JP2001165386A - 熱遮蔽方法 - Google Patents

熱遮蔽方法

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JP2001165386A
JP2001165386A JP34470999A JP34470999A JP2001165386A JP 2001165386 A JP2001165386 A JP 2001165386A JP 34470999 A JP34470999 A JP 34470999A JP 34470999 A JP34470999 A JP 34470999A JP 2001165386 A JP2001165386 A JP 2001165386A
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coated
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JP34470999A
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Makoto Moriyama
信 森山
Yasuo Sato
康生 佐藤
Goro Nagao
五郎 長尾
Takamitsu Sawamura
隆光 沢村
Hiroyuki Shioda
裕之 潮田
Kiyoshi Nomura
清 野村
Katsuo Miki
勝夫 三木
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Nippon Paint Co Ltd
Kanto Auto Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱遮蔽塗料組成物は、塗装物の最表面に塗ら
なければ効果がないと考えられていた。そのため特に自
動車等、商品の意匠(外観)が重要なファクターとなる
物品については、選定できる塗料が限定されてしまい適
用が困難であった。 【解決手段】 塗装板の片面に赤外線反射機能を有する
薄板を隣接させ、この薄板を隣接させた面が赤外線照射
を受けない側となるように配置すると、塗膜側から太陽
光が入射して熱が各塗膜層および基材を透過して来ても
薄板で反射される。このため、薄板の裏には熱が伝わら
ない。したがって本発明の方法によって熱遮蔽を行えば
塗装面の意匠が制約されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光等による閉
鎖空間の温度上昇を防ぐための熱遮蔽方法に関し、特に
自動車車内の温度上昇を抑制するに好適な熱遮蔽方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】炎天下に自動車を放置すると車内温度が
上昇する。これを抑制するためにエアコンを使用すると
ガソリンの使用量が増え、COガスの排出量も増加す
る。このような、温度上昇抑制のためのエネルギー消費
は、自動車のみでなく、オフィス、住宅、倉庫等の建築
物、飛行機、船舶等の乗り物においても広く行われてお
り、消費するエネルギーも膨大である。
【0003】上記の事情から、エネルギーを消費するこ
となく温度上昇を防ぐ一手段として種々の遮熱塗料が提
案されており、例えば特公昭59−31545号公報に
は酸化ニッケル、三酸化アンチモン等の顔料を含む熱反
射エナメルが、特許第2593968号公報には重金属
を含有しない黒色の太陽熱遮蔽塗料組成物がそれぞれ開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記熱反射エ
ナメルや太陽熱遮蔽塗料組成物は、その性質から、太陽
光の当たる塗装物の最表面に塗らなければ効果がないと
考えられている。そのため特に自動車等、商品の意匠
(外観)が重要なファクターとなる物品については、選
定できる塗料が限定されてしまうという難点があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、塗膜最表面
に熱遮蔽塗料を用いずに熱遮蔽効果を発揮できる手段を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の熱遮蔽方法は、塗装板の片面に赤外線反射
機能を有する薄板を隣接させ、この薄板を隣接させた面
が赤外線照射を受けない側となるように上記塗装板を配
置する。また、自動車ボディに適用する場合は、ボディ
の内側に赤外線反射機能を有する薄板を隣接させる。な
お、上記自動車ボディの内側とは、室内、ボンネット
