JP2001157109A - 電子カメラおよび画像データ処理用記録媒体 - Google Patents

電子カメラおよび画像データ処理用記録媒体

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JP2001157109A
JP2001157109A JP33285499A JP33285499A JP2001157109A JP 2001157109 A JP2001157109 A JP 2001157109A JP 33285499 A JP33285499 A JP 33285499A JP 33285499 A JP33285499 A JP 33285499A JP 2001157109 A JP2001157109 A JP 2001157109A
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imaging
image
electronic camera
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signals
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JP33285499A
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Hideaki Matsuda
英明 松田
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異なる撮像条件で撮像した2つの撮像信号を合
成して、合成した撮像信号のS/N比を向上する。 【解決手段】被写体光Lがレンズ3および絞り4を通過
して分割光学系5に入射される。分割光学系5は被写体
光Lを1:1に分離する。タイミング発生回路74はC
PU73の指令により、撮像素子1および2をそれぞれ
露光時間T1およびT2とするように両撮像素子を駆動
する。A/D変換回路21および22は撮像素子1およ
び2による撮像信号をデジタル信号に変換する。合成回
路6は撮像素子1による出力Aおよび撮像素子2による
出力Bを加算して所定の輝度合成を行い、合成出力Yを
出力する。画像処理回路8は合成出力Yに対して所定の
画像処理を行う。画像処理後の画像データが記憶回路9
で記録される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCDなどを用い
た撮像装置で被写体像を撮像して画像データを記録する
電子カメラ、および画像データの合成処理プログラムが
格納された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子スチルカメラの撮像装置に用いられ
るCCDのような撮像素子は、高詳細な画像を得るため
に撮像素子の画素数を増やすことにより、個々の画素サ
イズが小さくなってダイナミックレンジが狭くなる。ダ
イナミックレンジを拡げる方法として、たとえば特開平
8−223491号公報には、2つの撮像素子A,Bに
対してそれぞれ異なる入射光量で露光し、入射光量が少
ない方の撮像素子の出力を増幅して入射光量が多い方の
撮像素子の出力と合成するものが記載されている。ま
た、たとえば電子情報通信学会論文誌1995年10月号pp.1
439「車搭載用のダイナミックレンジ拡大方式」には、
1つの撮像素子を用いて、異なる露光時間で連続して2
つの画像を取り込み、2つの画像データを合成するもの
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように露光条
件が異なる2つの画像データを合成する場合、被写体の
輝度が低い領域において出力が高い撮像素子からの画像
データが用いられ、被写体の輝度が高い領域において出
力が低い撮像素子からの画像データが用いられる。一般
に、画像データのS/N比は、露光時のフォトン数の平
方根に比例する。すなわち、フォトン数が大きい方がノ
イズ的に有利になる。従来は、低輝度領域で、低露光側
撮像素子において露光によるフォトンが得られているに
もかかわらず、そのフォトンによる信号を捨てて高露光
側撮像素子からの信号のみを用いて画像を合成してい
た。そのため、合成された画像の低輝度領域におけるノ
イズ特性がよくないという問題があった。
【0004】本発明の目的は、露光条件が異なる2つの
画像データを合成する場合に、低輝度領域において低輝
度側の画像データも用いて高画質の画像を得るようにし
た電子カメラを提供することにある。また、本発明の他
の目的は、露光条件が異なる2つの画像データを合成す
る場合に、低輝度領域において低輝度側の画像データも
用いて高画質の画像を得るようにした画像合成処理プロ
グラムを格納した記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1,図2,図3,図4,図6,図7に対応づけて本発明
を説明する。 (1)請求項1の発明は、少なくとも互いに異なる第1
および第2の撮像条件で同一の被写体像を撮像して第1
および第2の撮像信号を出力する撮像装置1,2,74と、撮
像装置1,2,74から出力された第1の撮像条件による第1
の撮像信号Aおよび第2の撮像条件による第2の撮像信
号Bを合成して出力する合成手段6とを備えた電子カメラ
に適用される。そして、合成手段6は、第1および第2
の撮像信号のいずれも飽和しない第1の領域において、
第1および第2の撮像信号の和(A+B)を出力し、第1お
よび第2の撮像信号のいずれか一方の撮像信号が飽和す
る第2の領域において、飽和しない他方の撮像信号を
((第1および第2の撮像信号の出力比R)+1)倍して出
力することにより、上述した目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の電子カメラ
において、合成手段6は、第1および第2の領域の境界
近傍の第3の領域において、第1の領域における出力(A
+B)および上記第2の領域における出力(1+R)・Bが連続的
に変化するように重み関数を用いて合成することを特徴
とする。 (3)請求項3の発明は、少なくとも互いに異なる第1
および第2の撮像条件で同一の被写体像を撮像して第1
および第2の撮像信号を出力する撮像装置1,2,74と、撮
像装置1,2,74から出力された第1の撮像条件による第1
の撮像信号Aおよび第2の撮像条件による第2の撮像信
号Bを合成して出力する合成手段6とを備えた電子カメラ
に適用される。そして、合成手段6は、第1および第2
の撮像信号の和(A+B)を演算し、第1および第2の撮像
信号のいずれも飽和しない第1の領域において演算結果
(A+B)を出力し、第1および第2の撮像信号のいずれか
一方の撮像信号が飽和する第2の領域において演算結果
(A+B)を線形な特性に変換して出力することにより、上
述した目的を達成する。 (4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記
載の電子カメラにおいて、撮像装置1,2,74が一対の撮像
素子1,2を含むことを特徴とする。 (5)請求項5の発明は、請求項4に記載の電子カメラ
において、一対の撮像素子1,2への分割光量を一定にし
て、一対の撮像素子1,2が露光される露光時間T1,T2を変
えて第1および第2の撮像条件を制御する制御手段73を
備えることを特徴とする。 (6)請求項6の発明は、請求項4に記載の電子カメラ
において、一対の撮像素子1,2が露光される露光時間T1,
T2を一定にして、一対の撮像素子1,2への分割光量を変
えて第1および第2の撮像条件を制御する制御手段73を
備えることを特徴とする。 (7)請求項7の発明は、請求項4に記載の電子カメラ
において、一対の撮像素子1,2が露光される露光時間T1,
T2および一対の撮像素子1,2への分割光量を変えて第1
および第2の撮像条件を制御する制御手段73を備えるこ
とを特徴とする。 (8)請求項8の発明は、請求項6または7に記載の電
子カメラにおいて、入射光を任意に偏光するようにした
偏光板502と、偏光板502を通過する入射光Lを2成分に
分離する偏光ビームスプリッタ501とを備え、一対の撮
像素子1,2は、偏光ビームスプリッタ501により分離され
た入射光L1a,L2aをそれぞれ第1および第2の撮像条件
で撮像し、制御手段73は、偏光板502による偏光角度を
変えて第1および第2の撮像条件を制御することを特徴
とする。 (9)請求項9の発明は、請求項6または7に記載の電
子カメラにおいて、入射光Lを2方向に分離する分光手
段601と、分光手段601により分離された少なくとも一方
の光路上に配設され、光の透過率を制御可能な透過率調
節手段602とを備え、一対の撮像素子1,2は、分光手段60
1により分離された入射光L1,L2をそれぞれ第1および第
2の撮像条件で撮像し、制御手段73は、透過率調節手段
602の透過率を変えて第1および第2の撮像条件を制御
することを特徴とする。 (10)請求項10の発明は、請求項5〜9のいずれか
に記載の電子カメラにおいて、被写体の輝度を検出する
輝度検出手段1,2を備え、制御手段73は、輝度検出手段
1,2により検出された輝度に応じて第1および第2の撮
像条件を制御することを特徴とする。 (11)請求項11の発明は、請求項5〜9のいずれか
に記載の電子カメラにおいて、第1および第2の撮像条
件を設定する設定手段20を備え、制御手段73は、第1お
よび第2の撮像条件を設定手段20により設定された条件
に制御することを特徴とする。 (12)請求項12の発明は、請求項5〜9のいずれか
に記載の電子カメラにおいて、自動露光量制御および手
動露光量制御を切換える切換え手段20と、被写体の輝度
を検出する輝度検出手段1,2と、第1および第2の撮像
条件を設定する設定手段20とを備え、制御手段73は、切
換え手段20により自動露光量制御に切換えられていると
き、輝度検出手段1,2により検出された輝度に応じて第
1および第2の撮像条件を制御し、切換え手段20により
