JP2001157596A - 発酵法によるl−アミノ酸の製造法 - Google Patents

発酵法によるl−アミノ酸の製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品、化学品、食品および飼料用添加物な
どとして有用なL−アミノ酸の工業的に効率のよい製造
法を提供する。 【解決手段】 L−アミノ酸生産能を有し、DNAジャ
イレース阻害剤に耐性を有する微生物、またはL−アミ
ノ酸生産能を有しDNAジャイレース阻害剤およびアミ
ノキノリン誘導体に耐性を有する微生物を培地に培養
し、該微生物培養物中にL−アミノ酸を生成蓄積させ、
該培養物からL−アミノ酸を採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、発酵法によるL
−アミノ酸の工業的に効率の良い製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】糖から直接L−アミノ酸を生成蓄積させ
る直接発酵法としては、コリネバクテリウム属、ブレビ
バクテリウム属、エシェリヒア属、セラチア属、アース
ロバクター属などの微生物の野生株から誘導した突然変
異株を用いる方法が知られている。例えばL−アミノ酸
生産性変異株としては、アミノ酸等の栄養要求性を有し
た菌株(特公昭56-10037)、アミノ酸のアナロ
グやビタミン等の耐性変異を有した菌株(特開昭56-
134993、特開昭62-44193)、栄養要求性
変異とアミノ酸のアナログ耐性変異を共有した菌株(特
開昭50-31093、特開昭56-134993)、分
解能の低下した菌株(特開昭63-273487、特公
昭52-48195)、あるいはアミノアシルt−RN
A合成酵素に基質親和性が減少した変異を有する菌株
(特開平4-330275)等が知られている。
【0003】L−トリプトファンの製造においては、ア
ミノキノリン誘導体またはフェノチアジン誘導体に対す
る耐性を付与することでアミノ酸生産性を向上させた例
(特開平4−112795)が報告されている。
【0004】さらにアミノ酸の生合成に係わる遺伝子を
含む組換え体DNAで形質転換された菌株を用いること
で、アミノ酸の生産性を向上することができることも知
られている(特開昭58-893、特開昭60-1299
5、特開昭60−210994、特開昭60-3069
3、特開昭61-195695、特開昭61−2719
81、特開平2-458、特開平2-42988、特公平
1−42676、特公平5−11960、特公平5−2
6467)。
【0005】DNAジャイレース欠損株ではヒスチジン
合成系に関与するオペロンの発現量が上昇すること[Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 517 (1987)]、DNAジ
ャイレース変異株ではHis-tRNAを含むいくつかのアミノ
酸t-RNAレベルが低下していること[J. Mol. Biol., 66,
131 (1972)]が報告されているが、DNAジャイレース
阻害剤耐性とアミノ酸生産性の関係についての報告はさ
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の目的は、医
薬品、化学品、食品および飼料添加物などとして有用な
L−アミノ酸の工業的に効率のよい製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本願発明は、以下
の(1)〜(14)に関する。 (1) L−アミノ酸生産能を有し、かつDNAジャイ
レース阻害剤に対する耐性を有する微生物を培地に培養
し、培養物中に該L−アミノ酸を生成蓄積させ、該培養
物から該L−アミノ酸を採取することを特徴とする、L
−アミノ酸の製造法。 (2) DNAジャイレース阻害剤が、ナリジキシン
酸、オキソリン酸、クーママイシン、ノボビオシン、お
よびこれらの物質のアルカリ金属塩からなる群より選ば
れるDNAジャイレース阻害剤である、上記(1)のL
−アミノ酸の製造法。 (3) 微生物がアミノキノリン誘導体に対する耐性を
有する微生物である、上記(1)のL−アミノ酸の製造
法。
【0008】(4) アミノキノリン誘導体が、クロロ
キン、アモジアキン、ペンタキン、プリマキンおよびこ
れらの物質のアルカリ金属塩からなる群より選ばれるア
ミノキノリン誘導体である、上記(3)のL−アミノ酸
の製造法。 (5) L−アミノ酸がL−ヒスチジンである、上記
(1)〜(4)いずれか1つに記載のL−アミノ酸の製
造法。 (6) 微生物がセラチア属、コリネバクテリウム属、
アースロバクター属、ミクロバクテリウム属、バチルス
属、エシェリヒア属からなる群より選ばれる微生物であ
る、上記(1)または(3)のL−アミノ酸の製造方
法。 (7) 微生物がエシェリヒア・コリH−9342(F
ERM BP−6675)およびエシェリヒア・コリH
−9343(FERM BP−6676)からなる群より
選ばれる微生物である、上記(6)のL−アミノ酸の製
