JP2001162319A - 環状リブ付分岐管およびその製造方法 - Google Patents

環状リブ付分岐管およびその製造方法

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JP2001162319A
JP2001162319A JP34423799A JP34423799A JP2001162319A JP 2001162319 A JP2001162319 A JP 2001162319A JP 34423799 A JP34423799 A JP 34423799A JP 34423799 A JP34423799 A JP 34423799A JP 2001162319 A JP2001162319 A JP 2001162319A
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Toshiya Teramae
俊哉 寺前
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Shigeyasu Ueno
恵尉 上野
Masayoshi Hashiura
雅義 橋浦
Kimio Oga
基美雄 大賀
Sadao Nakagawa
貞夫 中川
Osamu Takahashi
理 高橋
Hiroshi Takeda
弘志 武田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】一体成形された分岐部を挟んだ母材管の両側に
環状リブを設けた環状リブ付分岐管及び製法、装置。 【解決手段】母材管2の両端部に母材管内部より液圧を
負荷し、環状リブ1を製作する。環状リブの付与された
母材管に分岐部5を成形するための楕円形状下穴3を穿
設し、母材管内部に半球状あるいは円錐状の型11を挿
入し、下穴外部から引抜用工具12を挿入して前記型と
連結する。下穴内部より型を引抜き、下穴の周囲を隆起
させて分岐部変形部4を製作し、型を完全に引抜くこと
で分岐部5を製作する。最終的に環状リブ付分岐管19
を製作した際に、母材管の両端部10は略真円を保持し
た状態である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一体成形により製
作された分岐部を有する分岐管に関するもので、例え
ば、変電施設のガス絶縁開閉装置等の圧力容器やあるい
は継手、またはプラント施設に用いられる分岐管に利用
される。
【0002】
【従来の技術】分岐管を利用する製品の一例として、変
電施設の一つである図2に示すガス絶縁開閉装置は、ブ
ッシング101、断路器102、遮断器103、主母線
104、避雷器105、等から構成され、高電圧の導体
が多数の機器へ接続されて受変電を行っている。該機器
並びに導体は絶縁ガスが封入された円筒状圧力容器内に
あり、該導体が複数の機器へ接続されるため、前記円筒
状圧力容器から枝分かれした分岐部がそれぞれ連結され
た構造となっており、該構造を形成するために、母材管
から分岐部を形成した分岐管が必要である。該分岐管の
成形は、分岐部分に下穴を設けて、バーリングにより下
穴の周囲を隆起させて、連結される管の一端に適合する
ための分岐部開口を形成する。
【0003】図3に母材管2より一体構造により分岐部
27を成形した従来技術における分岐管22を示す。該
分岐管22は一体成形により製作された分岐部27が、
ネック付きフランジ23と突合せ溶接26により結合さ
れている。また、前記一体成形により分岐部27を製作
した分岐管22の母材管2に隣接する他の母材管2の端
部同士も突合せ溶接29によって結合されることもあ
る。
【0004】このような一体構造の分岐管22の製作方
法としては、従来技術として、図4に示すような剛体引
抜き方式があり、(a)壁面に穿設された楕円形状下穴
3を有する母材管2の内部に、該母材管2の長手方向か
ら半球形あるいは円錐形の型11を挿入する。(b)前
記楕円形状下穴3の外部から引抜き用工具12を挿入し
て前記半径形あるいは円錐形の型11と連結する。
(c)母材管2に穿設された楕円形状下穴3の内部よ
り、前記半球形あるいは円錐形の型11を引抜き、前記
楕円形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部変形部4が製
作される。(d)前記半球形あるいは円錐形の型11を
