JP2001145449A - ノミ誘引方法及びノミ駆除装置 - Google Patents

ノミ誘引方法及びノミ駆除装置

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JP2001145449A
JP2001145449A JP2000270164A JP2000270164A JP2001145449A JP 2001145449 A JP2001145449 A JP 2001145449A JP 2000270164 A JP2000270164 A JP 2000270164A JP 2000270164 A JP2000270164 A JP 2000270164A JP 2001145449 A JP2001145449 A JP 2001145449A
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flea
fleas
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adhesive sheet
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English (en)
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Mitsuyoshi Suzue
光良 鈴江
Masaharu Kamei
正治 亀井
Masaru Nishikawa
勝 西川
Masaru Tauchi
賢 田内
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Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イヌ、ネコ等の動物に由来するノミを、効果
的に誘引するノミ誘引方法、それを用いてノミを誘引し
駆除するノミ駆除装置を提供する。 【解決手段】 順電流20mAを通電した時の発光主波
長が470±20nmであり、スペクトル半値幅が30
±10nmである高輝度発光ダイオードを発光させてノ
ミを誘引することを特徴とするノミ誘引方法、および前
記ノミ誘引方法により誘引されたノミを駆除するための
手段を設けたことを特徴とするノミ駆除装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イヌ、ネコ等の動
物に由来するノミを、効果的に誘引するノミ誘引方法、
それを用いてノミを誘引し駆除するノミ駆除装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イヌ、ネコ等の動物に由来するノミを駆
除する方法の1つに、光を用いてノミを誘引して捕獲す
る方法がある。例えば、豆電球を発光させて、その光に
誘引されてきたノミを粘着シートで捕獲する粘着トラッ
プ等が知られている。このような電球を用いる装置は、
消費電力が大きく、電池を電源とすると短時間で電池が
消耗してしまい、また電球自体が耐久性に乏しく、繰り
返し使用するとフィラメントが切れてしまうという問題
点があった。更に、電球から発光された光に対するノミ
の誘引効果が低く、十分にノミを捕獲、駆除し得なかっ
た。
【0003】このような問題を解決するため、光源とし
て発光ダイオードを用いて、望ましくは500〜600
nmを中心波長とする光を発光させて、ノミを誘引する
ことが検討されている。また、約450〜600nmの
波長を中心に持つ最大ピークと約50〜175nmの最
大ピーク半値幅とを有するスペクトルがノミを誘引する
のに有利であるとの報告もある。
【0004】しかしながら、実際のノミに対する誘引効
果はこれらの発光スペクトルでは十分とは言えず、特に
光源からの距離が離れるほどに満足できる効果が得られ
ないことがあり、さらなる検討が必要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況を鑑みてなされたものであり、従来よりもノミに対
して誘引効果が優れたノミ誘引方法、該誘引手段を用い
てノミを誘引し駆除するノミ駆除装置を提供することを
目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、以下の手段によって
上記課題を解決することを見出した。 (1) 順電流20mAを通電した時の発光主波長が4
70±20nmであり、スペクトル半値幅が30±10
nmである高輝度発光ダイオードを発光させてノミを誘
引することを特徴とするノミ誘引方法。 (2) 順電流20mAを通電した時の発光主波長が4
70±20nmであり、スペクトル半値幅が30±10
nmである高輝度発光ダイオードと、前記発光ダイオ−
ドの発光により誘引されたノミを駆除するための手段と
を設けたことを特徴とするノミ駆除装置。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、ノミを光により誘
引して、その誘引されたノミを捕獲する際のノミの誘引
・捕獲効果を改良するために鋭意検討した。その結果、
光源として、順電流20mAを通電した時の発光主波長
が470±20nmであり、スペクトル半値幅が30±
10nmである高輝度発光ダイオード(以下、「高輝度
LED」ともいう)を少なくとも1つ用いることによ
り、ノミは光源の方向に著しく誘引され、その誘引され
たノミを捕獲手段により、効率的に捕獲できることを見
いだした。なお、本発明でいう順電流20mAにおける
特性(発光主波長が470±20nmであり、スペクト
ル半値幅が30±10nm)は、高輝度LEDの定格値
を意味する。
【0008】本発明の高輝度LEDの一例のスペクトル
を図13に示した。この場合、色調としては純青色を呈
するものである。本発明において好ましい高輝度LED
とは、発光される光の光度が著しく大きいもので、具体
的にはその光度が0.3〔cd〕以上、好ましくは0.
