JP2001165184A - 自在継手 - Google Patents

自在継手

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JP2001165184A
JP2001165184A JP34747299A JP34747299A JP2001165184A JP 2001165184 A JP2001165184 A JP 2001165184A JP 34747299 A JP34747299 A JP 34747299A JP 34747299 A JP34747299 A JP 34747299A JP 2001165184 A JP2001165184 A JP 2001165184A
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yoke
shaft
yokes
screw
universal joint
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JP34747299A
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Hiroshi Sekine
博 関根
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 捩り剛性を十分に確保した構造を、安価に実
現する。 【解決手段】 第一、第二の各ヨーク7aの本体部分1
7aを、冷間鍛造加工により一体に造る。これら各ヨー
ク7aを構成する結合筒部19aをその軸方向に対し直
角方向の断面で見た場合の、雌セレーション22及びね
じ孔26a以外での形状を、単なる円輪状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る自在継手は、
例えば自動車用操舵装置に組み込み、ステアリングホイ
ールの動きをステアリングギヤに伝達する為に利用す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置は、例えば図13に示
す様に構成している。ステアリングホイール1の動き
は、ステアリングコラム2内に回転自在に設けたステア
リングシャフト(図示省略)及び中間シャフト3を介し
てステアリングギヤ4に伝達し、このステアリングギヤ
4によって車輪を操舵する。上記ステアリングシャフト
とステアリングギヤ4の入力軸5とは、互いに同一直線
上に設ける事ができないのが普通である。この為従来か
ら、上記ステアリングシャフトと入力軸5との間に上記
中間シャフト3を設け、この中間シャフト3の両端部と
上記ステアリングシャフト及び入力軸5の端部とを、自
在継手6、6を介して結合する事により、同一直線上に
存在しないステアリングシャフトと入力軸5との間で
の、動力伝達を行なえる様にしている。
【0003】この様な動力伝達機構等に組み込む自在継
手6は従来から、図14に示す様に、それぞれ二股状に
形成された第一、第二のヨーク7、8と、これら両ヨー
ク7、8同士を変位自在に結合する為の十字軸9とから
構成している。そして、第一のシャフト10と第二のシ
ャフト11とのそれぞれの端部を、上記各ヨーク7、8
に結合固定している。この様な自在継手を構成するヨー
クとして従来から、例えば特公平7−88859号広
報、特許第2534772号公報、実開平4−1192
5号公報、米国特許第4,927,174号明細書等に
記載されている様に、鋼板等の金属板にプレス加工を施
す事により造るものが、低コストで造れる事から、広く
使用されている。例えば、特公平7−88859号公報
及び実開平4−11925号公報の第1〜3、5、9〜
11、14〜16図及び米国特許第4,927,174
号明細書のFig.1〜5に記載されたヨークは、ヨー
クの本体部分全体を1枚の金属板により構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平7−888
59号公報及び実開平4−11925号公報の第1〜
3、5、9〜11、14〜16図及び米国特許第4,9
27,174号明細書のFig.1〜5に記載されてい
