JP2001146634A - ロープ用ポリエステル繊維 - Google Patents

ロープ用ポリエステル繊維

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JP2001146634A
JP2001146634A JP33245699A JP33245699A JP2001146634A JP 2001146634 A JP2001146634 A JP 2001146634A JP 33245699 A JP33245699 A JP 33245699A JP 33245699 A JP33245699 A JP 33245699A JP 2001146634 A JP2001146634 A JP 2001146634A
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JP
Japan
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rope
dtex
fiber
strength
polyester fiber
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JP33245699A
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English (en)
Inventor
Kuniyoshi Nakagawa
訓由 中川
Masahiro Takatsuka
真洋 高塚
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Unitika Fibers Ltd
Original Assignee
Unitika Fibers Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度でありながら, 柔軟で結束性や耐ほつ
れ性に優れ, 摩耗による強力低下も少ないロープ用ポリ
エステル繊維を提供する。 【解決手段】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
レートからなり,下記(1)〜(4)の特性を同時に満
足するロープ用ポリエステル繊維。 (1)固有粘度 : 0.80以上 (2)単糸繊度 : 0.6dtex以上〜3.3dtex未満 (3)引張強度 : 7.0cN/dtex以上 (4)曲げ剛性 : 1.5cN以下

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ロープ用のポリエ
ステル繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維製のロープは,用途に応じた原料繊
維の使い分けと,ロープとしての構成, 構造の変化を組
み合わせると多岐にわたっており,用途としては,水
産, 農林,スポーツ, レジャー等がある。また,原料繊
維としては,天然繊維の麻から,合成繊維のビニロン,
ポリエチレン,ポリプロピレン,ナイロン,ポリエステ
ル等が使用されているが,強度, 耐久性等の面から天然
繊維よりも合成繊維の使用が多い。
【0003】ロープに要求される特性としては,強度,
重さ, 伸び, 硬さ, 耐久性, 耐摩耗性等に優れているこ
とが要求される。これらの特性を比較的満足するものと
して,高強度ポリエステル繊維製のロープが多用されて
いるが,高強度のポリエステル繊維は, 単糸繊度が 4.4
dtex以上であり,この原糸を用いたロープでは,単
糸繊度が大きいためにロープ自体が硬く, また結束性も
悪いので, ロープ先端のカット面からほつれるという問
題が生じやすく, ロープの取扱い上, 満足できるもので
はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上述した問
題点を解決し,高強度でありながら, 柔軟で結束性や耐
ほつれ性に優れ, 摩耗による強力低下も少ないロープ用
ポリエステル繊維を提供することを技術的な課題とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために鋭意検討の結果,本発明に到達し
た。すなわち,本発明は,主たる繰り返し単位がエチレ
ンテレフタレートからなり,下記(1)〜(4)の特性
を同時に満足することを特徴とするロープ用ポリエステ
ル繊維を要旨とするものである。 (1)固有粘度 : 0.80以上 (2)単糸繊度 : 0.6dtex以上〜3.3dtex未満 (3)引張強度 : 7.0cN/dtex以上 (4)曲げ剛性 : 1.5cN以下 なお,(1)で示す固有粘度〔η〕は,フェノールとテ
トラクロロエタン1対1(重量比)の混合溶液を溶媒と
して使用し,温度20℃で測定した溶液粘度より求め
る。(3)で示す引張強度は,島津製作所製オートグラ
フAG−100B型を用い,試料長250mm,引張速度
300mm/分で測定する。(4)で示す曲げ剛性は,東洋
精機製作所製ガーレー式スティックネステスターを用
い,試料長2.54cmにカットした繊維を5本平行に並
べ,曲げ剛性を測定する(数値が大きいほど硬いことを
示す)。
【0006】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
する。本発明で用いるポリエステルは,主たる繰り返し
単位をエチレンテレフタレートとするものであるが,本
発明の効果を損なわない範囲であれば,1,3−プロパン
ジオール,1,4−ブタンジオール等のジオール成分,イ
ソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸
成分を共重合したものでもよく,また,安定剤,蛍光
剤,顔料,耐熱剤,艶消し剤等を添加したものでもよ
い。
【0007】本発明のポリエステル繊維は,前述の
