JP2001156635A - ルビジウム原子発振器 - Google Patents
ルビジウム原子発振器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 交換機や伝送装置等の基準クロック用発振源
等に使用されるルビジウム原子発振器に関し、ルビジウ
ム原子発振器の共鳴セルを設定温度に保つことができる
環境温度の上限を上昇させ、使用可能な環境温度範囲を
拡大する。 【解決手段】 ルビジウム原子発振器の空胴共振器1−
2を、その周囲のヒータ線電流を制御して共鳴セルを設
定温度に保つルビジウム原子発振器において、環境温度
が上昇し、ヒータ線電流によっては設定温度を制御でき
ない場合に、空胴共振器の環境温度に応じて変形するバ
イメタル等の接触板1−1により、空胴共振器と放熱器
1−3とを接触させ、空胴共振器の熱容量を大きくして
放熱性を高める。また、空胴共振器の温度上昇を煽るラ
ンプハウスの温度を低下させ、また、空胴共振器の温度
上昇による共鳴周波数のずれを、空胴共振器に加える静
磁界を変化させることにより補正する手段を備える。
等に使用されるルビジウム原子発振器に関し、ルビジウ
ム原子発振器の共鳴セルを設定温度に保つことができる
環境温度の上限を上昇させ、使用可能な環境温度範囲を
拡大する。 【解決手段】 ルビジウム原子発振器の空胴共振器1−
2を、その周囲のヒータ線電流を制御して共鳴セルを設
定温度に保つルビジウム原子発振器において、環境温度
が上昇し、ヒータ線電流によっては設定温度を制御でき
ない場合に、空胴共振器の環境温度に応じて変形するバ
イメタル等の接触板1−1により、空胴共振器と放熱器
1−3とを接触させ、空胴共振器の熱容量を大きくして
放熱性を高める。また、空胴共振器の温度上昇を煽るラ
ンプハウスの温度を低下させ、また、空胴共振器の温度
上昇による共鳴周波数のずれを、空胴共振器に加える静
磁界を変化させることにより補正する手段を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルビジウム原子発
振器に関し、特に、使用環境温度範囲の広い広温度範囲
型ルビジウム原子発振器に関する。ルビジウム原子発振
器は、ルビジウム原子の共鳴周波数を基準として水晶発
振器の周波数を制御する発振器で、安定性が良く、交換
機や伝送装置等における基準クロック用発振源等に使用
されている。
振器に関し、特に、使用環境温度範囲の広い広温度範囲
型ルビジウム原子発振器に関する。ルビジウム原子発振
器は、ルビジウム原子の共鳴周波数を基準として水晶発
振器の周波数を制御する発振器で、安定性が良く、交換
機や伝送装置等における基準クロック用発振源等に使用
されている。
【0002】ルビジウム原子発振器の基本構成を図7に
示す。ルビジウム原子発振器は、OMU(Optical Micr
owave Unit)と称される原子共鳴器7−1内に、ランプ
ハウス7−2、空胴共振器(キャビティ)7−3、共鳴
セル7−4、光検出器7−5を備える。
示す。ルビジウム原子発振器は、OMU(Optical Micr
owave Unit)と称される原子共鳴器7−1内に、ランプ
ハウス7−2、空胴共振器(キャビティ)7−3、共鳴
セル7−4、光検出器7−5を備える。
【0003】そして、ランプハウス7−2のランプの光
を空胴共振器7−3内の共鳴セル7−4に入射するとと
もに、共鳴セル7−4にマイクロ波を加え、共鳴セル7
−4の通過により吸収されたランプハウス7−2のラン
プの光量を光検出器7−5により検出する。
を空胴共振器7−3内の共鳴セル7−4に入射するとと
もに、共鳴セル7−4にマイクロ波を加え、共鳴セル7
−4の通過により吸収されたランプハウス7−2のラン
プの光量を光検出器7−5により検出する。
【0004】共鳴セル7−4から放出され、光検出器7
−5により検出されるランプの光量は、共鳴セル7−4
に加えるマイクロ波の周波数によって変化し、共鳴セル
7−4の共鳴周波数のマイクロ波を加えたときに、極端
に多く吸収される光吸収特性を有し、この光吸収特性を
利用して光検出器7−5の検出出力を基に、前述のマイ
クロ波の周波数を制御し、安定した周波数の発振周波数
を取り出すことができる。
−5により検出されるランプの光量は、共鳴セル7−4
に加えるマイクロ波の周波数によって変化し、共鳴セル
7−4の共鳴周波数のマイクロ波を加えたときに、極端
に多く吸収される光吸収特性を有し、この光吸収特性を
利用して光検出器7−5の検出出力を基に、前述のマイ
クロ波の周波数を制御し、安定した周波数の発振周波数
を取り出すことができる。
【0005】ランプハウス7−2内にはルビジウムラン
プ7−6が取り付けられ、該ルビジウムランプ7−6は
ガラス球の中にルビジウム原子が封入され、電磁波が印
加されると基底状態から励起されて放電し、光を放射す
る。共鳴セル7−4はルビジウム原子が充填され、ルビ
ジウムランプ7−6から放射される光を吸収するが、吸
収する光量は印加されるマイクロ波の周波数に依存す
る。
プ7−6が取り付けられ、該ルビジウムランプ7−6は
ガラス球の中にルビジウム原子が封入され、電磁波が印
加されると基底状態から励起されて放電し、光を放射す
る。共鳴セル7−4はルビジウム原子が充填され、ルビ
ジウムランプ7−6から放射される光を吸収するが、吸
収する光量は印加されるマイクロ波の周波数に依存す
る。
【0006】図8は共鳴セルの光吸収特性を示し、横軸
は共鳴セルに印加するマイクロ波の周波数を、縦軸は光
検出器の出力電流を表している。同図に示すように、共
鳴セルは特定のマイクロ波周波数f0 の共鳴し、極端に
多い光量を吸収する特性を示すため、光検出器7−5の
出力電流はこのマイクロ波周波数f0 の近辺で急激に低
下する。
は共鳴セルに印加するマイクロ波の周波数を、縦軸は光
検出器の出力電流を表している。同図に示すように、共
鳴セルは特定のマイクロ波周波数f0 の共鳴し、極端に
多い光量を吸収する特性を示すため、光検出器7−5の
出力電流はこのマイクロ波周波数f0 の近辺で急激に低
下する。
【0007】空胴共振器(キャビティ)7−3は、その
内部にマイクロ波が減衰することなく定在(存在)し得
るように設けられる。共鳴セル7−4の光吸収量が極端
