JP2001165656A - トンネル内空変位の自動測定システム - Google Patents

トンネル内空変位の自動測定システム

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JP2001165656A
JP2001165656A JP34608799A JP34608799A JP2001165656A JP 2001165656 A JP2001165656 A JP 2001165656A JP 34608799 A JP34608799 A JP 34608799A JP 34608799 A JP34608799 A JP 34608799A JP 2001165656 A JP2001165656 A JP 2001165656A
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automatic
tunnel
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displacement
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JP34608799A
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English (en)
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Hideo Kamiyama
英雄 神山
Yukio Kakiuchi
幸雄 垣内
Shinichi Azedaka
伸一 畔高
Shigeo Kitahara
成郎 北原
Kazunori Mizote
一憲 溝手
Takahiro Nakaoka
隆弘 中岡
Shigeyoshi Aogaki
成良 青垣
Seiji Ito
省二 伊藤
Shigemichi Matoba
重道 的場
Koichi Yoshida
紘一 吉田
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ADO TECHNICAL CENTER KK
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
ADO TECHNICAL CENTER KK
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測不能の防止と、測定環境の長期間の維持が
できるトンネル内空変位の自動測定システムの提供。 【解決手段】トンネル1の内壁面2に、自動視準機能を
有する三次元自動追尾光波測距器3を常設し、三次元自
動追尾光波測距器3を自動追尾トータルステーションと
して、自動視準機能の測定視野範囲L内のトンネル内壁
面2に複数の輪切り断面A0〜A4を所定の距離L0〜L4
を隔てて設定する。各輪切り断面A0〜A4上に、複数個
のターゲット装置10を常設し、各ターゲット装置10
の測点Pを遠隔操作にて順に自動追尾して視準し、各タ
ーゲット装置10の測点Pの変位量を自動計測する。測
定対象となるターゲット装置10のプリズムまたは反射
シート12aからなる視準面12を測定順序毎にシャッ
タ機構13にて隠蔽可能に開閉制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高速道路等
におけるトンネル内の壁面に設置されるトンネル内空変
位の自動測定システムに関し、更に詳しくは、トンネル
内壁面の経時変化に伴う変位量の正確な計測が高精度で
効率良く行えるようにしてなるトンネル内空変位の自動
測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】大型車両や小型車両等の自動車が昼夜を
通して頻繁に走行する高速道路のトンネル内の壁面は、
通常、コンクリートの打設にて覆工施工されているもの
であるが、地山の変状等により、打設コンクリートに隆
起や歪み等が局所的に発生し易く、建築限界を侵す可能
性を孕んでいるために、このようなトンネル内壁面の崩
落の危険性を事前に察知するような監視システムが必要
となっている。
【0003】従来、トンネル内の監視システムにおいて
は、コンクリートの打設による覆工施工時に、トンネル
内壁面に所定の距離を隔てて輪切り断面を設定し、この
輪切り断面上に、予め、視準面をターゲットとして、天
端部位、左右両肩部位及び左右両脚部位等の複数の測定
部位に設置し、これら各々のターゲットの測点を、レー
ザ光の照射による三次元光波測距器にて1輪切り断面毎
に順次視準し、各々のターゲットの測点の変位量を計測
するとともに、これら各計測データを基にパーソナルコ
ンピュータにて画像処理を施して、管理基準データと比
較し解析することにより、トンネル内空位の各測線の相
対変位量を定期的に検出し、トンネル内壁面の経時変化
に伴う天端沈下、脚部沈下、水平測線及び斜測線の変位
