JP2001146521A - 固体状物質の加熱溶融方法とその装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - Google Patents

固体状物質の加熱溶融方法とその装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体状の物質を溶融するにあたり、比較的小
型の装置で短時間のうちに加熱溶融して液状化物を得る
方法とその装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物
の製造方法を提供するものであり、特に、熱可塑性樹脂
に様々な特性を付与する目的で添加する固体状の添加物
を比較的小型の装置で短時間のうちに加熱溶融して液状
化物を得る方法とその装置、及びそれを用いた熱可塑性
樹脂組成物の製造方法を提供する。 【解決手段】 固体状物質を含む熱可塑性樹脂組成物を
製造するにあたり、固体状物質を加熱溶融して溶融状態
で熱可塑性樹脂と混合することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物の製造方法を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体状物質を溶融
するにあたり、内部に該固体状物質の融点より高い温度
の熱媒体を用いた加熱装置または、高周波電流または電
磁誘導により発熱する発熱体上に該固体状物質を接触さ
せて該固体状物質の液化物を得る固体状物質の加熱溶融
方法と加熱溶融装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組
成物の製造方法に関するものである。特に、熱可塑性樹
脂へ様々な特性を付与する目的で加熱・冷却などしな
い、平常の温度で固体状である添加物を加熱溶融し熱可
塑性樹脂との混合を行う場合の該添加物の加熱溶融方法
と加熱溶融装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂を得るには、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の重合法が用いら
れているが、最終製品の熱可塑性樹脂組成物には様々な
特性を付与するために一般に滑剤、可塑剤、安定剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の添加物を添加して
いる場合が多い。これらの添加物は常温で液状をしてい
るものもあるが、固体状のものも多い。
【0003】一般に固体状の添加物は、原料となる熱可
塑性樹脂とヘンシェルミキサー等公知のブレンド装置で
混合された後に押出機で溶融混練することにより混合さ
れる。しかし、この方法ではブレンド装置自体が高価で
あり、また、品種を切り替える場合にはブレンド装置及
び押出機内部全体の滞留物を置換しなければならず効率
が悪い。また、脱揮機能が付設された押出機を用いる場
合には添加物が揮発してしまい歩留まりの低下を招く場
合もある。
【0004】このような問題を解決するために、常温す
なわち加熱・冷却などしない、平常の温度で固体状(以
下、「固体状」という)の添加物を加熱装置で液体状に
した上で押出機の脱揮装置下流側へポンプで連続的に供
給する方法もある。この場合には押出機先端部分の樹脂
を置換すればよいので上述の方法より品種切替が容易で
あるが、固体状添加物の溶融はジャケットや撹拌機を有
した溶融タンクで加熱溶融しているため、完全に溶融さ
せるのに時間がかかり、添加物の種類や組成を変更する
際に新たに溶融している間は生産ができずに非効率的で
ある。また、同一添加物や同一の組成の添加物を連続的
に加熱溶融する場合にも連続投入した固体状の添加物が
投入直後に溶融させるためには充分な熱容量を持たせる
ために比較的大容量の溶融タンクが必要であり、装置が
大型化すると共に品種切替の際に溶融した添加物を抜き
出さなければならない場合もある。
【0005】一方、特開平7−100825号公報のよ
うに押出機を使わずに静止型混合機を用いて液状の添加
物を連続的に混合する方法も提案されているが、固体状
添加物を溶融する問題については押出機先端に添加する
方法と同じ問題を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、固体
状の物質を溶融するにあたり、比較的小型の装置で短時
間のうちに加熱溶融して液状化物を得る方法とその装
置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法を
提供するものであり、特に、熱可塑性樹脂に様々な特性
を付与する目的で添加する固体状の添加物を比較的小型
の装置で短時間のうちに加熱溶融して液状化物を得る方
法とその装置、及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の
製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の温度の熱媒
体を流した特定の形状に巻いた管で構成される加熱溶融
装置、または高周波電流により発熱する特定の形状をし
た発熱体を具備したいわゆる高周波誘電加熱装置に固体
状の物質を接触させることにより比較的小型の装置で短
時間のうちに液状化物を得ることができ、そしてそれを
用いると良好な熱可塑性樹脂組成物を得ることができる