手動露光量制御に切換えられているとき、第1および第
2の撮像条件を設定手段20により設定された条件に制御
することを特徴とする。 (13)請求項13の発明は、請求項7に記載の電子カ
メラにおいて、制御手段73は、閃光装置が使用されると
きに露光時間T1,T2を一定にすることを特徴とする。 (14)請求項14の発明は、請求項4〜13のいずれ
かに記載の電子カメラにおいて、一対の撮像素子101,10
2上に設けられた色フィルタ101a,102aと、一対の撮像素
子101,102から出力される色成分を有する第1および第
2の撮像信号に対して別々に色成分の補間処理を行う信
号処理手段206とを備え、合成手段206は、色成分の補間
処理後の第1および第2の撮像信号を合成して出力する
ことを特徴とする。 (15)請求項15の発明は、請求項8または9に記載
の電子カメラにおいて、一対の撮像素子101,102上に設
けられた色フィルタ101a,102aと、一対の撮像素子101,1
02から出力される色成分を有する第1および第2の撮像
信号に対して別々に色成分の補間処理を行う信号処理手
段206とを備え、一対の撮像素子101,102の各々は、分離
された被写体光L1,L2に対して互いに1/2画素ずらし
て配設され、合成手段206は、色成分の補間処理後の第
1および第2の撮像信号をそれぞれ画素ならびの方向に
関して縦横2倍に補間し、縦横2倍に補間された撮像信
号を合成して出力することを特徴とする。 (16)請求項16の発明は、請求項15に記載の電子
カメラにおいて、合成手段206は、第1および第2の撮
像条件の差が所定より大きいとき、色成分の補間処理後
の第1および第2の撮像信号を合成して出力し、第1お
よび第2の撮像条件の差が所定より小さいとき、色成分
の補間処理後の第1および第2の撮像信号をそれぞれ画
素ならびの方向に関して縦横2倍に補間し、縦横2倍に
補間された撮像信号を合成して出力することを特徴とす
る。 (17)請求項17の発明は、請求項8または9に記載
の電子カメラにおいて、一対の撮像素子101,102上に設
けられた色フィルタ101a,102aと、一対の撮像素子1,2か
ら出力される色成分を有する第1および第2の撮像信号
に対して別々に色成分の補間処理を行う信号処理手段20
6とを備え、一対の撮像素子101,102の各々は、分離され
た被写体光L1,L2に対して互いに1画素ずらして配設さ
れ、合成手段206は、色成分の補間処理後の第1および
第2の撮像信号を合成して出力することを特徴とする。 (18)請求項18の発明は、請求項8または9に記載
の電子カメラにおいて、一対の撮像素子101,102上に設
けられた色フィルタ101a,102aと、一対の撮像素子101,1
02から出力される色成分を有する第1および第2の撮像
信号に対して別々に色成分の補間処理を行う信号処理手
段206とを備え、一対の撮像素子101,102の各々は、分離
された被写体光L1,L2に対して互いに1/4画素ずらし
て配設され、合成手段206は、第1および第2の撮像条
件の差が所定より大きいとき、色成分の補間処理後の第
1および第2の撮像信号を合成して出力し、第1および
第2の撮像条件の差が所定より小さいとき、色成分の補
間処理後の第1および第2の撮像信号をそれぞれ画素な
らびの方向に関して縦横2倍に補間し、縦横2倍に補間
された撮像信号を合成して出力することを特徴とする。 (19)請求項19の発明による画像データ処理用記録
媒体は、同一の被写体像を異なる撮像条件で撮像した第
1の画像データおよび第2の画像データに対し、第1お
よび第2の画像データのいずれも飽和しない第1の領域
において、第1および第2の画像データの和を出力し、
第1および第2の画像データのいずれか一方の画像デー
タが飽和する第2の領域において、飽和しない他方の画
像データを((第1および第2の画像データ値の比)+1)
倍して出力する合成処理を行うプログラムを格納し、こ
のプログラムを実行することにより、上述した目的を達
成する。 (20)請求項20の発明による画像データ処理用記録
媒体は、同一の被写体像を異なる撮像条件で撮像した第
1の画像データおよび第2の画像データに対し、第1お
よび第2の画像データの和を演算し、第1および第2の
画像データのいずれも飽和しない第1の領域において演
算結果を出力し、第1および第2の画像データのいずれ
か一方の画像データが飽和する第2の領域において演算
結果を線形な特性に変換して出力する合成処理を行うプ
ログラムを格納し、このプログラムを実行することによ
り、上述した目的を達成する。
【0006】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態
の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に
限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 −第一の実施の形態− 図1は、本発明の第一の実施の形態による電子スチルカ
メラの概要を説明するブロック図である。図1におい
て、レンズ3を通過した被写体光Lが絞り4を通過して
分割光学系5に入射される。分割光学系5は被写体光L
をL1およびL2に分割し、分割された被写体光L1お
よびL2が第1の撮像素子1および第2の撮像素子2に
それぞれ入射される。撮像素子1および撮像素子2は、
たとえばCCDが用いられ、レンズ3に対して互いに共
役な位置に配設される。撮像素子1および撮像素子2に
入射された被写体光L1およびL2が電気的な撮像信号
にそれぞれ光電変換される。A/D変換回路21および
22は、撮像素子1および撮像素子2から出力される撮
像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
【0008】合成回路6は、CPU73の指令によりA
/D変換回路21および22から出力される2つの撮像
信号を合成し、合成出力Yを出力する。画像処理回路8
は、CPU73の指令により合成出力Yに対して所定の
処理を施して、記録用のデータに変換する。記憶回路9
は、CPU73の指令により記録用のデータをメモリや
ディスク装置などに記憶する。制御部7はCPU73お
よびタイミング発生器74で構成される。タイミング発
生器74は、撮像素子1および撮像素子2に対して、そ
れぞれ露光時間をT1およびT2とするようにタイミン
グ信号を発生して出力する。CPU73は、上記のタイ
ミング発生器74、合成回路6,画像処理回路8および
記憶回路9に対する動作指令を出力する。DRモードス
イッチ20は、後述する露光量比の切換え時に使用され
る。閃光装置スイッチ25は、閃光装置(不図示)の使用
/不使用を設定するときに使用される。
【0009】分割光学系5は、たとえば、透過率および
反射率が1:1のハーフミラー51が用いられる。分割
光学系5から撮像素子1側へ出力される被写体光L1の
透過率をr1、分割光学系5から撮像素子2側へ出力さ
れる被写体光L2の透過率をr2と表すと、撮像素子1
および撮像素子2の露光量比Rは、次式(1)で表され
る。
【数1】 R=(r1・T1)/(r2・T2) (1) 第1の実施の形態では、分割光学系5による分割光量比
r1/r2=1であるので、撮像素子1および撮像素子
2の露光量比Rは、撮像素子1の露光時間T1と撮像素
子2の露光時間T2により決定される。なお、分割光量
比r1/r2=1のハーフミラーについて説明したが、
それ以外の分割比でもよい。たとえば、分割光量比r1
/r2=2または4などのビームスプリッタを用いるこ
ともできる。
【0010】−撮像信号の合成−合成回路6で行われる
輝度合成について説明する。輝度合成は、露光量比Rで
それぞれ撮像された2つの撮像素子1および撮像素子2
による撮像信号を用いて行われる。図2は、第一の実施
の形態による輝度合成を説明する図である。図2(a)は
露光量比RがR>1の場合における撮像素子1による素
子出力A、および撮像素子2による素子出力Bの出力を
表す図であり、横軸が被写体の輝度g、縦軸が両撮像素
子による素子出力を表す。図において、被写体輝度gが
高くなると素子出力AおよびBが共に増加し、露光量が
大きい撮像素子1の素子出力Aがg=gSatにおいて
先に飽和出力値SSatに到達する。さらに被写体輝度
gが高くなると、素子出力Aの値をSSatとしたまま
で素子出力Bが増加する。そして、素子出力Aが飽和出
力値SSatに到達したときの被写体輝度gSatのR
倍の被写体輝度になったとき、素子出力Bの値が飽和出
力値SSatに到達する。本説明において、A/D変換
回路21および22から出力される撮像信号が共に飽和
出力値SSatに到達しない領域、すなわち0≦g<g
Satを低輝度部と呼び、A/D変換回路21および2
2による出力の少なくとも一方が飽和出力値SSatに
到達する領域gSat≦gを高輝度部と呼ぶ。
【0011】図2(b)は輝度合成により合成回路6から
出力される期待値を表す図である。低輝度部において、
素子出力Aと素子出力Bを1:1の割合で加算した和
(A+B)を合成値とする。一方、高輝度部において、素
子出力Bにかけ合わせると低輝度部における合成値(A
+B)の直線の傾きと一致するように定数kを求め、定
数kと素子出力Bの積k・Bを合成値とする。撮像素子
1の入射フォトン数をSとすれば、露光量比Rの場合の
撮像素子2の入射フォトン数はS/Rで表される。撮像
素子の出力は入射されるフォトン数に比例するので、素
子出力Aと素子出力Bとの和は(S+S/R)に、素子出
力Bは(S/R)にそれぞれ比例する。したがって、両者
の傾きを一致させるための定数kは、次式(2)により算
出される。
【数2】 k=(S+S/R)/(S/R) =1+R (2) 高輝度部における合成値は、上式(2)で算出された定数
kを用いることにより、(1+R)・Bと表される。
【0012】上述した低輝度部における合成値(A+
B)、および高輝度部における合成値(1+R)・Bが、低
輝度部および高輝度部の境界:g=gSatにおいて不
