JP2001164972A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

Info

Publication number
JP2001164972A
JP2001164972A JP34653899A JP34653899A JP2001164972A JP 2001164972 A JP2001164972 A JP 2001164972A JP 34653899 A JP34653899 A JP 34653899A JP 34653899 A JP34653899 A JP 34653899A JP 2001164972 A JP2001164972 A JP 2001164972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
internal combustion
combustion engine
fresh air
air amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34653899A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Morikawa
弘二 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP34653899A priority Critical patent/JP2001164972A/ja
Publication of JP2001164972A publication Critical patent/JP2001164972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関における筒内トラップ空気量を精度
良く計測することにより、内燃機関の空燃比等を高精度
に制御可能とする制御装置を提供する。 【解決手段】 内燃機関の吸気系に配置され、前記内燃
機関に供給される空気量を検出する空気量検出手段と、
前記内燃機関の筒内と連通するチャンバー内に配置さ
れ、前記内燃機関の筒内に充填された新気の酸素濃度を
検出する第1の酸素濃度検出手段と、前記内燃機関の排
気系に配置され、前記内燃機関から排出される排気ガス
の酸素濃度を検出する第2の酸素濃度検出手段と、前記
第1および第2の酸素濃度検出手段により検出された両
酸素濃度に基づいて、筒内に供給された新気のうち吹き
抜けずに筒内に充填された新気の割合を示す筒内トラッ
プ率を算出するトラップ率計算手段と、前記空気量検出
手段により検出された吸入新気量と前記トラップ率計算
手段により算出された筒内トラップ率から筒内に充填さ
れる新気量を算出する筒内充填新気量計算手段と、前記
筒内充填新気量を内燃機関の制御のために出力する出力
手段とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の制御
装置に関し、特に、筒内のO2濃度と排気系内O2濃度と
に基づいて筒内に吸入充填される新気量を算出し、この
充填新気量に応じて内燃機関を適応制御する制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃料噴射制御装置で
は、排気系に配設される三元触媒で、CO(一酸化炭
素),HC(炭化水素),NOx(窒素酸化物)の各成分に対
し同時に高い浄化率を得るためには、あらゆる条件下に
おいて空燃比を理論空燃比付近の狭い領域内となるよう
に制御する必要がある。このため、排気系に取り付けた
O2センサ(酸素濃度センサ)で排気ガス中の酸素濃度を
検出し、その検出値が、排気側での酸素が余分にも不足
にもならないように、吸気系で計測された充填空気量の
計測値に基づいて理論空燃比となるように燃料噴射量を
フィードバック制御している。
【0003】しかしながら、2サイクル内燃機関では、
新気によって前サイクルの燃焼ガスを掃気しているた
め、新気の一部が排気ポートから排出されてしまうの
で、燃料の消費が増加してしまうとともに、吹き抜け新
気中の燃料は、ほとんど未燃のまま排出されて、HC排出
濃度が高くなってしまう。そこで、新気中の燃料の吹き
抜けを防止するため、筒内に燃料を直接噴射する筒内燃
料噴射装置を気筒毎に装着することが提案されている。
その結果、燃料が新気とともに吹き抜けることが防止さ
れ、燃費を向上させることができるとともに、筒内の混
合気の成層化により希薄燃焼が可能となってHCのみなら
