JP2001145779A - サイン認識システム、ゲームシステム、ゲーム用のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

サイン認識システム、ゲームシステム、ゲーム用のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2001145779A
JP2001145779A JP33092699A JP33092699A JP2001145779A JP 2001145779 A JP2001145779 A JP 2001145779A JP 33092699 A JP33092699 A JP 33092699A JP 33092699 A JP33092699 A JP 33092699A JP 2001145779 A JP2001145779 A JP 2001145779A
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Naoyuki Koyama
直幸 小山
Shigeki Toyama
茂樹 遠山
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Namco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遊戯者の手又は指の動きから遊戯者の意図する
サインを認識し、そのサインに応じてゲームキャラクタ
の動作やゲーム状況をコントロールするゲーム装置を提
供することにある。 【解決手段】遊戯者の手の動きを受光パターンとして検
出する受光パターン検出装置10と、当該受光パターン
検出装置から入力される受光パターンからサインを認識
するサイン認識システムと、当該サイン認識システムで
認識したサインに応じてゲームを制御するメインCPU2
10とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、キーボードやジ
ョイステックを用いないでゲームキャラクタやゲーム状
況を操作する手入力型のゲームシステム、これに用いる
サイン認識システム、ゲーム用のプログラムが記録され
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】 最近、ハンドジェスチャやボディアク
ションをリアルタイムに認識することによりゲームキャ
ラクタの動き制御するゲームシステムが提案されてい
る。
【0003】 本出願人は、遊戯者の手又は指の動きか
らサインを認識し、そのサイン入力に応じてゲーム画面
内の敵キャラクタを攻撃したり、又はゲームキャラクタ
の動作を制御する手入力型のゲームシステムを提案す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本出願人の提案する
手入力型のゲームシステムは、モニタ装置の前面に形成
される2次元平面における遊戯者の手や指等の位置に対
応した受光パターンを検出し、かつ、その受光パターン
をビデオゲームの読取間隔よりも短い時間間隔でビデオ
ゲーム基板に転送することを可能とする受光パターン検
出装置を必要とする。
【0005】 かかる受光パターン検出装置は、発光ダ
イオードとフォトトランジスタとからなるフォトカプラ
を所定間隔で2次元平面に配置して検出面(以下、単に
検出面と略称する。)を形成し、発光ダイオードを順次
発光して、フォトトランジスタから受光パターンを送出
するスキャン方式の装置である。
【0006】 例えば、29インチサイズのモニタの前
面に112組のフォトカプラを配置して検出面を形成し
た場合、1素子当たりの読み込み時間が200μsec
であるから、全てのフォトカプラから受光パターンを読
み取るために22.4msecとなる。これではビデオ
ゲームの読取間隔(16.6msec)よりも長くなっ
てしまう。
【0007】 本出願人の提案する受光パターン検出装
置は、1スキャン当たり読み込み時間を転送時間を含め
てビデオゲームの読取間隔以内に短縮することができる
装置でなければならない。
【0008】 また、本出願人の提案するゲームシステ
ムは、受光パターンデータから遊戯者の手や指の動作を
リアルタイムに検出し、その検出動作から遊戯者の意図
したサインを認識するサイン認識システムが必要とな
る。
【0009】 ここで、遊戯者が手でサイン入力する態
様を想定すると、遊戯者は必ずしも一本の指で検出面を
なぞるとは限らない。例えば、複数の指で検出面なぞっ
たり、指を曲げた状態で検出面をなぞることもあり得
る。この場合に、遊戯者が意図する座標を一義的に特定
できない。これでは、指の動作を曖昧に現した受光パタ
ーンデータである。結果として、遊戯者の意図したサイ
ンを認識できない。
【0010】 サイン認識システムは、遊戯者の意図す
るサインを確実に認識するために受光パターン検出装置
から得られる受光パターンから一義的に指の座標を特定
