JP2001165479A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JP2001165479A
JP2001165479A JP34804099A JP34804099A JP2001165479A JP 2001165479 A JP2001165479 A JP 2001165479A JP 34804099 A JP34804099 A JP 34804099A JP 34804099 A JP34804099 A JP 34804099A JP 2001165479 A JP2001165479 A JP 2001165479A
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Japan
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permeable membrane
water
humidifying element
membrane tube
moisture permeable
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JP34804099A
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English (en)
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Tsutomu Umehara
勉 梅原
Katsuhiro Nishihara
克浩 西原
Keiji Arii
啓二 有井
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加湿装置において、加湿エレメントに水を循
環させる構成を採用する場合における問題を解消する。 【解決手段】 多数の透湿膜チューブ(65)を加湿エレ
メント(60)に設ける。この加湿エレメント(60)に循
環回路(40)を接続し、加湿エレメント(60)と温水タ
ンク(50)の間で温水を強制循環させる。加湿エレメン
ト(60)では、供給された温水が透湿膜チューブ(65)
の内部を流れる。その際、温水の圧力は、透湿膜チュー
ブ(65)を膨らませる方向に作用する。従って、水圧に
よって透湿膜チューブ(65)が押しつぶされることはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透湿膜を用いて空
気を加湿する加湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体である水は透過させない
が水蒸気を透過させる透湿膜が知られており、この透湿
膜を利用して加湿装置を構成することも行われている。
この種の加湿装置としては、特開平5−52376号公
報に開示されているものが例示される。
【0003】この加湿装置は、図7に示すように、タン
ク(b)内に多数の透湿膜チューブ(c)を収納して形成
された加湿エレメント(a)を備えている。加湿エレメ
ント(a)は、タンク(b)内に加湿用の水が貯留される
一方、透湿膜チューブ(c)内で空気が流通するように
構成されている。つまり、加湿エレメント(a)では、
外周面において水と接触する透湿膜チューブ(c)の内
部を空気が流通する。そして、蒸発した水蒸気が透湿膜
チューブ(c)を透過し、この透過した水蒸気が空気に
供給されて空気の加湿が行われる。その際、水の蒸発を
促進するための加熱は行われず、いわゆる自然蒸発によ
り加湿が行われる。また、タンク(b)には、蒸発分に
対応した量の水を適宜補給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加湿装置では、水の自然蒸発により加湿を行うた
め、例えば冷蔵庫内のような比較的低温の空間を加湿す
る場合には、充分な加湿量を確保できないおそれがあ
る。これに対しては、加湿エレメント(a)に水の循環
回路を接続し、加熱した温水を加湿エレメント(a)に
連続的に供給して加湿量を確保することが考えられる。
つまり、温水を供給することによって、空気が低温の場
合であっても、加湿エレメント(a)における水の蒸発
量を確保しようとするものである。
【0005】ところが、従来のような透湿膜チューブ
(c)外に水を貯留する加湿エレメント(a)に対して温
水を循環させるような構成を適用した場合、以下のよう
な問題があった。つまり、循環回路において水を強制的
に循環させることとなる。このため、加湿エレメント
(a)には、ポンプ等によって圧力ヘッドが付与された
水が供給されることとなる。従って、上記従来のものに
比べて、加湿エレメント(a)に貯留する水の圧力が高
くなり、この水の圧力によって透湿膜チューブ(c)が