ずCOも低減できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな筒内燃料噴射装置を備えた2サイクル内燃機関であ
っても排気中には、新気の吹き抜けが発生してしまう。
そのことによって、排気系に取り付けられたO2センサ
では、排気ガス中の酸素濃度を正確に検出できず、筒内
での空燃比に影響を与えることになってしまい、空燃比
制御を高精度に制御することはできなかった。
【0005】また、2サイクル内燃機関のみならず4サ
イクル内燃機関であっても、筒内トラップ空気量に基づ
いて燃料噴射制御することが考えられるが、この場合で
も筒内トラップ空気量を直接計測することは困難であっ
た。
【0006】そこで、この発明は、上述したような従来
の内燃機関の制御装置が有している問題点を解決するた
めになされたものである。すなわち、この発明は、内燃
機関における筒内トラップ空気量を精度良く計測するこ
とによって、内燃機関の空燃比等を高精度に制御可能と
する制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、内燃機関の吸気系に配置され、前
記内燃機関に供給される空気量を検出する空気量検出手
段と、前記内燃機関の筒内と連通するチャンバー内に配
置され、前記内燃機関の筒内に充填された新気の酸素濃
度を検出する第1の酸素濃度検出手段と、前記内燃機関
の排気系に配置され、前記内燃機関から排出される排気
ガスの酸素濃度を検出する第2の酸素濃度検出手段と、
前記第1および第2の酸素濃度検出手段により検出され
た両酸素濃度に基づいて、筒内に供給された新気のうち
吹き抜けずに筒内に充填された新気の割合を示す筒内ト
ラップ率を算出するトラップ率計算手段と、前記空気量
検出手段により検出された吸入新気量と前記トラップ率
計算手段により算出された筒内トラップ率から筒内に充
填される新気量を算出する筒内充填新気量計算手段と、
前記筒内充填新気量を内燃機関の制御のために出力する
出力手段と、から構成されることを特徴としている。
【0008】前記出力手段は、所定の目標空燃比と前記
筒内充填新気量に基づいて燃料噴射量を算出する燃料噴
射量決定手段を有し、前記燃料噴射量に基づいて前記内
燃機関のインジェクタを駆動することを特徴としてい
る。
【0009】前記出力手段は、前記筒内充填新気量計算
手段により算出された筒内充填新気量をその所定の標準
値と比較する比較手段を有し、前記筒内充填新気量が前
記標準値に対して所定範囲内にないときはドライバへの
警告または前記筒内充填新気量による燃料噴射量制御を
制限することを特徴としている。
【0010】前記トラップ率は、所定の大気中酸素濃度
と、前記第1および第2の酸素濃度検出手段による両検
出値の偏差とに応じて算出されることを特徴としてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思わ
れる実施形態について、図1〜3を参照してに詳細に説
明する。なお、この発明は、内燃機関のうち2サイク
ル、或いは4サイクル内燃機関にそれぞれ適応すること
ができるため、2サイクル内燃機関のみを代表として説
明する。図1は、本発明の制御装置を適用した2サイク
ル内燃機関の概略構成図であり、図2は、図1の要部拡
大図、図3は、平面からみたシリンダブロックの断面図
である。
【0012】まず、図1を参照して、筒内直噴式2サイ
クル内燃機関の全体の構成について説明する。同図に示
すように、内燃機関(エンジン)1の吸気管上流側2A
に設けられたエアクリーナ3から吸入された空気は、ス
ロットルボディ6により流量調整されて、掃気ポンプ7
により吸気管下流側2Bに供給される。そして、エンジ
ン1の掃気ポート8からシリンダ筒内9に流入する。
【0013】エンジン1の吸入空気量を調整するスロッ
トルボディ6は、アクセルに連動するスロットルバルブ
10、その開度を検出するスロットルポジションセンサ
(図示略)からなり、ドライバがアクセルを踏込むとス
ロットルバルブ10が開き、エンジン1に空気が供給さ
れる。スロットルバルブ10を通過する新気量は、スロ
ットルバルブ10上流に設けられたエアフロメータ4に
よって検出される。また、掃気ポンプ7は、エンジン1
のクランク軸11に連結した駆動手段12によって駆動
され、低回転領域でも良好に掃気作用するように設定さ
れている。なお、エアフロメータ4およびスロットルポ
ジションセンサの検出信号は制御ユニット5に入力され
る。
【0014】エンジン1の燃焼室の頂部を形成するシリ