に多くなるマイクロ波周波数f0 は、安定的に一定の周
波数であり、且つその周波数幅が狭小であるため、該マ
イクロ波周波数f0 を基準に、安定した発振周波数を抽
出することができる。
内部にマイクロ波が減衰することなく定在(存在)し得
るように設けられる。共鳴セル7−4の光吸収量が極端
に多くなるマイクロ波周波数f0 は、安定的に一定の周
波数であり、且つその周波数幅が狭小であるため、該マ
イクロ波周波数f0 を基準に、安定した発振周波数を抽
出することができる。
【0008】図7において、光検出器7−5の光量検出
出力を信号増幅器7−7により増幅し、該増幅出力を周
波数制御回路7−8に入力する。周波数制御回路7−8
は低周波発振器7−9と共にサーボ回路を構成し、信号
増幅器7−7からの出力電圧に応じて電圧制御水晶発振
器7−10の発振周波数を制御する。
出力を信号増幅器7−7により増幅し、該増幅出力を周
波数制御回路7−8に入力する。周波数制御回路7−8
は低周波発振器7−9と共にサーボ回路を構成し、信号
増幅器7−7からの出力電圧に応じて電圧制御水晶発振
器7−10の発振周波数を制御する。
【0009】電圧制御水晶発振器7−10の出力は、基
準クロック信号として各種の装置に出力されるととも
に、周波数合成器7−11に入力され、周波数合成器7
−11は電圧制御水晶発振器7−10の出力信号周波数
を基に、共鳴セル7−4に印加するマイクロ波の周波数
を合成する。
準クロック信号として各種の装置に出力されるととも
に、周波数合成器7−11に入力され、周波数合成器7
−11は電圧制御水晶発振器7−10の出力信号周波数
を基に、共鳴セル7−4に印加するマイクロ波の周波数
を合成する。
【0010】また、空胴共振器(キャビティ)7−3の
周囲には、共鳴セル7−4に静磁界を加えるためのコイ
ル(C−FIELDコイル)7−12が巻回され、該静
磁界コイル(C−FIELDコイル)7−12の電流
は、静磁界(C−FIELD)制御回路7−13により
制御される。共鳴セル7−4に加える静磁界の強さによ
って、前述の共鳴セル7−4の共鳴マイクロ周波数f0
が変動する。
周囲には、共鳴セル7−4に静磁界を加えるためのコイ
ル(C−FIELDコイル)7−12が巻回され、該静
磁界コイル(C−FIELDコイル)7−12の電流
は、静磁界(C−FIELD)制御回路7−13により
制御される。共鳴セル7−4に加える静磁界の強さによ
って、前述の共鳴セル7−4の共鳴マイクロ周波数f0
が変動する。
【0011】また、共鳴セル7−4の共鳴マイクロ周波
数f0 が、加えられる静磁界によって変動することか
ら、地磁気等による外部磁気の影響を取り除くために、
ルビジウム原子共鳴器7−1は、パーマロイ等による二
重の磁気シールド構造により磁気遮蔽が行われる。更
に、各機器や各回路に電源を供給する入力電源7−14
及びレギュレータ7−15が備えられている。
数f0 が、加えられる静磁界によって変動することか
ら、地磁気等による外部磁気の影響を取り除くために、
ルビジウム原子共鳴器7−1は、パーマロイ等による二
重の磁気シールド構造により磁気遮蔽が行われる。更
に、各機器や各回路に電源を供給する入力電源7−14
及びレギュレータ7−15が備えられている。
【0012】
【従来の技術】前述したルビジウム原子発振器におい
て、ランプハウス7−2及び空胴共振器(キャビティ)
7−3には、それぞれヒータ線(図示省略)が巻回さ
れ、それらのヒータ線に、それぞれ温度制御回路7−1
6、7−17により制御される電流を流すことによって
加熱し、ランプハウス7−2及び空胴共振器(キャビテ
ィ)7−3の温度をそれぞれ所定の温度に保っている。
て、ランプハウス7−2及び空胴共振器(キャビティ)
7−3には、それぞれヒータ線(図示省略)が巻回さ
れ、それらのヒータ線に、それぞれ温度制御回路7−1
6、7−17により制御される電流を流すことによって
加熱し、ランプハウス7−2及び空胴共振器(キャビテ
ィ)7−3の温度をそれぞれ所定の温度に保っている。
【0013】ランプハウス7−2内のルビジウムランプ
7−6及び空胴共振器(キャビティ)7−3内の共鳴セ
ル7−4は、それぞれ最良の特性が得られる設定温度に
維持され、例えばルビジウムランプは90〜100度
C、共鳴セルは70〜75度Cに保っている。
7−6及び空胴共振器(キャビティ)7−3内の共鳴セ
ル7−4は、それぞれ最良の特性が得られる設定温度に
維持され、例えばルビジウムランプは90〜100度
C、共鳴セルは70〜75度Cに保っている。
【0014】ランプハウス7−2を所定の設定温度に保
つことにより、ルビジウムランプから効率よく発光し、
共鳴セル7−4を所定の設定温度に保つことにより、所
定の共鳴マイクロ周波数f0 が得られる。
つことにより、ルビジウムランプから効率よく発光し、
共鳴セル7−4を所定の設定温度に保つことにより、所
定の共鳴マイクロ周波数f0 が得られる。
【0015】図9は共鳴セルを70〜75度Cに保つた
めの環境温度に応じた空胴共振器(キャビティ)のヒー
タ電流を示している。同図に示すように、空胴共振器
(キャビティ)の周囲の環境温度が上昇するにつれて、
空胴共振器(キャビティ)のヒータ電流を小さくし加え
る熱量を減少させる。
めの環境温度に応じた空胴共振器(キャビティ)のヒー
タ電流を示している。同図に示すように、空胴共振器
(キャビティ)の周囲の環境温度が上昇するにつれて、
空胴共振器(キャビティ)のヒータ電流を小さくし加え
る熱量を減少させる。
【0016】共鳴セルはランプハウス部の熱やレギュレ
ータの損失熱等、周囲の熱源に煽られて上昇するため、
図9に示すように空胴共振器(キャビティ)の環境温度
が共鳴セルの設定温度(70〜75度C)に到達する前
に50度C付近で、空胴共振器(キャビティ)のヒータ
線に流す電流を零としている。
ータの損失熱等、周囲の熱源に煽られて上昇するため、
図9に示すように空胴共振器(キャビティ)の環境温度
が共鳴セルの設定温度(70〜75度C)に到達する前
に50度C付近で、空胴共振器(キャビティ)のヒータ
線に流す電流を零としている。
【0017】図9に示す例では共鳴セルが周囲の熱源か
ら20〜25度C分の熱の煽りを受け、約50度C以上