することができるシステムでなければならない。
【0011】 本発明の目的は、上記に課題鑑み、遊戯
者の手又は指の動きから遊戯者の意図するサインを認識
し、そのサインに応じてゲームキャラクタの動作やゲー
ム状況を制御するゲームシステム、これに用いるサイン
認識システム、ゲーム用プログラムが記録されたコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、遊戯者の動きに応じてゲームを制御
するゲームシステムにおいて、前記遊戯者の手の動きを
受光パターンとして検出する受光パターン検出手段と、
当該受光パターン検出部から入力される受光パターンか
らサインを認識するサイン認識手段と、当該サイン認識
手段で認識したサインに応じてゲームを制御するゲーム
制御手段とを具備することを特徴とする。
【0013】 第2の発明に係るコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、遊戯者の動作に応じてゲームを制御
するプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能
な記録媒体であって、前記遊戯者の手の動きに対応する
受光パターンからサインを認識するサイン認識機能と、
当該サイン認識機能で認識したサインに応じてゲームを
制御するゲーム制御機能とをコンピュータに実現させる
ためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0014】 第3の発明は、受光パターンデータから
サインを認識するサイン認識システムにおいて、前記受
光パターンデータから座標を決定する座標決定処理部
と、当該座標決定処理部で決定した座標データから直線
を検出し、当該直線の傾きを求める傾き算出処理部と、
当該傾き算出処理部で算出した傾きデータと鋳型データ
とを照合してサインを認識する照合処理部とを具備する
ことを特徴とする。
【0015】 第4の発明は、受光パターンデータから
サインを認識するサイン認識システムにおいて、前記受
光パターンデータから座標を決定する座標決定処理部
と、当該座標決定処理部で決定した座標データを選択す
るするデータ選択処理部と、当該データ選択処理部で選
択した座標データから角度データを算出する角度算出処
理部と、当該角度算出処理部で算出した角度データから
直線を検出し、当該直線の傾きを求める傾き算出処理部
と、当該傾き算出処理部で算出した傾きデータと鋳型デ
ータとを照合してサインを認識する照合処理部とを具備
することを特徴とする。
【0016】 第5の発明に係るコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、受光パターンデータからサインを認
識するプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可
能な記録媒体であって、前記受光パターンから座標デー
タを決定する座標決定機能と、当該座標決定機能で決定
した座標データから直線の傾きデータを求める傾き算出
機能と、当該傾き算出機能で算出した傾きデータと鋳型
データとを照合してサインを認識する照合機能とをコン
ピュータに実現させるためのプログラムを記録したこと
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を、図面を参照して説明する。本実施の形態におけるゲ
ームシステムは、遊戯者の手又は指の動きからサインを
認識し、そのサイン入力に応じてゲーム画面内の敵キャ
ラクタを攻撃したり、又はゲームキャラクタの動作を制
御する手入力型のゲームシステムである。
【0018】 本実施の形態における受光パターン検出
装置の説明に先立ち、本実施の形態で採用する幾つかの
サインの態様を示し、遊戯者の入力動作を概説する。図
10は攻撃魔法FREEZEを意味するサインを示した
模式図である。このサインは、遊戯者がモニタ装置1の
正面に向かって立ち、手を差伸べて3つの直線を繋げる
ようになぞることで入力される。このようにして、遊戯
者は氷属性の魔法を発動することをゲームシステムに指
示する。
【0019】 図11は攻撃魔法FIREを意味するサ
インを示した模式図である。このサインは、遊戯者がモ
ニタ装置1の正面に向かって立ち、手を差伸べて楕円を
なぞることで入力される。このようにして、遊戯者は炎
属性の魔法を発動することをゲームシステムに指示す
る。
【0020】 図12は攻撃魔法THUNDERを意味
するサインを示した模式図である。このサインは、遊戯
者がモニタ装置1の正面に向かって立ち、手を差伸べて
3つの直線を図示したように繋げるようになぞることで
入力される。このようにして、遊戯者は雷属性の魔法を
発動するようにゲームシステムに指示する。
【0021】 遊戯者は、図10〜図12を参照して説
明した攻撃魔法を意味するサインを入力して指を離し、