ンダヘッド13には、制御ユニット5により制御される
筒内燃料噴射用のインジェクタ14および点火プラグ1
5が挿着されていて、掃気ポート8から流入した新気が
前サイクルの燃焼ガスを掃気した後に、新気と噴射燃料
との混合気が点火プラグ15によって点火されて燃焼
し、ピストン16を駆動する。
【0015】インジェクタ14は、例えば高圧一流体式
であって、燃料タンク17に連通する燃料フィルタ1
8、燃料ポンプ19、圧力変動吸収用のアキュムレータ
20を備えた燃料通路21が連通している。燃料通路2
1のポンプ吐出側は、制御ユニット5によって制御され
る燃圧レギュレータ22に連通していて、燃料ポンプ1
9によりインジェクタ14へ供給する燃料の燃圧が常に
一定となるように調圧する。なお、図中の符号23は、
燃圧レギュレータ22から燃料タンク17へ余剰の燃料
を戻す戻り通路を示している。
【0016】燃焼後の排気ガスは、クランク軸11に連
結した駆動手段24で駆動される排気ロータリ弁25に
よって排気ポート26から排気管上流側27Aに排出さ
れて、三元触媒装置28で浄化された後、排気管下流側
27Bへの途中に設けられたマフラ29で消音されて排
出される。
【0017】図2に示すように、シリンダヘッド13に
は、圧力導入管30を介して筒内と連通するチャンバー
31を設けるとともに、そのチャンバー31内に筒内O
2濃度検出手段としての広域空燃比センサ32が挿着さ
れる。さらに、図1に示すように、排気ポート26と三
元触媒装置28との間の排気管上流側27Aには、排気
2濃度検出手段としての広域空燃比センサ33が挿着
される。
【0018】これらの広域空燃比センサ32,33は、
筒内に充填された新気、或いは排気ガスに含まれている
2濃度を広範囲にわたって検出できるものであり、そ
れぞれの広域空燃比センサ32,33で検出された検出
信号は制御ユニット5に入力される。ところで、シリン
ダヘッド13に挿着される広域空燃比センサ32の取付
位置は、図3に示すように、シリンダブロック1A上部
側壁に設けられ、圧力導入管34により筒内と連通する
チャンバー35内に挿着されるように構成してもよい。
【0019】次に、図4の機能ブロック線図に基づいて
制御ユニット5の構成を説明する。広域空燃比センサ3
2からの検出信号は、制御ユニット5の筒内O2濃度検
出部36に入力され、筒内O2濃度検出部36では、こ
の検出信号に基づいて演算処理を行うことにより、筒内
に充填された新気中のO2濃度λ1を算出してトラップ
率計算部37に出力する。広域空燃比センサ33からの
検出信号は、制御ユニット5の排気O2濃度検出部38
に入力され、排気O2濃度検出部38では、この検出信
号に基づいて演算処理を行うことにより、排気ガス中に
含まれているO2濃度λ2を算出してトラップ率計算部
37に出力する。トラップ率計算部37では、筒内O2
濃度検出部36および排気O2濃度検出部38からの出
力信号λ1,λ2に基づき、次の演算式により筒内トラ
ップ率ηt、すなわち、筒内に供給された新気のうち吹
き抜けずに筒内に充填された新気の割合を求める。
【数1】 ここで、係数21は大気組成中のO2濃度を示している
ものであり、許容範囲は21±1、最も好ましい係数は
20.8である。このように、トラップ率計算部37で
算出された筒内トラップ率ηtは、後述する筒内充填新
気量計算部40に出力される。
【0020】エアフローメータ4からの検出信号は、制
御ユニット5の吸入新気量検出部39に入力され、吸入
新気量検出部39では、この検出信号に基づいて演算処
理を行うことにより、エンジン1に供給される吸入新気
量Gaを算出して筒内充填新気量計算部40に出力す
る。
【0021】筒内充填新気量計算部40では、トラップ
率計算部37および吸入新気量検出部39からの出力信
号ηt,Gaに基づき、次の演算式により筒内充填新気
量Ga cylが算出される。
【数2】 筒内充填新気量計算部40では、吸入新気量Gaに筒内
トラップ率ηtを乗算することにより筒内充填新気量G
a cylを算出し、この算出値を出力部41に出力する。
【0022】出力部41では、この筒内充填新気量Ga
cylに基づいて各種エンジン制御を行なうように設定さ
れているものであるので、制御ユニット5は、インジェ
クタ14に噴射信号を、点火プラグ15に点火信号を、
燃圧レギュレータ22には燃圧信号などの制御信号を出
力する。なお、制御ユニット5は、図示しないクランク
角センサからの検出信号にしたがって、広域空燃比セン
