JP2001145944A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents

バルブゲート式金型装置

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JP2001145944A
JP2001145944A JP32996099A JP32996099A JP2001145944A JP 2001145944 A JP2001145944 A JP 2001145944A JP 32996099 A JP32996099 A JP 32996099A JP 32996099 A JP32996099 A JP 32996099A JP 2001145944 A JP2001145944 A JP 2001145944A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲートから製品キャビティへの樹脂の流れを
より均一なものにして、成形される製品の精度および特
性を向上させる。 【解決手段】 ゲート14を開閉するバルブピン36を内蔵
したバルブ本体26の内部は材料通路28になっている。バ
ルブ本体26の先端部で材料通路28の内周面に、バルブピ
ン36の外周面に摺動自在に接触する複数の支持羽根29を
放射状にかつ螺旋状に形成する。これら支持羽根29間
に、この支持羽根29よりも幅が大きい分割材料通路部31
を形成する。支持羽根29よりもゲート14側の部分で材料
通路28を円柱形状部32とする。分割材料通路部31の幅が
大きいとともに、成形材料が円柱形状部32で合流し、さ
らに支持羽根29の螺旋状の捩じりで分割材料通路部31に
おける成形材料の流れが攪拌されることにより成形材料
の流れの偏りが生じにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば特開平10−1
5995号公報などに記載されているように、製品キャ
ビティへのゲートまでの材料通路内の樹脂を加熱して常
時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、ゲ
ートをバルブピンにより機械的に開閉するバルブゲート
式金型装置が知られている。なお、ホットランナー金型
装置は、成形能率を高めることを目的としたものであ
り、ゲートを閉じるのは、型開時などにゲートから樹脂
が漏れるのを防止するためである。
【0003】バルブゲート式金型装置においては、一般
的に、内部が樹脂通路をなす筒状のバルブ本体内にバル
ブピンを収容してあるが、ゲートとバルブピンとの芯ず
れは、その動作不良や樹脂の流れの偏りによる成形不良
を招くので、前記公報に記載のバルブゲート式金型装置
では、バルブ本体のゲート側先端部に形成したバルブピ
ン支持孔(貫通孔)にバルブピンを常時摺動自在に嵌合
し、成形材料である樹脂はバルブピン支持孔の周囲に形
成した凹溝(流通溝)を通すようにしている。この凹溝
は、樹脂通路の軸方向と一致するバルブピンの摺動方向
と平行に延び、バルブ本体のゲート側先端面まで至って
いるとともに、互いに120°ずつ離して3本形成されて
いる。
【0004】しかし、このように互いに離れた3本の凹
溝に樹脂を通すようにしているため、これらの凹溝によ
り有向的な流れが作られ、製品キャビティにおける樹脂
の流れも、凹溝のある部分に偏った三角形状に近いもの
となる。そのため、特に製品キャビティにおける樹脂の
流動性が悪い場合、成形不良が生じるおそれがある。ま
た、前記流れに起因する樹脂の配向により、流れ模様で
あるウェルドラインや周方向における密度のばらつき
(疎密)が生じるようなおそれがある。
【0005】このような樹脂の流れの偏りを緩和する一
つの手段は、バルブ本体の材料通路内におけるバルブピ
ン支持孔の長さを短くすることである。しかし、バルブ
ピン支持孔の長さを短くすると、バルブピンの支持の安
定性が悪くなり、成形材料の圧力などによりバルブピン
が傾いて、これが原因で成形材料の流れに偏りを生じた
り、バルブピンの作動不良を生じたりするおそれがあ
る。
【0006】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、ゲートから製品キャビティへの成形材料
の流れをより均一なものにでき、成形される製品の精度
および特性を向上させることができ、しかもバルブピン
を確実に支持できるバルブゲート式金型装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のバルブ
ゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、互い
に開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複
数の型体と、これら型体のうち製品キャビティへ開口す
るゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え
るとともに、このバルブ装置は、前記型体の本体部に形
成された組み込み孔内に組み込まれるとともに材料通路
を内部に形成したバルブ本体と、このバルブ本体に設け
られたヒーターと、前記バルブ本体の内部に設けられ前
記ゲートを開閉するバルブピンとを有し、前記バルブ本
体におけるゲート側の先端部で材料通路の内周面に、前
記バルブピンの外周面に摺動自在に接触する複数の支持
羽根を放射状にかつ螺旋状に形成するとともに、これら
支持羽根間に、この支持羽根よりも幅が大きい分割材料
通路部を形成し、前記支持羽根よりもゲート側の部分で
前記材料通路を円柱形状部にしたものである。
【0008】成形に際しては、複数の型体を型閉してこ
れらの型体間に製品キャビティを形成し、バルブピンを
移動させてゲートを開放し、製品キャビティ内に成形材
料を充填する。このとき、成形材料は、バルブ本体内の
材料通路、バルブピンが嵌合している支持羽根間の分割
材料通路部、円柱形状部およびゲートを通って製品キャ
ビティ内に流入する。このようにして製品キャビティ内
に成形材料を充填した後、バルブピンを移動させてゲー
トを閉じる。さらに、製品キャビティ内の成形材料が冷
却して固化した後、型開して製品キャビティ内で固化し
た成形材料つまり成形された製品を取り出す。その間、
材料通路内の成形材料は、ヒーターの加熱により常時溶
融状態に保たれる。前述のようにゲートから製品キャビ
ティ内に成形材料を充填するとき、支持羽根間の分割材
料通路部の幅が支持羽根の幅よりも大きくなっていて成
形材料の流動に対する抵抗が少ないとともに、バルブ本
体内の材料通路の先端部が円柱形状部になっていること
により、成形材料の流れの偏りが生じにくく、ゲートか
ら製品キャビティへの成形材料の流れもより均一なもの
になる。さらに、支持羽根が螺旋状になっていることに
より、その攪拌作用によって成形材料の流れの偏りがよ
りいっそう緩和される。一方、支持羽根が螺旋状になっ
ていることもあって支持羽根によるバルブピンの支持長
さは十分に確保できるので、バルブピンの支持の確実性
を損なわずに済む。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、バルブ本体のヒーター
は、バルブ本体のゲート側先端部において支持羽根にバ
ルブピンの径方向から対向する位置まで延設したもので
ある。
【0010】支持羽根により分割されている分割材料通
路部は、成形材料の流れを分割するためこの流れの偏り
の原因となるが、前述のように分割材料通路部の幅が大
きいことに加えて、分割材料通路部をヒーターが効率よ
く加熱するため、成形材料の流動性が高まり、したがっ
て、成形材料の流れの偏りがより緩和される。その際、
分割材料通路部が大きくて受熱面積が大きいとともに、
支持羽根を介して熱がバルブピンまで伝わるため、分割
材料通路部の加熱効率はより高いものとなる。
【0011】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置の実施形態について、図面を参照しながら説明す
る。まず第1実施例を図1から図4に基づいて説明す
る。1は固定型、2は可動型で、型体であるこれら固定
型1および可動型2は、図1および図2における図示上
下方向(型開閉方向)に互いに移動して開閉し、型閉時
に相互間に製品形状の製品キャビティ3を形成するもの
である。固定型1は、固定側型板6と、この固定側型板
6の裏面すなわち可動型2と反対側の面に固定された固
定側受け板7と、この固定側受け板7の裏側にスペーサ
ーブロックを介して固定された固定側取り付け板(図示
していない)とを備えており、この固定側取り付け板と
固定側受け板7との間にはマニホールド8が設けられて
いる。このマニホールド8は、材料通路であるランナー
9が内部に形成されており、このランナー9内の成形材
料である熱可塑性樹脂は、マニホールド8に設けられた
図示していないヒーターの加熱により常時溶融状態に保
たれるようになっている。
【0012】そして、固定型1の本体部を構成する固定
側型板6に貫通形成されたゲートブッシュ組み込み孔11
内には、固定側型板6や固定側受け板7とともに固定型
1の本体部をなすゲートブッシュ12が着脱可能に嵌合さ
れている。このゲートブッシュ12は、製品キャビティ3
側がこの製品キャビティ3側へ向かって細くなるテーパ
ー部13になっており、このテーパー部13の先端部に製品
キャビティ3へ開口するゲート14が開口形成されてい
る。そして、ゲートブッシュ組み込み孔11の内面とゲー
トブッシュ12との間には、冷却水通路15が形成されてい
るとともに、この冷却水通路15を挟んで漏水防止用のO
リング16が装着されている。
【0013】また、固定型1には、前記ゲート14を開閉
するバルブ装置21が組み込まれている。つぎに、このバ
ルブ装置21の構成を説明する。固定型1の本体部を構成