内、トランク内等を指す。このような赤外線反射機能を
有する薄板の例としてはアルミニウム箔が挙げられる。
また、上記薄板を隣接させた面に、さらに内装材を隣接
させることも有効である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1に基づいて具
体的に説明する。図1は本発明の熱遮蔽方法によって得
られる塗装板の一例を示す断面図である。本発明の方法
によれば、被塗物である基材1の片面にプライマー層
3、中塗り層4、さらにその上に上塗り層5を形成して
製造した塗装物の裏面に、赤外線反射機能を有する薄板
2を隣接させる。なお、基材1の裏面にプライマー層3
と同様の層を設けても良い。
【0007】このようにして製造した塗装物は、塗膜側
(図では上方)から太陽光が入射するように配置され
る。こうすることで、熱は各塗膜層および基材1を透過
しても薄板2で反射される。このため、薄板2の裏(図
では下方)には熱が伝わらない。
【0008】薄板2としては、赤外線反射機能を有する
ものであれば材質は問わない。この赤外線反射機能と
は、350〜2500nmの波長領域におけるJIS
A 5759に準拠した光線反射率が20%以上、望ま
しくは50〜90%であることを意味する。
【0009】赤外線反射機能を有する材料の例としては
アルミニウム箔、アルミニウムシート、ステンレス箔が
あり、さらにプラスチック等の基材にアルミニウム箔、
ステンレス箔を貼り付けたり、アルミニウムを蒸着して
製造した積層シート等がある。上記アルミニウムに代え
てクロム蒸着シート、スズめっきシート等も使用でき
る。
【0010】これら薄板2の厚さは、赤外線反射機能を
有する材料の部分が少なくとも0.01μmであること
が好ましく、さらに好ましくは少なくとも0.1μmで
ある。厚さの上限値は基材1の形状によって異なるため
一概には言えないが、自動車ボディ等の曲面状の基材で
あれば1mm程度、建築物外装等であれば10mm程度
である。
【0011】薄板2は基材1と隣接させる。この隣接と
は、基材1に直接接着することや、基材1に、例えば塗
膜層や断熱材を介して接着すること、あるいは接着でな
く例えば基材1と図示しない内装材等とを組み合わせる
場合に、両者の間に挟み込むこと等、多種の形態を包含
するが、いずれにしても赤外線反射機能を発揮させるた
めに基材1のすぐそば、例えば0〜10cm以内に設置
することを言う。
【0012】本発明の方法によれば、薄板2の表側にさ
らに内装材を配置しても熱遮蔽効果は低下しない。した
がって本発明の方法は、塗装面の意匠の制約がないこと
に加えて、室内、車内の装飾についても制約されること
なく熱遮蔽効果を発揮できるという特徴がある。
【0013】上記の基材1は主として金属材料であり、
その例としては自動車ボディ、屋根材、倉庫外壁等に用
いられる亜鉛めっき鋼等の鋼材、アルミニウム材が挙げ
られるが、その他金属以外のプラスチック類、瓦材、ガ
ラス材等のセラミクス類も使用できる。
【0014】図1では基材1の上にプライマー層3、中
塗り層4、さらにその上に上塗り層5が形成されている
が、これらの層は必須ではない。例えばトラック外板や
建築材料に対する塗装の場合には中塗り層4はなくても
よい。また、逆に自動車用等の場合は上塗り層5の上
に、さらに図示しないトップコート層を設けても良く、
プライマー層3と中塗り層4との間に遮熱機能を高める
ための図示しない断熱層を設けても良い(ここで断熱層
とは、塗料中に断熱機能を有する材料、例えば中空ビー
ズ等を添加して形成した層を意味する)。さらにプライ
マー層3は基材1の片面だけでなく、両面に形成しても
よい。
【0015】上記各層の形成に用いる塗料組成物は従来
公知のもので十分であるが、いわゆる熱遮蔽塗料を使用
すると、熱遮蔽効果を一層発揮することができる。この
ような熱遮蔽塗料としては、350〜2500nmの波
長領域におけるJIS A 5759に準拠した光線反
射率が高い顔料を含む塗料がある。光線反射率が高い顔
料としては、上記波長領域の全てを反射する白色系顔
料、その他、シアニン、マゼンタ、イエローの各顔料を
適宜組み合わせて、減法混色により上記光線反射率を高
くすることもできる。とくにマゼンタ系の顔料およびシ
アニン系の顔料の組み合わせは、赤外領域周辺の光線反
射率を著しく高めるため好ましい。
【0016】上記の条件に適合するものであれば、顔料
はどのようなタイプのものを用いてもよいが、例えば、
酸化鉄、酸化鉛、ストロンチウムクロメート、二酸化チ
タン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、クロム
イエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、群青、
紺青、コバルトブルー等の無機顔料、また、例えば、フ
タロシアニングリーン、塩素化フタロシアニングリー
ン、フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、
無金属フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、
ジオキサジンバイオレット、シンカシヤレッド等の有機
顔料が挙げられる。
【0017】また、上記各顔料とは別に、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の体質顔料を添加
してもよく、さらに用途によっては、亜鉛末、ジンクク
ロメート、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛等の防錆顔
料、アルミニウムフレーク顔料、真珠光沢顔料、白雲
母、ガラスビーズ等の光輝性顔料を併用してもよい。塗
料中の顔料含有量は、塗料中の不揮発分の重量比(PW
C)として表わした場合、2.5〜50重量%が好まし
い。
【0018】顔料の分散に用いるビヒクルとしては、従
来公知のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リブタジエン系樹脂、およびこれら樹脂の変性体等が挙
げられる。
【0019】次に本発明の熱遮蔽方法を、自動車ボディ
のルーフパネルに適用する場合の例を用いて説明をす
る。
【0020】プライマー層3はカチオン電着塗料で形成
することが好ましい。この場合、ビヒクルとしては耐食
性、つきまわり性の点でカチオン変性エポキシ樹脂が好
ましく、この樹脂を酸で中和することにより水溶性塗料
として使用する。
【0021】上記カチオン変性エポキシ樹脂は、エポキ
シ樹脂のエポキシ環を1級アミン、2級アミンあるいは
3級アミン等のアミン類によって開環してカチオン化す
る。
【0022】出発原料であるエポキシ樹脂の例として
は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラック
等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリンとの
反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂が挙げられる。この樹脂は、2官能の
ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ビ
スフェノール類、2塩基性カルボン酸等により鎖延長し
て用いることができる。
【0023】また同じくアミン類によるエポキシ環の開
環反応の前に、分子量またはアミン当量の調節、熱フロ
ー性の改良等を目的として、一部のエポキシ環に対して
2−エチルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレン
グリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピ
レングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのよ
うなモノヒドロキシ化合物を付加して用いることもでき
る。
【0024】エポキシ環を開環し、アミノ基を導入する
際に使用し得るアミン類の例としては、ブチルアミン、
オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メ
チルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルア
ミン酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの1
級、2級または3級アミンを挙げることができる。な
お、3級アミンは中和剤として用いる酸との塩の形でも
使用できる。
【0025】また、アミノエチルエタノールアミンメチ
ルイソブチルケチミンの様なケチミンブロック1級アミ
ノ基含有2級アミンも使用することができる。これらの
アミン類は、全てのエポキシ環を開環させるために、エ
ポキシ環に対して少なくとも等しい当量で反応させる必
要がある。
【0026】上記カチオン変性エポキシ樹脂の数平均分
子量は1500〜5000の範囲が好ましい。数平均分
子量が1500未満の場合は、硬化形成塗膜の耐溶剤性
および耐食性等の物性が劣ることがある。反対に500