サ32,33やエアフローメータ4の測定時間幅および
測定タイミングなどトラップ率ηt、吸入新気量Gaを
算出する際に必要なデータを確保するように設定されて
いる。
【0023】図5は、図4の機能ブロック線図の演算ル
ーチンを説明するフローチャートであり、これに基づい
て制御ユニット5の制御手順を説明する。エンジン1の
始動とともに制御ユニット5に通電されると、ステップ
S100では、掃気ポート8を介して筒内に供給される
空気量が、エアフローメータ4によって計測され、その
計測値が吸入新気量検出部39によって吸入新気量Ga
として算出され、その算出値はデータとして制御ユニッ
ト5のメモリに格納される。
【0024】ステップS101では、掃気ポート8およ
び排気ポート26がシリンダ16によって閉塞された際
の筒内O2濃度が広域空燃比センサ32によって検出さ
れ、その検出値に基づいて筒内O2濃度検出部36によ
って筒内に充填された新気中のO2濃度λ1が算出さ
れ、それがデータとして制御ユニット5のメモリに格納
される。
【0025】ステップS102では、排気ポート26を
介して排気管上流側27Aに排気ガスが排出されている
際の排気O2濃度が広域空燃比センサ33によって検出
され、その検出値に基づいて排気O2濃度検出部38に
よって排気ガス中のO2濃度λ2が算出され、それがデ
ータとして制御ユニット5のメモリに格納される。
【0026】ステップS103では、制御ユニット5の
メモリに格納されている新気中のO2濃度λ1および排
気ガス中のO2濃度λ2のデータに基づき、トラップ率
計算部37によって掃気により供給された新気のうち吹
き抜けずに筒内に充填された新気の割合、すなわち、ト
ラップ率ηtが算出される。
【0027】ステップS104では、制御ユニット5の
メモリに格納されている吸入新気量GaとステップS1
03で算出されたトラップ率ηtとにより筒内充填新気
量Ga cylが算出される。
【0028】ステップS105では、ステップ104で
算出された筒内充填新気量Ga cylに基づき、燃料噴射
量、燃料噴射幅などエンジン燃料噴射制御に必要な各種
データが設定されることによって各種エンジン制御が行
われる。そして、ステップS105の処理が終了する
と、次の燃焼に備え再び演算ルーチンが繰り返される。
【0029】この実施例によれば、広域空燃比センサ3
2,33の計測値によりトラップ率ηtが正確に算出さ
れて、筒内充填新気量Ga cylを求めることができるの
で、制御ユニット5は、この筒内充填新気量Ga cylに
したがって各種エンジン制御を的確に行うことができ
る。
【0030】次に、図6の機能ブロック線図に基づいて
制御ユニット5の第2の実施例を説明する。第2の実施
例の制御ユニット51は、基本的には、第1の実施例の
制御ユニット5の出力部41を燃料噴射量の算出につい
て具体的に示したもので、出力部41に代えて目標空燃
比設定部42、燃料噴射量決定部43、インジェクタ駆
動部44の各機能を付加させたものである。
【0031】同図に示すように、制御ユニット51の目
標空燃比設定部42は、図示しない各種センサからの検
出値に基づいて運転条件を判断し、その運転条件に応じ
て目標空燃比A/Ftが逐次設定されるものであって、
その目標空燃比A/Ftは、燃料噴射量決定部43に出
力される。
【0032】燃料噴射量決定部43には、筒内充填新気
量計算部40が算出した筒内充填新気量Ga cylと目標
空燃比設定部42から出力された目標空燃比A/Ftと
に基づき、次の演算式により筒内燃料噴射量Gfが算出
される。
【数3】 燃料噴射量決定部43では、筒内充填新気量Ga cylを
目標空燃比A/Ftで除算することにより筒内燃料噴射
量Gfを算出し、この算出値Gfをインジェクタ駆動部
44に出力することによって、インジェクタ14の駆動
制御を行うものである。
【0033】図7は、図6の機能ブロック線図の演算ル
ーチンを説明するフローチャートであり、これに基づい
て制御ユニット51の制御手順を説明する。
【0034】エンジン1の始動とともに制御ユニット5
1に通電されると、ステップS201では、スロットル
バルブセンサ10や図示しないエンジン回転数センサ、
水温センサ、大気圧センサなどの各種センサからの検出
値により運転条件の読み込みが開始される。
【0035】ステップS202では、ステップS201
で読み込んだ運転条件の出力データからマップ等により
最適な目標空燃比A/Ftが逐次検索設定され、データ
として制御ユニット51のメモリに格納される。
