JP2001160474A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JP2001160474A
JP2001160474A JP2000282385A JP2000282385A JP2001160474A JP 2001160474 A JP2001160474 A JP 2001160474A JP 2000282385 A JP2000282385 A JP 2000282385A JP 2000282385 A JP2000282385 A JP 2000282385A JP 2001160474 A JP2001160474 A JP 2001160474A
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center electrode
electrode
spark plug
sulfur
insulator
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Toru Moriya
透 守屋
Yasuhide Shimanoue
泰英 島ノ上
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度の硫黄成分との接触が発生しうる環境
下においても、硫黄成分との反応による電極消耗等が生
じにくく、ひいては直噴エンジン等に採用した場合でも
電極寿命を十分に確保できるスパークプラグを提供す
る。 【解決手段】 スパークプラグ100は、中心電極3の
軸線方向において火花放電ギャップgの形成される側を
前方側として、接地電極4が接合される側の主体金具1
の端面から接地電極4の前方側の縁までの軸線方向にお
ける距離aが6mm以上であり、かつ、接地電極の少な
くとも表層部が耐硫黄腐食性金属にて構成される。耐硫
黄腐食性金属としては、鉄を主成分としてクロム及びコ
バルトの少なくとも一方を合計にて10重量%以上含有
する鉄基合金を採用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用のスパ
ークプラグと、そのスパークプラグを取り付けて使用す
る内燃機関とに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用のスパークプラグの電極(中
心電極及び接地電極)は、従来、高温強度及び高温耐酸
化性を確保するためにニッケル系材料が用いられてき
た。特に、高温耐酸化性向上のためには、比較的多量の
クロムを配合する必要があり、その中でもニッケル基耐
熱合金の一つであるINCONEL600(英国INCO社の商標名:
Ni−15.5質量%Cr−8.0質量%Fe)は、性
能と価格とのバランスに優れていることから、スパーク
プラグ用電極材料として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が検討したところ、INCONEL600等のニッケル基合金は
高温の耐酸化性に優れているが、硫黄成分(S)との反
応性が高く、高濃度の硫黄成分と高温で接触しうる環境
下では、特に電極が6mm以上に長く突出している場合
に、電極の異常消耗(ひいてはそれによる火花放電ギャ
ップの拡大)や溶損等の不具合が極めて発生しやすいこ
とが判明した。このような不具合が起こりうる状況とし
ては、例えば直噴エンジンでのスパークプラグの使用が
ある。直噴エンジンでは、燃料噴射ポンプにより燃焼室
内にノズルから燃料が直接噴射されるため、噴射燃焼室
内に突き出た高温の発火部に濃厚な燃料ミストが直接ふ
りかかる形となり、燃料中の硫黄成分のアタックを受け
やすくなる。特に、硫黄濃度が高い粗悪燃料を使用した
場合や、エンジンオイル中に硫黄が多く含まれる場合に
は、硫黄成分との反応による電極消耗等が急速に進み、
早々にプラグ寿命が尽きてしまうことにもなりかねな
い。
【0004】また、別のケースとしては、耐汚損性を改
善した内燃機関用のスパークプラグである沿面放電型ス
パークプラグにおいて、以下のような理由により中心電
極の硫黄アタックによる損耗が生ずることがある。沿面
放電型スパークプラグでは、火花放電ギャップにて発生
する火花が、常時あるいは条件により、絶縁体表面を経
由した沿面放電形態にて伝播するように構成されてい
る。例えばセミ沿面放電型スパークプラグと称されるも
のは、中心電極と、その周りを覆う絶縁体と、先端の発
火面が中心電極の側面と対向するように配置された接地
電極とを備えるが、絶縁体の先端部は中心電極と接地電
極の発火面との間(すなわち、火花放電ギャップ)に入
り込む位置関係で配置されている。そして、沿面放電時
には、接地電極発火面と絶縁体表面との間が気中放電と
なる以外は、絶縁体先端面の表面に沿う形態にて飛火す
る形となる。このような沿面放電型のスパークプラグで
は、図6(b)に示すように、絶縁体(2)の表面を這
う火花(S)が頻繁に発生するため、アルミナ等で構成