押しつぶされてしまう。そして、透湿膜チューブ(c)
が押しつぶされると、この透湿膜チューブ(c)の内部
を空気が流通できなくなり、空気の加湿を行えなくなる
という問題があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、透湿膜を用いた加湿
装置において、加湿エレメントに水を循環させる構成を
採用する場合における問題を解消し、確実な空気の加湿
を可能とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、水蒸気を透過させる透湿膜チューブ(65)が
設けられた加湿エレメント(60)、及び加熱された水を
上記加湿エレメント(60)に供給するための加熱手段
(50)を有し、上記加湿エレメント(60)と加熱手段
(50)との間で水を循環させる循環回路(40)と、上記
加湿エレメント(60)に空気を供給するための送風ファ
ン(21)とを備え、上記加湿エレメント(60)は、透湿
膜チューブ(65)の内部を水が流れる一方、透湿膜チュ
ーブ(65)の外部を空気が流れ、該空気に水蒸気を供給
するように構成されるものである。
【0008】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、加湿エレメント(60)は、多数
の透湿膜チューブ(65)が立設されて各透湿膜チューブ
(65)の間を空気が通過する空気通路(63)と、各透湿
膜チューブ(65)の一端が接続されて各透湿膜チューブ
(65)に水を分配する入口ヘッダ(61)と、各透湿膜チ
ューブ(65)の他端が接続されて各透湿膜チューブ(6
5)からの水が合流する出口ヘッダ(62)とを備えるも
のである。
【0009】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、加湿エレメント(6
0)、加熱手段(50)、循環回路(40)及び送風ファン
(21)が一つのケーシング(22)に収納されるものであ
る。
【0010】本発明が講じた第4の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、加湿エレメント(60)
及び送風ファン(21)をケーシング(32)に収納して成
る室内ユニット(31)と、加熱手段(50)をケーシング
(34)に収納して成る室外ユニット(33)とを備えるも
のである。
【0011】本発明が講じた第5の解決手段は、上記第
4の解決手段において、複数の室内ユニット(31)と、
一つの室外ユニット(33)とを備え、循環回路(40)
は、加熱手段(50)と複数の加湿エレメント(60)との
間で水を循環させるように構成されるものである。
【0012】−作用− 上記第1の解決手段では、加湿エレメント(60)と加熱
手段(50)とが循環回路(40)に接続される。この循環
回路(40)では水が循環し、加熱手段(50)で加熱され
た水が加湿エレメント(60)に供給される。加湿エレメ
ント(60)には透湿膜チューブ(65)が設けられ、循環
回路(40)を通じて供給された水が透湿膜チューブ(6
5)の内部を流れる。また、加湿エレメント(60)で
は、送風ファン(21)によって供給された空気が透湿膜
チューブ(65)の外部を流れる。そして、加湿エレメン
ト(60)では、供給された水から蒸発した水蒸気が透湿
膜チューブ(65)を透過し、この水蒸気が透湿膜チュー
ブ(65)外の空気に供給される。その後、水蒸気を供給
された空気が室内に送り出される。
【0013】上記加湿エレメント(60)には、循環回路
(40)内で強制循環する水が供給されるため、循環駆動
力を付与するための水圧が透湿膜チューブ(65)に作用
する。ところが、本解決手段の加湿エレメント(60)で
は透湿膜チューブ(65)の内部に水を流通させている。
このため、水圧は透湿膜チューブ(65)を内側から膨ら
ませる方向へ作用し、水圧によって透湿膜チューブ(6
5)が押しつぶされることはない。
【0014】上記第2の解決手段では、加湿エレメント
(60)に空気通路(63)、入口ヘッダ(61)及び出口ヘ
ッダ(62)が設けられる。加熱手段(50)で加熱された
水は、循環回路(40)を通じて入口ヘッダ(61)へ流入
し、各透湿膜チューブ(65)に分配される。透湿膜チュ
ーブ(65)に流入した水は、その一部が蒸発し、残りが
出口ヘッダ(62)で合流して加熱手段(50)へと戻され
る。空気通路(63)では、送風ファン(21)により供給
された空気が流通する。この空気には、透湿膜チューブ
(65)を透過した水蒸気が供給される。
【0015】上記第3の解決手段では、加湿装置の各構
成要素が一つのケーシングに収納される。即ち、加湿装
置が一つのユニットに構成される。
【0016】上記第4の解決手段では、加湿ユニットが
