JP2001154373A - 感光性平版印刷版の処理方法 - Google Patents

感光性平版印刷版の処理方法

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JP2001154373A
JP2001154373A JP33638699A JP33638699A JP2001154373A JP 2001154373 A JP2001154373 A JP 2001154373A JP 33638699 A JP33638699 A JP 33638699A JP 33638699 A JP33638699 A JP 33638699A JP 2001154373 A JP2001154373 A JP 2001154373A
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acid
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Susumu Yoshida
進 吉田
Hirotetsu Onishi
弘哲 大西
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理量の多少に関わらずどのような処理条件
でも、電導度補充による制御値が一定になり、サービス
マンやユーザーが処理量に応じて制御値を変更する煩わ
しさがなく、補充制御の精度を高められる感光性平版印
刷版の処理方法を提供する 【解決手段】 実質的に密閉された現像装置により、感
光性平版印刷版を現像する処理方法であって、現像液の
電導度に応じて現像補充液を補充する、感光性平版印刷
版の処理方法において、現像液中の炭酸イオン濃度を3
500ppm以下にして処理する、又は現像部内の炭酸
ガス濃度を150ppm以下にして処理することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版
を現像処理するための現像処理方法に関し、詳しくは、
現像液の電導度を測定して、測定した電導度に基づいて
現像補充液を補充する現像方法に好適な処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版の現像処理に伴って現
像液が疲労又は劣化していくと、現像液の電導度が低下
することが知られており、特開平1−21451号公報
に記載のように、感光性平版印刷版の処理方法として、
現像液の電導度を測定して、測定した電導度に基づいて
現像補充液を補充する方法が提案されている。この方法
は、現像液の電導度を常時測定するとともに、測定値
を、予め実験で求めた最適感度を示す電導度制御値と比
較し、測定値が制御値を下回った場合に、所定量の現像
補充液を補充するものである。現像液に補充液を補充す
ると、現像液中に現像に必要な成分が増加することで現
像液の性能が回復するとともに、現像液中の電解質成分
が増加するので電導度が上昇して制御値を上回るように
なっている。そして、電導度測定値が制御値を下回らな
い状態では、現像液が良好な状態とみなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現像液の電導
度は、感光性平版印刷版の処理によって変化するが、空
気中の炭酸ガスが現像液に溶け込むことによっても変化
する。また、電導度の制御値は、感光性平版印刷版の処
理条件によって、空気中の炭酸ガスから受ける影響が大
きく異なる。例えば、一日当たりの処理面積が10m2
のような少量処理の場合と、一日当たりの処理面積が1
00m2以上のような大量処理の場合とでは、電導度の
制御値が15ms/cm程度の差がある。この差は、現
像液の感度で3段程の差に相当し無視できない。このよ
うな差を自動的に補正して補充制御をするのは困難であ
るので、実際には、サービスマンやユーザーが処理状況
を観察しながら制御値を手動補正している。
【0004】一方、空気中の炭酸ガスの影響を受けずに
現像補充液の補充制御を行う方法として、現像液のpH
をpHセンサにより測定して、測定したpHに基づいて
補充制御を行うことが知られている。しかし、pHセン
サは、高アルカリ性である現像液に対して耐久性が低い
という問題がある。また、pHセンサは、感度の校正や
内部液の補充が必要であるので、メンテナンスが煩雑で
あり、pHセンサを組み込んで自動補充制御を行う自動
現像装置は、実現が困難である。
【0005】そこで、空気中の炭酸ガスの影響を極力受
けずに補充制御を行うために、特開平11−28214
2号公報には、現像部が実質的に密閉された自動現像装
置が提案されている。しかし、この公報に記載の装置に
よっても、現像部内の炭酸ガス濃度や現像液中の炭酸イ
オン濃度をどの程度の値にしておけば良好な補充制御を
行えるのかは依然不明である。
【0006】本発明の目的は、処理量の多少に関わらず
どのような処理条件でも、電導度補充による制御値が一
定になり、サービスマンやユーザーが処理量に応じて制
御値を変更する煩わしさがなく、補充制御の精度を高め
られる感光性平版印刷版の処理方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。 実質的に密閉された現像装置により、感光性平版印
刷版を現像する処理方法であって、現像液の電導度に応
じて現像補充液を補充する、感光性平版印刷版の処理方
法において、現像液中の炭酸イオン濃度を3500pp
m以下にして処理することを特徴とする感光性平版印刷
版の処理方法。
【0008】 実質的に密閉された現像装置により、
感光性平版印刷版を現像する処理方法であって、現像液
の電導度に応じて現像補充液を補充する、感光性平版印
刷版の処理方法において、現像部内の炭酸ガス濃度を1
50ppm以下にして処理することを特徴とする感光性
平版印刷版の処理方法。
