中間部の
試料片により耐久性評価用のデータを得る点にある。
【0031】また、前記バネ部材のバネ部は、電気的接
続状態を確保するためにバネ機能を発揮する接続端子の
バネ部であってもよい。
【0032】さらに、上記の課題を解決するための治具
の技術的手段は、曲げ加工されたバネ部材のバネ部と同
じに中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長板
状の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮させる
弾性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負荷状
態で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状態
を解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変化
を測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を定
量的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部の
耐久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評価
方法に使用される試料固定用治具であって、稜線部両側
に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部両側の各延
設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ備えられる
と共に前記稜線部に沿って3片以上の試料片が並列配置
可能とされる治具ブロック体と、各稜面に各延設片部を
挟持状に固定保持すべく、各稜面にそれぞれその両端部
で着脱自在に取付固定される一対の固定板と、各固定板
の取付固定される前記両端部近傍で稜面と固定板との相
互間に介在されると共に前記試料片と同じ厚みを有する
スペーサ体とを備え、前記両稜面により構成される稜線
部の内角が、前記曲げ角度の変位に対応する試料片固定
角度に形成されると共に、稜線部に前記対応バネ部との
干渉を回避する逃し部が形成された点にある。
【0033】また、前記スペーサ体が試料片と同じ形
状、厚みに形成されたダミー体より構成されてなる構造
としてもよい。
【0034】さらに、前記スペーサ体が前記各稜面に取
り付けられてなる構造や、前記スペーサ体が前記各固定
板に取り付けられてなる構造としてもよい。
【0035】また、上記の課題を解決するための治具の
技術的手段として、曲げ加工されたバネ部材のバネ部と
同じに中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長
板状の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮させ
る弾性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負荷
状態で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状
態を解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変
化を測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を
定量的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部
の耐久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評
価方法に使用される試料固定用治具であって、稜線部両
側に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部両側の各
延設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ備えられ
た治具ブロック体と、各稜面に各延設片部を挟持状に固
定保持すべく、各稜面にそれぞれ着脱自在に取付固定さ
れる一対の固定板とを備え、前記各稜面に前記試料片の
延設片部が収容される試料片の厚みと同じ深さを有する
収容溝部がそれぞれ備えられ、前記両稜面により構成さ
れる稜線部の内角が、前記曲げ角度の変位に対応する試
料片固定角度に形成されると共に、稜線部に前記対応バ
ネ部との干渉を回避する逃し部が形成された構造として
もよい。
【0036】さらに、上記の課題を解決するための治具
の技術的手段として、曲げ加工されたバネ部材のバネ部
と同じに中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細
長板状の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮さ
せる弾性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負
荷状態で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷
状態を解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の
変化を測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和
を定量的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ
部の耐久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性
評価方法に使用される試料固定用治具であって、稜線部
両側に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部両側の
各延設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ備えら
れた治具ブロック体と、各稜面に各延設片部を挟持状に
固定保持すべく、各稜面にそれぞれ着脱自在に取付固定
される一対の固定板とを備え、前記各固定板に前記試料
片の延設片部が収容される試料片の厚みと同じ深さを有
する収容溝部がそれぞれ備えられ、前記両稜面により構
成される稜線部の内角が、前記曲げ角度の変位に対応す
る試料片固定角度に形成されると共に、稜線部に前記対
応バネ部との干渉を回避する逃し部が形成された構造と
してもよい。
【0037】また、前記各固定板が、それぞれ前記稜面
に沿って上下方向に位置調整自在に取付固定される構造
としてもよい。
【0038】さらに、前記逃し部が面取りにより形成さ
れ、前記試料片の曲げ加工部分の曲げ半径よりも僅かに
小径で、かつ前記面取りされた面取り面と前記取付固定
される前記試料片の対応バネ部内面側との間に介在され
るガイド線材を備えてなる構造としてもよい。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図面に基づいて説明すると、図1は、バネ部材としての
雌端子4におけるバネ部4cの耐久性評価方法に使用さ
れる試料固定用治具10を示しており、前記先行する本
願出願人による提案例と同様、側面視五角形の金属製の
治具ブロック体11と、治具ブロック体11の上部に構
成された山形状の稜線部11a両側に位置する下降傾斜
状の稜面11bにそれぞれ着脱自在に取付固定される一
対の矩形平板状の金属製の固定板12とから主構成され
ている。なお、前記提案例と同様構成部分は同一符号を
付している。
【0040】そして、各固定板12の長手方向両端部に
は、長手方向と直交する方向の細長状のボルト挿通溝1
2aがそれぞれ形成されており、固定ボルト(もしくは
固定ねじ)、例えば、六角穴付ボルト13をボルト挿通
溝12aに挿通させて稜面11bに形成された雌ねじ孔
11eに螺合締結することにより、固定板12が稜面1
1bに着脱自在に取付固定されるように構成されてい
る。この際、六角穴付ボルト13とボルト挿通溝12a
との溝長手方向に沿った相対移動により、固定板12は
稜面11bに沿って上下方向に位置調整自在に構成され
ている。
【0041】また、図1において、15は細長板状の金
属バネ材(例えば端子用銅合金)をその中間部で雌端子
4のバネ部4cと同じに曲げ加工した対応バネ部15a
を有する試料片で、例えば、図11にも示される如く、
板厚tが0.25mm、対応バネ部15aの曲げ角度θ
1が90度に構成され、曲げ半径Rは0.3mm、0.
