JP2001145079A - 情報送受信システム、送出装置、受信装置、情報処理方法 - Google Patents

情報送受信システム、送出装置、受信装置、情報処理方法

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JP2001145079A
JP2001145079A JP32511399A JP32511399A JP2001145079A JP 2001145079 A JP2001145079 A JP 2001145079A JP 32511399 A JP32511399 A JP 32511399A JP 32511399 A JP32511399 A JP 32511399A JP 2001145079 A JP2001145079 A JP 2001145079A
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顕介 大沼
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和浩 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出来るだけ合理的な技術によって緊急放送と
してのコンテンツ情報への移行が実現されるようにす
る。 【解決手段】 放送として送出すべきコンテンツ情報の
全てに対して緊急放送用イベントハンドラ情報を付加し
ておく。そして、緊急放送用コンテンツ情報を送出する
際には、緊急放送用イベントハンドラ情報に対応する緊
急放送用イベントメッセージを付加して送信する。受信
側では、緊急放送用イベントメッセージを受信すれば、
緊急放送用イベントハンドラ情報の内容に従って、緊急
放送用コンテンツ情報に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるマルチメ
ディアコンテンツといわれるプログラムから成るコンテ
ンツ情報を放送として送受信するための送受信システ
ム、また、この送受信システムを構成する送出装置及び
受信装置、更に、この送受信システムに対応する情報処
理方法にに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル衛星放送の普及が進んで
いる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送
と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号
を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が
向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具
体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百
チャンネルを確保することも可能である。このようなデ
ジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュース
などの専門チャンネルが多数用意されており、これらの
専門チャンネルでは、それぞれの専門の企画、内容に応
じたプログラムが放送されている。
【0003】そして、上記のようなデジタル衛星放送シ
ステムにおいては、通常の放送番組と平行してデータサ
ービス放送を行うことが提案され、また開始されてきて
いる。このデータサービス放送にあっては、例えば放送
番組に関連する或る情報をGUI(Graphical User Inte
rface)画面として表示させるものである。ユーザはこの
データサービス放送の画面に対して操作を行うことがで
きるようになっており、この操作によって、そのデータ
サービス放送としての所要の機能が果たされるようにな
っている。例えばこのデータサービス放送としては、例
えば各地の天気予報の表示や、ゲームなどのダウンロー
ドなどが挙げられる。
【0004】ところで、上記のような楽曲データをダウ
ンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI
画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータ
などの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力の
ための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれ
ぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力
態様を所定方式によるスクリプトの記述によって制御す
ることによって、上記操作画面についての所要の表示形
態及び音声等の出力態様を実現するように構成すること
が考えられる。つまり、いわゆるマルチメディアコンテ
ンツを放送することによって上述のようなGUI画面を
実現するものである。なお、ここでは、上記GUI画面
のようにして、記述情報によって規定されることで、或
る目的に従った機能を実現する表示画面(ここでは音声
等の出力も含む)のことを「シーン」というものとす
る。また、「オブジェクト」とは、記述情報に基づいて
その出力態様が規定される画像、音声、テキスト等の情
報単位をいうものとされる。また、伝送時においては、
ここでは記述情報自体のデータファイルも「オブジェク
ト」の1つとして扱われるものとする。
【0005】例えば、上記のようなGUI画面の放送用
コンテンツを記述するための規格としては、MHEG(M