その後更に目標を指で指示する。これによって、その目
標に向かって、サイン入力で指示された属性の魔法が発
動される。
【0022】 図13は防御魔法BARRIERを意味
するサインを示した模式図である。このサインは、遊戯
者がモニタ装置1の正面に向かって立ち、手を差伸べて
3つの直線を図示したように繋げるようになぞることで
入力される。これによって、遊戯者が操作するキャラク
タの前面にバリアを張ることを指示する。
【0023】 続いて、前述した遊戯者のサイン入力動
作を検出する受光パターン検出装置を図1を参照して説
明する。図1は受光パターン検出装置の取付状態を示す
模式図である。
【0024】 受光パターン検出装置10は、前述のよ
うにモニタ装置1に対峙して立つ遊戯者の手又は指の動
きを非接触で追跡し、遊戯者の指の座標データをビデオ
ゲームの読み取り間隔に間に合わせて読み取る装置であ
る。
【0025】 受光パターン検出装置10は、発光モジ
ュール11と受光モジュール12とをカスケード接続
し、I/O基板(図示せず)とを具備し、各素子の状態
を112個のデジタルスイッチ入力とし、JV通信でシ
リアルデータを送出する回路を具備する。
【0026】 I/O基板は、受光モジュール12から
転送される受光パターンデータをJV通信用フォーマッ
トに変換してシリアル転送するI/Oインターフェイス
である。
【0027】 受光パターン検出装置10は、図1に示
すようにモニタ装置1の前面でかつ、モニタ装置1の上
下側に3つの発光モジュール11及び受光モジュール1
2を直線状に配置し、モニタ装置1の左右側に4つの発
光モジュール11及び受光モジュール12を直線状に配
置してある。発光モジュール11と受光モジュール12
とが対向することにより、フォトカプラモジュールを構
成している。フォトカプラモジュールによって、長方形
状の検出面が形成されている。
【0028】 モニタ装置1は、29インチサイズの画
面であるから、検出面は29インチサイズの画面覆うサ
イズとなっている。
【0029】 発光モジュール11は、16素子の発光
ダイオードを10.28mm間隔で配置しており、受光
モジュール12は16素子のフォトトランジスタを1
0.28mm間隔で配置してある。なお、発光ダイオー
ドは赤外線を発光する。
【0030】 発光モジュール11及び受光モジュール
12が10.28mmの等間隔に配置される理由は、第
一に発光ダイオードからの赤外線が干渉し合わない間隔
を確保すること、第二に一般に人間の指の太さが10m
m前後であるから、CRTモニタ1の前面に形成される
平面上における指の位置を検出できるように、人間の指
の太さよりも長くして、一本の指を縦方向と横方向とか
らなる2組のフォトカプラで検出するようにするためで
ある。
【0031】 本実施の形態における受光パターン検出
装置の回路構成を図2を参照して説明する。図2はフォ
トカプラモジュールの回路構成を示すブロック図であ
る。
【0032】 フォトカプラモジュールは、前述したよ
うに発光モジュール11と受光モジュール12とからな
る。発光モジュール11は、図2に示すように16素子
の発光ダイオード111とタイミング制御回路112と
からなる。受光モジュール12は、図2に示すように1
6素子のフォトトランジスタ121と、16個の電圧比
較器122と、16素子のD−FF123と、タイミン
グ制御回路124と、シフトレジスタ125とからな
る。
【0033】 受光パターン検出装置10を構成するモ
ジュールの動作を図3を参照して説明する。図3はフォ
トカプラモジュールの各部信号を示したタイムチャート
である。
【0034】 図3(a)はスタート信号のタイミング
を示したものである。かかるタイミング信号は、発光モ
ジュール11のタイミング制御回路112と受光モジュ
ール12を構成するタイミング制御回路124とに入力
される。従って、タイミング制御回路112及びタイミ
ング制御回路124は同時に駆動を始める。ここで、C
LKは、タイミング回路112、124の動作クロック
である。
【0035】 図3(b)〜(e)は発光ダイオードの
発光タイミングを示している。図3(b)は最初の発光
タイミングであり、図3(c)は2素子目の発光タイミ
ングであり、図3(d)は15素子目の発光タイミング
であり、図3(e)は16素子目の発光タイミングであ
る。フォトカプラモジュールに設けた16素子の発光ダ
イオード111は、図3(b)〜(e)で示すようにタ
イミング制御回路112からの制御タイミングで順次発
光することになる。
【0036】 図3(f)〜(i)は受光モジュール1
2のラッチタイミングを示している。図3(f)は最初
のラッチタイミングであり、図3(b)のタイミングで
の発光量から得られるデータをラッチするタイミングで
ある。図3(g)は図3に示す(c)と対応しており、
図3(h)は図3(d)と対応しており、図3(i)は
図3(e)と対応している。16個のD−FF123
