JP2001148281A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2001148281A
JP2001148281A JP33179599A JP33179599A JP2001148281A JP 2001148281 A JP2001148281 A JP 2001148281A JP 33179599 A JP33179599 A JP 33179599A JP 33179599 A JP33179599 A JP 33179599A JP 2001148281 A JP2001148281 A JP 2001148281A
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temperature
casing
temperature control
control plate
facing surface
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JP33179599A
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English (en)
Inventor
Kanichi Kadotani
▲皖▼一 門谷
Toshio Yoshimitsu
利男 吉光
Akihiro Osawa
昭浩 大沢
Katsuo Saibi
克男 齋尾
Yoshinobu Masutani
栄伸 増谷
Kenichi Bando
賢一 板東
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】処理温度を変更する際に要する時間を短縮し
て、効率的な加熱/冷却処理が行えると共に、一定の品
質が保証される被処理体の加熱装置及び加熱方法を提供
する。 【解決手段】加熱装置(1) はケーシング(2) の内部に温
度制御プレート(3) を配している。同プレート(3) の半
導体ウェハ(W) の支持面(3a)は多様な処理温度に制御可
能である。更に前記ケーシング(2) は前記温度制御プレ
ート(3) に近接して対向する対向面部(4) を有してい
る。少なくとも前記処理温度を変更する際には、前記対
向面部(4) を降下して所要の温度に加熱された前記支持
面(3a)に当接させ、前記支持面(3a)と、対向面部(4)
と、それらの面の間の領域との三者の温度を短時間でバ
ランス状態に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被処理体を加熱/冷
却処理する加熱装置及び加熱処理方法に関し、更に詳し
くは、半導体ウェハの加熱処理に特に適した加熱装置及
び加熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造工程では、半導体ウェハの
洗浄液の乾燥や、半導体ウェハ表面に塗布されたレジス
ト液の溶剤除去、レジスト物性の安定化などのために、
半導体ウェハのベーキングが行われている。更に、半導
体の一連の製造工程においては、ベーキングに続いてク
ーリングも行われる。
【0003】これらベーキングとクーリングとはそれぞ
れ異なる空間において、加熱専用装置又は冷却専用装置
により別個に行われるのが一般的である。すなわち、単
一の半導体ウェハを加熱専用装置にてベーキングした
後、同加熱専用装置から冷却専用装置へと移してクーリ
ングを行っている。
【0004】半導体ウェハの前記加熱専用装置として
は、装置がコンパクトであること、また処理効率が良い
ことから、ケーシング内に配されたホットプレートの表
面に半導体ウェハを載置して同ウェハを直接加熱する加
熱装置が採用されている。
【0005】この加熱専用装置により半導体ウェハを加
熱すると、同ウェハは密閉状態とされたケーシング内の
同ウェハの上方空間には加熱による対流が生じる。その
とき発生する気流により、半導体ウェハの加熱温度が安
定せず、しかも半導体ウェハの全面にわたって均一に加
熱されないといった不都合が生じる。
【0006】そこで従来から、ホットプレート上に載置
された半導体ウェハと、同ウェハに対向する面とを可能
な限り近接させることにより、半導体ウェハと対向面と
の間での気流の発生を抑制し、半導体ウェハの加熱温度
