JP2001164083A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JP2001164083A
JP2001164083A JP34604299A JP34604299A JP2001164083A JP 2001164083 A JP2001164083 A JP 2001164083A JP 34604299 A JP34604299 A JP 34604299A JP 34604299 A JP34604299 A JP 34604299A JP 2001164083 A JP2001164083 A JP 2001164083A
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Nobuyuki Matsunaga
伸之 松永
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一段と優れた耐候(光)性を有すると共に、
摩擦・摩耗特性にも優れたポリアセタール樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 (A) ポリアセタール樹脂100 重量部に対
し、(B) 耐候(光)安定剤0.01〜5重量部及び(C) 特定
の変性オレフィン系重合体0.5 〜100 重量部を配合して
なるポリアセタール樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて優れた耐候
(光)性を有し、更には表面特性、摺動特性等にも優れ
たポリアセタール樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は、バランスのとれた機械的性質を有し、
耐摩擦・摩耗特性、耐薬品性、耐熱性、電気特性等に優
れるため、自動車、電気・電子製品等の分野で広く利用
されている。しかし、かかる分野における要求特性は次
第に高度化しつつあり、その一例としてポリアセタール
樹脂の持つ機械的特性を維持しながら、耐候(光)性の
一層の向上と共に摺動特性をも向上した材料が望まれて
いる。かかる摺動特性としては、無機充填剤を配合した
樹脂材料との摩擦・摩耗特性の改善が特に望まれてい
る。
【0003】先ず、耐候(光)性の向上が要求される例
としては、自動車等の内外装部品や電気機器等の部品が
ある。これらの用途に一般タイプのポリアセタール樹脂
を用いると、長期間、太陽光、水分(雨、結露等)、そ
の他の大気接触等、使用される雰囲気により、成形品表
面が変色したり、表面平滑性を失って光沢がなくなり、
更に部品表面にクラックが発生し外観を損なう等の不具
合を生じる場合がある。これらの欠点を防ぐため、従来
よりポリアセタール樹脂に対して耐候(光)安定剤を添
加して耐候(光)安定性の向上を図ることが提案されて
いる。しかしながら、耐候(光)安定剤の配合による耐
候(光)安定性の改善には自ずと限界があり、より一層
の耐候(光)性向上を目的として、多量の耐候(光)安
定剤を添加しても、耐候(光)性が向上しないばかりで
なく、安定剤の滲み出しによる外観不良や、さらには耐
候(光)性の低下を起こす場合さえある。
【0004】次に、摺動特性の向上が要求される一例と
して、CD−ROMなどのシャーシには、コスト低減・
軽量化への要求の高まりから、ABS、PC/ABS、
PBT/ABSなどの樹脂に、ガラス繊維、ガラスフレ
ーク、タルク、マイカなどの無機充填剤が配合された無
機充填剤配合材料が使用されるケースが増えている。従
来、ギア部品やレバー部品は、板金シャーシにかしめら
れた金属ボスを相手に摺動するケースが多く、金属材料
相手の摩擦・摩耗特性が重要であったが、かかる樹脂材
料でボス等の部材がシャーシと一体成形されるようにな
ると、樹脂製ボスや樹脂製ガイドとの摺動性の重要性が
高まることとなった。かかる樹脂シャーシ用材料との摺
動においては、相手材であるABS樹脂等のそれ自体の
有する摩擦・摩耗特性の悪さや、配合無機充填剤による
表面粗度の影響などから、従来の金属材相手の摺動で必
要とされていた摩擦・摩耗特性よりも更に良好な摩擦・
摩耗特性が必要とされ、改善が求められていた。
【0005】一般に、摺動特性を改善する目的で、ポリ
アセタール樹脂にフッ素樹脂やポリオレフィン系の樹脂
の添加、また脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコーンオイ
ル、各種鉱油などの潤滑油の添加が行われている。フッ
素樹脂やポリオレフィン系樹脂の添加は、摺動特性をあ
る程度改善するが、かかる異樹脂はポリアセタール樹脂
との相溶性に乏しいため、高面圧下での摺動特性が不十
分であり、無機充填剤配合材料との摺動においては耐摩
耗性に乏しい。また、成形性においても、成形品表面に
剥離を生じさせたり、成形金型に析出物を発生させ易い
問題があった。また潤滑油の添加は、押出あるいは成形
加工時の困難さ、或いは使用時の滲み出し等の種々の難
点があるのみならず、上記の異樹脂と併用した場合、異
樹脂とポリアセタールの相溶性を阻害し、耐摩耗性を大
幅に悪化させる問題があり、かかる問題に対して、これ
らの諸性質を改良した材料が望まれていた。
【0006】これら2つの特性(摺動性、耐候(光)安
定性)について、それぞれを犠牲にすることなく改善さ
せようとする場合には、従来より提案されている方法で
は両立は非常に難しく、合理化要求に応えられない状況
であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂に対し
て、耐候(光)安定剤と特定のポリオレフィン系重合体