母材管2より完全に引抜くことににより分岐部5を製作
する。この技術の公知例として特開昭54−13747
2号公報が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示すように母材管2から一体成形により枝分かれした分
岐部27を連結した構造においては、分岐管22におけ
る母材管2の両端部は、他の分岐管22における母材管
2の端部と突合せ溶接29で連結されるため、前記分岐
管22の端部が略真円である必要がある。
【0006】従来技術では、図4に示すように半球形あ
るいは円錐形の型11により、母材管2に穿設された楕
円形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部変形部4を成形
する際に、前記半球形あるいは円錐形の型11と該分岐
部変形部4の接触部が大きいために母材管2の全域に変
形応力が発生し、前記母材管2の端部10の形状が、変
形前の略真円から前記半球形あるいは円錐形の型11の
引抜き方向を長辺とした楕円形状に変形する。このよう
に前記母材管2の端部10の形状が楕円形状に変形した
状態では、前記母材管2に隣接するたの母材管やフラン
ジなどとの連結において、端部突合せが整合しないため
に突合せ溶接10ができない。このため、従来技術とし
て、例えば特開平8―229613のように、一体成形
により分岐部5を製作後に、分岐管22における母材管
2の両端部10に矯正を加えて、略真円に修正する方法
があるが、その従来の方法では、矯正のための設備や工
程が必要となる。
【0007】また、図3に示すように分岐管22はその
内部に絶縁ガスを封入した圧力容器であるが、該分岐管
22の内部に作用する圧力に耐久するために必要な壁厚
に比べて、母材管2の径が大きいために該母材管2に剛
性が必要であり、そのために壁厚が厚くしなければなら
ず、該分岐管自体の重量が大きくなると同時に、母材管
2より一体成形により分岐部27を形成するための加工
力が大きくなるという問題点がある。
【0008】また更に、分岐部5を製作する際に、円形
である母材管2が楕円状に変形する変形量を低減するた
めに、母材管2にある程度の剛性を持たせる必要があ
り、その観点から見ても母材管2の板厚を通常以上に厚
くしなければならないという問題がある。
【0009】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その第1の目
的は、母材管に分岐部を設ける際に生じる変形量を低減
することにある。また、本発明の第2の目的は、母材管
の板厚を従来よりも薄くすることにより、母材管の軽量
化を図り、かつ母材管に用いる材料(鉄、ステンレス
等)の材料費のコストを低減することにある。また、本
発明の第3の目的は、図8に示すように、分岐部5が母
材管2より一体成形により製作されており、かつ該分岐
部5を挟んだ母材管2の両側に周方向に環状のリブ1を
有する環状リブ付分岐管19の製造方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における環状リブ付分岐管は、母材管から枝
分かれした分岐部を有する分岐管において、前記分岐部
が母材管に一体成形されており、かつ該分岐部を挟んだ
母材管の両側に周方向に環状のリブを有することを特徴
とする。
【0011】また、上記目的を達成するために、本発明
における環状リブ付分岐管は、母材管から枝分かれした
分岐部を有する分岐管において、前記分岐部が母材管に
一体形成されており、前記分岐部を挟む母材管の両側に
周方向の環状のリブを有し、前記母材管の板厚が、前記
母材管の管径の1/1200以上1/100以下である
ことを特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
における環状リブ付分岐管は、母材管から枝分かれした
分岐部を有する分岐管において、母材管の壁面に前記母
材管の軸方向と長辺方向が一致するように穿設された楕
円形下穴を有する母材管に対し、一体成形により分岐部
を製作する前に、母材管の周方向に環状のリブを設ける
ことにより製造されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の各実施形態を図面に従っ
て説明する。ここでは、変電施設に用いられる円筒状圧