連続点を生じないように、上記の境界付近において両合
成値がなめらかなに変化する重み関数f(g)を定義す
る。図2(c)は被写体輝度gと重み関数f(g)との関係
を表す図である。図2(c)において、低輝度部ではf
(g)=1であり、高輝度部ではf(g)=0である。低輝
度部および高輝度部の境界部は、低輝度部から高輝度部
に移行するにつれて1から0に徐々に変化する。この重
み関数f(g)を用いて、次式(3)により素子出力Aと素
子出力Bの合成値Yを表す。
【数3】 Y=f(g)・(A+B)+(1−f(g))・(1+R)・B (3) ただし、(A+B):素子出力Aと素子出力Bの和、(1
−f(g)):1から重み関数f(g)を差し引いたものであ
る。図2(d)は上式(3)で算出された合成値Yを表す。
合成回路6は、撮像素子1および撮像素子2上の画素ご
とに読出された撮像信号について、両撮像素子上で互い
に対応する画素位置から読出された撮像信号ごとに上述
した輝度合成を行い、合成結果Yを出力する。
【0013】−ノイズ低減− 上述したように2つの撮像素子による撮像信号を加算し
て合成することによるノイズ低減について説明する。撮
像素子1による素子出力Aに含まれるショットノイズ
は、撮像素子1の入射フォトン数がSの場合に√(S)で
表される。したがって、素子出力Aの信号対雑音比であ
るS/N比はS/√(S)=√(S)である。一方、撮像素
子2による素子出力Bに含まれるショットノイズは、撮
像素子2の入射フォトン数がS/Rの場合に√(S/R)
で表される。したがって、素子出力BのS/N比は(S
/R)/√(S/R)=√(S/R)である。
【0014】上述した低輝度部における合成のように、
素子出力Aと素子出力Bを加算した場合のS/N比を求
める。素子出力Aおよび素子出力Bの加算後の信号出力
は、各々の撮像素子の入射フォトン数に比例するので
(S+S/R)である。合成後のショットノイズ成分は二
乗和の平方根になるので、√(S+S/R)で表される。
したがって、合成後のS/N比は(S+S/R)/√(S
+S/R)=√(S+S/R)となる。この結果、露光量
が大きい方の撮像素子1による素子出力Aのみを用いて
合成値とする場合に比べて、素子出力Aおよび素子出力
Bの和を合成値とする方が、ショットノイズによるS/
N比を改善できる。
【0015】次にシステムノイズについて説明する。シ
ステムノイズは、撮像素子に入射光が入射されない状
態、すなわち、ショットノイズが発生しない場合でも常
に発生するノイズである。このシステムノイズは、主と
して増幅回路および信号回路などの電気回路で発生する
熱雑音である。システムノイズは入射光の強さに関係な
く発生するので、とくに、低輝度部において撮像される
画像に対して影響を及ぼしやすく、画質の低下を招きや
すい。このようなシステムノイズは、撮像素子1による
素子出力Aの処理回路および撮像素子2による素子出力
Bの処理回路の両処理回路において、それぞれ独立して
発生する。したがって、両素子出力のシステムノイズ成
分の和をとると、合成されたシステムノイズ成分は√2
倍になる。
【0016】上述したように、信号出力は合成して和を
とると各々の撮像素子の入射フォトン数に比例して大き
くなるので、露光量比Rが1の場合を例にとれば合成後
の信号出力は2倍になる。この結果、信号出力が2倍で
システムノイズが√2倍であるから、素子出力Aおよび
素子出力Bの和を合成値とすることにより、システムノ
イズに起因するS/N比も改善できる。
【0017】さらに、撮像素子には固定パターンノイズ
(FPN)が発生することが知られている。固定パターン
ノイズは、撮像素子の暗電流や、撮像素子の開口率のば
らつきに起因する感度ムラによって発生するノイズであ
る。この固定パターンノイズも撮像素子1および撮像素
子2において独立して発生するノイズなので、上述した
システムノイズと同様に、素子出力Aおよび素子出力B
の和をとることにより、固定パターンノイズによるS/
N比も改善できる。
【0018】以上説明した電子スチルカメラの動作につ
いて説明する。被写体光Lがレンズ3および絞り4を通
過して分割光学系5に入射される。分光ミラー5は、被
写体光Lを透過光L1および反射光L2に分離する。分
離後の被写体光L1およびL2の分離比率r1:r2は
1:1である。分離された被写体光L1およびL2は、
一対の撮像素子1および撮像素子2にそれぞれ入射され
る。
【0019】タイミング発生回路74は、CPU73の
指令により撮像素子1の露光時間T1および撮像素子2
の露光時間T2の比を露光量比Rにするようにタイミン
グ信号を発生し、発生したタイミング信号を撮像素子1
および撮像素子2へ出力して両撮像素子を駆動する。撮
像素子1により撮像された撮像信号が素子出力Aから、
撮像素子2により撮像された撮像信号が素子出力Bから
それぞれ出力される。素子出力Aおよび素子出力Bは、
A/D変換回路21および22にそれぞれ入力されて、
アナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタル
信号に変換された両撮像信号は、合成回路6へ出力され
る。
【0020】合成回路6において、入力された両撮像信
号に対して上述したような輝度合成が行われ、合成出力
Yが出力される。合成回路6は、上述した重み関数をル
ックアップテーブル(LUT)として回路内のメモリに記
憶し、入力された撮像信号の値に応じてLUTから合成
結果Yを読出すことにより、輝度合成処理を行う。LU
Tは、撮像素子1および撮像素子2が撮像される露光量
比Rに応じてあらかじめメモリ内に複数個用意され、C
PU73により指定された露光量比Rに応じたLUTが
選択されて合成処理に用いられる。
【0021】合成回路6から出力された合成出力Yに対
し、画像処理回路8で画像処理が施される。画像処理回
路8は、ガンマ・ニー変換などの階調処理、空格子点補
間、ホワイトバランス調整、画像圧縮などの画像処理を
行う。画像処理後の画像データが画像処理回路8から記
憶回路9へ出力される。記憶回路9において、画像デー
タがメモリなどの記録媒体に所定の形式で記録される。
【0022】第一の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)被写体光Lを分割光学系5を用いて分割光量比r
1/r2=1で分割し、分割された被写体光L1、L2
をレンズ3に対して互いに共役な撮像素子1、撮像素子
2でそれぞれ撮像する。露光時間は、撮像素子1の露光
時間T1および撮像素子2の露光時間T2を変えて露光
量比R=T1/T2>1で撮像する。そして、撮像素子
1による撮像信号が飽和しない低輝度部(0≦g<gS
at)において、撮像素子1による素子出力Aおよび撮
像素子2による素子出力Bから合成値(A+B)をとり、
撮像素子1による輝度信号が飽和する高輝度部(gSa
t<g)において、撮像素子2による素子出力Bを用い
て合成値(1+R)・Bをとるようにした。したがって、
低輝度部で素子出力AおよびBを加算した合成値とする
ことにより、システムノイズおよび固定パターンノイズ
によるS/N比を改善することができる上に、露光量比
Rが1に近い場合にはショットノイズによるS/N比を
改善することができる。この結果、ダイナミックレンジ
を拡げて白つぶれや黒つぶれが少なく、S/N比がよい
高品位の画像を得ることが可能になる。 (2)上記(1)の高輝度部において、素子出力Bを用い
て(R+1)倍するようにしたので、低輝度部における合
成値と高輝度部における合成値の傾きが一致して、両輝
度部の階調が不連続となることを防止できる。さらに、
低輝度部と高輝度部の境界において、重み関数f(g)を
用いて低輝度部および高輝度部の合成値がなめらかに連
続して変化するようにしたので、低輝度部と高輝度部の
境界部分で階調にステップ状の不連続点が発生するのを
防ぐことができるから、高品位の画像を得ることができ
る。 (3)合成回路6において、ルックアップテーブル(L
UT)を用いて合成処理を行うようにしたので、高速で
合成処理を行うことができる。
【0023】上記の説明では、撮像素子1の露光時間T
1を撮像素子2の露光時間T2より長くした例について
説明したが、撮像素子2の露光時間T2を撮像素子1の
露光時間T1より長くしてもよい。この場合、上式(3)
においてAおよびBを入れ替えるようにすればよい。
【0024】上述した分割光学系5では、撮像素子1側
への透過率r1および撮像素子2側への透過率r2をr
1=r2とするようにしたが、r1とr2の値に差をつ
けることもできる。この場合には、両透過率r1/r2
の比を、たとえば4〜10のいずれかの値に固定するの
が望ましい。撮像素子2側への透過率r2を撮像素子1
側への透過率r1に比べて低くする方法は、ハーフミラ
ーと撮像素子2の間にNDフィルタを配設し、NDフィ
ルタで被写体光L2を減衰させればよい。
【0025】また、上述した合成回路6は、ルックアッ
プテーブルを備えて輝度合成処理を行うようにしたが、
ルックアップテーブルに代えて乗算回路と加算回路から
なる演算回路を備え、演算による輝度合成処理を行うよ
うにすることもできる。この場合には、露光量比Rに応
じて重み関数のパラメータを変えるようにする。
【0026】さらにまた、合成回路6で行う合成処理を
ソフトウエアによる処理で行うことも可能である。この
場合には、A/D変換回路21および22から出力され
た2つの撮像信号をCPU73へ送出し、CPU73が
上述したような輝度合成処理を行う。合成後の合成出力
YがCPU73から画像処理回路8へ出力される。
【0027】−第二の実施の形態− 第二の実施の形態は、第一の実施の形態に比べて合成回
路6における輝度合成の方法が異なる。したがって、輝
度合成のみについて説明を行う。図3は、第二の実施の
形態による輝度合成を説明する図である。図3(a)は図
2(a)と同様に、露光量比RがR>1の場合における撮
像素子1による素子出力A、および撮像素子2による素
子出力Bの出力を表す図である。横軸が被写体の輝度