【0009】
【作用】現像部内の空気中に含まれている炭酸ガスは現
像液と接触することにより現像液中に溶け込む。そのた
め、現像部内の炭酸ガス濃度と現像液中の炭酸イオン濃
度は、現像部内の空気量と、現像槽内の現像液量と、現
像液と空気との接触面積に依存する。したがって、現像
槽内の現像液量に対して現像部内の空気量が少ない程、
現像部内の空気に含まれる炭酸ガス濃度を低くすること
ができるとともに、現像液中の炭酸イオン濃度を低くす
ることができる。
【0010】例えば、現像槽内の現像液量、現像部の空
気容量、現像槽において現像槽容量に対する現像液が空
気と接触する面積の割合(以下、これを開口率という)
を適当に設定することにより、現像液中の炭酸イオン濃
度を3500ppm以下に保つことができ、また現像部
内の炭酸ガス濃度を短時間で150ppm以下にするこ
とができる。例えば、現像槽内の現像液量を18リット
ルとし、現像部の空気容量を9000cm3とし、現像
槽における開口率を0.08とすることにより、現像液
中の炭酸イオン濃度を3500ppm以下に保つことが
でき、また現像部内の炭酸ガス濃度を短時間で150p
pm以下にすることができる。
【0011】現像液中の炭酸イオン濃度を3500pp
m以下にして感光性平版印刷版を現像処理することによ
り、現像液の感度の変動が少なくなり、現像液の電導度
に基づいて補充液を補充する制御を行った場合に、制御
の基準となる設定電導度を頻繁に変更することなく、簡
単かつ正確に補充制御を行える。
【0012】また、現像部内の炭酸ガス濃度を150p
pm以下にして感光性平版印刷版を現像処理することに
よっても、同様に、現像液の感度の変動が少なくなり、
現像液の電導度に基づいて補充液を補充する制御を行っ
た場合に、制御の基準となる設定電導度を頻繁に変更す
ることなく、簡単かつ正確に補充制御を行える。本発明
において用いることのできる現像液および現像補充液に
ついて説明する。 現像液
【0013】[アルカリ剤]本発明の現像方法に用いら
れる現像液および現像補充液は、pH9.0〜13.
5、より好ましくは10.0〜13.3のアルカリ水溶
液である。かかる現像液および現像補充液としては従来
より知られているアルカリ水溶液が使用できる。例え
ば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナトリ
ウム、同カリウム、同アンモニウム、第二リン酸ナトリ
ウム、同カリウム、同アンモニウム、重炭酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同
カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カ
リウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、同カリウ
ム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同アンモニウ
ム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機アルカリ剤
が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジ
イソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチ
レンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いら
れる。
【0014】これらのアルカリ剤の中で好ましいのはケ
イ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸塩水溶液で
ある。その理由はケイ酸塩の成分である酸化ケイ素Si
2とアルカリ金属酸化物M2Oの比率(一般に[SiO
2]/[M2O]のモル比で表す)と濃度によってpHや
現像性の調節が可能とされるためである。例えば、Si
2/K2Oのモル比が0.5〜2.0(即ち[Si
2]/[K2O]が0.5〜2.0)であって、SiO
2の含有量が1〜4重量%のケイ酸カリウムの水溶液か
らなるアルカリ金属ケイ酸塩が本発明に好適に用いられ
る。
【0015】更に他の好ましいアルカリ剤としては弱酸
と強塩基からなる緩衝液が挙げられる。かかる緩衝液と
して用いられる弱酸としては、酸解離定数(pKa)1
0.0〜13.3を有するものが好ましく、特にpKa
が11.0〜13.1のものが好ましい。また、例えば
スルホサリチル酸の場合、第3解離定数は11.7であ
り、本発明に好適に使用できる。即ち、多塩基酸の場
合、少なくとも一つの酸解離定数が上記範囲内にあれば
本発明に使用できる。
【0016】このような弱酸としては、Pergamon Press
社発行のIONISATION CONSTANTS OFORGANIC ACIDS IN AQ
UEOUS SOLUTIONなどに記載されているものから選ばれ、
例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール−
1(pKa 12.74)、トリフルオロエタノール(同
12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)
などのアルコール類、ピリジン−2−アルデヒド(同1
2.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.0
5)などのアルデヒド類、ソルビトール(同13.
0)、サッカロース(同12.7)、2−デオキシリボ
ース(同12.61)2−デオキシグルコース(同1
2.51)、グルコース(同12.46)、ガラクトー
ス(同12.35)、アラビノース(同12.34)、
キシロース(同12.29)、フラクトース(同12.
