JP2001145487A - tob遺伝子欠損動物由来の細胞 - Google Patents

tob遺伝子欠損動物由来の細胞

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JP2001145487A
JP2001145487A JP32977099A JP32977099A JP2001145487A JP 2001145487 A JP2001145487 A JP 2001145487A JP 32977099 A JP32977099 A JP 32977099A JP 32977099 A JP32977099 A JP 32977099A JP 2001145487 A JP2001145487 A JP 2001145487A
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cell
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Masa Yamamoto
雅 山本
Tomu Yoshida
富 吉田
Tetsuo Noda
哲生 野田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 tob遺伝子を欠損するノックアウト哺乳動
物の繊維芽細胞および頭蓋冠由来細胞を単離し、これら
細胞の増殖能及び/又は分化能を評価すること。 【解決手段】 tob遺伝子が不活性化されていること
を特徴とする、哺乳動物由来の繊維芽細胞、並びにto
b遺伝子が不活性化されていることを特徴とする、哺乳
動物由来の頭蓋冠由来細胞。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、tob遺伝子が不
活性化されていることを特徴とする、哺乳動物由来の繊
維芽細胞または頭蓋冠由来細胞に関する。より詳細に
は、本発明は、tob遺伝子のエキソン中にネオマイシ
ン耐性遺伝子を挿入することによってtob遺伝子の機
能がノックアウトされている、哺乳動物由来の繊維芽細
胞または頭蓋冠由来細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】tob遺伝子は、tob(Matsuda,S.,
他、Oncogene, 12, 705-713(1996))、tob2(Ikema
tsu, N.,他、Oncogene, in press)、ANA/BTG3
(Yoshida,Y.,他、Oncogene, 16, 2687-2693;及びGueh
enneux F.,他、Leukemia, 11, 370-375(1997))、BT
G1(Rouault,J.P.,他、EMBO J.,11, 1663-1670(199
2))およびPC3/TIS21/BTG2(Bradbury,
A.,他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 88, 3353-3357(199
1);Fletcher,B.S.,他、J.Biol.Chem.,266,14511-14518
(1991);及びRouault,J.P.,他、Nature Genet.,14,482-
486(1996))から成る細胞増殖抑制遺伝子ファミリーの
一員である。これらの遺伝子産物は、NIH3T3細胞
で外来的に発現させた場合、細胞増殖を抑制することが
報告されている。さらに、PC3/TIS21/BTG
2の発現は、遺伝子毒性薬剤によるDNA損傷後におい
てp53に依存した様式で誘発されること、並びに、胚
性幹細胞(ES細胞)におけるPC3/TIS21/B
TG2の不活性化により、DNA損傷により誘発された
細胞周期停止に変化が生じることも判明している。
【0003】本発明者らはこれまでにtob遺伝子欠損
ノックアウトマウスを作製し、それを用いて研究を行っ
てきた結果、tob遺伝子の欠損により骨量の増加が生
じることが見出している。さらに、tob遺伝子欠損マ
ウスでは、骨吸収面、破骨細胞面の変動はなく、骨芽細
胞数を示す骨芽細胞面および骨形成速度が有意に増加し
ていた。これらの結果から、tob遺伝子欠損マウスに
おいては、骨芽細胞の増加に伴い、骨量が増加している
と考えられた。しかしながら、tob遺伝子による細胞
増殖阻害の機構並びに当該遺伝子の生物学的重要性は未
だ十分には解明されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、哺乳動物に
おけるtob遺伝子の機能を解析することを解決すべき
課題の一つとした。本発明は、tob遺伝子を欠損する
ノックアウト哺乳動物の繊維芽細胞および頭蓋冠由来細
胞を単離し、これら細胞の増殖能及び/又は分化能を評
価することも解決すべき課題の一つとした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、tob遺伝子を欠
損するノックアウトマウスから繊維芽細胞と頭蓋冠由来
細胞を単離し、適当な条件下でこれらの細胞の増殖及び
分化の能力を評価した結果、正常な野生型マウスの細胞