ことを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、(1)固体状物質を
含む熱可塑性樹脂組成物を製造するにあたり、固体状物
質を加熱溶融して溶融状態で熱可塑性樹脂と混合するこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法、(2)
固体状物質を含む熱可塑性樹脂組成物を製造するにあた
り、固体状物質を加熱溶融し、溶融した物質と熱可塑性
樹脂とを溶融混練りすることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物の製造方法、(3)固体状物質を溶融するにあた
り、該固体状物質の融点より高い温度の熱媒体または発
熱体を用いた加熱装置上に該固体状物質を接触させて該
固体状物質の液化物を得ることを特徴とする固体状物質
の加熱溶融方法、(4)熱媒体または発熱体の温度が該
固体状物質の融点より20℃以上高く該固体状物質の加
熱減量が20重量%以下の温度であることを特徴とする
(3)記載の固体状物質の加熱溶融方法、(5)加熱装
置がらせん状に巻いた管で構成される装置または、高周
波電流または電磁誘導により発熱する発熱体を具備した
装置であることを特徴とする(3)記載の固体状物質の
加熱溶融方法、(6)該固体状物質が、 (a)高級脂肪酸 (b)高級脂肪酸エステル化合物 (c)高級脂肪酸金属塩 (d)ヒンダードフェノール系安定剤 (e)リン系安定剤 (f)紫外線吸収剤 から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする
(1)〜(5)のいずれか1項記載の方法、(7)該固
体状物質の融点より高い温度の熱媒体または発熱体を用
いた加熱装置を設置することを特徴とする固体状物質の
加熱溶融装置、(8)加熱装置がらせん状に巻いた管で
構成される装置または、高周波電流または電磁誘導によ
り発熱する発熱体を具備した装置であることを特徴とす
る(7)記載の固体状物質の加熱溶融装置、(9)熱可
塑性樹脂組成物を得るのに用いることを特徴とする
(8)記載の固体状物質の加熱溶融装置である。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明でい
う熱可塑性樹脂とは例えばエチレン樹脂、プロピレン樹
脂、ブテン−1樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂
に代表されるオレフィン系樹脂や、スチレン樹脂、ゴム
変性スチレン共重合樹脂、スチレン−アクリロニトリル
共重合樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹
脂、アクリル酸−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、メタクリル酸メ
チル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニト
リル−メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重
合樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹脂に代
表されるスチレン系樹脂やメタクリル酸メチル樹脂、塩
化ビニル樹脂またはその共重合樹脂等が挙げられるが、
ここに挙げたものに限定されるものではない。
【0010】本発明で用いられる固体状である物質とし
ては、滑剤、可塑剤、安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、着色剤等のいわゆる熱可塑性樹脂組成物を得るのに
用いる改質剤が挙げられるが、ここに記載したもの以外
の目的の添加剤も使用できる。しかし、改質剤の作用と
しては2種以上の作用を持つことが多いため、複合作用
によってはその改質効果はさらに複雑となる。
【0011】ここで、その改質の目的にはとらわれずに
利用できる添加剤の具体例を示せば、脂肪族炭化水素、
高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、脂肪酸
金属塩、脂肪酸エステル類、ヒンダードフェノール類、
ベンゾトリアゾール化合物、マイクロクリスタリンワッ
クス、ホスファイト類等が挙げられるが、ここに挙げた
ものに限定されるものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】ここで本発明の固体状である物質
を加熱溶融する方法及びその装置、それを用いた熱可塑
性樹脂組成物の製造方法について図をもって説明する。
ただし、添付された図は本発明の一例を示すものであっ
てこれに限定されるものではない。
【0013】本発明の一つは、内部に該固体状物質の融
点より高い温度の熱媒体を通した加熱装置上に該固体状
物質を接触させて該固体状物質の液化物を得ることにあ
る。図1は、中に熱媒体を通せるような管状物をらせん
状に巻いたものである。このらせん状の管の中に熱媒体
を通すことによって管の表面の温度を固体状である物質
の融点より高くし、接触する物質例えば添加物を素早く
溶融させるものである。管の中を通す熱媒体の種類は特
に制限されないが、例えば熱媒油、温水、加圧温水、蒸
気等の適当な温度に加温でき、管の中を流動できるもの
であれば良い。また、管の材質は特に制限はないが、熱
伝導率の高い金属類が好ましい。材質の選定に当たって