を安定させると共に、同ウェハの全体を均一に加熱する
ようにしている。また、対向面を半導体ウェハに近接さ
せることにより、同ウェハの下方のホットプレートから
の熱量を有効に前記ウェハに作用させることができるた
め、処理速度を高めることができる。
【0007】この加熱専用処理装置では、前記対向面の
温度を含むケーシング全体の雰囲気温度がバランス状態
となれば、それらの温度は一定となり、特に半導体ウェ
ハの処理温度に大きく影響する前記対向面の温度も安定
するため、複数の半導体ウェハを連続して加熱処理した
場合にも、それらは全て一律の温度で加熱処理されるた
め、一定の品質の半導体ウェハを製造することができ
る。
【0008】一方、ベーキングとクーリングとを同一の
空間、すなわち単一の装置により連続的に行うことので
きる熱処理装置としては、例えば特開平3−69111
号公報に開示された熱処理装置がある。この装置による
熱処理方法では、加熱及び冷却が可能な温度制御装置が
半導体ウェハの上下両側に、同ウェハと所要の間隔をあ
けて配されており、半導体ウェハの表裏両面から加熱又
は冷却するものである。このように半導体ウェハの上下
両側に温度制御装置を配することにより、処理時間の短
縮を図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベーキ
ングとクーリングとを同一処理装置内で連続的に行う上
記公報に開示された熱処理装置では、半導体ウェハの上
下に配されている温度制御装置は、前記ウェハと所要の
間隔をあけて配されているため、特に加熱と冷却との相
互の切換時には、温度制御装置から放出或いは同装置に
吸収される熱量は、半導体ウェハの加熱・冷却にのみ利
用されるものではない。温度制御装置から放出或いは同
装置に吸収される熱量はケーシング内の雰囲気とその雰
囲気内に配された半導体ウェハとの双方を一律に昇温又
は降温させるために使用される。そのため、半導体ウェ
ハの加熱と冷却との切換え時に速やかな温度変化が期待
できず、相変わらずその処理時間は長くなってしまう。
【0010】一方、前述の同一処理装置及び加熱/冷却
の専用処理装置にあっては、常に同一の設定温度で加熱
・冷却処理を行うものではなく、半導体ウェハの品質や
処理段階に応じて、その設定温度を変更させる場合があ
る。
【0011】その設定温度の変更時に、単にホットプレ
ートの設定温度を変化させて加熱しても、そのケーシン
グ内の雰囲気及び対向面の温度は即座には変化せず、前
記ホットプレートからの熱量によりケーシング内の雰囲
気温度が緩やかに変化し、それにつれて前記対向面の温
度も徐々に変化する。
【0012】ここで、ケーシング内の雰囲気温度が一定
となっておらず、対向面の温度も安定化していない状態
で、半導体ウェハをホットプレート上に載置して加熱処
理した場合、ケーシング内の雰囲気温度及び対向面の温
度は安定化するまで昇温が続き、半導体ウェハの加熱温
度が経時的に変化することになる。そのため、連続して
導入される複数枚の半導体ウェハ間における処理温度が
異なってしまい、一定品質の半導体ウェハを製造できな
くなる。
【0013】従って、温度変更時にはケーシング内の雰
囲気温度及び対向面温度がバランス状態となってそれら
の温度が安定するまで、半導体ウェハの処理を行うこと
ができず、製造効率が著しく損なわれることになる。
【0014】そこで、本発明は処理温度を変更する際に
要する時間を短縮して、効率的な加熱/冷却処理が行え
ると共に、一定の品質が保証される被処理体の加熱装置
及び加熱方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用効果】かかる課題
を解決するために、本件請求項1に係る発明は、ケーシ
ングと、前記ケーシング内に配され、少なくとも一表面
が被処理体の支持面を構成し、その支持面を多様な処理
温度に制御可能な温度制御プレートとを備えてなる加熱
装置であって、前記ケーシングは前記温度制御プレート
に近接して対向する対向面を有し、少なくとも前記処理
温度を変更する際に、前記支持面と、前記対向面と、そ
れらの面の間の領域との三者の温度を短時間でバランス
状態に調整するバランス化機構を備えてなることを特徴
としている。
【0016】なお、本発明において加熱装置とは、少な