情報を得ることにより、安全性を検証するシステムが開
発され実用に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のトンネル内空変位の測定システムにあっては、
定期的な計測時毎に、トータルステーションとする三次
元光波測距器を三脚台上に設置して位置決めし、人手に
よる手動操作にてトンネル内壁面の輪切り断面上の各々
のターゲットの測点を視準することにより行われている
ことから、視準誤差が大きく、計測所要時間が長くて作
業性にも劣るばかりでなく、同一輪切り断面上の各々の
ターゲットの測点の計測も作業時間の制約により一回に
限られてしまい、計測データの平均化処理が行えないた
めに、正確な計測が高精度に効率良く行えない。
【0005】しかも、計測中においてもトンネル内を自
動車が頻繁に走行しているために、自動車の走行の邪魔
になって、運転者に余計な注意を促すことになり、走行
安全対策上に悪影響を及ぼすばかりでなく、作業者自身
も危険に晒される。
【0006】また従来、上記したような測定システムの
不具合を解消するために、トンネル内壁面の天端部位も
しくは肩部位付近の所定位置に、既知の自動視準機能を
有する三次元自動追尾光波測距器を常設し、この三次元
自動追尾光波測距器を自動追尾トータルステーションと
して、この自動追尾トータルステーションから所定の距
離(例えば100m)を隔てた自動視準機能の測定視野
範囲内のトンネル内壁面に、1つの輪切り断面を設定す
るとともに、この輪切り断面上に設置された複数個のタ
ーゲットの測点を遠隔操作により順に自動追尾し視準す
ることにより、各測点の変化量を自動的に計測し、これ
ら各測点の計測データをトンネル現場に設置したサブパ
ーソナルコンピュータを介して、集中管理センタのメイ
ンパーソナルコンピュータに電送し、各測点の計測デー
タを基に画像処理を施して管理基準データと比較し解析
することにより、24時間態勢による監視の下で、トン
ネル内空位の各測線の相対変位量及び各測点の絶対変位
量を検出してなる自動測定システムが開発されている。
【0007】このような従来の三次元自動追尾光波測距
器による自動測定システムは、自動視準機能によって自
動的に視準することにより、視準誤差を無くし、計測所
要時間の短縮化による作業性の向上を図るとともに、同
一輪切り断面上の各々のターゲットの測点を数回繰返し
計測して、計測データの平均化処理を行い、これによっ
て、無人化による自動車の走行の安全性を維持しなが
ら、正確な計測を高精度で効率良く行えるようにしてい
る。
【0008】ところが、トンネル内空変位の計測作業効
率を、一層、高めるために、自動視準機能の測定視野範
囲内に複数の輪切り断面を所定の距離を隔てて設定し、
これら各々の輪切り断面上に複数個のターゲットを設置
すると、自動追尾トータルステーションから所定の距離
を隔てた1輪切り断面毎の各々のターゲットの測点を自
動追尾にて順に計測する際に、自動視準機能の同一測定
視野範囲内に他の輪切り断面上に設置した非測定対象外
のターゲットが入り込むことがある。
【0009】このように、自動視準機能の同一測定視野
範囲内に2つ以上のターゲットが入り込むと、上記した
従来の自動測定システムでは、何れのターゲットを測定
対象とするのか否かの判断が付かないことから、計測異
常が警告されて測定拒否される機能を備えているため
に、計測不能になる。
【0010】また、反射シートからなるターゲットが、
トンネル内の内壁面に露出したままの状態で設置されて
いることから、トンネル内に充満する自動車の排気ガス
や塵・埃等、特に、排気ガスによって反射シートの視準
面に煤による汚れが付着し、反射シートの光反射効率を
低下させるために、長期間に亘って安定した測定環境を
維持することができない。
【0011】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、自動視準機能の同一測定視野範囲内への2つ以
上のターゲットの入り込みによる計測不能を確実に防止
するとともに、常に、安定した測定環境を長期間に亘っ
て維持することができるようにしたトンネル内空変位の
自動測定システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の請求項1に記載の発明は、トンネル内
壁面の所定の位置に、自動視準機能を有する三次元自動
追尾光波測距器を常設し、該三次元自動追尾光波測距器
を自動追尾トータルステーションとして、この自動追尾
トータルステーションから所定の距離を隔てた前記自動
視準機能の測定視野範囲内に前記トンネル内壁面の輪切
り断面を設定し、該輪切り断面上に複数個のターゲット
装置を常設する一方、これら各々のターゲット装置の測
点を遠隔操作にて順に自動追尾して視準することによ
り、前記各々のターゲット装置の測点を自動計測すると
ともに、これら各々の輪切り断面の計測データを基に解
析してなるトンネル内空変位の自動測定システムにおい