0を超える場合は、樹脂溶液の粘度制御が難しく合成が
困難なばかりか、得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハ
ンドリングが困難となることがある。さらに加熱・硬化
時のフロー性が悪く、塗膜外観を著しく損ねる場合があ
る。
【0027】上記カチオン変性エポキシ樹脂からなる水
溶性ビヒクルに、4級アンモニウム塩化したアミン変性
エポキシ樹脂等に分散した顔料を添加する。その他、必
要に応じて体質顔料、防錆顔料、有機溶剤、界面活性剤
等を加えても良い。
【0028】上記カチオン電着塗料は、架橋剤として公
知のブロックポリイソシアネートが使用される。このブ
ロックポリイソシアネートはトリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等のポリイソシアネート類を、特定の温
度、例えば120〜150℃で解離するメタノール、エ
タノール、ジエタノールアミン、オキシム、ε−カプロ
ラクタム等のブロック剤でブロックしたものである。
【0029】上記中塗り層4を形成する塗料のビヒクル
としては、ポリエステルメラミン樹脂やアルキドメラミ
ン樹脂が好ましく、この樹脂を構成するモノマーの例と
しては、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコ
ール、無水フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、アジピン酸、ε−カプロラクトンが挙げられる。
また顔料としては、特に制限はないが、上記波長領域の
光を反射する顔料を含む塗料を使用すれば、遮熱効果を
さらに上昇することができる。
【0030】また、上記上塗り層5を形成する塗料のビ
ヒクルとしては、ソリッドカラー用にはアルキドメラミ
ン樹脂系またはポリエステルメラミン樹脂系、メタリッ
クカラーあるいはクリヤー用にはアクリルメラミン樹脂
等が好適に使用できる。またソリッドカラー用、メタリ
ックカラー用とも使用する顔料には何の制限もないた
め、自由な意匠を表現することができる。
【0031】各層に用いる塗料形態も、プライマー層3
がカチオン電着塗料である場合を除いて、有機溶剤型、
水性、粉体等どれでも可能である。また、塗装方法もス
プレー塗装、刷毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流
し塗装等どのような方法も使用できる。
【0032】熱遮蔽方法に関する手順の具体例は次の通
りである。すなわち、自動車ボディ(基材1)をアルカ
リ脱脂・洗浄、化成処理後、電着槽へ浸漬してプライマ
ー層3を被覆させ、水洗後、120〜180℃で焼き付
ける。次にスプレー塗装により中塗り層4および上塗り
層5を順次スプレー塗布する。焼付けは各層別々に行う
こともできるが、上塗り層5およびクリヤーコートを同
時に焼付ける2コート1ベーク法によることが好まし
い。
【0033】また、さらに熱遮蔽性を上昇させる目的で
プライマー層3と中塗り層4との間に断熱層を設ける
等、必要に応じて層を増減してもかまわない。プライマ
ー層3の乾燥膜厚は少なくとも10μm、好ましくは1
0〜30μm、さらに好ましくは15〜20μmであ
る。また、中塗り層4および上塗り層5の乾燥膜厚はそ
れぞれ20〜50μm、好ましくは30〜40μmであ
る。
【0034】以上のようにして塗装された自動車ボディ
について、そのルーフパネルの車内側に厚さ15μmの
アルミニウム箔を両面テープを用いて仮止めし、次に内
装材をセットして、アルミニウム箔がルーフパネルと内
装材との間に挟まれるようにする。こうして本発明の熱
遮蔽手段が完成する。なお、ここで用いる内装材は自動
車用内装材であれば良く、特に制限はない。その例とし
ては、ルーフパネルの形状に合わせて成形したスチレン
フォーム、ポリプロピレンフォーム等からなる熱可塑性
樹脂発泡体を基体とし、その室内側にウレタン・クッシ
ョン材、織布等の表装材を順に貼付したものが挙げられ
る。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により更に
詳細に説明する。なお、各例中の%は重量%を表わす。
【0036】実施例1、2および比較例1、2 脱脂洗浄および化成処理済みの30cm×40cm×
0.8mm厚鉄製テストピースを、パワートップV6
(日本ペイント社製、グレー色電着塗料)に浸漬塗装し
て水洗後150℃で焼付けた。電着塗膜(プライマー
層)の乾燥膜厚は20μmであった。
【0037】次に、電着塗膜上にオルガP−2 810
1(日本ペイント社製、中塗り塗料)をスプレー塗装