を配合することにより、摺動特性及び耐候(光)安定性
に優れ、特に耐候(光)安定性については屋外アンダー
グラス暴露試験等で安定剤の滲み出し及び表面劣化によ
る外観変化が極めて少ない樹脂組成物が得られることを
見出し、本発明に到ったものである。
【0008】即ち、本発明は、(A) ポリアセタール樹脂
100 重量部に対し、(B) 耐候(光)安定剤0.01〜5重量
部、及び(C) オレフィン系重合体(c-1) を、不飽和カル
ボン酸、その酸無水物及びそれらの誘導体からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種の化合物(c-2) で変性した変
性オレフィン系重合体0.5 〜100 重量部を配合してなる
ポリアセタール樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
本発明で用いられるポリアセタール樹脂(A)とは、オキ
シメチレン基(-CH2O-)を主たる構成単位とする高分子化
合物で、ポリオキシメチレンホモポリマー、又はオキシ
メチレン基を主たる繰り返し単位とし、これ以外に他の
構成単位、例えばエチレンオキサイド、1,3 −ジオキソ
ラン、1,4 −ブタンジオール等のコモノマーに由来する
単位を少量含有するコポリマー、ターポリマー、ブロッ
クポリマーの何れにてもよく、又、分子が線状のみなら
ず分岐、架橋構造を有するものであってもよく、又、他
の有機基を導入した公知の変性ポリオキシメチレンであ
ってもよい。又、その重合度に関しても特に制限はな
く、溶融成形加工性を有するものであればよい。好まし
いポリアセタール樹脂は、メルトインデックス(ASTM D
-1238-89E 、以下MIと略記)が1〜50g/10分のもの
であり、更に好ましいのはMIが7〜30g/10分のもの
である。
【0010】本発明では、(B) 成分として耐候(光)安
定剤を配合する。驚くべきことに、(B) 耐候(光)安定
剤と共に、後述する(C) 変性オレフィン系重合体を併用
することにより、更には(D) 無機充填剤を併用すること
により耐候(光)安定性に対し相乗効果が生まれ、太陽
光による試験条件下で飛躍的に耐候(光)安定性が向上
することが確認された。
【0011】本発明における(B) 耐候(光)安定剤のう
ち好ましく用いられるものとしては、ベンゾトリアゾ
ール系物質、ベンゾフェノン系物質、芳香族ベンゾ
エート系物質、シアノアクリレート系物質、蓚酸ア
ニリド系物質及びヒンダードアミン系物質よりなる群
から選ばれた1種又は2種以上である。これらの物質の
例を示すと次のものが挙げられる。
【0012】即ち、ベンゾトリアゾール系物質として
は、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ
−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5' −
ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス−(α,α−ジメチル
ベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2'−
ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール等、 ベンゾフェノン系物質としては、2,4 −ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェ
ノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトシキベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベン
ゾフェノン等、 芳香族ベンゾエート系物質としては、p−t−ブチル
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレ
ート等、 シアノアクリレート系物質としては、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート、エ
チル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート等、 蓚酸アニリド系物質としては、N−(2−エチル−フ
ェニル)−N'−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)蓚酸ジアミド、N−(2−エチル−フェニル)−N'−
(2−エトキシ−フェニル)蓚酸ジアミド等である。
【0013】ヒンダードアミン系物質とは、立体障害
性基を有するピペリジン誘導体で、その例を示せば、4
−アセトキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4
−ステアロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリ
ジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチ
ルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6 −テトラメチル
ピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6 −テトラ
メチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,
2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカル
バモイルオキシ)−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジ
ン、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)
オキザレート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピ
ペリジル)マロネート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル
−4−ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6 −テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6 −ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビ
ス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)テレフ
タレート、1,2 −ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−
ピペリジルオキシ)エタン、ビス(2,2,6,6 −テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカル
バメート、ビス(1−メチル−2,2,6,6 −テトラメチル
−4−ピペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6 −テ
トラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5 −トリ
カルボキシレート等である。又、高分子量のピペリジン
誘導体重縮合物、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6 −テ
トラメチルピペリジン重縮合物等も有効である。
【0014】これらの耐候(光)安定剤は少なくとも1
種もしくは2種以上配合するのが好ましく、特に前記
〜の耐候(光)安定剤とヒンダードアミン系物質と
の併用が好ましい。
【0015】ここで用いられる耐候(光)安定剤(B) は
(A) 成分100 重量部に対して0.01〜5重量部が適当であ
り、特に0.02〜3重量部が好ましい。これらの成分は過
少の場合には効果が期待できず、又いたずらに過大に添
加しても経済的不利のみならず、機械的性質の低下、樹
脂の着色(変色)、金型の汚染等の問題点をもたらす結
果となる。
【0016】次に、本発明でポリアセタール樹脂に配合
される(C) 成分は、オレフィン系重合体(c-1) を、不飽
和カルボン酸、その酸無水物及びそれらの誘導体からな
る群より選ばれた少なくとも1種の化合物(c-2) で変性
した変性オレフィン系重合体である。このような変性オ
レフィン系重合体が、摺動性の改善に寄与するだけでな
く、耐候(光)安定剤との併用において相乗効果が生
じ、耐候性までも向上することは、全く予期できない驚
くべきことである。
【0017】ここで変性オレフィン系重合体(C) を形成
するために用いられるオレフィン系重合体(c-1) として
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ドデセン等のα−オレフィンの単独重合体、
及びこれらの二種以上からなる共重合体、及びこれらの
α−オレフィンと、アクリル酸、メタクリル酸等のα,
β−不飽和酸あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のα,β
−不飽和カルボン酸エステル、 1,4−ヘキサジエン、ジ
シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、 2,5−ノルボナジエン等の非共役ジエン、ブタジエ
ン、イソプレン、ピペリレン等の共役ジエン成分、α−
メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ビニルメチル
エーテル等のビニルエーテルやこれらのビニル系化合物
の誘導体等のコモノマー成分のうちの少なくとも1種を
含んで成るランダム、ブロック又はグラフト共重合体等
が挙げられ、その重合度、側鎖や分岐の有無や程度、共
重合組成比等の如何を問わない。
【0018】上記オレフィン系重合体(c-1) のより具体
的な例としては、高圧法ポリエチレン、中低圧法ポリエ
チレン、気相法エチレン−α−オレフィン共重合体、L
LDPE、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体等があ
る。好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エ
チレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸エチル共重合体である。
【0019】本発明において使用される(C) 変性オレフ
ィン系共重合体とは、上記のオレフィン系重合体(c-1)
を、不飽和カルボン酸、その酸無水物及びそれらの誘導
体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物(c-
2) で変性したものである。
【0020】ここで変性のために用いられる(c-2) と
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、ナジック
酸、メチルナジック酸、アリルコハク酸などの不飽和カ