は、溶融する添加物や熱媒体による腐食や化学反応を起
こさないことを考慮して決定される。
【0014】熱媒体または発熱体の温度は、物質例えば
添加物の融点以上であれば良いが、装置を小型にする観
点から融点の20℃以上が好ましく、更に好ましくは5
0℃以上、最も好ましくは70℃以上である。熱媒体の
流量は、加熱装置出口でも添加物の融点以上の温度を保
持できる流量にすることが好ましい。また、温度は高い
方が処理能力が上がり好ましいが、添加物が変質しない
温度以下であることは必須であり、添加物の蒸気の発生
等による歩留まりの影響を考慮すると、固体状物質の加
熱減量が20重量%以下の温度であることが好ましく、
更に好ましくは10重量%以下の温度、最も好ましくは
1重量%以下の温度である。
【0015】図1のらせん状の管は図2に示すように円
筒の中に設置して利用することができる。この円筒状の
上部から目的とする添加物を接触させるだけでらせん状
の管の下部から添加物の溶融物を得ることができる。添
加物の接触方法は定量フィーダー等公知の装置を用いて
連続的に接触させることも可能であるが、円筒の中にあ
ふれない程度の量の固体状の添加物を一度に接触させて
も良い。この場合には加熱装置の能力に応じた量の溶融
した添加物がらせん状の管の下部から流出してくる。こ
の時、円筒の外周には保温材を設置したり、ジャケット
を設置し熱媒体を流した方がより効率的である。
【0016】管をらせん状に巻く場合、内側の管と外側
の管の隙間は、固体状の添加物が固体のまますり抜けな
い程度に小さくしても良いが、管の外径の0.1〜3倍
の隙間とし、これを2段以上に重ねることにより効果が
増大する。2段以上に重ねる場合には重ねた状態で真上
からみた場合、最下段のらせん状の隙間が見える面積
が、円筒の断面積に対し5%以下になっていれば実質的
に充分である。
【0017】らせん状の管の更に好ましい形状は図3に
示すように下に凸の円錐状である。下に凸の円錐状の方
が接触面積を有効にとることができ、装置を小型にでき
る。この形状であっても2段以上に重ねることにより効
果は増大する。図4に添加物の定量フィーダーとを組み
合わせ、押出機へポンプで連続的に供給する装置の一例
を示した。
【0018】本発明のもう一つは絶縁性物質でできた筒
の内部に例えば金属でできた導電性物質を充填した高周
波誘電加熱装置を用いる方法及び装置であり、図5、図
6は筒の内部に導電性物質を充填した場合の一例であ
る。導電性物質の形状は図5や図6のような形状の他
に、金属粒や不定形のものや公知の静止型混合機の形状
のものも用いることができ、形状は問わないが、接触さ
せる固体状の添加物が固体のまますり抜けないようにす
ることが肝要であり、導電性物質の下方に添加物の粒径
に応じた開口部を持つ金網やパンチングメタル等を設置
することが推奨される。
【0019】導電性物質は、絶縁性物質でできた筒の外
側に電極を取り付け、この電極を通して発生する高周波
電流により発熱させることができる。または電極の代わ
りに電磁コイルを設置し、発生した磁界により発熱させ
ることもできる。このようにして内部に発熱した導電性
物質を内蔵した筒の上部から添加物を投下するだけで導
電性物質の下部から添加物の溶融物を得ることができ
る。添加物の接触方法は定量フィーダー等公知の装置を
用いて連続的に接触させることも可能であるが、円筒の
中にあふれない程度の量の固体状の添加物を一度に投下
しても良い。
【0020】導電性物質の発熱の程度は、周波数や磁界
の強さを変更することにより調製することができ、導電
性物質の表面または出口の溶融した添加物の温度を測定
することにより発熱の程度を調製し、過加熱を防いだ
り、処理能力を調製することができる。
【0021】固体状物質を含む熱可塑性樹脂組成物を製
造するには、固体状物質を加熱溶融して溶融状態で熱可
塑性樹脂と混合することが好ましい。または、固体状物
質を加熱溶融し、溶融した物質と熱可塑性樹脂とを溶融
混練りすることが好ましい。更に、固体状物質の加熱溶
融物を押出機の先端部分に添加することにより良好な熱
可塑性樹脂組成物を得ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明は以下の実施例によって本発明の範
囲を何ら制限を受けるものではない。
【0023】実施例1 長さ3m、外径6mmのステンレス性の管を図3のよう
な下に凸の円錐状をしたらせんに巻き、これを2個作成
した。最外周は約145mmであり、管の隙間は場所に
よって差はあるが、0〜5mmの範囲であった。これを
継ぎ手で繋いで2個垂直に重ねて高さ300mm、内径
約150mmのステンレス性の筒の中に設置した。管の
一端から150℃の飽和蒸気を導入し、もう一端でスチ
ームトラップを介して排出できるようにした。この筒の
上端から固体状物質である粉末状のステアリン酸200
gを一気に投入し、筒の下方でステアリン酸の溶融物を
容器に受けた。投入開始直後から溶融物が流出し始め、
全量流出し終わるまでの時間は4秒であった。
【0024】比較例1 内径150mm、容量500mLのジャケット付きステ
ンレス製タンクに固体状物質の粉末状のステアリン酸2
00gを投入し、150℃のスチームをジャケットに流
した。ジャケットの出口側にはスチームトラップを介し
てスチームドレンを排出できるようにした。加温開始後
開始10分後でもまだ未溶融のステアリン酸が漂ってい
た。
【0025】実施例2 スクリュー径30mmφ、シリンダー長さLとスクリュ
