JP2001158399A - 衝撃緩和機構 - Google Patents
衝撃緩和機構Info
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Abstract
破裂板に孔が空くことのない、更に衝突時には衝撃緩和
に必要な適切なガス抜き量を確保することができる衝撃
緩和機構を提供すること。 【解決手段】 緩衝対象物に取り付けられた緩衝用袋3
に形成された開口5をゴムシート11で塞ぎ、このゴム
シート11の両面に、ゴムシート11より強度が大き
く、かつ開口5の大きさよりも小さい補強シート13
a、13bを貼り付けて破裂板14を構成する。そし
て、衝撃を受けた瞬間に上昇する緩衝用袋3内部のガス
圧力Pにより破裂板14が縁部11aからはがれるよう
にして、緩衝用袋3から適切な一定の流量でガス抜きを
して緩衝対象物が受ける衝撃力を緩和するようにしてい
る。
Description
の着地時又は着水時の衝撃をエアバッグを用いて緩和す
る衝撃緩和機構に関する。
無人飛行機1の着陸は図6に示すようにパラシュート2
を開いて行う。しかし、パラシュート2で減速している
とは言え、まだ落下スピードが大きく無人飛行機1は着
地時に衝撃を受けてしまう。
中、例えば高度1kmの高さで、高度センサの検知によ
り、機体下部に収納された布で成る緩衝用袋(以下エア
バッグと呼ぶ)内に例えば窒素ガスを導入して膨らませ
る。図7は、エアバッグ3にガスを導入し膨らみ始めた
状態を示し、図8は、内部にガスが充填され完全に膨ら
んだ状態を示す。なお、エアバッグ3の側面には開口が
形成され、この開口は薄板状の破裂板4で塞がれてい
る。
に示されるようにエアバッグ3は飛行機1の重みで押し
つぶされる。このとき、エアバッグ3内部にガスが閉じ
込められたままの状態では、飛行機1は、押しつぶされ
たエアバッグ3から上向きの復元力を受け衝撃を受け
る。更にこの後、地上Gで弾んでしまうと飛行機1が横
転してしまうおそれがある。
を塞ぐ破裂板4が設けられており、図9に示すように、
着地時にはエアバッグ3が押しつぶされることによって
内部のガス圧力が瞬間的に上昇し、この圧力で薄板状の
破裂板4を破壊して、開口5より内部のガスを抜くよう
にしている。そして、徐々にエアバッグ3はしぼんでい
き、飛行機1は衝撃力を受けることなく着地する(図1
0)。なお、開口5はエアバッグ3の対向する側面に対
称的に一対形成されている。
断面図を示し、図において開口5を挟んで右側がエアバ
ッグ3の内部、左側がエアバッグ3の外部である。開口
5は第1従来例の破裂板としてのアルミ箔6により塞が
れている。図12は、図11における[12]−[1
2]線方向のエアバッグ3内部から見た背面図であり、
図13は、この第1従来例におけるエアバッグ3の斜視
図である。
あり、このアルミ箔6の縁部及びエアバッグ3の開口5
との境目部分を、2つの金属製のフランジ7a、7bと
で挟んで複数のボルト8とナット9とにより締め付けて
開口5を塞いでいる。
部のガス圧力がアルミ箔6に作用すると、アルミ箔6は
縁部から全周にわたって円形状にはぎ取られて、開口5
の全面積にわたってエアバッグ3内外が連通する。これ
により、開口5よりエアバッグ3内のガス抜きが行われ
る。
示されるように、飛行機1内に設置された収納ケース1
0に小さく折りたたんで収納される。上記第1従来例に
おける金属製フランジ7a、7bは折り曲げることはで
きない。従って、折りたたんだときの大きさは金属製フ
ランジ7a、7bの径によって決まってしまい、より小
さく折りたたもうとしてもその大きさは限られてしま
う。よって、その分収納スペースは大きくなる。特に全
体的なスペースが限られる飛行機では、収納スペースを
小さくすることは重要である。また、エアバッグ3はそ
の一部が飛行機1に固定されており、すなわち収納ケー
ス10に一部分を固定した状態で収納されるので折りた
たみ方も制限され、このことも折り曲げられない金属製
フランジ7a、7bを用いた第1従来例のエアバッグ3
の収納性をより悪くしている。
ルミ箔6はエアバッグ3の布と接触しており、この状態
で例えば飛行中の振動により擦れると、図12に示され
るようにアルミ箔6が傷つき小さな孔hがあくことがあ
る。孔hがあいてしまうとエアバッグ3にガスを導入し
て膨らませたとき、その孔hからガスが漏れて、着地時
にはすでにエアバッグ3がしぼんでしまっており、緩衝
用袋としての役割を果たさなくなってしまう。
を塞ぐ破裂板としてシリコンゴムシート11を用いてい
る。シリコンゴムシート11は、直径150mm、厚さ
0.3mmで、エアバッグ3内部側の裏面に接着されて
開口5を塞いでいる。シリコンゴムシート11は可とう
性があり折り曲げることができるので、エアバッグ3を
より小さくたためて、収納スペースを小さくすることが
できる。
があるため、着地時に急上昇するエアバッグ3内部のガ
