JP2001152870A - 間欠燃焼ガスタービン - Google Patents

間欠燃焼ガスタービン

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JP2001152870A
JP2001152870A JP37611798A JP37611798A JP2001152870A JP 2001152870 A JP2001152870 A JP 2001152870A JP 37611798 A JP37611798 A JP 37611798A JP 37611798 A JP37611798 A JP 37611798A JP 2001152870 A JP2001152870 A JP 2001152870A
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fuel
pressure
check valve
combustion
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Yoshinobu Murayama
良信 村山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】移動用や固定用の小型原動機として、性能・コ
スト・燃費・排気成分で従来のエンジンに勝り、無振動
・構造簡単・始動容易な間欠燃焼ガスタービンを提供す
る。 【解決手段】空気取入口17内に突出して圧縮羽根の前
に燃料ノズル46を設け、流入空気に燃料を混合し、こ
の混合気を軸流圧縮羽根15とふく流圧縮羽根3で圧縮
する。圧縮と燃焼を隔てる隔壁6に1〜数個の吸気孔3
1を設け、各吸気孔を圧縮された混合気の圧力で開く。
板逆止弁32で塞ぐ。この開きを抑え板33で制限し且
抑え板33に円や角の孔61を設け、弁を背後から燃焼
ガス圧力で押して閉じ遅れに依る火炎の混合気側への侵
入を防ぐ。閉じた板逆止弁32と壁で囲まれた環状の燃
焼室35内に入った混合気は赤熱した電熱栓30に触
れ、点火爆発、断熱膨張し、一方向に旋回しながら全周
でふく流駆動羽根7に吹きつけ更に軸流駆動羽根13に
吹きつけ軸25を回す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は農業機械、建設機械、
自動車、船舶等の移動用及び発電機、コンプレッサー、
電熱併給機等定置用の産業機械の原動機として、現在支
配的であるレシプロエンジンに替わる性能とコスト、燃
料消費率、維持管理費、振動、排気公害等の低い構造簡
単な取り扱い易い小形ガスタービンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンは軸流又はふく流の
圧縮機で空気を燃焼室に圧送し、燃料を噴射して燃焼さ
せ、燃焼ガスを軸流又はふく流のタービンに吹きつけて
動力を得る。その為次ぎの欠点を持つ。 (イ) 圧縮と燃焼は連続しており、圧縮空気と燃焼ガ
ス圧力は同じとなり燃焼圧力を圧縮圧力より高く出来な
い事が熱効率を高く出来ない理由の一つである。図3参
照。 (ロ) 出力側のタービンは高温の燃焼ガスに連続して
曝されるので、羽根が高温となり、羽根の強度から燃焼
ガスの温度を高く出来ず、熱効率を高く出来ない理由の
一つである。 (ハ) 耐熱材料の精密な羽根を多数植え付けた従来の
軸流タービンは複雑高価で小形には成り立たない。 以上の点でガスタービンは小形では熱効率が低く、これ
を補う熱交換装置等でコストが嵩み、かさ張り、従来の
レシプロエンジンに対抗出来なかつた。レシプロエンジ
ンはシリンダ内のピストンと弁で閉ざされた空間内で間
欠燃焼をする。したがつて (イ) 圧縮と燃焼が別の行程で行われるので、燃焼ガ
ス圧力は圧縮された空気圧の数倍となり、その膨張仕事
は大きくなる。 (ロ) 冷却されたシリンダ内の燃焼で、高い燃焼温度