の環境温度になると、空胴共振器(キャビティ)及び共
鳴セルの温度を適正な温度に制御することが不可能とな
ってしまう。
ら20〜25度C分の熱の煽りを受け、約50度C以上
の環境温度になると、空胴共振器(キャビティ)及び共
鳴セルの温度を適正な温度に制御することが不可能とな
ってしまう。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の共鳴セルの温度
制御は、空胴共振器(キャビティ)に巻き付けたヒータ
線に電流を流して所定の温度まで加熱して制御する方法
であるため、空胴共振器(キャビティ)がランプハウス
の熱やレギュレータ等の損失による熱に煽られて上昇す
る温度分を、共鳴セル設定温度から差し引いた温度が、
環境温度の上限温度となっていた。
制御は、空胴共振器(キャビティ)に巻き付けたヒータ
線に電流を流して所定の温度まで加熱して制御する方法
であるため、空胴共振器(キャビティ)がランプハウス
の熱やレギュレータ等の損失による熱に煽られて上昇す
る温度分を、共鳴セル設定温度から差し引いた温度が、
環境温度の上限温度となっていた。
【0019】そして、ルビジウム原子発振器を他の機器
や回路と共に小型化、高密度実装化しようとすると、熱
がこもって空胴共振器(キャビティ)周囲の環境温度が
上昇し、前述の上限温度を越えてしまうため、共鳴セル
の設定温度の制御が不可能になり、装置の小型化、高密
度実装化を阻害する要因の一つになっていた。
や回路と共に小型化、高密度実装化しようとすると、熱
がこもって空胴共振器(キャビティ)周囲の環境温度が
上昇し、前述の上限温度を越えてしまうため、共鳴セル
の設定温度の制御が不可能になり、装置の小型化、高密
度実装化を阻害する要因の一つになっていた。
【0020】本発明は、ルビジウム原子発振器の共鳴セ
ルを設定温度に制御することができる環境温度の上限を
上昇させ、ルビジウム原子発振器の使用可能な環境温度
範囲の拡大化を図ることを目的とする。
ルを設定温度に制御することができる環境温度の上限を
上昇させ、ルビジウム原子発振器の使用可能な環境温度
範囲の拡大化を図ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のルビジウム原子
発振器は、(1)ルビジウム原子発振器の空胴共振器
を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流を制御
して、設定温度に保つルビジウム原子発振器において、
該空胴共振器の環境温度を検知し、該環境温度に応じて
該空胴共振器の熱容量を変化させる構成を備えたもので
ある。
発振器は、(1)ルビジウム原子発振器の空胴共振器
を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流を制御
して、設定温度に保つルビジウム原子発振器において、
該空胴共振器の環境温度を検知し、該環境温度に応じて
該空胴共振器の熱容量を変化させる構成を備えたもので
ある。
【0022】また、(2)バイメタル又は形状記憶合金
により前記空胴共振器の環境温度を検知し、該検知温度
に応じて該バイメタル又は形状記憶合金により前記空胴
共振器と放熱器とを接触又は非接触させ、該空胴共振器
の熱容量を変化させる構成を備えたものである。
により前記空胴共振器の環境温度を検知し、該検知温度
に応じて該バイメタル又は形状記憶合金により前記空胴
共振器と放熱器とを接触又は非接触させ、該空胴共振器
の熱容量を変化させる構成を備えたものである。
【0023】また、(3)前記空胴共振器の環境温度に
応じて駆動される電動機を備え、該電動機は放熱器を駆
動し、前記空胴共振器と該放熱器とを接触又は非接触さ
せ、該空胴共振器の熱容量を変化させる構成を備えたも
のである。
応じて駆動される電動機を備え、該電動機は放熱器を駆
動し、前記空胴共振器と該放熱器とを接触又は非接触さ
せ、該空胴共振器の熱容量を変化させる構成を備えたも
のである。
【0024】また、(4)前記空胴共振器の周囲に設け
たヒータ線の電流値を検出する手段を備え、該ヒータ線
の電流値により該空胴共振器の環境温度を検知して空胴
共振器の熱容量を変化させるものである。
たヒータ線の電流値を検出する手段を備え、該ヒータ線
の電流値により該空胴共振器の環境温度を検知して空胴
共振器の熱容量を変化させるものである。
【0025】また、(5)ルビジウム原子発振器の空胴
共振器を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流
を制御して、設定温度に保つルビジウム原子発振器にお
いて、該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、該空
胴共振器の周囲に配置され、該空胴共振器の温度上昇に
影響を及ぼす熱源となる装置の温度を、該空胴共振器の
環境温度によって変化させる手段と、を備えたものであ
る。
共振器を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流
を制御して、設定温度に保つルビジウム原子発振器にお
いて、該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、該空
胴共振器の周囲に配置され、該空胴共振器の温度上昇に
影響を及ぼす熱源となる装置の温度を、該空胴共振器の
環境温度によって変化させる手段と、を備えたものであ
る。
【0026】また、(6)ルビジウム原子発振器の空胴
共振器を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流
を制御して、設定温度に保つルビジウム原子発振器にお
いて、該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、該空
胴共振器の環境温度に応じて、該空胴共振器に加える静
磁界を変化させる手段と、を備えたものである。
共振器を、該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流
を制御して、設定温度に保つルビジウム原子発振器にお