【0036】ステップS203では、掃気ポート8を介
して筒内に供給される空気量が、エアフローメータ4に
よって計測され、その計測値が吸入新気量検出部39に
よって吸入新気量Gaとして算出され、データとして制
御ユニット51のメモリに格納される。
【0037】ステップS204では、掃気ポート8およ
び排気ポート26がシリンダ16によって閉塞された際
の筒内O2濃度が広域空燃比センサ32によって検出さ
れ、その検出値に基づいて筒内O2濃度検出部36によ
って筒内に充填された新気中のO2濃度λ1が算出さ
れ、データとして制御ユニット51のメモリに格納され
る。
【0038】ステップS205では、排気ポート26を
介して排気管上流側27Aに排気ガスが排出されている
際の排気O2濃度が広域空燃比センサ33によって検出
され、その検出値に基づいて排気O2濃度検出部38に
よって排気ガス中のO2濃度λ2が算出され、データと
して制御ユニット51のメモリに格納される。
【0039】ステップS206では、制御ユニット51
のメモリに格納されている新気中のO2濃度λ1および
排気ガス中のO2濃度λ2のデータに基づき、トラップ
率計算部37によってトラップ率ηtが算出される。
【0040】ステップS207では、制御ユニット51
のメモリに格納されている吸入新気量GaとステップS
206で算出されたトラップ率ηtとにより筒内充填新
気量Ga cylが算出される。
【0041】ステップS208では、制御ユニット51
のメモリに格納されている目標空燃比A/Ftとステッ
プS207で算出された筒内充填新気量Ga cylとによ
り燃料噴射量Gfが算出される。
【0042】ステップS209では、ステップS208
で算出された燃料噴射量Gfに基づき、燃料噴射パルス
幅が決定され、その制御信号に従ってインジェクタ14
が駆動される。そして、ステップS209の処理が終了
すると、次の燃料噴射に備え再び演算ルーチンが繰り返
される。
【0043】この第2の実施例によれば、筒内充填新気
量Ga cyと目標空燃比A/Ftとから燃料噴射量Gfを
求めることができるので、制御ユニット51は、この燃
料噴射量Gfにしたがって制御することによって、筒内
直噴式2サイクル内燃機関で制御が困難な筒内空燃比を
精度良く制御し、燃焼,排気エミッションなどの制御を
正確に行うことができる。
【0044】次に、図8の機能ブロック線図に基づいて
制御ユニット5の第3の実施例を説明する。第3の実施
例の制御ユニット52は、基本的には、第1の実施例の
制御ユニット5における出力部41に代えて、標準筒内
充填新気量マップ45、比較部46、警告・運転制限部
47の各機能を付加させたものである。
【0045】同図に示すように、制御ユニット52の標
準筒内充填新気量マップ45は、事前に実験的に求めて
おいた筒内充填新気量の標準値SGa cylを検索用マッ
プデータとして予め記憶しているものであって、この検
索用マップデータSGa cylの出力値が比較部46に出
力され、この比較部46によって筒内充填新気量計算部
40で計算されたリアルタイムの筒内充填新気量Ga cy
lとの比較結果が行われる。そして、比較結果が予め設
定されている所定の範囲、たとえば±10%を超過した
場合にはエンジン異常と判定して、警告・運転制限部4
7により警告灯(図示略)を点灯させてドライバに警告
を発したり、筒内充填新気量Ga cylによる燃料噴射制
御を一時停止するなど、エンジン作動を制限するプログ
ラムが実行される等の出力信号が出力される。
【0046】図9は、図8の機能ブロック線図の演算ル
ーチンを説明するフローチャートであり、これに基づい
て制御ユニット52の制御手順を説明する。
【0047】エンジン1の始動とともに制御ユニット5
2に通電されると、ステップS301では、スロットル
バルブセンサ10や図示しないエンジン回転数センサ、
水温センサ、大気圧センサなどの各種センサからの検出
値により運転条件の読み込みが開始される。
【0048】ステップS302では、ステップS301
で読み込まれた運転条件のデータに基づいて、予め記憶
されている検索用マップデータから標準筒内充填新気量
SGa cylが検索され、運転条件に応じた筒内充填新気
量の標準値が逐次設定され、データとして制御ユニット
52のメモリに格納される。
【0049】ステップS303では、掃気ポート8を介
して筒内に供給される空気量が、エアフローメータ4に
よって計測され、その計測値に基づいて吸入新気量検出
部39によって吸入新気量Gaが算出され、データとし