が使え、高い熱効率が得られる。 しかしレシプロエンジンは (イ) シリンダブロック、クランク軸、ピストン、連
接かん、動弁機構、冷却装置等構成部品複雑で点数も多
く、コストが嵩む。 (ロ) 年々厳しくなる排気規制への対応が困難となつ
て来た。 (ハ) 往復運動から来る振動が避けられない。 (ニ) シリンダーとピストン、クランク軸とロッドメ
タル、動弁機構等高い圧力を受けて摺動する部分が多
く、機械ロスが多く、潤滑油が不可欠である。 (ホ) 冷却の為冷却水とラジエーターと冷却フアンと
その駆動が必要。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(イ) 圧縮と燃焼を
仕切つて、別行程の間欠燃焼とする。 (ロ) 逆止弁で爆発圧力が圧縮側に及ばぬ様にし、爆
発圧力を高くする。 (ハ) 燃料噴射の複雑機構を避け、混合気を圧縮す
る。 (ニ) 軸回転の制御と停止。 (ホ) 高温ガスが吹きつけるふく流と軸流の駆動羽根
を圧縮側で冷却。 (ヘ) 高温ガスに曝されるシリンダーの冷却。 (ト) 点火方法。 (チ) 始動方法。 (リ) 潤滑油を不用とする為、軸受を高温ガスから遠
ざけ、グリス密封軸受を使い、摺動部分を無くする。 (ヌ) 排気ガス規制への対応。 (ル) 構成部品の点数を少なく簡単にして、コストを
下げる。
【0004】
【課題を解決する為の手段】(イ) ガスタービンの空
気取入口17内に突出して燃料ノズル46を設け、流入
空気に燃料を混入し、混合気を圧縮する。 (ロ) 圧縮側の吸気溜2と燃焼側の燃焼室35を隔壁
6で仕切る。 (ハ) 隔壁6に設けた1〜数個の吸気孔31を板逆止
弁32で塞ぐ。 (ニ) 板逆止弁32が閉じ遅れると火炎が吸気孔31
から吸気溜2に侵入して混合気が爆発せぬ様、抑え板3
3で板逆止弁32の開きを制限し、且抑え板33に丸又
は角の孔61を設け、背後から板逆止弁32を押して閉
遅れを防止する。 (ホ) 板逆止弁32を押開いて燃焼室35に流入した
混合気は電熱栓30の赤熱部に触れ、点火爆発する。 (ヘ) 燃焼ガスは隔壁6、閉じた板逆止弁32及び吸
気孔31を囲むシリンダー11の壁で囲まれた環状の燃
焼室35内を一方向に旋回しつつ断熱膨張し、ふく流駆
動羽根7に全周から吹きつけ、開き円筒4、支柱8、ボ
ス10及びキー9を介して軸25を駆動する。このふく
流駆動羽根7は背面のふく流圧縮羽根3で冷却される。 (ト) ふく流駆動羽根7を出た燃焼ガスは軸流駆動羽
根13に吹きつけ、これがネジ止めされた開き円筒4を
駆動する。外周の軸流駆動羽根13は内周の軸流圧縮羽
根15と共に一枚の金属板からプレス成形され、内周の
軸流圧縮羽根15により冷却される。 (チ) このふく流及び軸流の駆動羽根の冷却と間欠燃
焼により燃焼温度を充分高くとり、熱効率を高める事が
出来る。 (リ) 軸受27と29を支持するケースは温度の低い
混合気に曝されるのでグリス密封軸受を使う事が出来、
潤滑油は一切使わない。 (ヌ) 軸25の回転が上昇すると、空気取入口17を
流れる空気の速度が増し、圧力が下がる。空気取入口1
7と通気孔37で結ばれた空気室43の圧力が下がり、
空気室43を気密に摺動し、ばね41と42で挟まれた
針弁38は燃料ノズル46に近ずき、燃料供給孔49か
らの燃料を制限し、回転の上昇を自動的に制御する。又
針弁38はレバー44の操作でキャップ40、ばね41
を介して強制的に制御される。更にレバー操作で針弁3
8を燃料ノズル46に押し付け、燃料を遮断して停止さ
せる。針弁38の中心に通気孔39を設け、燃料に空気
を混じ、燃料の霧化を助ける。燃料供給孔49にはばね
47で押された逆止弁48を設け、燃料タンクをタービ
ンの上部に設けても、浮子室を必要としない。 (ル) 始動はノブ50を引き針弁54を開き、空気タ
ンク51内の圧縮空気をふく流駆動羽根7に吹きつけ回
転させる。フライホイール32等の慣性力で回転してい
る間にマグネット21で鉄心23に巻いたコイル22に
発電された電気で電熱栓30の先端が赤熱し、流入した