いて、該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、該空
胴共振器の環境温度に応じて、該空胴共振器に加える静
磁界を変化させる手段と、を備えたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明は、大別して以下の(i) 、
(ii)及び(iii) の三通りの手段の一つ又はそれらを組合
わせた手段により、ルビジウム原子発振器の使用環境温
度範囲を拡大させるものである。
(ii)及び(iii) の三通りの手段の一つ又はそれらを組合
わせた手段により、ルビジウム原子発振器の使用環境温
度範囲を拡大させるものである。
【0028】(i) 環境温度によって空胴共振器(キャビ
ティ)の熱容量を変化させ、高温時には空胴共振器(キ
ャビティ)の放熱性を良くし、共鳴セルの設定温度を適
正に制御することができる環境温度の上限を上昇させ
る。
ティ)の熱容量を変化させ、高温時には空胴共振器(キ
ャビティ)の放熱性を良くし、共鳴セルの設定温度を適
正に制御することができる環境温度の上限を上昇させ
る。
【0029】(ii)共鳴セルの温度に影響を与える発熱源
であるランプハウス部等の熱容量、設定温度又は回路電
力を環境温度によって変化させ、共鳴セルの設定温度を
適正に制御することができる環境温度の上限を上昇させ
る。
であるランプハウス部等の熱容量、設定温度又は回路電
力を環境温度によって変化させ、共鳴セルの設定温度を
適正に制御することができる環境温度の上限を上昇させ
る。
【0030】(iii) 共鳴セルに加える静磁界(C−Fi
eld)を環境温度によって変化させ、共鳴セルの設定
温度のずれによる共鳴マイクロ波周波数f0 のずれを補
正し、ルビジウム発振器の使用環境温度の上限を上昇さ
せる。
eld)を環境温度によって変化させ、共鳴セルの設定
温度のずれによる共鳴マイクロ波周波数f0 のずれを補
正し、ルビジウム発振器の使用環境温度の上限を上昇さ
せる。
【0031】上記(i) 乃至(iii) の本発明の各実施形態
を、実施例に基づき図面を参照して以下に説明する。先
ず、上記(i) の環境温度によって空胴共振器(キャビテ
ィ)の熱容量を変化させ、高温時に空胴共振器(キャビ
ティ)の放熱性を良くした実施形態について説明する。
を、実施例に基づき図面を参照して以下に説明する。先
ず、上記(i) の環境温度によって空胴共振器(キャビテ
ィ)の熱容量を変化させ、高温時に空胴共振器(キャビ
ティ)の放熱性を良くした実施形態について説明する。
【0032】図1は(i) の空胴共振器(キャビティ)の
熱容量を変化させる実施形態の第1の実施例を示す。温
度によって形状が変化するバイメタル又は形状記憶合金
等の接触板1−1を、空胴共振器(キャビティ)1−2
に取り付け、空胴共振器(キャビティ)1−2の環境温
度が上昇し、共鳴セルの設定温度をヒータ電流によって
は制御できない高温状態(前述の図9に示した例では約
50度C以上)になった場合に、該接触板1−1が変形
し、該該接触板1−1を介して空胴共振器(キャビテ
ィ)1−2と放熱板等の放熱器1−3とが接触するよう
に構成する。
熱容量を変化させる実施形態の第1の実施例を示す。温
度によって形状が変化するバイメタル又は形状記憶合金
等の接触板1−1を、空胴共振器(キャビティ)1−2
に取り付け、空胴共振器(キャビティ)1−2の環境温
度が上昇し、共鳴セルの設定温度をヒータ電流によって
は制御できない高温状態(前述の図9に示した例では約
50度C以上)になった場合に、該接触板1−1が変形
し、該該接触板1−1を介して空胴共振器(キャビテ
ィ)1−2と放熱板等の放熱器1−3とが接触するよう
に構成する。
【0033】環境温度の上昇時に、空胴共振器(キャビ
ティ)1−2を放熱器1−3と接触させ、空胴共振器
(キャビティ)1−2の放熱性を高め、空胴共振器(キ
ャビティ)1−2の温度上昇を抑えることにより、環境
温度の上限を拡張させたものである。
ティ)1−2を放熱器1−3と接触させ、空胴共振器
(キャビティ)1−2の放熱性を高め、空胴共振器(キ
ャビティ)1−2の温度上昇を抑えることにより、環境
温度の上限を拡張させたものである。
【0034】なお、前述の接触板1−1を放熱器1−3
の方に取り付け、環境温度上昇時に該接触板1−1が空
胴共振器(キャビティ)1−2へ接触するように構成し
てもよく、また、放熱器1−3自体を温度によって変形
する接触板とし、環境温度上昇時に放熱器1−3自体が
空胴共振器(キャビティ)1−2へ接触して空胴共振器
(キャビティ)1−2の熱容量を増大させる構成とする
こともできる。
の方に取り付け、環境温度上昇時に該接触板1−1が空
胴共振器(キャビティ)1−2へ接触するように構成し
てもよく、また、放熱器1−3自体を温度によって変形
する接触板とし、環境温度上昇時に放熱器1−3自体が
空胴共振器(キャビティ)1−2へ接触して空胴共振器
(キャビティ)1−2の熱容量を増大させる構成とする
こともできる。
【0035】図2及び図3は上記(i) の空胴共振器(キ
ャビティ)の熱容量を変化させる実施形態の第2の実施
例を示す。図2に示すように、空胴共振器(キャビテ
ィ)のヒータ線2−1に流れる電流値を電流検出回路2
−2により検出し、該電流値を基に空胴共振器(キャビ
ティ)2−6の環境温度を検知し、該電流値に応じてモ
ータ制御回路2−3によりモータ2−4を制御し、モー
タ2−4に取り付けられた放熱器2−5を回転して移動
させ、空胴共振器(キャビティ)2−6に放熱器2−4
を接触させ、或いは接触した状態を非接触の状態とし、
空胴共振器(キャビティ)2−6の放熱性が環境温度上
昇時に高く、低温時には低くなるように構成したもので
ある。
ャビティ)の熱容量を変化させる実施形態の第2の実施
例を示す。図2に示すように、空胴共振器(キャビテ
ィ)のヒータ線2−1に流れる電流値を電流検出回路2
−2により検出し、該電流値を基に空胴共振器(キャビ
ティ)2−6の環境温度を検知し、該電流値に応じてモ
ータ制御回路2−3によりモータ2−4を制御し、モー
タ2−4に取り付けられた放熱器2−5を回転して移動
させ、空胴共振器(キャビティ)2−6に放熱器2−4
を接触させ、或いは接触した状態を非接触の状態とし、