よりも増殖及び/又は分化の程度に差があることを見出
した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したもので
ある。即ち、本発明によれば、tob遺伝子が不活性化
されていることを特徴とする、哺乳動物由来の繊維芽細
胞が提供される。本発明の繊維芽細胞は、tob遺伝子
が不活性化されていない野生型の繊維芽細胞よりも増殖
速度が速いことを特徴とする。
【0006】本発明の別の側面によれば、tob遺伝子
が不活性化されていることを特徴とする、哺乳動物由来
の頭蓋冠由来細胞が提供される。本発明の頭蓋冠由来細
胞は、tob遺伝子が不活性化されていない野生型の頭
蓋冠由来細胞よりも分化していることを特徴とする。
【0007】本発明の細胞は、好ましくは、tob遺伝
子が不活性化されているノックアウト哺乳動物由来の細
胞である。本発明の細胞では、好ましくは、ネオマイシ
ン耐性遺伝子(neor)がtob遺伝子のエクソンの
HincII部位に挿入されていることによってtob
遺伝子が不活性化されている。哺乳動物が好ましくは、
齧歯類であり、特に好ましくはマウスである。
【0008】本発明の一側面面によれば、受託番号FE
RM P−17641を有する細胞並びに受託番号FE
RM P−17642を有する細胞が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】I.用語の説明 本明細書で言う「ノックアウト哺乳動物」とは、内在性
のtob遺伝子がノックアウト(不活性化)された哺乳
動物であり、より具体的には内在性のtob遺伝子の発
現が部分的にもしくは完全に抑制されている哺乳動物で
ある。ノックアウト哺乳動物は、例えば相同組換えを応
用したポジティブネガティブセレクション法を用いて作
製することができる(米国特許第5,464,764号公報、同
5,487,992号公報、同5,627,059号公報、Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA, Vol.86, 8932-8935, 1989、Nature, Vo
l.342,435-438, 1989など)。ノックアウト哺乳動物の
作製方法については本明細書中以下において詳細に説明
する。本明細書で言う「哺乳動物」とは、例えば、マウ
ス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、
ネコ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシまたはサルから選ばれ
る非ヒト哺乳動物であり、好ましくは、マウス、ラッ
ト、モルモット、ハムスターまたはウサギから選ばれる
齧歯類動物であり、特に好ましくはマウスである。
【0010】本明細書で言う「ノックアウト構築体」と
は、(1)tob遺伝子のDNA(エクソン配列、イン
トロン配列および/またはプロモーター配列)および
(2)ノックアウト構築体が導入される細胞においてノ
ックアウト構築体の存在を検出するのに用いられるマー
カー配列より構成される。ここで言う「マーカー配列」
とは、抗生物質耐性遺伝子のような細胞に検出可能な特
性を付与する蛋白質あるいは当該細胞では通常見られな
いアッセイ可能な酵素をコードする配列である。
【0011】ノックアウト構築体は細胞に挿入され、ネ
イティブDNA配列の転写を妨げるような位置にて、細
胞のゲノムDNAに組み込まれる。かかる挿入は、通
常、相同遺伝子組換えによって起こる(すなわち、ノッ
クアウト構築体が細胞に挿入され、該ノッタアウト構築
体が内因性tob遺伝子DNAの対応する位置に組み込
まれるように組換えられた場合、内因性tob遺伝子D
NA配列に相同なノックアウト構築体の領域は相互にハ
イブリダイズする)。ノックアウト構築体の核酸配列
は、1)tob遺伝子の1以上のエクソンおよび/また
はイントロンの全長もしくは部分的配列、2)tob遺
伝子の全長もしくは部分的プロモーター配列、または
3)それらの組合せよりなるものであってよい。 典型
的には、ノックアウト構築体を胚性幹細胞(ES細胞)
に挿入し、相同遺伝子組換えプロセスによって、該ES
細胞のゲノムDNAに組み込まれる。次いで、このES
細胞を発生分化中の胚に注入し、その胚と一体化させ
る。
【0012】本明細書で言う「tob遺伝子が不活性化
されている」とは、野生型細胞におけるtob遺伝子の
発現と比較して、その遺伝子の発現が低下している状態
を言う。例えば、tob遺伝子のDNA配列に相補的な
DNA配列に挿入された抗生物質耐性遺伝子をコードす
るDNA配列を含有するノックアウト構築体を調製する
ことができる。次いで、このノックアウト構築体を細胞
にトランスフェクトすると、該構築体はゲノムDNAに
組み込まれる。かくして、当該DNAは抗生物質耐性遺
伝子によって破壊されているので、該細胞の後世代の細
胞のあるものは当該遺伝子を発現しないか、あるいは低
レベルでしか発現しない。
【0013】II. tob欠損ノックアウト哺乳動物の
作製方法 以下、本発明の細胞を採取するために使用できるノック