27)、リボース(同12.22)、マンノース(同1
2.08)、L−アスコルビン酸(同11.34)など
の糖類、サリチル酸(同13.0)、3−ヒドロキシ−
2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同1
2.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸
(同11.7)、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホ
ン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸
(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼ
ン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.5
6)、ピロガロール(同11.34)およびレゾルシノ
ール(同11.27)などのフェノール性水酸基を有す
る化合物、2−ブタノンオキシム(同12.45)、ア
セトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタン
ジオンジオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベン
ズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリ
オキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム
(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.
35)などのオキシム類、2−キノロン(同11.7
6)、2−ピリドン(同11.65)、4−キノロン
(同11.28)、4−ピリドン(同11.12)、5
−アミノ吉草酸(同10.77)、2−メルカプトキノ
リン(同10.25)、3−アミノプロピオン酸(同1
0.24)などのアミノ酸類、フルオロウラシル(同1
3.0)、グアノシン(同12.6)、ウリジン(同1
2.6)、アデノシン(同12.56)、イノシン(同
12.5)、グアニン(同12.3)、シティジン(同
12.2)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン
(同12.1)、キサンチン(同11.9)などの核酸
関連物質、他に、ジエチルアミノメチルホスホン酸(同
12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ
安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジホスホ
ン酸(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン
酸(同11.54)、1,1−エチリデンジホスホン酸
1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール
(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、
ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸
(同12.5)などの弱酸が挙げられる。
【0017】これらの弱酸に組み合わせる強塩基として
は、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムお
よび同リチウムが用いられる。これらのアルカリ剤は単
独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。これら
のアルカリ緩衝剤の中で好ましいのは、スルホサリチル
酸、サリチル酸、サッカロースおよびソルビトールと水
酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムとを組み合わせた
ものである。中でも好ましい組み合わせはソルビトール
と水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムである。上記
の各種アルカリ剤は濃度および組み合わせによりpHを
好ましい範囲内に調整して使用される。
【0018】[界面活性剤]本発明に用いられる現像液
および補充液には、現像性の促進や現像カスの分散およ
び印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じ
て種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界
面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン
系および両性界面活性剤が挙げられる。
【0019】界面活性剤の好ましい例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
スチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪
酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、
ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレ
ングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部
分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシ
エチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、
N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン
脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非
イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、
ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン
酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩
類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルス
ルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェ
ニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリン
ナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二
ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂
肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニル
エーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
リン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン
縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩
類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アン
モニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩
類、ポリエチレンポリアミン誘導体などのカチオン性界
面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸
類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダ
ゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げ
た界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、
ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキ
シブチレンなどのポリオキシアルキレンに読み替えるこ
ともでき、それらの界面活性剤もまた包含される。
【0020】更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフ
ルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤であ
る。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニ
オン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などの
カチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイ
ド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、
パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基
含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性
基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。
【0021】上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以
上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.
001〜10重量%、より好ましくは0.01〜5重量
%の範囲で添加される。
【0022】[現像安定化剤]本発明に用いられる現像
液および補充液には、種々現像安定化剤が用いられる。
それらの好ましい例として、特開平6−282079号
公報記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加
物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのテト
ラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウム
ブロマイドなどのホスホニウム塩およびジフェニルヨー
ドニウムクロライドなどのヨードニウム塩が好ましい例
として挙げられる。
【0023】更には、特開昭50−51324号公報記
載のアニオン界面活性剤または両性界面活性剤、また特
開昭55−95946号公報記載の水溶性カチオニック
ポリマー、特開昭56−142528号公報に記載され
ている水溶性の両性高分子電解質がある。
【0024】更に、特開昭59−84241号公報のア
ルキレングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特
開昭60−111246号公報記載のポリオキシエチレ
ン・ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面
活性剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレン
ジアミン化合物、特開昭61−215554号公報記載
の重量平均分子量300以上のポリエチレングリコー
ル、特開昭63−175858号公報のカチオン性基を
有する含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公
報の酸またはアルコールに4モル以上のエチレンオキシ
ドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合
物と、水溶性ポリアルキレン化合物などが挙げられる。
【0025】[有機溶剤]現像液および現像補充液には
更に必要により有機溶剤が加えられる。かかる有機溶剤
としては、水に対する溶解度が約10重量%以下のもの
が適しており、好ましくは5重量%以下のものから選ば
れる。例えば、1−フェニルエタノール、2−フェニル
エタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フ
ェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノー
ル、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエ
タノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキ
シベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコー
ル、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコ
ール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノ
ール、3−メチルシクロヘキサノールおよび4−メチル
シクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミンお
よびN−フェニルジエタノールアミンなどを挙げること
ができる。有機溶剤の含有量は使用液の総重量に対して
0.1〜5重量%である。その使用量は界面活性剤の使
用量と密接な関係があり、有機溶剤の量が増すにつれ、
界面活性剤の量は増加させることが好ましい。これは界
面活性剤の量が少なく、有機溶剤の量を多く用いると有
機溶剤が完全に溶解せず、従って、良好な現像性の確保
が期待できなくなるからである。
【0026】[還元剤]本発明に用いられる現像液およ
び補充液には更に還元剤が加えられる。これは印刷版の
汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウム塩
化合物を含むネガ型感光性平版印刷版を現像する際に有
効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル
酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾ
ルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合
物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのア
ミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤と
しては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水
素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸
などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウ
ム塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち
汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。こ
れらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、
0.05〜5重量%の範囲で含有される。
【0027】[有機カルボン酸]本発明に用いられる現
像液および補充液には更に有機カルボン酸を加えること
もできる。好ましい有機カルボン酸は炭素原子数6〜2
0の脂肪族カルボン酸および芳香族カルボン酸である。
脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、
エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸およびステアリン酸などがあり、特に
好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。また
炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分か
れした炭素鎖のものでもよい。
【0028】芳香族カルボン酸としてはベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置
換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、
p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安
息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、
2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ
安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ
−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸な
どがあるがヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。
【0029】上記脂肪族および芳香族カルボン酸は水溶
性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩またはアン
モニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる
現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はない
が、0.1重量%より低いと効果が十分でなく、また1
0重量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばか
りか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがあ
る。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して
0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.5〜4
重量%である。
【0030】[防腐剤]防腐剤は、現像液、水洗水、フ
ィニッシング液に添加することができる。防腐剤は、繊
維、木材加工、食品、化粧品、農薬分野等で使用されて
いる公知のものが使用できる。例えば、第4級アンモニ
ウム塩、一価フェノール誘導体、二価フェノール誘導
体、多価フェノール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラ
ゾロピリミジン誘導体、一価ナフトール、カーボネート
類、スルホン誘導体、有機スズ化合物、シクロペンタン
誘導体、フェニル誘導体、フェノールエーテル誘導体、
フェノールエステル誘導体、ヒドロキシルアミン誘導
体、ニトリル誘導体、ナフタリン類、ピロール誘導体、
キノリン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、第2級アミ
ン、1,3,5トリアジン誘導体、チアジアゾール誘導
体、アニリド誘導体、ピロール誘導体、ハロゲン誘導
体、二価アルコール誘導体、ジチオール類、シアン酸誘
導体、チオカルバミド酸誘導体、ジアミン誘導体、イソ
チアゾール誘導体、一価アルコール、飽和アルデヒド、
不飽和モノカルボン酸、飽和エーテル、不飽和エーテ
ル、ラクトン類、アミノ酸誘導体、ヒダントイン、シア
ヌール酸誘導体、グアニジン誘導体、ピリジン誘導体、
飽和モノカルボン酸、ベンゼンカルボン酸誘導体、ヒド
ロキシカルボン酸誘導体、ビフェニル、ヒドロキサム酸
誘導体、芳香族アルコール、ハロゲノフェノール誘導
体、ベンゼンカルボン酸誘導体、メルカプトカルボン酸
誘導体、第4級アンモニウム塩誘導体、トリフェニルメ
タン誘導体、ヒノキチオール、フラン誘導体、ベンゾフ
ラン誘導体、アクリジン誘導体、イソキノリン誘導体、
アルシン誘導体、チオカルバミン酸誘導体、リン酸エス
テル、ハロゲノベンゼン誘導体、キノン誘導体、ベンゼ
ンスルホン酸誘導体、モノアミン誘導体、有機リン酸エ
ステル、ピペラジン誘導体、フェナジン誘導体、ピリミ
ジン誘導体、チオファネート誘導体、イミダゾリン誘導
体、イソオキサゾール誘導体、アンモニウム塩誘導体等
の中の公知の防腐剤が使用できる。特に好ましい防腐剤
として、ピリジンチオール−1−オキシドの塩、サリチ
ル酸およびその塩、1,3,5−トリスヒドロキシエチ
ルヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,3,5−トリス
ヒドロキシメチルヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロル−2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ
−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールが挙げられ
る。好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、
安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の
種類によっても異なるが、使用液に対して0.01〜4
重量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、細菌に対し
て効力のあるように2種以上の防腐剤を使用することが
好ましい。
【0031】[その他]本発明で用いられる現像液およ
び補充液には、更に必要に応じて、消泡剤および硬水軟
化剤などを含有させることもできる。硬水軟化剤として
は例えば、ポリリン酸およびそのナトリウム塩、カリウ
ム塩およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢
酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテ
トラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシク
ロヘキサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−プ
ロパノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸およ
びそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウ
ム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジ
アミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリ
アミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテ
トラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエ
チルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)およ
び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれ
らのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を
挙げることができる。
【0032】このような硬水軟化剤はそのキレート化力
と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値
が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像
液に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜
0.5重量%の範囲である。この範囲より少ない添加量
では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲
より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響がでて
くる。
【0033】現像液および補充液の残余の成分は水であ
るが、更に必要に応じて当業界で知られた種々の添加剤
を含有させることができる。本発明に用いられる現像液
および補充液は使用時よりも水の含有量を少なくした濃
縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておく
ことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は各成分が
分離や析出を起こさない程度が適当である。現像液温度
は15〜40℃が好ましく、更に好ましくは20〜35
℃である。現像時間は5〜60秒が好ましく、更に好ま
しくは7〜40秒である。
【0034】次に、本発明に用いることのできる感光性
平版印刷版について以下に説明する。赤外線レーザ露光
によって記録可能な画像記録材料として、特開平7−2
85275号公報には、クレゾール樹脂のような結着剤
と、光を吸収して熱を発生する物質と、キノンジアジド
のような熱分解性でありかつ分解しない状態では前記結
着剤の溶解性を実質的に低下させる物質とを含むポジ型
画像記録材料が提案されている。このポジ型画像記録材
料は、露光部分において、光を吸収して熱を発生する物
質が発熱し、露光部分の溶解性を発現させるものであ
る。
【0035】また、特開平7−20625号公報および
特開平11−218903号公報には、光または熱によ
り分解して酸を発生する化合物と、酸により架橋する架
橋剤と、アルカリ可溶性樹脂の少なくとも一種と、赤外
線吸収剤とを含有してなるネガ型画像記録材料が記載さ
れている。このネガ型画像記録材料は、露光部分におい
て、光を吸収して熱を発生する物質が発熱し、その熱に
よって分解して酸を発生する化合物が酸を発生し、その
酸により架橋する架橋剤とアルカリ可溶性樹脂との架橋
反応を促進することにより、画像記録を行うものであ
る。
【0036】以上のような画像記録材料を平版印刷版と
して用いることができる。平版印刷版を形成するには、
赤外線レーザ露光によって平版印刷版に画像の記録を行
った後、必要に応じて加熱処理を施し、次いで現像処理
を行う。
【0037】また、本発明は、例えば特願平10−25
1521号明細書に開示されている、光重合性組成物を
用いた感光性平版印刷版の処理にも適用できる。光重合
性組成物を用いた感光性平版印刷版は、アルミニウム板
に親水化処理を施した支持体上に、付加重合可能なエチ
レン性二重結合を有する化合物と架橋性基を側鎖に有す
る重合体とを含有する光重合性感光層を有する。本発明
は、この平版印刷版をレーザ光で画像露光後、現像する
処理にも適用できる。
【0038】また、本発明は、例えば特開平9−274
324号公報に記載されている、従来より広く使用され
ているポジ型感光性平版印刷版の処理にも適用すること
ができる。このポジ型感光性平版印刷版は支持体として
のアルミニウム板上にo−キノンジアジド化合物からな
る感光層を設けたものである。o−キノンジアジド化合
物は紫外線露光によりカルボン酸に変化することが知ら
れており、従って、これをアルカリ水溶液で現像すると
感光層の露光部のみが除去されて支持体表面が露出す
る。アルミニウム支持体の表面は親水性なので現像で支
持体が露出された部分(非画像部)は水を保持して油性
インキを反発する。一方、現像によって感光層が除去さ
れなかった領域(画像部)は、親油性なので水を反発
し、インキを受け付ける。これらのポジ型感光性平版印
刷版の感光層には、上記のo−キノンジアジド化合物の
結合剤(バインダー)として、通常はクレゾールノボラ
ック樹脂が用いられている。
【0039】
【実施例】実施例1(ノンシリケート系現像液による処
理) [ポジ型感光性平版印刷版の作成]厚さ0.24mmのJ
IS A1050アルミニウム板の表面をナイロンブラ
シと400メッシュのパミストンの水懸濁液を用い砂目
立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウ
ム水溶液に70℃で60秒間浸漬してエッチングした
後、流水で水洗後、20%硝酸水溶液で中和洗浄、水洗
した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番
波形電流を用いて1%硝酸水溶液で260クーロン/d
m2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面
粗さを測定したところ、0.55μm(Ra表示)であ
った。ひき続いて30%の硫酸水溶液中に浸漬し、55
℃で2分間デスマットした後、20%硫酸水溶液中で電
流密度14A/dm2、陽極酸化皮膜量が2.5g/m2
当になるように陽極酸化し、水洗して基板[A]を作成
した。
【0040】基板[A]を珪酸ナトリウム0.15重量
%水溶液で22℃で10秒間処理し、水洗して基板
[B]を作成した。この様にして処理された基板[B]
の表面に下記有機化合物を塗布し、100℃で10秒間
乾燥することにより、下記塗布量の有機中間層を形成し
た。
【0041】有機中間層塗布液処方と塗布後の乾燥重量 下記化合物 0.15g サリチル酸 0.02g メタノール 100g 純水 1.0g 乾燥後塗布量 7.0g
【0042】
【化1】
【0043】次に、この基板上に感光液[A]を塗布す
ることにより感光層を設けた。乾燥後の感光層塗布量
は、感光液[A]で1.15g/m2であった。更に、
露光の際の真空密着時間を短縮させるため、特公昭61
−28986号公報記載の方法でマット層を形成させる
ことにより、感光性平版印刷版を作製した。
【0044】 〔感光液A〕 1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドと ピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物 (米国特許第3,635,709号明細書の 実施例1に記載されているもの) 0.8g クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 (メタ、パラ比6:4、重量平均分子量8000) 1.2g フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 (重量平均分子量10000) 0.3g ノボラック以外の樹脂 0.7g