5〔cd〕以上、より好ましくは1〔cd〕以上のもの
である。ここで〔cd〕は、光度の単位カンデラを表
す。
【0009】発光光度の測定において、未知の光度の算
出は既知の光度を有する発光スペクトルの発光強度を基
準とし、測定した未知の発光スペクトルの発光強度とを
相対的に対比させ類推することができる。また、光度
〔cd〕=照度〔lux〕×距離〔m〕2 の公式でも算
出できる。また、上記高輝度LEDの照度は大きいもの
が好ましい。照度は観測方向に垂直な単位面積当たりの
明るさである。
【0010】また、本発明においては、光源として上記
高輝度LEDを用いるが、他の要件は、上記本発明の効
果が得られれば特定の箇所にいずれの要件でも用いるこ
とができる。
【0011】本発明においては、上記高輝度LEDを少
なくとも1つ用いるが、2つ以上併用してもよく、更に
他の高輝度LEDを併用してもよい。併用される他の高
輝度LEDとしては、400〜600nmの発光波長を
有するものが良く、好ましくは425〜550nm、よ
り好ましくは450〜525nmである。また、その発
光波長として510nmの純緑色が特に好ましい。
【0012】上記でいう発光波長は、主波長の値であ
り、光の発光スペクトルにおけるドミナント波長を意味
する。本発明に用いる高輝度LEDの発光による光は、
発光スペクトルにおける波長分布が狭く、高色純度を有
することが好ましく、発光スペクトルのパターンが主波
長をピークに左右にほぼ正規分布している単色光が好ま
しい。
【0013】上記高輝度LEDの発光は、常時点灯方式
でもよいが、点滅方式であることが好ましい。これによ
り、より効率的にノミを誘引することができる。ここで
点滅させる周期としては、30Hz以下であることが好
ましく、より好ましくは20Hz以下である。更に、デ
ューティー比(1回のON−OFF時間に対するONし
ている時間の比率)は50%以下が好ましく、より好ま
しくは10%以下である。これにより、許容順電流値を
向上させることができ、高光度の光を長時間発光させる
ことができ、ノミの捕獲率をより向上させることができ
る。上記のように高輝度LED自体を点滅させる他に
も、高輝度LEDは連続で発光させ、シャッター等の光
を遮る手段を設けて点滅させてもよい。遠くにいるノミ
は、光に対して、その光が点灯しているときも点滅して
いるときも正の走行性を示し、その光に接近していく。
しかし、本発明者らの鋭意検討の結果、光を点灯させた
ときよりも点滅させたときの方がより顕著にノミが光源
へと誘引されることが判明した。
【0014】高輝度LEDを光源として用いると、乾電
池を長時間使用することが可能となり、省電力化を実現
し、またコードレス化も可能となり、屋外、犬小屋、タ
ンス、クローゼット等でも使用可能で、設置範囲が拡大
する。電源の形態は特に限定されないが、アルカリ電
池、マンガン電池、水銀電池、太陽電池、蓄電池、カド
ニカ電池等を用いることができ、場合によっては家庭用
電源を用いてもよい。また、充電式の電源を用いてもよ
い。また、高輝度LEDを光源として用いると、点滅動
作を制御し易く、デューティー比を変更して点滅サイク
ルを増やすのも容易である。
【0015】また、本発明者らは、上記本発明の高輝度
LEDを少なくとも1つ用いることに加えて、少なくと
も、ノミ捕獲対象領域内の特定の箇所における照度を、
ノミの誘引に有効な照度とすることにより、ノミは光源
方向に効果的に誘引され、捕獲手段により効率的に捕獲
できることも見出した。高輝度LEDの光の照射方向と
しては、上記特定箇所がノミを誘引するのに有効な照度
になるように照射されることが好ましい。具体的には、
設置面に対して水平方向もしくはやや下向きである。
【0016】本発明において、高輝度LEDからの光の
照射と、上記特定の箇所の照度をノミ誘引に有効な照度
とすることが相乗効果をもたらし、捕獲手段や光源の近
くにいるノミばかりでなく、かなり離れた場所のノミま
でが光源の方向に強く誘引されると考えられる。更に捕
獲手段の近傍に近づいたノミは、該箇所がノミ誘引に有
効な照度に照射されているので、確実に光源の方向に誘
引され、略1回の跳躍で捕獲手段に到達し捕獲される。
また、跳躍の着地点がずれて捕獲手段に乗らなかったノ
ミも、その後歩行により光源に接近していき、捕獲手段
に到達し捕獲される。
【0017】また、本発明においては、光源の後部に配
置されたリフレクターとか、電球の前部に配置された光
拡散板等を用いて光源自体を大きくしなくとも、ノミを
著しく効果的に誘引/捕獲することができるばかりでな
く、装置自体がコンパクトにでき、わずかなスペースで
も本発明の装置を設置することができる。
【0018】本発明において、「ノミ捕獲対象領域」と
は、ノミを捕獲しようとする領域のことを言う。例え
ば、本発明の捕獲手段を配置した床面、カーペット、畳
等の設置面が挙げられる。上記ノミ捕獲対象領域内の特
定の箇所とは、捕獲手段の端部から、ノミの1回の跳躍
で移動する最大距離(約30〜40cm程度)だけ離れ
た箇所である。また、本発明において、該捕獲手段の端
部から該最大移動距離だけ離れた箇所を、ノミ誘引に有
効な照度とするが、該箇所の少なくとも一部若しくはす
べてをノミ誘引に有効な照度とすればよい。この場合、
該箇所は、光源からの照射方向にあり、上記ノミ捕獲対
象領域内の最大照度を示す箇所である。
【0019】本発明において、上記特定箇所への光源か
らの光の照射とは、光源から直接該箇所へ光が照射され
る場合、光源からの光が反射面により反射した反射光が
該箇所へ照射される場合、及び上記直接的な光と上記反
射光の両方が該箇所へ照射される場合を含む。本発明に
おいては、上記直接的な光と上記反射光の両方が該箇所
へ照射される場合が好ましい。
【0020】また、ノミを誘引するのに有効な照度は、
好ましくは10〔lux〕以上、より好ましくは20
〔lux〕以上、更に好ましくは30〔lux〕以上で
ある。
【0021】本発明においては、ノミ捕獲対象領域内の
特定の箇所における光の照度を、ノミを誘引するのに有
効な照度とするが、光源からの光は、該特定の箇所ばか