は、図3(f)〜(i)に示すタイミングで順次フォト
トランジスタから出力信号をラッチすることを示してい
る。
【0037】 図3(j)はS/Hの出力タイミングを
示している。S/Hは、タイミング制御回路124でス
ター信号の立ち下がりエッジからCLKを16個カウン
トした時点で送出される。S/Hはシフトレジスタ12
5からラッチデータの転送を開始するタイミングとな
る。
【0038】 図3に示す(k)は、ラッチデータの転
送動作を示している。シフトレジスタ125は、図3
(j)に示すS/Hの入力によりラッチデータを出力端
子SOUTから転送する。
【0039】 以上が、フォトカプラモジュールの動作
タイミングである。本実施の形態におけるモジュール内
でのスキャン時間は16素子分の読み取り時間に16の
ラッチデータの転送時間を足した時間である。例えば、
1素子の読み取り時間が200μsecであるから、1
6素子分の読み取り時間200μsec×16=3.2
msecとなる。これに16のラッチデータの転送時間
を含めた時間がモジュール内でのスキャン時間となる。
【0040】 本実施の形態における受光パターン検出
装置10は、前述してあるように発光モジュール11及
び受光モジュール12を16素子毎に分けて、ブロック
化してカスケード接続してあることから、図3(a)に
示したスタート信号をブランキング信号に同期すれば、
1モジュール内でのスキャン時間と同一時間で2次元の
座標データに相当する受光パターンデータをゲーム基板
に転送することができる。本実施の形態における受光パ
ターン検出装置10は、転送時間を含めた読み取り間隔
を16.6ms未満とすることができた。
【0041】 次に、本実施の形態におけるサイン認識
システムの概略を説明する。図4は本実施の形態におけ
るサイン認識システムを示すブロック図である。
【0042】 サイン認識システムは、遊戯者の意図す
るサインを認識するためのシステムであり、受光パター
ンデータから座標を決定する座標決定機能と、座標決定
機能で決定した座標データを選択するするデータ選択機
能と、当該データ選択機能で選択した座標データから角
度データを算出する角度算出機能と、当該角度算出機能
で算出した角度データから直線を検出し、当該直線の傾
きを求める傾き算出機能と、当該直線の傾き算出機能で
算出した直線の傾きデータと鋳型データとを照合してサ
インを認識する照合機能とを有する。
【0043】 サイン認識システムは、図4に示すよう
に座標決定処理部20と、データ格納処理部30と、座
標データメモリ40と、角度算出処理50と、角度デー
タメモリ60と、傾き算出処理部70と、傾きデータメ
モリ80と、照合処理部90と、鋳型データメモリ10
0とから構成してある。以下に各部の概略を説明する。
【0044】 座標決定処理部20は、座標決定機能を
達成する処理部であり、1インター毎に入力される受光
パターンデータを解析して、座標を決定する処理を行な
う処理部である。
【0045】 データ格納処理部30は、データ選択機
能を達成する処理部であり、座標決定処理部20から入
力される座標データから角度データを算出するために用
いる座標データを選別して座標データメモリ40に格納
する処理部である。
【0046】 座標データメモリ40は、座標データを
格納するメモリである。
【0047】 角度算出処理50は、角度算出機能を達
成する処理部であり、座標データメモリ40から読み出
した座標データのうち隣接する座標データから遊戯者の
手の動作角度を検出する処理部である。
【0048】 角度データメモリ60は、角度算出処理
50で算出した角度データを格納するメモリである。
【0049】 傾き算出処理部70は、傾き算出機能を
達成する処理部であり、角度データメモリ60から読み
出した角度データから直線に相当する部分を検出し、そ
れらの平均を求める処理部である。この平均した角度デ
ータを直線の傾きに相当するので、以下で単に傾きデー
タと略称する。
【0050】 傾きデータメモリ80は、傾き算出処理
部70で求めた傾きデータを格納するメモリである。
【0051】 照合処理部90は、照合機能を達成する
処理部であり、傾きデータと鋳型データとを照合して、
全てのデータが一致した鋳型データに対応するサインを
遊戯者が入力したサインとして認識する処理部である。
【0052】 鋳型データメモリ100は、サイン毎に
複数の鋳型データを格納したメモリである。この鋳型デ
ータは直線の傾きを示す角度を示す値であり、図7を参
照して説明する16進数である。例えば、攻撃魔法TH
UNDERを意味する鋳型データとして(a,5,
a),(a,3,a)の2種類が格納されている。攻撃
魔法FREEZEとして(e,4,a)が格納されてい
る。防御魔法BARRIERとして(0,4,8)が格
納されている。
【0053】 攻撃魔法FIREとして(e,2,5,
8,b),(1,3,6,9,a),(d,1,3,
