JP2001153301A - 排ガス用熱交換器 - Google Patents
排ガス用熱交換器Info
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Abstract
や熱回収効率の低下を防止するとともに、耐久性の向上
を図る。 【解決手段】 複数本の伝熱管6を多段に配置した第一
熱交換部7および第二熱交換部8を備え、前記第一熱交
換部7を上昇流ダクト1内に設けるとともに、前記第二
熱交換部8を下降流ダクト2内に設け、前記両熱交換部
7,8の最上段に位置する伝熱管6のうちいずれか一方
または両方の伝熱管6を、その管壁温度が露点温度を基
準にして所定の温度範囲内になる位置に配置する。
Description
器の排ガスから熱回収を行う排ガス用熱交換器に関する
ものである。
器の排ガスから熱回収を行う排ガス用熱交換器には、顕
熱を回収する顕熱回収熱交換部と潜熱を回収する潜熱回
収熱交換部とを備えたものがある。この潜熱回収熱交換
部は、排ガス中の水蒸気の凝縮を伴い、水蒸気が凝縮し
て水になる際の凝縮熱を主に回収している。
常、複数本の伝熱管を多段に配置した第一熱交換部およ
び第二熱交換部を備え、前記第一熱交換部を上昇流ダク
ト内に設けるとともに、前記第二熱交換部を下降流ダク
ト内に設け、前記熱機器からの排ガスを前記上昇流ダク
ト,前記下降流ダクトの順に流通させるとともに、被加
熱流体を前記第二熱交換部,前記第一熱交換部の順に流
通させる構成となっている。そして、主として、前記第
一熱交換部が前記顕熱回収熱交換部となり、前記第二熱
交換部が前記潜熱回収熱交換部となっている。
で行われると、前記第一熱交換部で凝縮水が発生する。
そうすると、凝縮水が落下する際、上昇方向へ流れる排
ガスの流れを乱し、圧力損失の増大や熱回収効率の低下
を引き起こす。また、下段の伝熱管に落下した凝縮水が
高温の排ガスと接触して再蒸発し、排ガス中から凝縮水
中へ混入している硫酸成分等の腐食成分の濃度が高くな
って腐食が発生しやすくなったり、再蒸発するのに熱を
奪われて伝熱管への伝熱量が減少したりする。したがっ
て、前記第一熱交換部を前記顕熱回収熱交換部とし、前
記第二熱交換部を前記潜熱回収熱交換部となるように、
両者を確実に区分する必要がある。
とする課題は、排ガス用熱交換器において、圧力損失の
増大や熱回収効率の低下を防止するとともに、耐久性の
向上を図ることである。
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、複数本の伝熱管を多段に配置した第一熱交換部およ
び第二熱交換部を備え、前記第一熱交換部を上昇流ダク
ト内に設けるとともに、前記第二熱交換部を下降流ダク
ト内に設け、前記両熱交換部の最上段に位置する伝熱管
のうちいずれか一方または両方の伝熱管を、その管壁温
度が露点温度を基準にして所定の温度範囲内になる位置
に配置したことを特徴としている。
露点温度±10℃であることを特徴としている。
度が前記温度範囲内にある伝熱管を他の伝熱管より高耐
食性の材料で形成したことを特徴としている。
ついて説明する。この発明に係る排ガス用熱交換器は、
複数本の伝熱管を多段に配置した第一熱交換部および第
二熱交換部を備え、前記第一熱交換部を上昇流ダクト内
に設けるとともに、前記第二熱交換部を下降流ダクト内
に設けた構成になっている。そして、ボイラ等の熱機器
からの排ガスを前記上昇流ダクト,前記下降流ダクトの
順に流通させるとともに、被加熱流体を前記第二熱交換
部,前記第一熱交換部の順に流通させる構成としてい
る。したがって、前記第一熱交換部が顕熱回収熱交換部
となり、前記第二熱交換部が潜熱回収熱交換部となって
おり、両者が確実に区分された構成となっている。
縮水となり、この凝縮水へ排ガス中の硫酸成分等の腐食
成分が混入すると、腐食が発生しやすくなるが、この出
願の発明者らは、前記伝熱管の腐食について、つぎのよ
うな知見を得た。すなわち、前記伝熱管は、排ガス流通
中において、その管壁温度が、排ガス中の水蒸気が凝縮
する露点温度を基準にして所定の温度範囲内,具体的に
は露点温度±10℃になる位置に配置された場合に腐食
が発生しやすいということである。これは、管壁温度が
露点温度近傍にある伝熱管では、まだ凝縮水の量が少な
いため、相対的に腐食成分の濃度が高くなって腐食しや
すくなり、それより下流側では、上方から落下してきた
凝縮水が集まって凝縮水の量が多くなり、腐食成分の濃
度が希釈されて腐食しにくくなるためであると考えられ
る。
換部の最上段に位置する伝熱管のうちいずれか一方また
は両方の伝熱管を、その管壁温度が前記温度範囲内にな
る位置に配置し、潜熱回収の開始部が前記第二熱交換部
の最上段に位置するようにしている。そうすることによ
り、多量の凝縮水の発生が前記第二熱交換部で行われる
ようにし、前記第一熱交換部では、ほとんど凝縮水が発
生しないようにしている。したがって、前記第一熱交換
部における凝縮水の落下を確実に防止して、凝縮水の落
下に伴う圧力損失の増大や熱回収効率の低下を防止する
ことができる。また、前記第一熱交換部における凝縮水
の再蒸発に伴う腐食の発生も防止することができる。