りでなく、該箇所から、光源の光の照射方向に離れた箇
所及び/又は該箇所から光源に近い箇所にも照射される
ことが好ましい。
【0022】本発明においては、上記ノミ捕獲対象領域
内の特定の箇所における光の照度を、ノミを誘引するの
に有効な照度とする手段としては、いずれの手段でもよ
いが、光源として前記本発明の高輝度LEDを用いる以
外に、光源から光を反射面で反射させて、光源からの光
ばかりでなく該反射光を用いる手段を併用することが好
ましい。
【0023】以下、光源からの光ばかりでなく、光源か
らの光を反射面で反射させて、該反射光を用いる手段に
ついて説明する。本発明においては、該反射面からの反
射光を、前記捕獲手段の外側からノミの1回の跳躍での
最大移動距離だけ離れた箇所のうち少なくとも一箇所が
ノミを誘引するのに有効な照度となるように、光源から
の光とともにノミ捕獲対象領域内に照射させることが好
ましい。
【0024】反射面で反射した光の光度は、大きいほう
が好ましいので、反射面の反射率が高いことが好まし
い。具体的には、反射面の全反射率〔(反射した光の光
度/光源から入射した光の光度)×100で表される〕
は、50%以上が好ましく、より好ましくは80%以上
である。ここで全反射率とは、鏡面反射率(正反射率)
と乱反射率(拡散反射率)の和をいう。本発明において
は、反射面が乱反射するものでもよい。ここで、上記全
反射率〔鏡面反射率(正反射率)と乱反射率(拡散反射
率)〕は、例えば変角光度計(ゴニオフォトメーター)
により測定することができる。
【0025】反射した光の波長としては、ノミを効率的
に誘引できる波長であれば上記光源からの光と同じで
も、変化してもいずれでもよい。本発明においてノミを
誘引するのに有効な反射光とは、反射した光がノミを誘
引することができる波長、光度を有するものである。そ
の波長としては、発光主波長470±20nm(かつス
ペクトル半値幅30±10nm)の他、400〜600
nmでもよく、光度としては、0.15〔cd〕以上が
挙げられる。
【0026】このような反射面を有する反射板として
は、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、真鍮、クロ
ム等の金属またはそれらの合金、あるいはこれらの金
属、合金を基体上に被覆した反射板(鏡等)、硅素酸化
物、チタン酸化物、花崗岩、石灰石、大理石、石膏、ガ
ラス、人工ルビー、人工ダイヤ、人工エメラルドなどの
単結晶等の無機材料またはそれらの混合物、あるいはこ
れらの材料を基体上に被覆した反射板、木材、絹、木
綿、紙等の天然材料またはそれらの混合物、あるいはこ
れらの材料を基体上に被覆した反射板、等が挙げられ、
上記特性を満足させるものが挙げられる。
【0027】また、所定の基体を、低密度ポリエチレン
(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ
エチレン(PE)、超低密度ポリエチレン(VLDP
E)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ
塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(NY)、延伸
ナイロン(ONY)、延伸ポリプロピレン(OPP)、
未延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリスチレン(PS)、エチレン
−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の樹脂で被
覆して、上記特性を満足させたものも挙げられる。上記
において基体としては、ボール紙、厚紙等の紙、樹脂シ
ート、金属板、ガラス等が挙げられる。
【0028】これらの中で好ましいものとしては、基体
としてのボール紙又は樹脂シートに、上記材料(金属材
料、無機材料、天然材料等)を被覆し、更にLDPE、
HDPE、PE、VLDPE、EVA、PVDC、PE
T、EVOH等の樹脂で被覆したものが挙げられ、より
好ましくは基体としてのボール紙に、上記材料を被覆
し、更にPETで被覆したものである。また、上記反射
面の光の反射を調整するために、研磨処理、陽極酸化処
理等の処理を施すこともできる。
【0029】上記反射面の色としては、反射光と関係す
るが、具体的には白、灰色、青、緑、黄、銀色、金色、
茶色等が挙げられる。
【0030】反射面が乱反射するものである場合、乱反
射率としては、好ましくは50〜100%であり、より
好ましくは80〜100%である。
【0031】乱反射させるためには、上記の反射板にお
いて、基体上にガラス、アルミニウム、銀等の金属、樹
脂、気泡等の光拡散性物質の粉、細片、ビーズを有する
もの等が挙げられる。上記光拡散性物質は基体上にドッ
ト状またはストライプ状に設けることができる。また、
上記反射板の反射面に、小孔や突起を設けたり、階段状
に成形したりするような凹凸を設けて乱反射させること
もできる。更には、反射率の異なる、表面が凹凸状の透
明なガラスや樹脂を積層したシートを反射板上に被覆す
ることで乱反射させることもできる。
【0032】上記のような特性を有する反射面は、本発
明において、複数用いることができる。本発明における
反射面を用いる場合には、ノミを誘引するのに有効な光
を発光するための光源としては、前記高輝度LEDを少
なくとも1つ用いるが、これと共に併用でいる光源とし
ては、白熱電球、豆電球、蛍光灯、高輝度LEDなど、
ノミを誘引するのに有効であればどのような光源も使用
することもできる。しかし、消費電力が少ない、寿命が
長い、ノミの誘引効果が高い波長の光を出せる等の点か
ら、高輝度LEDを用いることが好ましい。
【0033】特に、特定の光度であって、特定の範囲の
波長を有する光を発する上記高輝度LEDを選択して用
いることが好ましい。
【0034】上記反射面を用いることにより、人の生活
環境で発生、存在するノミ、特にイヌ、ネコから離れた
ノミに対して、優れた誘引活性を得ることができ、その
誘引されたノミを捕獲手段により著しく高い率で捕獲す