5mm、1.0mm等、各種用意されている。
【0042】そして、治具ブロック体11の両稜面11
bにより構成される試料片固定角度としての内角θ2
は、対応バネ部15aのバネ機能を発揮させる弾性変形
方向に曲げ角度の変位を付与すべく、試料片15の曲げ
角度θ1より狭く構成されている。例えば、曲げ角度θ
1が90度の場合は、内角θ2は60度、70度、80
度等の治具ブロック体11が用意されている。
【0043】また、稜線部11aには、適宜、面取りに
よる逃し部11cが形成されており、この面取り幅は試
料片15の対応バネ部15aと各稜面11b上端縁とが
互いに干渉しないように、内角θ2の大小に応じて適宜
幅に構成されている。
【0044】そして、試料固定用治具10に試料片15
を取付固定する場合には、図1に示されるように、治具
ブロック体11の両稜面11bにまたがって試料片15
を載置すると共に、稜線部11aに沿って多数(少なく
とも3片以上)の試料片15を並列状に配置し、試料片
15の対応バネ部15aの一方側の延設片部15bを稜
面11bと固定板12とで挟持状として六角穴付ボルト
13により締め付け固定する。
【0045】次に、試料片15の他方側の延設片部15
bも前述同様、稜面11bと固定板12とで挟持状とし
て六角穴付ボルト13により締め付け固定する。
【0046】ここに、試料片15は、対応バネ部15a
がバネ機能を発揮させる弾性変形方向に所定の曲げ角度
の変位(θ1−θ2)を付与した負荷状態で固定保持さ
れる。
【0047】この際、各固定板12の上端縁部を、各稜
面11bの上端縁部にできるだけ近い位置で試料片15
を固定し、対応バネ部15aに対して、前述同様、図1
0仮想線で示されるように、対応バネ部15aを中心と
する回転方向の荷重以外の負荷や変形が作用しないよう
にすることが好ましい。
【0048】また、試料片15の取付位置を正確にする
ため、前述同様、試料片15の対応バネ部15aにおけ
る曲げ半径Rよりも僅かに小径のガイド線材17を、稜
線部11aの面取りされた面取り面11dと対応バネ部
15a内面側との間に介在させることが好ましい。この
場合、ガイド線材17の外径は試料片15が試料固定用
治具10の取付固定された状態の対応バネ部15aの曲
げ半径に対応する外径が好ましい。
【0049】そして、上記のように試料片15が試料固
定用治具10に固定保持された状態で、所定環境下、例
えば、高温環境下や腐食環境化等の特定環境化に所定時
間放置する。
【0050】なお、本実施形態にあっては、六角穴付ボ
ルト13による締め付け部分近傍に位置する両端部の試
料片15はスペーサ体25としてのダミー体として取り
付けられている。
【0051】そして、所定時間経過後、両固定板12を
取り外して、試料片15に対する負荷を解放し、曲げ角
度の変位の戻り方向の角度の変化、即ち試料片15の曲
げ角度θ1の変化を測定し、そのデータに基づき曲げ加
工部分の応力緩和を定量的に把握し、応力緩和が大きけ
れば耐久性が短く、応力緩和が小さければ耐久性が長い
というように、応力緩和の大小の程度に応じて対応バネ
部15aの耐久性を評価する。
【0052】この際、両端部に位置する試料片15は単
に、スペーサ体25として介在されており、耐久性評価
用のデータからは除外される。
【0053】そして、スペーサ体25は試料片15と同
じ厚みを有しているため、両スペーサ体25間に配置さ
れた中間部の他の試料片15に対する固定板12の締め
付けによる影響が有効に回避され、各試料片15から安
定した耐久性評価用のデータが得られ、曲げ加工を行わ
ない未加工の板材における応力残留率に対し、曲げ加工
後の試料片15における応力残留率の差異を明確に把握
することができ、ここに、応力緩和率も定量的に把握で
き、これを雌端子4のバネ部4cの設計にフィードバッ
クすることにより、曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変
化が盛り込まれたより正確な初期バネ反力の設計、バネ
部の耐久性の評価、即ち寿命予測が可能となる。
【0054】ここに、応力緩和特性は、曲げ加工の度合
いの大小による異なる応力緩和率も予め予測することが
可能となり、雌端子4におけるバネ部4cの応力緩和に
よる接点トラブルを未然に防止でき、また各種曲げ形状
のバネ部4cを有する雌端子4を製造しなくてもその予
測ができるという利点がある。
【0055】また、スペーサ体25はダミー体としての
試料片15を利用することにより、別途、スペーサ体2
5を製作する必要もない。
【0056】なお、評価可能な試料片15の曲げ角度θ
1は0度<θ1<180度の範囲であるが、実用上は4
5度≦θ1≦135度の程度の範囲が好ましい。またバ
ネ部材の材料の横並び評価であれば、特定の一種類の曲
げ角度θ1でよく、接続端子材料にあっては、最も標準
的な曲げ加工であるθ1=90度の曲げ加工を採用すれ
ばよい。
【0057】そして、対応する試料固定用治具10の内
角θ2は、0度<θ2<θ1の範囲を選択すればよく、
θ1=90度の場合は、θ2=60度、70度、80度