力容器であって、分岐部分を有するものを対象に説明す
るが、本願発明の環状リブ付分岐管は、プラント等の施
設にも、適用可能である。
【0014】変電施設の一つであるガス絶縁開閉装置
は、完全に密閉された円筒状圧力容器が連結された構造
となっており、内部には絶縁ガスが封入された状態で常
時圧力が負荷されている状態であり、該圧力作用に対す
る耐久性が必要とされる。また、従来技術による分岐部
一体成形構造では、母材管に穿設された楕円形状下穴の
周囲を隆起させるときに、母材管全体に変形領域が拡大
して、母材管端部の真円精度が悪くなり、分岐管同士を
突合せ溶接によって組み合わせる際に、前記母材管端部
の真円矯正が必要であった。
【0015】そこで、本願発明では、分岐部が母材管に
一体成形されており、かつ該分岐部を挟んだ母材管の両
側に周方向に環状のリブを有する環状リブ付分岐管につ
いて説明する。また、前記環状リブ付分岐管を実現する
ための環状リブ付分岐管の製作方法について説明する。
【0016】図7は母材管2の壁面に楕円形状下穴3が
開けられている製作前の状態を示している。また、図6
は母材管2から一体成形により製作された分岐部5が製
作された状態を示す。図7の母材管2は、例えば、板材
がロール成形により円筒状に丸められた後、前記板材の
端部を突合せ溶接することで製作する。このときの母材
管2の両端部10は、略真円となっている。
【0017】図1に本発明による環状リブ付分岐管19
の製作方法の実施の形態を示す。
【0018】(a)上記のようにして略真円の端部10
を有する母材管2から、(b)母材管2の両端部に該母
材管2の内部より、例えば液圧を負荷することにより環
状のリブ1を製作する。(c)前記母材管2の壁面に分
岐部5を成形のための楕円形状下穴3を穿設する。
(d)前記楕円形状下穴3を有する母材管2の内部に、
該母材管2の長手方向から半球形あるいは円錐形の型1
1を挿入する。(e)前記母材管2に穿設された楕円形
状下穴3の外部から引抜き用工具12を挿入して前記半
径形あるいは円錐形の型11と連結する。(f)前記母
材管2に穿設された楕円形状下穴3の内部より、前記半
球形あるいは円錐形の型11を引抜き、前記楕円形状下
穴3の周囲を隆起させて分岐部変形部4が製作される。
(g)前記半球形あるいは円錐形の型11を母材管2よ
り完全に引抜くことににより分岐部5を製作する。
【0019】最終的に、環状リブ付分岐管19を製作し
た際に、母材管2の両端部10は略真円を保持した状態
である。あるいは、上記(b)環状のリブ1の製作と、
(c)母材管2に楕円形状下穴3を穿設する順序が入れ
替わっても問題はない。
【0020】次に、上記母材管2に環状のリブ1を製作
する方法(図1の製作工程(b))について詳細に説明
する。図12は母材管2の楕円形状下穴3を穿設する前
に、環状のリブ1を製作する方法で、母材管2を拘束型
52により外側から拘束し、リブ成形型51と密閉型5
3により母材管2の端部を拘束した後、ポンプ54より
制御部56とリリーフ弁55で負荷する圧力を調整しな
がら、ポンプ54より母材管2の内部20に圧力媒体を
供給し、環状のリブ1を製作する。このとき、前記環状
のリブ1の高さによっては、母材管2の内部20から圧
力負荷だけでなく、リブ成形型51を軸方向押し込ん
で、母材管2の端部を寄せて、環状のリブ1を製作する
必要もある。
【0021】図13は母材管2に楕円形状下穴3を穿設
した後に、環状のリブ1を製作する方法で、母材管2に
穿設された楕円形状下穴3を挟んだ母材管2の端部の一
方、あるいは両方にリブ成形型51と密閉型53によ
り、母材管2の内部20を構成し、ポンプ54より制御
部56とリリーフ弁55で負荷する圧力を調整しなが
ら、ポンプ54より母材管2の内部20に圧力媒体を供
給し、環状のリブ1を製作する。このときも上記図12
のときと同様に、前記環状のリブ1の高さによっては、
母材管2の内部20から圧力負荷だけでなく、リブ成形
型51を軸方向押し込んで、母材管2の端部を寄せて、
環状のリブ1を製作する必要もある。図14はローラ1
5を母材管2の軸を中心に回転させながら、該ローラ1
5自体もローラ中心16で自転しながら拡管方向へ移動
させて、環状のリブ1を製作する方法で、楕円形状下穴
3の有無に依存しない。
【0022】図5に母材管2の端部10の形状40を示
す。例えば板材をロール成形により円筒状に丸めた母材