ることができる。
【0035】本発明においては、レンズ等を使用して光
源からの光を遠方に照射させることもできる。
【0036】上述のような反射面は、その反射光が光源
からの光とともにノミ捕獲対象領域に照射され、該領域
内における、前記捕獲手段の端部からノミの1回の跳躍
での最大移動距離だけ離れた箇所においてもノミを誘引
するのに有効な照度となるように、光源からの光が到達
する側に傾斜されていることが好ましい。これにより、
光源としての更なる相乗的な効果をもたらし、誘引活性
を速くすることができるし、かつ装置がコンパクト化さ
れても装置の周囲に誘引されたノミを確実に捕獲するこ
とができる。
【0037】傾斜をつけた反射面に光が映ると、周囲の
床面(ノミ捕獲対象領域)に反射して、反射面自体もノ
ミが光源と感知し、誘引されたノミは反射面にめがけて
飛び込む現象がみられる。
【0038】反射面について、設置面(水平面)に対し
てつける傾斜角度Xは、最小が光源からの光を最低限床
面に入射できる角度から最大が90°未満である。その
角度は、好ましくは5〜60°、より好ましくは10〜
25°である。
【0039】本発明において、反射面は、光源より下方
に配置され、且つ光源からの光の照射方向における設置
面上に配置されることが好ましい。これにより、装置の
設計上都合がよく、装置のコンパクト化が可能になる。
【0040】本発明における前述の反射面を用いる場合
では、光源の光が反射面に映るようにする関係上、光源
の高さと反射面との位置関係が非常に重要である。反射
面から反射した光は、ノミの誘引活性の上からその全部
が床面に向かうようにするのが好ましい。
【0041】光源Lの高さは低い方が良く、これは光源
Lの高さが高くなるほど、1)光源の指向特性には限界
があるため、また2)光源が離れるほど、反射面に対す
る照度(ルックス)が低下するため、反射面に光が映り
にくくなるという点によるものである。従って、光源L
の位置は、本発明の装置の一実施態様を表す図2に示す
ように、反射面(図2の装置は、反射面が捕獲手段であ
る粘着シートも兼ねている)の光源に最も近いポイント
Bを基準として、そこから上方への距離が0〜10cm
が好ましい。より好ましくは0.5〜5cmである。
【0042】一方、反射面の光源に最も遠いポイントA
は、反射面の下端に当たり、また装置の最前部に当たる
が、装置を構成する上での制約がある点に配慮する必要
がある。例えば、 (1) ノミの跳躍力からみて高さは低いほど入りやすい、
(2) ポイントAの高さが低いほど光源の光が映りやすい
などの点から、低いほど良いが、他面では(3) 装置の最
前部を構成する部材の強度上からの必要な厚さ、(4) 粘
着シートの下端部を止め支持するための係止部の高さ、
(5) 入ったノミが外へ逃げないための高さなどの点か
ら、ある程度の高さ(h)を必要とする。これらの点を
総合して選択することが必要である。
【0043】従って、ポイントAの高さは、設置した床
面から5cm以下が好ましい。より好ましくは2cm以
下である。ポイントAの高さの下限は、装置強度を保て
る程度であればよく、装置材質によっても異なるが、2
〜3mmとすることが好ましい。ポイントAの高さが低
ければ、捕獲部への侵入が容易になるため、ノミの捕獲
効率をより向上できる。
【0044】本発明において、反射面の大きさとして
は、30cm2 〜500cm2 が好ましく、より好まし
くは60cm2 〜100cm2 である。
【0045】以下、上記以外の本発明の構成について説
明する。本発明において、上記光源の光の照射により、
光源の方へ誘引されたノミを捕獲する捕獲手段として
は、誘引されたノミを捕獲、あるいは殺虫できるもので
あればいずれでもよい。例えば、誘引されたノミを粘着
力で捕獲できる粘着シート、静電気にて吸着するシー
ト、誘引されたノミを電気的に殺虫できる電撃殺虫装
置、殺虫剤塗布シート、水を入れた容器等が挙げられ
る。これらの中でも粘着シートが好ましい。
【0046】ノミを粘着力で捕獲できる粘着シートとし
ては、従来の粘着シートを用いることができる。この粘
着シートは、装置のシート装着部に上部又は下部等より
貼着、挟持、ネジ止め、はめ込み式などにより設けるこ
とができる。粘着シートは、複数層を両面粘着シートに
して剥がしながら何回でも使用したり、一面又は両面を
洗い流しながら使用したり、表裏両面を使えるようにす
ることができる。
【0047】なお、粘着シートに直接子供の指やペット
の足などが触れないようにするため、またほこりや昆虫
が入ってその粘着面を塞がないようにするために、粘着
シートの上に格子等の被覆部材を設けると良い。格子等
の被覆部材は、その材質が透明で粘着面(これが反射面
も兼ねる場合)からの光の反射を阻害しないものがよ
く、或いはその面がよく反射する材質のもので構成する
ようにしてもよい。また、格子等の被覆部材は粘着シー
トから少し離して設けて取り外しができるようにするの
がよく、汚れたときに適宜取り外して洗浄可能にするこ
ともできる。また、上記格子等の被覆部材、更に本発明
の装置の構成部材は、撥水剤、撥油剤、帯電防止剤等で
処理されてもよく、これにより汚れがつきにくくなる。
格子等の被覆部材を粘着シートから離して設ければ、接
近してきたノミが、被覆部材と粘着シートとの間の隙間
をスムーズに通過できる。したがって、接近してきたノ
ミの捕獲効率をより向上できる。
【0048】粘着シートは、それ自体が上述の反射面に
なっていてもよいし、反射面とは別に設けていてもよ
い。粘着シートは、シートの上面に粘着剤を予めあるい
は使用するに際し塗膜が形成されるようにすればよい。
粘着シートが反射面とは別に設けられている場合、その
塗膜の表面が一般に平滑なものであっても、凹凸等を有
してもよい。ノミを捕獲できるものであれば、粘着面の
形状は任意であって特定のものに限定されることはな
い。また、粘着剤は、ノミを有効に捕獲できるものであ
ればいずれのものでも用いることができる。粘着面は、
粘着スプレーなどによる粘着面でもよい。粘着シートの
