JP2001150303A - Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法 - Google Patents

Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法

Info

Publication number
JP2001150303A
JP2001150303A JP33553399A JP33553399A JP2001150303A JP 2001150303 A JP2001150303 A JP 2001150303A JP 33553399 A JP33553399 A JP 33553399A JP 33553399 A JP33553399 A JP 33553399A JP 2001150303 A JP2001150303 A JP 2001150303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
detection rod
machine
tool length
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33553399A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Iwama
正俊 岩間
Yoshinobu Watabe
義信 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IWAMA KOGYOSHO KK
Original Assignee
IWAMA KOGYOSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IWAMA KOGYOSHO KK filed Critical IWAMA KOGYOSHO KK
Priority to JP33553399A priority Critical patent/JP2001150303A/ja
Publication of JP2001150303A publication Critical patent/JP2001150303A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具先端部の位置を容易に且つ工具を傷める
ことなく高精度で計測することのできる新規なNC工作
機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計
測方法の開発を技術課題とした。 【解決手段】 検知片としてNC工作機に固定した検出
棒51を用いるものであり、この検出棒51は平面視に
おいて、その中心部分がエンドミル84の始発位置に最
も接近した断面形状を有するものであることを特徴とし
て成り、エンドミル84の先端部が検出棒51の中心部
分と接触したときのみ、その後いったんエンドミル84
を後退させて、この後退方向と直行する方向にエンドミ
ル84を移動させたときにエンドミル84と検出棒51
とが接触しなくなるため、検出棒51の中心とエンドミ
ル84の中心とが重なったことを確認することができ
る。このため工具長の計測精度を向上することができ、
より精度の高い切削加工を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂加工機、モデリ
ングマシン、装飾品切削機、医療用機器等として用いら
れている切削機器等のNC工作機に関するものであり、
特に工具を傷めることなく高精度で工具長を計測するこ
とのできる検出機器に係るものである。
【0002】
【発明の背景】樹脂加工機、モデリングマシン、装飾品
切削機、医療用機器等として用いられている切削機器等
のNC工作機を用いて精度の高い加工を行うためには、
エンドミル、ドリル等の工具のセッティング時または交
換時に、系全体における工具先端部の座標を正確に把握
する必要がある。
【0003】上述のような工具先端部の座標を把握する
ために用いられる検出機器としては、一例として従来よ
り図10に示すようなものがあった。このものは円筒状
の本体(5′)に対して、3mm程度のストロークで上
下する検知片(51′)を具えて成るものであり、この
検知片(51′)の上死点での上面から本体(5′)の
下端部までの長さ寸法(一例として50mm)を高精度
で設定して成るものである。そして前記本体(5′)内
部に電池及びLEDを具えて成るものであって、検出に
あたっては本体(5′)をNC工作機におけるワークW
を載置するテーブル92′に載置して使用するものであ
る。
【0004】そして前記検知片(51′)に対して工具
の一例であるエンドミル84′を接近させてゆき、エン
ドミル84′の先端部が検知片(51′)に接触した時
点で、検知片(51′)−本体(5′)−テーブル9
2′−スピンドルユニット8′−エンドミル84′−検
知片(51′)をループとする電気回路がON状態とな
ってLEDが点灯するものであって、このLED点灯時
でのエンドミル84′先端部の位置が、ワーク基準面
(テーブル92′上面)より50mmの位置であること