て、前記ターゲット装置は、測点を有するプリズムまた
は反射シートからなる視準面を有し、該視準面をシャッ
タ機構にて隠蔽可能に開閉制御してなることを特徴と
し、これによって、視準面への汚れの付着が防止され、
光反射効率が低下することがない。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記各々のターゲット装置の測定対象
となる視準面のみが前記シャッタ機構にて隠蔽状態から
開状態を維持するように制御されることを特徴とし、こ
れによって、自動追尾トータルステーションからみて1
輪切り断面毎に各々のターゲット装置の測点を自動追尾
にて順次計測する際、従前のように、自動視準機能の同
一測定視野範囲内に2以上のターゲットの入り込みが確
実に防止される。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記各々の視準面を測定順序
毎に開閉制御してなることを特徴とし、これによって、
各々のターゲット装置の測点の自動追尾が速やかに行え
る。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1,2ま
たは3に記載の発明において、前記ターゲット装置のシ
ャッタ機構にクリーニング手段を設け、前記シャッタ機
構の開閉動作にて前記プリズムまたは反射シートの視準
面をクリーニング可能にしてなることを特徴とし、これ
によって、該視準面が、常に、計測時毎にクリーニング
されるために、安定した測定環境が長期間に亘って維持
される。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1,2,
3または4に記載の発明において、前記自動追尾トータ
ルステーションの後方に少なくとも2個のターゲット装
置を常設して基準測点とし、これら各々のターゲット装
置の基準測点を計測して前記自動追尾トータルステーシ
ョンの位置座標値を算出してなる一方、前記自動追尾ト
ータルステーションの前方に複数の輪切り断面を所定の
距離を隔てて設定し、該各々の輪切り断面上に複数個の
ターゲット装置を常設するとともに、これら各々のター
ゲット装置の測点の変位座標値を前記自動追尾トータル
ステーションの位置座標値に基づいて算出してなること
を特徴とし、これによって、各々のターゲット装置の測
点の変位量の計測が高精度に効率良く行える。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明すると、図1は、本発明に係
るトンネル、例えば高速道路のトンネルにおける内空変
位の自動測定システムの全体構成を概略的に示す。
【0018】図1に示すように、符号1はトンネルで、
このトンネル1の打設コンクリートからなる内壁面2の
天端部位O1もしくは肩部位O2付近の所定の位置には、
遠隔操作される自動視準機能を有する三次元自動追尾光
波測距器3が常設され、この三次元自動追尾光波測距器
3を自動追尾トータルステーションとして、この自動追
尾トータルステーションから後方の自動視準機能の測定
視野範囲L内のトンネル1の内壁面2には、1つの輪切
り断面A0が所定の距離L0を隔てて設定されている一
方、自動追尾トータルステーションから前方の自動視準
機能の測定視野範囲L内のトンネル1の内壁面2には、
4つの輪切り断面A1,A2,A3,A4が所定の距離L
1,L2,L3,L4を隔てて設定されている。
【0019】そして、自動追尾トータルステーションか
ら後方に位置する1つの輪切り断面A0上には、後述す
るターゲット装置10がトンネル内壁面2における左右
両脚部位O3の2つの部位に2個常設され、これら各タ
ーゲット装置10の測点Pを基準測点とし、この各基準
測点Pを三次元自動追尾光波測距器3にて遠隔操作によ
り自動追尾し視準して計測することにより、自動追尾ト
ータルステーションの位置座標値を算出可能にしてい
る。
【0020】一方、自動追尾トータルステーションから
前方に所定の距離L1,L2,L3,L4を隔てた各々の輪
切り断面A1,A2,A3,A4上には、図2に示すよう
に、ターゲット装置10がトンネル内壁面2の天端部位
O1、左右両肩部位O2及び三次元自動追尾光波測距器3
の設置部位側の一方の脚部位O3の4つの部位に4個常
設され、これら各ターゲット装置10の測点Pを各々の
輪切り断面A1,A2,A3,A4の1輪切り断面毎に三次
元自動追尾光波測距器3にて遠隔操作により順に自動追
尾し視準して計測することにより、各測点Pの変位座標
値を自動追尾トータルステーションの位置座標値に基づ
いて算出可能にしている。
【0021】また、三次元自動追尾光波測距器3による
各ターゲット装置10の自動追尾制御は、図3に示すよ
うに、管理センタに設置されたメインパーソナルコンピ
ュータ4にて行われ、このメインパーソナルコンピュー
タ4には、トンネル現場に設置したサブパーソナルコン
ピュータ5が公衆電話回線を介して接続されているとと
もに、このサブパーソナルコンピュータ5には、通信回