くとも加熱処理を行うことのできる装置である。従っ
て、加熱処理を専用に行う加熱専用装置であってもよ
く、或いはその他の処理、例えば冷却処理機能を併せ持
ち、単一の被処理体に加熱と冷却とを連続して行うこと
のできる装置をも含むものである。
【0017】加熱装置において温度制御プレートの処理
温度を変更すると、その変更後、ケーシング内の全体が
バランス状態となるまでは、前記対向面の温度やケーシ
ング内の雰囲気温度も変化する。前記対向面が被処理体
に近接して位置している場合には、前記対向面の温度変
化が前記被処理体の処理温度にも大きく影響する。その
ため、前記加熱装置のケーシング内全体がバランス状態
となる前に処理を行うと、前記被処理体の処理温度も経
時的に変化し、前後の被処理体には一律の熱処理がなさ
れないこととなる。
【0018】しかしながら、本発明の加熱装置にあって
は、前記バランス化機構を備えており、少なくとも前記
支持面と、同支持面に対向する前記対向面と、前記支持
面及び前記対向面の間の領域との三者の温度を、それぞ
れのバランス温度に強制的に短時間で調整することがで
きる。そのため、処理温度変更後に速やかに被処理体の
処理を再開することができ、従来のようにケーシング内
の雰囲気温度が自然にバランス状態となるまで処理を停
止していた場合に比べて、処理温度の切換えに要する時
間を著しく短縮できる。そのため、製造効率も大幅に向
上する。
【0019】なお、前記対向面はアルミニウムやSUS
などの金属材料を採用できるが、温度レスポンスを向上
させるためには、熱容量を小さくすべく、ポリイミドや
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂
などの合成樹脂材料を使用することが好ましい。
【0020】前記加熱装置において、前記温度制御プレ
ートの支持面、前記対向面、及びそれらの面の間の領域
の三者を含む、ケーシング内全体の雰囲気がバランス状
態となっている場合、即ち、前記温度制御プレートの支
持面、前記対向面、それらの面の間の領域、及びその他
の領域のそれぞれが独自のバランス温度になっている場
合には、前記対向面は格別な加熱又は冷却手段を備えて
いなくても経時的にその温度が変化することはなく、一
定の温度を維持できる。前記温度制御プレートの支持面
及び前記対向面の温度が一定であれば、前記支持面に支
持された被処理体は常に一定の温度で熱処理がなされ
る。
【0021】そこで、本件請求項2に係る発明にあって
は、前記バランス化機構は、前記対向面が所要の温度に
加熱された前記温度制御プレートに対して相対的に接離
する接離機構を有している。
【0022】被処理体の処理温度がある所望温度の場合
に、温度制御プレート、被処理体、前記対向面が上述の
バランス状態となるときの前記対向面のバランス温度を
予め測定しておく。そして処理温度を変更する際に、前
記対向面と前記温度制御プレートとを相対的に移動させ
て両者を当接或いは近接させ、同対向面が同対向面のバ
ランス温度になったところで、前記対向面と前記温度制
御プレートとを離間させる。このように、前記対向面は
前記温度制御プレートにより前記対向面のバランス温度
に速やかに変更されるため、処理温度の変更時に温度制
御プレート、被処理体、及び前記対向面の温度がバラン
ス状態となるのに要する時間が著しく短縮され、処理効
率が大幅に向上する。
【0023】なお、前記温度制御プレートと前記対向面
との相対的に接離する接離機構とは、いずれか一方を他
方に向けて移動させる機構であってもよく、或いは双方
を接離方向に移動する機構であってもよい。ここで、一
般に加熱装置では被処理体の出し入れをする際に、ケー
シングの上半部を上方に移動させる機構を既に有してい
る。この従来から備えているケーシングの移動機構を利
用し、前記対向面を含む前記ケーシングの上半部を、被
処理体の処理時よりも更に下方へと移動可能にすること
により、装置の設計を大幅に変更することなく、温度調
整を行うことができるため、好ましい。
【0024】本件請求項3に係る発明では、前記バラン
ス化機構は、前記対向面に配された温調手段である。こ
の加熱装置にあっては、処理温度を変更する際には、前
記温調手段により前記対向面を同対向面のバランス温度
に変更すると共に、前記温度制御プレートを所望の処理