アウト哺乳動物の作製方法について説明する。 1.tob遺伝子断片の調製 本発明の細胞ではtob遺伝子がノックアウトされてい
る。通常、ノックアウト構築体で使用すべきtob遺伝
子のDNAは1以上のエクソンおよび/またはイントロ
ン領域、および/またはプロモーター領域である。十分
に大きいcDNAを利用できる場合には、cDNA配列
でもよい。一般に、DNAは少なくとも約1キロベース
(kb)長、好ましくは3〜4kb長であり、それによ
り、ノックアウト構築体をES細胞のゲノムDNAに挿
入した場合、ハイブリダイゼーションに十分な相補的配
列が供される。なお、本発明の細胞としては、tob遺
伝子以外にさらに異なる別の遺伝子もノックアウトされ
た哺乳動物由来の細胞も含まれる。かかるノックアウト
動物は、各ノックアウト構築体を作製するために本明細
書中に記載する手法を繰り返すことによって、あるいは
各々がノックアウトされた単一の遺伝子を持つ動物を相
互に交配させ、次いで、二重ノックアウト遺伝子型を持
つものをスクリーニングすることによって作出すること
ができる。
【0014】tob遺伝子をノックアウトするのに用い
るDNA配列は、Sambrookら(Molecular Cloning:A L
aboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Pr
ess,Cold Spring Harbor,NY[1989])によって記載
されているような当技術分野で周知の方法を用いて得ら
れる。例えば、ゲノム配列の少なくとも一部を得るため
の、同一遺伝子の少なくとも一部をコードするcDNA
プローブを用いてゲノムライブラリーをスクリーニング
することによって所望のゲノムDNA配列を得ることが
できる。あるいは別法として、cDNA配列をノックア
ウト構築体で用いる場合には、該cDNAは、オリゴヌ
クレオチドプローブまたは抗体を用いてcDNAライブ
ラリーをスクリーニングすることによって得ることもで
きる(抗体を用いてスクリーニングする場合には、該ラ
イブラリーは発現ベクターにクローン化されている)。
あるいはまた、プロモーター配列をノックアウト構築体
で用いる場合には、合成DNAプローブを設計して該プ
ロモーター配列を含有するゲノムライブラリーをスクリ
ーニングすることができる。ノックアウト構築体で用い
るべきDNAを得るためのさらに別の方法としては、D
NA合成器を用いてDNA配列を化学合成により作製す
ることもできる。
【0015】ノックアウト構築体をコードするDNA配
列は遺伝子操作およびES細胞への挿入のに十分な量だ
け調製する必要がある。増幅は、当該配列を適当なベク
ターに入れ、次いで、該ベクターで細菌もしくは他の細
胞を形質転換することによって行なってもよいし、PC
R増幅によって行なってもよいし、またはDNA合成器
での合成によって行ってもよい。
【0016】2.ノックアウト構築体の作製 ノックアウト構築体を産生するのに用いるべきDNA配
列を、特定の制限酵素で消化して、マーカー遺伝子をコ
ードするDNA配列をDNA配列内の適当な位置に挿入
する。マーカー遺伝子挿入のための適当な位置は、ネイ
ティブな遺伝子の発現を妨げるように働く位置である。
この位置は、切断すべき配列の中にいかなる制限部位が
存在するか、またエクソン配列及び/またはプロモータ
ー配列が不活性化されるか否か(すなわち、プロモータ
ー機能を阻害するか、またはネイティブエクソンの合成
を阻害するのに必要な挿入の正確な位置)などに依存す
ることになる。好ましくは、DNAを切断することによ
って長いアームと短いアームとが生じるように制限酵素
は選択される。
【0017】マーカー遺伝子は、検出可能および/また
はアッセイ可能な核酸配列であればその種類は特には制
限されない。典型的には、抗生物質耐性遺伝子、あるい
はその発現または当該ゲノムにおける存在が容易に検出
できる他の遺伝子である。通常、マーカー遺伝子は、そ
れ自身のプロモーターに、あるいはそれが挿入された細
胞で活性であるかまたは容易に活性化できる何れかの入
手源からの他の強力なプロモーターに作動可能に連結さ
れている。しかしながら、マーカー遺伝子は抑制すべき
遺伝子のプロモーターを用いて転写できるので、連結さ
れたそれ自身のプロモーターを有する必要はない。ま
た、マーカー遺伝子は、通常、当該遺伝子の3’末端に
結合したポリA配列を有し、この配列は当該遺伝子の転
写を終結させるよう働く。好ましいマーカー遺伝予は、
neo(ネオマイシン耐性遺伝子)またはβ−gal
(ベーターガラクトシダーゼ)のような抗生物質耐性遺
伝子である。
【0018】ゲノムDNA配列を適当な制限酵素で消化
した後、Sambrookら(前掲)に記載されている当業者に
公知の方法を用いてマーカー遺伝子配列をゲノムDNA
配列に連結する。連結すべきDNA断片の末端同士は適
合する必要があり、これは、適合末端を生じる酵素で両
方のDNA配列を切断しておくか、あるいは連結に先立
って末端を平滑にしておくことによって達成される。平
滑化は、例えば粘着末端を満たすためのクレノウ断片