g、縦軸が両撮像素子による素子出力を表す。図におい
て、被写体輝度gが高くなると素子出力AおよびBが共
に増加し、露光量が大きい撮像素子1の素子出力Aがg
=gSatにおいて先に飽和出力値SSatに到達す
る。さらに被写体輝度gが高くなると、素子出力Aの値
をSSatとしたままで素子出力Bが増加する。そし
て、素子出力Aが飽和出力値SSatに到達したときの
被写体輝度gSatのR倍の被写体輝度になったとき、
素子出力Bの値が飽和出力値SSatに到達する。第一
の実施の形態と同様に、A/D変換回路21および22
から出力される撮像信号が共に飽和出力値SSatに到
達しない領域、すなわち0≦g<gSatを低輝度部と
呼び、A/D変換回路21および22による出力の少な
くとも一方が飽和出力値SSatに到達する領域gSa
t≦gを高輝度部と呼ぶ。
【0028】図3(b)は、素子出力Aおよび素子出力B
を1:1の割合で加算した和X=(A+B)を表した図で
ある。図において、撮像素子1の素子出力Aが飽和出力
値SSatに到達するg=gSatでX=(1+1/R)
・SSatとなり、低輝度部および高輝度部でXの傾き
が異なる。そこで、高輝度部におけるXの傾きを低輝度
部における傾きに一致させるように図3(c)に示す変換
関数c(X)を次式(4)、(5)のように定義する。
【数4】 c(X)=X ただし、X<(1+1/R)・SSat (4) c(X)=(1+R)・(X−SSat) ただし、(1+1/R)・SSat≦X (5 ) 上式(4)、(5)に図3(b)のXを代入して、被写体輝度
gと輝度合成出力Yとの関係について表すと、図3(d)
のように低輝度部と高輝度部で傾きが一致する合成出力
Yが得られる。合成回路6は以上説明した輝度合成を行
い、合成結果Yを出力する。
【0029】第二の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)素子出力Aおよび素子出力Bの和Xが(1+1/
R)・SSatより小となる領域、すなわち、低輝度部
(0≦g<gSat)において、素子出力Aおよび素子出
力Bの和X=(A+B)を合成値とし、Xが(1+1/R)
・SSat以上となる領域において、(1+R)・(A+B
−SSat)を合成値とした。したがって、低輝度部お
よび高輝度部の両領域で両素子出力を加算して合成値を
算出することにより、システムノイズおよび固定パター
ンノイズによるS/N比を改善することができる上に、
露光量比Rが1に近い場合にはショットノイズによるS
/N比を改善することができる。この結果、ダイナミッ
クレンジを拡げて高品位の画像を得ることが可能にな
る。 (2)第一の実施の形態における式(3)のような重み関
数の乗算処理を行わなくてよいので、輝度合成処理にお
ける演算量が少なくなる。この結果、輝度合成処理をソ
フトウエアによりCPU73で行う場合に、CPU73
における負担を軽くできるから高速処理が可能になる。
【0030】−第三の実施の形態− 第三の実施の形態では、上述した第一および第二の実施
の形態に比べて、分割光学系の構成が異なり、分割され
る被写体光の分割光量比を変化させることが可能であ
る。図4は第三の実施の形態における分割光学系50を
説明する図であり、図1の分割光学系5に代えて用いら
れる。図4において、分割光学系50は通過する被写体
光Lを直線偏光にする偏光板502と、偏光板502で
直線偏光にされた被写体光Lを2つの偏光成分L1a
(S成分),L2a(P成分)に分離する偏光ビームスプリ
ッタ501と、CPU73からの指令により偏光板50
2の偏光角を変化させる駆動装置503とを含む。
【0031】被写体光Lが偏光板502に入射される
と、その偏光方向は所定の方向に偏光される。偏光板5
02は被写体光Lの光軸に対して垂直な平面内に、被写
体光Lの光軸を中心として回転可能に配設されている。
偏光板502の回転角、すなわち被写体光Lに対する偏
光角は、CPU73が駆動装置503を駆動することに
より変更される。たとえば、偏光板502の角度が直交
する2つの偏光方向に対して45度に設定された場合
は、偏光板502から出射される偏光光のP成分とS成
分の比が等しくなる。この偏光光が偏光ビームスプリッ
タ501に入射されることにより、S偏光成分が透過さ
れて被写体光L1aとして出力され、P偏光成分が反射
されて被写体光L2aとして出力される。被写体光L1
aは撮像素子1で撮像され、被写体光L2aは撮像素子
2で撮像される。つまり、偏光板502の角度が45度
に設定されると、分割比が1:1の分割光学系となる。
【0032】偏光板502の角度を変化させると、偏光
板502を通過する偏光光のP偏光成分とS偏光成分の
比率は偏光板502の角度に応じて変化する。したがっ
て、偏光ビームスプリッタ501から出力される被写体
光L1aおよびL2aの比率も変化するので、分割光学
系50の分割光量比を任意に可変できる。分割光学系5
0による被写体光Lの撮像素子1側への透過率をr1、
撮像素子2側への透過率をr2とすると、撮像素子1お
よび撮像素子2の露光量比Rは上式(1)で表されるの
で、撮像素子1の露光時間T1および撮像素子2の露光
時間T2を一定にしたままで、分割光学系50の分割光
量比r1/r2を変えて露光量比Rを変化させることが
可能である。そこで、撮影時に露光量比Rを切換える場
合の切換え動作と、閃光装置を使用する場合の露光量比
Rを切換える動作について説明する。
【0033】−露光量比Rの切換え− 撮像素子1および撮像素子2の露光量比Rの切換えは以
下のように行われる。この実施の形態の電子スチルカメ
ラは、露光量比Rをカメラが自動で決定して切換える自
動DR(ダイナミックレンジ)モードと、露光量比Rを撮
影者が決定する手動DRモードとを有する。手動DRモ
ードでは、露光量比Rを切換えるために3通りの画質モ
ード(広DR優先、中間および画質優先)が備えられてい
る。図5は露光量比Rを切換えるためのスイッチ20
(図1)を表す図である。図5(a)は自動DRモードおよ
び手動DRモードを切換えるDRモード切換えスイッチ
SW1と、手動モード時の露光量比Rを3通りに切換え
る画質モードスイッチSW2の2つのスイッチで構成さ
れる例である。また、図5(b)のように、DRモードと
画質モードの切換えを1つのスイッチSW12で行うよ
うにしてもよい。
【0034】手動DRモードにおける露光量比Rは、3
通りの値があらかじめ決められてCPU73内のメモリ
に記憶されている。CPU73はスイッチSW1および
SW2により設定された画質モードを検出し、画質モー
ドに応じた露光量比Rをメモリから読出して露光量比R
を切換える。図5(a)または(b)のスイッチにより、画質
モードが「広DR優先」に切換え操作されると、CPU
73(図1)は上述したタイミング発生器74および駆動
装置503に指令を出して、上式(1)による露光量比R
=16にするように制御する。画質モードが「中間」に
切換え操作された場合は露光量比R=4とし、画質モー
ドが「画質優先」に切換え操作された場合は露光量比R
=1とする。
【0035】自動DRモードにおける露光量比Rは、撮
像素子1および撮像素子2により撮像された撮像信号か
ら検出される被写体輝度に基づいて、CPU73で決定
される。撮像素子1,2から読出された撮像信号は、A
/D変換回路21,22でデジタル変換されて合成回路
6に入力される。CPU73は、合成回路6に入力され
た撮像信号の大きさから被写体輝度を検出する。たとえ
ば、被写界の中であらかじめ輝度検出用に用意された所
定の領域に含まれる撮像信号の中から被写体輝度の最大
値と最小値を検出し、検出した最大値と最小値との差が
所定値より大きいとき、CPU73はタイミング発生器
74および駆動装置503に指令を出して、露光量比R
=16にするように制御する。一方、検出された被写体
輝度の最大値と最小値との差が所定値より小さいとき、
CPU73は露光量比R=1にするように制御する。ま
た、検出された被写体輝度の最大値と最小値との差が所
定値とほぼ等しいとき、CPU73は露光量比R=4に
するように制御する。
【0036】−閃光装置使用時− 図1に示す閃光装置スイッチ25の操作状態により、撮
影時に閃光装置(不図示)が使用されることがCPU73
で検出されると、CPU73はタイミング発生器74に
指令を送り、撮像素子1の露光時間T1および撮像素子
2の露光時間T2を一致させる。したがって、この場合
の露光量比Rは分割光学系50による分割光量比r1/
r2により決定される。一般に、閃光装置を用いて撮影
する場合に、露光時間T1およびT2を異なる時間に設
定してもそれぞれの撮像素子1および2における露光量
が閃光装置の発光時間で決定されることが多い。このた
め、露光量比Rを正確に制御するために、露光時間T1
およびT2を同じにして分割光量比r1/r2を変えて
露光量比Rを制御する。したがって、第一の実施の形態
のように、分割光学系にハーフミラー51またはビーム
スプリッタを用いる場合は、分割光量比r1/r2が固
定なので、閃光装置使用時の露光量比Rもr1/r2に
固定される。なお、露光時間T1およびT2を一致させ
る動作は、上述したDRモードと画質モードの設定に関
係なく行われる。CPU73はタイミング発生器74に
露光時間T1およびT2を一致させる指令を送ると同時
に、駆動装置503に対して偏光板502の駆動信号を
送出して露光量比Rを制御する。
【0037】第三の実施の形態の特徴についてまとめ
る。 (1)偏光ビームスプリッタ501および偏光板502
により分割光学系50の分割光量比r1/r2を可変に
したので、撮像素子1および撮像素子2の露光時間T1
およびT2を同じにした状態で撮像素子1および撮像素
子2の露光量比RをR≠1とすることができる。たとえ
ば、動きのある被写体を露光量比Rで撮像するとき、2
つの撮像素子の露光時間T1、T2に差をつけると露光
時間が長い方の撮像素子においてブレが生じてしまう場
合に、露光時間T1、T2を同じにしてブレの発生を防
止しながら分割光量比r1/r2を変えて所定の露光量