程度が好適である。さらに、試料固定用治具10の内角
θ2として、実際の使用状況に対応するバネ部の曲げ角
度の変位に対応した角度を採用すれば、より実際に近い
耐久性の評価を得ることができる。
【0058】また、試料片15の板厚t、曲げ半径R、
曲げ角度θ1や治具ブロック体11の内角θ2等は上記
実施形態に限られず、必要に応じて適宜設定すればよ
く、試料片15の材料においてもバネ部材として使用さ
れる材料につき、前記データを種々測定しておけば、目
的とするバネ部材のバネ部に適する材料、板厚t、曲げ
半径R、曲げ角度θ1等が容易に得られる利点がある。
【0059】さらに、試料固定用治具10の材料として
は、高温環境や腐食環境等にさらされるため、環境に応
じて耐食性のよい材料を適宜選択すればよく、高温環境
用としてはステンレス(例えばSUS304)、アンモ
ニア雰囲気用としてはアルミ等で製作することが好まし
い。
【0060】また、バネ部材として雌端子4を例示して
いるが、接続端子に限定されず、曲げ加工によるバネ部
を有するバネ部材であれば、同様に耐久性を評価でき、
さらにガイド線材17にあっても常に使用する必要はな
く、必要に応じて用いればよい。
【0061】なお、スペーサ体25として試料片15を
用いた構造を示しているが、別部材により形成した構造
であってもよい。この場合、試験時の雰囲気温度(例え
ば、150℃程度)に耐えうるもので、試料片15と同
じ形状、厚みに形成され、熱膨張係数も等しいものが好
ましい。即ち、試料片15と同じ材質でスペーサ体25
を構成することがより好ましい。
【0062】図2は第2の実施形態における試料固定用
治具10を示しており、前述と同様構成部分は同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0063】即ち、本実施形態においては、第1の実施
形態におけるスペーサ体25に代えて、各稜面11bに
おける両雌ねじ孔11e間両端部に位置して延設片部1
5bと同じ厚みを有する細長矩形板状のスペーサ体25
が、着脱自在に固定ねじ26によりねじ止め固定された
構造とされている。この場合のスペーサ体25も熱膨張
係数が試料片15と等しいものを採用することが好まし
い。即ち、試料片15と同じ材質でスペーサ体25を構
成することがより好ましい。
【0064】そして、本実施形態によっても、スペーサ
体25は試料片15と同じ厚みを有しているため、両ス
ペーサ体25間に配置された中間部に配置された他の試
料片15に対する締め付けによる影響が有効に回避さ
れ、前述同様、各試料片15から安定した耐久性評価用
のデータが得られ、曲げ加工を行わない未加工の板材に
おける応力残留率に対し、曲げ加工後の試料片15にお
ける応力残留率の差異を明確に把握することができ、こ
こに、応力緩和率も定量的に把握でき、これを雌端子4
のバネ部4cの設計にフィードバックすることにより、
曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛り込まれたよ
り正確な初期バネ反力の設計、バネ部の耐久性の評価、
即ち寿命予測が可能となる。
【0065】図3および図4は第3の実施形態における
試料固定用治具10を示しており、前述と同様構成部分
は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0066】即ち、本実施形態においては、第1の実施
形態におけるスペーサ体25に代えて、各固定板12に
おけるボルト挿通溝12a間両端部に位置して延設片部
15bと同じ厚みを有する細長矩形板状のスペーサ体2
5が、着脱自在に固定ねじ27によりねじ止め固定され
た構造とされている。この場合のスペーサ体25も熱膨
張係数が試料片15と等しいものを採用することが好ま
しい。即ち、試料片15と同じ材質でスペーサ体25を
構成することがより好ましい。
【0067】そして、本実施形態によっても、スペーサ
体25は試料片15と同じ厚みを有しているため、両ス
ペーサ体25間に配置された中間部に配置された他の試
料片15に対する締め付けによる影響が有効に回避さ
れ、前述同様、各試料片15から安定した耐久性評価用
のデータが得られ、曲げ加工を行わない未加工の板材に
おける応力残留率に対し、曲げ加工後の試料片15にお
ける応力残留率の差異を明確に把握することができ、こ
こに、応力緩和率も定量的に把握でき、これを雌端子4
のバネ部4cの設計にフィードバックすることにより、
曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛り込まれたよ
り正確な初期バネ反力の設計、バネ部の耐久性の評価、
即ち寿命予測が可能となる。
【0068】図5は第4の実施形態における試料固定用
治具10を示しており、前述と同様構成部分は同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0069】即ち、本実施形態においては、各稜面11
bに、試料片15の延設片部15bが収容されるべく、
延設片部15bの厚みと同じ深さを有する収容溝部11