線(RS−232及びRS−422)及び変換器6を介
して三次元自動追尾光波測距器3が接続されている。
【0022】すなわち、メインパーソナルコンピュータ
4から自動追尾指令がサブパーソナルコンピュータ5に
電送されると、三次元自動追尾光波測距器3の自動追尾
動作して、各々の輪切り断面A1,A2,A3,A4の1輪
切り断面毎に設置された各ターゲット装置10を順に自
動追尾し、自動視準機能により順次視準して、各ターゲ
ット装置10の測点Pの変位量を計測可能になっている
もので、この各測点Pの変位量の計測データは、サブパ
ーソナルコンピュータ5を介してメインパーソナルコン
ピュータ4に電送されて画像処理が施され、メインパー
ソナルコンピュータ4に予め格納された管理基準データ
と比較し解析することにより、各測点Pの絶対変位量を
検出し、図2に示すように、トンネル内空位の水平測線
B1,B2及び斜測線B3,B4,B5の各測線の相対変位
量と共に天端沈下、脚部沈下の情報を得るようになって
いる。
【0023】ところで、上記したターゲット装置10
は、図4から図7に示すように、取付基板11と、この
取付基板11上に背中合わせ状態で取外し交換可能に添
着されたプリズムまたは反射シート12aからなる視準
面12と、この視準面12を開閉制御するシャッタ機構
13とを備えている。
【0024】このシャッタ機構13は、各々の反射シー
ト12aの視準面12を隠蔽自在に開閉する回転シャッ
タ14と、この回転シャッタ14を視準面12の開閉方
向に回転駆動させる駆動モータ15と、この駆動モータ
15による回転シャッタ14の開閉状態を検出する近接
スイッチ16とで構成されているとともに、回転シャッ
タ14には、クリーニング手段としてのクリーニングブ
ラシ17が設けられている。
【0025】この各クリーニングブラシ17は、回転シ
ャッタ14による視準面12の隠蔽状態において、各々
の視準面12に当接するように対応させて設けられ、回
転シャッタ14の開閉動作にて各々の視準面12を清掃
しクリーニング可能にしている。
【0026】そして、このようなシャッタ機構13を備
えた各々のターゲット装置10の開閉制御は、図3に示
すように、サブパーソナルコンピュータ5に通信回線
(RS−232及びRS−422)及び変換器7を介し
て接続されたシャッタ制御ボックス8にて行われる。
【0027】すなわち、このシャッタ制御ボックス8
は、各輪切り断面A1,A2,A3,A4及びA0上に設置
された各ターゲット装置10が1輪切り断面単位毎に接
続されるコントローラ8A,8B,8C,8D及び8E
を有し、これら各々のコントローラ8A,8B,8C,
8D及び8Eにリレー回路9A,9B,9C,9D及び
9Eを介して各ターゲット装置10を接続することによ
り、メインパーソナルコンピュータ4からサブパーソナ
ルコンピュータ5に電送される開閉指令に基づいて、各
ターゲット装置10のシャッタ機構13を作動させ、こ
れによって、測定対象となるターゲット装置10の視準
面12のみが隠蔽状態から開状態を維持するように回転
シャッタ13を測定順序毎に開閉制御してなるものであ
る。
【0028】次に、本発明に係るトンネル内空変位の自
動測定システムの計測手順を図8に示すフローチャート
に基づいて説明する。
【0029】集中管理センタのメインパーソナルコンピ
ュータ4から測定対象となるターゲット装置10の計測
指示信号がトンネル現場に設置したサブパーソナルコン
ピュータ5に電送されると(ステップ1:以下、S1と
略記する)、サブパーソナルコンピュータ5から自動追
尾指令が三次元自動追尾光波測距器3に電送され(S
2)、同時に、シャッタ制御ボックス8にシャッタ開閉
指令が電送されるとともに(S3)、測定対象となるタ
ーゲット装置10のシャッタ機構13を駆動させて、回
転シャッタ14を開方向に回転させることにより、視準
面12を隠蔽状態から開状態にする(S4)。
【0030】この状態で、三次元自動追尾光波測距器3
が測定対象のターゲット装置10を自動追尾し、自動視
準機能により視準面12の測点Pを視準して、測定対象
の測点Pの変位量の計測が行われる(S5)。
【0031】このとき、メインパーソナルコンピュータ
4に予め格納された測定対象のターゲット装置10の管
理基準データがサブパーソナルコンピュータ5に転送さ
れるとともに、測点Pの視準ができなかった場合には、
測点Pを視準するまでリトライが繰り返される。
【0032】そして、S5で計測された計測データは、
サブパーソナルコンピュータ5に転送されるとともに
(S6)、計測データの値が有効範囲であるか否かの判
断が行われ(S7)、計測データの値と有効値とに違い
があった場合には、リトライを繰り返す。
【0033】測定対象とするターゲット装置10の測点
Pの計測が終了すると(S8)、シャッタ制御ボックス
8にシャッタ閉指令が電送され、ターゲット装置10の
シャッタ機構13を駆動させて、回転シャッタ14を閉
方向に回転させ、視準面12を開状態から隠蔽状態にす