(DNAポリメラーゼI)を使用するなど当技術分野で
周知の方法を用いてなされる。 連結したノックアウト
構築体は胚性幹(ES)細胞に直接挿入してもよいし、
あるいは胚性幹(ES)細胞への挿入に先立って増幅用
の適当なベクターにクローニングすることもできる。好
ましいベクターとしては、pBluescript II SKベタタ
ー(Stratagene,San Diego,CA)またはpGEM7(P
romega Corp,Madison,WI)のような細菌細胞で容易に
増幅されるものが挙げられる。
【0019】3.胚性細胞のトランスフェクション ノックアウト哺乳動物を作出するのに用いる胚性幹細胞
(ES細胞)は、作出すべきノックアウト哺乳動物と通
常同一種である。従って、例えば、マウス胚性幹細胞
が、ノックアウトマウスの作出のために通常使用され
る。 典型的には、胚性幹細胞は、発生分化中の胚の生
殖系に取り込まれその一部となり、ノックアウト構築体
の生殖系列伝達を生じるその能力について選択される。
かくして、この能力を有すると考えられるES細胞を使
用できる。ES細胞の産生で典型的に用いられるマウス
株は129J株である。好ましいES細胞系はネズミ細
胞系D3である。
【0020】Robertson(Teratocarcinomas and Embryo
nic Stem Cells:A Practical Approach,E.J.Roberts
on編、IRL Press、Washington,D.C.[1987])およびB
radleyら(Current Topics in Devel.Biol.,20:357-3
71[1986])およびHoganら(Manipulating the Mouse
Embryo:A Laboratory Manual,Cold Spring HarborLab
oratory Press, Cold Spring Harbor,NY[1986])に
よって記載されているような当業者に周知の方法を用い
て、細胞を培養して調製する。 ノックアウト構築体の
ES細胞への導入は、例えば、エレクトロポレーショ
ン、マイクロインジェクション、およびリン酸カルシウ
ム処理(Lovell-Badge,in Robertson編,前掲参照)を
含めた当技術分野で周知の各種方法を用いて達成でき
る。好ましい導入方法はエレクトロポレーションであ
る。ノックアウト構築体が既にベクターに挿入されてい
るならば、細胞に導入すべき各ノックアウト構築体DN
Aは先ず線状化する必要がある。線状化は、ベクター配
列内でのみ切断し、かつノックアウト構築体配列内では
切断しないように選択された適当な制限エンドヌクレア
ーゼでDNAを消化することによって行うことができ
る。 ES細胞へのDNA配列の導入は、選択した導入
方法に適した条件下でノックアウト構築体DNAをES
細胞に添加することによって行なう。複数の構築体をE
S細胞に導入すべき場合、各構築体をコードするDNA
を同時あるいは一度に導入することができる。
【0021】細胞をエレクトロポレーションに付する場
合、エレクトロポレーション装置を用いてES細胞およ
びノックアウト構築体DNAに電気パルスを適用する。
エレクトロポレーション後、適当なインキュベーション
条件下で細胞を回収する。次いで、該細胞をノックアウ
ト構築体の存在につきスクリーニングする。 スクリー
ニングは種々の方法を用いて行うことができる。マーカ
ー遺伝子が抗生物質耐性遺伝子である場合、致死濃度の
抗生物質の存在下で細胞を培養する。生き残った細胞は
ノックアウト構築体を取り込んだ細胞である。マーカー
遺伝子が抗生物質耐性遺伝子以外である場合、ES細胞
ゲノムDNAのサザンブロットを、マーカー配列に対し
てのみハイブリダイズするように設計されたDNA配列
でプローブすることができる。マーカー遺伝子が、その
活性が検出できる酵素(例えば、ベーターガラクトシダ
ーゼ)をコードする遺伝子である場合、適当な条件下で
酵素基質を細胞に添加し、酵素活性を分析することがで
きる。 ノックアウト構築体はES細胞ゲノムのいくつ
かの位置で取り込まれ、ランダム挿入事象の発生のた
め、各細胞ゲノムの異なる位置に取り込まれる。所望の
挿入位置はノックアウトすべきDNA配列に対して相補
的位置である。典型的には、ノックアウト構築体を取り
込むES細胞の約1〜5パーセント未満がノックアウト
構築体を所望の位置に取り込む。ノックアウト構築体を
適切に取り込んだ細胞を同定するには、Sambrookら(前
掲)によって記載されているような標準的方法を用いて
DNAを細胞から抽出する。次いで、該DNAを、特定
の制限酵素(類)で消化したゲノムDNAに対して特異
的パターンでハイブリダイズするように設計されたプロ
ーブを用いてサザンブロット分析する。別法としては、
ゲノムDNAは、特定のサイズおよび配列のDNA断片
を増幅するように特別に設計されたプローブを用いるP
CRによって増幅することができる(すなわち、適当な
位置にノックアウト構築体を含有する細胞のみが適当な
サイズのDNA断片を生じる)。