空胴共振器(キャビティ)2−6の放熱性が環境温度上
昇時に高く、低温時には低くなるように構成したもので
ある。
【0036】図3は図2に示したモータ2−4に取り付
けられた放熱器2−5及び空胴共振器(キャビティ)2
−6の断面図を示し、図3(a)は低温時の状態を、図
3(b)は高温時の状態を示している。図3(a)に示
すように低温時は、モータに取り付けられた放熱器2−
5と空胴共振器(キャビティ)2−6とを非接触の状態
とし、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱容量を小さ
くし、放熱性を低くする。
けられた放熱器2−5及び空胴共振器(キャビティ)2
−6の断面図を示し、図3(a)は低温時の状態を、図
3(b)は高温時の状態を示している。図3(a)に示
すように低温時は、モータに取り付けられた放熱器2−
5と空胴共振器(キャビティ)2−6とを非接触の状態
とし、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱容量を小さ
くし、放熱性を低くする。
【0037】これに対し、図3(b)に示すように高温
時は、放熱器2−5をモータにより回転して移動させ、
放熱器2−5に設けた接触部2−51と、空胴共振器
(キャビティ)2−6に設けた接触部2−61とを接触
させ、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱容量を大き
くし、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱を放熱器2
−5から放射させ、空胴共振器(キャビティ)2−6の
放熱性を高める。
時は、放熱器2−5をモータにより回転して移動させ、
放熱器2−5に設けた接触部2−51と、空胴共振器
(キャビティ)2−6に設けた接触部2−61とを接触
させ、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱容量を大き
くし、空胴共振器(キャビティ)2−6の熱を放熱器2
−5から放射させ、空胴共振器(キャビティ)2−6の
放熱性を高める。
【0038】図2において、空胴共振器(キャビティ)
のヒータ線2−1に流れる電流の制御について説明する
と、空胴共振器(キャビティ)2−6の環境温度をサー
ミスタ2−7により検知し、サーミスタ2−7の検知出
力を空胴共振器(キャビティ)温度制御回路2−8に入
力し、空胴共振器(キャビティ)温度制御回路2−8の
制御により、空胴共振器(キャビティ)2−6の環境温
度に応じたヒータ線電流を、トランジスタ2−9を介し
て供給する。
のヒータ線2−1に流れる電流の制御について説明する
と、空胴共振器(キャビティ)2−6の環境温度をサー
ミスタ2−7により検知し、サーミスタ2−7の検知出
力を空胴共振器(キャビティ)温度制御回路2−8に入
力し、空胴共振器(キャビティ)温度制御回路2−8の
制御により、空胴共振器(キャビティ)2−6の環境温
度に応じたヒータ線電流を、トランジスタ2−9を介し
て供給する。
【0039】前述の実施例において、空胴共振器(キャ
ビティ)の環境温度の検出を、電流検出回路2−2によ
るヒータ線電流値の検出で行っていたが、空胴共振器
(キャビティ)の環境温度の検出を、サーミスタ等の温
度センサを用いて行ってもよい。
ビティ)の環境温度の検出を、電流検出回路2−2によ
るヒータ線電流値の検出で行っていたが、空胴共振器
(キャビティ)の環境温度の検出を、サーミスタ等の温
度センサを用いて行ってもよい。
【0040】また、前述の空胴共振器(キャビティ)の
熱容量を変化させる第1及び第2の実施例の変形例とし
て、放熱器は最初から接触板又は接触部により空胴共振
器(キャビティ)に接触させておき、環境温度の上昇に
伴って接触板又は接触部が撓み、接触面積が増加するよ
うに構成し、空胴共振器(キャビティ)の環境温度に応
じて空胴共振器(キャビティ)と放熱器との接触面積が
連続的に変化する構成とすることもできる。
熱容量を変化させる第1及び第2の実施例の変形例とし
て、放熱器は最初から接触板又は接触部により空胴共振
器(キャビティ)に接触させておき、環境温度の上昇に
伴って接触板又は接触部が撓み、接触面積が増加するよ
うに構成し、空胴共振器(キャビティ)の環境温度に応
じて空胴共振器(キャビティ)と放熱器との接触面積が
連続的に変化する構成とすることもできる。
【0041】次に、前述の(ii)の空胴共振器(キャビテ
ィ)の温度に影響を与える発熱源であるランプハウス部
等の熱容量、設定温度又は回路電力を環境温度によって
変化させる実施形態について説明する。
ィ)の温度に影響を与える発熱源であるランプハウス部
等の熱容量、設定温度又は回路電力を環境温度によって
変化させる実施形態について説明する。
【0042】図4はランプハウス部の熱容量、設定温度
又は回路電力を環境温度によって変化させる実施例を示
し、図2に示した実施例と同様に、空胴共振器(キャビ
ティ)のヒータ線2−1に流れる電流値を電流検出回路
2−2により検出し、該検出電流値をランプ温度制御回
路4−1に入力する。
又は回路電力を環境温度によって変化させる実施例を示
し、図2に示した実施例と同様に、空胴共振器(キャビ
ティ)のヒータ線2−1に流れる電流値を電流検出回路
2−2により検出し、該検出電流値をランプ温度制御回
路4−1に入力する。
【0043】ランプ温度制御回路4−1は、電流検出回
路2−2から入力される検出電流値により空胴共振器
(キャビティ)の環境温度を検知し、該検出電流値に応
じて、前述の図3に示した空胴共振器(キャビティ)の
熱容量を変化させる手段と同様に、放熱器(図示省略)
を移動させて放熱器とランプハウスとを接触させ、或い
は接触状態を非接触状態になるようにする。
路2−2から入力される検出電流値により空胴共振器
(キャビティ)の環境温度を検知し、該検出電流値に応
じて、前述の図3に示した空胴共振器(キャビティ)の
熱容量を変化させる手段と同様に、放熱器(図示省略)
を移動させて放熱器とランプハウスとを接触させ、或い
は接触状態を非接触状態になるようにする。
【0044】このように、空胴共振器(キャビティ)の