ルボン酸、及び無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無
水イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジッ
ク酸、無水メチルナジック酸、アリル無水コハク酸等の
不飽和カルボン酸無水物、及びこれらの誘導体等であ
る。
【0021】その変性方法としては、オレフィン系
(共)重合体(c-1) と不飽和カルボン酸、その酸無水
物、及びそれらの誘導体からなる群より選ばれた1種以
上の化合物(c-2) を、溶液状態又は溶融状態で適当な有
機過酸化物等のラジカル開始剤と加熱して反応させる方
法等が好適であるが、特にこれに限定されるものではな
い。両成分の反応における配合割合は、オレフィン系重
合体(c-1) 100重量部に対して、前記化合物(c-2) 0.1
〜20重量部、好ましくは 0.1〜10重量部が適当である。
変性オレフィン系重合体(C) 中の有効な上記化合物(c-
2) の量が少なすぎる場合には、(A) ポリアセタール樹
脂と(C) 変性オレフィン系重合体間の親和性が十分に改
善されないため、本発明の効果が得られず、又、多すぎ
る場合には摺動特性等の改善すべき物性を低下させる場
合がある。
【0022】好ましい変性オレフィン系共重合体の具体
例としては、無水マレイン酸で変性されたポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンアクリル
酸メチル共重合体、エチレンメタクリル酸エチル共重合
体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体等が挙げられ
る。
【0023】また、本発明においては、無水マレイン酸
で変性されたα−オレフィンを主体とする変性オレフィ
ン系重合体と無水マレイン酸で変性されたα−オレフィ
ンとα,β−不飽和カルボン酸エステルからなる変性重
合体の併用、例えば無水マレイン酸変性ポリエチレン及
び/又は無水マレイン酸変性ポリプロピレンと無水マレ
イン酸変性エチレンメタクリル酸メチル共重合体及び/
又は無水マレイン酸変性エチレンアクリル酸エチル共重
合体とを併用することにより、更に良好な摩擦・摩耗特
性を発揮し、より好ましく用いることができる。
【0024】好ましい変性オレフィン系共重合体は、そ
のMIが0.01〜100 g/10分のものであり、更に好まし
いのはMIが0.1 〜50g/10分のものであり、特に好ま
しいのはMIが0.2 〜30g/10分のものである。
【0025】本発明において、(A) ポリアセタール樹脂
と(C) 変性オレフィン系重合体との配合比率は、(A) ポ
リアセタール樹脂100 重量部に対し、(C) 変性オレフィ
ン系重合体0.5 〜100 重量部、好ましくは0.5 〜50重量
部、特に好ましくは0.5 〜20重量部である。(C) 成分が
少なすぎると摺動特性等の改善が不十分なものになるだ
けでなく、(B) 耐候(光)安定剤と相乗的に作用して耐
候性を向上させる機能も生じず、逆に、多すぎると機械
的物性を低下させ、又、成形品外観を悪化させ好ましく
ない。
【0026】本発明のポリアセタール樹脂組成物には、
更に(D) 成分として無機充填剤を配合するのが好まし
く、これにより対金属摺動性の改善に効果がある。
【0027】(D) 無機充填剤としては、炭酸カルシウ
ム、チタン酸カリウム、炭酸バリウム、タルク、ウォラ
ストナイト、マイカ及び酸化亜鉛等より選ばれた少なく
とも1種が好ましく使用され、より好ましくは炭酸カル
シウム、チタン酸カリウム、炭酸バリウム及び酸化亜鉛
より選ばれた少なくとも1種である。かかる(D) 無機充
填剤は、粒子形状、繊維形、アスペクト比などの形状に
依存せず、かかる群にあげられた無機充填剤であれば、
何れのものも使用することが可能である。
【0028】(D) 成分である無機充填剤の配合量は、
(A) 成分100 重量部に対し0.1 〜20重量部であり、好ま
しくは0.3 〜15重量部、特に好ましくは0.5 〜10重量部
である。(D) 成分が過少であると対金属摺動性改質効果
が充分得られず、また過大であると対樹脂摺動特性を低
下させ、好ましくない。
【0029】本発明の組成物は、前述した如く、(A) ポ
リアセタール樹脂、(B) 耐候(光)安定剤及び(C) 変性
オレフィン系重合体、好ましくは(D) 無機充填剤の配合
により良好な特性を有し、特に耐候性、摺動特性、成形
加工性等に顕著な効果を有するものであるが、更に前記
(A)〜(D) 成分に加えて(E) 潤滑剤を併用することによ
り、一層の効果を得ることができる。
【0030】本発明において、(E) 潤滑剤としては、シ
リコーン、α−オレフィンオリゴマー、パラフィン、置
換ジフェニルエーテル、炭素数10以上の脂肪酸の誘導
体、炭素数10以上の脂肪族アルコールの誘導体からなる
群より選ばれた少なくとも1種が好ましく用いられる。
かかる特定の潤滑剤は何れも好適に使用可能であるが、
かかる潤滑剤のうち、特定の粘度、平均分子量、及び/
又は置換基を有する潤滑剤がより好ましく用いられる。
以下、かかる潤滑油について詳細に説明する。
【0031】シリコーンとしては、(1) の構造で示され
るポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキ
サンが代表として好ましく用いられる。
【0032】
【化1】
【0033】(ここで、 Rはメチル基であるが、その一
部がアルキル基、フェニル基、ハロゲン化アルキル基、
ハロゲン化フェニル基、ポリアルキレングリコール等で
あっても良い。)また、ジメチルシロキサンのメチル基
の一部が、クロロフェニル基に代表されるハロゲン化フ