【0022】4.胚の注入/移植 適当な位置にノックアウト構築体を含有する適当なES
細胞を同定した後、該細胞を胚に導入する。導入は種々
の方法で達成できるが、好ましい方法はマイクロインジ
ェクションによるものである。マイクロインジェクショ
ンでは、約10〜30個の細胞をマイクロピペットに収
集し、適当な発生分化の段階にある胚に注入して、ES
細胞を発生分化中の胚に取り込ませる。 胚の適当な発
生分化段階は非常に種依存的であるが、マウスでは、そ
れは約3.5日齢である。該胚は妊娠した雌の子宮を潅
流することによって得られる。これを達成するための適
当な方法は当業者に知られており、また、Bradley(Rob
ertson編、前掲)によって記載されている。 正しい年
齢/発生分化の段階の何れの胚も使用するのに適する
が、好ましい胚は雄であって、ES細胞遺伝子によって
コードされた体毛色とは異なる体毛色についてコードす
る遺伝子を有する。このようにして、子孫は、(ES細
胞が発生分化中の胚に取り込まれたことを示す)モザイ
ク体毛色を探すことによって、ノックアウト構築体の存
在につき容易にスクリーニングすることができる。かく
して、例えば、ES細胞系が白色体毛についての遺伝子
を担持すれば、選択される胚は黒色体毛または茶色体毛
についての遺伝子を担持するであろう。 ES細胞を胚
に導入した後、該胚を偽妊娠仮親の子宮に移植する。何
れの仮親を用いることもできるが、それらは、典型的に
は、交配し十分に再生するその能力、およびその子供を
世話する能力について選択される。かかる仮親は、典型
的には、同一種の精管切除した雄と交配させることによ
って作製される。偽妊娠仮親の段階は移植が成功するた
めに重要であり、それは種依存的である。マウスについ
ては、この段階は偽妊娠約2〜3日である。
【0023】5.ノックアウトtob遺伝子の存在につ
いてのスクリーニング 仮親から生まれた子孫はまず体毛色についてスクリーニ
ングすることができ、そこでは、(前記したような)体
毛色選択戦略が用いられる。加えて、あるいは別法とし
て、子孫の尾組織からのDNAは、前記したサザンブロ
ットおよび/またはPCRを用いて、ノックアウト構築
体の存在についてスクリーニングすることができる。次
いで、モザイクであるように見える子孫がその生殖系に
ノックアウト構築体を担持してホモ接合ノックアウト動
物を生じると考えられる場合は相互に交配させる。もし
子孫が生殖系伝達を有するか否かが明確でないならば、
それらを親または他の株と交配させ、子孫のヘテロ接合
性についてスクリーニングする。該ヘテロ接合体は、前
記したように、DNAのサザンブロットおよび/または
PCR増幅によって同定することができる。 次いで、
ヘテロ接合体を相互に交配させてホモ接合ノックアウト
子孫を得ることができる。ホモ接合体は、この交配の作
出物である哺乳動物、ならびにヘテロ接合体であること
が知られている哺乳動物および野生型哺乳動物からの等
量のゲノムDNAをサザンブロッティングに付すことに
よって同定することができる。サザンブロットをスクリ
ーニングするためのプローブは前記したごとくに設計で
きる。
【0024】ノックアウト子孫を同定し特徴を決定する
ためには他の手段が利用できる。例えば、ノックアウト
された遺伝子、マーカー遺伝子、または双方をコードす
る転写体の存在または不存在についてmRNAを検出す
るノーザンブロット分析を用いることができる。あるい
は、ノックアウトされた遺伝子によってコードされる蛋
白質に対する抗体、またはこの遺伝子が発現された場合
はマーカー遺伝子産物に対する抗体を用いてウェスタン
ブロット分析をすることによって、これらの子孫の種々
の組織におけるノックアウトされた遺伝子の発現レベル
を評価することができる。さらには、ノックアウト構築
体遺伝子産物の存在または不存在を検出するのに適した
抗体を用いて、子孫からの種々の細胞の(細胞を固定し
抗体で標識するような)in situ分析および/またはF
ACS(蛍光標示式細胞分取)分析を行うことができ
る。
【0025】III. 本発明によるtob遺伝子が不活
性化されている細胞の単離および該細胞の性質 本発明の繊維芽細胞および頭蓋冠由来細胞は、上記のII
に記載した方法により作出されたノックアウト哺乳動物
から当業者に公知の定法により調製することができる。
具体的には、以下の通りである。繊維芽細胞を採取する
ためには、例えば、14.5日齢の胎児マウス(E1
4.5)より内蔵を除き、マウス本体部分をリン酸緩衝
液(PBS)で洗浄し、PBSに浸し、ナイフで細粉化
する。0.25%のトリプシンを含有するEDTA(3
ml)を添加し、細胞を含む試料を16G針に通す操作
を繰り返すことによってホモジネートする。37℃で一
定時間インキュベートした後、ダルベッコ改変EAGLE培
地を加え、遠心する。ペレットをダルベッコ改変EAGLE
培地を含む10cm皿に接種して37℃にて培養するこ
とによって、繊維芽細胞を単離することができる。
【0026】頭蓋冠由来細胞を単離するためには、マウ
スをクロロホルム吸入麻酔後、氷上に置き、頭蓋冠を無
菌的に採取する。頭蓋冠を冷PBS(−)に浸け、0.