6,a),(f,3,7,b),(1,3,7,b),
(d,1,4,7,a,c)が格納されている。図11
に示したFIREは図11に示したように円又は楕円と
して入力される。円又は楕円の入力と照合される鋳型デ
ータが最大6つの傾きデータしか含まない理由は、上述
してあるように22.5度の精度で遊戯者の手の移動方
向を検出しないので、最大で6個の傾きデータしか算出
できないからである。
【0054】 次に座標決定処理部20における座標決
定機能を達成する処理を説明する。例えば、遊戯者が人
差し指で受光パターン検出装置10の検出面をなぞれ
ば、横方向のいずれかの1のフォトトランジスタと縦方
向のいずれか1のフォトトランジスタのみがOFFとな
る受光パターンデータが座標決定処理部20に入力され
る。このOFFとなった受光パターンデータから検出面
における1点が特定されることになる。このように特定
された点を以下にポイントということにする。
【0055】 座標決定処理部20は、前述の場合に受
光パターンデータから遊戯者が入力しようとする受光パ
ターン検出装置10の検出面におけるポイントの座標値
を一義的に決定することができる。
【0056】 一方、遊戯者が手でサインを入力する態
様を想定すると、必ずしも受光パターン検出装置10の
検出面を一本の指でなぞるとは限らない。例えば、複数
の指で受光パターン検出装置10の検出面をなぞった
り、指を曲げた状態で受光パターン検出装置10の検出
面をなぞることもあり得る。このような場合に、受光パ
ターン検出装置10から得られる受光パターンデータか
らポイントの座標を決定する処理を図5を参照して説明
する。
【0057】 図5は横方向の64ビットと縦方向の4
8ビットの受光パターンデータの一例を示してある。こ
れは、受光パターン検出装置10の検出面を手のひらで
なぞった際に得られる受光パターンデータである。図5
に示すように広い範囲で遊戯者の手の位置を検出してい
る。従って、座標決定処理部20は、受光パターンデー
タから遊戯者がサインを入力したポイントの座標を一義
的に特定できない。
【0058】 座標決定処理部20は、前述のように遊
戯者の手を広い範囲で検出した受光パターンデータに対
して、図5に示すように左最上部の座標を遊戯者の人差
し指が指しているポイントの座標として扱うことする。
【0059】 これは、遊戯者の大半が右利きであり、
その際の人差し指の位置に相当していること、更に、人
差し指で検出面をなぞれば、横方向のいずれか1のフォ
トトランジスタと縦方向のいずれか1のフォトトランジ
スタのみがOFFとなるようにフォトカプラを配置した
からである。
【0060】 以上のようにして、本実施の形態におけ
る座標決定処理部20は、必ずしも受光パターン検出装
置10の検出面を一本の指でなぞらなくても、インター
毎に受光パターン検出装置10から入力される受光パタ
ーンデータからサインを入力したポイントの検出面にお
ける座標を決定している。
【0061】 次にデータ格納処理部30におけるデー
タ選択機能を説明する。データ格納処理部30は、遊戯
者の手の動作方向を所定精度で検出するために、所定の
間隔を持ったポイントに対応する座標データを選別的に
格納している。ここで、所定の間隔として、縦方向及び
横方向に3ポイント以上離れていることを条件としてい
る。ここで、3ポイントとは、受光パターン検出装置1
0で形成される検出面で約30mm前後に相当する。デ
ータ格納処理部30は、前に格納した座標データに対応
する位置から縦横両方向に30mm/インター以上移動
したポイントに対応する座標データでなければ、次の格
納データとしない。この3ポイント以上という値は、経
験により決定したものである。
【0062】 図6はデータ選択機能を示した模式図で
ある。図6に示す丸印(実線で表示した丸印およぼ点線
で表示した丸印を含む)は、前述の入力座標決定処理に
より得られた座標データである。実線で表示した丸印
は、データ格納処理部30によって格納することに決定
した座標データであり、点線で示した丸印は、データ格
納処理部30で格納しないことにした座標データであ
る。点線で示した丸印の座標データは、いずれも前の処
理で格納することにした実線の丸印で示される座標デー
タから縦横両方向で3ビット以内の距離にあることがわ
かる。
【0063】 次に角度算出処理50における角度算出
機能を図7及び図8を参照して説明する。図7は角度デ
ータを近似方法を示すグラフである。
【0064】 図7に示す近似方法は、360度の平面
を16分割して22.5度毎に区切ったことを示してい
る。図7に示すグラフの目盛り0〜fは16進数で表示
してある。0は0度、1は22.5度、2は45度、3
は67.5度、4は90度、5は122.5度、6は1
35度、7は157.5度、8は180度、9は20
2.5度、aは225度、bは247.5度、cは26
0度、dは282.5度、eは305度、fは327.