る様に、本体部分を1枚の金属板にプレス加工を施す事
により造ったヨークの場合、安価で、しかも十分な剛性
を有する構造とする事ができない可能性がある。例え
ば、特公平7−88859号公報及び実開平4−119
25号公報の第14〜16図及び米国特許第4,92
7,174号明細書のFig.1〜5に記載されたヨー
クでは、全長に亙って切り割が形成される為、捩り方向
の力に対して、十分な剛性を得る事ができない可能性が
ある。例えば、十字軸を介してヨークを構成する1対の
腕部に捩り方向の力が加わった場合、このヨークの上記
切り割の両側に存在する半部同士が、軸方向に亙ってず
れる方向に変形しつつ、上記各腕部の先端部が円周方向
に亙り変形する状態となる。従って、この様なヨークを
組み込んだ自在継手により回転力の伝達を行なうと、十
分な剛性感を得られない可能性がある。一方、上記実開
平4−11925号公報の第1〜3、5、9〜11図に
記載されたヨークの場合には、上述した様な切り割は形
成されないが、金属板の幅方向端部同士を溶接により結
合している為、この溶接の手間が増える分、ヨークのコ
ストが嵩む事が避けられない。
【0005】又、特許第2534772号公報及び米国
特許第4,927,174号明細書のFig.6〜9に
記載されたヨークの場合には、十字軸を支持すべき1対
の腕部を有する先端部と、シャフトの端部を結合すべき
基部とを別々に造り、後から溶接により結合している。
更に、上記米国特許第4,927,174号明細書のF
ig.6〜9に記載されたヨークの場合には、上記基部
の一部外側にスリーブを設け、このスリーブにボルトを
結合する事により、このスリーブの内側に設けた基部と
シャフトとの固定を図っている。従って、この様なヨー
クの場合には、全長に亙り切り割を形成せずに済むが、
部品点数が多くなったり、溶接の手間が増えたりする
分、やはりヨークのコストが嵩む事が避けられない。
【0006】これに対して、実開平4−11925号公
報の第6図には、上述した様な不都合のうちの一部も生
じないヨークが記載されている。即ち、図15に示す様
に、このヨーク12の本体部分は、金属材に鍛造加工、
或は鋳造加工を施す事により、溶接加工を施さずに一体
に造っている。そして、このヨーク12の基部である、
円管状の結合筒部13の一部にねじ孔14を、直径方向
に亙り形成している。そして、このねじ孔14に螺合し
た止めねじ15の先端を、上記結合筒部13の内側に挿
通した第一のシャフト10(又は第二のシャフト11)
の端部側面に突き当てて、この第一のシャフト10(又
は第二のシャフト11)とヨーク12との固定を図って
いる。この様なヨーク12によれば、全長に亙り切り割
を形成せずに済み、しかも部品点数が少なくて済む。
【0007】但し、この様な上記実開平4−11925
号公報の第6図に記載されたヨーク12によっても、や
はりコストが嵩む事は避けられない。この理由は、次の
通りである。一般的に、ヨークを、鋳造加工や、熱間鍛
造加工により造った場合には、金属板にプレス加工を施
して造ったヨークに比べてコストが嵩む。一方、ヨーク
を、冷間鍛造加工により造った場合には、鋳造加工や、
熱間鍛造加工により造ったヨークに比べてコストを低減
できる。但し、上記実開平4−11925号公報の第6
図に記載されたヨーク12は、結合筒部13をこの結合
筒部13の軸方向に垂直な断面で見た場合の(図15に
示す)形状が、このヨーク12の内側に設けた係合溝1
6の中心軸αとねじ孔14の中心とを通る軸aに関して
しか、両側が互いに対称とならない。上記形状は、上記
中心軸αを通り、上記軸aと直交する軸bに関しては、
両側が著しく非対称となる。この様な形状を有するヨー
ク12を冷間鍛造加工により造る場合には、やはりコス
トが嵩む事が避けられない。
【0008】即ち、ヨークを冷間鍛造加工により造る作
業は、素材と2個の型とを、互いに押し付け合う事によ
り行なう。この際、これら素材と2個の型との押し付け
合いに伴って、これら各型にこの素材から反力が加わ
る。この反力の大きさは、この素材の各部の変形すべき
量により異なるが、上記実開平4−11925号公報の
第6図に記載されたヨーク12の様に、完成品の形状が