比Rに設定することができる。この結果、動きのある被
写体でもブレの発生を抑えてダイナミックレンジを拡げ
て撮像できるから、白つぶれや黒つぶれを抑えた高品位
の画像を得ることが可能になる。 (2)露光量比Rの値を固定にしないでダイナミックに
切換えられるようにしたので、被写体に応じて最適な露
光量比Rで撮影することが可能になる。被写体輝度の範
囲が広い場合に露光量比R=16とすることにより、ダ
イナミックレンジを広くして白つぶれや黒つぶれを抑え
た画像を得ることができる。一方、被写体輝度の範囲が
狭い場合に露光量比R=1とすることにより、S/N比
のよい画像を得ることができる。 (3)閃光装置が使用される場合は、撮像素子1の露光
時間T1および撮像素子2の露光時間T2を一致させ
て、分割光学系50の分割光量比r1/r2を変えて撮
像素子1および撮像素子2の露光量比Rを制御するよう
にした。したがって、被写体の輝度が低くて閃光装置を
発光させることが必要とされる場合でも、露光量比Rを
正しく制御することが可能になる。この結果、閃光装置
使用時にもダイナミックレンジが広くてS/N比がよい
高品位の画像を得ることが可能になる。
【0038】上記の説明では、露光量比Rの値を16、
4、1の3通りに切換えるようにしたが、露光量比Rの
値は上記の値の通りとしなくてもよい。また、自動DR
モードにおいて、検出された被写体輝度に応じてあらか
じめCPU73内に記憶された露光量比Rを読出すよう
にしたが、露光量比Rを被写体輝度の関数として表して
CPU73内に記憶し、検出された被写体輝度を上記の
関数に代入して露光量比Rを算出するようにしてもよ
い。
【0039】また、上述した説明において、撮像素子1
および撮像素子2で撮像された撮像信号を用いて被写体
輝度を検出するようにしたが、露出演算に使用する専用
の測光センサを用意して、この測光センサにより被写体
輝度を検出するようにしてもよい。
【0040】−第四の実施の形態− 第四の実施の形態では、上述した第三の実施の形態に比
べて、分割光量比を変化させる分割光学系の構成が異な
る。図6は第四の実施の形態における分割光学系60を
説明する図であり、図1の分割光学系5に代えて用いら
れる。図6において、分割光学系60は通過する被写体
光Lを透過光L1と反射光L2に分割するハーフミラー
などの分光ミラー601と、分光ミラー601により反
射された被写体光L2を減衰させる透過量調整装置60
2と、分光ミラー601を通過した被写体光L1側に挿
入されるダミーガラス604と、CPU73からの指令
により透過量調整装置602の透過量を変化させる駆動
装置603とを含む。透過量調整装置602は、スライ
ド式のNDフィルタ、液晶スイッチ、エレクトロ・クロ
ミック(EC)素子などが用いられる。
【0041】CPU73の指令により制御回路603が
透過量調整値602の透過量を低く変化させると、分光
ミラー601により反射された被写体光L2が減衰され
て、分割光学系60の撮像素子2側への透過率r2が低
下する。一方、分割光学系60の撮像素子1側への透過
率r1は一定であるので、撮像素子2側の透過率r2を
変化させることにより、分割光学系60の分割光量比r
1/r2を可変できる。なお、撮像素子1側の被写体光
L1に挿入されるダミーガラス604は、撮像素子2側
と光路長を一致させるために挿入される。
【0042】第四の実施の形態では次のような作用効果
が得られる。分光ミラー601および透過量調整装置6
02により分割光学系60の分割光量比r1/r2を可
変にしたので、第三の実施の形態と同様に、撮像素子1
および撮像素子2の露光時間T1、T2を異なる時間に
すると一方の撮像素子で撮像される画像にブレが生じる
場合でも、露光時間T1、T2を同じにしたままで露光
量比R>1にできる。この結果、たとえば、動きのある
被写体でも異なる露光量の2つの撮像素子でブレなく撮
像できるから、ダイナミックレンジを拡げて高品位の画
像を得ることが可能になる。
【0043】−第五の実施の形態− 第五の実施の形態では、上述した第一〜第四の実施の形
態に比べて、カラー画像を撮像する点が異なる。図7は
第五の実施の形態による電子スチルカメラの画像取込み
部を説明するブロック図である。図7において、レンズ
3を通過した被写体光Lが絞り4を通過して分割光学系
5に入射される。分割光学系5は被写体光LをL1およ
びL2に分割し、分割された被写体光L1およびL2が
レンズ3に対して互いに共役な撮像素子101および撮
像素子102にそれぞれ入射される。撮像素子101お
よび撮像素子102は、その表面に、たとえば原色系の
ベイヤ配列によるカラーフィルタ101a,101bが
設けられている。被写体光L1およびL2は、カラーフ
ィルタによりそれぞれの色成分に分離されて撮像素子1
01および102に入射される。入射された被写体光L
1およびL2が撮像素子101および102で光電変換
される。A/D変換回路21および22は、撮像素子1
01および撮像素子102から出力される撮像信号をア
ナログ信号からデジタル信号に変換する。
【0044】メモリ121は、A/D変換回路21から
出力される撮像信号をいったん記録する。メモリ122
は、A/D変換回路22から出力される撮像信号をいっ
たん記録する。合成回路/補間回路206は、CPU7
30の指令によりメモリ121および122から読出さ
れた2つの撮像信号を補間して合成し、合成出力Yを出
力する。制御部70はCPU730およびタイミング発
生器740で構成される。タイミング発生器740は、
撮像素子101および撮像素子102に対し、露光時間
をそれぞれT1、T2とするようにタイミング信号を発
生して出力する。撮像素子101および撮像素子102
の露光量比Rは、露光時間T1およびT2により制御さ
れる。CPU730は、上記のタイミング発生器74
0、合成回路/補間回路206に対して動作指令を出力
する。
【0045】合成回路/補間回路206で行われる補間
処理を説明する。図8(a)は、ベイヤ配列された原色系
フィルタを表す図である。補色系フィルタが用いられる
場合は、図8(b)のように配列される。本説明では、原
色系フィルタの場合について説明する。配列された画素
Pの位置を図9(a)のように表すと、図8(a)のフィルタ
を通して撮像される色信号は、図9(b)のように画素位
置に対応して表される。補間処理では、撮像素子101
および撮像素子102により撮像された色信号ごとに、
注目画素において不足する色信号を注目画素の周辺に存
在する色信号を用いて生成することにより、各画素位置
に関してR色、G色、B色の色信号を得る。
【0046】補間処理により得られたRGB各色の色信
号は、レンズ3に対して互いに共役な撮像素子101お
よび撮像素子102上の対応する画素位置に関して、R
GB各色ごとに輝度合成処理が行われる。輝度合成処理
は、上述した第一の実施の形態による処理、および第二
の実施の形態による処理のいずれの方法でもよい。
【0047】第五の実施の形態は次のような作用効果を
奏する。カラー画像を互いに共役な位置に配設された撮
像素子101および撮像素子102を用いて露光量比R
で撮像する。撮像素子101および撮像素子102によ
り撮像された色信号ごとに、全画素位置に関してRGB
各色の色信号が得られるように補間処理し、補間処理後
の色信号を輝度合成処理するようにした。したがって、
低輝度部でシステムノイズおよび固定パターンノイズが
低減され、ダイナミックレンジが広くて白つぶれや黒つ
ぶれが少ない高品位のカラー画像を得ることが可能にな
る。
【0048】−第六の実施の形態− 第六の実施の形態では、上述した第五の実施の形態に比
べて、撮像素子101および102が画素ならびの縦横
両方向に対して互いに1/2画素ピッチずらして配設さ
れる点が異なる。そして、この画素ずらしを考慮して輝
度合成が行われる。図10は、ベイヤ配列の原色系フィ
ルタを用いた場合の画素ずらしを説明する図である。図
10(a)は撮像素子101の画素配列を表し、図10(b)
は図10(a)に対して縦横1/2画素ピッチずらして配
設された撮像素子102の画素配列である。
【0049】1/2画素ピッチの画素ずらしが行われた
撮像素子101および撮像素子102で撮像された色信
号は、上述した第五の実施の形態と同様に、図7におけ
る合成回路/補間回路206で補間処理が行われる。す
なわち、撮像素子101および撮像素子102により撮
像された色信号ごとに、注目画素において不足する色信
号を注目画素の周辺に存在する色信号を用いて生成する
ことにより、各画素位置に関してR色、G色、B色の色
信号を得る。
【0050】第六の実施の形態では、RGB各色の色信
号に対してさらに、画素ならびの縦横両方向に関してそ
れぞれ2倍に補間される。図11は縦横両方向の2倍補
間を説明する図であり、図11(a)は2倍補間前におけ
る4組の色信号P1〜P4を表す図である。色信号P1
〜P4では、上述した色信号を生成する補間処理によ
り、それぞれRGB各色の色信号を有している。これら
の色信号P1〜P4を用いて縦横両方向に2倍補間し、
図11(b)のように配列された色信号を生成する。2倍
補間の結果、データ量は縦横2倍補間前の4倍の倍密度
データになる。以上の処理が撮像素子101および撮像
素子102で撮像された色信号に対してそれぞれ行われ
ることにより、撮像素子101による色信号(図12
(a))、撮像素子102による色信号(図12(b))が得ら
れる。
【0051】合成回路/補間回路206はさらに、縦横
両方向に2倍補間された色信号を用いて輝度合成処理を
行う。輝度合成処理は、1/2画素ピッチの画素ずれを
考慮して行われる。つまり、図12(a)のP1Aの色信
号の中で斜線で示す部分は、1/2画素ピッチの画素ず
らしにより図12(b)のP1Bの色信号の中の斜線で示
す部分に対応するので、これら2つの色信号を用いて輝
度合成が行われる。P1Aの色信号およびP1Bの色信
号を用いて合成することにより、図12(c)に斜線で示
した位置の色信号が輝度合成される。図12(c)におい