【0045】
【化2】
【0046】 ナフトキノン−1、2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド 0.1g テトラヒドロキシ無水フタル酸 0.2g ピロガロール 0.05g 安息香酸 0.02g 4−〔p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル) アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル) −S−トリアジン(以下トリアジンAと略) 0.1g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学社製の 対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸に変えた染料) 0.1g 構造式(A)の染料 0.01g 含フッ素高分子化合物 イ 0.05g 同上 ロ 0.05g 同上 ハ 0.01g メチルエチルケトン 30g 1−メトキシ−2−プロパノール 15g
【0047】
【化3】
【0048】
【化4】
【0049】 [現像液・現像補充液] 現像液原液(下記処方の現像液原液を水で9倍に希釈して使用) D−ソルビット 20.3重量% 水酸化カリウム 9.5重量% トリエタノールアミンの エチレンオキシド30モル付加物 0.16重量% DEQUEST 2066 (米国モンサント社製キレート剤) 0.1重量% 水 69.94重量%
【0050】 現像補充液(下記処方の現像補充液を水で7.5倍に希釈して使用) D−ソルビット 34.2重量% 水酸化カリウム 15.2重量% トリエタノールアミンの エチレンオキシド30モル付加物 0.24重量% DEQUEST 2066 (米国モンサント社製キレート剤) 0.7重量% 水 49.66重量%
【0051】[2段フィニッシング液]下記処方の2段
フィニッシング液を2倍に希釈して使用した。 不感脂化液[A] アラビアガム 3.6g 酵素変性馬鈴薯澱粉 36.6g 酵素変性玉蜀黍澱粉 7.4g 燐酸化ワキシ−玉蜀黍澱粉 3.6g ジオクチルスルホコハク酸エステルのナトリウム塩 1.82g 燐酸二水素アンモニウム 0.74g クエン酸 1.3g αアラニン 2.40g αオレフィンスルホン酸ナトリウム 0.88g EDTA−四ナトリウム塩 0.54g エチレングリコール 3.6g ベンジルアルコール 4.6g 共重合体A 0.50g
【0052】
【化5】
【0053】 デヒドロ酢酸ナトリウム(防腐剤) 0.08g エマルジョン型シリコン消泡剤 0.04g 水 34.2g
【0054】[密閉型自動現像装置]図1に示す構成の
自動現像装置2を用いた。この自動現像装置2は、感光
性平版印刷版(以下、PS版という)4を現像処理する
ための現像部6と、現像後のPS版4に付着した現像液
を洗い流すとともにガム液を塗布する2段構成のフィニ
ッシャー部8と、ガム液塗布後のPS版を乾燥する乾燥
部10とを備えている。
【0055】現像装置2の側板12には挿入口14が形
成され、挿入口14から挿入されたPS版4は、搬送ロ
ーラ16により現像部6へ搬送される。挿入口14に
は、ゴムブレード18が備えられ、PS版4が挿入され
ていないとき、挿入口14はゴムブレード18により閉
じられている。
【0056】現像部6の現像槽20内には、搬送方向上
流側から順に、搬送ローラ22、ブラシローラ24、ス
クイズローラ26が備えられ、これらの間の適所にバッ
クアップローラ28が備えられている。PS版4は搬送
ローラ22により搬送されながら現像液中を浸漬されて
現像処理される。
【0057】現像部6に連続したフィニッシャー部8
は、第1フィニッシャー部8aと第2フィニッシャー部
8bとからなる。各フィニッシャー部8a,8bにはP
S版4を搬送する搬送ローラ30a,30bと、フィニ
ッシャー槽32a,32b内のガム液をPS版4に吹き
付ける噴射部材34a,34bが設けられている。そし
て、現像処理後のPS版4は、搬送ローラ30a,30
bにより搬送されながら、噴出部材34a,34bによ
りガム液を吹き付けられて塗布される。なお、下流側に
ある第2フィニッシャー部8bのフィニッシャー槽32
b内のガム液は、上流側にある第1フィニッシャー部8
aのフィニッシャー槽32a内にオーバーフローして供
給されるが、このような構成に代えて、ポンプ等で同様
に供給してもよい。
【0058】フィニッシャー部8に連続した乾燥部10
は、搬送方向上流側から順に、ガイドローラ36、一対
の串ローラ38が設けられている。また、乾燥部10に
は図示しない温風供給手段、発熱手段等の乾燥手段が設
けられている。乾燥部10には排出口40が設けられ、
乾燥手段により乾燥されたPS版4は排出口40から排
出される。また、乾燥部10とフィニッシャー部8との
間の通路にはシャッター44が設けられ、PS版4が通
路46を通過していないとき、通路46はシャッター4
4により閉じられている。
【0059】現像槽20内の現像液は、フィルタFによ
り濾過された後、電導度センサSにより電導度を測定さ
れ、ポンプPにより再び現像槽20内に戻されて常に循
環されている。そして、測定された電導度に基づいて現
像補充液が補充されるようになっている。
【0060】現像槽20には現像補充液タンク50内の
補充液がポンプPにより補充されるとともに希釈水タン
ク52内の希釈水がポンプPにより補充される。ここ
で、現像補充液と希釈水との補充割合は1:6.5であ
る。この補充に伴い、現像槽20からオーバーフローし
た現像廃液は、廃液タンク54に回収される。
【0061】また、第2フィニッシャー槽32bにはガ
ム液タンク56内のガム液がポンプPにより補充される
とともに希釈水タンク52内の希釈水がポンプPにより
補充される。ここで、ガム液と希釈水との補充割合は
1:1である。この補充に伴い、第1フィニッシャー槽
32aからオーバーフローしたガム廃液は、現像廃液と
同様に廃液タンクに回収される。
【0062】現像槽20には槽壁と一体に箱状の遮蔽蓋
60が設けられている。遮蔽蓋60の底壁は、搬送ロー
ラ22、ブラシローラ24、バックアップローラ28の
上部外周面と接触しないように、円弧状に連続して湾曲
し、ローラ等と干渉しないようになっている。
【0063】遮蔽蓋60が箱状であることにより、現像
槽20の上部に気密空間が画成されており、現像部6内
の空気量ができる限り少なくされている。また、遮蔽蓋
60が設けられていることにより、現像液と空気との接
触面積ができる限り少なくされている。
【0064】上記構成の自動現像装置2は、適所にゴム
ブレード62が設けられ、現像部6から第2フィニッシ
ャー部8bまでが、外部雰囲気に対して実質的に気密に
構成されており、外気が流入しないようになっている。
また、現像部6と第1フィニッシャー部8aとの間もゴ
ムブレード62により実質的に気密に構成されており、
第1フィニッシャー部8a内の空気が現像部6に流入し
ないようになっている。したがって、現像部6はPS版
4の通過時には空気が若干流入するものの、実質的に気
密であり、空気がほとんど流入しない密閉型構成であ
る。
【0065】上記構成の自動現像装置2において、現像
部6の炭酸ガス濃度や現像液中の炭酸イオン濃度を本発
明の範囲の値にするには、現像槽20内の現像液量、現
像部6内の空気量、現像液が空気と接する面積等を適当
な関係に設定すればよい。
【0066】上記構成の実験機の場合、現像液量は18
リットル、現像液面を遮蔽蓋が覆っている割合は62.