になる位置に配置される伝熱管は、前記両熱交換部にお
ける最上段の伝熱管を含めて、この最上段の伝熱管から
所定数下段の伝熱管までとすることもできる。
ち、管壁温度が前記温度範囲内にある伝熱管を他の伝熱
管より高耐食性の材料で形成している。そうすることに
より、腐食の発生を確実に防止することができるととも
に、経済性にも優れている。
照しながら説明する。図1は、この発明の一実施例にお
ける縦断面説明図であり、また図2は、図1のII−II線
に沿う縦断面説明図である。
流ダクト1および下降流ダクト2を備え、これらのダク
ト1,2の上端開口部同士が、連結ダクト3で連結され
ている。また、前記上昇流ダクト1の下端側方部には、
排ガス流入口4が設けられており、一方前記下降流ダク
ト2の下端側方部には、排ガス流出口5が設けられてい
る。前記上昇流ダクト1内には、複数本の伝熱管6,
6,…を多段に配置した第一熱交換部7が設けられてい
る。同様にして、前記下降流ダクト2内にも、複数本の
伝熱管6,6,…を多段に配置した第二熱交換部8が設
けられている。前記各伝熱管6は、ほぼ水平に配置され
ているとともに、排ガスの流れ方向に沿って千鳥状に配
置されている。また、前記各伝熱管6には、多数の伝熱
フィン9,9,…が設けられている。
おいて、前記各伝熱管6の両端は前記下降流ダクト2の
側壁を貫通して設けられ、第一ヘッダ10および第二ヘ
ッダ11にそれぞれ連通している。これらの両ヘッダ1
0,11内には、複数の仕切部材12,12,…が設け
られ、これらの各仕切部材12で仕切られた小室(符号
省略)には、上下方向に隣接する2段分の前記各伝熱管
6がそれぞれ連通している。ただし、前記第一ヘッダ1
0の最下方に位置する小室には、最下段の前記各伝熱管
6のみが連通しているとともに、被加熱流体の流入管1
3が接続されている。また、前記第二ヘッダ11の最上
方に位置する小室には、最上段の前記各伝熱管6のみが
連通しているとともに、前記第一熱交換部7と前記第二
熱交換部8とを連結する連結管14が接続されている。
被加熱流体としての水は、前記第二熱交換部8におい
て、最下段の前記各伝熱管6から順番に次段の前記各伝
熱管6へ流れ、方向を転換しながら上昇し、前記連結管
14から前記第一熱交換部7へ流れるようになってい
る。一方、前記第一熱交換部7も前記第二熱交換部8と
同様の構成になっており(図示省略)、前記連結管14
から流入した被加熱流体は、最上段の前記各伝熱管6か
ら順番に次段の前記各伝熱管6へ流れ、方向を転換しな
がら下降し、最下段の流出管(図示省略)から外部へ流
出するようになっている。
熱交換部8,前記第一熱交換部7の順に流通し、一方ボ
イラ等の熱機器(図示省略)からの排ガスは、前記排ガ
ス流入口4から前記上昇流ダクト1内へ流入し、前記上
昇流ダクト1,連結ダクト3,下降流ダクト2の順に流
通し、前記排ガス流出口5から外部へ流出する。これら
の流通過程において、排ガスと被加熱流体との熱交換が
行われる。
スートブロー手段15として、複数のスートブロー管1
6,16,…がそれぞれ設けられている。これらの各ス
ートブロー管16の下面には、複数の洗浄流体噴出口
(図示省略)が設けられている。前記スートブロー手段
15は、前記熱機器の運転時,すなわち排ガス流通時は
前記第二熱交換部8へのみスートブローを行い、前記熱
機器の停止時,すなわち排ガス非流通時は前記両熱交換
部7,8へスートブローを行うように制御される。すな
わち、排ガスが流通している前記熱機器の運転時は、洗
浄流体の噴霧状態が乱されてスートブローの効果が充分
でない前記第一熱交換部7へのスートブローは行わない
ようにしている。一方、前記両ダクト1,2の底部に
は、落下してきた洗浄流体を排出する排出管17がそれ
ぞれ設けられている。
の最上段に位置する前記各伝熱管6は、排ガス流通中に
おいて、その管壁温度が、排ガス中の水蒸気が凝縮する
露点温度を基準にして±10℃の温度範囲内になる位置
に配置されている。これは、前記第一熱交換部7で凝縮
水の落下が生じないようにするためである。管壁温度が
前記温度範囲内にあると凝縮水の発生は少なく、落下す
るほど多量の凝縮水は発生しない。ここで、前記両熱交
換部7,8の最上段および次段に位置する前記各伝熱管
6を、その管壁温度が前記温度範囲になる位置に配置す
ることもできる。
器において使用される燃料の種類や、排ガス中の酸素濃
度等により変化する。たとえば、ガス燃料では約50
℃,油燃料では約45℃である。
一熱交換部7は顕熱を回収するための顕熱回収熱交換部
となり、また前記第二熱交換部8は潜熱を回収するため
の潜熱回収熱交換部となって、両者は確実に区分され
る。したがって、凝縮水の落下は、前記第二熱交換部8
でのみ発生し、前記第一熱交換部7では発生せず、凝縮
水の落下に伴う圧力損失の増大や熱回収効率の低下を防
止することができる。
記各伝熱管6では、腐食が発生しやすい。そこで、管壁
温度が前記温度範囲内にある前記各伝熱管6,すなわち
前記両熱交換部7,8の最上段(あるいは最上段および
次段)に位置する前記各伝熱管6は、高耐食性の材料,
たとえばニッケル系合金鋼によって形成しており、他の
前記各伝熱管6は、SUS304やSUS310等の通