室内ユニット(31)と室外ユニット(33)とによって構
成される。室内ユニット(31)は、加湿エレメント(6
0)及び送風ファン(21)をケーシング(32)に収納し
て構成され、加湿対象となる空間の内部に設置される。
一方、室外ユニット(33)は、加熱手段(50)をケーシ
ング(34)に収納して構成され、加湿対象となる空間の
外部に設置される。
【0017】上記第5の解決手段では、複数の室内ユニ
ット(31)と一つの室外ユニット(33)とによって加湿
装置が構成される。室外ユニット(33)の加熱手段(5
0)により加熱された水は、循環回路(40)を通じて各
室内ユニット(31)の加湿エレメント(60)に供給され
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、透湿膜チューブ(65)
の内部に水を流通させており、水圧は透湿膜チューブ
(65)を膨らませる方向に作用することから、従来のよ
うに水圧で透湿膜チューブ(65)が押しつぶされるとい
った事態を回避することができる。このため、加湿エレ
メント(60)と加熱手段(50)の間で水を強制循環させ
る構成を採った場合であっても、透湿膜チューブ(65)
内での水の流通と、透湿膜チューブ(65)外での空気の
流通との両方を確保することができ、空気の加湿を確実
に行うことが可能となる。
【0019】特に、上記第3の解決手段によれば、本発
明に係る加湿装置を単一のユニットにより構成すること
ができる。従って、加湿装置の設置時には、この一つの
ユニットを設置すればよく、この結果、設置工事の簡略
化を図ることができる。
【0020】一方、上記第4の解決手段によれば、加湿
装置を室内ユニット(31)と室外ユニット(33)とによ
り構成しているため、室内ユニット(31)だけを加湿対
象の空間に設置して加湿を行うことができる。このた
め、加湿装置の構成要素のうち対象空間内に設置される
ものを最小限とすることができ、加湿装置の設置に伴う
室内空間の狭小化を最小限に抑制できる。
【0021】また、上記第5の解決手段によれば、一つ
の室外ユニット(33)に複数の室内ユニット(31)を接
続する構成も可能となる。従って、室内ユニット(31)
の増設による加湿量の増加を図ることが可能となり、加
湿装置の使い勝手を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。本実施形態1に係る加湿装
置(20)は、花卉(かき)類や野菜類を保存するため
の、いわゆるプレハブ冷蔵庫(10)の庫内を加湿するも
のである。
【0023】図1に示すように、上記加湿装置(20)
は、一つのユニットにより構成されてプレハブ冷蔵庫
(10)の庫内に設置されている。また、プレハブ冷蔵庫
(10)には、低温用エアコン(11)が設けられている。
そして、プレハブ冷蔵庫(10)内は、低温用エアコン
(11)によって、貯蔵物の保存に適した温度(例えば1
〜5℃程度)に維持されている。
【0024】図2に示すように、上記加湿装置(20)
は、循環回路(40)と送風ファン(21)とを一つのケー
シング(22)に収納して構成されている。このケーシン
グ(22)の内部は、隔壁(23)によって通風空間(24)
と閉空間(25)とに区画されている。具体的に、図2に
おいて、隔壁(23)の右側が閉空間(25)とされ、その
左側が通風空間(24)とされている。ケーシング(22)
の長手方向の中央部には、スリット状の吸込口(26)が
開口している(図1参照)。また、ケーシング(22)の
端部には、エルボ状の吹出ダクト(27)が接続されてい
る(図1参照)。そして、上記通風空間(24)は、吸込
口(26)及び吹出ダクト(27)を介してケーシング(2
2)の外部と連通している。
【0025】上記循環回路(40)は、温水タンク(50)
と、ポンプ(41)と、加湿エレメント(60)とを順に水
配管(42)によって接続して構成されている。循環回路
(40)では、ポンプ(41)を駆動すると、温水タンク
(50)と加湿エレメント(60)の間で水が循環する。温
水タンク(50)及びポンプ(41)は、ケーシング(22)
の閉空間(25)に収納されている。一方、加湿エレメン
ト(60)は、送風ファン(21)と共に、ケーシング(2
2)の通風空間(24)に収納されている。
【0026】上記温水タンク(50)には、所定量の水が
貯留されている。この温水タンク(50)には、給水管
(52)が接続されると共に、フロートスイッチ(51)が
設けられている。そして、フロートスイッチ(51)から
の信号に基づいて給水管(52)の給水弁(53)を開閉
し、温水タンク(50)における貯水量を一定に維持して
いる。更に、温水タンク(50)の底部には、排水管(5
4)が接続されている。この排水管(54)の排水弁(5
5)を開くと、温水タンク(50)内の水を排出できる。