造法。 (8) L−アミノ酸生産能を有し、かつDNAジャイ
レース阻害剤に対する耐性を有する微生物。
【0009】(9) DNAジャイレース阻害剤が、ナ
リジキシン酸、オキソリン酸、クーママイシン、ノボビ
オシン、およびこれらの物質のアルカリ金属塩からなる
群より選ばれるDNAジャイレース阻害剤である、上記
(8)の微生物。
【0010】(10) 微生物がアミノキノリン誘導体
に対する耐性を有する微生物である、上記(8)または
(9)の微生物。 (11) アミノキノリン誘導体が、クロロキン、アモ
ジアキン、ペンタキン、プリマキンおよびこれらの物質
のアルカリ金属塩からなる群より選ばれるアミノキノリ
ン誘導体である、上記(10)の微生物。 (12) L−アミノ酸がL−ヒスチジンである、上記
(8)の微生物。 (13) 微生物がセラチア属、コリネバクテリウム
属、アースロバクター属、ミクロバクテリウム属、バチ
ルス属、エシェリヒア属からなる群より選ばれる微生物
である、上記(8)〜(12)いずれか1つに記載の微
生物。 (14) エシェリヒア・コリH−9342(FERM
BP−6675)およびエシェリヒア・コリH−93
43(FERM BP−6676)から選ばれる微生物。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明の微生物としては、L−
アミノ酸生産能を有し、かつDNAジャイレース阻害剤
に対する耐性を有する微生物であればいずれも用いるこ
とができる。また、該微生物がさらにアミノキノリン誘
導体に対する耐性を有する微生物であればより好まし
い。該微生物としては、例えば、セラチア属、コリネバ
クテリウム属、アースロバクター属、ミクロバクテリウ
ム属、バチルス属、エシェリヒア属に属する微生物、例
えばSerratia ficariaSerratia fonticolaSerratia
liquefaciensSerratia marcescensCorynebacteriu
m glutamicumCorynebacterium mycetoidesCoryneba
cterium variabilisCorynebacterium ammoniagenes
Arthrobacter crystallopoietesArthrobacter duodec
adisArthrobacterramosusArthrobacter sulfureu
sArthrobacter aurescensArthrobacter citreusA
rthrobacter globiformisMicrobacterium ammoniaphi
lumBacillussubtilisBacillus amyloliquefacine
sEscherichia coli等をあげることができる。
【0012】本願発明に用いられるDNAジャイレース
阻害剤は、細菌に存在するII型トポイソメラーゼの一種
であるDNAジャイレース(DNA gyrase)を阻害する物質
であればいずれでも用いられる。例えば、ナリジキシン
酸(nalidixic acid)、オキソリン酸(oxolinic acid)、
クーママイシン(coumermycin)、ノボビオシン(novobioc
in)などが用いられる。また、これら物質のアルカリ金
属塩などの塩も用いられる。ここで、アルカリ金属はナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属であればいずれで
も用いられる。
【0013】本願発明に用いられるアミノキノリン誘導
体は、アミノキノリン骨格を有する物質であればいずれ
でも用いられる。例えば、クロロキン(chloroquine)、
アモジアキン(amodiaquine)などの4-アミノキノリン誘
導体や、ペンタキン(pentaquine)、プリマキン(primaqu
ine)などの8-アミノキノリン誘導体などが用いられ
る。また、これら物質のアルカリ金属塩などの塩も用い
られる。これら物質は、いずれも抗マラリア薬(antimal
arial drugs)として知られている。ここで、アルカリ金
属はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属であればい
ずれでも用いられる。
【0014】本願発明の微生物は、L−アミノ酸を生産
する能力を有する微生物に紫外線照射やN-メチル-N′-
ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)などの突然変異誘発
剤による通常の変異処理を施し、該変異株を親株が生育
できないか、または生育が不良となる濃度のDNAジャ
イレース阻害剤を含む寒天平板培地上で通常の条件下で
培養し、生じたコロニーのうちで親株よりも生育が速い
か、または大きなコロニーを生ずる株を選択することに
よりDNAジャイレース阻害剤耐性株として取得するこ
とができる。
【0015】また、該DNAジャイレース阻害剤耐性株
に突然変異処理を施し、該変異株を親株が生育できない
か生育が不良となる濃度のアミノキノリン誘導体を含む