表面が凹凸を有するものとして、粘着シートが立体的網
目形状、立体的格子状のものが挙げられる。そのような
粘着シートは、発泡率を高くして形成した網目状ないし
立体的格子状スポンジ或いは網目状ないし立体的格子状
の針金加工体、ハニカム状のもの(素材紙、ダンボー
ル、樹脂、発泡体、金属、ゴム、スポンジ等)の表面全
体に粘着剤を、浸漬処理、スプレー等により付着させて
粘着性を付与して、作製することができる。これによ
り、光透過性がよく、且つ粘着箇所が大きくなる。
【0049】粘着シートの大きさは、使用する室内の大
きさやノミの捕獲効率などによって決まるが、例えば5
cm〜10cm×7cm〜15cmが好ましい。
【0050】また、本発明においては、捕獲手段として
の粘着シートが上記反射面も兼ねる場合が好ましい。こ
れにより、光源による光とその反射光を利用すること
で、該粘着シート面積の大小に関わらず、高効率でノミ
を捕獲することができ、これにより、該シートの面積を
小さくすることができ、ノミ捕獲装置のコンパクト化が
可能になり、屋外等への持ち運びが簡便となったり、該
装置の専有面積を小さくできる。この場合、反射面と粘
着面を兼ねるものとしては、反射率の高い反射板上に、
高い光透過率と低い光吸収率を有する粘着剤を塗工した
もの等が挙げられる。
【0051】上記のような反射面が、粘着シートの粘着
面と別に設けられている場合には、(1) 粘着シートを光
透過性材料とし、そのシートの下に反射板を重ねる形
態、(2) 粘着シートの上に、ノミの捕獲に障害にならな
いような、多数の穴あるいはスリットを有する被覆部材
(この形態としては格子状、ストライプ状、網目状等が
挙げられる)を設け、その被覆部材の表面が反射面とな
る形態、(3) その他、粘着シートとは別に装置の一部
(装置本体や光源上部に設けられた庇の裏側等)が反射
面となる形態、及び(4) これらの形態を組み合わせたも
のを挙げることができる。本発明においては、反射面は
装置中複数あってもよい。
【0052】本発明を実施するに当たり、その方法及び
装置には、他の誘引手段あるいは殺虫手段を一緒に設け
てもよい。そのような例としては、ヒータ等の加熱手
段、炭酸ガス発生装置、酪酸、乳酸等の誘引剤を含有す
る手段等を挙げることができる。例えば、酪酸、乳酸等
の誘引剤を含有する手段としては、本発明の装置のいず
れの場所にも設置することができる。特に、粘着シート
の粘着材及び/又はシートに上記誘引剤を置いたり、添
加したり、練り込み、塗布、含浸、噴霧、貼着、印刷す
ることができる。
【0053】更に必要に応じて、アレスリン、レスメト
リン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリン、
シフルトリン、フエンプロパトリン、トラロメトリン、
シクロプロトリン、フェンバレレート、エスフェンバレ
レート、エトフェンプロックス、エンペントリン、プラ
レスリン、トランスフルスリン、フェノトリン、シフェ
ノトリン等あるいは、それらの異性体、誘導体、類縁体
を含むピレスロイド系化合物、ジフルベンズロン、テフ
ルベンズロン、クロルフルアズロン、ブプロフェジン、
フェノキシカルブ、メトプレン、ハイドロプレン、ピリ
プロキシフェン等の昆虫成長制御剤(IGR)、ピリミ
フォスメチル、ダイアジノン、ピリダフェンチオン、フ
ェニトロチオン、クロルピリホスメチル、クロルピリホ
ス、ジクロルボス、マラソン、ジメトエート、ジメチル
ビンホス、サリチオン、トリクロルホン、エチオン等の
有機リン系化合物、カルバリル、メトルカルブ、イソプ
ロカルブ、フェノブカルブ、プロポキスル、キシリルカ
ルブ、エチオフェンカルブ、ベニダイオカルブ、ピリミ
カーブ、カルボスルファン、メソミル、オキサミル等の
カーバメイト系化合物等の殺虫剤を含有させる手段が挙
げられ、具体的には本発明の捕獲装置の一部や、粘着シ
ートの粘着剤及び/又はシートに上記殺虫剤を直接若し
くは間接的に、殺虫剤をそのまま若しくは希釈して、練
り込み、塗布、含浸、噴霧、貼着、印刷、添加すること
ができる。
【0054】本発明における駆除対象としては、屋内外
に生息するノミ類であり、特に屋内で飼っているネコ、
イヌ等のペットから遊離したノミを駆除するのに好適で
ある。具体的には、イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ、ケ
オプスネズミノミ、ネズミフトノミ、メクラネズミノ
ミ、ヤマトネズミノミ、ヨーロッパネズミノミ、ネズミ
スナノミ等を挙げることができる。
【0055】本発明を実施するのに適する装置の一例を
図1に示す。ノミ捕獲装置1の本体2は、光源の保持部
3と粘着シートの保持部(捕獲部)4からなっている。
光源保持部3には、光源(高輝度LED)8、9が取り
付けられており、光源8、9の光の照射方向の設置面
(床面あるいはノミ捕獲対象領域)上に、粘着シート保
持部4の上部に収容された粘着シート5が配置されてい
る。粘着シート5は、光源8、9の光の照射方向に傾斜
している(傾斜角度X°)。なお本体2は、透明ないし
半透明の透明部材(透明プラスチック、ガラス等)によ
って形成することもできる。
【0056】粘着シートの保持部4には、大きさが9×
8cmの粘着シート5が収容されており、更に該シート
5の上方に格子6が装着されている。格子6は縦9本、
横1本の桟からなっており、粘着シート5を収容した枠
内に嵌まるようにすると良い。また、格子6は、粘着シ
ート5を交換するために、面7と格子6とが交差する線
を中心に回動するようにしてもよい。この場合、図1に
示すように、格子6に開口部を設け、格子6が開いた際
に格子6が光源に接触しないようにすることができる。
図1において、粘着シート5は、本発明でいう反射面も
兼ねている。
【0057】光源の保持部3は直方体の形状であって、
粘着シート5に面しかつ床面に対してほぼ直立している
面(捕獲装置顔部)7には、床面から6cmの高さに、
2つの光源8、9が取り付けられている。光源8は青の
高輝度LEDであり、光源9は緑の高輝度LEDであ
る。この光源の保持部3の内部には、高輝度LED用基