温度に変更する。このように、前記対向面の温度を温調
手段により速やかに変更することができるため、温度制
御プレート、被処理体、及び前記対向面の温度がバラン
ス状態となるのに要する時間が著しく短縮され、処理効
率が大幅に向上する。なお、前記対向面を、ケーシング
内全体がバランス状態となったときの同対向面のバラン
ス温度に変更した後は、前記対向面は一定の温度を維持
できるため、前記温調手段は作動を停止させる。すなわ
ち、被処理体の処理時には前記温調手段は作動させな
い。
【0025】或いは、前記温調手段は処理温度に拘ら
ず、常に一定温度に調整させることもできる。なお、こ
の場合は、前記温調手段の作動を停止すると、ケーシン
グ内全体の雰囲気温度がバランス状態となるまで、前記
対向面の温度も変化してしまうため、前記温調手段は常
に作動させる必要があり、温度変更時のみならず、被処
理体の処理時にも前記温調手段を作動させなければなら
ない。
【0026】前記温調手段としては、たとえば所望の温
度に調整された温調用の流体を前記対向面に流通させる
方法や、電熱線を前記対向面の表面又は内部に配する方
法などが挙げられる。また、通常、半導体ウェハの加熱
処理の際には一定温度のパージガスをケーシング内に供
給しているが、温調手段としてこのパージガスを利用す
ることもできる。例えば、温度の切換え時にのみ作動さ
せる温調手段の場合には、このパージガスの供給経路内
に前記対向面を位置させ、温度切換え時に、被処理体の
処理時よりも大量のパージガスを供給して、同パージガ
スにより前記対向面の温調を行うことができる。
【0027】更に本件請求項4に係る発明は、ケーシン
グ内において、多様な処理温度に制御可能な温度制御プ
レートに支持された被処理体を所定の処理温度で加熱処
理する方法であって、前記処理温度を変更する際に、前
記温度制御プレートとその対向面と両者間の領域との三
者の温度を、バランス化機構により短時間でバランス状
態に調整することを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照して具体的に説明する。図1は本
発明の第1実施例である半導体ウェハの加熱装置1の内
部構造を示す概略図である。
【0029】前記加熱装置1は密閉空間を形成するケー
シング2の下壁部2aに温度制御プレート3が設置され
ている。前記温度制御プレート3はヒータと冷却流体の
流路3cとを内臓しており、同プレート3の上面3aを
所望の処理温度に制御可能である。その上面3aは半導
体ウェハWの支持面3aとなっており、同支持面3aに
は複数の支持ピン3bが突設され、同支持ピン3bによ
り半導体ウェハWが支持されている。
【0030】更に前記ケーシング2は、前記温度制御プ
レート3の支持面3aと対向する位置に、且つ同支持面
3aに平行に、プレート状の対向面部4を有している。
この対向面部4にはアルミニウムやSUSなどの金属を
採用でき、或いは温度レスポンスを向上させるために、
熱容量の小さなポリイミド、PEEK、フッ素樹脂など
の樹脂を使用することもできる。
【0031】前記対向面部は前記支持面3aと略同一の
面積をもち、前記ケーシングの上壁部2bからピストン
ロッド5により垂下して取り付けられている。前記ピス
トンロッド5の作動により前記対向面部4は前記支持面
3aに対して接離する方向(上下方向)に移動可能であ
る。
【0032】前記対向面部4は、図1に示すように、前
記支持面3aに半導体ウェハWを載置して前記温度制御
プレート3を作動させ、前記半導体ウェハWを加熱する
際には、同ウェハWの上方空間に対流が発生しないよう
前記半導体ウェハWに近接して位置させている。
【0033】本実施例にあっては、前記ケーシング2の
上壁部2bから前記対向面部4の周縁部分に向けて仕切
り壁2cを延設し、加熱処理時の位置にある前記対向面
部4と前記上壁部2bとの間の空間6を閉塞すると共
に、前記対向面部4に複数の貫通孔4aを形成してい
る。更に、前記上壁部2bを貫通して前記空間6へパー
ジガス供給管7を配して、前記空間6にパージガスを供
給して、前記対向面部4の貫通孔4aからパージガスを
加熱処理空間へと導入している。
【0034】また、前記ケーシング2はその周壁部2d
において上下に2分割可能に形成されており、半導体ウ
ェハWの出し入れの際に前記ケーシング2の上部を上方