が分かるため、エンドミル84′の長さ、すなわちエン
ドミル84′の先端部の座標を検出することができると
いうものであった。
【0005】しかし上述のタイプの検出機器では、エン
ドミル84′の先端部が検知片(51′)上面の平面部
分に当接するため、繰り返し使っているうちにこの平面
に傷が付いて荒れてしまい、測定精度が低下してしまう
ばかりか、エンドミル84′先端部の方も傷んでしまう
という問題があった。
【0006】
【解決を試みた技術課題】本発明はこのような背景を認
識して成されたものであって、特に工具先端部の位置
を、容易に且つ工具を傷めることなく高精度で計測する
ことのできる新規なNC工作機における工具長計測装置
の開発を技術課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
NC工作機における工具長計測装置は、NC工作機にお
ける工具の保持部材を移動させるとともに、工具の先端
部を基準点に配した検知片に接触させて、このときの保
持部材の位置と、基準点との位置関係から工具長を検出
する装置において、前記検知片はNC工作機に固定され
た検出棒であって、この検出棒は平面視において、その
中心部分が工具の始発位置に最も接近した断面形状を有
するものであることを特徴として成るものである。この
発明によれば、工具長計測装置の主要部材である検出片
を簡易な構造としたので、装置のコストダウンを図るこ
とができる。また傷が付く等して交換が必要となった場
合であっても、検出棒は安価であり、工具長計測装置の
一構成要素である検出棒のみを交換すればよいため、不
用意なコスト上昇を招くことがない。更にまた、工具の
先端部が検出棒の中心部分と接触したときのみ、その後
いったん工具を後退させて、この後退方向と直行する方
向に工具を移動させたときに工具と金属棒とが接触しな
くなるため、金属棒の中心と工具の中心とが重なったこ
とを確認することができる。このため工具長の計測精度
を向上することができ、より精度の高い切削加工を行う
ことができる。
【0008】また請求項2記載のNC工作機における工
具長計測装置は、前記要件に加え、前記検出棒の平面視
における断面形状は円形であることを特徴として成るも
のである。この発明によれば、検出棒を安価に製作する
ことでができ、工具長計測装置の単価を安価にすること
ができる。
【0009】更にまた請求項3記載のNC工作機におけ
る工具長計測装置は、前記要件に加え、前記工具の保持
部材は、前記検出棒にアクセスするために、Z軸座標方
向と直行するX軸方向に移動可能としたことを特徴とし
て成るものである。この発明によれば、X軸方向での位
置を変えた複数回の計測を行うことで、測定精度を向上
することができる。
【0010】更にまた請求項4記載のNC工作機におけ
る工具長計測装置は、前記要件に加え、前記検出棒は、
前記工具の進行する軸方向における前後二カ所に配した
ガイドによって位置決めされるものであって、このガイ
ドは検出棒を受け入れるためのくびれ部を形成したもの
であることを特徴として成るものである。この発明によ
れば、検出棒を簡易な構造によって正確な位置に固定す
ることができる。また検出棒を交換する際に、新たな検
出棒を、交換前の検出棒と同じ部位に位置させることが
できる。
【0011】更にまた請求項5記載のNC工作機におけ
る工具長計測装置は、前記請求項4記載の要件に加え、
前記検出棒は、微小なバネ定数を有するものであって、
工具側に位置するガイドに対して押し付け状態としたこ
とを特徴として成るものである。この発明によれば、検
出棒を工具側に位置するガイドに形成したくびれ部に対
して密接した状態とすることができるため、検出棒を正
確な位置に固定することができる。
【0012】更にまた請求項6記載のNC工作機におけ
る工具長計測装置は、前記要件に加え、前記検出棒と工
具との接触により、これら部材を含んだ電気回路を形成
することを特徴として成るものである。この発明によれ
ば、検出棒と工具との接触を正確に検知することができ
る。
【0013】更にまた請求項7記載のNC工作機におけ
る工具長計測装置は、前記請求項1、2、3、4または
5記載の要件に加え、前記検出棒と工具との接触によ
り、検出棒を含んで構成された発振回路の発振周波数が
変化することを特徴として成るものである。この発明に
よれば、検出棒と工具との接触を正確に検知することが
できる。
【0014】また請求項8記載のNC工作機における工
具長計測方法は、NC工作機における工具の保持部材を
移動させるとともに、工具の先端部を、基準点に配した
検知片に接触させて、このときの保持部材の位置と、基
準点との位置関係から工具長を検出する方法において、
前記検知片はNC工作機に固定された検出棒であって、
前記検出棒と工具との接触を、これら部材を含んだ電気
回路に流れる電流または検出棒を含んで構成された発振
回路の発振周波数変化を検出することで感知することを
特徴として成るものである。この発明によれば、検出棒
と工具との接触を正確に検知することができるため、工
具長の計測精度を向上することができ、より精度の高い
切削加工を行うことができる。
【0015】また請求項9記載のNC工作機における工