寒天平板培地上で培養し、生じたコロニーのうちで親株
よりも大きなコロニーを選択することにより、DNAジ
ャイレース阻害剤耐性で、かつアミノキノリン誘導体耐
性な株を取得することができる。
【0016】上記L−アミノ酸生産能を有する微生物と
して公知のL−アミノ酸生産能を有する微生物を用いて
も良いし、また公知の方法により新たに野生型株から取
得しても良い。公知の方法としては上記の変異処理法の
他にも、細胞融合法、形質導入法、その他の遺伝子組換
え技法[いずれもMolecular Cloning, A Laboratory Man
ual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory
Press (1989)(以下、モレキュラー・クローニング第
2版と略す)]等をあげることができる。
【0017】本願発明の微生物は、DNAジャイレース
阻害剤に対する耐性、該耐性およびアミノキノリン誘導
体に対する耐性を有する微生物を、通常の変異処理法を
用いて取得した後、これら微生物にアミノ酸生産能を上
記方法により付与することによっても取得することがで
きる。本願発明の微生物として、具体的にはエシェリヒ
ア・コリH−9342(FERM BP−6675)、
およびエシェリヒア・コリH−9343(FERMBP
−6676)をあげることができる。
【0018】本願発明の微生物を用いたL−アミノ酸の
生産は、通常の細菌培養法により実施することができ
る。L−アミノ酸の生産に用いる培地としては、炭素
源、窒素源、無機物、その他使用菌株の必要とする微量
の栄養素を程よく含有するものならば、合成培地または
天然培地いずれも使用可能である。
【0019】炭素源としては、グルコース、フラクトー
ス、ラクトース、糖蜜、セルロース加水分解物、粗糖加
水分解物、澱粉加水分解物などの炭水化物、ピルビン
酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸、グ
リセリン、エタノールなどのアルコールなどが用いられ
る。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウムなどの各種無機塩類、有機酸のアンモニウム塩、ア
ミン類、ペプトン、肉エキス、コーンスチープリカー、
カゼイン加水分解物、大豆粕加水分解物、各種発酵菌体
およびその消化物などが用いられる。
【0020】無機物としては、リン酸第一カリウム、リ
ン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一
鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、塩化カルシウム、炭酸カル
シウムなどが用いられる。培養は、振盪培養または通気
撹拌培養などの好気的条件下にて行われ、培養温度は2
0〜40℃で、好ましくは28〜37℃の範囲である。
培地のpHはpH5〜9の範囲で、好ましくは中性付近
に保持する。培地のpH調整は炭酸カルシウム、無機あ
るいは有機の酸、アルカリ溶液、アンモニア、pH緩衝
液などによって行う。通常1〜7日間の培養により、培
養液中にL−アミノ酸が生成蓄積する。
【0021】培養終了後、培養液から菌体などの沈殿物
を除去し、イオン交換処理法、濃縮法、塩析法などを併
用することにより、培養液からL−アミノ酸を回収する
ことができる。本願発明により製造することができるL
−アミノ酸は特に限定されないが、例えばL−ヒスチジ
ンがあげられる。以下に本願発明の実施例を示すが、本
願発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0022】
【実施例】実施例1 DNAジャイレース阻害剤、また
はDNAジャイレース阻害剤およびアミノキノリン誘導
体に対する耐性を有するL−ヒスチジン生産性変異株の
取得 ブタペスト条約に基いて平成11年 3月9日付けで、
FERM BP−6673 として工業技術院生命工学工
業技術研究所(日本国茨城県つくば市東1丁目1番3
号)に寄託されている、メチオニン要求性のエシェリヒ
ア・コリATCC21318より誘導した1,2,4−
トリアゾールアラニンに対する耐性を有するL−ヒスチ
ジン生産性変異株H−9340に、常法に従って、N-メ
チル-N′-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)による変
異処理(0.2mg/ml、30℃、30分間)を施し
た後、ノボビオシン一ナトリウム塩を1g/L含む寒天
平板培地〔グルコース 0.2%、リン酸一カリウム
0.3%、リン酸二ナトリウム0.6%,硫酸マグネシ
ウム 0.01%、塩化ナトリウム 0.05%,塩化ア
ンモニウム 0.1%、 栄養要求物質(DL−メチオニ
ン)50mg/L、寒天 1.5%、pH7.2〕に塗
布した。
【0023】該寒天平板培地を30℃で2〜6日間培養
し、生育してきた大きなコロニーを釣菌分離してH−9
342を取得した。さらに、NTGによる変異処理(0.