へ移動させて開放できるようになっている。更にケーシ
ング2の下壁部2aには排気口8が形成されている。な
お、ケーシング2の分割位置や排気口8の形成位置は上
述の部位に限定されるものではなく、装置の設計に応じ
て適宜、変更が可能である。
【0035】前記加熱装置1により半導体ウェハWを加
熱処理するには、先ず、ケーシング2を開放して半導体
ウェハWを温度制御プレート3の支持面3aの支持ピン
3b上に載置し、前記ケーシング2を閉じる。前記支持
面3aに載置された半導体ウェハWは前記温度制御プレ
ート3により所定の処理温度に加熱される。一定時間が
経過し加熱処理が終了した後、再びケーシング2を開放
して内部にある処理済みの半導体ウェハWを取り出し、
新たな半導体ウェハWを前記温度制御プレート3の支持
面3a上に載置する。かかる工程を繰り返して、複数枚
の半導体ウェハWに一定の加熱処理を施す。
【0036】ここで、半導体ウェハを処理温度に加熱す
る際に、前記加熱装置1は前記温度制御プレート3(支
持面3a)の温度に応じて、前記対向面部4の温度と、
同対向面部4及び支持面3aの間の領域の温度とを含む
ケーシング2内全体の雰囲気温度がバランス状態とな
る、それら各々のバランス温度が一義的に決定する。
【0037】上述の連続する加熱処理において、処理温
度を変更する必要が生じた場合には、ケーシング2全体
の温度がバランス状態となってから、半導体ウェハWの
加熱処理を再開する。
【0038】上記加熱装置1の場合には、先ず、処理済
みの半導体ウェハWを温度制御プレート3の支持面3a
から取り除き、前記ケーシング2を閉じる。そして、前
記温度制御プレート3を、他の処理温度における前記対
向面部4のバランス温度に設定すると共に、図2に示す
ように、前記対向面部4をピストンロッド5の駆動によ
り下方へと移動させて、前記対向面部4を前記温度制御
プレート3の支持面3aに当接或いは近接させる。
【0039】それにより、前記対向面部4はそのバラン
ス温度へと強制的に短時間で調整される。その後、前記
対向面部4を再びもとの処理位置まで戻すと共に、前記
温度制御プレート3を所望の処理温度に変更する。この
とき、前記対向面部4と前記支持面3aとの間隔が小さ
く、両者間の領域はその容積が小さいため、前記領域も
速やかにバランス温度となる。
【0040】こうして、前記支持面3aの処理温度に対
応して、前記対向面部4、及び同対向面部4と前記支持
面3aと間の領域がそれぞれのバランス温度となった
後、ケーシング2を開放して新たな半導体ウェハWを前
記支持面3aに載置し、他の処理温度による加熱処理を
再開する。
【0041】このように、上記実施例では前記対向面部
4を上下動させて前記温度制御プレートに当接或いは近
接させて、前記対向面部4を速やかにバランス温度に調
整できるため、処理温度を変更する際にケーシング2内
の全体が短時間でバランス状態となる。そのため、処理
効率も大幅に向上する。
【0042】図3及び図4は、本発明の第2実施例によ
る加熱装置11の内部構造を示す概略図である。同図に
おいて上述した第1実施例の加熱装置1と実質的に同一
の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0043】第2実施例による加熱装置11は、ケーシ
ング12及び温度制御プレート3の支持面3aに対向す
る対向面部14の構成が一部、上述の第1実施例と異な
る。前記ケーシング12は密閉空間を形成し、その周壁
部において上ケーシング部12aと下ケーシング部12
bとに2分割されている。上ケーシング部12aの周壁
は下ケーシング部12bの周壁に外嵌しており、両周壁
の間はシール部材によりシールされている。
【0044】前記ケーシング12は前記温度制御プレー
ト3の支持面3aと対向する位置に、同支持面3aに平
行な対向面部14を有している。この対向面部14は前
記支持面3aよりも一回り大きな面積をもつ金属製プレ
ートの周縁から、下方にフランジ14bが延設された形
態を有している。このように、前記対向面部14の周縁
にフランジ14bを延設すれば、前記支持面3aの周縁
部分において対流の発生を効果的に抑制できるため、半
導体ウェハWのより均一な加熱が可能となる。
【0045】同対向面部14は前記上ケーシング部12