された絶縁体(2)の表面が削られることがある。絶縁
体(2)が削られて発生したダスト(J)は、放電によ
る電極からの反応生成物と共に、中心電極(3)と絶縁
体貫通孔(2d)との隙間(K)に堆積することがあ
る。このダスト(J)は燃焼ガス中の硫黄成分を吸収し
やすいため、隙間(K)に堆積したダスト(J)に硫黄
成分が濃化されて中心電極(3)の外面部が溶損に至る
のである。
【0005】本発明の課題は、高濃度の硫黄成分との接
触が発生しうる環境下においても、硫黄成分との反応に
よる電極消耗等が生じにくく、ひいては直噴エンジン等
に採用した場合でも電極寿命を十分に確保できるスパー
クプラグと、それを用いた内燃機関とを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために本発明に係るスパークプラグの第一
の構成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられ
る絶縁体と、その絶縁体の外側に設けられる筒状の主体
金具と、基端側が主体金具の一方の端面に接合されると
ともに、先端側が中心電極側に曲げ返されて該中心電極
との間に火花放電ギャップを形成する接地電極とを備
え、中心電極の軸線方向において火花放電ギャップの形
成される側を前方側として、接地電極が接合される側の
主体金具の端面から接地電極の前方側の縁までの軸線方
向における距離が6mm以上であり、かつ、接地電極の
少なくとも表層部が耐硫黄腐食性金属にて構成されてい
ることを特徴とする。
【0007】接地電極が接合される側の主体金具の端面
から接地電極の前方側の縁までの軸線方向における距離
aが6mmを超える場合、接地電極は燃焼室内にて極め
て温度上昇しやすくなり、燃料中の硫黄成分のアタック
を受けたときの硫黄腐食の影響が非常に生じやすい。し
かしながら、接地電極の表層部を耐硫黄腐食性金属にて
構成することにより、上記のような硫黄成分のアタック
を受けても硫黄成分との反応による腐食が軽減され、高
濃度の硫黄成分との接触が発生しうる環境下においても
スパークプラグの接地電極の寿命を長期にわたって確保
することができる。なお、上記第一の構成においては、
前記距離aが7.5mmを超える場合に、特に効果が大
きい。
【0008】上記構成は、1本の接地電極の側面が中心
電極先端面と対向する、いわゆる平行型スパークプラグ
にも、また、中心電極を取り囲む複数の接地電極の先端
面が中心電極側面と対向する多極型スパークプラグに
も、いずれにも適用できる。とりわけ、平行型スパーク
プラグでは、接地電極が中心電極先端部よりも燃焼室内
側に必然的に突出する構造ならざるを得ないために、接
地電極の温度上昇が一層起こりやすい。従って、上記本
発明の第一の構成を適用することによる効果が特に大き
い。
【0009】次に、本発明に係るスパークプラグの第二
の構成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられ
る絶縁体と、その絶縁体の外側に設けられる筒状の主体
金具と、基端側が主体金具の一方の端面に接合されると
ともに、先端側が中心電極と対向して火花放電ギャップ
を形成する接地電極とを備え、中心電極の外径Dと、該
中心電極が挿通される絶縁体の貫通孔の内径dとの差d
−D1が、0.07mm以上確保されてなり、かつ該中
心電極の少なくとも表層部が耐硫黄腐食性金属にて構成
されていることを特徴とする。
【0010】中心電極が硫黄腐食された場合、粉状の腐
食生成物がダストとなって中心電極の外周面と、絶縁体
の貫通孔内面との隙間に堆積する場合がある。上記d−
D1はこの隙間の量を反映したパラメータである。この
隙間量が小さいと、発生したダストが堆積して隙間に高
密度に詰まり、例えば冷熱サイクルが繰り返されたとき
に、中心電極と絶縁体との膨張差によって絶縁体に割れ
が生じたりする不具合を生じることもありうる。しかし
ながら、中心電極の少なくとも表層部を耐硫黄腐食性金
属にて構成することにより、硫黄腐食に伴うダストの発
生が抑制され、隙間にダストが落ちるという現象そのも
のが抑制される上、さらに、d−D1が0.07mm以
上に確保されていることで、隙間に仮にダストが落ちて
も高密度に詰まることが抑制されるので、冷熱サイクル
が繰り返された場合でも絶縁体に割れ等が生じにくくな
る。ただし、d−D1が0.2mmよりも大きくなる
と、耐熱性が低下したり、中心電極の偏心組付けが発生
したりしやすくなることがあるので、d−D1は0.2
mm以下とするのがよい。なお、d−D1は、より望ま
しくは0.07〜0.15mmとなっているのがよい。
なお、この第二の構成は、当然第一の構成と組み合わせ
ることができる。この場合、接地電極についても少なく
とも表層部が耐硫黄腐食性金属にて構成されることにな
り、接地電極の硫黄腐食も効果的に防止ないし抑制する
ことが可能となる。
【0011】上記第二の構成は、沿面放電型スパークプ
ラグ、すなわち、絶縁体が、中心電極の先端部を自身の