混合気が点火爆発し始動する。始動後は高圧の燃焼ガス
が空気タンク51に圧入し、次ぎの始動で使われる。 (ヲ) シリンダー11に冷却ひれ12を設け、カウリ
ング16で覆い、燃焼ガスの噴出に空気が吸いだされ冷
却される。 (ワ) 構成部品はシンプルで点数も少なく、大部分が
アルミダイキャストかプレス成形が可能で、量産にむ
き、コストが安い。
【0005】
【作用】本発明の作用を述べる。 (イ) ノブ50を引くと、空気タンク51内の圧縮空
気がふく流駆動羽根7に吹きつけ、軸25を回す。空気
圧力が不足の時は、空気圧入孔58から空気ポンプで空
気を圧入する。軸25はフライホイール24やその他の
回転体の慣性で暫く回り続け、マグネット21が鉄心2
3に巻かれたコイル22に発生した電気が電熱栓30を
赤熱させる。 (ロ) ふく流や軸流の圧縮羽根の回転で、空気取入口
17から空気が吸い込まれ、突出した燃料ノズル46か
ら燃料が吸込まれ、流入空気に混じ、空気溜2に圧縮さ
れる。この圧力で板逆止弁32が開き、混合気が燃焼室
35に流入し赤熱した電熱栓30に触れ、点火爆発し、
その圧力で板逆止弁32が閉じる。 (ハ) 燃焼室35は吸気孔31を囲んで始まり、隔壁
6とシリンダー11の壁に囲まれた環状をなし、一周し
て吸気孔の手前で終わる。燃焼ガスは一方向に旋回しつ
つ断熱膨張し、全周からふく流駆動羽根7に吹きつけ、
これを回した後軸流駆動羽根13に吹きつけこれを回
す。 (ニ) 軸流駆動羽根13は開き円筒4にネジ止めさ
れ、支柱8で繋がれたボス10のキー9を介して軸25
を回す。 (ホ) ふく流駆動羽根7は背後のふく流圧縮羽根3で
冷却される。 (ヘ) 軸流駆動羽根13は一枚の金属板から一体にプ
レス成形された内周の軸流圧縮羽根15により冷却され
る。 (ト) 燃焼ガスは燃焼室35内を断熱膨張する間欠燃
焼の為、燃焼温度が2000°C前後でも平均温度は8
00°C以下となる。 (チ) 従来の連続燃焼ガスタービンの燃焼ガス温度8
00°C前後に対し、駆動羽根の冷却となる間欠燃焼の
断熱膨張により、2000゜C前後の燃焼温度が使え、
熱効率が向上する。 (リ) 最後に燃焼ガスは排出する時、カウリング16
で覆われたシリンダー11の冷却ひれ12の間から空気
を吸いだし冷却する。 (ヌ) 空気取入口17の内側に突出して設けた燃料ノ
ズル46をかん合した空気室43内を気密に摺動する針
弁38をバネ42と43で両側から押し、バネ41をキ
ャップ40を介してレバー44で押す。空気室43は通
気孔37で空気取入口17内と繋がる。軸25の回転が
高くなると、空気取入口17内を流れる空気の流速が速
くなり圧力が下がる。それに伴い空気室43内の圧力も
下がり、針弁38は燃料ノズル46に近づき燃料の流入
を絞り、回転の上昇を抑える。則軸回転の自動制御であ
る。強制的に軸回転を制御するにはレバー44で針弁3
8をキャップ40及びバネ41を介して動かして行う。
軸回転の停止はレバー44で針弁38を押しきって、燃
料の供給を止めて行う。針弁38の軸芯には通気孔39
を設け、燃料に空気を混じ、燃料の霧化を助ける。
【0006】
【実施例】(イ) 点火の為電熱栓30を赤熱するに
は、電池も使えるが、電池の充電管理に手間とコストが
掛かる。 (ロ) 点火に火花点火栓を用ひる時は、燃料がガソリ
ンに限られ、灯油は用ひられない。且つ高圧電流発生の
為、コイルと電流断続のポイント機構が必要でそのトラ
ブルが避けられない。 (ハ) 始動にセルモーターを使えば、電池と軸25を
高速で回す増速装置が必要。電動コンプレッサーで高圧
空気をふく流駆動羽根7に吹きつける方が有利。 (ニ) 動力はフライホイール24側と軸25先端の両
方から取り出せる。
【0007】
【発明の効果】(イ) 本発明はガスタービンの空気取
入口17の入口で燃料を吸入空気に混じ、混合気を軸流
とふく流の圧縮羽根で圧縮するので、空気利用率が高
く、燃料噴射機構が不用でシンプルとなり、高温の燃焼