て制御ユニット52のメモリに格納される。
【0050】ステップS304では、掃気ポート8およ
び排気ポート26がシリンダ16によって閉塞された際
の筒内O2濃度が広域空燃比センサ32によって検出さ
れ、その検出値に基づいて筒内O2濃度検出部36によ
って筒内に充填された新気中のO2濃度λ1が算出さ
れ、データとして制御ユニット52のメモリに格納され
る。
【0051】ステップS305では、排気ポート26を
介して排気管上流側27Aに排気ガスが排出されている
際の排気O2濃度が広域空燃比センサ33によって検出
され、その検出値に基づいて排気O2濃度検出部38に
よって排気ガス中のO2濃度λ2が算出され、データと
して制御ユニット52のメモリに格納される。
【0052】ステップS306では、制御ユニット52
のメモリに格納されている新気中のO2濃度λ1および
排気ガス中のO2濃度λ2のデータに基づき、トラップ
率計算部37によってトラップ率ηtが算出される。
【0053】ステップS307では、制御ユニット51
のメモリに格納されている吸入新気量GaとステップS
306で算出されたトラップ率ηtとにより筒内充填新
気量Ga cylが算出される。
【0054】ステップS308では、ステップS307
で算出された筒内充填新気量Ga cylが制御ユニット5
2のメモリに格納されている標準筒内充填新気量SGa
cylと比較処理される。
【0055】ステップS309では、ステップS308
での比較結果に基づき、筒内充填新気量Ga cylが標準
値SGa cylに対して所定の範囲、ここでは±10%、
に収まった場合には、筒内充填新気量Ga cylにしたが
ってインジェクタ14が駆動制御される。また、ステッ
プS308での比較結果が、上述した所定の範囲に収ま
らなかった場合には、燃料噴射系統に異常が発生したも
のであると判定して、ステップ310により、警告灯を
点灯させてドライバに警告を発したり、筒内充填新気量
Ga cylによる燃料噴射制御を一時停止するなど、エン
ジン作動を制限するプログラムが実行される。そして、
ステップS309,ステップS310の処理が終了する
と、次の燃料噴射に備え再び演算ルーチンが繰り返され
る。
【0056】この第3の実施例によれば、筒内充填新気
量の標準値SGa cylと実際の筒内充填新気量Ga cylと
が比較処理されるので、これらの比較結果によって制御
ユニット52は、掃気,排気能力の異常、たとえば、リ
ード弁の異常、掃気,排気ポート8,26の詰まり等を
検出し、燃料噴射系統や掃排気系が重大な損傷に至る前
にドライバに警告したり、或いは、筒内充填空気量Ga
cylによる燃料噴射制御を一時停止するなど、適応制御
することによってエンジン1の出力を制限することがで
きる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の制御装置によれば、筒内に供給された新気のうち吹き
抜けずに筒内に充填された新気の割合を示す筒内トラッ
プ率が的確に算出されるため、これに基づいて燃料噴射
量制御等の各種制御を正確に行うことができる。特に、
2サイクル内燃機関で制御が困難であった空燃比制御を
精度よく実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる2サイクル内燃機関
の制御装置の概略説明図である。
【図2】図1中の要部構成を示す拡大図である。
【図3】シリンダブロックにチャンバを設けた実施例を
示す平面断面図である。
【図4】第1の実施例に係わる制御装置の機能を説明す
るためのブロック図である。
【図5】図4の動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図6】第2の実施例に係わる制御装置の機能を説明す
るためのブロック図である。
【図7】図7の動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図8】第3の実施例に係わる制御装置の機能を説明す
るためのブロック図である。