【0027】また、上記温水タンク(50)には、ヒータ
(56)と水温センサ(57)とが設けられている。水温セ
ンサ(57)の検出温度は温調器(58)に入力され、温調
器(58)からの指令に基づいてヒータ(56)への通電を
適宜行う。これによって、温水タンク(50)内の水温
を、所定温度(例えば55℃程度)に維持する。この温
水タンク(50)は、加熱された水を加湿エレメント(6
0)に供給するための加熱手段を構成している。
【0028】図3に示すように、加湿エレメント(60)
は、多数の透湿膜チューブ(65)を備えて直方体状に形
成されている。加湿エレメント(60)の上部と下部に
は、それぞれヘッダ(61,62)が設けられている。両ヘ
ッダ(61,62)は、共に比較的浅い直方体容器状に形成
され、加湿エレメント(60)の上面又は下面の全面を覆
うように設けられている。そして、加湿エレメント(6
0)の下部に位置するものが入口ヘッダ(61)に構成さ
れ、上部に位置するものが出口ヘッダ(62)に構成され
ている。入口ヘッダ(61)には、ポンプ(41)から延び
る水配管(42)が接続されている。一方、出口ヘッダ
(62)には、温水タンク(50)に向かって延びる水配管
(42)が接続されている。
【0029】上記加湿エレメント(60)において、両ヘ
ッダ(61,62)に挟まれた中央部には、空気通路(63)
が形成されている。この空気通路(63)は、加湿エレメ
ント(60)の両側部(図3における左右の側部)に設け
られた一対の側板(64)によって区画されている。この
空気通路(63)には、上記ケーシング(22)の通風空間
(24)を通じて空気が送り込まれる。具体的に、空気通
路(63)では、図3における奥側から手前側に向かって
空気が流通する。また、この空気の流れに対応して、空
気の流れの下流側にあたる手前側で入口ヘッダ(61)に
水配管(42)が接続され、空気の流れの上流側にあたる
奥側で出口ヘッダ(62)に水配管(42)が接続されてい
る。
【0030】上記空気通路(63)には、多数の透湿膜チ
ューブ(65)が立設されている。具体的に、各透湿膜チ
ューブ(65)は、その軸方向がほぼ鉛直方向となる姿勢
で、空気通路(63)の全体に亘って所定の間隔で配置さ
れている。また、各透湿膜チューブ(65)は、いわゆる
千鳥状に配列されている。各透湿膜チューブ(65)の下
端は、上記入口ヘッダ(61)に開口している。入口ヘッ
ダ(61)に入った水は、各透湿膜チューブ(65)に分配
される。一方、各透湿膜チューブ(65)の上端は、上記
出口ヘッダ(62)に開口している。各透湿膜チューブ
(65)を流れた水は、出口ヘッダ(62)で合流した後に
流出する。即ち、加湿エレメント(60)に供給された水
は、各透湿膜チューブ(65)の内部を流れる。
【0031】上記透湿膜チューブ(65)は、フッ素樹脂
製の透湿膜をチューブ状に成形したものである。具体的
に、透湿膜チューブ(65)は、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)によって構成されている。この透湿膜
チューブ(65)には、微細な孔が多数開口している。そ
して、水蒸気は微細な孔を通過できるが、フッ素樹脂が
撥水性に優れることから、表面張力によって液体である
水は微細な孔を通過できない。このようにして、透湿膜
チューブ(65)は、水蒸気だけを透過させる。
【0032】−運転動作− 上記加湿装置(20)の運転動作について説明する。尚、
以下に示す水温や風量の数値は、全て例示である。
【0033】温水タンク(50)には、一定量の水が貯留
されると共に、ヒータ(56)への通電によって水温が5
5℃程度に保持されている。つまり、温水タンク(50)
には、所定量の温水が蓄えられている。ポンプ(41)を
運転すると、循環回路(40)において温水タンク(50)
の温水が循環する。従って、温水タンク(50)の温水
は、ポンプ(41)によって吸引されて加湿エレメント
(60)へ送られる。加湿エレメント(60)へ送られた温
水は、入口ヘッダ(61)へ流入して各透湿膜チューブ
(65)に分配される。分配された温水は、透湿膜チュー
ブ(65)内を下から上に向かって流れる。その間に温水
の一部が蒸発し、蒸発した水蒸気が透湿膜チューブ(6
5)を透過する。蒸発しなかった残りの温水は、出口ヘ
ッダ(62)で合流し、再び温水タンク(50)へと戻され
る。
【0034】一方、送風ファン(21)を運転すると、プ
レハブ冷蔵庫(10)内の庫内空気が、吸込口(26)を通
ってケーシング(22)内の通風空間(24)へ流入する。
その際の空気流量は、0.2〜0.4m3/min.に設定さ
れている。ケーシング(22)内に取り込まれた庫内空気
は、加湿エレメント(60)の空気通路(63)へと流れ
る。加湿エレメント(60)の空気通路(63)では、送り