互いに直交する軸a、bのうちの一方の軸aに関してし
か両側が対称とならない場合には、各部での変形すべき
量及びこれら各部と上記中心軸αとの距離が異なる事に
基づいて、上記各型を押し付け合う方向と異なる方向の
反力が生じる。この様な方向の反力が生じると、上記各
型の寿命低下を招く原因となる為、好ましくない。特
に、上記ヨーク10を冷間鍛造加工により造る場合に
は、材料の変形抵抗が大きくなる為、上記各型の寿命低
下を生じ易くなる。この為、上記ヨーク10を、冷間鍛
造により多量生産する場合には、上記各型の寿命低下に
基づいて、このヨーク10のコストが嵩む事が避けられ
ない。本発明の自在継手は、上述の様な事情に鑑みて、
剛性を十分に確保し、しかも安価に造れる構造を実現す
べく発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の自在継手は、従
来から知られている自在継手と同様に、第一のシャフト
の端部に固定される第一のヨークと、第二のシャフトの
端部に固定される第二のヨークと、これら第一のヨーク
と第二のヨークとを変位自在に結合する十字軸とを備え
る。
【0010】特に、本発明の自在継手に於いては、上記
第一のシャフトと第二のシャフトとのうち、少なくとも
一方のヨークが、次の〜の総ての要件を満たす。 管状の結合筒部と、それぞれが上記十字軸の端部を
支持すべく、この結合筒部の先端寄り部分の直径方向反
対位置から連続して形成された1対の腕部とを備える本
体部分が、全体を冷間鍛造加工により一体に造られてい
る。 上記結合筒部の内周面に、上記第一のシャフト又は
第二のシャフトの端部外周面と係合自在な係合溝が形成
されている。 上記結合筒部の一部に、直径方向に形成されたねじ
孔を備え、このねじ孔に、その先端を上記各シャフトの
一部に押し付け自在な止めねじを螺合自在としている。 上記結合筒部をその軸方向に対し直角方向の断面で
見た場合の少なくとも上記係合溝及びねじ孔以外での形
状が、上記係合溝の中心軸を交点として互いに直交する
2軸のそれぞれに関して互いに対称である。
【0011】又、請求項2に記載した自在継手に於いて
は、止めねじとねじ孔とのうちの少なくとも一方に、こ
のねじ孔に上記止めねじを螺入する途中で、その螺入に
要するトルクを増大させる、トルク増大部が設けられて
いる。
【0012】更に、請求項3に記載した自在継手に於い
ては、第一、第二のヨークに設けられた各ねじ孔が、こ
れら各ねじ孔に螺合する止めねじの挿入方向が互いに同
じになる様に形成されている。
【0013】
【作用】上述の様に構成する本発明の自在継手によれ
ば、第一、第二のヨークのうち、少なくとも一方のヨー
クに設けた結合筒部をその軸方向に対し直角方向の断面
で見た場合の形状を、互いに直交する1対の直線の何れ
に関しても対称なものに近づける事ができる。この為、
上記各ヨークの本体部分を、安価な加工である冷間鍛造
加工により造っても、この冷間鍛造加工に用いる型の寿
命を長くできて、多量生産する際に自在継手全体のコス
トを低減する事ができる。しかも、本発明の自在継手の
場合には、全長に亙り切り割を形成せずに済むので、剛
性を十分に確保できる。
【0014】又、請求項2に記載した自在継手によれ
ば、第一のヨーク又は第二のヨークと第一のシャフト又
は第二のシャフトとを結合する際に、止めねじをこのヨ
ークに保持した状態のまま、この止めねじがねじ孔から
不用意に抜け落ちる事を防止できる。この為、この止め
ねじをこのねじ孔に確実に保持しつつ、上記ヨークに設
けた結合筒部の内側に、上記シャフトの端部を挿入する
事ができる。従って、請求項2に記載した自在継手によ
れば、上記第一、第二の各シャフトとの結合作業を、容
易に行なえる。
【0015】更に、請求項3に記載した自在継手によれ
ば、第一のヨークに設けたねじ孔と、第二のヨークに設
けたねじ孔とを、これら各ねじ孔に螺合する止めねじの
挿入方向が互いに同じになる様にしている為、これら各
ねじ孔に対する止めねじの挿入作業を容易にして、上記
第一、第二の各シャフトとの結合作業を、やはり容易に
行なえる。
【0016】
【本発明の実施の形態】図1〜7は、本発明の実施の形