環境温度が高いときは、ランプハウスに放熱器を接触さ
せ、ランプハウスの熱容量を大きくしてランプハウスの
温度を外部へ放熱することにより、ランプハウスの温度
を低下させ、ランプハウス温度の煽りによる空胴共振器
(キャビティ)の環境温度の上昇を抑え、共鳴セルの設
定温度を適正に制御することができる環境温度の上限を
上昇させることができる。
環境温度が高いときは、ランプハウスに放熱器を接触さ
せ、ランプハウスの熱容量を大きくしてランプハウスの
温度を外部へ放熱することにより、ランプハウスの温度
を低下させ、ランプハウス温度の煽りによる空胴共振器
(キャビティ)の環境温度の上昇を抑え、共鳴セルの設
定温度を適正に制御することができる環境温度の上限を
上昇させることができる。
【0045】図4に示した実施例では、空胴共振器(キ
ャビティ)のヒータ電流値を電流検出回路2−2でモニ
タし、この値に応じてランプハウスの設定温度を変化さ
せた実施例であるが、空胴共振器(キャビティ)の環境
温度の検出は、サーミスタ等の温度センサを用いて行っ
てもよい。
ャビティ)のヒータ電流値を電流検出回路2−2でモニ
タし、この値に応じてランプハウスの設定温度を変化さ
せた実施例であるが、空胴共振器(キャビティ)の環境
温度の検出は、サーミスタ等の温度センサを用いて行っ
てもよい。
【0046】また、ランプ温度制御回路4−1により、
ランプハウス部の設定温度自体又は回路電力を変化さ
せ、空胴共振器(キャビティ)の環境温度が高いとき
は、ランプハウス部の温度を低下させ、ランプハウス部
の温度の煽りによる空胴共振器(キャビティ)の温度の
上昇を防ぐ構成とすることもできる。
ランプハウス部の設定温度自体又は回路電力を変化さ
せ、空胴共振器(キャビティ)の環境温度が高いとき
は、ランプハウス部の温度を低下させ、ランプハウス部
の温度の煽りによる空胴共振器(キャビティ)の温度の
上昇を防ぐ構成とすることもできる。
【0047】ランプハウスの設定温度は前述したように
90度C乃至100度Cと高温で、且つ、ルビジウムラ
ンプの光を共鳴セルに効率よく入射させるために、ラン
プハウスを空胴共振器(キャビティ)に近づけて設置し
なければならず、空胴共振器(キャビティ)はランプハ
ウスからの熱の煽りを最も強く受ける。
90度C乃至100度Cと高温で、且つ、ルビジウムラ
ンプの光を共鳴セルに効率よく入射させるために、ラン
プハウスを空胴共振器(キャビティ)に近づけて設置し
なければならず、空胴共振器(キャビティ)はランプハ
ウスからの熱の煽りを最も強く受ける。
【0048】ルビジウム発振器の使用環境温度範囲の上
限は、空胴共振器(キャビティ)部の環境温度の上限で
定まるため、使用環境温度が高い場合に、ランプハウス
部の温度を下げることにより、共鳴セルの温度上昇を防
ぎ、ルビジウム発振器の使用環境温度範囲を拡大するこ
とができる。
限は、空胴共振器(キャビティ)部の環境温度の上限で
定まるため、使用環境温度が高い場合に、ランプハウス
部の温度を下げることにより、共鳴セルの温度上昇を防
ぎ、ルビジウム発振器の使用環境温度範囲を拡大するこ
とができる。
【0049】なお、ランプハウス部の温度を設定温度よ
り低下させると、ルビジウムランプの発光特性は多少低
下するが、ルビジウムランプの発光特性が多少低下して
も共鳴セルの設定温度を適正に保つことにより、安定し
た発振周波数を得ることができる。
り低下させると、ルビジウムランプの発光特性は多少低
下するが、ルビジウムランプの発光特性が多少低下して
も共鳴セルの設定温度を適正に保つことにより、安定し
た発振周波数を得ることができる。
【0050】次に、前述の(iii) の共鳴セルに加える静
磁界(C−Field)を環境温度によって変化させ、
空胴共振器(キャビティ)の設定温度のずれによるマイ
クロ波周波数のずれを補正する実施形態について説明す
る。
磁界(C−Field)を環境温度によって変化させ、
空胴共振器(キャビティ)の設定温度のずれによるマイ
クロ波周波数のずれを補正する実施形態について説明す
る。
【0051】図5は共鳴セルに加える静磁界(C−Fi
eld)を変化させる第1の実施例を示す。図に示すよ
うに、空胴共振器(キャビティ)の環境温度をサーミス
タ等の温度センサ5−1を用いて温度検出回路5−2に
よりモニタし、この温度検出値に応じて、静磁界(C−
Field)制御回路5−3により、共鳴セルに加える
静磁界(C−Field)のコイル電流の強さを変化さ
せる。
eld)を変化させる第1の実施例を示す。図に示すよ
うに、空胴共振器(キャビティ)の環境温度をサーミス
タ等の温度センサ5−1を用いて温度検出回路5−2に
よりモニタし、この温度検出値に応じて、静磁界(C−
Field)制御回路5−3により、共鳴セルに加える
静磁界(C−Field)のコイル電流の強さを変化さ
せる。
【0052】共鳴セルの設定温度のずれによるマイクロ
波の共鳴周波数のずれを、共鳴セルに加える静磁界(C
−Field)の強さを変化させることにより補正し、
ルビジウム発振器の使用環境温度の上限を上昇させる。
波の共鳴周波数のずれを、共鳴セルに加える静磁界(C
−Field)の強さを変化させることにより補正し、
ルビジウム発振器の使用環境温度の上限を上昇させる。
【0053】図6は共鳴セルに加える静磁界(C−Fi
eld)を変化させる第2の実施例を示す。この実施例
は、空胴共振器(キャビティ)温度制御回路6−1か
ら、設定すべき空胴共振器(キャビティ)温度と実際の
環境温度との温度差に対応した誤差電圧を取り出し、該
誤差電圧が或る値以上になるとスイッチをオン状態にす
るスイッチング回路6−2を設け、該スイッチング回路
6−2のスイッチ6−3を介して前述の誤差電圧を電圧
変換回路6−4に入力する。
eld)を変化させる第2の実施例を示す。この実施例
は、空胴共振器(キャビティ)温度制御回路6−1か
ら、設定すべき空胴共振器(キャビティ)温度と実際の
環境温度との温度差に対応した誤差電圧を取り出し、該
誤差電圧が或る値以上になるとスイッチをオン状態にす
るスイッチング回路6−2を設け、該スイッチング回路
6−2のスイッチ6−3を介して前述の誤差電圧を電圧
変換回路6−4に入力する。