【図9】図8の動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 1A シリンダブロック 4 エアフローメータ 5,51,52 制御ユニット(ECU) 13 シリンダヘッド 14 インジェクタ 15 点火プラグ 22 燃料レギュレータ 27A 排気管上流側 28 三元触媒装置 30,34 圧力導入管 31,35 チャンバー 32,33 広域空燃比センサ 36 筒内O2濃度検出部 37 トラップ率計算部 38 排気O2濃度検出部 39 吸入新気量検出部 40 筒内充填新気量計算部 41 出力部 42 目標空燃比設定部 43 燃料噴射量決定部 44 インジェクタ駆動部 45 標準筒内充填新気量マップ 46 比較部 47 警告・運転制限部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気系に配置され、前記内燃
    機関に供給される空気量を検出する空気量検出手段と、 前記内燃機関の筒内と連通するチャンバー内に配置さ
    れ、前記内燃機関の筒内に充填された新気の酸素濃度を
    検出する第1の酸素濃度検出手段と、 前記内燃機関の排気系に配置され、前記内燃機関から排
    出される排気ガスの酸素濃度を検出する第2の酸素濃度
    検出手段と、 前記第1および第2の酸素濃度検出手段により検出され
    た両酸素濃度に基づいて、筒内に供給された新気のうち
    吹き抜けずに筒内に充填された新気の割合を示す筒内ト
    ラップ率を算出するトラップ率計算手段と、 前記空気量検出手段により検出された吸入新気量と前記
    トラップ率計算手段により算出された筒内トラップ率か
    ら筒内に充填される新気量を算出する筒内充填新気量計
    算手段と、 前記筒内充填新気量を内燃機関の制御のために出力する
    出力手段と、から構成されることを特徴とする内燃機関
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記出力手段は、所定の目標空燃比と前
    記筒内充填新気量に基づいて燃料噴射量を算出する燃料
    噴射量決定手段を有し、前記燃料噴射量に基づいて前記
    内燃機関のインジェクタを駆動することを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記出力手段は、前記筒内充填新気量計
    算手段により算出された筒内充填新気量をその所定の標
    準値と比較する比較手段を有し、前記筒内充填新気量が
    前記標準値に対して所定範囲内にないときはドライバへ
    の警告または前記筒内充填新気量による燃料噴射量制御
    を制限することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記トラップ率は、所定の大気中酸素濃
    度と、前記第1および第2の酸素濃度検出手段による両
    検出値の偏差とに応じて算出されることを特徴とする請
    求項1乃至3に記載の内燃機関の制御装置。
JP34653899A 1999-12-06 1999-12-06 内燃機関の制御装置 Pending JP2001164972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34653899A JP2001164972A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34653899A JP2001164972A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001164972A true JP2001164972A (ja) 2001-06-19

Family

ID=18384109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34653899A Pending JP2001164972A (ja) 1999-12-06 1999-12-06 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001164972A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263082A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置及び制御方法
JP2009264372A (ja) * 2008-04-21 2009-11-12 Waertsilae Schweiz Ag 長手方向掃気式2ストローク大型ディーゼルエンジンの掃気行程の行程パラメータを監視するための掃気性能監視システム及び方法
US10914246B2 (en) 2017-03-14 2021-02-09 General Electric Company Air-fuel ratio regulation for internal combustion engines