先端面に露出させる形にて、該中心電極の外側に配置さ
れ、接地電極は、中心電極の先端部との間に火花放電ギ
ャップを形成するとともに、当該火花放電ギャップにて
絶縁体の先端部表面に沿う沿面火花放電が可能となるよ
うに、絶縁体先端部及び中心電極先端部との間の位置関
係が定められているスパークプラグへの適用が可能であ
る。この場合、前述の通り、絶縁体が削られて発生した
ダストも前記した隙間へ落下するから、d−D1を前記
した範囲に定めることで、冷熱サイクルが繰り返された
場合における絶縁体の割れ等の発生を一層効果的に抑制
することができる。また、絶縁体が削られて発生したダ
ストは硫黄分を吸収して体積膨張するが、d−D1を前
記した範囲に定めておけば、割れ発生等の懸念は生じな
い。他方、ダストは硫黄成分を吸収してこれを濃化させ
る作用も有するので、隙間に臨む中心電極の表面は一層
硫黄腐食を受けやすくなる。そこで、中心電極の外周面
部を少なくとも耐硫黄腐食性金属により構成すると、硫
黄腐食防止にさらに効果的である。
【0012】なお、接地電極あるいは中心電極は、その
全体が耐硫黄腐食性金属にて構成されていてもよいし、
腐食が問題となる表層部のみを耐硫黄腐食性金属にて構
成することもできる。例えば、後者の場合、接地電極及
び中心電極の内部に、銅及びニッケルの少なくとも一方
を主成分とする伝熱促進材料部を形成して、スパークプ
ラグ使用時の熱引きを促すことにより、電極寿命をさら
に向上させることができる。
【0013】耐硫黄腐食性金属としては、具体的には、
鉄を主成分としてクロム及びコバルトの少なくとも一方
を合計にて10質量%以上含有する鉄基合金を採用する
ことができる。鉄は基本的にニッケルよりもはるかに耐
硫黄腐食性に優れ、本発明の目的である硫黄存在下にお
ける電極寿命の向上に有効に寄与する。その理由は、以
下のように推測される。すなわち、ニッケルは、Ni−
S二元系状態図によれば、ニッケル側において硫黄化合
物(Ni)との共晶を形成し、その共晶温度が6
30℃前後と極めて低いため、硫黄とニッケル成分との
反応が急速に進行すると共に、低融点化による溶損も起
こりやすくなる。これに対し、鉄は、Fe−S二元系状
態図によれば、鉄側において硫黄化合物(FeS)との
共晶を形成するものの、その共晶温度は1000℃近く
と高いため硫黄との反応が顕著に抑制されるとともに、
仮に硫黄との化合物が生じても高融点のため溶損が生じ
にくくなると考えられる。
【0014】ただし、鉄系金属は一般には耐酸化性に劣
るので、高温でも十分な耐酸化性が発現されるように、
クロム及びコバルトの少なくとも一方を合計にて10質
量%以上配合する。クロム及びコバルトは、クロムのみ
あるいはコバルトのみで10質量%以上配合してもよい
し、その合計含有量が10質量%以上となるように、両
方を共添加することもできる。なお、本明細書において
「主成分」とは、最も重量含有率の高い成分を意味す
る。
【0015】上記の鉄基合金において、クロムあるいは
コバルトの含有量が増加し過ぎると、材料の脆化ひいて
は加工性の低下を招き、例えば所期の電極形状への加工
が困難となる場合があるので、その合計含有量は30質
量%以下、望ましくは27質量%以下とするのがよい。
【0016】なお、耐硫黄腐食性金属として鉄基合金を
使用する場合は、ニッケルが多く含有されていると、ニ
ッケルと硫黄との反応により耐硫黄腐食性が損なわれる
場合がある。しかしニッケルは、鉄の耐酸化性を向上さ
せる効果も有しているので、耐硫黄腐食性が損なわれな
い範囲にてニッケルを含有させることは可能である。こ
の場合、ニッケルの含有量は30質量%未満、望ましく
は25質量%未満に留めることが望ましい。
【0017】また、上記の鉄基合金には、高温での耐酸
化性を向上させるためにアルミニウムを含有させること
も有効である。アルミニウムの含有量は、例えば2〜5
質量%とするのがよい。アルミニウムの含有量が5質量
%を超えると材料の脆化ひいては加工性の低下を招き、
例えば所期の電極形状への加工が困難となる場合があ
り、2質量%未満では耐酸性向上効果が顕著でなくな
る。アルミニウムの含有量は、望ましくは2〜4質量%
とするのがよい。
【0018】例えば、クロムとアルミニウムを共添加す
ると、一層耐酸化性に優れた鉄基合金が得られる。この
場合、該鉄基合金は、15〜25質量%のクロムと、2
〜5質量%のアルミニウムとを含有するものとするのが
よい。クロムの含有量が25質量%を超えるか、あるい
はアルミニウムの含有量が5質量%を超えると、材料の
脆化ひいては加工性の低下を招き、例えば所期の電極形
状への加工が困難となる場合がある。他方、クロムの含
有量が15質量%未満となるか、あるいはアルミニウム
の含有量が2質量%未満になると、高温での耐酸化性が
十分に確保されなくなる場合がある。該鉄基合金は、望
ましくは、16〜19質量%のクロムと、2〜4質量%
のアルミニウムとを含有するものとするのがよい。ま
た、このような鉄基合金としては、例えば15〜25質