込まれた空気が透湿膜チューブ(65)の外側表面と接触
し、透湿膜チューブ(65)を透過した水蒸気が空気に供
給される。加湿された空気は、吹出ダクト(27)を通っ
て庫内に供給され、これによって庫内が加湿される。こ
の加湿装置(20)の動作によって、プレハブ冷蔵庫(1
0)の庫内は、相対湿度95%以上の高湿度状態に保た
れる。
【0035】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、透湿膜チューブ(65)の内部に
水を流通させており、水圧は透湿膜チューブ(65)を膨
らませる方向に作用することから、従来のように水圧で
透湿膜チューブ(65)が押しつぶされるといった事態を
回避することができる。このため、ポンプ(41)を用い
て加湿エレメント(60)と温水タンク(50)の間で水を
強制循環させる本実施形態1のような構成を採った場合
であっても、透湿膜チューブ(65)内での温水の流通
と、透湿膜チューブ(65)外での空気の流通との両方を
確保することができ、空気の加湿を確実に行うことが可
能となる。
【0036】特に、本実施形態1では、加湿エレメント
(60)、温水タンク(50)、送風ファン(21)等を一つ
のケーシング(22)に収納し、加湿装置(20)を単一の
ユニットに構成している。従って、加湿装置(20)の設
置時には、この一つのユニットを設置すればよく、この
結果、設置工事の簡略化を図ることができる。
【0037】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1では、一つのユニットに構成した加湿装
置(20)をプレハブ冷蔵庫(10)の庫内に設置している
が、これに対して上記加湿装置(20)をプレハブ冷蔵庫
(10)の庫外に設置するようにしてもよい。この場合、
プレハブ冷蔵庫(10)の壁を貫通するように吹出ダクト
(27)を設け、プレハブ冷蔵庫(10)内に加湿後の空気
を供給する。
【0038】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1が一つのユニットで加湿装置(20)を構成する
のに代えて、室内ユニット(31)と室外ユニット(33)
によって加湿装置(20)を構成するものである。その他
の構成は上記実施形態1と同様であり、以下では、実施
形態1と異なる構成について、図4及び図5を参照しな
がら説明する。
【0039】図4に示すように、室内ユニット(31)
は、プレハブ冷蔵庫(10)の庫内に設置されている。一
方、室外ユニット(33)は、プレハブ冷蔵庫(10)の庫
外、具体的には天井の上に載せられている。室内ユニッ
ト(31)と室外ユニット(33)は、水配管(42)によっ
て接続されている。
【0040】図5に示すように、室内ユニット(31)
は、加湿エレメント(60)及び送風ファン(21)を室内
ケーシング(32)に収納して構成されている。室内ケー
シング(32)の内部は、通風空間(24)に構成されてい
る。室内ケーシング(32)の側面には、一端寄りの位置
にスリット状の吸込口(26)が開口している(図4参
照)。また、室内ケーシング(32)の他端面には、エル
ボ状の吹出ダクト(27)が接続されている(図4参
照)。そして、室内ケーシング(32)内の通風空間(2
4)は、吸込口(26)及び吹出ダクト(27)を介して室
外ケーシング(32)の外部と連通している。つまり、本
実施形態2の室内ユニット(31)は、上記実施形態1に
おける通風空間(24)側の部分を独立したユニットに構
成したものである。
【0041】一方、室外ユニット(33)は、温水タンク
(50)及びポンプ(41)を室外ケーシング(34)に収納
して構成されている。この室外ケーシング(34)の内部
は、閉空間(25)に構成されている。つまり、本実施形
態2の室外ユニット(33)は、上記実施形態1における
閉空間(25)側の部分を独立したユニットに構成したも
のである。
【0042】そして、本実施形態2の加湿装置(20)
は、上記実施形態1のものと同様に動作して庫内の加湿
を行う。つまり、ポンプ(41)を運転して温水を循環さ
せる一方、送風ファン(21)を運転して空気を加湿エレ
メント(60)に送り、透湿膜チューブ(65)を透過した
水蒸気により加湿した空気を庫内に送り出す。
【0043】本実施形態2によれば、加湿装置(20)を
室内ユニット(31)と室外ユニット(33)とにより構成
しているため、室内ユニット(31)だけをプレハブ冷蔵
庫(10)の庫内に設置して加湿を行うことができる。こ
のため、加湿装置(20)の構成要素のうち庫内に設置す
る必要のある部分を最小限とすることができる。この結
果、加湿装置(20)の設置に伴う庫内空間の狭小化を最
小限に抑制でき、プレハブ冷蔵庫(10)における収納空