る(S9)。
【0034】このシャッタ機構13の閉状態は、近接ス
イッチ16にて検出されて、そのシャッタ閉完了信号が
サブパーソナルコンピュータ5に電送されると(S1
0)、S1に戻り、次の測定対象となるターゲット装置
10の計測指示信号が三次元自動追尾光波測距器3に電
送され、同様にして、三次元自動追尾光波測距器3の自
動追尾によるターゲット装置10の測点Pの計測が繰り
返し行われる。
【0035】このようにして、トンネル1内の内壁面2
の各測点Pの計測は、1輪切り断面毎の同一断面を所定
のインターバル(例えば10分間)で数回に亘って繰り
返し行われ、サブパーソナルコンピュータ5にて各輪切
り断面毎の計測データが平均化処理されるようになって
いるもので、各測点Pの1輪切り断面毎の変位量の計測
が終了すると、それらの平均化処理された計測データ
は、リアルタイムでサブパーソナルコンピュータ5を介
して管理センタのメインパーソナルコンピュータ4に電
送される。
【0036】また、計測中に、例えば三次元自動追尾光
波測距器3からの光波が走行する自動車に当たった場合
のように、間違った値が算出されたときには、サブパー
ソナルコンピュータ5で判断し、再度の計測を行って正
確な値が算出されるまで、リトライが繰り返されるよう
になっている。
【0037】管理センタのメインパーソナルコンピュー
タ4に平均化処理された計測データが電送されると、各
計測データを基に1輪切り断面毎に画像処理が施され、
管理基準データと比較し解析するとともに、表計算ソフ
トを用いてグラフ作成及び表作成を行うことによって、
トンネル内空位の各測線の相対変位量及び各測点の絶対
変位量を検出し監視してなるもので、管理値を越える計
測値が確認された場合、リアルタイムで色による表示や
警告を発し、これによって、素早い安全対策が講じられ
るようになっている。
【0038】なお、上記した本発明の実施形態におい
て、トンネル内空変位の自動測定システムを高速道路等
の自動車道を例にして説明したが、これには限定され
ず、鉄道軌道においても適用可能であり、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々変更実施可能なことは云うまで
もない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るトンネル内空変位の自動測定システムによれば、
トンネル内壁面の所定の位置に、自動視準機能を有する
三次元自動追尾光波測距器を常設し、この三次元自動追
尾光波測距器を自動追尾トータルステーションとして、
自動視準機能の測定視野範囲内に所定の距離を隔てて設
定されたトンネル内壁面に輪切り断面上に、複数個のタ
ーゲット装置を常設するとともに、これら各々のターゲ
ット装置の測点を遠隔操作にて順に自動追尾して視準す
ることにより、各々のターゲット装置の測点の変位量を
自動計測してなることから、従前のような視準誤差を無
くすことができ、しかも、計測所要時間の短縮化による
作業性の向上を図ることができるために、無人化による
安全性を維持しながら正確な計測を高精度で効率良く行
うことができる。
【0040】また、トンネル内壁面の同一輪切り断面上
の各々のターゲット装置の測点の計測が数回可能になる
ために、計測データの平均化処理を行うことができ、正
確な計測を高精度で行うことができる。
【0041】さらに、ターゲット装置は、プリズムまた
は反射シートからなる視準面をシャッタ機構にて隠蔽可
能に開閉制御され、かつ、測定対象となる視準面のみが
測定順序毎にシャッタ機構にて隠蔽状態から開状態を維
持するように制御してなることから、従前のような自動
視準機能の同一測定視野範囲内への2以上のターゲット
の入り込みによる計測不能を確実に防止することができ
るとともに、自動追尾トータルステーションにて1輪切
り断面毎に各々のターゲット装置の測点を順次計測する
際の自動追尾を円滑にかつ容易に行うことができ、しか
も、プリズムまたは反射シートからなる視準面への汚れ
の付着が最小限度に抑えることができるために、視準面
の光反射効率の低下を防止することができる。
【0042】さらにまた、シャッタ機構に設けたクリー
ニング手段にて視準面をクリーニング可能にしてなるこ
とから、シャッタ機構の開閉動作毎に視準面の汚れを除
去することができるために、長期間に亘って安定した測
定環境を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル内空変位の自動測定シス
テムの一実施形態の全体構成を概略的に示す説明図であ
る。
【図2】同じくトンネル内の輪切り断面におけるターゲ
ット装置の設置状態を示す説明図である。
【図3】同じく三次元自動追尾光波測距器及び各ターゲ
ット装置のシャッタ機構のシーケンス回路である。
【図4】同じくターゲット装置のシャッタ開状態におけ
る外観図である。
【図5】同じくターゲット装置の正面図である。
【図6】同じくターゲット装置の側面図である。