量%のクロムと、2〜5質量%のアルミニウムとを含有
し、残部が鉄及び不可避不純物よりなる電熱用鉄クロム
合金を使用できる。
【0019】一方、ニッケルを主成分とするニッケル基
合金においても、クロムを25質量%以上含有させるこ
とにより、硫黄腐食に対する耐性が顕著に改善され、本
発明でいう耐硫黄腐食性金属として採用することが可能
となる。ニッケルは元来、高温耐酸化性に優れている
上、クロムの配合により該高温耐酸化性が一層向上する
ので、耐硫黄腐食性の改善とも相俟って、苛酷な使用環
境下においてもスパークプラグの電極寿命を長期にわた
って確保することができる。なお、ニッケル基合金を使
用する場合、クロムの含有量は望ましくは30質量%以
上とするのがよい。また、高温強度及び高温耐酸化性確
保のためにアルミニウム(例えば1〜3質量%)や鉄
(例えば3〜20質量%)が含有されていてもよい。こ
のようなニッケル基合金としては、クロムを25質量%
以上するニッケル基耐熱合金を使用できる。
【0020】次に、本発明のスパークプラグを用いるこ
とにより、シリンダヘッド内に燃焼室が形成され、火花
放電ギャップがその燃焼室内に位置するように上記のス
パークプラグがシリンダヘッドに取り付けられるととも
に、当該燃焼室内に燃料を直接噴霧する燃料噴霧装置を
備えた内燃機関を構成することができる。このような直
噴内燃機関に本発明のスパークプラグを適用すること
で、スパークプラグの電極の燃料噴霧に伴う硫黄腐食を
極めて効果的に防止することができ、ひいてはその交換
頻度を低減することが可能となる。
【0021】また、シリンダヘッド内に燃焼室が形成さ
れ、火花放電ギャップが燃焼室内に位置するように、沿
面放電型に構成された本発明の第二の構成に係るスパー
クプラグ(中心電極の少なくとも表層部が前記耐硫黄腐
食性金属にて構成されたもの)が取り付けられた内燃機
関を構成することもできる。絶縁体が削られて発生した
ダストが、スパークプラグの中心電極と絶縁体貫通孔と
の隙間に堆積し、ここに硫黄成分が濃化しても、中心電
極が硫黄腐食されにくくなるのでスパークプラグの寿命
が延び、ひいてはその交換頻度を低減することが可能と
なる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。 (実施例1)図1に示す本発明の一例たるスパークプラ
グ100は、いわゆる平行電極型スパークプラグとして
構成され、筒状の主体金具1、先端部21が突出するよ
うにその主体金具1の内側に嵌め込まれた絶縁体2、先
端に形成された高融点金属発火部31を突出させた状態
で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金
具1に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が
側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の先端部と
対向するように配置された接地電極4等を備えている。
主体金具1の接地電極4が接合される側の端面から、中
心電極3の軸線Oの向きにおいて、接地電極4の前方側
の縁まで測った距離aは6mm以上、あるいは7.5m
m以上である。
【0023】高融点金属発火部31は、Ir、Pt、R
h、W、Re及びRuの少なくともいずれか(例えばI
r)を主成分とする金属又は該金属を主体とする複合材
料で構成される。また、接地電極4には上記高融点金属
発火部31に対向するPt系金属発火部32が形成され
ており、それら高融点金属発火部31と、Pt系金属発
火部32との間の隙間が火花放電ギャップgとされてい
る。
【0024】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための貫通孔6を有している。また、主体金具1は、低
炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパー
クプラグ100のハウジングを構成するとともに、その
外周面には、スパークプラグ100をシリンダヘッド5
3(図7)に取り付けるためのねじ部7が形成されてい
る。
【0025】そして、中心電極3及び接地電極4は少な
くともその表層部が、既に説明した耐硫黄腐食性金属に
て形成されている。耐硫黄腐食性金属として本発明に好
適に使用できる鉄基合金の具体例としては、下記のよう
なものがある。 ・FCHW1(JIS−C2520:電熱用鉄クロム1
種) 主要組成:23〜26質量%Cr、4〜6質量%Al、
残Fe+微量添加元素あるいは不可避不純物 ・FCHW2(JIS−C2520:電熱用鉄クロム2
種) 主要組成:17〜21質量%Cr、2〜4質量%Al、
残Fe+微量添加元素あるいは不可避不純物
【0026】また、耐硫黄腐食性金属として本発明に好
適に使用できるニッケル基合金の具体例としては、下記
のようなものがある; ・INCONEL690 主要組成:30質量%Cr、9.5質量%Fe、残Ni