て二重線で囲まれた位置に示されるように、輝度合成に
用いられる撮像素子101および撮像素子102による
色信号の組み合わせは全て異なる組み合わせになるの
で、輝度合成前に比べて色信号の解像度が縦横両方向に
2倍になる。なお、輝度合成処理は、上述した第一の実
施の形態による処理、および第二の実施の形態による処
理のいずれの方法でもよい。
【0052】第六の実施の形態では次のような作用効果
を奏する。カラー画像を撮像する互いに共役な撮像素子
101および撮像素子102を互いに1/2画素ピッチ
ずらして配設し、露光量比Rで撮像する。撮像素子10
1および撮像素子102により撮像された色信号ごと
に、全画素位置に関してRGB各色の色信号が得られる
ように補間処理し、さらに、画素ならびの方向に縦横2
倍に補間する。補間処理後の色信号を1/2画素ピッチ
の画素ずれを考慮して倍密度画素面上に輝度合成処理す
るようにした。したがって、低輝度部でシステムノイズ
および固定パターンノイズが低減される上に、解像度が
向上する。さらに、ダイナミックレンジが広くて白つぶ
れや黒つぶれが少ない高品位のカラー画像を得ることが
可能になる。
【0053】上記の説明では、互いに1/2画素ピッチ
ずらして配設された撮像素子101および撮像素子10
2による色信号に対し、1/2画素ピッチの画素ずれを
考慮して倍密度画素面上に輝度合成処理するようにし
た。しかしながら、互いに1/2画素ピッチずらして配
設された撮像素子101および撮像素子102による色
信号に対し、画素ずれを考慮しないで撮像素子101お
よび撮像素子102上の画素位置に関して輝度合成処理
を行うこともできる。この場合には、輝度合成による解
像度の向上が見込めなくなる代わりに、倍密度画素面上
に輝度合成を行わないので、輝度合成によりデータ量が
増えることがない。
【0054】上述した画素ずれを考慮する輝度合成処理
を行うか否かの切換えは、撮像素子101および102
による露光量比Rに応じて切換えるようにしてもよい
し、電子スチルカメラに切換えスイッチを設けて切換え
てもよい。露光量比Rに応じて切換える場合は、露光量
比Rが所定の値より大に設定されたとき、画素ずれを考
慮しない輝度合成処理を行い、露光量比Rが所定の値以
下に設定されたとき、画素ずれを考慮して輝度合成処理
を行うように切換える。すなわち、画素ずれを考慮して
高解像度化が期待できるのは、両方の撮像素子とも飽和
しない低輝度領域のみである。一方の撮像素子が飽和す
ると、単板の情報しか得られなくなるので、画素ずれに
よる高解像度化が期待できない。露光量比Rが大きい場
合は、両方の撮像素子が飽和しない輝度領域が狭くなる
ので、画素ずれを考慮しない合成方法が適している。
【0055】また、上記の画素ずらしは、互いに共役な
撮像素子101および撮像素子102を互いに1/2画
素ピッチずらして配設するようにしたが、1/2画素ピ
ッチの代わりに1/4画素ピッチずらして配設するよう
にしてもよい。そして、露光量比Rが所定の値より大に
設定されたとき、画素ずれを考慮しない輝度合成処理を
行い、露光量比Rが所定の値以下に設定されたとき、上
述した1/2画素ピッチの画素ずらしの場合と同様の輝
度合成処理を行うように切換える。この結果、画素ずら
しを考慮した合成による合成画像と、画素ずらしを考慮
しない合成による合成画像との間の画素ずれの影響が少
なく抑えられるので、高品位の画像を得ることが可能に
なる。
【0056】−第七の実施の形態− 第七の実施の形態では、上述した第六の実施の形態に比
べて、1/2画素ずらしによる撮像素子101および撮
像素子102で撮像された色信号ごとに、各画素位置に
関して生成されたRGB色の色信号を得た後に行われる
輝度合成処理が異なる。図13(a)は輝度合成処理前に
おける撮像素子101による4組の色信号P1A〜P4
Aを表す図である。また、図13(b)は輝度合成処理前
における撮像素子102による4組の色信号P1B〜P
4Bを表す図である。これら色信号P1A〜P4Aおよ
びP1B〜P4Bでは、上述した色信号を生成する補間
処理により、それぞれRGB各色の色信号を有してい
る。第七の実施の形態では、このうち撮像素子101に
よる色信号P1A〜P4Aを用いて単純平均を算出し、
算出された平均値と撮像素子102による色信号P1B
との間で輝度合成処理を行う。
【0057】図13において、撮像素子101および撮
像素子102が互いに1/2画素ピッチずらして配設さ
れたことにより、撮像素子101による4組の色信号P
1A〜P4Aの中心位置は、撮像素子102による色信
号P1Bの位置に対応する。したがって、撮像素子10
1による色信号の互いに隣接する4組の色信号P1A〜
P4Aの平均を次式(10)により算出する。
【数5】 P'1A=(P1A+P2A+P3A+P4A)/4 (10) そして、算出された色信号の平均P'1Aおよび撮像素
子102による色信号P1Bとを用いて輝度合成処理を
行う。なお、輝度合成処理は、上述した第一の実施の形
態による処理、および第二の実施の形態による処理のい
ずれの方法でもよい。
【0058】第七の実施の形態では次のような作用効果
を奏する。カラー画像を撮像する互いに共役な撮像素子
101および撮像素子102を互いに1/2画素ピッチ
ずらして配設し、露光量比Rで撮像する。撮像素子10
1および撮像素子102により撮像された色信号ごと
に、全画素位置に関してRGB各色の色信号が得られる
ように補間処理する。さらに、撮像素子101による4
組の色信号を用いて平均値を算出し、この平均値および
撮像素子102による色信号との間で輝度合成処理する
ようにした。したがって、撮像素子101による隣接す
る4組の色信号の平均を算出して画素ずれを考慮するに
もかかわらず、2倍補間をしないのでデータ量が増えな
い。この結果、輝度合成処理時間を短縮することが可能
になる。また、他の実施の形態と同様に、低輝度部でシ
ステムノイズおよび固定パターンノイズが低減され、ダ
イナミックレンジが広くて白つぶれや黒つぶれが少ない
高品位のカラー画像を得ることが可能になる。
【0059】−第八の実施の形態− 第八の実施の形態では、上述した第五の実施の形態に比
べて、撮像素子101および撮像素子102上に設けら
れるカラーフィルタのカラー配列が異なる。図14(a)
は撮像素子101上に設けられたカラーフィルタのカラ
ー配列を示す図であり、図10(a)と同様のベイヤ配列
である。第八の実施の形態では、撮像素子102上に設
けられるカラーフィルタを図14(b)のように、G色を
同じ位置にしてRB色が相補的な位置に配置される。そ
の結果、撮像素子101および102で同一のカラー配
列のカラーフィルタが使用される場合に比べて、偽色が
低減される。すなわち、撮像素子101および撮像素子
102により撮像された色信号を補間して全画素位置に
関してRGB各色の色信号を得る場合に、一方の撮像素
子でR色の色信号を有する画素位置は、他方の撮像素子
でB色の色信号を有する画素位置に対応する。したがっ
て、お互いに他方の撮像素子による色信号を用いて補間
処理を行うことにより、補間時に生じる誤差が低減され
る。
【0060】なお、撮像素子102上に設けられるカラ
ーフィルタは、図14(b)のカラー配列に代えて図14
(c)のようなカラー配列としてもよい。撮像素子101
上に図14(a)のようなベイヤ配列のカラーフィルタが
設けられる場合は、撮像素子102上に図14(c)のカ
ラー配列を有するカラーフィルタが設けられると、輝度
情報を有するG色信号が補間し合うようになるので、解
像度を考慮した場合に有利な組み合わせになる。つま
り、両撮像素子によるG色信号を組み合わせれば、全画
素位置にG色信号が得られる。
【0061】上記の説明では、原色系のカラーフィルタ
の場合について説明したが、補色系のカラーフィルタを
用いるようにしてもよい。補色系フィルタの場合は、各
フィルタの相対位置が、縦、横、斜めいずれかの方向に
1画素ずらして配置すると偽色低減に有利となる。たと
えば、YeとCy、GとMgがそれぞれ重なるように配
置される。
【0062】なお、図7において、撮像素子102に鏡
像モードを備えたCCDを用いれば、分割光学系5によ
る反射により被写体光L2の鏡像が撮像素子102で撮
像される場合でも、撮像素子101から出力される撮像
信号に合わせて撮像素子102から撮像信号を出力する
ことが可能になる。鏡像モードとは、鏡像が撮像された
場合において、撮像信号を出力する順序を逆にするもの
である。撮像素子102が鏡像モードを備えていないと
きは、A/D変換回路22でデジタル信号に変換した後
にいったんメモリ122に記憶し、鏡像を補正する順番
にメモリ122から読出すようにすればよい。
【0063】以上の第五〜第八実施の形態の説明では、
カラー画像を撮像する場合について説明したが、白黒画
像を撮像する撮像素子にも本発明を適用できる。また、
撮像素子としてCCDを用いたが、COMSセンサや増
幅型固体撮像素子を用いてよいのはもちろんのことであ
る。
【0064】また、以上の実施の形態の説明では、各実
施の形態を単独で説明したが、例えば第一の実施の形態
と第三の実施の形態、第二の実施の形態と第三の実施の
形態というように各々の実施の形態を任意に組み合わせ
ることもできる。
【0065】上記の説明では、静止画を撮像する電子ス
チルカメラについて説明したが、動画と静止画の両方を
撮像可能なカメラで静止画像を出力する電子カメラにも
本発明を適用できる。
【0066】また、カメラ内部で合成を行うのではな
く、2つの撮像素子で撮像された撮像信号をそれぞれ出
力するようにして、出力された2つの撮像信号に対し
て、たとえば、パソコンなどの外部装置で補間処理およ
び輝度合成処理を行ってもよい。パソコンで補間処理お
よび輝度合成処理を行う場合には、補間処理/合成処理
回路をソフトウエアの形態でCD−ROMなどの記録媒
体に格納し、このソフトウエアをパソコンで実行させる
ことにより、パソコンに入力された上記の撮像信号に対
して補間処理および輝度合成処理が行われる。なお、ソ