態の第1例を示している。本発明の自在継手は、従来か
ら知られている自在継手と同様に、第一のシャフト10
aの端部に固定する第一のヨーク7aと、第二のシャフ
ト11aの端部に固定する第二のヨーク8aと、これら
第一のヨーク7aと第二のヨーク8aとを変位自在に結
合する十字軸9とを備える。
【0017】又、本発明の自在継手の場合、上記第一、
第二の各ヨーク7a、8aは、本体部分17a、17b
と、上記各ヨーク7a、8a毎に1対ずつ設けた軸受1
8とから成る。このうち、本体部分17a、17bは、
円管状の結合筒部19a、19bと、この結合筒部19
a、19bの先端寄り部分の直径方向反対側2個所位置
から、それぞれ結合筒部19a、19bの軸方向に連続
する状態で形成した、1対の腕部20、20とを備え
る。これら各腕部20、20は、互いにほぼ同じ形状を
有し、それぞれが上記十字軸9の端部を支持する。この
為、上記各腕部20、20の先端部には通孔21を、そ
れぞれ各腕部20、20の内外両周面同士を貫通する状
態で、上記各ヨーク7a、8a毎に互いに同心に形成し
ている。そして、これら各通孔21の内側に、上記各軸
受18を内嵌固定し、これら各軸受18の内側に上記十
字軸9の端部を挿入する事で、上記各通孔21内に上記
十字軸9の端部を、回転自在に支持している。又、上記
各ヨーク7a、8aは、上記各本体部分17a、17b
の全体を、十分な剛性を有する金属(好ましくはJIS
機械構造用炭素鋼)に冷間鍛造加工を施す事により、一
体に造っている。
【0018】又、上記各ヨーク7a、8aに設けた結合
筒部19a、19bの内周面に、それぞれが係合溝であ
る、雌セレーション22、22を、それぞれ軸方向全長
に亙って形成している。この際、上記各結合筒部19
a、19bの内周面の円周方向一部には、図2、3に示
す様に、上記雌セレーション22、22を形成せず、こ
の部分に円筒面部23を設けている。又、上記各雌セレ
ーション22、22は、例えば大径(溝底円直径)が1
3〜18mmであるものを用いる。一方、前記第一、第二
の各シャフト10a、11aの端部外周面には、上記各
雌セレーション22、22と係合自在な雄セレーション
24、24を、それぞれ形成している。又、上記各シャ
フト10a、11aの端部外周面で円周方向一部に平面
状の被抑え部25を、それぞれ形成している。従って、
上記各シャフト10a、11aに形成した雄セレーショ
ン24、24は、上記被抑え部25で不連続となってい
る。
【0019】又、上記各結合筒部19a、19bの一部
にねじ孔26a、26bを、それぞれ上記各結合筒部1
9a、19bの直径方向に形成している。このうち、上
記第一のヨーク19aに設けるねじ孔26aの軸方向
は、この第一のヨーク19aの各腕部20、20に設け
た各通孔21の軸方向とほぼ平行にしている。これに対
して、上記第二のヨーク19bに設けるねじ孔26bの
軸方向は、この第二のヨーク19bの各腕部20、20
に設けた各通孔21の軸方向と直角な方向に対してほぼ
平行にしている。この様に本例の場合には、上記第一、
第二の各ヨーク7a、8a同士で、各ねじ孔26a、2
6bと各腕部20、20に設けた通孔21、21との位
置関係を変えている。この為、上記各ヨーク7a、8a
を前記十字軸9を介して互いに結合した状態で、上記各
ねじ孔26a、26bに螺合する、次述する止めねじ1
5a、15aの挿入方向が、上記第一、第二の各ヨーク
7a、8a同士で同じになる。
【0020】尚、本例の場合には、上記各ねじ孔26
a、26bとして、M8×1.25のものを用いる。
又、上記各ヨーク7a、8aの結合筒部19a、19b
の外径を、ほぼ上記各雌セレーション22、22の大径
(溝底円直径)に10〜16mmを加えた値としている。
又、前記各軸受18の外径を15〜16mm程度とし、上
記十字軸9の端部の外径を10mm程度とし、上記各腕部
20、20の幅W20を21〜25mm程度とし、これら両
腕部20、20の外周面同士の間隔(通孔21方向の長
さ)P20を、40〜44mm程度としている。
【0021】又、本発明の場合には、上記各ヨーク7
a、8aを構成する各結合筒部19a、19bを、それ