ェニル基、C8 以上のアルキル基、ポリエチレングリコ
ールに代表されるアルキレングリコール、C8 以上の脂
肪族カルボン酸の誘導体である高級脂肪族エステル基、
トリフルオロメチル基に代表されるハロゲン化アルキル
基などの各種置換基に代替された変性ポリオルガノシロ
キサンについても使用可能である。本発明において、か
かるシリコーンオイルは、動粘度(25℃)が 100〜10万
cSt の範囲のものが好ましく使用される。
【0034】α−オレフィンオリゴマーは、主にC6
20のα−オレフィンを単独、もしくはエチレンとC3
〜C20のα−オレフィンを共重合した構造を有する脂肪
族炭化水素である。本発明においては、数平均分子量が
400〜4000のα−オレフィンオリゴマー及び/又はエチ
レン・α−オレフィンコオリゴマーが好ましく使用され
る。
【0035】パラフィンは、主に石油留分を精製して得
られる、いわゆるパラフィン系鉱油を示す。本発明にお
いては、平均分子量 300〜800 の範囲のものが好ましく
使用される。
【0036】置換ジフェニルエーテルは、下記(2) で示
される如く、ジフェニルエーテルのフェニルに、C12
上の飽和脂肪族鎖が、アルキル基、エステル基、エーテ
ル基から選ばれる置換基の形で、少なくとも1種以上導
入されている化合物を示す。特に分子量の規定はなく、
いずれのアルキル置換ジフェニルエーテルも好ましく使
用される。
【0037】
【化2】
【0038】( Rは、2〜6位及び2'〜6'位の一部もし
くは全部に導入されたアルキル基、エーテル基、又はエ
ステル基)かかるアルキル置換ジフェニルエーテルの置
換基としては、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデ
シル基、オクタデシル基などの直鎖アルキル基、また
(3)で示される分岐アルキル基等が挙げられる。
【0039】
【化3】
【0040】また、エステル基としては、ドデシロキシ
カルボニル基、テトラデシロキシカルボニル基、ヘキサ
デシロキシカルボニル基、オクタデシロキシカルボニル
基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パル
ミトルオキシ基、ステアロイルオキシ基等があげられ
る。また、エーテル基としては、ラウロイル基、ミリス
トイル基、パルミトイル基、ステアロイル基等があげら
れる。さらには、かかるエステル、エーテル基の脂肪族
炭化水素鎖が分岐構造を有する、例えば、イソススアリ
ルアルコールやイソステアリン酸等の誘導体であっても
良い。
【0041】かかる置換ジフェニルエーテルの効果は、
置換基の位置に何ら限定されることはなく、いずれの置
換ジフェニルエーテルも好ましく用いられるが、合成上
好ましくは、2,4,6,2',4',6'位の何れか一部も
しくは全部に置換基を有する置換ジフェニルエーテルで
あり、特に好ましくは、4,4'位の2置換体である。
【0042】本発明における炭素数10以上の脂肪酸の誘
導体としては、炭素数10以上の脂肪酸と炭素数10以上の
1価又は多価の脂肪族及び/又は芳香族アルコールとの
エステル、又は炭素数10以上の脂肪酸と1級、2級又は
3級のアミンとのアミドが挙げられる。
【0043】又、炭素数10以上の脂肪族アルコールの誘
導体としては、炭素数10以上の脂肪族アルコールと炭素
数10以上の1価又は多価の脂肪族及び/又は芳香族カル
ボン酸とのエステルが挙げられる。
【0044】以下に、かかるエステル、アミドについて
詳細を示す。かかるエステルを構成する炭素数10以上の
脂肪酸としては、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、アラキジ
ン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セチロン酸、モンタ
ン酸、メリシン酸等の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖
脂肪酸、分岐脂肪酸があげられ、また2−ブロモステア
リン酸、18−ブロモステアリン酸、18−ヒドロキシステ
アリン酸等のかかる脂肪酸の誘導体がいずれも好ましく
使用される。
【0045】かかる脂肪酸とエステルを構成するアルコ
ールとしては、n−オクチルアルコール、2−エチルヘ
キシルアルコール、イソノニルアルコール、n−デシル
アルコール、イソデシルアルコール、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、14−メ
チルヘキサデカン−1−オール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール、16−メチルヘキサデカノー
ル、18−メチルノナデカノール、18−メチルイコサノー
ル、ドコサノール、20−メチルヘンイコサノール、20−
メチルドコサノール、テトラコサノール、テトラコサノ
ール、ヘキサコサノール、オクタコサノール等の1価の
飽和及び不飽和脂肪族アルコール、直鎖及び分岐アルコ
ールなどがあげられ、いずれも好ましく使用される。
【0046】また、かかるエステルを構成する芳香族ア
ルコールとしては、フェノール、カテコール、ナフトー
ルなどがあげられる。また、脂肪族多価アルコールとし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、 1,5−ペンタンジオール、 1,6
−ヘキサンジオール、 1,2−オクタンジオール、ヘキサ
デカン−1,2 −ジオール、オクタデカン−1,2 −ジオー