し、さらにその上にオルガP−2−1 202B(日本
ペイント社製、上塗り塗料)をスプレー塗装して、15
0℃で同時焼付けを行い、多層塗膜を形成した。中塗り
塗膜および上塗り塗膜の乾燥膜厚は共に40μmであっ
た。
【0038】上記多層塗膜が形成されたテストピースの
裏面全面に、15μm厚のアルミニウムシートを貼り付
けたものを実施例1のテストピース、アルミニウムシー
トの上にさらに内装材として低密度ウレタンフォームか
らなるマットを貼り付けたものを実施例2のテストピー
スとした。また、上記アルミニウムシートを貼らない状
態のものを比較例1のテストピース、上記マットのみを
貼り付けたものを比較例2のテストピースとした。
【0039】アルミニウムシートの光線反射率を、JI
S A 5759に準拠し、近赤外スペクトル測定装置
(U−3500形自記分光光度計、WIランプ(ヨウ素
タングステン)使用、日立製作所社製)を用いて調べた
ところ3点平均値で82%であった。
【0040】上記各テストピースを図2に示す温度測定
用試験ボックスにセットして遮熱試験を行い、その結果
を下記表1および表2に示した。
【0041】このボックスは内面をアルミニウム貼りし
た断熱発泡材(ポリスチレンフォーム)製の本体6およ
び同じ材質の枠7とからなる。
【0042】温度測定試験は、先ず本体6にテストピー
ス8を載せて枠7で固定した。次に、テストピース8の
外面に表面温度測定用熱電対9を、裏面に裏面温度測定
用熱電対10を、さらに本体6の中央部にボックス中央
温度測定用熱電対11を設置し、それぞれの温度は温度
計12(HR2500E、横河電機社製)で測定するこ
とにした。そしてテストピース8の中央上方15cmの
位置に100V、200Wの赤外線ランプ13(東芝レ
フランプRF、東芝社製)を置いて熱線を照射し、1時
間経過後の各温度を測定した。
【0043】本実施例および比較例で使用した温度測定
用試験ボックスは、内面アルミニウム貼り断熱発泡材
(ポリスチレンフォーム)製のため蓄熱しやすく、ボッ
クス内温度は高めに出たが、例えば実施例1の箱中央温
度が38.5℃に対してアルミニウムシートを使用して
いない比較例1では54.0℃と顕著な差が見られた。
【0044】実施例3および比較例3 内面アルミニウム貼りを外した断熱発泡材(ポリスチレ
ンフォーム)製の温度測定用試験ボックスを使用した以
外は実施例1および比較例1と同様にして遮熱試験を行
った。この結果を表1および表2に示す。
【0045】本例で使用した温度測定用試験ボックス
は、比較的蓄熱しやすいタイプで自動車車内を想定して
いたが、実施例3の箱中央温度が37.5℃に対してア
ルミニウムシートを使用していない比較例3では56.
1℃とアルミニウムシートの効果は絶大であった。
【0046】実施例4および比較例4 電着塗料として黒色の下記組成のものを使用し、電着裏
層を除去して鉄面を露出し、アルミニウムシートの代わ
りに厚さ20μmのアルミニウムテープ(3点平均光線
反射率81%)を貼り付けた以外は実施例3と同じ条件
で実施例4のテストピースを作成した。また、アルミニ
ウムテープを貼らないものを比較例4のテストピースと
した。遮熱試験の結果を表1および表2に示す。
【0047】黒色電着塗料の組成 アミノ変性エポキシ樹脂(数平均分子量2200) 15.0% カーボンブラック 0.1% チタンホワイト 3.6% 体質顔料(Si−Al系) 1.0% 防錆顔料(Pb−Si系) 0.3% 添加剤(中和剤他) 0.6% 溶剤(セロソルブ系) 1.8% 純水 77.6%
【0048】実施例5、6および比較例5 温度測定用試験ボックスを断熱性の比較的低い木製に代
えた以外は実施例1および比較例1と同様にして実施例
5および比較例5の熱遮蔽試験を行った。また、実施例
1のアルミニウムシートを上記アルミニウムテープに代
え、かつ上記木製ボックスを使ったものを実施例6とし
て熱遮蔽試験を行った。試験の結果を表1および表2に
示す。
【0049】実施例7、8および比較例6、7 中塗り層および上塗り層の塗料を下記遮熱塗料に代え、
基材とプライマー表層の間に下記組成のビーズ入り断熱
層を設けた以外は実施例5と同様にして実施例7の遮熱
試験を行った。また、実施例7のプライマー層も同じ遮
熱塗料に代えたものを実施例8、実施例7のアルミニウ
ムシートをなくしたものを比較例6、実施例8のアルミ
ニウムシートをなくしたものを比較例7として遮熱試験
を行った。その結果、遮熱塗料を使用した場合には通常
の塗料に比較してさらに遮熱効果が出ることが判った。
