JP2001162058A - 自律移動型セラピー機器 - Google Patents

自律移動型セラピー機器

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JP2001162058A
JP2001162058A JP35234399A JP35234399A JP2001162058A JP 2001162058 A JP2001162058 A JP 2001162058A JP 35234399 A JP35234399 A JP 35234399A JP 35234399 A JP35234399 A JP 35234399A JP 2001162058 A JP2001162058 A JP 2001162058A
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Iesato Sato
家郷 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外皮にふれると「ぬくもり」感を与えること
ができ、安全かつ衛生的で耐久力のある量産可能な高齢
者、精神的障害者、身体的障害者等を精神的に安定させ
るための癒し器具(セラピー器具)を提供する。 【解決手段】 外皮30に蓄熱効果を有しかつ遠赤外線
反射効果を有する塗料30aを塗布し、かつ人間からの
話しかけ、や「なでる」などの接触に対応する癒しの行
動プログラムのアルゴリズムにより玩具側の動作を最適
なものに対応させるクローズドループを持ち、行動を変
化させることで実際に動物等に接しているような感覚を
与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自律移動型セラピー
機器に関し、例えば、高齢者、心身障害者等に対する癒
し効果を有する自律移動型セラピー機器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の高齢者、精神的障害者、身体的障
害者等を精神的に安定させるための癒し器具(セラピー
器具)としては、人形、ぬいぐるみ等が用いられてき
た。
【0003】更に、近年においては、動物を飼うことに
よる癒し効果も注目されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人形や
ぬいぐるみ等は動作等に当然限界があり、「おもちゃ」
の領域を出るものではなく、従って癒しの効果も限界が
あった。また、変化に乏しいため使用が進むにつれてい
わゆる癒し効果が低減してしまう欠点があった。また、
一般的に表面が布製、又は毛皮状に形成されており、使
用により汚れが目立ち、衛生上も問題を生じる虞があっ
た。
【0005】更に、実際に生きている動物を用いると、
良好なセラピー効果が得られるが、対応できる動物の種
類、数に限界があり、又動物の行動時間も制限され、場
合によっては人間に対する危険性も含んでいる。さらに
生物であることより動物を介しての病気の感染や、糞尿
の処理の問題があり、施設内の衛生状態を良好に保つた
めには更に多くの努力、労力が必要であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決することを目的としてなされたもので、係る目的を
達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0007】即ち、外皮に蓄熱効果を有しかつ遠赤外線
反射効果を有する塗料を塗布した身体部と、外部より前
記身体部に対して与えられる刺激を検知する刺激検知手
段と、前記刺激検知手段で検知した与えられる刺激より
刺激を与えた人の感情を推察し、推察した感情に応じた
動作を起こさせる動作制御手段と、前記動作制御手段に
動作エネルギーを供給するエネルギー供給手段と、前記
エネルギー供給手段のエネルギー供給余力を検知する供
給余力検知手段と、前記供給余力検知手段が前記エネル
ギー供給手段の供給余力が所定量以下となったことを検
知すると前記エネルギー供給手段にエネルギーを補給す
るためのエネルギー補給部に自動的に移動する自動移動
手段とを有し、外皮への接触動作により“ぬくもり”の
感覚を与えることが可能であると共に、前記動作制御手
段は、推察した感情に応じ、人間の感情をより高めるポ
ジティブフィードバック機能と感情をなだめるネガティ
ブフィードバック機能を適宜選択して対応する動作を起
こさせることを特徴とする。
【0008】そして例えば、前記動作制御手段は、前記
刺激検知手段が機器への急激な加速度負荷を検知すると
一時的に動作を完全停止させて自機器の破損と人への危
険度を低減させることを特徴とする。あるいは、前記刺
激検知手段は、音響信号を検知する音響信号入力手段を
含み、前記動作制御手段は、人の発する音声信号を判別
して発声の意図を推定して発声者の感情を推察し、対応
する動作を行なうことを特徴とする。
【0009】また例えば、前記動作制御手段は、前記刺
激検知手段が検知する人からの話しかけの調子及び機器
への接触パターンを判定して、遊戯動作を希望している
と判定すると遊技行動を行ない、眠る動作を希望してい
ると判定すると人に接触されたまま居眠り行動を行なう
ことを特徴とする。
【0010】また例えば、更に、音響信号を出力する音
響信号出力手段を備え、前記動作制御手段は、前記刺激
検知手段が検知する人からの話しかけの調子及び機器へ
の接触パターンを判定して、前記音響信号出力手段より
返答動作を行なわせると共に発意動作を行なうことを特
徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明に係る
一発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0012】図1は本発明に係る一発明の実施の形態例
の自律移動型セラピー機器本体の制御系の構成を示すブ
ロック図である。
【0013】図1において、10は本実施の形態例の自
律移動型セラピー機器の全体制御を司る制御部(CP
U)、11はCPU10の各種制御手順を記憶するRO
Mであり、他に後述する表面センサ19による外皮30
接触パターンと行動指示内容とを対応付けた基準行動指
示パターンテーブルが予め登録されている。また、12
はRAMであり、基準行動指示パターンテーブルとは別
個に個別の操作者毎の外皮30接触パターンと行動指示
内容とを対応付けて登録することが可能に構成されてお
り、個別行動指示パターンテーブルを作成可能である。
【0014】また、13は撮像手段であるカメラであ
り、周囲の状態を画像データとして取り込むことが可能
に構成されている。15はスピーカ16を駆動する出力
アンプ、16はスピーカである。
【0015】出力アンプ15は、CPU10よりのデジ
タル音響信号を受け取って対応するアナログ信号に変換
し、CPU10より指定された大きさでスピーカ16を
駆動する。17は外部よりの音響信号を検知するマイク
ロホン(マイク)であり、18は入力アンプである。入
力アンプ18は、マイク17よりのアナログ信号を増幅
し、対応するデジタル信号に変換してCPU10に出力
する。
【0016】19は外皮への手などによる接触状態を検
知する表面タッチセンサ(表面センサ)であり、どの場
所にタッチされたか、あるいはタッチされた強さを検知
可能であり、検知結果をCPU10に出力する。表面セ
ンサ16は表面弾性波を検知してタッチ位置及び状態を
検出するのもであっても、表面抵抗を測定してタッチ位
置及び状態を検出するものであってもよい。
【0017】20は音声登録部であり、マイク17より
入力される音声パターンの識別の基準となる基準音声パ
ターンを所定数登録可能である。更に、機器操作者の発
声者の音声パターンとその時の感情を対応付けて予め登
録しておくことも可能であり、この個別登録音声パター
ンを登録した個別行動指示パターンテーブルを使用する
ことにより、後述する音声入力時の対応動作の正確性を
高めることができる。
【0018】21は加速度センサであり、本実施の形態
例機器を投げる、あるいは蹴飛ばす等の一定以上の加速
度負荷が加えられたか否かを検出する。22は緊急停止
制御部であり、加速度センサ21より一定以上の加速度
負荷が検知されるとその旨CPU10に報知すると共に
動作エンジン24を制御して一切の動作および動作部位
の駆動状態を停止し、無負荷状態とする。
【0019】23はCPU10の制御に従って動作エン
ジン部24を駆動するドライバ回路、24は本実施の形
態例機器の動作を行なわせるための動作エンジン部であ
り、内蔵する機器駆動モータの駆動力を手動部25及び
本体移動部26に伝達する駆動力伝達機構等が含まれて
いる。
【0020】25は手動作部であり、本実施の形態例機
器に装着された能動的に動作可能な手(腕を含む)の部
分を制御部10の制御に従って動作させる。26は本体
動作部であり、本実施の形態例機器に装着された能動的
に動作可能な足(例えば本体部分を前後左右に移動可能
な足の部分)を制御部10の制御に従って動作させる。
手動作部25及び本体動作部26の制御により、機器の
移動制御の他に、座位状態、立脚状態、横臥状態など所
定に体位を取らせることが可能である。
【0021】また、27は機器の動作電力を供給する電
源部であり、所定容量の充電式の電池を備え、電源部2
7の電池の充電量が一定量以下になるとその旨CPU1
0に報知する。
【0022】なお、30は本実施の形態例機器の外皮を
構成する部分であり、本実施の形態例機器を触った人が
暖かみを感じて穏やかな気分となるように、少なくとも
外側表面に蓄熱効果を有しかつ遠赤外線反射効果を有す
る塗料30aを所定厚さに塗布している。これにより、
本実施の形態例セラピー機器の外皮にふれると「ぬくも
り」を感じる。従って、外皮を布製などで形成する必要
が無く、プラスチック製の外皮、あるいは金属薄板製の
外皮とすることができ、このようにしても従来のこの種
の装置のように、機器に触ったときに冷たい感触を与え
ることがなく、なおかつ外皮が毛皮の場合や毛足の長い
繊維布の場合のように、外皮の部分に雑菌や汚れが付着
しても除去しにくいこともない、経時変化の少ない安心
して永続使用が可能なものとなっている。
【0023】例えば、塗料30aの構造としては、これ
を1層とするにではなく、例えば2層構造として表面層
を蓄熱層、下側層を遠赤外線反射層とすることが望まし
い。そして、蓄熱槽である表面層は例えばセラミック粉
体を一定割合で混合したセラミック粉体層とし、遠赤外
線反射層である下側層を例えばアルミ系塗料のコーティ
ング層とすることが望ましい。このようにすることによ
り、優れた「ぬくもり感」の発生する外皮とすることが
できる。
【0024】本実施の形態例の自律移動型セラピー機器
の外形としては、人形型ロボット形状、犬型あるいは猫
型等の動物型ロボット形状など任意の外形形状を選択で
きる。しかし、外形に鋭利な部分や急峻な突起部分など
触ったときあるいはぶつかったときに障害を与えない、
なだらかな形状を有していることが望ましい。
【0025】以上の構成を備える本実施の形態例の概略