板と単2アルカリ乾電池2本を収容した。
【0058】ノミ捕獲装置1の本体2の大きさは、(巾
×全長×高さ)が115×135×65mmであって、
小型であった。
【0059】前記装置の一部のみを表した図5あるいは
図6に示すように、前記の面7の光源8、9の取り付け
位置より上に庇10を取り付けて、装置の上方への光の
漏れを防止でき、人に対しての光の刺激を小さくするこ
とができる。
【0060】図1に示す装置に、図6に示した庇10を
設けた装置の更に詳細な装置の概念断面図を図8に示
す。図8に示す装置1には、図1及び6と同様に、光源
41、庇10、格子6、面7、粘着シート15が設けら
れている。格子6は、粘着シート15を交換するため
に、面7と格子6とが交差する線を中心に回動するよう
な構成となっており、上記の如く格子6には、開口部が
設けられている。装置1本体の内部には、乾電池32、
その上にクッション材35、クッション材35の更に上
部に、スイッチ33と光源41に接続した電子部品基板
34が設けられている。
【0061】上記において、庇10、格子6、面7自体
を反射面11としてもよい。格子6と庇10を反射面と
した例として、図7に示す別の態様のノミ捕獲装置を挙
げることができる。図7は、装置の側面の概要図を示し
たものである。図7に示す装置は、反射面11が3つ設
けてある。即ち、庇10の突出部を大きくし、該庇10
の下部の面(光源40に近い面)を第一の反射面11と
する。更に格子6の上部表面を第二の反射面11とす
る。また、装置本体において、粘着シート31に直面し
ている面を第三の反射面11とし、且つ粘着シートとし
て透明な粘着シート31を用いる。これにより、光源か
らの光は透明な粘着シート31を透過し、該第三の反射
面11で反射させることができる。
【0062】図9に、別の態様のノミ捕獲装置1を示
す。このノミ捕獲装置1においては、粘着シート保持部
4の、粘着シート5が設置された面の外側に傾斜面4
a,4bが設けられている。粘着シート5が設置された
面の前方側の(光源保持部3側とは反対側の)傾斜面4
aは、粘着シート5表面(反射面)に略平行かつ略面一
な傾斜面(傾斜角度X°)になっており、粘着シート5
の前端より0.5〜2cm(突出量F)前方に突出して
いる。傾斜面4a前端のポイントAの高さは2〜3mm
になっている。粘着シート5が設置された面の側方側の
傾斜面4bは、傾斜角度X°より大きい傾斜角度Y°
(例えば15°〜70°)で傾斜しており、それら傾斜
面4bの端部の高さは、ポイントAと同様に2〜3mm
になっている。なお、粘着シート保持部4と、光源保持
部3の光源(高輝度LED)8,9より下方の部分と
は、光源8,9からの光が透過するような透明ないし半
透明にされている。すなわち、装置1の設置面に隣接な
いし近接する面が、光透過性を有する部材からなってい
る。従って、光源保持部3の後側を除けば、装置1の周
囲に光源8,9からの光がいきわたって影が形成されな
いため、装置1の周囲にまで接近したノミが影に入って
光源8,9の方向を見失うことがない。そしてノミは、
光源8,9を目指して傾斜面4a,4bを移動していき
(登っていき)、粘着シート5に向かって接近してい
く。
【0063】傾斜面4a,4bは、ノミが滑ることなく
スムーズに登れる滑り止め面にしておくことが好まし
い。例えば傾斜面4a,4bを、シボ加工やライン引き
加工によって凹凸面にしておくことができる。また、傾
斜面4a,4bが樹脂からなる場合、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン等にゴム系を混練したり、表面に滑り止め剤をコー
ティングやスプレー等で塗布したりしてもよい。
【0064】粘着シート5の上には、隙間Sを隔てて格
子6が設けられている。格子6の前端部の両側は支持片
4cによって支持されている。格子6の後端部(光源保
持部3側の端部)の両側は、軸支片4dによって回動自
在に軸支されている。一対の支持片4cの間と、支持片
4cと軸支片4dとの間に、ノミが通過可能な隙間Sが
形成されている。すなわち、粘着シート5の光源保持部
3側の辺を除く三辺に沿って隙間Sが形成されている。
格子6には、格子6を開いた際の庇10との干渉を防ぐ
開口部6aが設けられている。
【0065】光源保持部3の光源8,9より上方の部分
は着色されている。例えば青ないし紫に着色することが
できる。そして、光源8,9の上方に、同様に着色され
た庇10が設けられている。この庇10は、平板部10
bの所定箇所に上方に凸なドーム部10aを設けた構成
である。光源8,9は、平板部10bの下面より下方に
配置されている。ドーム部10aは光源8,9の直上に
配置されている。このようなドーム部10aを設けたと
ころ、ノミ捕獲効率が向上した。
【0066】図10は図9の装置1の縦断面図である。
図10に示すように、庇10の平板部10bは、装置1
の設置面に対して略平行に、光源保持部3の前側の面7
から1〜3cm程度突出している。ここでは、光源保持
部3の光源9より上方の部分が、着脱可能な蓋部3aと
されている。蓋部3aは、光源保持部3にその蓋部3a
を係止するための係止部(係止爪)3bを備えている。
【0067】光源9の端子は、電子部品基板(回路基
板)34に平行に延びて基板面上に配置されるとともに
その基板34に直接接続されている。光源9の光軸の方
向は、装置1の設置面に対して平行にすることができ
る。図中に角度範囲Zで示すように、設置面に平行な方
向に対して例えば−45°〜0°の範囲で光軸を傾ける
こともできる。ここで、設置面に平行な方向に対して下
方をマイナスとする。装置1の設置面に平行な方向にお
ける光源9と粘着シート5前端との間隔Lは、例えば1
〜15cm、より好ましくは5〜10cmとすることが
できる。また、粘着シート5後端(光源9に最も近いポ
イント)から光源9までの高さHは、例えば0.5〜3
cmとすることができる。
【0068】図11は図10の装置1の分解斜視図であ
る。なお、ここでは蓋部の図示を省略した。図11に示
すように、基板34両側端には、電源である乾電池32