する前記固定側受け板7には、前記型開閉方向に貫通す
る組み込み孔22が形成されており、前記ゲートブッシュ
12の内部は、前記組み込み孔22に通じる組み込み孔23に
なっている。そして、この組み込み孔22,23内にほぼ筒
状のバルブ本体26が組み込まれている。このバルブ本体
26の一端部はフランジ部27になっていて前記マニホール
ド8および固定側受け板7に固定されている。
【0014】また、バルブ本体26の内部は、マニホール
ド8内のランナー9を前記ゲート14に連通させる材料通
路28になっている。この材料通路28は、ほぼ円柱形状に
なっているが、ゲート14側の先端部内周面に3枚の支持
羽根29が一体に形成されている。これら支持羽根29は、
材料通路28の中心軸に対して120°ずつ離れて放射状に
位置している。また、各支持羽根29は、前記型開閉方向
と平行な材料通路28の中心軸の回りで互いに平行に螺旋
状に捩じられている。各支持羽根29は120°以上捩じっ
てあり、したがって、材料通路28の内周面にあって支持
羽根29のある部分は全周に存在している。なお、支持羽
根29の内側縁は、ゲート14と反対側の部分(図1および
図2における上側の部分)がテーパー部30になっている
が、他の部分は支持羽根29の内側縁に接する円柱面が前
記型開閉方向と平行になっている。テーパー部30は、成
形材料である樹脂の流れに対する抵抗を減らすためのも
のである。そして、支持羽根29間の凹溝状の部分が分割
材料通路部31になっている。これら分割材料通路部31
は、支持羽根29が3枚あるので、3つに分かれた螺旋状
の通路を形成している。支持羽根29は比較的薄いもの
で、この支持羽根29の幅W1よりも分割材料通路部31の幅
W2の方が大幅に大きくなっている。なお、一例である
が、材料通路28の直径が3.6mm程度であるのに対して、
支持羽根29の幅W1は1.5mm程度である。また、分割材料
通路部31の総断面積は、従来の細い複数の凹溝からなる
材料通路部の総断面積の4.5倍程度になっている。
【0015】さらに、バルブ本体26内の材料通路28は、
支持羽根29よりもゲート14側の部分が円柱形状部32をな
している。この円柱形状部32の内周面は、前記支持羽根
29の内側縁と同一円柱面上に位置している。なお、前述
のような支持羽根29を一体に有するバルブ本体26は、例
えば放電加工により製造できる。
【0016】そして、バルブ本体26には、固定側取り付
け板に設けられた図示していない油圧シリンダーなどの
駆動により前記型開閉方向に移動するバルブ体としての
バルブピン36が内蔵されている。このバルブピン36は、
ゲート14側の先端部に形成されたゲート閉塞部37がゲー
ト14に挿脱自在に嵌合してこのゲート14を閉じるもので
ある。また、バルブピン36は、前記型開閉方向を軸方向
としており、前記バルブ本体26の支持羽根29の内側縁に
外周面が常時摺動自在に接触している。これにより、バ
ルブピン36のゲート14側の先端部が支持されているが、
バルブピン36がゲート14を閉じたときには、このバルブ
ピン36が前記円柱形状部32に嵌合するようになってい
る。一方、ゲート14を開いた状態では、バルブピン36の
先端は支持羽根29の中間部に位置するようになってい
る。さらに、バルブピン36は、バルブ本体26におけるマ
ニホールド8側の端部では、バルブ本体26内に固定され
たガイドブッシュ38により支持されている。すなわち、
このガイドブッシュ38内をバルブピン36が摺動自在に貫
通している。
【0017】また、前記バルブ本体26の外周面には、材
料通路28を加熱するバンドヒーター41およびこのヒータ
ー41を外側から覆うほぼ円筒状のヒーターカバー42が嵌
合されている。そして、ヒーター41は、バルブ本体26の
ゲート14側先端部において支持羽根29にバルブピン36の
径方向から対向する位置まで延設してあり、羽根対向部
43を有している。
【0018】前記バルブ本体26のゲート14側先端部の外
周側には段部46が形成されており、この段部46に短い円
筒状の断熱リング47が嵌合されて固定されている。そし
て、断熱リング47の外周面が前記ゲートブッシュ12の組
み込み孔23内に形成された同径の円柱面状の嵌合面48に
嵌合している。これにより、バルブ本体26がそのゲート
14側先端部において固定型1の本体部をなすゲートブッ
シュ12に支持されている。なお、断熱リング47とゲート
ブッシュ12との嵌合面48以外においては、断熱のため
に、組み込み孔22,23の内面とバルブ本体26あるいはヒ
ーターカバー42の外面との間には隙間49が形成されてい
る。また、断熱リング47は、隙間49のゲート14側の部分
とヒーター41側の部分とを遮断している。
【0019】なお、51は可動型2の可動側型板である。
【0020】つぎに、前記の構成についてその作用を説
明する。成形にあたっては、まず固定型1と可動型2と
を型閉して、これら固定型1および可動型2間に製品キ