管2の端部10は41のように略真円形状である。前記
母材管2の軸方向を地面45と平行にして横置きしたと
きに、母材管2の自重により該母材管2の端部10は4
2のように、地面45と平行方向を長辺とした楕円形状
に変形し、自重たわみ量90が生じる。さらに剛体型を
母材管2の内部より引抜くことにより分岐部を製作した
ときに、母材管2の端部10は43のように前記剛体型
の引抜き方向を長辺とした楕円形状に変形し、引抜き方
向変形量80が生じる。前記42あるいは43のような
母材管2の端部10の形状では、自重たわみ量90や引
抜き方向変形量80が発生するため、隣接する分岐管あ
るいはフランジ等と突合せ溶接ができない。
【0023】図15に供試材にアルミ合金を用いて、母
材管2の軸方向を地面と平行にして横置きしたときの母
材管2の自重による端部10の自重たわみ量90を示
す。実線61より母材管2の板厚t0が大きいほど自重
たわみ量90が小さいことがわかる。破線62は母材管
2の端部に環状のリブを設けたときの母材管2での端部
10の自重たわみ量90であるが、板厚t0の大小を問
わず、自重たわみ量90はほとんどみられない。
【0024】図16に供試材にアルミ合金を用い、母材
管2の板厚t0を3mmに固定したときの母材管2にお
ける管径の影響を表しており、柱63、64、65を比
較すると、母材管2の管径が大きくなると急激に自重た
わみ量90が増大している。
【0025】図17に供試材にアルミ合金、母材管2の
管径を1290mmとして、外形900mmの円錐形の
型11により、母材管2に穿設された楕円形状下穴3の
周囲を隆起させて分岐部変形部4を成形するとき、母材
管2の板厚t0と母材管2の端部10に生じる引抜き方
向変形量80の関係を示しており、これより、母材管2
の板厚t0を大きくすることで、母材管2の端部10に
生じる引抜き方向変形量80を抑制できることがわか
る。
【0026】なお、例えば、変電施設の一つであるガス
絶縁装置で用いられる分岐管22では、常時、該分岐管
22の内部20には圧力が作用しているが、平面応力、
膜理論によると、該内圧に耐久するために必要な板厚t
0は小さいが、上記図15、図17の結果から、分岐管
22としての剛性を得るために板厚t0を大きくする必
要がある。この弊害として、図17に示すように、母材
管2に穿設された楕円形状下穴3の周囲を隆起させて分
岐部変形部4を成形する時の引抜き加工力が、板厚t0
の増大に伴い大きくなり、母材管2から一体成形により
分岐部5を製作するための設備が膨大になる。また、板
厚t0を大きくすると、母材管2の重量が増すことによ
る輸送コストの増加、更にはその材料費も増大し、コス
トの面からも問題となる。
【0027】そこで、環状リブ付分岐管19を適用する
ことにより、環状のリブ1が分岐管22の剛性を大きく
する機能を果たすため、母材管2の板厚t0を小さくす
ることができ、上記課題は解消できる。
【0028】図18に供試材にアルミ合金、母材管2の
板厚t0を1mm、母材管2の管径を1290mmとし
て、外形900mmの円錐形の型11により、母材管2
に穿設された楕円形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部
変形部4を成形するとき、環状リブ付分岐管19の環状
リブ1の位置と母材管2の端部10での引抜き方向変形
量80の関係を示す。実線68から、環状のリブ1が母
材管2から一体成形により製作される分岐部5に近いほ
ど、母材管2の端部10に生じる引抜き方向変形量80
を小さく抑制でき、環状のリブ1が母材管2の端部10
に近い位置にあるほど、母材管2の端部10に生じる引
抜き方向変形量80の抑制効果は小さい。
【0029】図19に上記と同様の条件で、環状リブ1
のリブ高さと引抜き方向変形量80の関係を示す。環状
リブ1の高さが大きいほど、母材管2の端部10の引抜
き方向変形量80は抑制されているが、その効果は小さ
い。
【0030】図20に環状リブ1のリブ幅と引抜き方向
変形量80の関係を示す。環状リブ1のリブ幅が大きく
なるほど、母材管2の端部10に生じる引抜き方向変形
量80はわずかに小さくなる。
【0031】図21に供試材にアルミ合金、母材管2の
管径を1290mmとして、外形900mmの円錐形の
型11により、母材管2に穿設された楕円形状下穴3の
周囲を隆起させて分岐部変形部4を成形するときの母材