5度を意味している。かかる近似方法の測定精度(2
2.5度)は、角度算出精度である。
【0065】 図8は遊戯者の手の移動した軌跡を角度
データに基づいて表した模式図である。図8に示す矢印
は、図6において実線の丸印で示した座標を基点とする
角度データを模式的に表している。矢印の長さは意味を
持たないように、図示する矢印の長さを同一として表記
してある。図8の模式図は、角度データによって遊戯者
の手の移動を示す軌跡を示している。以上が角度算出処
理部50で実行する角度算出機能である。
【0066】 次に傾き算出処理部70における傾き算
出機能を図8及び図9を参照して説明する。図9は傾き
算出機能を示す模式図である。
【0067】 図9に示す矢印は、直線の傾きを示す傾
きデータθ,θ,θ を現している。傾きデータθ
は、図8に示した角度データθ11,θ12
θ13,θ14を同一の直線上に存在する角度データと
識別し、これらの相加平均として求めたものである。傾
きデータθは、図8に示した角度データθ21,θ
22,θ23,θ24を同一の直線上に存在する角度デ
ータと識別し、これらの相加平均を求めたものである。
傾きデータθは、図8に示した角度データθ31,θ
32,θ33を同一の直線上に存在する角度データと識
別し、これらの相加平均を求めたものである。
【0068】 同一の直線上に存在する角度データであ
るか否かの判定基準は図7で示した近似方法で2目盛り
のずれであれば、同一の直線上に存在する角度データと
して識別してある。
【0069】 本実施の形態のサイン認識システムは、
前述のように直線の傾きを直接求めず、同一の直線上に
存在する線分の傾きに相当する角度データを求め、これ
らの相加平均として直線の傾きを求めている。これは、
例えば29インチ画面相当の平面に図10〜図12に示
したサインを入力することを想定すると、歪んだ直線を
なぞることが実験的事実として得たから、この歪んだ直
線や曲線を認識できるようにするために、直線の傾きを
求める前段で直線を形成する線分の傾きを求めることに
している。
【0070】 照合処理部90における照合処理機能を
説明する。照合処理は、前述したように傾きデータと鋳
型データとを照合し、一致した鋳型データに対応する魔
法を特定する処理である。
【0071】 例えば、鋳型データが(e,4,a)で
あり、傾きデータが(e,4,a),(e,3,a),
(f,5,b),(e,6,a)であれば、傾きデータ
(e,6,a)のみが鋳型データ(e,4,a)と一致
しないとされる。他の傾きデータは鋳型データに対して
22.5度未満のずれであるのに対し、傾きデータ
(e,6,a)のみ鋳型データから45度以上ずれた傾
きデータを含むからである。このようにして、曖昧に入
力されるサイン入力からでも照合を可能にしてある。
【0072】 本実施の形態におけるサイン認識システ
ムは、上述の構成を備えることにより、遊戯者の手や指
の動作に対応する受光パターンデータから遊戯者の意図
したサインを認識することができた。
【0073】 本実施の形態におけるゲームシステムの
システム構成を図14を参照して説明する。図14は本
実施の形態におけるゲームシステムを構成するゲーム制
御基板を示すブロック図である。
【0074】 ゲームシステムの概略システムは、CP
Uブロック210と、ビデオブロック220と、サウン
ドブロック230より構成してある。
【0075】 CPUブロック210は、画像出力又は
制御回路であって、プログラムの実行によりゲーム処理
を進めるものである。CPUブロック210は、SCU
(System Control Unit)211、
メインCPU212、RAM213、ROM214、サ
ブCPU215で構成してある。以下にCPUブロック
210の各部構成を説明する。
【0076】 SCU211はバスを介して行われるデ
ータの転送を統括できように構成してある。SCU21
1は、内部にDMAコントローラを備え、RAM213
等に格納されたゲーム実行中に必要な画像データをビデ
オブロック内のVRAM223へ転送可能にし、PCM
データをサウンドブロック230に転送可能となるよう
に構成してある。
【0077】 メインCPU212は、ゲーム制御機能
を達成するものであり、その内部にDSP(Digit
al Signal Processor)を備えプロ
グラムデータに基づく処理を高速に実行するものであ
る。
【0078】 RAM213は、図4〜図9を参照して
説明したサイン認識システムを実現するためのアプリケ
ーションプログラムやその他のアプリケーションソフト
プログラムを格納してある。また、RAM213は、上
述した座標データメモリ40、角度データメモリ60、
傾きデータメモリ80や鋳型データメモリ100として