具長計測方法は、前記請求項8記載の要件に加え、前記
検出棒は、平面視において、その中心部分が工具の始発
位置に最も接近した断面形状を有するものであって、こ
の検出棒と工具との接触を感知した後、いったん工具を
後退させて、この後退方向と直行する方向に工具を移動
させたときに電流が検出されなかった場合に、金属棒の
中心と工具の中心とが重なったことを確認することを特
徴として成るものである。この発明によれば、検出棒と
工具との接触をより正確に検知することができるため、
工具長の計測精度を向上することができ、より一層精度
の高い切削加工を行うことができる。そしてこれら各請
求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図
られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の工具長計測装置につ
いて、このものをNC工作機の一例である装飾品切削機
に適用した実施の形態に基づいて説明する。図中符号1
で示すものが装飾品切削機であって、このものは切削装
置2、ワーク保持装置3、給材装置4及び工具長計測装
置5を主要部材として具えて成るものである。
【0017】なおこの装飾品切削機1は、例えば写真や
実物モデル等を画像処理して得たデータに基づいてワー
クWをレリーフ状に再現加工するようにしたものであ
り、例えば頭部ポートレートに基づいて立体的な顔の彫
刻を製作するために用いられるものである。本実施の形
態で用いるワークWは、一例として図1に示す様な多角
形状の金属メダルW1の一方の面に対して、合成樹脂製
の彫刻部W2を貼り付けたものを用いる。もちろん上述
のようなアミューズメント的な用途の他、義歯の製作等
医療分野において用いたり、また古美術装飾品の展示用
のイミテーションの製作等文化芸術の分野において用い
る等、他の様々な用途が考えられるものである。
【0018】そして水平フレームFh上にX軸スライド
ステージ6を具えるとともに、このX軸スライドステー
ジ6上にZ軸スライドステージ7を具え、更にこのZ軸
スライドステージ7上にスピンドルユニット8を配する
ことで、ワークWに対するスピンドルユニット8のX軸
方向及びZ軸方向での作用位置を選択可能に構成するも
のである。
【0019】一方、ワークWに対するスピンドルユニッ
ト8のY軸方向での作用位置を選択可能にする構成は、
側部フレームFv上にY軸スライドステージ9を具える
とともに、このY軸スライドステージ9上にワークWを
保持するチャッキング装置10を配するものとした。従
って、装飾品切削機1を一例として上述のような構成と
することで、ワーク保持装置3によって保持されたワー
クWに対して工具を作用させて、立体的な装飾加工を施
すことを可能にしたものである。
【0020】以下、上述の装飾品切削機1を構成する部
材について詳細に説明する。切削装置2は、まず水平フ
レームFh上に二本のレール61を敷設し、これらレー
ル61に対してテーブル62の下面四カ所に具えたスラ
イドブロック63を嵌め合わせるとともに、テーブル6
2の下面中央に具えた雌ネジブロック64に対して、モ
ータM6を駆動源とする送りネジ65を螺合してX軸ス
ライドステージ6を構成する。
【0021】そしてこのX軸スライドステージ6におけ
る前記テーブル62上に二本のレール71を敷設し、こ
れらレール71に対してテーブル72の下面四カ所に具
えたスライドブロック73を嵌め合わせるとともに、テ
ーブル72の下面中央に具えた雌ネジブロック74に対
して、モータM7を駆動源とする送りネジ75を螺合し
てZ軸スライドステージ7を構成する。
【0022】更にこのZ軸スライドステージ7における
テーブル72上にスピンドルユニット8を配すること
で、切削装置2を構成するものである。前記スピンドル
ユニット8は、モータM8の出力軸に対してクラッチ8
1を装着し、このクラッチ81の出力端側に回転軸82
を接続し、更にこの回転軸82の先端部にチャック83
を具えるとともに、このチャック83に対して工具の一
例であるエンドミル84を装着して成るものである。切
削装置2を上述のような構成とすることで、工具の保持
部材たるチャック83が、後述する検出棒51にアクセ
スするためにZ軸方向及びX軸方向に移動可能となるも
のである。なお前記モータM8及び回転軸82の上方に
は、冷却用のファン85を具えるものとする。
【0023】次に前記ワーク保持装置3について説明す
ると、このものは、まず前記水平フレームFhに対して
垂直に具えた側部フレームFv上に二本のレール91を
敷設し、これらレール91に対してテーブル92の下面
四カ所に具えたスライドブロック93を嵌め合わせると
ともに、テーブル92の下面中央に具えた雌ネジブロッ
ク94に対して、モータM9を駆動源とする送りネジ9
5を螺合してY軸スライドステージ9を構成する。
【0024】そして前記テーブル92にはワークWを掴
持するためのチャッキング装置10を具えるものであっ
て、このチャッキング装置10におけるワーク押え部1
2及びワーク保持片13を、前記Y軸スライドステージ
9と、切削装置2との間に設けた加工室100内に位置