【0054】電圧変換回路6−4は該誤差電圧を電流に
変換して静磁界(C−Field)制御回路6−5に出
力し、静磁界(C−Field)制御回路6−5は、該
電流に応じて、即ち空胴共振器(キャビティ)の環境温
度に応じて、静磁界(C−Field)のコイル電流の
強さを変化させ、共鳴セルの設定温度のずれによるマイ
クロ波の共鳴周波数のずれを補正する。
変換して静磁界(C−Field)制御回路6−5に出
力し、静磁界(C−Field)制御回路6−5は、該
電流に応じて、即ち空胴共振器(キャビティ)の環境温
度に応じて、静磁界(C−Field)のコイル電流の
強さを変化させ、共鳴セルの設定温度のずれによるマイ
クロ波の共鳴周波数のずれを補正する。
【0055】共鳴セルに加える静磁界(C−Fiel
d)の磁界の強さとマイクロ波の共鳴周波数のずれは予
め知られており、静磁界(C−Field)の磁界の強
さが強くなると共鳴周波数が高い方にずれ、空胴共振器
(キャビティ)温度の上昇によるマイクロ波の共鳴周波
数ずれを、共鳴セルに加える静磁界(C−Field)
により補正することにより、ルビジウム発振器の使用環
境温度の上限を上昇させことができる。
d)の磁界の強さとマイクロ波の共鳴周波数のずれは予
め知られており、静磁界(C−Field)の磁界の強
さが強くなると共鳴周波数が高い方にずれ、空胴共振器
(キャビティ)温度の上昇によるマイクロ波の共鳴周波
数ずれを、共鳴セルに加える静磁界(C−Field)
により補正することにより、ルビジウム発振器の使用環
境温度の上限を上昇させことができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ルビジウム原子発振器の空胴共振器(キャビティ)の環
境温度が上昇し、共鳴セルの設定温度を適正に制御する
ことができる上限温度を超えた場合に、空胴共振器(キ
ャビティ)の熱容量を大きくして放熱させることによ
り、共鳴セルを設定温度に制御することができる環境温
度の上限を上昇させ、ルビジウム原子発振器の使用可能
な環境温度範囲の拡大化を図ることができる。
ルビジウム原子発振器の空胴共振器(キャビティ)の環
境温度が上昇し、共鳴セルの設定温度を適正に制御する
ことができる上限温度を超えた場合に、空胴共振器(キ
ャビティ)の熱容量を大きくして放熱させることによ
り、共鳴セルを設定温度に制御することができる環境温
度の上限を上昇させ、ルビジウム原子発振器の使用可能
な環境温度範囲の拡大化を図ることができる。
【0057】また、ルビジウム原子発振器の空胴共振器
(キャビティ)の環境温度が上昇し、共鳴セルの設定温
度を適正に制御することができる上限温度を超えた場合
に、空胴共振器(キャビティ)の温度上昇に影響を及ぼ
す熱源となるランプハウス等の装置の温度を低下させる
ことにより、共鳴セルを設定温度に制御することができ
る環境温度の上限を上昇させ、ルビジウム原子発振器の
使用可能な環境温度範囲の拡大化を図ることができる。
(キャビティ)の環境温度が上昇し、共鳴セルの設定温
度を適正に制御することができる上限温度を超えた場合
に、空胴共振器(キャビティ)の温度上昇に影響を及ぼ
す熱源となるランプハウス等の装置の温度を低下させる
ことにより、共鳴セルを設定温度に制御することができ
る環境温度の上限を上昇させ、ルビジウム原子発振器の
使用可能な環境温度範囲の拡大化を図ることができる。
【0058】また、ルビジウム原子発振器の空胴共振器
(キャビティ)の環境温度が上昇し、共鳴セルの設定温
度を適正に制御することができる上限温度を超えた場合
に、該空胴共振器に加える静磁界を変化させ、空胴共振
器(キャビティ)温度の上昇によるマイクロ波の共鳴周
波数ずれを補正することにより、ルビジウム発振器の使
用環境温度の上限を上昇させことができる。
(キャビティ)の環境温度が上昇し、共鳴セルの設定温
度を適正に制御することができる上限温度を超えた場合
に、該空胴共振器に加える静磁界を変化させ、空胴共振
器(キャビティ)温度の上昇によるマイクロ波の共鳴周
波数ずれを補正することにより、ルビジウム発振器の使
用環境温度の上限を上昇させことができる。
【0059】従って、ルビジウム発振器の使用環境温度
が拡大され、環境温度上昇しても安定した発振周波数が
得られ、ルビジウム原子発振器を他の機器や回路と共に
小型化、高密度実装化することが可能となる。
が拡大され、環境温度上昇しても安定した発振周波数が
得られ、ルビジウム原子発振器を他の機器や回路と共に
小型化、高密度実装化することが可能となる。
【図1】空胴共振器(キャビティ)の熱容量を変化させ
る実施形態の第1の実施例を示す図である。
る実施形態の第1の実施例を示す図である。
【図2】空胴共振器(キャビティ)の熱容量を変化させ
る実施形態の第2の実施例を示す図である。
る実施形態の第2の実施例を示す図である。
【図3】空胴共振器(キャビティ)の熱容量を変化させ
る実施形態の第2の実施例を示す図である。
る実施形態の第2の実施例を示す図である。
【図4】ランプハウス部の熱容量、設定温度又は回路電
力を環境温度によって変化させる実施例を示す図であ
る。
力を環境温度によって変化させる実施例を示す図であ
る。
【図5】共鳴セルに加える静磁界(C−Field)を
変化させる第1の実施例を示す図である。
変化させる第1の実施例を示す図である。
【図6】共鳴セルに加える静磁界(C−Field)を
変化させる第2の実施例を示す図である。
変化させる第2の実施例を示す図である。
【図7】ルビジウム原子発振器の基本構成を示す図であ
る。
る。
【図8】共鳴セルの光吸収特性を示す図である。
【図9】共鳴セルを設定温度(70〜75度C)に保つ
ための環境温度に応じたヒータ電流を示す図である。
ための環境温度に応じたヒータ電流を示す図である。
1−1 バイメタル又は形状記憶合金等の接触板 1−2 空胴共振器(キャビティ) 1−3 放熱板等の放熱器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堺 稔 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中島 義文 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内 (72)発明者 松浦 秀行 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内 Fターム(参考) 5J106 AA01 CC09 EE02 GG02 HH06 KK13 KK38 LL10