動作を以下に説明する。図2は本実施の形態例の概略動
作を示すフローチャートである。
【0026】本実施の形態例装置に電源が投入される
と、CPU10は図2の制御に移行する。まずステップ
S1において、装置機器の初期化処理を実行し、例えば
寝ている状態で起き上がる動作が可能な場合には寝てい
る状態から起き上がるなどの動作を開始し、必要であれ
ば動作開始を報知する報知音を出力し、各移動部位を初
期状態位置に復帰させる。
【0027】続いてステップS2において、一定以上の
過負荷を検知したか否かを調べる。この過負荷が検知さ
れる場合とは、加速度センサ21が一定値以上の加速度
の検知(例えば、機器が投げられたり急激に倒されたり
した場合)、あるいは移動部位に無理な応力が加わりこ
のまま現在の位置を維持しては移動部位が破損する恐れ
のあるような状態となった場合などがある。
【0028】ステップS2において一定以上の過負荷を
検知した場合にはステップS3に進み、手動作部25、
本体動作部26の動作制御状態を開放し、手や足などの
各移動部位を解放状態として自由に動く状態とし移動部
位の破損を防ぐ。続いてステップS4において緊急停止
制御部22に指示して機器の電源を遮断する。これによ
り機器の破損を防ぐと共に、無理な過負荷を与えられた
場合の動作態様とする。そして次のステップS5におい
て電源遮断より一定時間が経過するのを開始する。
【0029】これは、CPU10に内蔵する不図示のタ
イマ回路で時間経過を監視しており、一定時間が経過す
ると報知されるように動作している。ステップS5で一
定時間が経過するとステップS6に進み、緊急停止制御
部22に指示して自動的に装置の電源を投入してステッ
プS2に戻り、再び動作を開始する。
【0030】また、ステップS2において、一定以上の
過負荷を検知しない場合にはステップS10に進み、電
源部27より充電量が一定量以下と成った旨の報知がな
されているか否か、即ち、電源部27を充電する必要性
があるか否かを判断する。電源部27の充電量が一定量
以下で充電する必要性がある場合にはステップS11に
進み、本体動作部26を制御して(必要に応じて手動作
部25も制御して)予め登録されている機器の電源部2
7への充電機器の設置場所に自動的に移動させる。そし
て自動的に電源部27への充電を行なうように動作す
る。例えば、手あるいは足の部分又は特定部位を充電器
の接点部に接触させる等して自動充電する。自動充電が
完了するとステップS2に戻る。
【0031】自動充電処理においては、例えば、充電器
位置の検出を予めカメラ13よりの撮像データから検知
して登録しておき、ステップS11の処理の実行時にそ
の時点でのカメラ13よりの画像、加速度センサの検知
状態、自身の移動距離等により自身の位置を検知して充
電器までの自走および自動接合を行なう。そして、充電
中は仮眠動作と同じ行動を行なわせる。
【0032】なお、自機器の現在位置からして自走が不
可と判定した高さ、場所、距離である場合には、判断時
点で自走動作を止め、例えばスピーカ16よりの発音に
より充電器までの搬送を依頼する動作を行なう。
【0033】一方、ステップS10において、電源部2
7より充電量が一定量以下と成った旨の報知がなく、電
源部27を充電する必要性がない場合にはステップS1
3に進み、表面センサ19が外皮30がタッチされたこ
とを検知したか否かを調べる。表面センサ19が外皮3
0がタッチされたことを検知した場合にはステップS1
5に進み、感情起伏方向及び感情指数変化方向を判定す
る。そしてステップS16に進む。
【0034】一方、ステップS13において、タッチさ
れたことを検知していない場合にもステップS16に進
む。ステップS16では、マイク17が音声入力を検出
しているか否かを調べる。例えば、一定時間以上所定レ
ベル以上の音響信号入力があったときに音声入力と判断
する。ステップS16で音声入力があった場合にはステ
ップS17に進み、人からの話しかけの調子、すなわち
検知した音程の変化、振幅の変化を計測し、音声情報を
音声登録部20に登録された音声情報と比較する等し
て、感情起伏方向及び感情指数変化方向を判定する。そ
してステップS18に進む。
【0035】なお、上述したステップS15及びステッ
プS17の感情起伏方向及び感情指数変化方向の判定処
理の詳細は後述する。
【0036】ステップS18では、ステップS13の判
断で表面センサ19が外皮30タッチを検知していたか
否かを調べる。表面センサ19が外皮30タッチを検知
していない場合にはステップS2に戻る。一方、ステッ
プS18で表面センサ19が外皮30タッチを検知して
いる場合にはステップS20に進む。
【0037】ステップS20においては、先のステップ
S15及び又はステップS17において判定した、感情
起伏方向及び感情指数より、仮眠指示が行なわれたのか
否かを判断する。仮眠指示と判断するとステップS21
に進み、手動作部25及び本体動作部26に指示して本
実施の形態例機器に仮眠動作を行なわせる。例えば、自
律動作可能玩具におけるセラピー器具として動物型の玩
具とした場合には、動物が仮眠している様に感じさせる
動作モードを作成する。
【0038】仮眠動作への移行はさすり動作、及びかけ
られる言葉の判定、あるいは抑揚と速度より判定し、例
えば、検知した音程の変化、振幅の変化を計測し、更に
「なでる」等の接触パターンを計測し、これらが繰り返
された時、玩具は居眠りしたような動作を行なうことで
癒しの中でも最大に効果が期待される。
【0039】連続してこのような指示が成された時に