1%コラゲナーゼと0.2%ジスパーゼ(dispase)を
含むPBS(−)(1ml)を用いて37℃で細胞を消
化する。7分毎に採取し、これに冷FCS(胎児ウシ血
清)を同量(1ml)加え、消化を停止する。この操作
を数回繰り返し、最後の数回分を回収し、α−MEMを
加え、細胞を洗浄し、1000rpmで5分遠心し、細
胞を回収する。10%FCSを含むα−MEM中に細胞
を浮遊させ、75−Tフラスコで24〜48時間培養す
る。細胞をPBS(−)で2回洗浄後、0.25%トリ
プシンで細胞を剥がし、α−MEM10mlを2回加
え、細胞を浮遊させ、細胞を洗浄し、1000rpmで
5分遠心し、細胞を回収する。上記操作によって頭蓋冠
由来細胞を単離することができる。
【0027】細胞の実際の培養条件は、培養すべき細胞
の種類に依存する。細胞の成長および増殖のための最適
条件も当業者であれば容易に決定できる。異なる濃度の
マクロおよびミクロの栄養素、成長因子、血清等を含有
する種々の培地を細胞について試験することができる。
同様に、細胞密度、培地温度、およびインキュベーター
中の二酸化炭素濃度のような他の培養条件も容易に評価
することができる。本発明の培養条件の一例を以下に示
す。
【0028】(1)tob遺伝子欠損ノックアウトマウ
スの繊維芽細胞 培地(400ml当たり):ダルベッコ改変EAGLE培地
(3.8g)、10%牛胎児血清、10%NaHCO3
(10ml)、3%L−グルタミン(13ml) 培地のpH:7.0 培養温度:37℃ 通気性:好気的条件下 (2)tob遺伝子欠損ノックアウトマウスの頭蓋冠由
来細胞 培地(500ml当たり):α−MEM培地(5.04
g)、10%牛胎児血清、1.1gNaHCO3 培地のpH:7.0 培養温度:37℃ 通気性:好気的条件下
【0029】本発明の細胞はtob遺伝子がノックアウ
トされているために種々の用途を有する。tob遺伝子
は細胞の増殖及び/又は分化の調節に関与していると考
えられるため、本発明の細胞は、細胞の増殖及び/又は
分化の調節の異常に関連する疾患に対する診断薬、治療
薬及び/又は予防薬をスクリーニングするために用いる
ことができる。有用な薬物についてのスクリーニング
は、一定範囲の用量にわたって候補薬物を本発明の細胞
に投与し、薬物が発揮する細胞増殖及び/又は分化調節
効果について種々の時点でアッセイすることによって行
なうことができる。細胞増殖速度は、継代培養を行なう
期間中の一定時期に細胞数を測定することにより評価す
ることができる。
【0030】また、細胞の分化の程度を評価するために
は、細胞を固定し、ALP(アルカリホスファターゼ)
の基質であるp−ニトロフェニル−ホスフェートを添加
することによって細胞を染色し、染色の度合いを評価す
ることによって分化の度合いを評価することができる。
あるいは細胞からmRNAを回収し、ALP、Osteocal
cinまたはOsteopontinの発現の程度をノーザンブロット
またはRT−PCRなどの当業者に周知の常法を用いて
評価することによっても分化の程度を評価することがで
きる。以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明
するが、実施例は本発明の例示を示すものに過ぎず、本
発明の範囲を限定するものではない。
【0031】
【実施例】実施例1:tob遺伝子を欠損するノックア
ウトマウスの作製 tob遺伝子を欠損するノックアウトマウスの作製は既
報の通り行った。具体的には以下の手順でノックアウト
マウスを作製した。ターゲッティングベクターを構築す
るために、λFIXII中の129/Svマウスゲノミ
ックライブラリーをスクリーニングし、4個のtob遺
伝子クローンを得た(Yoshida,Y.,他、Gene,191, 109-1
13 (1997))。サザンブロットハイブリダイゼーション
及びインサートのヌクレオチド配列決定によりtob遺
伝子は1個のエクソンから成ることが判明した(図
1)。このクローンの1つの15kbpのインサートを
pBluescriptにサブクローニングした。3−ホスホグリ
セレートキナーゼ遺伝子プロモーターの制御下にあるネ
オマイシン耐性遺伝子(neor)をtobエクソンの
HincII部位に挿入した。得られたプラスミド(2
5μg)をSalI部位で直線化し、J1胚性幹(E
S)細胞にエレクトロポレーションした(Li,E.,他、Ce
ll, 69, 915-926 (1992))。G418耐性ESクローン
を選択した後、tobがターゲッティングされたクロー
ンをプローブ1(図1)を用いてサザンブロットハイブ
リダイゼーションを行うことにより同定した。また、プ
ローブ2およびneoプローブを使用してサザンブロッ
ト分析を行い、相同組み換えを確認した。正確な変異を
有するクローンをC57BL/6J胚盤胞に注入した。
キメラの子孫をC57BL/6Jマウスと交尾させた。
変異体対立遺伝子の生殖系列伝達をマウス尾からのゲノ