機能する。ROM214は装置の初期化処理のために用
いるイニシャルプログラムデータを格納してある。
【0079】 サブCPU215は、ジョイステッキや
コントローラ等の入力装置からのデータ及びコマンドを
取り込む処理をおこなうプロセッサであり、コネクタ2
19によって入力装置と接続してある。本実施の形態で
は、図1〜図3を参照して説明してある受光パターン検
出装置10のI/O基板を接続してある。
【0080】 ビデオブロック220は、遊戯者が操作
手段を操作した内容に基づくゲーム進行に応じた画像を
出力するブロックであり、VDP(VideoDisp
lay Processor)221、222、VRA
M223、フレームバッファ224,225、VRAM
226およびメモリ127を具備する。以下にビデオブ
ロック220の各部構成を説明する。
【0081】 VRAM223はメインCPU212に
よりSCU211を介して転送された描画コマンド、画
像データを格納してある。
【0082】 VDP221は、VRAM223に格納
された描画コマンドに基づいて、ビットマップ形式の画
像データの配置、選択、あるいはポリゴンデータからビ
ットマップ形式のデータの生成を行なう。VDP221
は図形の変形、影やシェーディング等の色演算等を行な
う。VDP221で生成された画像データはフレームバ
ッファ224,225に書き込まれる。VRAM226
は背景画像を格納しており、VDP222は機能実現に
必要なデータテーブル等を格納している。
【0083】 VDP222は、VRAM226、フレ
ームバッファ224,225に格納された画像データに
基づいて、影を付ける処理、拡大・縮小、回転、モザイ
ク処理、移動処理、クリッピングや表示優先順位処理等
の隠面処理、等の画像処理を行ない表示画面データをメ
モリ227に格納する。
【0084】 メモリ227は、VDP222からの描
画用画像データを格納し、エンコーダ229に出力す
る。
【0085】 エンコーダ229はメモリ227に格納
してある描画用画像データをビデオ信号のフォーマット
に変換し、D/Aコンバータ239でD/A変換してC
RTモニタ10に供給する。CRTモニタ10は供給さ
れたビデオ信号に基づいた画像を表示する。
【0086】 サウンドブロック230は、ビデオブロ
ック220で出力する画像に対応する音響を発生するブ
ロックであり、DSP232、CPU231およびサウ
ンドRAM233等により構成してある。以下にサウン
ドブロック230の各部構成を説明する。
【0087】 CPU231は、メインCPU212に
よってRAM213から転送されたPCMデータを、D
SP232に転送する。
【0088】 DSP232は、CPU231の制御に
より、PCMデータに基づいてPCM音源またはFM音
源による波形発生、遅延データの生成、および音声合成
を行ない、生成した波形データをD/Aコンバータ23
9に出力する。DSP232は、これらの採用により周
波数制御、音量制御、FM演奏、変調、音声合成、リバ
ーブ等の機能を備えている。
【0089】 サウンドRAM233は、PCMデータ
を格納している。サウンドRAM233は、CPU23
1からアクセス可能である他に、メインCPU212か
ら直接アクセス可能である。サウンドRAM233は、
PCMデータを2つのバッファに分けて格納しており、
一方のバッファにメインCPU212がアクセスした
り、新たなPCMデータを書き込んでいる間に、CPU
231が他方のバッファからPCMデータを読み込んで
音響を発生させることができる。
【0090】 ここで、PCMデータとは、時間軸に対
する波形値が量子化されて記録されたもので、音楽や効
果音を発生させるものである。
【0091】 D/Aコンバータ239はDSP232
によって生成された波形データを2チャンネルの信号に
変換し、スピーカに供給する。以上が本実施の形態にお
けるゲーム制御基板の概略構成である。
【0092】 本実施の形態におけるゲームシステム
は、上述した構成を具備することにより、遊戯者の手又
は指の動きから遊戯者の意図するサインを認識し、その
サインに応じてゲームキャラクタの動作やゲーム状況を
制御することができた。
【0093】 上述したゲーム内容のコンピュータプロ
グラムを、例えば家庭用ゲーム機の記録媒体に記録し、
これを配付する場合も本発明の技術的範囲に含まれる。
当該記録媒体は、磁気テープ、フレキシブルディスク、
CD−ROM又はDVD等の光ディスク、MO等の光磁
気ディスクなども含まれる。
【0094】
【発明の効果】 本発明は、遊戯者の手又は指の動きか
ら遊戯者の意図するサインを認識し、そのサインに応じ
てゲームキャラクタの動作やゲーム状況を制御するゲー