fが稜線部11aに沿った方向に多数形成されている。
【0070】また、収容溝部11fの長さや幅は、試料
片15よりも長く形成された構造とされている。
【0071】なお、他の部分は第1の実施形態と同様に
構成されている。また、収容溝部11fはその長手方向
長さが稜面11bの全長にわたって形成されて構造であ
ってもよく、さらには複数の収容溝部11fが単一の一
体化した収容溝部とされた構造であってもよい。さら
に、多数の試料片15を取り付けない場合には、稜面1
1bに単一の収容溝部11fを有する構造であってもよ
い。
【0072】従って、本実施形態によっても、試料固定
用治具10に各試料片15が取付固定された際、各収容
溝部11fは延設片部15bの厚みと同じ深さを有して
いるため、各試料片15に対する締め付けによる影響が
有効に回避され、前述同様、各試料片15から安定した
耐久性評価用のデータが得られ、曲げ加工を行わない未
加工の板材における応力残留率に対し、曲げ加工後の試
料片15における応力残留率の差異を明確に把握するこ
とができ、ここに、応力緩和率も定量的に把握でき、こ
れを雌端子4のバネ部4cの設計にフィードバックする
ことにより、曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛
り込まれたより正確な初期バネ反力の設計、バネ部の耐
久性の評価、即ち寿命予測が可能となる。
【0073】図6は第5の実施形態における試料固定用
治具10を示しており、前述と同様構成部分は同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0074】即ち、本実施形態においては、各固定板1
2の内面側に、試料片15の延設片部15bが収容され
るべく、延設片部15bの厚みと同じ深さを有する収容
溝部12bが長手方向に適宜間隔を有して多数形成され
ている。
【0075】また、収容溝部12bの幅は、試料片15
よりも長く形成された構造とされている。
【0076】なお、他の部分は第1の実施形態と同様に
構成されている。
【0077】従って、本実施形態によっても、試料固定
用治具10に各試料片15が取付固定された際、各収容
溝部12bは延設片部15bの厚みと同じ深さを有して
いるため、各試料片15に対する締め付けによる影響が
有効に回避され、前述同様、各試料片15から安定した
耐久性評価用のデータが得られ、曲げ加工を行わない未
加工の板材における応力残留率に対し、曲げ加工後の試
料片15における応力残留率の差異を明確に把握するこ
とができ、ここに、応力緩和率も定量的に把握でき、こ
れを雌端子4のバネ部4cの設計にフィードバックする
ことにより、曲げ加工に伴う加工硬化等の物性変化が盛
り込まれたより正確な初期バネ反力の設計、バネ部の耐
久性の評価、即ち寿命予測が可能となる。
【0078】なお、本実施形態における各収容溝部12
bも、第4の実施形態と同様、単一の一体化した収容溝
部とされた構造としてもよく、単一の収容溝部12bで
あってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明のバネ部材におけ
るバネ部の耐久性評価方法によれば、稜線部に沿って3
片以上の試料片を並列配置し、両端部の試料片を除いた
中間部の試料片により耐久性評価用のデータを得る方法
であり、締め付けによる影響が有効に回避された試料片
から得られたデータをもとに耐久性を評価するため、よ
り正確なバネ部の耐久性の評価が行えるという利点があ
る。
【0080】そして、前記バネ部材のバネ部が、電気的
接続状態を確保するためにバネ機能を発揮する接続端子
のバネ部であれば、各種の試料片から最適な接続端子の
材料、バネ部の形状が得られ、ここに、各種曲げ形状の
バネ部を有する接続端子を予め製造しなくてもよく、時
間的、経済的負担の軽減が図れるという利点がある。
【0081】また、本発明の試料固定用治具によれば、
スペーサ体や収容溝部によって試料片に対する締め付け
による影響が有効に回避でき、より正確なバネ部の耐久
性の評価が行えるという利点がある。
【0082】さらに、各固定板が、それぞれ稜面に沿っ
て上下方向に位置調整自在に取付固定される構造とすれ
ば、対応バネ部を中心とする回転方向の荷重以外の負荷
や変形が作用しないように取付固定できる。
【0083】また、逃し部が面取りにより形成され、試
料片の曲げ加工部分の曲げ半径よりも僅かに小径で、か
つ面取りされた面取り面と取付固定される試料片の対応
バネ部内面側との間に介在されるガイド線材を備えてな
る構造とすれば、試料片の取付位置をより正確にガイド
できると共に、対応バネ部を中心とする曲げ角度の変位
も安定して付与できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る試料固定用治具
の分解斜視図である。
【図2】第2の実施形態に係る試料固定用治具の分解斜
視図である。
【図3】第3の実施形態に係る固定板の側面図である。
【図4】第3の実施形態に係る試料固定用治具の一部側
面図である。
【図5】第4の実施形態に係る治具ブロック体の斜視図