+微量添加元素あるいは不可避不純物 ・Hastelloy G30 主要組成:29.5質量%Cr、2.0質量%Co、
5.5質量%Mo、2.5質量%W、15.0質量%F
e、残Ni+微量添加元素あるいは不可避不純物
【0027】この実施例では、中心電極3の内部には、
軸線方向に銅あるいは銅合金からなる伝熱促進材料部3
cが形成されており、電極表層部を含む残余の部分が耐
硫黄腐食性金属形成部3dとなっている。また、接地電
極4は、全体が耐硫黄腐食性金属により構成されてい
る。なお、図2に示すように、接地電極4の内部にも同
様の伝熱促進材料部4cを形成することが可能である。
また、伝熱促進材料部3c,4cは、電極温度上昇がそ
れほど問題にならない環境下では、逆に省略することも
可能である。
【0028】さらに、図3に示すように、発火部31,
32を省略し、接地電極4の側面と中心電極3の先端面
との間に火花ギャップgを形成するようにしてもよい。
【0029】図7は上記スパークプラグ100を取り付
けて使用する直噴エンジン(内燃機関)の一例を示して
いる。該直噴エンジン40においてスパークプラグ10
0は、シリンダヘッド53に形成されたプラグホール5
3aに対し、ねじ部7によりねじ込まれる。これによ
り、スパークプラグ100は、火花放電ギャップgが燃
焼室52内に位置するよう、先端部が突出する形態で取
り付けられる。一方、シリンダヘッド53には、燃焼室
52に対し燃料Fを噴霧ポンプ54により直接噴霧する
噴霧ノズル50が取り付けられている。噴霧される燃料
Fは、スパークプラグ100の先端部に直接ふりかかる
形となっている。
【0030】上記のような直噴エンジン40を作動させ
ると、スパークプラグ100の先端部、すなわち接地電
極4と中心電極3とは、燃料Fの燃焼により高温に加熱
される。特に主体金具1の端面から距離aにおいて6m
m以上も突出している接地電極4は、相等の高温となっ
て、その状態で硫黄を含有した燃料Fの噴霧に繰返しさ
らされることとなる。しかしながら、接地電極4と中心
電極3とはいずれも前述の耐硫黄腐食性金属にて構成さ
れているため、硫黄成分のアタックを受けても火花放電
ギャップgの拡大や溶損といった不具合を生じにくい。
なお、中心電極3側がそれほど温度上昇せず、その硫黄
腐食が問題とならない場合は、中心電極3のみ耐硫黄腐
食性金属以外の通常の電極金属素材(例えばINCONEL600
など)にて構成してもよい。
【0031】(実施例2)図4に示すスパークプラグ2
00は、いわゆるセミ沿面放電型スパークプラグとして
構成され、筒状の主体金具1、先端部が突出するように
その主体金具1に嵌め込まれた絶縁体2、その絶縁体2
の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に基端
側が結合され、絶縁体2の先端部を間に挟んで中心電極
3の側面と先端側が対向するように配置された複数の接
地電極4等を備えている。絶縁体2は、例えばアルミナ
あるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により
構成され、図5に示すように、その内部には自身の軸方
向に沿って中心電極3を嵌め込むための孔部(貫通孔)
2dを有している。また、主体金具1は、低炭素鋼等の
金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ1
のハウジングを構成するとともに、その外周面には、図
4に示すように、スパークプラグ200をシリンダヘッ
ドに取り付けるためのねじ部7が形成されている。図4
あるいは図5に示すように、接地電極4は中心電極3の
両側に各1ずつの計2つ設けられており(すなわち、多
極スパークプラグの一種でもある)、それぞれ端面4a
が、絶縁体2を介して中心電極3の側面とほぼ平行に対
向するように曲げて形成される一方、他端側は主体金具
1に対して溶接等により固着・一体化されている。絶縁
体2は先端部が中心電極3の側面と接地電極4の端面4
aとの間に入り込む位置関係で配置されている。
【0032】中心電極3及び接地電極4は、この実施例
では各々全体が前述の耐硫黄腐食性金属にて構成されて
いる。なお、中心電極3及び接地電極4には、熱引きを
改善するために必要に応じて前述の伝熱促進材料部を挿
入することができる。
【0033】以下、スパークプラグ200の作動につい
て説明する。図8に示すように、スパークプラグ200
はねじ部7においてガソリンエンジン(内燃機関)41
に取り付けられ、燃焼室52に供給される混合気への着
火源として使用される。例えば、中心電極3側が負、接
地電極4側が正となるように放電用高電圧が印加される
と、図6(a)に示すように、接地電極4の端面4aと
中心電極3との間で放電により火花Sが発生し、混合気
に着火を行なう。火花Sは絶縁体2の先端部表面に沿う
経路で伝播する。
【0034】内燃機関41を一定以上の高速あるいは高
負荷の条件にて運転すると、火花放電に伴い絶縁体2の
先端部表面が徐々に侵食される。また、電極3,4間に