常のステンレス鋼で形成している。
る凝縮水の落下を確実に防止して、凝縮水の落下に伴う
圧力損失の増大や熱回収効率の低下を防止することがで
きる。また、第一熱交換部における凝縮水の再蒸発に伴
う腐食の発生も防止することができる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数本の伝熱管6を多段に配置した第一
熱交換部7および第二熱交換部8を備え、前記第一熱交
換部7を上昇流ダクト1内に設けるとともに、前記第二
熱交換部8を下降流ダクト2内に設け、前記両熱交換部
7,8の最上段に位置する伝熱管6のうちいずれか一方
または両方の伝熱管6を、その管壁温度が露点温度を基
準にして所定の温度範囲内になる位置に配置したことを
特徴とする排ガス用熱交換器。 - 【請求項2】 前記温度範囲が露点温度±10℃である
ことを特徴とする請求項1に記載の排ガス用熱交換器。 - 【請求項3】 管壁温度が前記温度範囲内にある伝熱管
6を他の伝熱管6より高耐食性の材料で形成したことを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の排ガス用熱
交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33086799A JP4570187B2 (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 排ガス用熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33086799A JP4570187B2 (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 排ガス用熱交換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001153301A true JP2001153301A (ja) | 2001-06-08 |
JP4570187B2 JP4570187B2 (ja) | 2010-10-27 |
Family
ID=18237414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33086799A Expired - Lifetime JP4570187B2 (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 排ガス用熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4570187B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010243013A (ja) * | 2009-04-02 | 2010-10-28 | Miura Co Ltd | 排ガス熱回収装置 |
WO2011162117A1 (ja) * | 2010-06-25 | 2011-12-29 | 三菱重工業株式会社 | 排ガスの余熱回収装置 |
CN105627790A (zh) * | 2014-11-25 | 2016-06-01 | 江苏恒力达机械有限公司 | 一种空气换热器 |
JP2018044728A (ja) * | 2016-09-15 | 2018-03-22 | 日本山村硝子株式会社 | 排ガスの熱回収システム |
-
1999
- 1999-11-22 JP JP33086799A patent/JP4570187B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012007818A (ja) * | 2010-06-25 | 2012-01-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排ガスの余熱回収装置 |
CN102918324A (zh) * | 2010-06-25 | 2013-02-06 | 三菱重工业株式会社 | 废气的余热回收装置 |
KR101364944B1 (ko) | 2010-06-25 | 2014-02-19 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 배기 가스의 여열 회수 장치 |
CN102918324B (zh) * | 2010-06-25 | 2015-07-08 | 三菱重工业株式会社 | 废气的余热回收装置 |
CN105627790A (zh) * | 2014-11-25 | 2016-06-01 | 江苏恒力达机械有限公司 | 一种空气换热器 |
JP2018044728A (ja) * | 2016-09-15 | 2018-03-22 | 日本山村硝子株式会社 | 排ガスの熱回収システム |
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JP4570187B2 (ja) | 2010-10-27 |
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