は、例えば完全な眠り状態に移行し、具体的には以下に
示す仮眠動作を行なう。即ち、「全身の関節部分の脱力
を行なう。」、「ランダムに寝返りを連想させる動作を
行なう。」、「呼吸等を連想させる発音、微動作を行な
う。」等の動作を行なう。
【0040】そして続くステップS21において、所定
時間が経過したか否かを調べる。所定時間が経過すると
ステップS24に進む。一方、所定時間が経過していな
い場合にはステップS23に進む。
【0041】ステップS23においては、覚醒指示が成
されたか否かを判断する。覚醒指示が成されていない場
合にはステップS21に戻り、仮眠状態を続行する。一
方、ステップS23において、覚醒指示が成された場合
にはステップS24に進む。
【0042】この覚醒指示には、例えばマイク17が検
出する人からの話しかけの調子、又は名前の後の「…チ
ャン」「…クン」「…さん」「来イ」等のよびかけ特有
の単語を判定した場合、又はマイク17が一定レベル以
上の音圧を検知した場合(周囲の物音が大きくなってこ
れに反応した動作を行なう場合等がある。
【0043】ステップS24においては、覚醒したと判
る様な動作を行ない、手足を伸ばす、あるいは起き上が
ろうとする等の種々の動作を行なわせる。なお、仮眠動
作中の強制起床動作が行われた場合、例えば感情起伏指
数を大とし感情指数をBADにして対応する動作を行な
わせる。そしてステップS2に進む。
【0044】一方、ステップS20において、仮眠指示
が行なわれたと判断しない場合にはステップS25に進
み、遊戯指示が成されたのか否かを判断する。遊戯指示
が成された場合にはステップS26に進み、予め登録さ
れた指示内容に対応する行動パターンに従った遊戯行動
を行なう。そしてステップS27に進み、所定時間が経
過したか否かを判断し、所定時間が経過していない場合
にはステップS25に戻る。
【0045】一方、ステップS27で所定時間が経過し
た場合にはステップS28に進み、遊戯動作を中止して
ステップS2に進む。
【0046】ステップS25において、遊戯指示が成さ
れていない場合にはステップS30に進み、指示パター
ンの登録が指示されているか否かを判断する。この指示
パターンの登録指示の判断は、例えば不図示の所定部位
に設けられた登録スイッチを押下して指示したり、ある
いは音声で「登録」等と発声して指示することができ
る。
【0047】ステップS30において、指示パターンの
登録が指示されていると判断した場合にはステップS3
1に進み、音声/接触パターンの入力指示と対応する行
動パターンとを関連付けて例えばRAM12、あるいは
音声登録部20の個別行動指示パターンテーブルに登録
する。登録が終了すればステップS2に進む。
【0048】一方、ステップS30で指示パターンの登
録が指示されていない場合にはステップS2に進む。
【0049】上述したステップS25における遊戯指示
であるか否かの判断は、予め音声登録部20に登録され
た音声情報とマイク17よりの検出音声情報との比較、
あるいは表面センサ19の検出接触状態がROM11に
登録されている行動指示パターンテーブルに登録されて
いる指示パターンか否か等を総合的に判断して行なう。
【0050】本実施の形態例における遊戯指示、あるい
は仮眠指示の判断処理の概要を図3に示す。図3は本実
施の形態例の対人状況判定を説明するためのブロック図
である。図3に示すように、本実施の形態例の対人状況
判定300においては、マイク17よりの検出信号に基
づく音声認識処理310と表面センサ19よりの検出信
号に基づく触感判定処理310を並行して行なう。
【0051】音声認識処理310の音声認識結果をもと
に音声登録部20の登録内容などを参照して、311に
示す語り判定処理及び312に示す調子判定処理を行な
い、両判定処理の判定結果を参照して後述する総合対人
状況判定を行なう。
【0052】また、触感判定処理320の触感判定結果
をもとに行動指示パターンテーブルへの登録内容などを
参照して、321に示す触感判定処理及び322に示す
加速度検出判定処理の判定結果を参照して行動パターン
を決定する。この行動パターンの決定は、以下の総合対
人状況判定をもとに「喜び」、「安心」、「眠い」の3
つの状態に導くように上述した感情起伏方向、感情指数
変化方向を制御するクローズドループ制御を行なう方向
で決定している。
【0053】この本実施の形態例における総合対人状況
判定マップの概要を図4に示す。図4は本実施の形態例
の総合対人状況判定マップの概要を示す図である。図3
に示すように、本実施の形態例の対人状況判定300に
おいては、満足度の高い状況として、「喜び」、「安
心」、「眠い」等の状況が該当する。満足度の低い状況
として、「悲しみ」、「無反応」、「怒り」等の状況が
該当する。緊張度の高い状況として「怒り」、「緊張」
等の状況が該当する。緊張度の低い状況として「無反
応」、「悲しみ」、「眠い」、「安心」、「喜び」等の
状況が該当する。興奮度の高い状況として「喜び」、
「悲しみ」、「怒り」、「緊張」が該当する。興奮度の
低い状況として「無反応」、「眠い」、「安心」が該当
する。
【0054】以上の各対人状況があるが、本実施の形態
例においてはこのなかで、「喜び」、「安心」、「眠
い」の3つの状態が最も癒される状態であることより、
本実施の形態例機器の動作を通して操作者あるいは周囲
者をこの「喜び」、「安心」、「眠い」の3つの状態に
導くように上述した感情起伏方向、感情指数変化方向を
制御するクローズドループ制御を行なっている。
【0055】図3における対人状況判定において、例え