ガスに曝される駆動羽根をこれと一体の圧縮羽根で冷却
する冷却効率が高くなる。 (ロ) 本発明は吸気溜2と燃焼室35が隔壁6で仕切
られ、燃焼室35内の爆発圧力で板逆止弁32は閉じ、
燃焼ガス圧は圧縮混合気の数倍となり、その分仕事量が
大きくなり、熱効率が高くなる。図3参照。 (ハ) 燃焼ガスは先ずふく流駆動羽根7に吹きつけ、
軸流駆動羽根数段に相当する動力を発生するので、全体
の羽根段数を減らす事が出来る。 (ニ) 燃料は空気を混ぜて吸入空気に混ぜられ、霧化
が良い。 (ホ) ふく流駆動羽根7は背面の圧縮羽根3で、軸流
駆動羽根13は一体プレス成形の内周の圧縮羽根15で
冷却されるので、燃焼ガスの温度は充分高くとれ、熱効
率が高くなる。 (ヘ) 軸25を支持する軸受27と29は、これを保
持するカバー1が混合気に曝され温度が低いので、グリ
ス密封軸受が使用出来、潤滑油は不要。 (ト) 爆発圧力で板逆止弁32が閉じ、燃焼ガスは閉
じられた環状の燃焼室35内を旋回しつつ断熱膨張し、
全周でふく流駆動羽根7に吹きつけ、次に軸流羽根13
に吹きつけ、温度と圧力が下がり、吸気溜2内の圧力が
高くなり、板逆止弁32を押開き、点火爆発を繰り返
す。この間欠燃焼の為、燃焼温度と圧力を高く出来、熱
効率が高くなる。燃焼の間隔はゆっくりだが、軸25は
毎分数万回転し、小形高出力となる。 (チ) 回転運動のみからなり、振動が無く、コンパク
トで、電池や潤滑油や冷却水が不要で、維持管理が簡単
で、構成部品も少なく簡単でコストが安い。 (リ) 固定された隔壁6と回転する開き円筒4の外周
との隙間5は、開き円筒4の熱膨張を許して隙間を最小
にする為、カギ形ラビリンス5を設ける。固定された空
気取入口17と回転するリング14との間隙は、斜め間
隙36として外を流れる燃焼ガスに沿い、内を流れる流
入空気に沿つて、高圧の燃焼ガスが流入空気の方へ流入
するのを最小限にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の横断面図
【図2】本発明の正面部分断面図
【図3】本発明のPーv線図
【符号の説明】
1 カバー 21 マグネット 41
バネ 61 孔 2 吸気溜 22 コイル 42
バネ 3 ふく流圧縮羽根 23 鉄心 43
空気室 4 開き円筒 24 フライホイール 44
レバー 5 カギ形ラビリンス 25 軸 45
レバー支え 6 隔壁 26 リベット 46
燃料ノズル 7 ふく流駆動羽根 27 ベアリング 47
バネ 8 支柱 28 止め環 48
逆止弁 9 キー 29 軸受 49
燃料供給孔 10 ボス 30 電熱栓 50
ノブ 11 シリンダー 31 吸気孔 51
空気タンク 12 冷却ひれ 32 板逆止弁 52
バネ 13 軸流駆動羽根 33 抑え板 53
Oリング 14 リング 34 ボルト 54
針弁 15 軸流圧縮羽根 35 燃焼室 55
通気孔 16 カウリング 36 斜め間隙 56
噴気孔 17 空気取入口 37 通気孔 57
空気圧入金具 18 案内リング 38 針弁 58
空気圧入孔 19 テーパーカラー 39 通気孔 59
逆止弁 20 ナット 40 キヤップ 60
バネ
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月8日(1999.11.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 間欠燃焼ガスタービン
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や農業機械
等移動用、発電機や熱電併給機等定置用の原動機とし
て、現在支配的なレシプロエンジンに替わる小形ガスタ
ービンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンは、軸流又はふく流
の圧縮羽根で、空気を燃焼室に圧送し燃料を噴射燃焼さ