である。
【図6】第5の実施形態に係る固定板の底面図である。
【図7】先行技術に係る試料固定用治具および試料片の
斜視図である。
【図8】同試料片の取付過程を示す説明図である。
【図9】同試料片の取付過程を示す説明図である。
【図10】同試料片の取付過程を示す説明図である。
【図11】同試料片の一部側面図である。
【図12】曲げ加工による応力緩和率の変化を示す応力
残留率と時間との関係説明図である。
【図13】先行技術に係る試料固定用治具による試料片
の取付例を示す斜視図である。
【図14】その際における各試料片の角度と時間との関
係説明図である。
【図15】その際における各試料片の伸び方向説明図で
ある。
【図16】雄端子と雌端子の接続状態を示す説明図であ
る。
【図17】雌端子のバネ部の説明図である。
【符号の説明】
10 試料固定用治具 11 治具ブロック体 11a 稜線部 11b 稜面 11c 逃し部 11d 面取り面 11e 雌ねじ孔 11f 収容溝部 12 固定板 12a ボルト挿通溝 12b 収容溝部 13 六角穴付ボルト 15 試料片 15a 対応バネ部 15b 延設片部 17 ガイド線材 25 スペーサ体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ加工されたバネ部材のバネ部と同じ
    に中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長板状
    の試料片における前記対応バネ部両側の各延設片部を、
    治具ブロック体に備えられた稜線部両側の稜面にそれぞ
    れ当接させ、各稜面に各延設片部を挟持状に固定保持す
    べく、固定板を各稜面にその両端部で取付固定すること
    により、前記対応バネ部のバネ機能を発揮させる弾性変
    形方向に所定の曲げ角度の変位を付与し、その負荷状態
    で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状態を
    解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変化を
    測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を定量
    的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部の耐
    久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評価方
    法であって、 前記稜線部に沿って3片以上の試料片を並列配置し、両
    端部の試料片を除いた中間部の試料片により耐久性評価
    用のデータを得ることを特徴とするバネ部材におけるバ
    ネ部の耐久性評価方法。
  2. 【請求項2】 前記バネ部材のバネ部が、電気的接続状
    態を確保するためにバネ機能を発揮する接続端子のバネ
    部であることを特徴とする請求項1記載のバネ部材にお
    けるバネ部の耐久性評価方法。
  3. 【請求項3】 曲げ加工されたバネ部材のバネ部と同じ
    に中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長板状
    の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮させる弾
    性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負荷状態
    で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状態を
    解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変化を
    測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を定量
    的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部の耐
    久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評価方
    法に使用される試料固定用治具であって、 稜線部両側に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部
    両側の各延設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ
    備えられると共に前記稜線部に沿って3片以上の試料片
    が並列配置可能とされる治具ブロック体と、各稜面に各
    延設片部を挟持状に固定保持すべく、各稜面にそれぞれ
    その両端部で着脱自在に取付固定される一対の固定板
    と、各固定板の取付固定される前記両端部近傍で稜面と
    固定板との相互間に介在されると共に前記試料片と同じ