ぞれの中心軸α1 、α2 に対し直角方向の断面で見た場
合に、上記各雌セレーション22、22及びねじ孔26
a、26b部分以外の形状が、単なる円輪状となる様に
している。従って、本発明の場合には、上記各形状が、
上記各雌セレーション22、22の中心軸α1 、α2
交点として互いに直交する2軸a、b、a´、b´のそ
れぞれに関して、両側が互いに対称になる。
【0022】又、前記各結合筒部19a、19bに形成
した各ねじ孔26a、26bには、図4に詳示する様な
止めねじ15aを、それぞれ螺合自在としている。これ
ら各止めねじ15aの先端は、前記第一、第二の各シャ
フト10a、11aの外周面に設けた被抑え部25に、
それぞれ突き当て自在である。又、本例の場合、これら
各止めねじ15aのねじ部27の一部を直径方向内方に
塑性変形させて、この変形させた部分を、トルク増大部
28としている。そして上記各止めねじ15a、15a
を各ねじ孔26a、26bに螺入した場合に、この螺入
の途中で上記トルク増大部28と各ねじ孔26a、26
bの一部とが係合する事により、上記螺入に要するトル
クが急激に増大する様にしている。
【0023】又、上記トルク増大部28を設ける位置を
適切に規制して、上記各止めねじ15a、15aのトル
ク増大部28が上記各ねじ孔26a、26bに若干係合
(例えば、トルク増大部28が各ねじ26a、26b内
に、ねじの凡そ半ピッチ分である0.6mm程度進入)し
た状態で、これら各止めねじ15a、15aの先端が上
記各ヨーク7a、8aの内周面(円筒面部23)から突
出しない様にする。この為、図2に示す様に、上記各止
めねじ15a、15aに設けたトルク増大部28の軸方
向両端縁のうち、これら各止めねじ15a、15aの先
端側(図2の左側)に位置する端縁と、これら各止めね
じ15a、15aの先端縁との間の長さlとし、上記各
ねじ孔26a、26bの軸方向長さをmとした場合に、
このlをこのmに対して少なくとも所定長さ以上小さく
(例えば、l<m−0.6mmと)している。
【0024】尚、本例の場合には、上記各ヨーク7a、
8a同士で、上記各ねじ孔26a、26b及び雌セレー
ション22、22部分以外の形状を同じとする事ができ
る。従って、上記各ヨーク7a、8a同士で、上記各ね
じ孔26a、26b及び雌セレーション22、22部分
を形成する以前で素材部品の共通化を図れる。但し、図
示の例では、第一、第二の各ヨーク7a、8aは、素材
部品の共通化を考慮していない為、互いに全長が少し異
なる。
【0025】上述の様に構成する本発明の自在継手の場
合、上記各ヨーク7a、8aの各結合筒部19a、19
bをこれら各結合筒部19a、19bの軸方向に対し直
角な断面で見た場合の雌セレーション22、22及びね
じ孔26a、26b部分以外の形状を、上記各雌セレー
ション22、22の中心軸α1 、α2 を交点として互い
に直交する2軸a、b、a´、b´のそれぞれに関し
て、両側が互いに対称になる様にしている。この為、上
記各ヨーク7a、8aの断面形状を、互いに直交する1
対の直線の何れに関しても対称なものに近づける事がで
きる。従って、上記各ヨーク7a、8aの本体部分17
a、17bを、安価な加工方法である、冷間鍛造加工に
より造っても、この冷間鍛造加工に用いる型の寿命を長
くできて、多量生産する際に自在継手全体のコストを低
減する事ができる。しかも、本発明の自在継手の場合に
は、全長に亙り切り割を形成せずに済むので、剛性を十
分に確保できる。
【0026】更に、本例の自在継手によれば、前記第
一、第二の各シャフト10a、11aとの結合作業を、
十分に容易に行なえる。即ち、上述の様に構成する本発
明の自在継手に、前記第一、第二の各シャフト10a、
11aを結合する場合には、次の様にして行なう。先
ず、第一、第二の各ヨーク7a、8aを第一、第二の各
シャフト10a、11aを結合する以前に、予め上記各
結合筒部19a、19bの各ねじ孔26a、26bに止
めねじ15a、15aを、それぞれ螺入しておく。但
し、これら各止めねじ15a、15aを螺入する途中で
は、前述した様に、各トルク増大部28の存在により、
その螺入に要するトルクが増大する。そして、その時点