【図7】同じくターゲット装置の要部横断面図である。
【図8】同じく計測手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 トンネル 2 内壁面 3 三次元自動追尾光波測距器 4 メインパーソナルコンピュータ 5 サブパーソナルコンピュータ 6 変換器 7 変換器 8 シャッタ制御ボックス 8A〜8E コントローラ 9A〜9E リレー回路 10 ターゲット装置 11 取付基板 12a プリズム又は反射シート 12 視準面 13 シャッタ機構 14 回転シャッタ 15 駆動モータ 16 近接スイッチ 17 クリーニングブラシ A0〜A4 輪切り断面 B1,B2 水平測線 B3〜B5 斜測線 L 自動視準機能の測定視野範囲 L0〜L4 自動追尾トータルステーションからの距離 O1 天端部位 O2 肩部位 O3 脚部位 P 測点
フロントページの続き (72)発明者 垣内 幸雄 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 畔高 伸一 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 北原 成郎 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 溝手 一憲 香川県高松市中央町16番16号 株式会社熊 谷組四国支店内 (72)発明者 中岡 隆弘 香川県高松市中央町16番16号 株式会社熊 谷組四国支店内 (72)発明者 青垣 成良 香川県高松市中央町16番16号 株式会社熊 谷組四国支店内 (72)発明者 伊藤 省二 香川県高松市中央町16番16号 株式会社熊 谷組四国支店内 (72)発明者 的場 重道 香川県高松市中央町16番16号 株式会社熊 谷組四国支店内 (72)発明者 吉田 紘一 東京都新宿区下落合1−6−1 宮村ビル 203 株式会社アドテクニカルセンター内 Fターム(参考) 2D055 BB02 LA13 LA17 2F076 BA12 BA16 BD05 BE01 BE07 BE17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内壁面の所定の位置に、自動視
    準機能を有する三次元自動追尾光波測距器を常設し、該
    三次元自動追尾光波測距器を自動追尾トータルステーシ
    ョンとして、この自動追尾トータルステーションから所
    定の距離を隔てた前記自動視準機能の測定視野範囲内
    に、前記トンネル内壁面の輪切り断面を設定し、該輪切
    り断面上に複数個のターゲット装置を常設する一方、こ
    れら各々のターゲット装置の測点を遠隔操作にて順に自
    動追尾して視準することにより、前記各々のターゲット
    装置の測点を自動計測するとともに、これら各々の輪切
    り断面の計測データを基に解析してなるトンネル内空変
    位の自動測定システムにおいて、 前記ターゲット装置は、測点を有するプリズムまたは反
    射シートからなる視準面を有し、該視準面をシャッタ機
    構にて隠蔽可能に開閉制御してなることを特徴とするト
    ンネル内空変位の自動測定システム。
  2. 【請求項2】 前記各々のターゲット装置の測定対象と
    なる視準面のみが前記シャッタ機構にて隠蔽状態から開
    状態を維持するように制御されることを特徴とする請求
    項1に記載のトンネル内空変位の自動測定システム。
  3. 【請求項3】 前記各々のターゲット装置の視準面を測
    定順序毎に開閉制御してなることを特徴とする請求項1
    または2に記載のトンネル内空変位の自動測定システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記ターゲット装置のシャッタ機構にク
    リーニング手段を設け、前記シャッタ機構の開閉動作に
    て前記視準面をクリーニング可能にしてなることを特徴
    とする請求項1,2または3に記載のトンネル内空変位
    の自動測定システム。
  5. 【請求項5】 前記自動追尾トータルステーションの後
    方に少なくとも2個のターゲット装置を常設して基準測
    点とし、これら各々のターゲット装置の基準測点を計測
    して前記自動追尾トータルステーションの位置座標値を
    算出してなる一方、前記自動追尾トータルステーション
    の前方に複数の輪切り断面を所定の距離を隔てて設定
    し、該各々の輪切り断面上に複数個のターゲット装置を
    常設すると共に、これら各々のターゲット装置の測点の
    変位座標値を前記自動追尾トータルステーションの位置
    座標値に基づいて算出してなることを特徴とする請求項
    1,2,3または4に記載のトンネル内空変位の自動測
    定システム。
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