フトウエアは上記記録媒体に記録する他、インターネッ
トなどの伝送媒体を介してパソコンに取り込ませること
も可能である。
【0067】さらにまた、異なる撮像条件で撮像された
2つの画像データをそれぞれメモリカードなどの記録媒
体に記録し、記録された各々の画像データを後から読出
して合成するようにしてもよい。この場合には、画像デ
ータを記録した記録媒体から画像データをパソコンに取
り込んだ上で、上述した補間処理および合成処理を行う
プログラムをパソコンで実行させることにより、上記画
像データに対して輝度合成処理が行われる。
【0068】電子スチルカメラに2つの撮像素子を設け
るようにしたが、2つの電子カメラで同一の被写体を撮
像し、2つの電子カメラからそれぞれ出力される撮像信
号に対して補間処理および輝度合成処理を行ってもよ
い。
【0069】特許請求の範囲における各構成要素と、発
明の実施の形態における各構成要素との対応について説
明すると、撮像素子1,2およびタイミング発生器74
と、撮像素子101,102およびタイミング発生器7
40とが撮像装置および輝度検出手段に、透過率r1お
よび露光時間T1が第1の撮像条件に、透過率r2およ
び露光時間T2が第2の撮像条件に、合成回路6が合成
手段に、CPU73が制御手段に、画質モードスイッチ
およびDRモードスイッチ20が設定手段および切換え
手段に、合成回路/補間回路206が信号処理手段およ
び合成手段に、それぞれ対応する。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、次のような効果を奏する。 (1)請求項1、2、4〜19の発明では、互いに異な
る第1および第2の撮像条件で撮像した2つの撮像信号
を合成する際に、両撮像信号のいずれも飽和しない領域
で両撮像信号の和を出力し、両撮像信号のいずれか一方
が飽和する領域で飽和しない撮像信号を(両撮像信号の
出力比+1)倍して出力するようにした。したがって、
両撮像信号が飽和しない領域において2つの撮像信号が
加算されるので、両撮像信号にショットノイズなどのラ
ンダムなノイズ成分が含まれる場合に合成信号のS/N
比が向上して、高画質の画像を得ることができる。ま
た、とくに請求項2の発明では、重み関数を用いて両撮
像信号を合成するようにしたので、上記2つの領域の境
界近傍で合成出力が連続的に変化するようになり、合成
された出力が急激に変化することを防止できる。 (2)請求項3、4〜18、20の発明では、互いに異
なる第1および第2の撮像条件で撮像した2つの撮像信
号を合成する際に、両撮像信号のいずれも飽和しない領
域で両撮像信号の和を出力し、両撮像信号のいずれか一
方が飽和する領域で両撮像信号の和を線形な特性に変換
して出力するようにした。この結果、いずれの領域でも
2つの撮像信号が加算されるので、両撮像信号にショッ
トノイズなどのランダムなノイズ成分が含まれる場合に
合成信号のS/N比が向上して、高画質の画像を得るこ
とができる。 (3)請求項5,7〜12の発明では、上記(1)、(2)
に加えて、2つの撮像素子の露光時間を変えて異なる撮
像条件を得るようにしたので、2つの撮像素子に露光さ
せるための分割光学系の分割光量を一定にできるから分
割光学系の小型化およびコスト低減に効果がある。 (4)請求項6〜13の発明では、上記(1)、(2)に加
えて、2つの撮像素子への分割光量を変えて異なる撮像
条件を得るようにしたので、2つの撮像素子の露光時間
を一定にしなければならない場合でも、2つの撮像素子
に対して異なる撮像条件にすることができる。 (5)請求項13の発明では、閃光装置が使用される場
合に露光時間を一定にするようにしたので、撮影者が露
光時間を一定にする手間を省くことができる。 (6)請求項14〜18の発明では、色フィルタが設け
られた2つの撮像素子を用い、異なる撮像条件で撮像し
た撮像信号を合成するようにしたので、S/N比が向上
した高画質のカラー画像を合成することができる。 (7)請求項15、16の発明では、上記(6)に加え
て、2つの撮像素子を互いに1/2画素ピッチずらして
配設し、撮像信号を画素並びの方向に関して縦横2倍に
補間するようにしたので、カラー画像の解像度を向上す
ることができる。 (8)請求項16の発明では、2つの撮像素子の撮像条
件の差が所定より小さい場合に撮像信号を縦横2倍に補
間するようにしたので、常に2倍補間を行う場合に比べ
て処理を少なくすることができ、処理時間の短縮する効
果が得られる。 (9)請求項17の発明では、上記(6)に加えて、2つ
の撮像素子を互いに1画素ピッチずらして配設するよう
にした。したがって、たとえば、輝度情報を有する画素
が補間し合う位置となるので、合成後の全ての画素位置
に輝度情報を得ることができる。 (10)請求項18の発明では、上記(6)に加えて、2
つの撮像素子を互いに1/4画素ピッチずらして配設
し、2つの撮像素子の撮像条件の差が所定より小さい場
合に撮像信号を縦横2倍に補間するようにしたので、撮
像信号が縦横2倍に補間された場合はカラー画像の解像
度が向上される。また、画素ずらし量が1/2画素ピッ
チに比べて小さいので、撮像信号が縦横2倍補間された
場合と、縦横2倍補間されなかった場合との間に生じる
差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による電子スチルカメラの概
要を説明するブロック図である。
【図2】第一の実施の形態による輝度合成を説明する図
である。(a)は露光量比RがR>1の場合における素子
出力A、素子出力Bの出力を表す図、(b)輝度合成によ
り合成回路から出力される期待値を表す図、(c)被写体
輝度gと重み関数f(g)との関係を表す図、(d)第一の
実施の形態による合成値を表す図である。
【図3】第二の実施の形態による輝度合成を説明する図
である。(a)は露光量比RがR>1の場合における素子
出力A、素子出力Bの出力を表す図、(b)は、素子出力
Aおよび素子出力Bを1:1の割合で加算した和X=
(A+B)を表した図、(c)変換関数c(X)を表す図、(d)
第二の実施の形態による合成値を表す図である。
【図4】第三の実施の形態における分割光学系を説明す
る図である。
【図5】露光量比Rを切換えるためのスイッチを説明す
る図であり、(a)DRモード切換えスイッチと画質モー
ドスイッチ、(b)DRモードと画質モードの切換えを行
うスイッチである。
【図6】第四の実施の形態における分割光学系を説明す
る図である。
【図7】第五の実施の形態による電子スチルカメラの画
像取込み部を説明するブロック図である。
【図8】(a)ベイヤ配列された原色系フィルタを表す
図、(b)補色系フィルタが用いられる場合の配列を表す
図である。
【図9】(a)配列された画素Pの位置を表す図、(b)図8
(a)のフィルタを通して撮像される色信号を表す図であ
る。
【図10】(a)撮像素子の画素配列を表す図、(b)図10
(a)に対して縦横1/2画素ピッチずらして配設された
撮像素子の画素配列を表す図である。
【図11】第六の実施の形態による色信号を表す図であ
り、(a)2倍補間前における4組の色信号を表す図、(b)
縦横両方向に2倍補間した後の色信号を表す図である。
【図12】(a)縦横方向に2倍補間され撮像素子1によ
るた色信号P1Aを示す図、(b)縦横方向に2倍補間さ
れた撮像素子2による色信号P1Bを示す図、(c)輝度
合成される色信号を示す図である。
【図13】第七の実施の形態による輝度合成処理前の色
信号を表す図であり、(a)4組の色信号P1A〜P4A
を表す図、(b)4組の色信号P1B〜P4Bを表す図で
ある。
【図14】第八の実施の形態によるカラーフィルタのカ
ラー配列を示す図であり、(a)ベイヤ配列を示す図、(b)
G色を同じ位置にしてRB色が相補的な位置に配置され
る図、(c)G色が補間し合う位置に配置される図であ
る。
【符号の説明】
1,2,101,102…撮像素子、 3…レンズ、4…
絞り、 5,50,60…分割光
学系、6…合成回路、 7…制御
部、8…画像処理回路、 9…記憶回
路、20,20a…DRモードスイッチ、 25…閃光装
置スイッチ、51…ハーフミラー、 7
3,730…CPU,74,740…タイミング発生器、
101a,102a…カラーフィルタ、501…偏光
ビームスプリッタ、 502…偏光板、503…駆動
装置、 601…分光ミラー、602…
透過量調整装置、 603…駆動装置、604
…ダミーガラス、 L,L1,L2,L1a,L
2a…被写体光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C022 AA13 AB03 AB15 AB17 AB37 AB55 AC32 AC42 AC51 AC54 AC55 AC56 AC69 AC74 5C024 BA01 CA05 CA06 CA15 DA01 DA04 EA02 EA03 EA08 FA13 GA11 HA08 HA14 HA17 HA19 5C065 AA03 BB22 BB48 CC01 DD02 DD18 DD20 EE02 EE06 EE07 EE12 GG13 GG17 GG18 GG26 GG32

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも互いに異なる第1および第2の
    撮像条件で同一の被写体像を撮像して第1および第2の
    撮像信号を出力する撮像装置と、 前記撮像装置から出力された前記第1の撮像条件による
    第1の撮像信号および前記第2の撮像条件による第2の
    撮像信号を合成して出力する合成手段とを備えた電子カ
    メラにおいて、 前記合成手段は、前記第1および第2の撮像信号のいず
    れも飽和しない第1の領域において、前記第1および第
    2の撮像信号の和を出力し、前記第1および第2の撮像
    信号のいずれか一方の撮像信号が飽和する第2の領域に
    おいて、飽和しない他方の撮像信号を((前記第1および
    第2の撮像信号の出力比)+1)倍して出力することを特