でそれ以上の螺入作業を中止するが、上記各止めねじ1
5a、15aは、緊締時の勢いにより、約1/2回程度
回転(0.6mm程度奥に進入)し、上記各トルク増大部
28が上記各ねじ孔26a、26bの端部に若干係合し
た状態となる。
【0027】従って、この状態で、上記各止めねじ15
a、15aは、上記各ヨーク7a、8aに保持されると
共に、これら各ヨーク7a、8aに対して不用意に回転
する事が防止される。又、この状態では、上記各止めね
じ15a、15aの先端が上記各ヨーク7a、8aの内
周面から突出しない為、これら各止めねじ15a、15
aが、上記各ヨーク7a、8a内に上記各シャフト10
a、11aの端部を挿入する事に対する妨げとはならな
い。
【0028】そこで、この状態で、上記各ヨーク7a、
8aの内側に、上記第一、第二の各シャフト10a、1
1aの端部を、前記雄、雌両セレーション24、22同
士を係合させつつ挿入する。又、挿入した状態で、上記
各シャフト10a、11aの一部外周面に設けた被抑え
部25と上記各ねじ孔26a、26bの開口端とを対向
させる。そして、上記各ヨーク7a、8aに保持してい
た各止めねじ15a、15aを、更に上記各ねじ孔26
a、26b螺入し更に緊締して、これら各止めねじ15
a、15aの先端を上記各被抑え部25に押し付ける。
この結果、上記各シャフト10a、11aは、上記各ヨ
ーク7a、8aに対して相対回転を防止された状態で結
合固定される。上述の様に本例の場合には、上記各止め
ねじ15a、15aの先端が上記各ヨーク7a、8aと
各シャフト10a、11aとの結合作業に対する妨げと
ならない様に、これら各止めねじ15a、15aを上記
各ヨーク7a、8aに保持しておく事ができる。この
為、これら各止めねじ15a、15aと各ヨーク7a、
8aとを一体的に取り扱う事ができて、自在継手と上記
第一、第二の各シャフト10a、11aとの結合作業
を、容易にする事ができる。
【0029】更に、本例の場合には、上記第一のヨーク
7aに設けたねじ孔26aと、上記第二のヨーク7bに
設けたねじ孔26bとを、これら各ねじ孔26a、26
bに螺合する止めねじ15a、15aの挿入方向が互い
に同じになる様にしている。この為、各止めねじ15
a、15aの螺合緊締作業を、同一の方向から行なえ
て、自在継手と上記第一、第二の各シャフト10a、1
1aとの結合作業を、更に容易にできる。従って、この
自在継手を自動車のエンジンルーム等の狭い空間内に設
置する場合でも、上記第一、第二の各シャフト10a、
11aとの結合作業を、迅速に行なう事ができる。
【0030】尚、本例では、前記トルク増大部28を、
上記各止めねじ15a、15aの一部を塑性変形させる
事により構成しているが、上記トルク増大部28は、上
記各ねじ孔26a、26bの内周面又は各止めねじ15
a、15aの外周面の一部に、合成樹脂を付着する事に
より構成しても良い。又、上記各ヨーク7a、8aに設
けるねじ孔26a、26bは、これら各ヨーク7a、8
a同士で、円周方向同一方向に同一の角度だけ変位させ
た位置に設ける事もできる。この様な場合でも、本例の
場合と同様、上記各ヨーク7a、8a同士で、各ねじ孔
26a、26bに螺合する止めねじ15a、15aの挿
入方向が同じになる様にできる。又、上記各結合筒部1
9a、19bの内周面に、雌セレーション22、22の
代わりに雌スプラインを形成して、第一、第二の各ヨー
クと第一、第二の各シャフトの端部とをスプライン係合
させる様にしても良い。
【0031】又、本例の場合には図6、7に示す様に、
上記各ヨーク7a、8aと各シャフト10a、11aの
端部とを結合する際に、上記各止めねじ15aの先端の
ほぼ全面を、上記各シャフト10a、11aに設けた被
抑え部25に押し付けている。これに対して、図8に示
す様に、上記各止めねじ15aの先端面に対し被抑え部
25を傾斜させて、これら各止めねじ15aの先端を上
記被抑え部25に対し、片当たり状態で押し付ける事も
できる。
【0032】次に、図9は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、第一のヨーク7aを
構成する結合筒部19aの外周面の断面形状を、略六角