ス圧力Pを受けると、図16及び図17に示すように、
外側へ膨らんで引き伸ばされて強度の分布が均一でなく
なり、そして局所的に強度の弱くなった部分から破れ、
その破れた孔12からガスが抜けていく。
いと上述したように機体はエアバッグ3から上向きの衝
撃力を受けたり、弾んでしまうので、着地時にはある圧
力以下に内部のガス圧を抑える必要がある。しかし、上
記第2従来例ではガス抜きの孔12は開口5全面積から
ガス抜きされる第1従来例に比べて小さく、従ってガス
の抜ける流量も小さい。また、破れ方により孔12の大
きさも変わってきてガス抜き量もばらつく。従って、着
地時に内部の圧力を機体に衝撃を及ぼさない適切な圧力
に制御できない。
てシリコンゴムシート11はエアバッグ3と擦れて小さ
な孔hがあく可能性がある。
従来例は収納性が悪いという問題があり、この点を改善
する第2従来例は着地時のガス抜き量を適切に得られな
いという問題点がある。更に、第1、第2の従来例は共
に収納時に破裂板を傷つけ孔をあけてしまうおそれがあ
る。
時の大きさを小さくでき、また収納時に破裂板に孔があ
くことのない、更に衝突時には衝撃緩和に必要な適切な
ガス抜き量を確保することができる衝撃緩和機構を提供
することを課題とする。
あたり、本発明では、緩衝対象物に取り付けられた緩衝
用袋に形成された開口をゴムシートで塞ぎ、このゴムシ
ートの両面に、ゴムシートより強度が大きく、かつ開口
の大きさよりも小さい補強シートを貼り付けて破裂板を
構成する。そして、衝撃を受けた瞬間に上昇する緩衝用
袋内部のガス圧力により破裂板が縁部からはがれるよう
にして、緩衝用袋から適切な一定の流量でガス抜きをし
て緩衝対象物が受ける衝撃力を緩和するようにしてい
る。
て図面を参照して説明する。
と同様に、緩衝対象物としての無人飛行機1に取り付け
られたエアバッグ3と、そのエアバッグ3の対向する側
面に一対形成された円形の開口を塞ぐ破裂板とから成
る。
実施の形態による破裂板14の断面図である。図2は図
1における[2]−[2]線方向のエアバッグ3外部か
ら見た正面図である。破裂板14は、第2従来例と同様
にエアバッグ3内部の裏面に接着され開口5を塞ぐシリ
コンゴムシート11と、このシリコンゴムシート11の
両面に貼り付けられた円形の補強シート13a、13b
とから成る。補強シート13a、13bの材質はエアバ
ッグ3と同じアラミド繊維の布であり、シリコンゴムシ
ート11より十分に強度は大きい。補強シート13a、
13bの大きさは開口5の径より小さく、エアバッグ3
と補強シート13a、13bとの間に1〜10mm幅の
環状のシリコンゴムシート11のみの部分11aが形成
される。
ように構成され、次にその作用について説明する。
グ3内部のガス圧力の上昇により、破裂板14はこの圧
力Pを受けて少し外側へ膨らみ、補強シート13a、1
3bの貼られていない強度の弱い部分11aから、図4
に示すように剥れる。すなわち、強度の弱い部分を縁の
ところに限定することで、破裂板14は開口5の全面積
にわたって円形状に縁から剥れる。これにより、開口5
の全面積にわたってエアバッグ3内外が連通してガス抜
きされ、着地後のエアバッグ内部の圧力を、緩衝作用を
得るべく所定の一定流量で低下させることができる。
可とう性があり、折り曲げ可能である。従って、収納性
にも優れている。更に、補強シート13a、13bはシ
リコンゴムシート11の表面を保護する役割も果たして
おり、収納時にエアバッグ3と擦れてシリコンゴムシー
ト11に孔があくのを防ぐことができる。
開口5がエアバッグ3の着水面に近い下の方に形成され
ていると、着水時、開口5より水が侵入しガス抜きの妨
げになってしまう。そこで、本実施の形態では、開口5
はエアバッグ3の高さの半分よりも上側(飛行機1側)
に形成している。
けることで、ガス抜きの際、エアバッグ3が偏らずにつ
ぶれてしぼんでいき、飛行機1を水平に保った状態で着
地させることができる。
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
11を用いたが、これ以外の合成ゴムや天然ゴムのシー
トを用いてもよい。しかし、飛行機1が音速で飛行する
と、その機体表面は数百度になる。多少断熱していると
は言えこの熱は機体表面近くに収納されたエアバッグ3
に伝わってしまう。そこで、熱の影響を受けるような場
合には耐熱性のあるシリコンゴムシート11が有効であ
る。
a、13bとしてアラミド繊維の布を用いたが、これ以
外の布や、更にはゴムシート11より強度が大きく、可
とう性を有するシートであれば布以外でも良く、例えば
革を用いても良い。これはエアバッグ3の材質について
も言える。
に形成したが、これより多くても、あるいは1カ所でも
よい。また、開口5は円形に限らず、例えば四角形でも
よい。
平方向に走行している車両の衝突時の衝撃緩和にも適用
可能である。
によれば、エアバッグ収納時のスペースを小さくするこ