ば語り判定処理311では、判定用の語彙はできるだけ
限定した方が動作誤りが減少し、制御も高速化する。本
実施の形態例の音声登録部20への登録語彙の例を以下
に示す。
【0056】「・・・ちゃん」、「・・・くん」、「・
・・さん」、「おい」、「あそぼう」、「こら」、「ダ
メ」、「やだ」「おいで」、「もっときて」、「とって
きて」、「もってこい」、「とってこい」、「ねん
ね」、「ねよう」、「どう」、「わかった」 そして、マイク17よりの検出音声信号のタイミングを
シフトさせていって登録語彙の判定開始タイミングと一
致させ、音の高さを揃える帯域シフトシフト処理などを
行なって登録されている語彙の呼び出し情報の帯域とが
一致するように順次帯域シフトを行なって適合率(一致
率)が一定割合以上であった場合(例えば適合率80%
以上であった場合)に語彙の一致と判断すれば良い。唯
し、語彙の一致の判定は以上の例に限定されるものでは
なく、任意の方法で音声認識すれば良い。この音声認識
処理としては種々の公知の方法を採用できる。
【0057】また、調子判定処理312においては、例
えばカルマンフィルタ等を使用した音声信号の「振幅変
化判定」及び「速度判定」と、例えばフェブレット分析
を利用した音声信号の「帯域判定」及び「語尾判定」の
判定結果より多次元感情判定マップを作成して発声音声
の感情を判定する。なお、感情の判定方法は以上の例に
限定されるものではなく、感情の状態が判定できれば任
意の方法を採用できることは勿論である。
【0058】具体的には、「振幅変化判定」により興奮
度と満足度を判定し、振幅が大きい場合や変化の大きい
ときには例えば興奮度が高いと、変化の少ない安定した
場合には満足度が高いと判断する。
【0059】「帯域判定」では、ピーク周波数のシフト
量が大きいと興奮度や緊張度が高いと判断する。「速度
判定」においては、平均単語発声速度が速い場合には興
奮度が高いと判定する。「語尾判定」においては、音声
登録部20に登録されている語尾判定ライブラリを参照
して、語尾の発音音程がどの程度上がっているか、ある
いは下がっているかのスタンスの傾向を判定し、誉める
場合を含む肯定傾向であるか、あるいは否定方向である
のか、又は疑問方向であるのかを判定している。
【0060】また、触感判定321においては、「なで
られる」動作であるかの判定、「たたかれる」動作であ
るのかの判定、「確認を求められる」動作であるのかの
判定、「遊ぶことを求められた」動作であるのかの判定
を行なっており、例えば表面センサ19が接触位置及び
接触圧を検出可能であれば、「なでられる」動作は、低
い接触圧で連続的にある程度の距離接触したことを検出
した場合(連続的に接触される場合を含む)、「たたか
れる」動作は、強い接触圧で短時間の接触を検知した場
合(連続的に接触される場合を含む)、「確認を求めら
れる」動作は、さほど強くない接触圧で短時間の接触を
検知した場合、「遊ぶことを求められた」動作は種々考
えられるが、例えば弱い接触圧で短時間の接触を連続し
て間欠的に検知した場合等が該当する。
【0061】表面センサ19が接触圧と接触時間を検知
できるのみのセンサである場合には、例えば、図5の
(a)の検知が「なでられる」動作の場合の判定例、図
5の(b)が「たたかれる」動作である場合の判定例、
図5の(c)が「確認を求められる」動作の場合の判定
例、図5の(d)が「遊ぶことを求められた」の場合の
判定例を示す。なお、この判定例は以上の例に限定され
るものではなく、操作者に特性に合わせて独自に登録し
たものでもよく、種々の動作を判定材料と出来ることは
勿論である。
【0062】また、上述したステップS15及び又はス
テップS17において判定する表面センサ19の接触検
知によるタッチの仕方やマイク17よりの音声入力によ
る声のかけ方に対応する感情起伏方向及び感情指数変化
方向の判定例を図6に示す。図6は本実施の形態例の表
面センサ19の接触検知とマイク17よりの音声検出に
対応する感情起伏方向及び感情指数変化方向の判定例を
示す図である。
【0063】ステップS15及び又はステップS17に
おいて判定する感情起伏方向及び感情指数変化方向は、
いずれも図4における満足度が高い「喜び]、「安
心」、「眠気」感を喚起する感情起伏方向及び感情指数
変化方向を「+」方向、あるいは「good」方向とし、
「悲しみ」、「緊張」等に向かう方向を「−」方向、あ
るいは「bad」方向としている。
【0064】これは、満足度が高い「喜び]、「安
心」、「眠気」感を喚起するには、どの方向にしたなら
ば良いかを判定することを原則としているからである。
しかし、本発明は以上の例に限定されるものではなく、
更に多岐にわたる方向に区分してもよいことは勿論であ
る。
【0065】図6は上記原則に従って方向を判定した結
果の例を示しており、例えば予め図6に示す機器へのタ
ッチの仕方や声のかけ方に対応する感情起伏方向及び感
情指数変化方向をROM11、あるいはRAM12に方
向判定テーブルとして登録しておき、対人状況に対応し
た感情起伏方向及び感情指数変化方向を上記方向判定テ
ーブルをサーチして決定するようにしても良い。
【0066】また、この方向は時間と共に変化させるこ
とが望ましく、一定時間が経過すると自己感情起伏は
「N/A(ナチュラル)」に収束し、自己感情指数は満
足度が高い「喜び]、「安心」、「眠気」状態である
「good」側の適切な値に収束するのが望ましい。
【0067】例えば、仮眠中に起こされたと判断したよ
うな場合には、自己感情起伏は起こされた時点から急激