せ、燃焼ガスを軸流又はふく流の駆動羽根に吹きつけ、
動力を得る。その為次ぎの欠点を持つ。 (イ) 圧縮と燃焼が連続し、燃焼ガス圧力は、圧縮空
気圧力以上には出来ないので、熱効率を高く出来ない。 (ロ) 駆動羽根は、高温の燃焼ガスに連続して曝さ
れ、羽根が高温となり、羽根の強度から、燃焼ガス温度
を高く出来ず、熱効率を高く出来ない。 (ハ) 耐熱材の精密な羽根を多数植えた軸流タービン
は、複雑高価で、小形には成り立たない。 (ニ) 燃料を空気に噴射しての燃焼は、燃料を空気に
混合気化しての燃焼に較べ、空気の利用率が劣り、出力
が劣る。 レシプロエンジンは、シリンダ内のピストンと弁で閉ざ
された空間で、圧縮と燃焼を別行程で行うので、 (イ) 燃焼ガス圧力は、圧縮圧力の数倍となり、熱効
率が高くなる。 (ロ) 冷却されたシリンダー内の燃焼で、燃焼温度を
高く出来、熱効率が高くなる。 しかし次ぎの欠点を持つ。 (イ) 構成部品が複雑で、部品点数も多く、コストが
嵩む。 (ロ) 年々排気規制が厳しくなり、ディーゼルのNO
Xや黒煙の対応困難。 (ハ) ピストン等の往復運動に依る振動が避けられな
い。 (ニ) 高い圧力を受けて摺動する部分が多く、機械ロ
スが多く、潤滑が不可欠で、潤滑油の維持管理に手間と
コストがかかる。 (ホ) 冷却水や冷却装置が必要で、その維持管理に手
間とコストが掛かる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(イ) 燃焼の空気利
用率を向上して出力を上げる為、吸気に燃料を混合す
る。その吸気への燃料の供給と制御。 (ロ) 燃焼圧力を圧縮圧力より高くする為、吸気孔を
板逆止弁で塞ぎ、圧縮と燃焼の連続を断つ時、燃焼ガス
火焔の吸気溜への逆流防止。 (ハ) 高い圧力を受けて摺動する部分を無くし、機械
ロスを減らし、潤滑油を不要にする。 (ニ) 高熱部分の冷却に、冷却水を用いず、冷却装置
を無くする。 (ホ) 往復質量を減らし、振動を防止する。 (ヘ) 構成部品の点数を少なく簡単にして、コストと
重量を下げる。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為に、
本発明は、次の手段を取る。燃焼の空気利用率を上げ、
燃焼させる燃料を増して、出力を上げる。その為、混合
気燃焼の方式を取る。空気と燃料を混合する為、気化器
を使えば、出力を広い範囲で制御出来るが、吸気が気化
器で絞られて、吸気量が減り、吸気圧が下り圧縮羽根に
依る圧縮圧力が下がり、ガスタービンの大量吸気に依る
小形大出力の特長が失われる。本発明は、空気取入口内
側に突出して設けた燃料ノズルから、燃料を噴霧し、圧
縮羽根で混合気を圧縮かくはんし、燃料と空気をよく混
和し、同時に燃料の気化熱で、圧縮羽根と一体の駆動羽
根を冷却し、吸気の圧力低下無く、空気利用率を向上
し、出力を向上させる。
【0005】燃料の供給制御には、空気取入口内側に突
出し、燃料孔にかん合して燃料ノズルを設け、燃料孔と
空気室内を気密に摺動する針弁の前後を、二つのバネで
挟みキャップを介して、レバーで押す。タービンの軸の
凹転が増すと、空気取入口内側の圧力が下がり、通気孔
に依り空気室の圧力も下がり、圧力差で針弁が燃料ノズ
ルに近ずき、燃料の流量を制限し、軸の回転を一定に保
つ。回転の増減は、レバーで針弁を挟む二つのバネのバ
ランスを変えて行う。回転の停止は、レバーでキャップ
を介して針弁を押しきり、燃料を絶つ。針弁の芯の通気
孔は、燃料に空気を混ぜて、燃料の霧化や気化を助け
る。
【0006】圧縮と燃焼の連続を絶つて、燃焼圧力を高
める為、隔壁で隔てられた空気溜と燃焼室を繋ぐ吸気孔
を、隔壁に締結した板逆止弁で塞ぐ。燃焼室で混合気が
点火爆発する時、板逆止弁が閉じ遅れると、火焔が吸気
溜に逆流して、引火爆発するのを防ぐ為、弾力の強い板
逆止弁を用い、更に抑え板で板逆止弁の開度を制限し又
板逆止弁が抑え板に密着して閉じ遅れを防ぐ為、抑え板