ムDNAのサザンブロットハイブリダイゼーションによ
り測定した。ヘテロ接合のF1動物を異種交配させてホ
モ接合(tob-/-)マウスを得た。tobノックアウ
ト対立遺伝子のホモ接合はサザンブロットおよびイムノ
ブロットにより確認した(図2および図3)。図2およ
び図3の結果から、tob対立遺伝子が破壊されている
ことが確認できた。なお、抗Tobモノクローナル抗体
は、大腸菌で作製したTobのN末端170アミノ酸を
含む融合タンパク質でウサギを免疫化することによって
作製した。
【0032】実施例2:tob遺伝子欠損ノックアウト
マウス由来の繊維芽細胞の単離とその性質の解析 実施例1で作製したノックアウトマウスより繊維芽細胞
を単離した。14.5日齢の胎児マウス(E14.5)
より、先ず、10cm皿の上で内蔵を除いた。マウス本
体部分をリン酸緩衝液(PBS)で洗浄し、PBSに浸
し、ナイフで細粉化し、0.25%のトリプシンを含有
するEDTA(3ml)を添加した。細胞を含む試料を
16G針に通す操作を5回繰り返した後、37℃で5分
間インキュベートした。7mlのダルベッコ改変EAGLE
培地を加え、1000rpmで5分間遠心した。ペレッ
トを10mlのダルベッコ改変EAGLE培地を含む10c
m皿に接種して37℃にて培養した。繊維芽細胞の写真
を図4に示す。また、上記で単離された繊維芽細胞は、
1999年(平成11年)11月12日に日本国茨城県
つくば市東1丁目1番3号の通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所に受託番号FERM P−1764
1の下、寄託されている。
【0033】マウスより単離した繊維芽細胞は、10c
m皿に接種した1〜2日後に7.5×105細胞/10
cm皿に増殖したので、継代して培養を続けた。継代は
細胞密度が7.5×105細胞/10cm皿に達する3
日毎に行った。また、継代の際に、毎回細胞数を数え、
増殖の度合いを測定した。tob欠損ノックアウトマウ
ス由来の繊維芽細胞および野生型マウス由来の繊維芽細
胞をそれぞれ継代を行って培養した期間を通じての細胞
の増殖の度合いを測定した結果を図5に示す。図5の結
果から分かるように、野生型マウス由来の繊維芽細胞よ
りもtob遺伝子欠損ノックアウトマウス由来の繊維芽
細胞の方が増殖速度が速かった。
【0034】実施例3:tob遺伝子欠損ノックアウト
マウス由来の頭蓋冠由来細胞の単離とその性質の解析 実施例1で作製したノックアウトマウスから頭蓋冠由来
細胞を単離した。先ず、tob遺伝子欠損ノックアウト
マウス(1日齢)5匹を用意した。クロロホルム吸入麻
酔後、マウスを氷上に置き、活動性を抑制した。マウス
より頭蓋冠を無菌的に採取し、冷PBS(−)に浸けて
おいた。0.1%コラゲナーゼと0.2%ジスパーゼ
(dispase)を含むPBS(−)(1ml)を用いて3
7℃で細胞を消化した。7分毎に採取し、これに冷FC
S(胎児ウシ血清)を同量(1ml)加え、消化を停止
した。この操作を5回繰り返し、最後の3回分を回収
し、α−MEM30mlを加え、細胞を洗浄し、100
0rpmで5分遠心し、細胞を回収した。10%FCS
を含むα−MEM20ml中に細胞を浮遊させ、75−
Tフラスコで24〜48時間培養した。細胞をPBS
(−)で2回洗浄後、0.25%トリプシンで細胞を剥
がし、α−MEM10mlを2回加え、細胞を浮遊さ
せ、細胞を洗浄し、1000rpmで5分遠心し、細胞
を回収した。10%FCSを含むα−MEM10ml中
に細胞を浮遊させ、細胞数をカウントした。頭蓋冠由来
細胞の写真を図6に示す。また、上記で単離された頭蓋
冠細胞は、1999年(平成11年)11月12日に日
本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM P
−17642の下、寄託されている。
【0035】上記で得た頭蓋冠細胞を3日目毎に継代し
ていき、2回目の継代の時に、アスコルビン酸とβグリ
セロリン酸ナトリウムを含むα−MEM培地を有する直
径35cmの皿に細胞を接種した。3週間後、細胞を固
定し、ALP(アルカリホスファターゼ)の基質である
p−ニトロフェニル−ホスフェートで染色した。野生型
マウス由来の頭蓋冠細胞についても同様に染色を行なっ
た。得られた結果を図7に示す。図7の結果から分かる
ように、tob遺伝子欠損ノックアウトの頭蓋冠由来細
胞の方が野生型マウスの頭蓋冠由来細胞よりも強く染色
された。これらの結果より、tob遺伝子欠損ノックア
ウトマウスにおいては頭蓋冠由来細胞の分化が冗進して
いることが分かる。
【0036】上記と同様に、2回目の継代の細胞を10
cmの皿に接種した。翌日、BMP−2(Bone morphog
enetic proteins−2;300ng/ml)を加え、
0、1、3、5及び7日目にmRNAを回収した。これ
らのmRNAを用いて、ALP、Osteocalcin、Osteopo
ntin、tobおよびGAPDHの発現についてノーザン