させる。この加工室100は、前記水平フレームFhに
対して幅方向に立設した垂直ブラケット110に対して
適宜金属板等を組み合わせて成るものである。
【0025】そして前記加工室100の下部にはシュー
ト120を設けてその下端部に取出口130を形成し、
更に加工室100の切削装置2側から見て右側壁面に開
口部140を形成する。なおこの加工室100の前面に
は、エンドミル84の進行を妨げないように適宜孔を穿
設したアクリル板等を配することで、前記加工室100
の内部空間を区画するものとする。
【0026】また前記シュート120をパンチングメタ
ル等によって構成し、このシュート120の下方にバキ
ューマに接続したホース150を配することで、ワーク
Wの切削屑の吸引を行うこともできる。
【0027】次に前記給材装置4について説明すると、
このものは詳細な説明は省略するが、適宜スライドステ
ージを具える等して、前記チャッキング装置10へのワ
ークWの供給を行うための装置である。
【0028】次に工具長計測装置5について説明する
と、このものは図5に示すように、微小なバネ係数を有
する平面視円形断面の導電線(一例として直径1.0m
m)の一端側にスプリング部51aを形成するととも
に、他端側をストレート部51bとして構成された検出
棒51を基部52に具えて成るものである。そして前記
基部52を、ブラケット53を用いて前記加工室100
の近傍の水平フレームFh上に固定するものである。な
お前記検出棒51におけるストレート部51bの平面視
での断面形状は、要は平面視において、検出棒51の中
心部が後述する工具たるエンドミル84の始発位置に最
も接近したもの、つまり中心部分でのZ軸座標が最も小
さくなるようなものであればよいので、図8(a)に示
すような楕円断面、方形断面としてもよい。また検出棒
51は、金属粉等の吸着による測定精度の低下を避ける
ために、非磁性体により製作することが望ましい。
【0029】そして、前記ストレート部51bを、ブラ
ケット53に固定した円柱状のガイド54に形成したく
びれ部54aに係止させるものであって、二基のガイド
54のうち、上方のガイド54がストレート部51bの
先端よりの部分の切削装置2側に接し、下方のガイド5
4がストレート部51bのワーク保持装置3側に接する
ようにして係止するものである。
【0030】また図5(b)に示すように、前記基部5
2を切削装置2側に傾斜させた状態とすることによっ
て、検出棒51(ストレート部51b)を上方のガイド
54に押し付けた状態とすることができ、検出棒51の
Z軸方向の位置を常時同じ位置とすることができる。
【0031】つまり、このような検出棒51の支持形態
を採ることによって、エンドミル84がストレート部5
1bに接触した後、更に進行してしまったような場合
に、このストレート部51bは下側のガイド54を支点
として屈曲できるようにしたものである。なおこのよう
な場合を想定したときには、ストレート部51bの屈曲
方向にストッパ55を配することでエンドミル84のオ
ーバーランを防止することが可能となるものであって、
このストッパ55をコンタクトスイッチにより構成する
ことで制御装置57によるモータM7の停止、逆転を行
うようにすることができるものである。
【0032】更に前記検出棒51にケーブル56を接続
するとともに、このケーブル56を制御装置57に接続
することで、図6(a)に示すような検出回路を形成す
るものであって、制御装置57−スピンドルユニット8
−エンドミル84−検出棒51−基部52−制御装置5
7をループとする電気回路を形成する。つまり前記エン
ドミル84が検出棒51に接近し、やがて検出棒51に
接触したときに前記ループが形成されて電流が流れ、こ
れを制御装置57が検知することでエンドミル84と検
出棒51との接触を感知するというものである。
【0033】またこのようなエンドミル84と検出棒5
1との接触を検知するための工具長計測装置5の構成と
しては、図6(b)に示すような形態を採ることもでき
るものであって、前記検出棒51に発振回路58を接続
するとともに、この発振回路58の出力信号を制御装置
57に入力するように構成する。
【0034】前記発振回路58は、検出棒51を含んだ
状態でその定数が設定されて一定周波数の高周波を発振
するものであって、検出棒51にエンドミル84等の他
部材が接触したときには、前記発振回路58の定数が変
化して発振周波数が変化するというものである。そして
前記制御装置57がこの周波数変化を検知することで、
エンドミル84と検出棒51との接触を感知するという
ものである。
【0035】本発明の工具長計測装置5及びこのものを
適用した装飾品切削機1は一例として上述のようにして
構成されるものであって、以下ワークWに対する切削加
工時の作動態様について説明する。
【0036】〔工具長計測〕 〔始発準備状態〕まず装飾品切削機1によるワークWの
加工を正確に行うために、工具長計測装置5を用いた工
具長計測を行うものである。この工具長計測にあたって
は、チャック83に対してエンドミル84を装着した
後、切削装置2におけるX軸スライドステージ6及びZ