に「+」方向に移行して感情起伏量が大となり、その後
徐々に感情起伏量が減少して行くように制御し、自己感
情指数は「good」より起こされた時点で急激に「bad」
に移行し、その後徐々に「bad」より「good」に移行し
ていくように制御する。但しこの場合には常に「bad」
より「good」に移行していくのではなく、ランダムに自
己感情指数を振りながら大きな時間レンジで見ると「ba
d」より「good」に移行して行っているように制御する
ことが望ましい。
【0068】なお、以上の感情起伏方向及び感情指数変
化方向に従って適切な自立型動作表現を行なうことにな
り、動作表現の変化方向、時間は総合的対人状況判断に
より人間とクローズドループを構成し、最適な表現とな
るように行動を決定する。この自己感情起伏及び自己感
情指数値による行動パターンの例を以下に示す。
【0069】自己感情指数が「good」で感情起伏が
「−」の場合には「控え目な喜び表現」動作を行なうよ
うに制御する。自己感情指数が「bad」で感情起伏が
「−」の場合には「全ての指示に対して反応控え目(悲
しみ表現行動を含む)」動作を行なうように制御する。
自己感情指数が「good」で感情起伏が「+」の場合には
「大袈裟な喜び表現」動作を行なうように制御する。自
己感情指数が「bad」で感情起伏が「+」の場合には
「激しく怒る」ような動作を行なうように制御する。そ
して、中間的な状態である場合には中間的な動作を行な
えば良い。
【0070】具体的には、人から出される音声、手をた
たく音、なでる調子より人間の感情の状態を検出し、玩
具自身の表現行動にフィードバックさせ、クローズドル
ープを持たせる。玩具も感情指数と感情起伏カーブを上
述した様にループ内でランダムにふれさせ生物と接して
いる感覚を向上させる。
【0071】クローズドループは、人間の感情に対し作
用させる、ポジティブフィードバックとネガティブフィ
ードバックのモードとを持つ。すなわち、人間が「よろ
こんでいる」と判定した場合はより楽しく感じるように
動作及び音にて反応を返す。又、人間が悲しんでいる
と、音声認識、触感の総合判定で認識された場合、徐々
に楽しく感じられるように玩具の動作、音を適合させる
ネガティブフィードバックを行なう。同様に人間の感情
が激しく怒っていると総合判定された場合は、反応を
「なだめる」方面に変化させるネガティブフィードバッ
クを行なう。
【0072】基本的にクローズドループは人間の感情へ
の積極的な介入による感情コントロールに他ならない。
これが可能になるのは自律型の玩具特有の自己学習機能
があるためで、単なるシーケンス型の動作玩具ではいわ
ゆる「飽きられ」、クローズドループを構成するにはい
たらない。
【0073】クローズドループは人間はもちろん、限ら
れた動物でも可能であり、それがAAT(animal assis
ted therapy),AAA(animal assisted activity)
などで利用されているが,コスト的な問題と衛生的問
題、時間的制約がある。以上の点に鑑みて本実施の形態
例においては、上記制御を行なうことしたのであり、人
間の感情の制御方向を「喜び」「安心」「眠い」のいず
れかにすることを原則としている。
【0074】それは玩具の動作表示、音を用いて行な
う。すなわち人間が「喜び」の状態にあると総合判定し
た時は、玩具は人間から声および触感になるべく早く反
応し、時々「おどける」動作を加える。
【0075】又人間が悲しみの状態にあると判定した時
は、反応は敏感にするが「ゆっくり」とした動作とな
る。人間が「安心」の状態にあると判定した時は、玩具
自身のモードを「仮眠」に徐々に移行する。
【0076】人間が「怒り」の状態にあると判定した時
は、玩具自身の動作表現を「悲しみ」を感じさせる表現
を行ない、動作及び反応時間もゆっくりする。
【0077】いずれの場合も玩具が動作表示する毎に対
人感情・状況判定を行ない、次の動作表現を変化させる
クローズドループを成立させ、最終的に「喜び」「安
心」「眠り」の方向に人間の感情を制御する。
【0078】自律型動作玩具の行動制御プログラム(R
OM11中に格納)において、このようにして決定した
行動動作制御の例を以下に説明する。 (1)人からの話しかけの調子、すなわち検知した音程
の変化、振幅の変化を計測し、更に「なでる」等の接触
パターンを計測し、これらが繰り返された時には、玩具
は居眠りしたような動作を行なうことで癒しの中でも最
大に効果が期待される。
【0079】なお、本動作中は可動させる部分を限定
し、かつ間欠的に行なうように制御して電源部27の電
池電力の消耗を低下させることが望ましい。 (2)人からの話しかけの調子、又は名前の後の「…チ
ャン」「…クン」「…さん」「来イ」等のよびかけ特有
の単語を判定し、又頭部外皮部分への返答を求める短時
間の接触を検出した時には、手又足又はシッポを振るな
どの返答動作を行なう。
【0080】この場合において、更にスピーカ16から
は犬、ネコまたは類似した動物の発音、又は不快になら
ない人工音『例:ポーン』等を発音する。 (3)人からの話しかけの調子、又は特定の登録単語
「アソボウ」「持ってコイ」などの単語を検知た時に
は、カメラ13による例えばボールの位置特定、特定し
た位置よりのボールの回収、ダンス入力音声にタイミン
グを合わせた首フリ動作など、(2)の行動と複合させ
て動作する。 (4)投げられる等の急激な加速度を検知した場合、一
時的に自己の電源を停止させ、可動部分を自由可動と
し、自己の破損の防止、又人と衝突した場合の危険性の
低減を行なう。