管2に付与する環状リブ1の影響を示す。
【0032】環状リブ1が付与されておらず、母材管2
の板厚t0を1mmとしたときの母材管2における端部
10の軸方向変形量71を1.0としたとき、同様に環
状リブ1を付与せずに、母材管2の板厚t0を12倍に
した場合、引抜き方向変形量72は約80%に減少でき
る。それに対して、母材管2の板厚t0を1mmのまま
で、図8のように母材管2の両端部に環状のリブを1個
ずつ付与した場合(合計2個)、引抜き方向変形量73
は約60%に抑制でき、またさらに、母材管2の板厚t
0は1.0mmのままで、図11のように母材管2の両
端部に環状のリブ1を2個ずつ付与した場合(合計4
個)、引抜き方向変形量74は約40%に抑えられる。
以上のことより、母材管2における端部10の軸方向変
形量80に関して、母材管2の板厚を厚くするよりも、
環状リブを設けることの方が、変形量抑止の効果が大き
いことがわかり、すなわち、母材管2に穿設された楕円
形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部変形部4を成形す
るときの母材管2の剛性を大きくするには、前記母材管
2の板厚t0を大きくするよりも、環状リブ1を母材管
2の端部に付与する方が有用であることがわかる。
【0033】ここで、従来の分岐管における、分岐管の
管径と板厚との関係を図22に示す。この表より、従来
では分岐部分を設けることによる変形に対する剛性を考
慮して、管径に対しておよそ1/100以上の板厚とす
ることが求められていることがわかる。
【0034】それに対して本願発明では、母材管に環状
リブを設けることにより、分岐管の板厚を管径の100
分の1以下とすることができる。図21の考察では、環
状リブを設けることで、板厚を従来の1/12にまで薄
くすることができる。すなわち、分岐管の板厚を管径の
およそ1/1200程度まで薄くしても、従来生じてい
た変形量の低減を図ることができる。
【0035】図21では示していないが、環状リブの個
数を更に増やすことで、分岐管の変形量をさらに低減す
ることが可能である。また、板厚を1/12まで低減し
なくても、1/2、1/3、1/4・・・とすることで
も、併せて環状リブを設けることで、本願発明における
効果を十分に得ることができる。
【0036】図9に変電施設の一つであるガス絶縁開閉
装置の一部分である分岐管22と分岐管22の連結部の
一例を示す。環境温度の変化による構造系の伸縮を吸収
したり、地盤沈下や地震などによる変位を吸収する目的
で、ベローズ30が用いられ、フランジ31を介して分
岐管22に結合されるが、図10のように環状リブ付分
岐管19を用いることで、環状のリブ1がベローズの機
能を果たし、分岐管22と伸縮継手であるベローズ30
が一体化した構造となり、溶接箇所を削減することがで
きる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、分岐部が
母材管より一体成形されており、かつ該分岐部を挟んだ
母材管の両側に周方向に環状のリブを有する環状リブ付
分岐管を提供することで、該分岐管の剛性が大きくなる
ため、前記分岐管の使用環境下において内面に作用する
負荷圧力に耐久可能な最小の板厚の環状リブ付分岐管を
提供できる。上記より、分岐管の軽量化を実現でき、前
記分岐管の搬送や作業性が良好となると共に、材料費の
削減を図ることもできる。また、上記より、母材管に穿
設された楕円形状下穴の周囲を隆起させて、一体成形に
より分岐部を形成する時の加工力を低減でき、加工装置
の低能力化を図ることができる。さらに、母材管に穿設
された楕円形状下穴の周囲を隆起させて、一体成形によ
り分岐部を形成する際に、前記楕円形状下穴の周囲を隆
起させることにより生じる該母材管端部の変形量を抑制
することができ、該母材管端部を略真円にできるため
に、前記母材管端部に矯正工程を省略でき、隣接する母
材管の端部やフランジとの溶接を容易に行うことができ
る。またさらに、前記環状リブ付分岐管を伸縮継手と分
岐管が一体化した機能製品とすることで、環状のリブに
伸縮継手の機能を持たせることができ、これまでの分岐
管と伸縮継手との溶接を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】環状リブ付分岐管の製作方法。
【図2】ガス絶縁開閉装置の構成例の概略図。