ャビティ3を形成した後、図1に示すように、バルブピ
ン36を可動型2から離れる方向へ移動させてゲート14を
開放する。なお、ゲート14が開放された状態でも、バル
ブピン36は、バルブ本体26の支持羽根29に嵌合したまま
である。そして、射出成形機から固定型1内に熱可塑性
の成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。こ
の樹脂は、マニホールド8のランナー9などを通り、さ
らにバルブ本体26内の材料通路28、バルブピン36が嵌合
している支持羽根29間の分割材料通路部31および円柱形
状部32を通ってゲート14から製品キャビティ3内に流入
する。このようにして製品キャビティ3内に樹脂が充填
された後、保圧を経て、図2に示すように、バルブピン
36が可動型2の方へ移動し、ゲート14に嵌合してこのゲ
ート14を閉じる。製品キャビティ3内の樹脂は冷却水通
路15を冷却水が通ることにより積極的に冷却される。そ
して、製品キャビティ3内の樹脂すなわち製品が冷却し
て固化した後、固定型1と可動型2とを型開して、成形
された製品を取り出す。その後、再び型閉が行われて以
上の工程が繰り返され、成形が繰り返される。その間、
バルブ本体26の材料通路28内の樹脂はヒーター41の加熱
により常時溶融状態に保たれる。
【0021】前述のように、樹脂がバルブ本体26内の材
料通路28からゲート14を介して製品キャビティ3内に流
入するとき、支持羽根29間の分割材料通路部31の幅W2が
支持羽根29の幅W1よりも大きくなっていることにより、
分割材料通路部31における樹脂の流動抵抗は比較的小さ
い。したがって、分割材料通路部31において樹脂の流れ
は分割されるものの、樹脂の流れの偏りの発生は小さ
い。しかも、支持羽根29が螺旋状になっており、したが
って分割材料通路部31も螺旋状になっているので、この
分割材料通路部31を通るときに樹脂に回転運動が与えら
れ、その結果乱流的な流れが生じて樹脂が攪拌される。
これにより、樹脂の流れの偏りが緩和される。さらに、
バルブ本体26内の材料通路28の先端部が円柱形状部32に
なっているので、分割材料通路部31において樹脂の流れ
に若干偏りが生じたとしても、分断された樹脂の流れが
1つの円柱形状部32で再び合流することにより、前述の
攪拌作用とあいまって流れの偏りが緩和され、ゲート14
から製品キャビティ3への樹脂の流れが均一なものにな
る。以上のことにより、ゲート14から流出した樹脂は36
0°全周に渡って各方向へ均等に広がる。
【0022】しかも、ヒーター41をバルブ本体26のゲー
ト14側先端部において支持羽根29にバルブピン36の径方
向から対向する位置まで延設したので、ヒーター41が支
持羽根29間の分割材料通路部31を効率よく加熱する。し
かも、この分割材料通路部31は、幅W2が大きくなってい
るので受熱面積が大きく、さらに、ヒーター41の熱は支
持羽根29を介してバルブピン36まで直接伝導され、分割
材料通路部31がよりいっそう効率よく加熱される。した
がって、分割材料通路部31における樹脂の流動性がより
いっそう向上し、これにより、分割材料通路部31におけ
る樹脂の流れの偏りがよりいっそう緩和される。
【0023】そして、以上のようにゲート14から製品キ
ャビティ3への樹脂の流れを均一なものにでき、樹脂の
配向もより均一なものになることにより、成形不良を防
止できるとともに、成形される製品の精度および特性を
向上させることができる。例えば樹脂がガラスフィラ入
りポリアミド樹脂あるいはPBT(ポリテレフタル酸ブ
チレン)などの流動性の悪いものであるような場合で
も、ウェルドラインの発生などの成形不良が生じること
を防止できる。
【0024】また、前述のように支持羽根29を比較的薄
いものにはしているが、バルブピン36の軸方向における
支持羽根29の長さを長くしているので、これら支持羽根
29によるバルブピン36の支持長さは長くなり、樹脂の圧
力などによるバルブピン36の傾きは確実に防止できる。
なお、支持羽根29の長さを長くすることは、支持羽根29
が薄いことにより可能になるものである。しかも、支持
羽根29が螺旋状になっているので、支持羽根29をバルブ
ピン36の軸方向と平行にした場合に比べて支持長さをよ
りいっそう長くできる。その上、支持羽根29は120°以
上捩じってあって、材料通路28の内周面にあって支持羽
根29のある部分が全周に存在しており、バルブピン36が
その全周で支持羽根29により支持されることになるの
で、バルブピン36をよりいっそう安定性よく確実に支持
できる。したがって、バルブピン36の傾きに起因する樹
脂の流れの偏りや、バルブピン36の作動不良を防止でき
る。さらに、支持羽根29は、バルブピン36をその途中の
部分ではなく先端部で支持するので、このバルブピン36
の磨耗が生じにくい。
【0025】つぎに、本発明のバルブゲート式金型装置
の第2実施例について図5を参照しながら説明する。な