【0081】以上に説明した本実施の形態例を、自律動
作可能玩具におけるセラピー器具として応用するため
に、例えば自律動作可能玩具が動物型に形成した場合の
具体的な行動動作モードを更に詳細に説明する。 (1)動物が仮眠している様に感じさせる動作モード 仮眠動作への移行はさすり動作、及びかけられる言葉の
判定、あるいは抑揚と速度より判定する。そして、以下
の動作を行なう。 (a)全身の関節部分の脱力を行なう。 (b)ランダムに寝返りを連想させる動作を行なう。 (c)呼吸等を連想させる発音、微動作を行なう。 (d)仮眠動作中の強制起床動作が行われた場合には、
感情起伏指数を大とし感情指数を「bad」にする。 (e)あるいは、周囲の物音に反応し覚醒したと判る様
な動作を行なう。 (2)音声認識を行ない音声入力に対して反応した様に
感じさせる動作モード (a)不特定者の限られた単語の語彙判定を行なう。 (b)判定した単語の意味により限られたパターンの連
続動作を行なう。 (c)連続動作はその都度同じ語彙への反応でも感情起
伏カーブを設定し変化をつける。 (d)高頻度でかけられる言葉には登録外の語彙で判定
不能であっても、同一語を発音させ了解動作を行なう。 (e)高頻度でかけられる言葉と動作矯正があった場合
に学習機能により反応動作の登録を行なう。 (3)遊び行動をしている様に感じさせる動作モード (a)かけられる言葉の抑揚及び速度より判定し遊び行
動への移行を行なえる。 (b)遊び行動の終了は判定よりタイマで遅らせる。
【0082】以上の各動作モードに加えて、人間との間
にクローズドループを動作を通して構成させるための制
御として、次の制御を行なう。対人状況判定の結果を得
て玩具の動作表現を刹那的な表現を行った後やがて予め
設定した望ましい人間の感情に誘導すべく反応を検出し
ながら動作表現を変化させていく。
【0083】以上説明したように本実施の形態例によれ
ば、癒しの行動プログラムを入力しかつ人間からの話し
かけ又は「なでる」などの接触によりプログラム上のア
ルゴリズムにより本実施の形態例機器の行動を変化させ
ることで、実際に動物に接しているような感覚を与える
ことができる(人間との間にクローズループを作る)。
【0084】更に、本実施の形態例においては、工業的
に量産可能であることより、必要数をいつでも供給で
き、数量の問題がなく、また行動時間帯の制限もなく、
更に施設内の衛生環境を悪化させる事なく使用でき、安
全性も高い自律移動型セラピー機器が提供できる。
【0085】具体的には以下の動作を実現することによ
り、後述する優れた作用効果を得ることができる。
【0086】1.自律型動作玩具の表面に畜熱及び遠赤
外線反射塗料を複合して塗付することで「なでる」等の
人間が接触を繰り返すと手に“ぬくもり”の感覚を与え
ることができる。
【0087】2.自律型動作玩具の動作プログラムのア
ルゴリズムにおいて、人からの話しかけの調子及び接触
パターンを判定し、人の手の中及び接触されたまま居眠
り動作を発生させ、癒しの中でも最も効果が期待される
行動を行なうことができる。
【0088】3.自律型動作玩具の動作プログラムのア
ルゴリズムにおいて、人からの話しかけの調子及び接触
パターンを判定し、返答動作及び発意を行ない、連帯感
等、擬似コミュニケーションを発生させ人の孤独感を低
下させることができる。
【0089】4.自律型動作玩具の動作プログラムのア
ルゴリズムにおいて、人からの話しかけの調子及び接触
パターンを判定し遊技行動を行なうことができる。
【0090】5.自律型動作玩具の動作プログラムにお
いて、充電電池の電力残量が一定量以下に低下したのを
検知し、予め記憶させておいた充電装置までの自動回帰
動作を行なうことができ、高齢者や身体障害者のみでも
メンテナンス労力を低減できる。
【0091】6.自律型動作玩具の動作プログラムにお
いて、投げられる等の急激な加速度を検知した場合、一
時的に電源を停止し、可動部分をフリーとすることで自
己破損と人への危険度を低減させることができる。
【0092】7.自律型動作玩具の動作プログラムにお
いて、人間の感情・状態を音声等より検出し、玩具側の
動作を最適なものに対応させるクローズドループを持
つ。
【0093】8.当玩具が人間に存在感を与えるファク
ターの中で重要なものが重量であるが、基本的に比重が
1に近い程、生物としての存在感が強くなる。従って本
実施の形態例のセラピー機器は比重を1に近づけること
が望ましい。
【0094】以上の構成により、これにより、少なくと
も外皮30の外側表面外皮部分に蓄熱効果を有しかつ遠
赤外線反射効果を有する塗料30aを所定厚さに塗布し
ているので、本実施の形態例機器を触った人が暖かみを
感じて穏やかな気分となることができ、本実施の形態例
セラピー機器の外皮にふれると「ぬくもり」感を与える
ことができる。従って、外皮30を布製などで形成する
必要が無く、プラスチック製の外皮、あるいは金属薄板
製の外皮とすることができ、このようにしても従来のこ
の種の装置のように、機器に触ったときに冷たい感触を
与えるこがなく、なおかつ外皮が毛皮の場合や毛足の長
い繊維布の場合のように、外皮の部分に雑菌や汚れが付
着しても除去しにくいこともない、経時変化の少ない安
心して永続使用が可能なセラピー機器が提供できる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
皮にふれると「ぬくもり」感を与えることができる。従
って、外皮を耐久性のあるプラスチック製の外皮、ある
いは金属薄板製の外皮とすることができ、このようにし