aの上壁部12cに、仕切り壁12dを介して一体に固
着されている。前記対向面部14には複数の貫通孔14
aが形成されており、空間6にパージガス供給管7から
パージガスを供給し、前記対向面部14の貫通孔14a
からパージガスを加熱処理空間へと導入している。
【0046】前記ケーシング12は半導体ウェハWの出
し入れの際に前記上ケーシング部12aを上方へ移動さ
せて開放できるようになっている。更に同ケーシング1
2は、図3に示す半導体ウェハWの加熱処理時における
前記上ケーシング部12aの位置から更に下方へ、図4
に示すように前記対向面部14が温度制御プレート3の
支持面3aに当接或いは近接する位置まで移動可能であ
る。
【0047】前記加熱装置11において処理温度を変更
する際には、先ず、前記ケーシング12の上ケーシング
部12aを上方へ移動して処理済みの半導体ウェハWを
温度制御プレート3の支持面3aから取り除く。その
後、前記温度制御プレート3を、他の処理温度における
前記対向面部14のバランス温度に設定すると共に、前
記上ケーシング部12aを降下させる。このとき、前記
上ケーシング部12aは図4に示すように、前記対向面
部14が前記温度制御プレート3の支持面3aに当接或
いは近接するまで降下させる。
【0048】前記対向面部14を前記温度制御プレート
3に当接させて同対向面部14をそのバランス温度へと
強制的に短時間で調整する。その後、前記上ケーシング
部12aを上方へと移動させると共に、前記温度制御プ
レート3を所望の処理温度に変更し、ケーシング12内
全体の雰囲気温度をバランス状態に調整する。
【0049】同実施例による加熱装置11は、従来から
ケーシング2の開閉のために備えていた、上ケーシング
部12aの上下への移動手段に、更に一段階下方への移
動ができるように変更を加えればよく、装置として大幅
に設計を変更したり、複雑化することがないため、装置
11のコストアップを抑えることができる。
【0050】なお、上述した第1及び第2実施例では、
前記対向面部4,14を前記温度制御プレート3の支持
面3aに対して接離方向に移動可能としているが、もち
ろん、前記温度制御プレート3に上下方向への移動手段
を配して前記対向面部4,14に対して接離させてもよ
く、或いは前記対向面部4,14と前記温度制御プレー
ト3との双方を接離方向に移動可能としてもよい。
【0051】図5は、本発明の第3実施例による加熱装
置21の内部構造を示す概略図である。同装置において
も、第1実施例と実質的に同一の構成については同一の
符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0052】第3実施例の加熱装置21は、温度制御プ
レート3の半導体ウェハWの支持面3aに対向する対向
面部24が温調手段を備えている点で上述の第1及び第
2実施例とは異なる。金属製プレートからなる前記対向
面部24は、ケーシング2の上壁部2aに仕切り壁2c
を介して一体に固着されている。同対向面部24には複
数の貫通孔24aが形成されており、空間6にパージガ
ス供給管27から一定温度(室温)のパージガスを供給
し、前記対向面部24の貫通孔24aからパージガスを
加熱処理空間へと導入している。更に、前記対向面部2
4は、図6に示すように、その上面にニクロム線などか
らなるヒータ線24bが取り付けられている。
【0053】前記加熱装置21はパージガス供給管27
は主流路27に絞り弁27aが配されており、半導体ウ
ェハWの加熱処理時には、前記絞り弁27aにより流量
を調節して供給される。更に、前記パージガス供給管2
7には開閉バルブ27cを有する分岐流路27dが形成
されている。
【0054】前記加熱装置21による加熱処理におい
て、処理温度を高温側に変更する場合、前記ヒータ線2
4bに通電して前記対向面部24を対応するバランス温
度まで加熱する。また、処理温度を低温側へ変更する場
合は、前記パージガス供給管27の主流路27に配され
た絞り弁27aを閉めると共に、分岐流路27dの開閉
バルブ27cを開いて加熱処理時よりも大量のパージガ
スを前記空間6に供給し、前記対向面部24を対応する
バランス温度まで冷却する。
【0055】このように、上記加熱装置21では、パー
ジガスの導入とヒータ線24bとにより前記対向面部2