(1)〜(4)で示す特性を同時に満足することが必要
である。まず,(1)で示すように,固有粘度〔η〕は
0.80以上とする必要がある。固有粘度〔η〕が0.80未
満になると,引張強度や耐久性が劣った繊維となり,ロ
ープ用繊維として好ましくない。固有粘度〔η〕の上限
は特に限定されるものではないが,操業性を考えると,
0.8〜1.1の範囲が好ましい。
【0008】また,(2)で示すように,単糸繊度を0.
6dtex以上〜3.3dtex未満とする必要がある。
単糸繊度が0.6dtex未満になると単糸が破断しやす
く,ロープ用繊維として十分な強度を有する繊維が得ら
れない。一方,3.3dtex以上になると剛直な繊維と
なり,ロープ用繊維として好ましくない。単糸繊度のさ
らに好ましい範囲は,1.1 〜2.2 dtexである。
【0009】次に,(3) で示すように,引張強度は7.
0cN/dtex以上, 好ましくは7.5cN/dtex
以上とする必要がある。引張強度が7.0cN/dtex
未満になると,ロープの強度が不足する。
【0010】さらに, (4)で示すように,曲げ剛性は
1.5cN以下,好ましくは1.3cN以下とする必要があ
る。1.5cNを超えると硬い繊維となって,柔軟性のあ
るロープを得ることができない。
【0011】次に,本発明の, ロープ用ポリエステル繊
維の製法例について説明する。まず,ポリエチレンテレ
フタレート(PET)を通常の溶融紡糸装置を用いて紡
糸し,紡出糸条を350〜500℃の温度の加熱ゾーン
を通過させた後,冷却固化させる。加熱ゾーンを通過さ
せた後,糸条の外側から中心に向かって60℃程度の冷風
を吹きつけて冷却し,固化点直後に油剤を付与して集束
する。
【0012】次いで,集束した糸条を引き取った後,延
伸を施して,引張強度7.0cN/dtex以上の糸条を
得るが,延伸工程は,生産性をよくするため,紡糸に引
き続き連続して行うことが好ましく,引取速度400〜
800m/分の範囲とし,温度が200℃以上の加熱水
蒸気を吹きつけたり,ヒートプレート等を使用して加熱
しながら延伸倍率4.5〜6倍で延伸する。さらに,延伸
した後,5%以内の弛緩熱処理を施して捲き取り,本発
明の繊維を得る。そして,この繊維を必要な太さに撚り
集めてロープとする。
【0013】
【実施例】次に,本発明を実施例によって具体的に説明
する。◆なお,実施例中の各種特性値,固有粘度,引張
強度,曲げ剛性は,前記の方法で測定した。
【0014】実施例1〜3,比較例1〜3 固有粘度〔η〕が1.05のPETチップをエクストルー
ダ型紡糸機を用いて溶融し,紡糸温度305℃で孔数と
孔径を種々に変更した紡糸口金から吐出させた。次い
で, 紡出した糸条を雰囲気温度が450℃に保たれた長
さ10cmの加熱筒を通過させた後に,円筒型の冷却風吹
きつけ装置により温度60℃,速度50m/分の温風を
吹きつけて冷却固化し,油剤を付与した後,速度520
m/分の引取ローラで引き取った。
【0015】引き続いて,表面温度が260℃の延伸ロ
ーラに送り,引取ローラと延伸ローラとの間で糸条に4
50℃の加熱水蒸気を吹きつけ,延伸倍率5.5倍で延伸
を行い,ローラの表面温度が160℃の1%弛緩熱処理
を施し,捲取り機で捲き取った。
【0016】比較例4 固有粘度〔η〕が0.78のPETチップを用いた以外
は,実施例1と同様の方法で紡糸延伸を行ってポリエス
テル繊維を得た。得られた繊維の固有粘度,単糸繊度,
引張強度,曲げ剛性の値を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】得られた繊維を必要な太さに撚り集めてロ
ープを作成し,ロープの耐摩耗性と耐ほつれ性を評価
し,その結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】耐摩耗性については,24750dtexのロー
プを作成し,クロムメッキ加工を施した摩擦体に, ロー
プ1本当たり荷重 9.8Nを掛け, 30回/分のストローク
で3万回及び5万回の摩耗試験を行って摩耗後の強力を
測定し,摩耗前の強力を 100として強力保持率を求め
た。耐ほつれ性については,得られた繊維を8本で製紐
(6660dtex) し,製紐品の先端に1/20dtexに相
当する荷重を掛け, ハサミで切断した後, ほつれた長さ
を測定した。
【0021】表1,2から明らかなように,実施例1〜
3で得られた繊維は,本発明の(1)〜(4)の特性を
満足し,耐摩耗性と耐ほつれ性にも優れており,ロープ
用として優れた繊維であった。
【0022】一方,比較例1〜3の単糸繊度の大きい繊
維は,曲げ剛性も大きくて硬い繊維となり,耐摩耗性と
耐ほつれ性も悪く,ロープ用として不十分な繊維であっ
た。さらに,比較例4の繊維は,曲げ剛性も小さく,耐
ほつれ性も良好であったが,引張強度が低く,ロープ用
として不十分な繊維であった。
【0023】
【発明の効果】本発明のロープ用ポリエステル繊維は,
高強度でありながら,単糸繊度が小さいために繊維が極
めて柔らかく,この繊維を用いると,柔軟性のあるロー
プが得られ,耐摩耗性,耐ほつれ性,結束性にも優れ,
十分な強度を有するロープを得ることが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
    レートからなり,下記(1)〜(4)の特性を同時に満
    足することを特徴とするロープ用ポリエステル繊維。 (1)固有粘度 : 0.80以上 (2)単糸繊度 : 0.6dtex以上〜3.3dtex未満 (3)引張強度 : 7.0cN/dtex以上 (4)曲げ剛性 : 1.5cN以下
JP33245699A 1999-11-24 1999-11-24 ロープ用ポリエステル繊維 Pending JP2001146634A (ja)

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