ても従来のこの種の装置のように、機器に触ったときに
冷たい感触を与えることがなく、なおかつ外皮が毛皮の
場合や毛足の長い繊維布の場合のように、外皮の部分に
雑菌や汚れが付着しても除去しにくいこともない、経時
変化の少ない安心して永続使用が可能なセラピー機器が
提供できる。
【0096】また、癒しの行動プログラム上のアルゴリ
ズムにより、人間からの話しかけ、又は「なでる」など
の接触に対応して本発明機器の行動を変化させること
で、実際に動物等に接しているような感覚を与えること
ができる(人間との間にクローズループを作る)。
【0097】更に、本発明は工業的に量産可能であり、
必要数をいつでも供給でき、数量の問題がなく、また行
動時間帯の制限もなく、更に施設内の衛生環境を悪化さ
せる事なく使用でき、安全性も高い自律移動型セラピー
機器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例の自律移動
型セラピー機器本体の制御系の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本実施の形態例の概略動作を示すフローチャー
トである。
【図3】本実施の形態例の対人状況判定を説明するため
のブロック図である。
【図4】本実施の形態例の総合対人状況判定マップの概
要を示す図である。
【図5】本実施の形態例の触感判定の例を説明するため
の図である。
【図6】本実施の形態例の表面センサの接触検知とマイ
クよりの音声検出に対応する感情起伏方向及び感情指数
変化方向の判定例を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月18日(2000.1.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】また、調子判定処理312においては、例
えばカルマンフィルタ等を使用した音声信号の「振幅変
化判定」及び「速度判定」と、例えばェブレット分析
を利用した音声信号の「帯域判定」及び「語尾判定」の
判定結果より多次元感情判定マップを作成して発声音声
の感情を判定する。なお、感情の判定方法は以上の例に
限定されるものではなく、感情の状態が判定できれば任
意の方法を採用できることは勿論である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正内容】
【0088】3.自律型動作玩具の動作プログラムのア
ルゴリズムにおいて、人からの話しかけの調子及び接触
パターンを判定し、返答動作及び発を行ない、連帯感
等、擬似コミュニケーションを発生させ人の孤独感を低
下させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外皮に蓄熱効果を有しかつ遠赤外線反射
    効果を有する塗料を塗布した身体部と、 外部より前記身体部に対して与えられる刺激を検知する
    刺激検知手段と、 前記刺激検知手段で検知した与えられる刺激より刺激を
    与えた人の感情を推察し、推察した感情に応じた動作を
    起こさせる動作制御手段と、 前記動作制御手段に動作エネルギーを供給するエネルギ
    ー供給手段と、 前記エネルギー供給手段のエネルギー供給余力を検知す
    る供給余力検知手段と、 前記供給余力検知手段が前記エネルギー供給手段の供給
    余力が所定量以下となったことを検知すると前記エネル
    ギー供給手段にエネルギーを補給するためのエネルギー
    補給部に自動的に移動する自動移動手段とを有し、 外皮への接触動作により“ぬくもり”の感覚を与えるこ
    とが可能であると共に、 前記動作制御手段は、推察した感情に応じ、人間の感情
    をより高めるポジティブフィードバック機能と感情をな
    だめるネガティブフィードバック機能を適宜選択して対
    応する動作を起こさせることを特徴とする自律移動型セ
    ラピー機器。
  2. 【請求項2】 前記動作制御手段は、前記刺激検知手段
    が機器への急激な加速度負荷を検知すると一時的に動作
    を完全停止させて自機器の破損と人への危険度を低減さ
    せることを特徴とする請求項1記載の自律移動型セラピ
    ー機器。
  3. 【請求項3】 前記刺激検知手段は、音響信号を検知す
    る音響信号入力手段を含み、 前記動作制御手段は、人の発する音声信号を判別して発
    声の意図を推定して発声者の感情を推察し、対応する動
    作を行なうことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の自律移動型セラピー機器。
  4. 【請求項4】 前記動作制御手段は、前記刺激検知手段
    が検知する人からの話しかけの調子及び機器への接触パ
    ターンを判定して、遊戯動作を希望していると判定する
    と遊技行動を行ない、眠る動作を希望していると判定す
    ると人に接触されたまま居眠り行動を行なうことを特徴
    とする請求項3記載の自律移動型セラピー機器。
  5. 【請求項5】 更に、音響信号を出力する音響信号出力
    手段を備え、 前記動作制御手段は、前記刺激検知手段が検知する人か
    らの話しかけの調子及び機器への接触パターンを判定し
    て、前記音響信号出力手段より返答動作を行なわせると
    共に発意動作を行なうことを特徴とする請求項3記載の
    自律移動型セラピー機器。
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