2mg/ml、30℃、30分間)を施した後、プリマ
キン二ナトリウム塩を150mg/L含む寒天平板培地
に塗布し、30℃で2〜6日間培養し、生育してきた大
きなコロニーを釣菌分離してH−9343を取得した。
これら菌株はブタペスト条約に基いて平成11年3月9
日付けで、H−9342はFERM BP−6675 と
して、またH−9343はFERM BP−6676と
して工業技術院生命工学工業技術研究所(日本国茨城県
つくば市東1丁目1番3号)に寄託されている。
【0024】実施例2 プリマキンまたはノボビオシン
を含む寒天平板培地での生育比較試験 実施例1で取得した変異株H−9342、H−9343
のプリマキンまたはノボビオシン含有寒天平板培地での
生育を親株H−9340と比較した。
【0025】それぞれの変異株を取得した時と同濃度の
プリマキン二ナトリウム塩またはノボビオシン一ナトリ
ウム塩を含む上記寒天平板培地上に、天然培地で24時
間培養した各菌体を生理食塩水に懸濁して1〜10ce
lls/cm2になるように塗布し、33℃、4日間培
養した。該培養による生育の可否を第1表に示した。親
株であるH−9340は、いずれの薬剤を含む寒天培地
上でも全く生育できなかった。また、H−9342はプ
リマキン含有培地に生育できなかった。
【0026】
【表1】
【0027】実施例3 L−ヒスチジンの製造 実施例1で取得した変異株H−9342、H−934
3、または親株H−9340を用いたL−ヒスチジンの
製造を以下の方法で行った。H−9340とそれぞれの
変異株を、太型試験管中の種培地(グルコース 2%、
糖蜜0.5%、コーンスチープリカー 1%、硫安 1.
2%、リン酸一カリウム 0.3%、硫酸マグネシウム
0.015%、DL−メチオニン 600mg/L、ア
デニン 100mg/L、炭酸カルシウム 3%、pH
6.2)6mlに接種して、30℃で12時間振盪培養
した。
【0028】得られた種培養液0.1mlを、それぞれ
太型試験管中の生産培地(グルコース 6%、コーンス
チープリカー 1%、硫酸アンモニウム 2.4%、リン
酸一カリウム 0.4%、硫酸マグネシウム 0.015
%、チアミン塩酸塩 10mg/L、パントテン酸カル
シウム 10mg/L、炭酸カルシウム 3%、pH6.
5)5mlに接種して、30℃で48時間振盪培養し
た。
【0029】培養後、培養液中のL−ヒスチジンの蓄積
量を、高速液体クロマトグラフィー法により定量した。
結果を第2表に示した。親株H−9340に比べ変異株
H−9342のL−ヒスチジン生産性、ならびにH−9
342に対するH−9343のL−ヒスチジン生産性は
向上していた。
【0030】
【表2】
【0031】また、H−9343の種培養液100ml
を、2Lの小型発酵槽中の発酵培地(グルコース 6
%、コーンスチープリカー 1%、硫酸アンモニウム
0.5%、リン酸一カリウム 0.4%、硫酸マグネシ
ウム 0.05%、塩化カルシウム100mg/L 、p
H6.5)600mlに植菌し、30℃、撹拌数800
rpm、通気量1L/分で培養した。培養中のpH調整
および窒素源の供給はアンモニア水で行い、pH6.5
±0.2に維持した。グルコース、硫酸アンモニウム、
リン酸一カリウムを適宜供給しつつ、70時間培養し
た。
【0032】その結果、培養液中のL−ヒスチジン蓄積
量は46.5g/Lであった。またH−9340を同様
に培養した時のL−ヒスチジン蓄積量は27.7g/L
であった。
【0033】
【発明の効果】本願発明により、L−アミノ酸生産能を
有し、かつDNAジャイレース阻害剤に対する耐性を有
する微生物、またはL−アミノ酸生産能を有し、かつD
NAジャイレースおよびアミノキノリン誘導体に対する
耐性を有する微生物を取得し、培地で培養することで、
L−アミノ酸の生産性を向上させることができ、L−ア
ミノ酸を工業的に効率よく、かつ安価に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 13/04 (C12P 13/04 C12R 1:06) C12R 1:06) (C12P 13/04 (C12P 13/04 C12R 1:07) C12R 1:07) (C12P 13/04 (C12P 13/04 C12R 1:15) C12R 1:15) (C12P 13/04 (C12P 13/04 C12R 1:185) C12R 1:185) (C12P 13/04 (C12P 13/04 C12R 1:425) C12R 1:425) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:06) C12R 1:06) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:07) C12R 1:07) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:15) C12R 