(図10参照)と電気接続するための端子36,37が
設けられている。端子36,37は、基板34から下方
に延びており、その先端に、乾電池32の端子に当接す
るコイル部(付勢部)36a,37aが設けられてい
る。蓋部を除いた、光源保持部の下方の部分(台部)3
bの上面には、挿通孔36b,37bが設けられてい
る。これら挿通孔36b,37bに、基板34の端子3
6,37先端に設けられたコイル部36a,37aを挿
入することで、コイル部36a,37aを台部3b内に
装着される乾電池に電気接続可能にできるとともに、基
板34を台部3bに固定できる。基板34を上記構成と
することと、蓋部3a(図10参照)を着脱自在とする
ことにより、装置1の組立て性が向上されている。ま
た、装置1がコンパクトになっている。
【0069】次に、図12に基づいて粘着シート5を備
えた捕獲手段の一例を説明する。図12(A)に示すよ
うに、この捕獲手段45は、粘着シート5が設けられた
長方形状の捕獲板46と、捕獲板46の一辺に折り畳み
可能に接続された被覆板47とを備えている。最初、捕
獲板46に設けられた粘着シート5は剥離紙5aによっ
て覆われている。捕獲板46にはつまみ48が設けられ
ている。図12(B)に示すように、使用時には、被覆
板47を折り畳んで、捕獲板46の粘着シート5が設け
られた面とは反対側の面に重ねるとともに、つまみ48
を把持しながら捕獲板46から剥離紙5aを剥がして粘
着シート5を露呈させる。この状態で、捕獲手段45を
図9に示したようなノミ捕獲装置1にセットする。粘着
シート5に多数のノミが捕獲されたら、捕獲手段45を
ノミ捕獲装置1から取り外して廃棄する。この際図12
(C)に示すように、被覆板47を折り返して、粘着シ
ート5の上に被覆板47を重ね合わせる。こうすること
で、ごみ箱等の容器に粘着シート5が張り付くことを防
止できる。また、捕らえたノミを覆い隠して清潔に処理
できる。
【0070】ノミ捕獲装置としてさらに効率良く捕獲で
きるようにするためには、さらに改良することができ、
例えばいかなる方向からも光源の光、反射面からの反射
光がノミに見えるように映り、かついかなる方向からも
ノミが誘引されるようにするのが良く、そのような装置
としては図3に示す丸形のノミ捕獲装置(この装置の平
面図を図4に示す)を構成することができる。
【0071】図3のノミ捕獲装置1は、本体2が丸い笠
状の粘着シートの保持部14と円筒状の光源の保持部1
3からなっている。粘着シートの保持部14の傾斜した
上面には粘着シート15が収容されており、その上に放
射状の骨をもつ格子16が装着されている。ここで、粘
着シート15は、本発明でいう反射面も兼ねる。円筒状
の光源の保持部13の周囲の側面17には4つの光源1
8が等間隔で設けられている。
【0072】本発明の装置の他の実施態様の例として、
垂直断面の形状が略長方形(大きい面積の面が底面とな
る)である装置本体の内部の略中央に光源が設けられて
おり、その光源の上の装置本体の上面に、外部と接する
格子が設置されている。該装置本体の側面には、レンズ
が設置されている。また、該装置本体内部の該光源の周
辺部(上記格子の下方)には、ノミを捕獲できる粘着シ
ートが配置されている。その光源の光の照射方向は、少
なくとも、設置面に対して略平行で上記レンズの設置位
置方向である。光源からの光は、レンズを通って、捕獲
手段の端部からノミの1回の跳躍での最大移動距離だけ
離れた箇所のうち少なくとも一箇所がノミを誘引するの
に有効な照度となるように、ノミ捕獲対象領域に照射さ
れる。また、レンズを使用しているので、より遠方にも
光源からの光が照射される。この光源からの光の照射に
より誘引されたノミは、装置本体上面の格子から装置内
部に入り、上記格子の下方に位置する粘着シートで捕獲
される。
【0073】また、上記図1あるいは図3などのよう
に、粘着シートの上方に光源を配置する以外に、更に他
の場所にも光源を配置することができる。例えば、図2
に示すノミ捕獲装置の側面の概要図を用いて説明する
と、光源L以外に、粘着シート下端(捕獲手段端部)A
付近の装置内部に第二の光源を配置することができる。
また、該粘着シート下端Aに接する装置本体側面にレン
ズを設け、該第二の光源からの光をレンズを通して、ノ
ミ捕獲対象領域に照射することができる。レンズを使用
しているので、より遠方にも光源からの光が照射され
る。また、図2において、光源L以外に、粘着シート下
端(捕獲手段端部)Aの下方の装置本体の底面に、伸縮
自在のレバーやコードを取り付け、そのレバーやコード
の装置の反対側の先端部に第二の光源を配置することが
できる。そのレバーやコードの内部には電源と該光源に
接続された電線が通っている。装置を使用する時のその
第二の光源の位置は、捕獲手段の端部Aからノミの1回
の跳躍での最大移動距離だけ離れた箇所のうち少なくと
も一箇所であることが好ましい。
【0074】本発明においては、ノミ捕獲装置の装置本
体に、主波長が470±20nmであり、スペクトル半
値幅が30±10nmである光の他、400nm〜60
0nmの波長の光を吸収する色調を施してもよい。光の
影響による影を生じないようにするために透明としても
よい。
【0075】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0076】実施例1 高輝度発光ダイオード(以下、単に「高輝度LED」と
いう)の発光波長域とネコノミ誘引力との関係について
調べた。 供試昆虫:ネコノミ羽化後4〜6日齢 試験方法:図6及び図8に記載のノミ誘引装置の一方の
光源のみに、下記表1に示す6種の高輝度LEDを装着
し6種のノミ誘引装置を準備した。使用した6種の高輝
度LEDの主波長および半値幅を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】上記のノミ誘引装置6種を、図14に示す
大型容器(20)内に以下のようにセットした。各装置
を、ネコノミ放飼ポイント(22)を中心とする円周方
向に角度8.5°の間隔で(22)からの距離が91.