ル、イコサン−1,2 −ジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、 1,2−シクロノナンジオール、 1,2
−シクロデカンジオール等の多価アルコール類及び、ジ
ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ジ
エチレングリコール、ジグリセロール、トリグリセロー
ル、ポリグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等、かかる多価アルコールの縮合
体、及びコハク酸、アジピン酸等の多塩基酸とかかる多
価アルコールの部分エステルなどがあげられ、いずれも
好ましく使用される。
【0047】1級、2級又は3級のアミンとしては、ア
ンモニア、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、モノエタニノールアミン等が挙げられる。
【0048】炭素数10以上の脂肪族アルコールとして
は、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチ
ルアルコール、14−メチルヘキサデカン−1−オール、
ステアリルアルコール、オレイルアルコール、16−メチ
ルヘキサデカノール、18−メチルノナデカノール、18−
メチルイコサノール、ドコサノール、20−メチルヘンイ
コサノール、20−メチルドコサノール、テトラコサノー
ル、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサ
ノール等の、飽和及び不飽和脂肪族アルコール、直鎖及
び分岐アルコールなどがあげられ、いずれも好ましく使
用される。
【0049】かかるアルコールとエステルを構成する脂
肪酸としては、上記脂肪酸、ラウリン差、トリデカン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セチロ
ン酸、モンタン酸、メリシン酸等の飽和脂肪酸、不飽和
脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸があげられ、また2−
ブロモステアリン酸、18−ブロモステアリン酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸等のかかる脂肪酸の誘導体がいず
れも好ましく使用される。
【0050】また、芳香族カルボン酸としては、安息香
酸、フタル酸等があげられる。脂肪族多塩基酸として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,12−ドデカメチレンジカルボン酸、1,14−テ
トラデカメチレンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカメチ
レンジカルボン酸、1,18−オクタデカメチレンジカルボ
ン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フマル酸等脂肪族
多塩基酸及び、かかるカルボン酸の誘導体などがあげら
れ、いずれも好ましく使用される。
【0051】上記カルボン酸とアルコールとから成るエ
ステル、カルボン酸とアミンとから成るアミドは、いず
れも好ましく使用されるが、入手の容易さから、以下の
エステル、アミドがより好ましく使用される。すなわ
ち、ラウリルラウレート、ラウリルステアレート、セチ
ルパルミテート、イソトリデシルステアレート、オレイ
ルオレート、ステアリルステアレート、イソステアリル
ステアレート、イソステアリルイソステアレート、ベヘ
ニルベヘネート、エチレングリコールジステアレート、
グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネー
ト、グリセリンジ,トリステアレート、トリメチロール
プロパントリイソステアレート、ペンタエリスリトール
テトライソステアレート、ペンタエリスリトールテトラ
ステアレート、ポリエチレングリコールジラウレート、
ポリエチレングリコールジステアレート、ジイソトリデ
シルアジペート、ジイソトリデシルフタレートなどのエ
ステル、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド、テトラメチレンビスス
テアリン酸アミドなどのアミドがあげられ、かかるエス
テル、アミドの1種もしくは2種以上がいずれも好まし
く使用される。
【0052】本発明において、かかる潤滑剤(E) を配合
する場合、その添加量は、ポリアセタール樹脂(A) 100
重量部に対して 0.1〜20重量部、好ましくは0.5 〜5重
量部である。 0.1重量部未満では潤滑剤本来の効果が発
揮され難く、また逆に20重量部より多い量では基体であ
るポリアセタールの性質が損なわれるため好ましくな
い。
【0053】また、本発明の組成物には、着色成分(F)
を配合することができる。かかる着色成分は特定の外観
を要求される場合に用いられるものであるが、本発明の
樹脂組成物に着色成分を配合した場合、一般的には耐候
性が向上し好ましい。かかる着色成分の配合量は、ポリ
アセタール樹脂(A) 100 重量部に対し0.1 〜4重量部が
好ましい。配合量が少ない場合、本来の目的である着色
機能が不十分になるだけでなく、耐候性向上への寄与も
少ないものとなる。逆に配合量が多くなると、機械特性
を損なうだけでなく、耐候性への悪影響が生じる場合が
ある。
【0054】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて選
択される各種の安定剤を配合するのが好ましい。安定剤
としては、ヒンダードフェノール系化合物、窒素含有化