4を所望の温度に温調することができるため、温度変更
時には前記対向面部24を速やかに対応するバランス温
度に変更でき、処理効率を著しく向上させることができ
る。
【0056】なお、上述した第1及び第2実施例にあっ
ても、パージガスを対向面部4,14の冷却に利用すべ
く、パージガス供給管7に分岐流路を形成して開閉バル
ブを設けることもできる。
【0057】図7は、本発明の第4実施例による加熱装
置31の内部構造を示す概略図である。同装置において
も、第1実施例と実質的に同一の構成については同一の
符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0058】第4実施例による前記加熱装置31は、温
度制御プレート3の半導体ウェハWの支持面3aに対向
する対向面部34が温調手段を備えている。金属製プレ
ートからなる前記対向面部34は複数の貫通孔34aが
形成されており、その内部には温調流体の流路34bを
有しており、前記対向面部34が所望の温度に温調され
る。
【0059】上記加熱装置31により半導体ウェハWを
加熱処理する場合に、前記対向面部34への温調流体の
導入は停止しており、前記対向面部34の温度はケーシ
ング2内全体の雰囲気温度がバランス状態となっている
ときの、対応する前記対向面部34のバランス温度に維
持される。
【0060】前記温度制御プレート3の支持面3aの処
理温度を変更する場合には、前記対向面部34の温度
を、変更後の処理温度においてケーシング2内全体の雰
囲気温度がバランス状態となっているときの、対応する
バランス温度に変更するために、対応するバランス温度
に調整された温調流体を、前記対向面部34内の流路2
4bに導入する。そして、前記対向面部が前記バランス
温度になった時点で前記温調流体の導入を停止し、半導
体ウェハWの加熱処理を再開する。この場合も、前記対
向面部34の温度を速やかに変更できるため、処理温度
の変更に要する時間を大幅に短縮でき、処理効率が著し
く向上する。
【0061】或いは、対向面部34に温調手段を配した
本実施例の加熱装置31にあっては、前記ケーシング2
内の全体をバランス状態とする必要はない。即ち、前記
対向面部34を温調流体により、処理温度より低い温度
に、常に一定に維持し、前記温度制御プレート3の支持
面3aと前記対向面部34と同支持面3a及び対向面部
34の間の領域との三者のみの温度をバランス状態とす
ることもできる。
【0062】この場合には、前記温調流体の導入を停止
すると、前記対向面部34は前記ケーシング2内全体の
雰囲気温度がバランス状態となったときの対応するバラ
ンス温度まで変化してしまう。そのため、同装置31に
より加熱処理を行う場合には、前記対向面部34には常
に温調流体を導入する必要がある。
【0063】以上、説明した加熱装置はいずれも、加熱
処理を専用に行う加熱専用装置であるが、本発明はそれ
に限定されるものではなく、加熱と冷却との双方を行う
加熱装置にも適用可能である。
【0064】また、上述した加熱装置はいずれも、温度
制御プレートの支持面に対向する対向面部をケーシング
の上壁部と離間させて形成し、両者間の空間にパージガ
スを導入して、前記対向面部に形成した複数の貫通孔か
らパージガスを処理空間に供給しているが、パージガス
の導入位置は上述に限定されるものではない。例えば、
ケーシングの側壁部など他の位置から導入することもで
きる。その場合、本発明の対向面部をケーシングの上壁
面により構成することもできる。勿論、上述の実施例と
同様に、上壁面とは別に対向面部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である加熱装置の内部構造
を示す概略図である。
【図2】上記装置の処理温度を変更する際の状態を示す
概略図である。
【図3】本発明の第2実施例である加熱装置の内部構造
を示す概略図である。
【図4】上記装置の処理温度を変更する際の状態を示す
概略図である。
【図5】本発明の第3実施例である加熱装置の内部構造
を示す概略図である。
【図6】上記装置の対向面部を示す図である。
【図7】本発明の第4実施例である加熱装置の内部構造