【図3】一体成形による分岐管の概略図。
【図4】剛体引抜き方式による分岐管の製作方法。
【図5】分岐管の端部における変形形状の略図。
【図6】一体成形により製作した分岐管の鳥瞰図。
【図7】楕円形状下穴の開いた母材管の鳥瞰図。
【図8】一体成形の分岐部を有する環状リブ付分岐管の
鳥瞰図。
【図9】分岐管とベローズの結合部の概略。
【図10】環状リブ付分岐管同士による結合部の概略。
【図11】端部に環状リブを複数有する環状リブ付分岐
管の概略図。
【図12】バルジ成形による環状リブの製作方法。
【図13】楕円形状下穴が穿設されたときのバルジ成形
による環状リブの製作方法。
【図14】ローラによる環状リブの製作方法。
【図15】母材管の板厚と母材管端部の自重たわみ量の
関係。
【図16】母材管端部の自重たわみ量に及ぼす母材管径
の影響。
【図17】母材管端部の引抜き方向変形量と母材管の板
厚の関係。
【図18】母材管端部の引抜き方向変形量に及ぼす環状
リブの位置の影響。
【図19】母材管端部の引抜き方向変形量に及ぼす環状
リブのリブ高さの影響。
【図20】母材管端部の引抜き方向変形量に及ぼす環状
リブのリブ幅の影響。
【図21】母材管端部の引抜き方向変形量に対する環状
リブの効果。
【図22】従来の母材管の管径と板厚との関係。
【符号の説明】
1・・環状リブ、2・・母材管、3・・楕円形状下穴、
4・・分岐部変形部、5・・分岐部、10・・母材管端
部、11・・剛体型、19・・環状リブ付分岐管、20
・・母材管内部、22・・分岐管、29・・突合せ溶
接、30・・ベローズ、101・・ブッシング、102
・・断路器、103・・遮断器、104・・主母線、1
05・・避雷器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 41/08 F16L 41/02 (72)発明者 上野 恵尉 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 橋浦 雅義 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 (72)発明者 大賀 基美雄 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 (72)発明者 中川 貞夫 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 (72)発明者 高橋 理 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 (72)発明者 武田 弘志 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 Fターム(参考) 3H019 BA04 BD03 3H104 JA08 JB02 JC08 JD09 LB01 MA01 4E028 KA01 KA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材管から枝分かれした分岐部を有する
    分岐管において、 前記分岐部が母材管に一体成形されており、かつ該分岐
    部を挟んだ母材管の両側に周方向に環状のリブを有する
    ことを特徴とする環状リブ付分岐管。
  2. 【請求項2】 母材管から枝分かれした分岐部を有する
    分岐管において、 前記分岐部が母材管に一体形成されており、 前記分岐部を挟む母材管の両側に周方向の環状のリブを
    有し、 前記母材管の板厚が、前記母材管の管径の1/1200
    以上1/100以下であることを特徴とする環状リブ付
    分岐管。
  3. 【請求項3】 母材管から枝分かれした分岐部を有する
    分岐管において、 母材管の壁面に前記母材管の軸方向と長辺方向が一致す
    るように穿設された楕円形下穴を有する母材管に対し、
    一体成形により分岐部を製作する前に、母材管の周方向
    に環状のリブを設けることを特徴とする環状リブ付分岐
    管の製造方法。
  4. 【請求項4】 母材管から枝分かれした分岐部を有する
    分岐管において、母材管の端部に1個以上の蛇腹状の継
    手が一体化されていることを特徴とする環状リブ付分岐
    管。
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