合物、アルカリ或いはアルカリ土類金属の水酸化物、無
機塩、カルボン酸塩等のいずれか1種又は2種以上を挙
げることができる。更に、本発明の目的・効果を阻害し
ない限り、必要に応じて、熱可塑性樹脂に対する一般的
な添加剤、例えば、滑剤、離型剤、帯電防止剤、界面活
性剤、或いは、有機高分子材料等を1種又は2種以上添
加することができる。
【0055】次に本発明の組成物の調製は、従来の樹脂
組成物調製法として一般に用いられる公知の方法により
容易に調製される。例えば、各成分を混合した後、一軸
又は二軸の押出機により練混み押出ししてペレットを調
製する方法、一旦組成の異なるペレット(マスターバッ
チ)を調製し、そのペレットを所定量混合(稀釈)する
方法等、何れも使用できる。また、斯かる組成物の調製
において、各成分の一部又は全部を粉砕し、これとその
他の成分を混合した後、押出等を行うことは添加物の分
散性を良くする上で好ましい方法である。
【0056】又、潤滑剤(E) 特に液体状のものを用いる
場合は、予め潤滑剤を各成分と混合し、含浸させた後、
これを混練し、押出等を行う方法も組成物の調製を容易
にし、加工性及び摺動性改善の点で好ましい方法であ
る。
【0057】かかる本発明の組成物を成形及び/又は押
出等の方法で加工してなる部材は、従来にない優れた耐
候性を有すると共に、摩擦・摩耗特性の面でも優れ、特
に対金属摺動のみならず対樹脂摺動にも優れるものであ
り、AV、OA分野の諸摺動部品は勿論、自動車内外装
部品などにも好適に用いられる。
【0058】
〔摩擦摩耗試験〕
<対GF−ABS摺動性>鈴木式摩擦摩耗試験機を用
い、GF−ABS(ダイセル化学工業(株)製、セビア
ン)との摺動を行い、動摩擦係数、比摩耗量を測定し
た。
【0059】 摺動条件 試験機 鈴木式摩擦摩耗試験機(オリエンテック(株)製) 面圧 0.06MPa 線速度 15cm/sec 24時間摺動 <対鋼摺動性>鈴木式摩擦摩耗試験機を用い、鋼材(S
55C)との摺動を行い、動摩擦係数、比摩耗量を測定
した。
【0060】 摺動条件 試験機 鈴木式摩擦摩耗試験機(オリエンテック(株)製) 面圧 0.98MPa 線速度 15cm/sec 24時間摺動 〔耐候(光)性試験(A,B)〕下記の2種類の耐候
(光)性試験により、クラック発生時間及び表面状態の
変化を評価した。
【0061】試験A法:キセノンウェザーメータ〔スガ
試験機(株)製、XEL−2WN型〕により下記明暗サ
イクルにて試験を実施した。
【0062】 光照射 3.8Hrs/89℃、50%RH 暗黒 1.0Hrs/38℃、50%RH 試験B法:沖縄でのアンダーグラス暴露(完全密閉方
式)試験により、長期太陽光暴露を実施した。
【0063】(a) クラック発生時間 試験片を所定の条件で暴露し、試験片表面のクラック発
生の有無を10倍のルーペで観察し、初めてクラックが認
められた時間をもってクラックの発生時間とした。値が
大きいほど良好であることを示す。
【0064】(b) 表面状態−1、2(滲み出し状態の確
認) 試験片を所定の条件で一定時間暴露し、暴露前後におけ
る試験片の色相の変化、光沢の変化及びクラックの状況
を観察し、それらの変化の程度を5段階に区分して表示
する。数字の小なるほど変化少、即ち変色、光沢変化及
びクラックの発生が少ないことを意味する。なお、表面
状態−1及び表面状態−2は、暴露試験片を各々次に示
す状態で評価したものである。 ・表面状態−1.暴露処理後の試験片をそのまま観察評
価した ・表面状態−2.滲み出しによる変色原因を除去するた
め、暴露処理後の試験片表面を水布で洗浄した後、表面
観察した 即ち、表面状態−1にて点数が高く、表面状態−2にて
点数が低い場合は、滲み出しによる変色要因が大きいこ
とが考えられ、表面状態−1、表面状態−2の両方の点
数が高い場合には耐候(光)性による劣化が主原因と考
えられる。
【0065】
【表1】
【0066】ポリアセタール樹脂:ポリオキシメチレン
コポリマー(MI=27g/10分) B-1 :ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート B-2 :2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス−(α,α
−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール C-1 :2%無水マレイン酸変性ポリエチレン C-2 :1%無水マレイン酸変性ポリエチレン D-1 :炭酸カルシウム(重質炭酸カルシウム、平均粒径
4.3 μm) E-1 :ポリジメチルシロキサン(平均分子量18000 、粘
度1000cSt) F-1 :キナクリドン系レッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/06 C08K 5/06 5/07 5/07 5/09 5/09 5/10 5/10 5/16 5/16 5/17 5/17 5/3475 5/3475 C08L 23/26 C08L 23/26 //(C08L 59/00 (C08L 59/00 23:26 23:26 83:04 83:04 23:00) 23:00) Fターム(参考) 4J002 AE04Y BB00Y BB20X BB21X CB00W CP03Y DE059 DE108 DE188 DE238 DJ008 DJ048 DJ058 EC029 EC069 EE036 EF059 EG076 EP026 ER006 EU076 EU077 EU176 FD018 FD086 FD087 FD090 FD20Y FD209 GN00 GQ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリアセタール樹脂100 重量部に対