1:15) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:185) C12R 1:185) (C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:425) C12R 1:425) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:01) C12R 1:01) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:06) C12R 1:06) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:07) C12R 1:07) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:15) C12R 1:15) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:185) C12R 1:185) (C12P 13/24 (C12P 13/24 C12R 1:425) C12R 1:425)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−アミノ酸生産能を有し、かつDNA
    ジャイレース阻害剤に対する耐性を有する微生物を培地
    に培養し、培養物中に該L−アミノ酸を生成蓄積させ、
    該培養物から該L−アミノ酸を採取することを特徴とす
    る、L−アミノ酸の製造法。
  2. 【請求項2】 DNAジャイレース阻害剤が、ナリジキ
    シン酸、オキソリン酸、クーママイシン、ノボビオシ
    ン、およびこれらの物質のアルカリ金属塩からなる群よ
    り選ばれるDNAジャイレース阻害剤である、請求項1
    記載のL−アミノ酸の製造法。
  3. 【請求項3】 微生物がアミノキノリン誘導体に対する
    耐性を有する微生物である、請求項1記載のL−アミノ
    酸の製造法。
  4. 【請求項4】 アミノキノリン誘導体が、クロロキン、
    アモジアキン、ペンタキン、プリマキンおよびこれらの
    物質のアルカリ金属塩からなる群より選ばれるアミノキ
    ノリン誘導体である、請求項3記載のL−アミノ酸の製
    造法。
  5. 【請求項5】 L−アミノ酸がL−ヒスチジンである、
    請求項1〜4いずれか1項に記載のL−アミノ酸の製造
    法。
  6. 【請求項6】 微生物がセラチア属、コリネバクテリウ
    ム属、アースロバクター属、ミクロバクテリウム属、バ
    チルス属、エシェリヒア属からなる群より選ばれる微生
    物である、請求項1または3記載のL−アミノ酸の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 微生物がエシェリヒア・コリH−934
    2(FERM BP−6675)およびエシェリヒア・コ
    リH−9343(FERM BP−6676)からなる群
    より選ばれる微生物である、請求項6記載のL−アミノ
    酸の製造法。
  8. 【請求項8】 L−アミノ酸生産能を有し、かつDNA
    ジャイレース阻害剤に対する耐性を有する微生物。
  9. 【請求項9】 DNAジャイレース阻害剤が、ナリジキ
    シン酸、オキソリン酸、クーママイシン、ノボビオシ
    ン、およびこれらの物質のアルカリ金属塩からなる群よ
    り選ばれるDNAジャイレース阻害剤である、請求項8
    記載の微生物。
  10. 【請求項10】 微生物がアミノキノリン誘導体に対す
    る耐性を有する微生物である、請求項8または9記載の
    微生物。
  11. 【請求項11】 アミノキノリン誘導体が、クロロキ
    ン、アモジアキン、ペンタキン、プリマキンおよびこれ
    らの物質のアルカリ金属塩からなる群より選ばれるアミ
    ノキノリン誘導体である、請求項10記載の微生物。
  12. 【請求項12】 L−アミノ酸がL−ヒスチジンであ
    る、請求項8記載の微生物。
  13. 【請求項13】 微生物がセラチア属、コリネバクテリ
    ウム属、アースロバクター属、ミクロバクテリウム属、
    バチルス属、エシェリヒア属からなる群より選ばれる微
    生物である、請求項8〜12いずれか1項に記載の微生
    物。
  14. 【請求項14】 エシェリヒア・コリH−9342(F
    ERM BP−6675)およびエシェリヒア・コリH
    −9343(FERM BP−6676)から選ばれる微
    生物。
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