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263082A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置及び制御方法
JP4655980B2 (ja) * 2006-03-30 2011-03-23 日産自動車株式会社 内燃機関の制御装置及び制御方法
JP2009264372A (ja) * 2008-04-21 2009-11-12 Waertsilae Schweiz Ag 長手方向掃気式2ストローク大型ディーゼルエンジンの掃気行程の行程パラメータを監視するための掃気性能監視システム及び方法
KR101564704B1 (ko) * 2008-04-21 2015-10-30 빈터투르 가스 앤 디젤 아게 길이방향으로 소기되는 대형 2행정 디젤 엔진의 소기 공정에서 공정 파라미터를 관측하기 위한 소기 성능 모니터링 시스템 및 방법
US10914246B2 (en) 2017-03-14 2021-02-09 General Electric Company Air-fuel ratio regulation for internal combustion engines

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7281368B2 (en) Nox discharge quantity estimation method for internal combustion engine
EP1640576B1 (en) Apparatus and method for estimating NOx trap catalyst adsorption amount
US10690077B2 (en) Combustion control method in vehicle engine and engine system for vehicle
GB2383279A (en) A method and system for determining storage efficiency of an exhaust gas treatment device
KR20140094604A (ko) 자동차 파워 플랜트의 내연기관의 연소실 내의 기체 혼합물의 농후도를 평가하기 위한 시스템 및 방법
JP4403156B2 (ja) 内燃機関の酸素センサ診断装置
KR100306186B1 (ko) 내연기관의가솔린증기퍼어징제어장치및가솔린증기퍼어징방법
JP4317423B2 (ja) エンジンの制御装置
JP3544197B2 (ja) 内燃機関の電子制御装置
JP2000002157A (ja) 電子機関制御装置
JP2008231995A (ja) 火花点火機関の運転制御方法および運転制御装置
JP4277279B2 (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
JP2001164972A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007192093A (ja) 内燃機関の空燃比センサ診断装置
JP4365671B2 (ja) エンジンの制御装置
JP4360324B2 (ja) 筒内直噴射式内燃機関における空燃比制御装置
JP4412216B2 (ja) エンジンの制御装置及び制御方法
JP4148024B2 (ja) 内燃機関の排気圧力推定装置及びこれを用いた内部egr量推定装置
JP2008025511A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2020063740A (ja) 内燃エンジンのシリンダー内に存在する再循環排気ガスの濃度を特定するための推定方法
JP4894529B2 (ja) 触媒劣化検出装置
JP2007009768A (ja) 火花点火式筒内噴射型内燃機関の制御装置
JP4115677B2 (ja) 内燃機関の大気圧検出装置
JP2007092645A (ja) 内燃機関の制御装置
GB2380426A (en) A method for monitoring the efficiency of an exhaust gas treatment device.