とができ、またガス抜き前における破裂板の損傷を防ぐ
ことができ、更に着地又は着水の際の衝突時には衝撃緩
和に必要なガス抜き量を確保して適切な衝撃緩和作用を
得ることができる。
及びこれを塞ぐ破裂板の断面図である。
ある。
同破裂板の断面図である。
れた瞬間の同破裂板の断面図である。
面図である。
導入し始めた状態の無人飛行機の側面図である。
人飛行機の側面図である。
の側面図である。
受けて着地した無人飛行機の側面図である。
れを塞ぐ破裂板の断面図である。
背面図である。
の収納ケースの斜視図である。
れを塞ぐ破裂板の断面図である。
けて破れた状態の断面図である。
正面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 緩衝対象物に取り付けられた緩衝用袋に
少なくとも1つの開口が形成され、該開口は薄板状の破
裂板で塞がれており、前記袋の内部にガスを充填し、衝
撃を受けた瞬間に上昇する前記袋内部の前記ガスの圧力
により前記破裂板を破壊し、前記ガスを前記開口から前
記袋の外部へ抜いて、前記緩衝対象物が受ける衝撃力を
緩和するようにした衝撃緩和機構において、 前記破裂板は、前記開口を塞ぐゴムシートと、該ゴムシ
ートの両面に貼り付けられ、該ゴムシートより強度が大
きく、前記開口の大きさよりも小さい補強シートとから
成ることを特徴とする衝撃緩和機構。 - 【請求項2】 前記ゴムはシリコンゴムであることを特
徴とする請求項1に記載の衝撃緩和機構。 - 【請求項3】 前記開口を前記袋の中心位置に対して前
記緩衝対象物側に形成したことを特徴とする請求項1又
は請求項2に記載の衝撃緩和機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34108399A JP4394229B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 衝撃緩和機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34108399A JP4394229B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 衝撃緩和機構 |
Publications (2)
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---|---|
JP2001158399A true JP2001158399A (ja) | 2001-06-12 |
JP4394229B2 JP4394229B2 (ja) | 2010-01-06 |
Family
ID=18343102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34108399A Expired - Lifetime JP4394229B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 衝撃緩和機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4394229B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101734376A (zh) * | 2009-12-31 | 2010-06-16 | 北京航空航天大学 | 一种可模块化装载伞降回收的小型多用途无人机 |
JP2016518286A (ja) * | 2014-02-27 | 2016-06-23 | エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド | 衝突保護装置 |
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-
1999
- 1999-11-30 JP JP34108399A patent/JP4394229B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
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JP7034091B2 (ja) | 2016-12-20 | 2022-03-11 | 日本化薬株式会社 | 飛行体用のエアバッグ装置 |
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Also Published As
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---|---|
JP4394229B2 (ja) | 2010-01-06 |
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