形状にしている。従って、図示の例の場合には、結合筒
部19aの全体的な肉厚を、上述した第1例の場合の結
合筒部19aよりも全体的に小さくできて、自在継手全
体の軽量化を図れる。但し、本例の場合には、上述した
第1例の場合に比べて、冷間鍛造加工に用いる型に加わ
る反力が部分的に大きくなり、この型の寿命が、第1例
の場合よりも若干短くなって、自在継手のコストが第1
例の場合よりも若干嵩む可能性がある。その他の構成及
び作用に就いては、上述した第1例の場合と同様である
為、重複する説明は省略する。
【0033】次に、図10は、本発明の実施の形態の第
3例を示している。本例の場合には、第一のヨーク7a
を構成する結合筒部19aの外周面の断面形状を、長方
形の四隅に円弧形の面取りを施した如き形状としてい
る。この様な本例の場合には、型に加わる反力の最大値
を抑えて、自在継手のコストを、第1例の場合とほぼ同
等にする事ができる。又、結合筒部19aの全体的な肉
厚は、第1例の場合と同程度になる為、全体的な重量も
第1例の場合と同程度になる。その他の構成及び作用に
就いては、前述した第1例の場合と同様である為、重複
する説明は省略する。
【0034】次に、図11は、本発明の実施の形態の第
4例を示している。本例の場合には、第二のヨーク8a
を構成する結合筒部19bの外周面の断面形状を、正方
形の四隅に円弧形の面取りを施した如き形状としてい
る。この様な本例の場合は、型の寿命並びに加工コスト
を、前述した第1例及び上述した第3例の場合とほぼ同
等にできる。その他の構成及び作用に就いては、前述し
た第1例の場合と同様である為、重複する説明は省略す
る。
【0035】次に、図12は、本発明の実施の形態の第
5例を示している。本例の場合には、第二のヨーク8b
を、従来から知られているヨークとしている。即ち、本
例の場合には、第二のヨーク8bを構成する結合筒部2
9の一部に切り割31を、この結合筒部29の全長に亙
り形成している。但し、この切り割り31の一端(図1
2の左端)は腕部20の基端部で終わって、開放されて
いない。従って、上記切り割31を形成する事に基づ
く、上記第二のヨーク8bの捩り剛性の低下は限られた
ものとなる。そして、上記結合筒部29の一部で上記切
り割31の両側に存在する部分同士を、ボルト30の螺
合により接近させる事で、第二のヨーク8bと第二のシ
ャフト11aとを結合自在としている。従って、本例の
場合には、第二のヨーク8bの結合筒部29の断面形状
の対称度が著しく劣り、この第二のヨーク8bを冷間鍛
造加工により造る場合には、熱間鍛造加工を施したもの
と同程度のコストなる可能性がある。従って、本例の場
合は、この第二のヨーク8bは、冷間鍛造加工、又は熱
間鍛造加工を施した後に機械加工を施す方法により造
る。
【0036】又、本例の場合には、上記第二のヨーク8
bに上記ボルト30を螺合した状態で、このボルト30
が、この第二のヨーク8b内に挿入した第二のシャフト
11aの先端部と干渉しない様に、この第二のシャフト
11aの先端寄り部分に切り欠き(図示せず)を形成し
ている。従って、上記ボルト30は、上記第二のヨーク
8bに上記第二のシャフト11aを挿入した後、この第
二のヨーク8bに設けた通孔に挿通し、更にねじ孔に螺
合させる必要がある。その他の構成及び作用に就いて
は、前述した第1例の場合と同様である為、重複する説
明は省略する。
【0037】又、図示は省略するが、自在継手を構成す
る第一、第二の各ヨークのうち、一方のヨークのみを、
前述した第1〜4例で用いた各ヨーク7a(又は8a)
と同様の構造のものとし、他方のヨークを、金属板にプ
レス加工を施す事により造った、従来から知られている
ヨークとする事もできる。プレス加工により造ったヨー
クの捩り剛性は低いが、自在継手全体としての捩り剛性
は、第一、第二のヨークを何れもプレス加工により造っ
たものとした場合に比べて、十分に大きくできる。
【0038】
【発明の効果】本発明の自在継手は、以上に述べた通り
構成され作用するので、剛性を十分に確保した構造を、
安価に造る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、一部を切断し