5cmとなるように配置し、光源を(22)に合わせて
セットした。なお、光源の照射方向を、ネコノミ放飼ポ
イントからの距離91.5cmの円弧の弦に垂直となる
ようにセットした。つぎに、(20)内部が暗黒状態と
なるように蓋をし、ネコノミを放ち、各高輝度LEDを
点灯した。1晩経過後に、粘着シートに捕獲されたネコ
ノミを数えて、評価した。なお、捕獲率(%)は、誘引
・捕獲されたネコノミの数に基づいて下記式より求め
た。
【0079】
【数1】
【0080】なお、発光ダイオードの点灯条件として
は、以下の3通りの条件で試験を行った。 試験1:6種の発光ダイオードの光出力を約1200μ
Wと一定条件にした連続点灯試験。 試験2:6種の発光ダイオードの光源光度(照度)を約
1.5cdと一定条件にした連続点灯試験。 試験3:6種の発光ダイオードのLED順電流値を約1
0mAと一定条件にした連続点灯試験。 結果を表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】表2の結果より明らかなように、試験1〜
3のいずれの試験条件においても、本発明の高輝度LE
Dがネコノミ誘引力において顕著に高活性であることが
わかった。
【0083】実施例2 実施例1と同様のノミ誘引装置および大型容器(20)
を用い、本発明の高輝度LED(主波長470nm)ま
たは比較例の高輝度LED(主波長525nm)を装着
した2種の装置を図11に示すように、ネコノミ放飼ポ
イント(22)を中心とする円周方向に角度42.5°
の間隔で(22)からの距離91.5cmとなるように
配置し、光源を(22)に合わせてセットした。つぎ
に、大型容器内部が暗黒状態となるように蓋をし、実施
例1と同様のネコノミを放ち、発光ダイオードを点灯し
た。4時間経過後に、粘着シートに捕獲されたネコノミ
を数えて、評価した。また、高輝度LEDのLED順電
流値は20mAとした。結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】表3の結果より明らかなように、同一の順
電流20mAにおいても、比較例の高輝度LED(主波
長525nm)に比べ、本発明の高輝度LED(主波長
470nm)がネコノミ誘引力において約4倍の活性を
示し、顕著に高活性であることがわかった。
【0086】実施例3 2灯の発光ダイオード(LED)の組合せとネコノミ誘
引力との関係について調べた。図6及び図8に記載の2
つの光源を有するノミ誘引装置に、下記表4に示す4種
の高輝度LEDの組合せ(2灯式)を、粘着シート(2
3)と共に装着して4種のノミ誘引装置を準備した。実
施例2と同様に、これら装置を、図15に示す大型容器
(20)内に、セットし、大型容器(20)内部が暗黒
状態となるように蓋をし、実施例1と同様のネコノミを
放ち、発光ダイオードを点灯し、4時間経過後に、粘着
シートに捕獲されたネコノミを数え、評価した。また、
各高輝度LEDのLED順電流値は各10mAとした。
2灯の高輝度LEDの組合せを表4に示す。また、結果
を表5に示す。
【0087】
【表4】
【0088】
【表5】
【0089】表5より以下のことがわかる。 試験Aの捕獲数相対比より、順電流各10mAにお
いて、(No.12)に比べ、(No.11)が、ネコノミ誘引
力において約1.74倍の活性を示し、高活性であるこ
とがわかった。 試験BおよびCの捕獲数相対比より、本発明の(No.
11)は、ネコノミ誘引力において、(No.13)に比べ
約2.36倍、(No.14)に比べ約2.78倍、の活性
を示し、顕著に高活性であることがわかった。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、イヌ、ネコ等の動物に
由来するノミを、効果的に誘引することができ、それに
より誘引されたノミを駆除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1態様のノミ捕獲装置の斜視図であ
る。
【図2】図1のノミ捕獲装置の側面の概要図である。
【図3】本発明の別の態様の丸型のノミ捕獲装置の正面
図である。
【図4】図3のノミ捕獲装置の平面図である。
【図5】本発明の1態様のノミ捕獲装置の発光ダイオー
ド取付面部分の1例の斜視図である。
【図6】本発明の1態様のノミ捕獲装置の発光ダイオー
ド取付面部分の別の1例の斜視図である。
【図7】本発明の別の態様のノミ捕獲装置の側面の概要
図である。
【図8】図1のノミ捕獲装置のより詳細な概要断面図で
ある。
【図9】本発明の別の態様のノミ捕獲装置の斜視図であ
る。
【図10】図9のノミ捕獲装置の縦断面図である。
【図11】図9のノミ捕獲装置の分解斜視図である。
【図12】捕獲手段の一例を示す図である。
【図13】本発明の、順電流20mAを通電した時の発
光主波長が470nmでスペクトル半値幅が30nmで
ある高輝度LEDのスペクトルである。
【図14】実施例1で用いた試験装置の概略説明図であ
る。
【図15】実施例2および実施例3で用いた試験装置の
概略説明図である。
【符号の説明】
1: ノミ捕獲装置 2: 本体 3: 光源保持部 4: 粘着シート保持部 5: 粘着シート(反射面) 6: 格子 7: 面 8: 光源 9: 光源 10: 庇 11: 反射面 13: 光源保持部 14: 粘着シート保持部 15: 粘着シート(反射面) 16: 格子 17: 側面 18: 光源 A: 粘着シート下端 B: 粘着シート上端 L: 光源 20: 大型容器 21: 高輝度LED 22: ネコノミ放飼ポイント 23: 粘着シート 31: 透明な粘着シート 32: 乾電池 33: スイッチ 34: 電子部品基板 35: クッション材 40: 光源 41: 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B121 AA12 BA03 BA40 CC02 DA05 DA33 EA01 EA21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順電流20mAを通電した時の発光主波
    長が470±20nmであり、スペクトル半値幅が30
    ±10nmである高輝度発光ダイオードを発光させてノ
    ミを誘引することを特徴とするノミ誘引方法。
  2. 【請求項2】 順電流20mAを通電した時の発光主波
    長が470±20nmであり、スペクトル半値幅が30
    ±10nmである高輝度発光ダイオードと、前記発光ダ
    イオ−ドの発光により誘引されたノミを駆除するための
    手段とを設けたことを特徴とするノミ駆除装置。
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JP2008029206A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Matsushita Electric Works Ltd 誘虫捕獲装置
JP2018074973A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 株式会社オーラルファッション 3次元ダニ捕獲体

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