お、本第2実施例の金型装置の基本的構成は前記第1実
施例とほぼ同様になっているので、この第1実施例と対
応する部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。本第2実施例は、バルブ本体26のゲート14側先端部
で支持羽根29、材料通路28の分割材料通路部31および円
柱形状部32を形成する部分を別体のアタッチメント56と
し、このアタッチメント56をバルブ本体26に形成したア
タッチメント装着部57に組み込むようにしたものであ
る。
【0026】このように支持羽根29部分をアタッチメン
ト56にすることにより、従来のバルブ装置にも、本発明
の支持羽根29を適用できる。
【0027】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、支持羽根29の数を3枚にしたが、支持
羽根の数は3枚に限るものではなく、4枚以上にしても
よい。また、前記実施例では、固定側型板6とは別体の
ゲートブッシュ12を設けてこのゲートブッシュ12にゲー
ト14を設けたが、ゲートブッシュを設けずに、固定側型
板に直接ゲートを形成してもよい。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明のバルブゲート式金型装
置によれば、バルブ本体におけるゲート側の先端部で材
料通路の内周面に、バルブピンの外周面に摺動自在に接
触する複数の支持羽根を放射状に形成するとともに、こ
れら支持羽根間に、この支持羽根よりも幅が大きい分割
材料通路部を形成し、前記支持羽根よりもゲート側の部
分で材料通路を円柱形状部にしたので、ゲートから製品
キャビティへの成形材料の流れをより均一なものにで
き、さらに、支持羽根は螺旋状にしたので、この支持羽
根で成形材料の流れが攪拌されることにより成形材料の
流れをよりいっそう均一なものにでき、したがって、成
形される製品の精度および特性を向上させることができ
る。しかも、このように成形材料の流れの偏りを防止し
ながら、支持羽根によるバルブピンの支持長さは確保で
き、さらに、支持羽根が螺旋状になっていることにより
バルブピンの支持長さをより長くできるので、バルブピ
ンを確実に支持できる。
【0029】請求項2の発明のバルブゲート式金型装置
によれば、請求項1の発明の効果に加えて、バルブ本体
のヒーターは、バルブ本体のゲート側先端部において支
持羽根にバルブピンの径方向から対向する位置まで延設
したので、ヒーターの加熱によって支持羽根間の分割材
料通路部における成形材料の流動性が向上することによ
り、ゲートから製品キャビティへの成形材料の流れの偏
りをよりいっそう緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の第1実施例
を示すゲートが開いた状態の縦断面図である。
【図2】同上ゲートが閉じた状態の縦断面図である。
【図3】同上支持羽根付近の横断面図である。
【図4】同上バルブ本体の支持羽根付近の斜視図であ
る。
【図5】本発明のバルブゲート式金型装置の第2実施例
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 製品キャビティ 6 固定側型板(本体部) 7 固定側受け板(本体部) 14 ゲート 21 バルブ装置 22 組み込み孔 23 組み込み孔 26 バルブ本体 28 材料通路 29 支持羽根 31 分割材料通路部 32 円柱形状部 36 バルブピン 41 ヒーター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品
    キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられた
    バルブ装置とを備えるとともに、このバルブ装置は、前
    記型体の本体部に形成された組み込み孔内に組み込まれ
    るとともに材料通路を内部に形成したバルブ本体と、こ
    のバルブ本体に設けられたヒーターと、前記バルブ本体
    の内部に設けられ前記ゲートを開閉するバルブピンとを
    有し、前記バルブ本体におけるゲート側の先端部で材料
    通路の内周面に、前記バルブピンの外周面に摺動自在に
    接触する複数の支持羽根を放射状にかつ螺旋状に形成す
    るとともに、これら支持羽根間に、この支持羽根よりも
    幅が大きい分割材料通路部を形成し、前記支持羽根より
    もゲート側の部分で前記材料通路を円柱形状部に形成し
    たことを特徴とするバルブゲート式金型装置。
  2. 【請求項2】 バルブ本体のヒーターは、バルブ本体の
    ゲート側先端部において支持羽根にバルブピンの径方向
    から対向する位置まで延設したことを特徴とする請求項
    1記載のバルブゲート式金型装置。
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