軸スライドステージ7にそれぞれ具えたテーブル62、
テーブル72を、一例として図7に示すようにチャック
83の先端部中心点が原点O0 (0,0)に位置させる
ように移動するものであって、この状態をスピンドルユ
ニット8の始発位置とする。
【0037】そして図7に示す工具長計測の際のX−Z
平面内での基準点は、装飾品切削機1の構成によって固
定されるものであって、本実施の形態ではスピンドルユ
ニット8の始発位置におけるチャック83の先端部の中
心点である原点O0 (0,0)、ワーク保持片13に保
持された状態のワークWの表面の中心点の座標ω(0,
c)及び検出棒51の中心点の座標β(a,b)の三点
を基準点とした。
【0038】〔X軸方向の移動〕次いでX軸スライドス
テージ6のテーブル62を、検出棒51の中心点の座標
β(a,b)を含む直線X=a上の点α(a,0)にチ
ャック83の先端部中心点が位置するように移動する。
【0039】〔Z軸方向の移動〕次いでZ軸スライドス
テージ7のテーブル72を、検出棒51に向けて移動さ
せてゆくと、やがてエンドミル84の先端部は図8に示
すように検出棒51に接触するものであって、このとき
図6(a)に示した電気回路(ループ)が形成されてこ
こに電流が流れ、この電流を制御装置57が検知するこ
とでエンドミル84と検出棒51との接触を感知するも
のである。
【0040】〔始発位置への移動〕制御装置57は、検
出棒51とエンドミル84の先端部が接触したときのチ
ャック83の先端部中心点の座標γ(a,x)を記憶す
るとともに、Z軸スライドステージ7におけるモータM
7及びX軸スライドステージ6におけるモータM6逆転
して、スピンドルユニット8を始発位置に戻すものであ
る。
【0041】〔原点補正〕上述のような操作によって、
始発位置でのエンドミル84の先端部が位置する座標O
1 (工具長)を求めることができるものであって、O1
(0,b−x)となる。従ってエンドミル84の先端部
がワークWの表面に当接するのは、スピンドルユニット
8を搭載したテーブル72が始発位置からZ軸方向に
(c−(b−x))進行したときとなる。制御装置57
ではこの値を記憶して、後述する切削データに基づいた
ワークWの切削加工に供するものである。
【0042】〔切削加工〕次に給材装置4からチャッキ
ング装置10へのワークWの受け渡しを行い、ワークW
の切削加工のための準備が整った後、例えば適宜のスキ
ャナで取り込んだ人間の顔の三次元データ等を切削デー
タとして用いた切削加工を行うものである。本実施の形
態においては、X軸スライドステージ6のテーブル62
を一定速度または一定のステップで断続的にで移動させ
ると同時に、Y軸スライドステージ9のテーブル92を
移動させることで、エンドミル84先端部が臨むワーク
Wの表面を走査しながら、前記Z軸スライドステージ7
のテーブル72の移動量を変化させて、走査線上の各ポ
イントにおける切削深さを異ならせることで立体的な彫
刻を施すものである。
【0043】
【他の実施の形態】本発明は上述の実施の形態を基本の
実施の形態とするものであるが、本発明の技術的思想に
基づいて以下に示す実施の形態を採ることもできる。つ
まり先の基本となる実施の形態では、図8(a)に示し
たようにエンドミル84の先端部が検出棒51に接触す
る際に、双方の中心が重なった状態となることを前提と
した場合についてのものであったが、図8(b)に示す
ように前記エンドミル84の中心と検出棒51の中心と
がずれた場合を想定して以下に示す図9のような手法を
取るものである。
【0044】まず先の実施の形態と同様にして、Z軸ス
ライドステージ7のテーブル72を検出棒51に向けて
移動させてゆき、エンドミル84の先端部を検出棒51
に接触させて、電気回路(ループ)を形成させ、ここに
流れる電流を制御装置57によって検知する。このとき
図9(a)に示すようにエンドミル84と検出棒51と
の双方の中心は、ずれているものとする。
【0045】次いで求める精度に応じて図9(b)に示
すようにテーブル72を後退させるものであって、本実
施の形態では1/1000mm後退させるものとした。
このようなテーブル72の後退によって、前記電気回路
(ループ)が切断されるものであって、電流の停止を制
御装置57によって検知する。
【0046】そしてX軸スライドステージ6のテーブル
62を、プラス方向及びマイナス方向双方に、少なくと
も検出棒51の直径寸法分(本実施の形態では3mm)
移動させるものであって、このとき図9(c)に示すよ
うにエンドミル84と検出棒51との双方の中心が重な
っていない状態であればエンドミル84の先端部は再度
検出棒51に接触するため、電気回路(ループ)が再度
形成されてここに電流が流れるため、制御装置57はこ
の電流を検知することとなる。
【0047】このような操作を繰り返すことで、やがて
図8(a)に示した様にエンドミル84と検出棒51と
の双方の中心が重なると、いったんテーブル72を後退
させた後に、テーブル62をプラス方向及びマイナス方
向双方に移動させても、エンドミル84の先端部は再度
検出棒51に接触することがないため、電気回路(ルー
プ)が形成されない。このようにして、エンドミル84