    し、(B) 耐候(光)安定剤0.01〜5重量部、及び(C) オ
    レフィン系重合体(c-1) を、不飽和カルボン酸、その酸
    無水物及びそれらの誘導体からなる群より選ばれた少な
    くとも1種の化合物(c-2) で変性した変性オレフィン系
    重合体0.5 〜100 重量部を配合してなるポリアセタール
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B) 耐候(光)安定剤が、ベンゾトリアゾ
    ール系物質、ベンゾフェノン系物質、芳香族ベンゾエー
    ト系物質、シアノアクリレート系物質、蓚酸アニリド系
    物質及びヒンダードアミン系物質よりなる群から選ばれ
    た1種又は2種以上の化合物である請求項1記載のポリ
    アセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B) 耐候(光)安定剤が、ベンゾトリアゾ
    ール系物質、ベンゾフェノン系物質、芳香族ベンゾエー
    ト系物質、シアノアクリレート系物質及び蓚酸アニリド
    系物質よりなる群から選ばれた1種又は2種以上の化合
    物とヒンダードアミン系物質から選ばれた1種又は2種
    以上の化合物とを併用してなるものである請求項1記載
    のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(C) 変性オレフィン系重合体が、オレフィ
    ン系重合体(c-1) 100 重量部を無水マレイン酸(c-2) 0.
    1 〜20重量部で変性したものである請求項1〜3の何れ
    か1項記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】オレフィン系重合体(c-1) が、α−オレフ
    ィンを主体とするオレフィン系(共)重合体である請求
    項1〜4の何れか1項記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】オレフィン系重合体(c-1) が、α−オレフ
    ィンとα,β−不飽和カルボン酸エステル化合物とのオ
    レフィン系共重合体である請求項1〜4の何れか1項記
    載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】α,β−不飽和カルボン酸エステル化合物
    が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
    プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メ
    タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル及びメタクリ
    ル酸ブチルからなる群より選ばれた少なくとも1種の化
    合物である請求項6記載のポリアセタール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】オレフィン系重合体(c-1) が、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
    エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アク
    リル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル
    共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体から
    なる群より選ばれたものである請求項1〜4の何れか1
    項記載のポリアセタール樹脂組成物。
  9. 【請求項9】更に無機充填剤(D) を、ポリアセタール樹
    脂(A) 100 重量部に対し0.1 〜20重量部の割合で配合し
    てなる請求項1〜8の何れか1項記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  10. 【請求項10】無機充填剤(D) が、炭酸カルシウム、チ
    タン酸カリウム、炭酸バリウム及び酸化亜鉛より選ばれ
    たものである請求項9記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】更に潤滑剤(E) を、ポリアセタール樹脂
    (A) 100 重量部に対し0.1 〜20重量部の割合で配合して
    なる請求項1〜10の何れか1項記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  12. 【請求項12】潤滑剤(E) が、シリコーン、α−オレフ
    ィンオリゴマー、パラフィン、置換ジフェニルエーテ
    ル、炭素数10以上の脂肪酸の誘導体、炭素数10以上の脂
    肪族アルコールの誘導体からなる群より選ばれた少なく
    とも1種の化合物である請求項11記載のポリアセター
    ル樹脂組成物。
  13. 【請求項13】更に着色成分(F) を、ポリアセタール樹
    脂(A) 100 重量部に対し0.1 〜4重量部の割合で配合し
    てなる請求項1〜12の何れか1項記載のポリアセター
    ル樹脂組成物。
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