て示す図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】止めねじのみを取り出して示す図。
【図5】第一、第二の両シャフトを結合した状態で示
す、図1と同様の図。
【図6】同じく図2と同様の図。
【図7】同じく図3と同様の図。
【図8】第一のシャフトとの結合状態の別例を示す、図
2と同様の図。
【図9】本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同
様の図。
【図10】同じく第3例を示す、図2と同様の図。
【図11】同じく第4例に用いる第二のヨークのみを示
す、図2と同様の図。
【図12】同じく第5例を示す、図5と同様の図。
【図13】自在継手を組み込んだ自動車用操舵装置の1
例を示す斜視図。
【図14】従来から知られている自在継手の1例を示す
図。
【図15】同じく別例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングコラム 3 中間シャフト 4 ステアリングギヤ 5 入力軸 6 自在継手 7、7a 第一のヨーク 8、8a、8b 第二のヨーク 9 十字軸 10、10a 第一のシャフト 11、11a 第二のシャフト 12 ヨーク 13 結合筒部 14 ねじ孔 15、15a 止めねじ 16 係合溝 17a、17b 本体部分 18 軸受 19a、19b 結合筒部 20 腕部 21 通孔 22 雌セレーション 23 円筒面部 24 雄セレーション 25 被抑え部 26a、26b ねじ孔 27 ねじ部 28 トルク増大部 29 結合筒部 30 ボルト 31 切り割

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一のシャフトの端部に固定される第一
    のヨークと、第二のシャフトの端部に固定される第二の
    ヨークと、これら第一のヨークと第二のヨークとを変位
    自在に結合する十字軸とを備える自在継手に於いて、上
    記第一のヨークと第二のヨークとのうち、少なくとも一
    方のヨークが、次の〜の総ての要件を満たす事を特
    徴とする自在継手。 管状の結合筒部と、それぞれが上記十字軸の端部を
    支持すべく、この結合筒部の先端寄り部分の直径方向反
    対位置から連続して形成された1対の腕部とを備える本
    体部分が、全体を冷間鍛造加工により一体に造られてい
    る。 上記結合筒部の内周面に、上記第一のシャフト又は
    第二のシャフトの端部外周面と係合自在な係合溝が形成
    されている。 上記結合筒部の一部に、直径方向に形成されたねじ
    孔を備え、このねじ孔に、その先端を上記各シャフトの
    一部に押し付け自在な止めねじを螺合自在としている。 上記結合筒部をその軸方向に対し直角方向の断面で
    見た場合の少なくとも上記係合溝及びねじ孔以外での形
    状が、上記係合溝の中心軸を交点として互いに直交する
    2軸のそれぞれに関して互いに対称である。
  2. 【請求項2】 止めねじとねじ孔とのうちの少なくとも
    一方に、このねじ孔に上記止めねじを螺入する途中で、
    その螺入に要するトルクを増大させる、トルク増大部が
    設けられている、請求項1に記載した自在継手。
  3. 【請求項3】 第一、第二のヨークに設けられた各ねじ
    孔が、これら各ねじ孔に螺合する止めねじの挿入方向が
    互いに同じになる様に形成されている、請求項1又は請
    求項2に記載した自在継手。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104170597A (zh) * 2014-08-15 2014-12-03 卢晓华 快速脱粒机械
JP2015004403A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 株式会社ジェイテクト 継手ヨークとシャフトとの締結構造

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