と検出棒51との双方の中心を重ねることができるもの
である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、特に工具を傷めること
なく高精度で工具長を計測することのできる新規なNC
工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具
長計測方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工具長計測装置を適用した装飾品切削
機を示す俯瞰斜視図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上平面図である。
【図4】同上正面図である。
【図5】工具長計測装置を示す正面図及び側面図であ
る。
【図6】工具長計測装置を含んだ電気回路及び発振回路
を示す骨格図である。
【図7】工具先端位置の検出時における切削装置の動き
を示す説明図である。
【図8】エンドミルの先端と検出棒との接触の様子を骨
格的に示す平面図である。
【図9】エンドミルの中心と検出棒の中心とがずれてい
た場合のエンドミルの先端と検出棒との接触の様子を骨
格的に示す平面図である。
【図10】従来の工具長計測装置を示す正面図及び部分
拡大図である。
【符号の説明】
1 装飾品切削機 2 切削装置 3 ワーク保持装置 4 給材装置 5 工具長計測装置 6 X軸スライドステージ 7 Z軸スライドステージ 8 スピンドルユニット 9 Y軸スライドステージ 10 チャッキング装置 12 ワーク押さえ部 13 ワーク保持片 51 検出棒 51a スプリング部 51b ストレート部 52 基部 53 ブラケット 54 ガイド 54a くびれ部 55 ストッパ 56 ケーブル 57 制御装置 58 発振回路 61 レール 62 テーブル 63 スライドブロック 64 雌ネジブロック 65 送りネジ M6 モータ 71 レール 72 テーブル 73 スライドブロック 74 雌ネジブロック 75 送りネジ M7 モータ 81 クラッチ 82 回転軸 83 チャック 84 エンドミル 85 ファン M8 モータ 91 レール 92 テーブル 92a 溝 93 スライドブロック 94 雌ネジブロック 95 送りネジ M9 モータ 100 加工室 110 垂直ブラケット 120 シュート 130 取出口 140 開口部 150 ホース W ワーク W1 金属メダル W2 彫刻部 Fh 水平フレーム Fv 側部フレーム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NC工作機における工具の保持部材を移
    動させるとともに、工具の先端部を基準点に配した検知
    片に接触させて、このときの保持部材の位置と、基準点
    との位置関係から工具長を検出する装置において、前記
    検知片はNC工作機に固定された検出棒であって、この
    検出棒は平面視において、その中心部分が工具の始発位
    置に最も接近した断面形状を有するものであることを特
    徴とするNC工作機における工具長計測装置。
  2. 【請求項2】 前記検出棒の平面視における断面形状は
    円形であることを特徴とする請求項1記載のNC工作機
    における工具長計測装置。
  3. 【請求項3】 前記工具の保持部材は、前記検出棒にア
    クセスするために、Z軸座標方向と直行するX軸方向に
    移動可能としたことを特徴とする請求項1または2記載
    のNC工作機における工具長計測装置。
  4. 【請求項4】 前記検出棒は、前記工具の進行する軸方
    向における前後二カ所に配したガイドによって位置決め
    されるものであって、このガイドは検出棒を受け入れる
    ためのくびれ部を形成したものであることを特徴とする
    請求項1、2または3記載のNC工作機における工具長
    計測装置。
  5. 【請求項5】 前記検出棒は、微小なバネ定数を有する
    ものであって、工具側に位置するガイドに対して押し付
    け状態としたことを特徴とする請求項4記載のNC工作
    機における工具長計測装置。
  6. 【請求項6】 前記検出棒と工具との接触により、これ
    ら部材を含んだ電気回路を形成することを特徴とする請
    求項1、2、3、4または5記載のNC工作機における
    工具長計測装置。
  7. 【請求項7】 前記検出棒と工具との接触により、検出
    棒を含んで構成された発振回路の発振周波数が変化する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の
    NC工作機における工具長計測装置。
  8. 【請求項8】 NC工作機における工具の保持部材を移
    動させるとともに、工具の先端部を、基準点に配した検
    知片に接触させて、このときの保持部材の位置と、基準
    点との位置関係から工具長を検出する方法において、前
    記検知片はNC工作機に固定された検出棒であって、前
    記検出棒と工具との接触を、これら部材を含んだ電気回