に孔を開け、燃焼ガス圧で背後から押す。弾力の強い板
逆止弁を開く為、ふく流圧縮羽根から放出される吸気
が、高速で旋回しつつ、環状の空気溜の終りの吸気孔を
囲む壁に街突して圧力が上がり、板逆止弁を押開く。こ
れは吸気の圧縮比を高め、熱効率を上げる。この吸気孔
を囲んで終わる環状の空気溜、板逆止弁、抑え板の組み
合わせが、火焔の逆流を防ぎ、本発明を成功させるポイ
ントの一つである。
【0007】逆止弁にきのこ型を使うと、往復質量が大
きく、弁軸の摺動抵抗の為、閉じ遅れが生じ、火炎が逆
流する。又往復質量として、振動を生じる。
【0008】空気取入口の内側に突出した燃料ノズルか
ら燃料を噴霧し、吸気を混合気とする事に依り、燃焼の
空気利用率を高め、出力を増し、燃料噴射装置が不要と
なり部品点数も少なく、構造が簡単となり、コストが安
くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
ずき、図1と図2を参照して説明する。空気取入口(1
7)内側に突出して設けた燃料ノズル(46)から燃料
を噴霧し、軸流圧縮羽根(15)とふく流圧縮羽根
(3)で圧縮撹はんし、燃料と空気を混和する。同時に
燃料の気化熱で、圧縮羽根と一体に成型された軸流駆動
羽根(13)とふく流駆動羽根(7)を冷却する。吸気
は、気化器等流入を制限するものが無く、吸気の圧力低
下も無く、空気利用率の向上で、出力が向上する。
【0010】燃料の供給制御は、針弁(38)を挟むバ
ネ(41)と(42)で押し、バネ(41)は、キャッ
プ(40)を介してレバー(44)で押す。燃料は、燃
料供給孔(49)から供給される。針弁(38)の芯の
通気孔(39)は、燃料に空気を混じ、霧化や気化を助
ける。負荷が減り、タービン軸の回転が増すと、流入空
気の流速が増し、空気取入口(17)内側の圧力が下が
り、通気孔(37)に依り空気室(43)の圧力が下が
り、針弁(38)が燃料ノズル(46)に近ずき、燃料
を制限し、軸回転を一定に保つ。軸回転の増減は、レバ
ー(44)でバネ(41)と(42)のバランスを変え
て行う。回転の停止は、レバー(44)でキャップ(4
0)を介して針弁(38)を押し切り、燃料を絶つ。
【0011】圧縮と燃焼の連続を断って、燃焼圧力を高
める為、隔壁(6)に設けた吸気孔(31)を板逆止弁
(32)で塞ぐ。燃焼室(35)で混合気が点火爆発す
る時板逆止弁(32)が閉じ遅れ、火炎が吸気溜(2)
に逆流して引火爆発するのを防ぐ為、板逆止弁(32)
の弾力を高め、更に抑え板(33)で板逆止弁の開度を
制限し、且つ板逆止弁が抑え板に密着して閉じ遅れを防
ぐ為、抑え板に孔(61)を開け、燃焼ガス圧で背後か
ら押す。弾力を高めた板逆止弁を押し開く為、ふく流圧
縮羽根(3)から放出される吸気が、高速で旋回しつ
つ、環状の空気溜(2)の終りの吸気孔(31)を囲む
壁に衝突して、更に圧力を上昇させる。これは又吸気の
圧縮比を高め、熱効率を良くする。この吸気孔を囲んで
終わる環状の吸気溜(2)、板逆止弁(32)、抑え板
(33)の組み合わせが、火炎の逆流を防止し、この発
明を成功させるポイントの一つである。
【0012】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成さ
れ、以下に記載の効果を奏する。
【0013】空気取入口内側に突出した燃料ノズルから
燃料を噴霧し、圧縮羽根で撹はん圧縮され、空気と燃料
は良く混合され、燃焼の空気利用率が上がり出力が増
す。
【0014】気化器を用いないので、吸気が気化器で絞
られ減圧される弊害が無く、圧縮圧力が高くなり、出力
が増し、燃費が良くなる。
【0015】吸気の燃料の霧化や気化に依り、圧縮羽根
と一体の駆動羽根の冷却効果が増す。
【0016】ふく流圧縮羽根から放出される吸気は、圧
縮され、高速で旋回しつつ、環状の吸気溜を流れ、吸気
孔を囲む壁に衝突して、圧力を更に高め、強い弾力の板