5%、開口率(現像液が空気と接触する面積/タンク容
量)は0.08、現像部6の空気容量は9000cm2
であった。なお、従来機の現像部の空気容量は4800
0cm2であった。
【0067】炭酸ガス濃度測定器として富士電気社製Z
FP5(赤外線方式)を用い、現像液上部の空間の炭酸
ガス濃度を測定したところ、炭酸ガス濃度は70ppm
であった。
【0068】炭酸イオン測定器として島津製作所社製全
有機体炭素計TOC−5000Aを用い、現像液中の炭
酸イオン濃度を測定したところ、炭酸イオン濃度は21
00ppmであった。
【0069】サイズ1030mm×800mmの上記印
刷版を、1日10枚の処理を1週間行い、引き続き1日
150枚の処理を1週間行い、このサイクルの処理を3
ヶ月行った。電導度制御値は42ms/cm、現像液の
温度は30℃、現像時間は12秒とした。また、富士写
真フイルム社製ネガPS版VNSWも時々処理した。
【0070】活性度チェックは、ステップタブレット
(1段の光学濃度差が0.15で15段のもの)を用い
て、段階的に光量を変化させて前記PS版に焼き付けた
ものを現像し、その版上の光量に対応して残った画像の
段数を読み取り、処理開始時の段数と比較することによ
り行った。3ヶ月のテスト期間中、ステップタブレット
のクリア部(画像完全除去部)は4.75段、ベタ部
(画像完全残存部)の段数は10.25段に保たれ、感
度の段数変動は±0.5段以内であり、安定した処理が
維持され、電導度制御値の補正が不要であった。
【0071】[実施例2](シリケート系現像液による処
理) 感光性平版印刷版 富士写真フイルム社製ポジPS版VSとネガPS版VN
SWとを、7:3の割合で処理。
【0072】現像液 富士写真フイルム社製珪酸塩系PS現像液DP−7
(1:8) 補充液 富士写真フイルム社製珪酸塩系PS現像補充液DP−7
RW(1:6) 密閉型自動現像機:実施例1と同じ 現像液上部の空間の炭酸ガス濃度:130ppm 現像液中の炭酸イオン濃度:3500ppm 2段フィニッシングではなく、現像−水洗−フィニッシ
ングの従来型 フィニッシャー液:富士写真フイルム社製PSフィニッ
シングガムFP−2W(1:1) 電導度制御値は57ms/cm、現像液の温度は30
℃、現像時間は12秒とした。
【0073】サイズ1030mm×800mmの上記印
刷版を、1日10枚の処理を1週間行い、引き続き1日
150枚の処理を1週間行い、このサイクルの処理を5
ヶ月行った。5ヶ月のテスト期間中、感度の段数変動は
±0.5段以内であり、安定した処理が維持され、電導
度制御値の補正が不要であった。
【0074】[比較例]自動現像機を富士写真フイルム
社製PSプロセッサーPS900Vとした以外は、上記
実施例2と同じ条件で処理した。なお、現像液上部の空
間の炭酸ガス濃度は250ppm、現像液中の炭酸ガス
濃度は4500ppmであった。5ヶ月のテスト期間
中、感度の段数が±1段以上振れて変動し、適正な現像
ができなかった。また、感度を合わすためには、手動で
電導度制御値を合わす必要があった。このとき、1日1
0枚の処理では電導度制御値を70ms/cmに、1日
150枚の多量処理では電導度制御値を55ms/cm
にする必要があった。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、実質的に密閉された現
像装置により、感光性平版印刷版を現像する処理方法で
あって、現像液の電導度に応じて現像補充液を補充す
る、感光性平版印刷版の処理方法において、現像液中の
炭酸イオン濃度を3500ppm以下にして処理するこ
とにより、現像液の感度の変動が少なく、電導度制御値
を補正することなく現像液の電導度を基準に補充液を補
充することができる。
【0076】また、本発明によれば、実質的に密閉され
た現像装置により、感光性平版印刷版を現像する処理方
法であって、現像液の電導度に応じて現像補充液を補充
する、感光性平版印刷版の処理方法において、現像部内
の炭酸ガス濃度を150ppm以下にして処理すること
により、現像液の感度の変動が少なく、電導度制御値を
補正することなく現像液の電導度を基準に補充液を補充
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための自動現像装置の構成図
である。
【符号の説明】
2 自動現像装置 4 PS版 6 現像部 8 フィニッシャー部 8a 第1フィニッシャー部 8b 第2フィニッシャー部 10 乾燥部 14 挿入口 16,22,30a,30b 搬送ローラ 18 ゴムブレード 20 現像槽 24 ブラシローラ 26 スクイズローラ 28 バックアップローラ 32a 第1フィニッシャー槽 32b 第2フィニッシャー槽 34a,34b 噴射部材 36 ガイドローラ 38 串ローラ 40 排出口 44 シャッター 46 通路 50 現像補充液タンク 52 希釈水タンク 54 廃液タンク 56 ガム液タンク 60 遮蔽蓋 62 ゴムブレード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に密閉された現像装置により、感
    光性平版印刷版を現像する処理方法であって、現像液の
    電導度に応じて現像補充液を補充する、感光性平版印刷
    版の処理方法において、現像液中の炭酸イオン濃度を3
    500ppm以下にして処理することを特徴とする感光
    性平版印刷版の処理方法。
  2. 【請求項2】 実質的に密閉された現像装置により、感
    光性平版印刷版を現像する処理方法であって、現像液の
    電導度に応じて現像補充液を補充する、感光性平版印刷
    版の処理方法において、現像部内の炭酸ガス濃度を15
    0ppm以下にして処理することを特徴とする感光性平
    版印刷版の処理方法。
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