間を最大限確保できる。
【0044】−実施形態2の変形例− 上記実施形態2では、一対の室内ユニット(31)と室外
ユニット(33)によって加湿装置(20)を構成するよう
にしたが、これに代えて、図6に示すように、一つの室
外ユニット(33)に対して複数の室内ユニット(31)を
接続するようにしてもよい。この場合、循環回路(40)
は、一つの室外ユニット(33)に設けられた温水タンク
(50)と、各室内ユニット(31)に一つずつ設けられた
加湿エレメント(60)との間で温水を循環させる。
【0045】本変形例によれば、室内ユニット(31)の
台数、即ち加湿エレメント(60)の数を増やすことによ
って、加湿量の増大に対応することが可能となる。従っ
て、必要とされる加湿量の増加対応が容易となり、加湿
装置(20)の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る加湿装置の設置状態を示すプ
レハブ冷蔵庫の概略斜視図である。
【図2】実施形態1に係る加湿装置の概略構成図であ
る。
【図3】実施形態1に係る加湿エレメントの概略斜視図
である。
【図4】実施形態2に係る加湿装置の設置状態を示すプ
レハブ冷蔵庫の概略斜視図である。
【図5】実施形態2に係る加湿装置の概略構成図であ
る。
【図6】実施形態2の変形例に係る加湿装置の設置状態
を示すプレハブ冷蔵庫の概略斜視図である。
【図7】従来技術に係る加湿エレメントの概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
(21) 送風ファン (22) ケーシング (31) 室内ユニット (32) 室内ケーシング (33) 室外ユニット (34) 室外ケーシング (40) 循環回路 (50) 温水タンク(加熱手段) (60) 加湿エレメント (61) 入口ヘッダ (62) 出口ヘッダ (63) 空気通路 (65) 透湿膜チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有井 啓二 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L055 BA01 CA04 DA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気を透過させる透湿膜チューブ(6
    5)が設けられた加湿エレメント(60)、及び加熱され
    た水を上記加湿エレメント(60)に供給するための加熱
    手段(50)を有し、上記加湿エレメント(60)と加熱手
    段(50)との間で水を循環させる循環回路(40)と、 上記加湿エレメント(60)に空気を供給するための送風
    ファン(21)とを備え、 上記加湿エレメント(60)は、透湿膜チューブ(65)の
    内部を水が流れる一方、透湿膜チューブ(65)の外部を
    空気が流れ、該空気に水蒸気を供給するように構成され
    ている加湿装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加湿装置において、 加湿エレメント(60)は、多数の透湿膜チューブ(65)
    が立設されて各透湿膜チューブ(65)の間を空気が通過
    する空気通路(63)と、各透湿膜チューブ(65)の一端
    が接続されて各透湿膜チューブ(65)に水を分配する入
    口ヘッダ(61)と、各透湿膜チューブ(65)の他端が接
    続されて各透湿膜チューブ(65)からの水が合流する出
    口ヘッダ(62)とを備えている加湿装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の加湿装置におい
    て、 加湿エレメント(60)、加熱手段(50)、循環回路(4
    0)及び送風ファン(21)が一つのケーシング(22)に
    収納されている加湿装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の加湿装置におい
    て、 加湿エレメント(60)及び送風ファン(21)をケーシン
    グ(32)に収納して成る室内ユニット(31)と、 加熱手段(50)をケーシング(34)に収納して成る室外
    ユニット(33)とを備えている加湿装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の加湿装置において、 複数の室内ユニット(31)と、一つの室外ユニット(3
    3)とを備え、 循環回路(40)は、加熱手段(50)と複数の加湿エレメ
    ント(60)との間で水を循環させるように構成されてい
    る加湿装置。
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