逆止弁を押開き、抑え板で板逆止弁の開度を制限して、
燃焼室内の混合気の点火爆発圧力で短時間に閉じ、火炎
が吸気溜の混合気に引火するのを防ぐ。
【0017】板逆止弁の為、茸逆止弁の様に、弁軸の摺
動抵抗も無く、質量も小さく、短時間に閉じ、振動も生
じ無い。
【0018】軸に掛かる負荷が変わり、回転が変化する
と、空気取入口内側の空気の流れの増減に依り、圧力が
変わり、通気孔を通じ空気室内の変化となり、針弁を動
かし燃料ノズルへの燃料を加減し、軸の回転を一定に保
つ。回転数を変えるには、レバーで針弁を挟むバネのバ
ランスを変える。
【0019】圧縮と燃焼が、隔壁と吸気孔を塞ぐ板逆止
弁で隔絶され、混合気の圧縮圧力より高い圧力で爆発燃
焼し、吸気孔を囲む壁に依り、環状の燃焼室を一方向に
断熱膨張し、高速で旋回しながら、ふく流駆動羽根を全
周から駆動し、更に軸流駆動羽根を駆動する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月20日(2000.10.
20)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)ガスタービンの空気取入口17内に
    突出して圧縮羽根の前に燃料ノズル46を設け、流入空
    気に燃料を混合する。 (ロ)空気と燃料の混合気を軸流圧縮羽根15とふく流
    圧縮羽根3で圧縮。以上の構造を持つ間欠燃焼ガスター
    ビン。
  2. 【請求項2】(イ)圧縮と燃焼を隔てる隔壁6に1〜数
    個の吸気孔31を設ける。 (ロ)各吸気孔31を板逆止弁32で塞ぐ。 (ハ)板逆止弁32を圧縮された混合気の圧力で押開
    く。 (ニ)板逆止弁32の開きを制限する抑え板33に円又
    は角の孔61を設け、弁を背後から燃焼ガスの圧力で押
    して閉じを助け、閉じの遅れで火炎が吸気孔31より吸
    気側へ侵入して、混合気が点火するのを防ぐ。抑え板3
    3は板逆止弁32とネジ34で隔壁6に締め付ける。以
    上の構造の逆止弁を持つ間欠燃焼ガスタービン。
  3. 【請求項3】(イ)燃料ノズル46をかん合した空気室
    43内を気密に摺動する針弁38をバネ41と42で挟
    み、キャップ40を介してレバー44で押す。 (ロ)空気室42を通気孔37で空気取入口17と繋
    ぐ。 (ハ)軸25の回転の上昇で空気取入口17を流れる空
    気の流速が上昇し、圧力が下がり、空気室43の圧力が
    下がり、針弁38がバネ42に抗して燃料ノズル46に
    近ずき燃料を制限し、回転が下がる。自動制御。 (ニ)回転の強制制御はレバー44の操作で針弁38を
    動かして行う。 (ホ)回転の停止はレバー44の操作で針弁38で燃料
    ノズル46を塞ぐ。 (ヘ)針弁38の芯に通気孔39を設け、燃料に空気を
    混入し、燃料の霧化を助ける。 (ト)燃料供給孔49にバネ47で押された逆止弁48
    を設け、燃料タンクをタービン上部に置いても、フロー
    ト室を不要とする。 以上の構造の燃料供給装置を持つガスタービン。
  4. 【請求項4】(イ)空気取入口17とリング14の隙間
    36は内側の空気と外側の燃焼ガスの流れに沿う斜めと
    して、高圧の燃焼ガスが低圧の空気側に流入するのを最
    小限にする。以上の構造を持つガスタービン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20150013179A1 (en) * 2012-03-21 2015-01-15 Léon Crosset Continuous particle drying apparatus
JP5689196B1 (ja) * 2014-07-24 2015-03-25 秀勝 舟木 発電装置および発電方法

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