【0050】遮熱塗料組成 アミノ変性エポキシ樹脂(数平均分子量2200) 15.0% 赤外線反射顔料 0.4% (ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系およびキナクリドン系顔料の混合物 ) チタンホワイト 3.3% 体質顔料(Si−Al系) 1.0% 防錆顔料(Pb−Si系) 0.3% 添加剤(中和剤他) 0.6% 溶剤(セロソルブ系) 1.8% 純水 77.6%
【0051】ビーズ入り断熱層の塗料組成 ポリエステル樹脂 29.8% (数平均分子量2500、酸価6、OH価100) ブチル化メラミン樹脂(数平均分子量1200) 10.0% エポキシ樹脂 4.0% (エピクロルヒドリン−ビスフェノール型、数平均分子量900) 中空ビーズ(セラミック製) 11.0% 界面活性剤(非シリコン系) 0.2% 溶剤 45.0% (芳香族炭化水素系、エステル系およびアルコール系の混合物)
【0052】上記各実施例および比較例の結果から明ら
かなように、基材の裏面にアルミニウムシートやアルミ
ニウムテープを貼った各実施例のテストピースは、アル
ミニウムのない各比較例に比べて顕著な遮熱効果を有す
ることが判明した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【発明の効果】上記のように本発明の方法によれば、塗
装板の片面に赤外線反射機能を有する薄板を隣接させ、
この薄板を隣接させた面が赤外線照射を受けない側とな
るように配置しているため、塗膜側から太陽光が入射し
て熱が各塗膜層および基材を透過して来ても薄板で反射
される。このため、薄板の裏には熱が伝わらない。した
がって本発明の方法は、塗装面の意匠の制約がないこと
に加えて、家屋室内、自動車内部、特に車内等の装飾に
ついても制約されることなく熱遮蔽効果を発揮できる。
また、エアコンの使用量が減るため省エネルギーにも貢
献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱遮蔽方法によって得られる塗装板の
一例を示す断面図である。
【図2】本発明に関する温度測定用試験ボックスの断面
図である。
【符号の説明】
1 基材 2 薄板 3 プライマー層 4 中塗り層 5 上塗り層 6 本体 7 枠 8 テストピース 9、10、11 熱電対 12 温度計 13 赤外線ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 399006881 三木 勝夫 埼玉県大宮市天沼町2−809−4 (72)発明者 森山 信 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 佐藤 康生 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 長尾 五郎 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 沢村 隆光 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東自 動車工業株式会社内 (72)発明者 潮田 裕之 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東自 動車工業株式会社内 (72)発明者 野村 清 神奈川県鎌倉市笛田476番地 (72)発明者 三木 勝夫 埼玉県大宮市天沼町2丁目809番4号 Fターム(参考) 3D023 BA05 BB01 BB29 BD01 BD02 BE04 BE05 BE31 3H036 AA09 AB02 AB03 AD09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装板の片面に赤外線反射機能を有する
    薄板を隣接させ、この薄板を隣接させた面が赤外線照射
    を受けない側となるよう、前記塗装板を配置することを
    特徴とする熱遮蔽方法。
  2. 【請求項2】 自動車ボディ内側に赤外線反射機能を有
    する薄板を隣接させることを特徴とする自動車内部の熱
    遮蔽方法。
  3. 【請求項3】 前記赤外線反射機能を有する薄板がアル
    ミニウム箔である請求項1または2記載の熱遮蔽方法。
  4. 【請求項4】 前記薄板を隣接させた面に、さらに内装
    材を隣接させることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の熱遮蔽方法。
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