ドットブロットにより測定した。結果を図8に示す。図
8の結果から分かるように、tob遺伝子欠損ノックア
ウトマウスの頭蓋冠由来細胞の方が野生型マウスの細胞
よりも、ALP、Osteocalcin及びOsteopontinの発現が
高いことが分かる。これらの結果より、tob遺伝子欠
損ノックアウトマウスにおいては頭蓋冠由来細胞の分化
が冗進していることが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明により、tob遺伝子が不活性化
されていることを特徴とする、マウス由来の繊維芽細胞
および頭蓋冠由来細胞が提供されることになった。本発
明の細胞は野生型の細胞と比較して増殖及び/又は分化
の程度に差異がある。本発明の細胞は、tob遺伝子の
生体内における機能を解明する研究のために有用であ
り、また、tob遺伝子が関与する疾患の診断薬、治療
薬または予防薬などの医薬のスクリーニングにも有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ターゲッティングベクター(ノックア
ウト構築体)、野生型ゲノムDNA、およびtob遺伝
子のターゲッティングされたローカスを示す模式図であ
る。
【図2】図2は、ノックアウトマウスにおける相同組み
換えを確認するサザンブロット分析の結果を示す図であ
る。3’外側プローブ(プローブ1)を使用して相同組
み換えを検出した。2頭のヘテロ接合体異種交配体のF
1子孫からの尾のDNAをEcoRVで消化し、サザン
ブロットハイブリダイゼーションに付した。tobロー
カスの遺伝子型を各レーンの上部に示す。DNA断片の
サイズを左側に示す。
【図3】図3は、ノックアウトマウスにおける相同組み
換えを確認するイムノブロット分析の結果を示す図であ
る。初代胚性繊維芽細胞から調製した蛋白質ライセート
をモノクローナル抗Tob抗体を用いるイムノブロッテ
ィングにより分析した。
【図4】図4はtob遺伝子欠損ノックアウトマウス由
来の繊維芽細胞の写真である。
【図5】図5は、tob遺伝子欠損ノックアウトマウス
由来の繊維芽細胞と野生型マウス由来の繊維芽細胞の培
養期間中における増殖の程度を示すグラフである。図5
において、−□−(Av.(+/+))は野生型マウス
の繊維芽細胞の結果を示し、−◇−(Av.(−/−)
はtob遺伝子欠損ノックアウト由来の繊維芽細胞の結
果を示す。
【図6】図6はtob遺伝子欠損ノックアウトマウス由
来の頭蓋冠由来細胞の写真である。
【図7】図7は、tob遺伝子欠損ノックアウトマウス
(−/−)および野生型マウス(+/+)の頭蓋冠由来
細胞のALPの基質で染色した結果を示す写真である。
【図8】図8は、tob遺伝子欠損ノックアウトマウス
(−/−)および野生型マウス(+/+)の頭蓋冠由来
細胞における、ALP、Osteocalcin、Osteopontin、t
obおよびGAPDHの発現についてノーザンドットブ
ロットにより測定した結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA20 BA80 CA02 DA02 EA04 FA10 GA14 HA20 4B065 AA91X AA91Y AB01 AC20 BA02 CA46 CA60

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 tob遺伝子が不活性化されていること
    を特徴とする、哺乳動物由来の繊維芽細胞。
  2. 【請求項2】 tob遺伝子が不活性化されていない野
    生型の繊維芽細胞よりも増殖速度が速いことを特徴とす
    る、請求項1に記載の繊維芽細胞。
  3. 【請求項3】 tob遺伝子が不活性化されていること
    を特徴とする、哺乳動物由来の頭蓋冠由来細胞。
  4. 【請求項4】 tob遺伝子が不活性化されていない野
    生型の頭蓋冠由来細胞よりも分化していることを特徴と
    する、請求項3に記載の頭蓋冠由来細胞。
  5. 【請求項5】 tob遺伝子が不活性化されているノッ
    クアウト哺乳動物由来の細胞である、請求項1から4の
    何れか1項に記載の細胞。
  6. 【請求項6】 ネオマイシン耐性遺伝子(neor)が
    tob遺伝子のエクソンのHincII部位に挿入され
    ていることによってtob遺伝子が不活性化されてい
    る、請求項1〜5の何れか1項に記載の細胞。
  7. 【請求項7】 哺乳動物が齧歯類である、請求項1〜6
    の何れか1項に記載の細胞。
  8. 【請求項8】 哺乳動物がマウスである、請求項1〜7
    の何れか1項に記載の細胞。
  9. 【請求項9】 受託番号FERM P−17641を有
    する細胞。
  10. 【請求項10】 受託番号FERM P−17642を
    有する細胞。
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