ムシステム、これに用いるサイン認識システム、ゲーム
用プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な
記録媒体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】受光パターン検出装置の取付状態を示す模式図
【図2】フォトカプラモジュールの回路構成を示すブロ
ック図
【図3】フォトカプラモジュールの各部信号を示したタ
イムチャート
【図4】本実施の形態におけるサイン認識システムを示
すブロック図
【図5】横方向の64ビットと縦方向の48ビットの受
光パターンデータの一例
【図6】データ選択機能を示した模式図
【図7】角度データを近似方法を示すグラフ
【図8】遊戯者の手の移動した軌跡を角度データに基づ
いて表した模式図
【図9】傾き算出機能を示す模式図
【図10】攻撃魔法FREEZEを意味するサインを示
した模式図
【図11】攻撃魔法FIREを意味するサインを示した
模式図
【図12】攻撃魔法THUNDERを意味するサインを
示した模式図
【図13】防御魔法BARRIERを意味するサインを
示した模式図
【図14】本実施の形態におけるゲームシステムを構成
するゲーム制御基板を示すブロック図
【符号の説明】
1 モニタ装置 10 受光パターン検出装置 20 座標決定処理部 30 データ格納処理部 50 角度算出処理部 70 傾き算出処理部 90 照合処理部 210 CPUブロック 211 SCU 212 メインCPU 213 RAM 214 ROM 215 サブCPU 216 コネクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊戯者の動きに応じてゲームを制御する
    ゲームシステムにおいて、前記遊戯者の手の動きを受光
    パターンとして検出する受光パターン検出手段と、当該
    受光パターン検出部から入力される受光パターンからサ
    インを認識するサイン認識手段と、当該サイン認識手段
    で認識したサインに応じてゲームを制御するゲーム制御
    手段とを具備することを特徴とするゲームシステム。
  2. 【請求項2】 遊戯者の動作に応じてゲームを制御する
    プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体であって、前記遊戯者の手の動きに対応する受光
    パターンからサインを認識するサイン認識機能と、当該
    サイン認識機能で認識したサインに応じてゲームを制御
    するゲーム制御機能とをコンピュータに実現させるため
    のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
  3. 【請求項3】 受光パターンデータからサインを認識す
    るサイン認識システムにおいて、前記受光パターンデー
    タから座標を決定する座標決定処理部と、当該座標決定
    処理部で決定した座標データから直線を検出し、当該直
    線の傾きを求める傾き算出処理部と、当該傾き算出処理
    部で算出した傾きデータと鋳型データとを照合してサイ
    ンを認識する照合処理部とを具備することを特徴とする
    サイン認識システム。
  4. 【請求項4】 受光パターンデータからサインを認識す
    るサイン認識システムにおいて、前記受光パターンデー
    タから座標を決定する座標決定処理部と、当該座標決定
    処理部で決定した座標データを選択するするデータ選択
    処理部と、当該データ選択処理部で選択した座標データ
    から角度データを算出する角度算出処理部と、当該角度
    算出処理部で算出した角度データから直線を検出し、当
    該直線の傾きを求める傾き算出処理部と、当該傾き算出
    処理部で算出した傾きデータと鋳型データとを照合して
    サインを認識する照合処理部とを具備することを特徴と
    するサイン認識システム。
  5. 【請求項5】 受光パターンデータからサインを認識す
    るプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体であって、前記受光パターンから座標データを
    決定する座標決定機能と、当該座標決定機能で決定した
    座標データから直線の傾きデータを求める傾き算出機能
    と、当該傾き算出機能で算出した傾きデータと鋳型デー
    タとを照合してサインを認識する照合機能とをコンピュ
    ータに実現させるためのプログラムを記録したことを特
    徴とする記録媒体。
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