形成される電界勾配によりイオンが電極面に衝突して、
これを形成している金属成分がスパッタリングされ、そ
の酸化により反応生成物が生ずることもある。その結
果、図6(a)に示すように、これらの絶縁体侵食ある
いは反応生成物がダストJとなって、中心電極3と貫通
孔2dとの隙間Kに堆積する。このダストJは、燃料中
に含まれる硫黄成分を吸収してこれを濃化させつつ、中
心電極3の外周面と接することになるが、中心電極3が
耐硫黄腐食性金属にて構成されているので、中心電極3
の腐食あるいは溶損を起こりにくくすることができる。
【0035】ここで、中心電極3の外径D1と、該中心
電極3が挿通される貫通孔2dの内径dとの差d−D1
は、0.07mm以上確保される。中心電極3の先端部
が基端部3cよりも小径となるように縮径されている場
合、その基端部3cの外径D1と貫通孔2dの内径dと
の差d−D1が、0.07mm以上確保されていればよ
い。この隙間量が小さいと、図6(b)に示すように、
発生したダストJが堆積して隙間Kに高密度に詰まり、
例えば冷熱サイクルが繰り返されたときに絶縁体2に割
れCが生じたりする不具合を生じることもありうる。し
かしながら、d−D1が0.07mm以上に確保されて
いることで、隙間KにダストJが高密度に詰まることが
抑制され、冷熱サイクルが繰り返された場合でも絶縁体
2に割れ等が生じにくくなる。
【0036】また、スパークプラグ200においては、
接地電極4及び/又は中心電極3の、発火面の一部を含
む部分を、Ir、Pt、Rh、W、Re及びRuの少な
くともいずれかを主成分とする金属又は該金属を主体と
する複合材料で構成された耐消耗部とすることができ
る。例えば、図5に示す例では、スパークプラグ200
は、中心電極3の先端面外周部に、帯状の耐消耗部31
が形成されている。耐消耗部31の具体的な材質として
は、Pt−Ni合金、例えばPtを主体としてNiを1
5質量%以上含有する合金を使用することができる。
【0037】なお、図8のガソリンエンジン41は、シ
リンダ膨張時に生ずる負圧により図示しないキャブレタ
ーを介して燃料を空気と混合しつつ霧化する方式を採用
しているが、図7と同様の直噴エンジンとしてもよい。
この場合、上記のダストJによる硫黄成分の濃化に加
え、燃料が電極2,4に直接ふりかかる状況とも相俟っ
て、スパークプラグの電極2,4は硫黄腐食の観点にお
いて非常に厳しい環境にさらされることとなる。しかし
ながら、電極2,4が耐硫黄腐食性金属にて構成されて
いることから、このような環境下においても腐食が進行
しにくく、スパークプラグ200の寿命を延ばすことが
できる。
【0038】なお、この構成においても、主体金具1の
端面から接地電極4の前方側縁までの距離aを6mm以
上とすることができる。この場合、接地電極4の温度上
昇は一層著しくなるが、少なくともその表層部を耐硫黄
腐食性金属にて構成することで、硫黄腐食を効果的に抑
制することができる。
【0039】
【実験例】以下、本発明の効果を確認するために以下の
実験を行った。 (実験例1)まず、図1のスパークプラグの要部とし
て、接地電極の素材として各種合金の線材(1.5mm
×2.8mmの角状断面)を用意し、これを長さ20m
mに切断して試験品とした。なお、採用した素材の合金
組成を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】次に、硫酸ナトリウム9重量部に塩化ナト
リウム1重量部を配合し、これをヒータにより900℃
に加熱して溶融塩浴とした。この溶融塩浴を耐硫黄腐食
試験浴として、各試験品を10時間浸漬した後引き上
げ、蒸留水で洗浄・乾燥した後、接地電極を軸直交断面
にて切断・研磨し、断面を光学顕微鏡にて観察した。そ
の観察像の写真を図9及び図10に示す。図9(a)〜
図9(d)は、耐硫黄腐食性金属として望ましい組成の
合金を電極素材として使用したものであり、表1の番号
1〜4の試験品にそれぞれ対応する。いずれも、腐食あ
るいは溶損が見られず、電極表層部は良好に維持されて
いることがわかる。また、試験終了後に電極表面を電子
プローブ微小解析(EPMA)により、硫黄成分の分布
状況を確認したところ、硫黄成分はほとんど検出されな
かった。すなわち、硫黄による腐食がほとんど進行して
いないことがわかった。
【0042】一方、図10(a)〜(c)は、上記望ま
しい範囲外の合金を電極素材として使用したものであ
り、表1の番号5〜7の試験品にそれぞれ対応する。い
ずれも電極表層部に顕著な腐食あるいは溶損が見られ
る。そして、試験終了後にEPMAにより、電極表面の
硫黄成分の分布状況を確認したところ多量の硫黄成分が
検出され、上記の腐食あるいは溶損が硫黄侵食によるも
のであることがわかった。
【0043】(実験例2)図1に示すスパークプラグに
ついて、第一の構成の効果を確認するために以下の実験
を行った。中心電極の材質として、表1の材質2(FC
HW−2;実施例)と材質5(INCONEL600:比較例)と