    厚みを有するスペーサ体とを備え、 前記両稜面により構成される稜線部の内角が、前記曲げ
    角度の変位に対応する試料片固定角度に形成されると共
    に、稜線部に前記対応バネ部との干渉を回避する逃し部
    が形成されたことを特徴とする試料固定用治具。
  4. 【請求項4】 前記スペーサ体が試料片と同じ形状、厚
    みに形成されたダミー体より構成されてなることを特徴
    とする請求項3記載の試料固定用治具。
  5. 【請求項5】 前記スペーサ体が前記各稜面に取り付け
    られてなることを特徴とする請求項3記載の試料固定用
    治具。
  6. 【請求項6】 前記スペーサ体が前記各固定板に取り付
    けられてなることを特徴とする請求項3記載の試料固定
    用治具。
  7. 【請求項7】 曲げ加工されたバネ部材のバネ部と同じ
    に中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長板状
    の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮させる弾
    性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負荷状態
    で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状態を
    解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変化を
    測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を定量
    的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部の耐
    久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評価方
    法に使用される試料固定用治具であって、 稜線部両側に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部
    両側の各延設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ
    備えられた治具ブロック体と、各稜面に各延設片部を挟
    持状に固定保持すべく、各稜面にそれぞれ着脱自在に取
    付固定される一対の固定板とを備え、 前記各稜面に前記試料片の延設片部が収容される試料片
    の厚みと同じ深さを有する収容溝部がそれぞれ備えら
    れ、 前記両稜面により構成される稜線部の内角が、前記曲げ
    角度の変位に対応する試料片固定角度に形成されると共
    に、稜線部に前記対応バネ部との干渉を回避する逃し部
    が形成されたことを特徴とする試料固定用治具。
  8. 【請求項8】 曲げ加工されたバネ部材のバネ部と同じ
    に中間部で曲げ加工された対応バネ部を有する細長板状
    の試料片を、その対応バネ部のバネ機能を発揮させる弾
    性変形方向に所定の曲げ角度の変位を付与した負荷状態
    で、所定環境下に所定時間放置した後、前記負荷状態を
    解放し、前記曲げ角度の変位の戻り方向の角度の変化を
    測定することにより、前記対応バネ部の応力緩和を定量
    的に把握し、その応力緩和の大小により前記バネ部の耐
    久性を評価するバネ部材におけるバネ部の耐久性評価方
    法に使用される試料固定用治具であって、 稜線部両側に、前記試料片の曲げ加工された対応バネ部
    両側の各延設片部がそれぞれ当接される稜面がそれぞれ
    備えられた治具ブロック体と、各稜面に各延設片部を挟
    持状に固定保持すべく、各稜面にそれぞれ着脱自在に取
    付固定される一対の固定板とを備え、 前記各固定板に前記試料片の延設片部が収容される試料
    片の厚みと同じ深さを有する収容溝部がそれぞれ備えら
    れ、 前記両稜面により構成される稜線部の内角が、前記曲げ
    角度の変位に対応する試料片固定角度に形成されると共
    に、稜線部に前記対応バネ部との干渉を回避する逃し部
    が形成されたことを特徴とする試料固定用治具。
  9. 【請求項9】 前記各固定板が、それぞれ前記稜面に沿
    って上下方向に位置調整自在に取付固定されることを特
    徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の試料固定
    用治具。
  10. 【請求項10】 前記逃し部が面取りにより形成され、
    前記試料片の曲げ加工部分の曲げ半径よりも僅かに小径
    で、かつ前記面取りされた面取り面と前記取付固定され
    る前記試料片の対応バネ部内面側との間に介在されるガ
    イド線材を備えてなることを特徴とする請求項3ないし
    9のいずれかに記載の試料固定用治具。
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