Claims (6)
- 【請求項1】 ルビジウム原子発振器の空胴共振器を、
該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流を制御し
て、設定温度に保つルビジウム原子発振器において、 該空胴共振器の環境温度を検知し、該環境温度に応じて
該空胴共振器の熱容量を変化させる構成を備えたことを
特徴とするルビジウム原子発振器。 - 【請求項2】 バイメタル又は形状記憶合金により前記
空胴共振器の環境温度を検知し、該検知温度に応じて該
バイメタル又は形状記憶合金により前記空胴共振器と放
熱器とを接触又は非接触させ、該空胴共振器の熱容量を
変化させる構成を備えたことを特徴とする請求項1に記
載のルビジウム原子発振器。 - 【請求項3】 前記空胴共振器の環境温度に応じて駆動
される電動機を備え、該電動機は放熱器を駆動し、前記
空胴共振器と該放熱器とを接触又は非接触させ、該空胴
共振器の熱容量を変化させる構成を備えたことを特徴と
する請求項1に記載のルビジウム原子発振器。 - 【請求項4】 前記空胴共振器の周囲に設けたヒータ線
の電流値を検出する手段を備え、該ヒータ線の電流値に
より該空胴共振器の環境温度を検知することを特徴とす
る請求項3に記載のルビジウム原子発振器。 - 【請求項5】 ルビジウム原子発振器の空胴共振器を、
該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流を制御し
て、設定温度に保つルビジウム原子発振器において、 該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、 該空胴共振器の周囲に配置され、該空胴共振器の温度上
昇に影響を及ぼす熱源となる装置の温度を、該空胴共振
器の環境温度によって変化させる手段と、 を備えたことを特徴とするルビジウム原子発振器。 - 【請求項6】 ルビジウム原子発振器の空胴共振器を、
該空胴共振器の周囲に設けたヒータ線の電流を制御し
て、設定温度に保つルビジウム原子発振器において、 該空胴共振器の環境温度を検知する手段と、 該空胴共振器の環境温度に応じて、該空胴共振器に加え
る静磁界を変化させる手段と、 を備えたことを特徴とするルビジウム原子発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34163999A JP2001156635A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ルビジウム原子発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34163999A JP2001156635A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ルビジウム原子発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001156635A true JP2001156635A (ja) | 2001-06-08 |
Family
ID=18347658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34163999A Withdrawn JP2001156635A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ルビジウム原子発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001156635A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007324818A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Epson Toyocom Corp | 原子発振器 |
JP2007336136A (ja) * | 2006-06-14 | 2007-12-27 | Epson Toyocom Corp | 原子発振器、受動形原子発振器、原子発振器の温度制御方法及び受動形原子発振器の温度制御方法 |
JP2012195788A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Seiko Epson Corp | 原子発振器 |
JP2021022891A (ja) * | 2019-07-30 | 2021-02-18 | セイコーエプソン株式会社 | 原子発振器および周波数信号生成システム |
-
1999
- 1999-12-01 JP JP34163999A patent/JP2001156635A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007324818A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Epson Toyocom Corp | 原子発振器 |
JP2007336136A (ja) * | 2006-06-14 | 2007-12-27 | Epson Toyocom Corp | 原子発振器、受動形原子発振器、原子発振器の温度制御方法及び受動形原子発振器の温度制御方法 |
JP2012195788A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Seiko Epson Corp | 原子発振器 |
JP2021022891A (ja) * | 2019-07-30 | 2021-02-18 | セイコーエプソン株式会社 | 原子発振器および周波数信号生成システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070206 |