を採用し、初期火花放電ギャップ値を0.8〜1.5m
mに調整するとともに、接地電極4の長さを変更するこ
とにより、図1の距離aを6〜8mmの各種値に調整し
た。このスパークプラグを直噴型2000ccの6気筒
ガソリンエンジンに取り付け、さらにエンジンオイルと
して硫黄分を1質量%含有するものを使用して、回転数
5500rpm、スロットル全開状態にて100時間連
続運転し、運転終了後のスパークプラグの接地電極部分
に生じた硫黄腐食の状況を目視確認した。なお、評価
は、硫黄腐食がほとんど生じていなかったものを良好
(○)、硫黄腐食が若干生じていたが、運転中にトラブ
ルは生じなかったものを可(△)、硫黄腐食が甚だし
く、運転中に失火等のトラブルが頻発したものを不良
(×)として行なった。以上の結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】これによると、比較例品は硫黄腐食が生じ
ており、距離aが7.5mmを超えると特に硫黄腐食に
よる不具合が甚だしくなっている。しかしながら、実施
例品は、距離aが8mm程度まで大きくなっても硫黄腐
食の問題を全く生じていないことがわかる。なお、図1
1は、a=8mmのものの、試験後の外観を示すもので
あり、(a)が実施例品、(b)が比較例品である。比
較例品では、硫黄腐食による接地電極の崩壊が顕著であ
るのに対し、実施例品では、硫黄腐食の影響が小さく外
観も良好である。
【0046】(実験例3)実験例1と同じタイプのスパ
ークプラグを用いて、第二の構成の効果を確認するため
に以下の実験を行った。まず、接地電極4及び中心電極
3の双方を、表1の材質2(FCHW−2;実施例)に
て構成し、前記した距離aの値は8mmに固定した。中
心電極3の外径D1を2.6mmに固定し、他方、絶縁
体2の貫通孔6の内径dを2.65〜2.68mmの各
種値に設定することにより、d−D1が、0.05〜
0.08mmの各種値となるように調整した。そして、
各スパークプラグを直噴型6気筒ガソリンエンジンに取
り付け、冷熱サイクル試験として、スロットル全開状
態、エンジン回転数5500rpmでの運転を1分、ア
イドリングを1分行なう運転サイクルを3000回繰り
返した。試験数Nは、各スパークプラグとも5とし、試
験終了後に絶縁体に割れが発生していた試験品数がゼロ
のものを良好、一つでも絶縁体に割れが発生していたも
のを不良として評価した。以上の結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】これを見てもわかるとおり、d−D1を
0.07mm以上とすることにより、割れ発生を効果的
に防止できていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のスパークプラグを示す正面
部分断面図、及びその要部を示す拡大断面図。
【図2】図1のスパークプラグの、第一の変形例を示す
要部拡大断面図。
【図3】図1のスパークプラグの、第二の変形例を示す
要部拡大断面図。
【図4】本発明の実施例2のスパークプラグを示す正面
図。
【図5】図4の要部断面図。
【図6】図4のスパークプラグの作用を比較例と対比し
て説明する断面図。
【図7】図1のスパークプラグを取り付けた直噴ガソリ
ンエンジンの模式図。
【図8】図4のスパークプラグを取り付けたガソリンエ
ンジンの模式図。
【図9】実験例で使用した番号1〜4の試験品(発明
品)の、試験後の接地電極断面を示す拡大写真。
【図10】実験例で使用した番号5〜7の試験品(発明
外品)の、試験後の接地電極断面を示す拡大写真。
【図11】実験例2における、試験後の実施例品と比較
例品との外観を比較して示す写真。
【符号の説明】
100,200 スパークプラグ 1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月19日(2000.9.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】上記のような直噴エンジン40を作動させ
ると、スパークプラグ100の先端部、すなわち接地電
極4と中心電極3とは、燃料Fの燃焼により高温に加熱
される。特に主体金具1の端面から距離aにおいて6m
m以上も突出している接地電極4は、相当の高温となっ
て、その状態で硫黄を含有した燃料Fの噴霧に繰返しさ
らされることとなる。しかしながら、接地電極4と中心
電極3とはいずれも前述の耐硫黄腐食性金属にて構成さ
れているため、硫黄成分のアタックを受けても火花放電
ギャップgの拡大や溶損といった不具合を生じにくい。
なお、中心電極3側がそれほど温度上昇せず、その硫黄
腐食が問題とならない場合は、中心電極3のみ耐硫黄腐
食性金属以外の通常の電極金属素材(例えばINCONEL600
など)にて構成してもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】なお、図8のガソリンエンジン41は、シ