を示す概略図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 加熱装置 2 ケーシング 2a 下壁部 2b 上壁部 2c 仕切り壁 2d 周壁部 3 温度制御プレート 3a 支持面 3b 支持ピン 3c 冷却流体の流路 4 対向面部 4a 貫通孔 5 ピストンロッド 6 空間 7 パージガス供給管 8 排気口 12 ケーシング 12a 上ケーシング部 12b 下ケーシング部 12c 上壁部 12d 仕切り壁 14 対向面部 14a 貫通孔 14b フランジ 24 対向面部 24a 貫通孔 24b ヒータ線 27 パージガス供給管 27a 主流路 27b 絞り弁 27c 開閉バルブ 27d 分岐流路 34 対向面部 34a 貫通孔 34b 温調流体の流路 W 半導体ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沢 昭浩 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究本部内 (72)発明者 齋尾 克男 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究本部内 (72)発明者 増谷 栄伸 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究本部内 (72)発明者 板東 賢一 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究本部内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA22 BB02 BB14 BC12 BC29 EA03 FA13 FA15 FA17 FA40 GA02 GA10 JA02 5F046 KA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、 前記ケーシング内に配され、少なくとも一表面が被処理
    体の支持面を構成し、その支持面を多様な処理温度に制
    御可能な温度制御プレートと、 を備えてなる加熱装置であって、 前記ケーシングは前記温度制御プレートに近接して対向
    する対向面を有し、 少なくとも前記処理温度を変更する際に、前記支持面
    と、前記対向面と、それらの面の間の領域との三者の温
    度を短時間でバランス状態に調整するバランス化機構を
    備えてなることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記バランス化機構は、前記対向面が所
    要の温度に加熱された前記温度制御プレートに対して相
    対的に接離する接離機構を有してなる請求項1記載の加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 前記バランス化機構は、前記対向面に配
    された温調手段である請求項1記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 ケーシング内において、多様な処理温度
    に制御可能な温度制御プレートに支持された被処理体を
    所定の処理温度で加熱処理する方法であって、 前記処理温度を変更する際に、前記温度制御プレートと
    その対向面と両者間の領域との三者の温度を、バランス
    化機構により短時間でバランス状態に調整することを特
    徴とする加熱処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005150696A (ja) * 2003-10-22 2005-06-09 Tokyo Electron Ltd 熱処理装置および熱処理方法
JP2006191032A (ja) * 2004-12-30 2006-07-20 Samsung Electronics Co Ltd 半導体ウェーハのベーキング装置
US7223945B2 (en) 2002-03-04 2007-05-29 Tokyo Electron Limited Substrate heating method, substrate heating system, and applying developing system

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