    路に流れる電流または検出棒を含んで構成された発振回
    路の発振周波数変化を検出することで感知することを特
    徴とするNC工作機における工具長計測方法。
  9. 【請求項9】 前記検出棒は、平面視において、その中
    心部分が工具の始発位置に最も接近した断面形状を有す
    るものであって、この検出棒と工具との接触を感知した
    後、いったん工具を後退させて、この後退方向と直行す
    る方向に工具を移動させたときに電流が検出されなかっ
    た場合に、金属棒の中心と工具の中心とが重なったこと
    を確認することを特徴とする請求項8記載のNC工作機
    における工具長計測方法。
JP33553399A 1999-11-26 1999-11-26 Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法 Pending JP2001150303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33553399A JP2001150303A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33553399A JP2001150303A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001150303A true JP2001150303A (ja) 2001-06-05

Family

ID=18289649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33553399A Pending JP2001150303A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001150303A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108994664A (zh) * 2018-08-31 2018-12-14 沈阳机床股份有限公司 一种五轴机床rtcp精度检测与校正方法
CN113732528A (zh) * 2021-09-09 2021-12-03 济南天辰机器集团有限公司 一种用于装配激光切管机卡盘的工装及卡盘装配方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108994664A (zh) * 2018-08-31 2018-12-14 沈阳机床股份有限公司 一种五轴机床rtcp精度检测与校正方法
CN113732528A (zh) * 2021-09-09 2021-12-03 济南天辰机器集团有限公司 一种用于装配激光切管机卡盘的工装及卡盘装配方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101216281B (zh) 一种可用于测量轴承及其它零件表面形貌的测量仪
WO1988006947A1 (en) Machining center
CN103586740A (zh) 一种微细精密加工刀具工作形貌在位检测装置及方法
US7252466B1 (en) Tool position referencing for CNC machines
ATE368246T1 (de) Verfahren zur bestimmung aktueller positionsdaten eines bearbeitungswerkzeuges und vorrichtung hierzu
CN108827187A (zh) 一种用于对工件进行三维轮廓测量的测量系统
JP6538345B2 (ja) 工作機械のワーク計測装置
JP2001150303A (ja) Nc工作機における工具長計測装置並びにこれを用いた工具長計測方法
JP2009023043A (ja) 微細形状切削加工装置および微細形状切削加工方法。
JP2007271601A (ja) 光学式測定器及び光学式測定方法
WO1988006948A1 (en) Method of determining the shape of a processed work
JPH06341826A (ja) ねじ穴中心測定方法
JP2021168031A (ja) 機械加工方法及び工作機械
CN110293471A (zh) 一种曲面工件的加工方法及用于该方法中的设备
CN212567231U (zh) 一种底板测量工装
JP2599924B2 (ja) ワイヤ放電加工機における電極ガイドの位置測定方法
JP2580173Y2 (ja) ボール盤
JP2603566Y2 (ja) 三次元座標測定機
JP2602463Y2 (ja) 曲げ加工機
JPH0938859A (ja) 自動研削装置
CN211576089U (zh) 圆度跳动测量系统
JPH10260033A (ja) 三次元測定システム
JPH06273104A (ja) 輪郭形状測定機
JP2000055645A (ja) ワーク面計測治具、計測装置及び計測方法
JPH05127729A (ja) Cnc制御装置