リンダ膨張時に生ずる負圧により図示しないキャブレタ
ーを介して燃料を空気と混合しつつ霧化する方式を採用
しているが、図7と同様の直噴エンジンとしてもよい。
この場合、上記のダストJによる硫黄成分の濃化に加
え、燃料が電極,4に直接ふりかかる状況とも相俟っ
て、スパークプラグの電極,4は硫黄腐食の観点にお
いて非常に厳しい環境にさらされることとなる。しかし
ながら、電極,4が耐硫黄腐食性金属にて構成されて
いることから、このような環境下においても腐食が進行
しにくく、スパークプラグ200の寿命を延ばすことが
できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られる絶縁体と、その絶縁体の外側に設けられる筒状の
    主体金具と、基端側が前記主体金具の一方の端面に接合
    されるとともに、先端側が前記中心電極側に曲げ返され
    て該中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接地
    電極とを備え、 前記中心電極の軸線方向において前記火花放電ギャップ
    の形成される側を前方側として、前記接地電極が接合さ
    れる側の前記主体金具の端面から前記接地電極の前方側
    の縁までの前記軸線方向における距離が6mm以上であ
    り、かつ、前記接地電極の少なくとも表層部が耐硫黄腐
    食性金属にて構成されていることを特徴とするスパーク
    プラグ。
  2. 【請求項2】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られる絶縁体と、その絶縁体の外側に設けられる筒状の
    主体金具と、基端側が前記主体金具の一方の端面に接合
    されるとともに、先端側が前記中心電極と対向して火花
    放電ギャップを形成する接地電極とを備え、 前記中心電極の外径Dと、該中心電極が挿通される前記
    絶縁体の貫通孔の内径dとの差d−D1が、0.07m
    m以上確保されてなり、かつ該中心電極の少なくとも表
    層部が耐硫黄腐食性金属にて構成されていることを特徴
    とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記接地電極の基端側が前記主体金具の
    一方の端面に接合されるとともに、先端側が前記中心電
    極側に曲げ返されて該中心電極との間に火花放電ギャッ
    プが形成され、 前記中心電極の軸線方向において前記火花放電ギャップ
    の形成される側を前方側として、前記接地電極が接合さ
    れる側の前記主体金具の端面から前記接地電極の前方側
    の縁までの前記軸線方向における距離が6mm以上であ
    り、かつ、前記接地電極の少なくとも表層部が耐硫黄腐
    食性金属にて構成されている請求項2記載のスパークプ
    ラグ。
  4. 【請求項4】 前記絶縁体は、前記中心電極の先端部を
    自身の先端面に露出させる形にて、該中心電極の外側に
    配置され、前記接地電極は、前記中心電極の先端部との
    間に火花放電ギャップを形成するとともに、当該火花放
    電ギャップにて前記絶縁体の先端部表面に沿う沿面火花
    放電が可能となるように、前記絶縁体先端部及び中心電
    極先端部との間の位置関係が定められている請求項2又
    は3に記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記耐硫黄腐食性金属は、鉄を主成分と
    してクロム及びコバルトの少なくとも一方を合計にて1
    0質量%以上含有する鉄基合金である請求項1ないし4
    のいずれかに記載のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記鉄基合金はニッケルの含有量が30
    質量%未満である請求項5記載のスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記鉄基合金はアルミニウムを含有する
    請求項5又は6に記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記鉄基合金は、15〜25質量%のク
    ロムと、2〜5質量%のアルミニウムとを含有する請求
    項7記載のスパークプラグ。
  9. 【請求項9】 前記耐硫黄腐食性金属は、ニッケルを主
    成分とし、クロムを25質量%以上含有するニッケル基
    合金である請求項1ないし4のいずれかに記載のスパー
    クプラグ。
  10. 【請求項10】 前記接地電極及び前記主体金具の少な
    くとも一方に、内部に銅及びニッケルの少なくとも一方
    を主成分とする伝熱促進材料部が形成されている請求項
    1ないし9のいずれかに記載のスパークプラグ。
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