    徴とする電子カメラ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子カメラにおいて、 前記合成手段は、前記第1および第2の領域の境界近傍
    の第3の領域において、上記第1の領域における出力お
    よび上記第2の領域における出力が連続的に変化するよ
    うに重み関数を用いて合成することを特徴とする電子カ
    メラ。
  3. 【請求項3】少なくとも互いに異なる第1および第2の
    撮像条件で同一の被写体像を撮像して第1および第2の
    撮像信号を出力する撮像装置と、 前記撮像装置から出力された前記第1の撮像条件による
    第1の撮像信号および前記第2の撮像条件による第2の
    撮像信号を合成して出力する合成手段とを備えた電子カ
    メラにおいて、 前記合成手段は、前記第1および第2の撮像信号の和を
    演算し、前記第1および第2の撮像信号のいずれも飽和
    しない第1の領域において前記演算結果を出力し、前記
    第1および第2の撮像信号のいずれか一方の撮像信号が
    飽和する第2の領域において前記演算結果を線形な特性
    に変換して出力することを特徴とする電子カメラ。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の電子カメ
    ラにおいて、 前記撮像装置は、一対の撮像素子を含むことを特徴とす
    る電子カメラ。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記一対の撮像素子への分割光量を一定にして、前記一
    対の撮像素子が露光される露光時間を変えて前記第1お
    よび第2の撮像条件を制御する制御手段を備えることを
    特徴とする電子カメラ。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記一対の撮像素子が露光される露光時間を一定にし
    て、前記一対の撮像素子への分割光量を変えて前記第1
    および第2の撮像条件を制御する制御手段を備えること
    を特徴とする電子カメラ。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記一対の撮像素子が露光される露光時間および前記一
    対の撮像素子への分割光量を変えて前記第1および第2
    の撮像条件を制御する制御手段を備えることを特徴とす
    る電子カメラ。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の電子カメラにお
    いて、 入射光を任意に偏光するようにした偏光板と、前記偏光
    板を通過する入射光を2成分に分離する偏光ビームスプ
    リッタとを備え、 前記一対の撮像素子は、前記偏光ビームスプリッタによ
    り分離された入射光をそれぞれ前記第1および第2の撮
    像条件で撮像し、前記制御手段は、前記偏光板による偏
    光角度を変えて前記第1および第2の撮像条件を制御す
    ることを特徴とする電子カメラ。
  9. 【請求項9】請求項6または7に記載の電子カメラにお
    いて、 入射光を2方向に分離する分光手段と、前記分光手段に
    より分離された少なくとも一方の光路上に配設され、光
    の透過 率を制御可能な透過率調節手段とを備え、 前記一対の撮像素子は、前記分光手段により分離された
    入射光をそれぞれ前記第1および第2の撮像条件で撮像
    し、前記制御手段は、前記透過率調節手段の透過率を変
    えて前記第1および第2の撮像条件を制御することを特
    徴とする電子カメラ。
  10. 【請求項10】請求項5〜9のいずれかに記載の電子カ
    メラにおいて、 被写体の輝度を検出する輝度検出手段を備え、 前記制御手段は、前記輝度検出手段により検出された輝
    度に応じて前記第1および第2の撮像条件を制御するこ
    とを特徴とする電子カメラ。
  11. 【請求項11】請求項5〜9のいずれかに記載の電子カ
    メラにおいて、 前記第1および第2の撮像条件を設定する設定手段を備
    え、 前記制御手段は、前記第1および第2の撮像条件を前記
    設定手段により設定された条件に制御することを特徴と
    する電子カメラ。
  12. 【請求項12】請求項5〜9のいずれかに記載の電子カ
    メラにおいて、 自動露光量制御および手動露光量制御を切換える切換え
    手段と、 被写体の輝度を検出する輝度検出手段と、 前記第1および第2の撮像条件を設定する設定手段とを
    備え、 前記制御手段は、前記切換え手段により自動露光量制御
    に切換えられているとき、前記輝度検出手段により検出
    された輝度に応じて前記第1および第2の撮像条件を制
    御し、前記切換え手段により手動露光量制御に切換えら
    れているとき、前記第1および第2の撮像条件を前記設
    定手段により設定された条件に制御することを特徴とす
    る電子カメラ。
  13. 【請求項13】請求項7に記載の電子カメラにおいて、 前記制御手段は、閃光装置が使用されるときに前記露光
    時間を一定にすることを特徴とする電子カメラ。
  14. 【請求項14】請求項4〜13のいずれかに記載の電子
    カメラにおいて、 前記一対の撮像素子上に設けられた色フィルタと、 前記一対の撮像素子から出力される色成分を有する第1
    および第2の撮像信号に対して別々に色成分の補間処理
    を行う信号処理手段とを備え、 前記合成手段は、前記色成分の補間処理後の第1および
    第2の撮像信号を合成して出力することを特徴とする電
    子カメラ。
  15. 【請求項15】請求項8または9に記載の電子カメラに
    おいて、 前記一対の撮像素子上に設けられた色フィルタと、 前記一対の撮像素子から出力される色成分を有する第1
    および第2の撮像信号に対して別々に色成分の補間処理
    を行う信号処理手段とを備え、 前記一対の撮像素子の各々は、前記分離された被写体光
    に対して互いに1/2画素ずらして配設され、前記合成
    手段は、前記色成分の補間処理後の第1および第2の撮
    像信号をそれぞれ画素ならびの方向に関して縦横2倍に
    補間し、前記縦横2倍に補間された撮像信号を合成して
    出力することを特徴とする電子カメラ。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の電子カメラにおい
    て、 前記合成手段は、前記第1および第2の撮像条件の差が
    所定より大きいとき、前記色成分の補間処理後の第1お
    よび第2の撮像信号を合成して出力し、前記第1および
    第2の撮像条件の差が所定より小さいとき、前記色成分
    の補間処理後の第1および第2の撮像信号をそれぞれ画
    素ならびの方向に関して縦横2倍に補間し、前記縦横2
    倍に補間された撮像信号を合成して出力することを特徴
    とする電子カメラ。
  17. 【請求項17】請求項8または9に記載の電子カメラに
    おいて、 前記一対の撮像素子上に設けられた色フィルタと、 前記一対の撮像素子から出力される色成分を有する第1
    および第2の撮像信号に対して別々に色成分の補間処理
    を行う信号処理手段とを備え、 前記一対の撮像素子の各々は、前記分離された被写体光
    に対して互いに1画素ずらして配設され、前記合成手段
    は、前記色成分の補間処理後の第1および第2の撮像信
    号を合成して出力することを特徴とする電子カメラ。
  18. 【請求項18】請求項8または9に記載の電子カメラに
    おいて、 前記一対の撮像素子上に設けられた色フィルタと、 前記一対の撮像素子から出力される色成分を有する第1
    および第2の撮像信号に対して別々に色成分の補間処理
    を行う信号処理手段とを備え、 前記一対の撮像素子の各々は、前記分離された被写体光
    に対して互いに1/4画素ずらして配設され、前記合成
    手段は、前記第1および第2の撮像条件の差が所定より
    大きいとき、前記色成分の補間処理後の第1および第2
    の撮像信号を合成して出力し、前記第1および第2の撮
    像条件の差が所定より小さいとき、前記色成分の補間処
    理後の第1および第2の撮像信号をそれぞれ画素ならび
    の方向に関して縦横2倍に補間し、前記縦横2倍に補間
    された撮像信号を合成して出力することを特徴とする電
    子カメラ。
  19. 【請求項19】同一の被写体像を異なる撮像条件で撮像
    した第1の画像データおよび第2の画像データに対し、
    前記第1および第2の画像データのいずれも飽和しない
    第1の領域において、前記第1および第2の画像データ
    の和を出力し、前記第1および第2の画像データのいず
    れか一方の画像データが飽和する第2の領域において、
    飽和しない他方の画像データを((前記第1および第2の
    画像データ値の比)+1)倍して出力する合成処理を行う
    プログラムが格納されていることを特徴とする画像デー
    タ処理用記録媒体。
  20. 【請求項20】同一の被写体像を異なる撮像条件で撮像
    した第1の画像データおよび第2の画像データに対し、
    前記第1および第2の画像データの和を演算し、前記第
    1および第2の画像データのいずれも飽和しない第1の
    領域において前記演算結果を出力し、前記第1および第
    2の画像データのいずれか一方の画像データが飽和する
    第2の領域において前記演算結果を線形な特性に変換し
    て出力する合成処理を行うプログラムが格納されている
    ことを特徴とする画像データ処理用記録媒体。
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