ー径Dとの比L/Dが46.6の二軸押出機(神戸製鋼
社製HYPERKTX30)、及び実施例1の添加剤加
熱溶融を用いて図7のように組み立てた。シリンダー温
度230℃、スクリュー回転数350rpmの状態で押
出機ホッパーへ重量平均分子量26万のポリスチレンを
50kg/hrの速度で供給し、押出機先端より約50
mm上流のシリンダーを通して、実施例1の装置で固体
状物質のステアリン酸を溶融したものをプランジャーポ
ンプで120cc/hrの速度で注入した。押出機先端
にはダイを取り付け、先端よりストランド状に排出され
たポリマーを水槽で冷却した後ペレタイザーでカッティ
ングしペレットを得た。得られたペレットをプレス成形
機を用い、230℃の温度で約0.5mmの厚さのフィ
ルムを作成し、肉眼で透明性を確認したが、ステアリン
酸分散不良による白濁は認められなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法と装置を採用することによ
り、固体状の物質を比較的小型の装置で短時間のうちに
加熱溶融して液状化物を得ることができる。そして、そ
れを用いると良好な熱可塑性樹脂組成物を得ることがで
きる。特に、熱可塑性樹脂に様々な特性を付与する目的
で添加する固体状の添加物を加熱溶融して液状化物を得
ることには有用な効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのらせん状の管の一例で
ある。
【図2】本発明を実施するためのらせん状の管を円筒の
容器に設置した一例である。
【図3】本発明を実施するための下に凸の円錐状である
らせん状の管を底部が円錐状の容器に設置した一例であ
る。
【図4】本発明を実施するための装置系統図の一例であ
る。
【図5】本発明を実施するための筒の内部に導電性物質
を充填した一例である。
【図6】本発明を実施するための筒の内部に導電性物質
を充填した一例である。
【図7】本発明を実施するための装置系統図の一例であ
る。
【符号の説明】
1.らせん状の管 2.円筒 3.下に凸の円錐状であるらせん状の管 4.底部が円錐状の容器 5.添加剤フィーダー 6.熱媒体 7.加熱溶融装置 8.バッファータンク 9.導電性物質 10.導電性物質 11.二軸押出機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 久和 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化学 工業株式会社千葉工場内 Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AA15 AA18 AA22 AA32 AB09 AC32 AC36 AC37 AC40 AC45 AC47 AC55 AC74 AE03 AE09 BA02 FA03 FB06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体状物質を含む熱可塑性樹脂組成物を
    製造するにあたり、固体状物質を加熱溶融して溶融状態
    で熱可塑性樹脂と混合することを特徴とする熱可塑性樹
    脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 固体状物質を含む熱可塑性樹脂組成物を
    製造するにあたり、固体状物質を加熱溶融し、溶融した
    物質と熱可塑性樹脂とを溶融混練りすることを特徴とす
    る熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 固体状物質を溶融するにあたり、該固体
    状物質の融点より高い温度の熱媒体または発熱体を用い
    た加熱装置上に該固体状物質を接触させて該固体状物質
    の液化物を得ることを特徴とする固体状物質の加熱溶融
    方法。
  4. 【請求項4】 熱媒体または発熱体の温度が該固体状物
    質の融点より20℃以上高く該固体状物質の加熱減量が
    20重量%以下の温度であることを特徴とする請求項3
    記載の固体状物質の加熱溶融方法。
  5. 【請求項5】 加熱装置がらせん状に巻いた管で構成さ
    れる装置または、高周波電流または電磁誘導により発熱
    する発熱体を具備した装置であることを特徴とする請求
    項3記載の固体状物質の加熱溶融方法。
  6. 【請求項6】 該固体状物質が、 (a)高級脂肪酸 (b)高級脂肪酸エステル化合物 (c)高級脂肪酸金属塩 (d)ヒンダードフェノール系安定剤 (e)リン系安定剤 (f)紫外線吸収剤 から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 該固体状物質の融点より高い温度の熱媒
    体または発熱体を用いた加熱装置を設置することを特徴
    とする固体状物質の加熱溶融装置。
  8. 【請求項8】 加熱装置がらせん状に巻いた管で構成さ
    れる装置または、高周波電流または電磁誘導により発熱
    する発熱体を具備した装置であることを特徴とする請求
    項7記載の固体状物質の加熱溶融装置。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂組成物を得るのに用いるこ
    とを特徴とする請求項8記載の固体状物質の加熱溶融装
    置。
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