ultimedia Hypermedia Information Coding Experts Gr
oup)など各種挙げられるのであるが、例えばBS(Broad
casting Satelite)を利用したデジタル衛星放送にあっ
ては、BML(Broadcast Markup Language)を採用する
ことが提案され、また実現化されてきている。BML
は、XML(eXtensibleMarkup Language)をベースとし
た放送向けコンテンツ記述言語として策定されたもので
ある。
【0006】また、例えば上記BMLの規格に従ったコ
ンテンツ情報を放送する際には、いわゆるカルーセル方
式によって送信することがおこなわれている。カルーセ
ル方式とは、例えば1以上のコンテンツ情報としてのデ
ータをモジュール化して或る1纏まりのデータカルーセ
ルというものを形成し、このデータカルーセルによって
巡回的に送出するものである。
【0007】ここで、上記したBMLの規格に従ったコ
ンテンツ情報を送信するための送信側の構成を図15及
び図16により概略的に説明しておく。図15には、送
信システムとしての構成が示されている。この図に示さ
れる記憶装置1は例えばハードディスクなどによる大容
量の記憶メディアとされ、この記憶装置1に、放送すべ
きコンテンツ情報が格納されている。
【0008】そしてこの記憶装置1にあっては、コンテ
ンツ情報は図16に示すようにしてデータカルーセルの
形態で格納されているものとされる。データカルーセル
としては、コンテンツ情報を複数のモジュールという単
位に分割して、例えば図示するようにモジュール0〜5
…のように整列させる。そして、これらのモジュール群
ごとに対応してカルーセル制御パケットを付加するよう
にされる。また、必要に応じてイベントメッセージパケ
ットを付加することができるようにされている。カルー
セル制御パケットは、そのカルーセル制御パケットが含
まれるデータカルーセルの構造を規定する所定の情報内
容を有している。受信装置側ではこのカルーセル制御パ
ケットを参照してデータカルーセル内から必要とされる
モジュールを取得することができるようになっている。
そして、その取得したモジュール内に在るとされるマル
チメディア情報ファイルを処理することで、コンテンツ
情報としての画像や音声を再生出力することができるよ
うになっている。
【0009】また、イベントメッセージパケットには、
コンテンツ情報が実行すべきイベントを示すメッセージ
情報が含まれている。コンテンツ情報には、イベント毎
に定められている実行情報が含まれている。そして、受
信装置側でこのイベントメッセージパケットを受信する
と、これを契機にして、このイベントメッセージが対応
するとされる実行情報をコンテンツ情報のなかから参照
して、その実行情報として記述された動作を行うように
される。このような動作としては、例えば1つには、同
じデータカルーセル内にある特定の音声データを読み込
み、この音声データの再生出力を開始することが挙げら
れる。また1つには、現在受信して画像音声を再生して
いるデータカルーセルから別のデータカルーセルヘ移行
し、この移行したデータカルーセルに属するマルチメデ
ィア情報ファイルを処理することで、新規なコンテンツ
情報の画像音声を再生することが挙げられる。
【0010】なお、データカルーセルの実際としては、
モジュールを更にブロックといわれるデータ単位に分割
しているのであるが、図16では、説明を簡略化するた
めに、このブロック単位による図示は省略している。
【0011】上記したデータカルーセルの形態によっ
て、コンテンツ情報は図15に示した記憶装置100に
格納されているものである。そして、記憶装置100に
格納されたコンテンツ情報のうちから、これより放送を
行うべきコンテンツ情報が在るとされる場合には、制御
装置101は、このコンテンツ情報をデータカルーセル
の形態で記憶装置から読み出してRAM102に書き込
むようにされる。そして、制御装置101はRAM10
2に書き込まれたデータカルーセルについて、例えばモ
ジュール0〜5→イベントメッセージパケット→カルー
セル制御パケットの順に読み出して多重化装置103に
転送する。このようにしてRAM102に書き込まれた
データカルーセルの多重化装置103への転送が一巡す
ると、例えば再びモジュール0に戻り、同じようにRA
M102から多重化装置103へのデータ転送を繰り返
すようにされる。つまり、多重化装置103には上述の
コンテンツ情報の番組放送時間が終了するまで、データ
カルーセル上のモジュールが1つづつ転送されるもので
ある。多重化装置103では、ここでは図示していない
が、上記のようにして転送されてくるデータカルーセル
としてのコンテンツ情報と、通常の放送番組としてのス
トリームデータとを多重化する。そして、送信装置10
4により放送波として例えば衛星に送出するものであ
る。なお実際には、上記したようなデータカルーセルは
複数個形成されて多重化装置103への転送が行われる
ことで、1以上のコンテンツ情報を放送として送出して
いるものである。
【0012】このようなデータカルーセルの形態によっ
てコンテンツ情報の送出を行えば、その番組の放送時間
中は、いつアクセスしても同じコンテンツ情報を得るこ
とができることになる。例えばゲームなどをデジタルデ
ータサービスとして放送する場合を考えると、上述した
データカルーセルの形態が必要であることがわかる。つ
まりデータサービスとしてゲームのプログラムをダウン
ロードする場合に、これをデータカルーセルにより送出
すれば、その番組放送中はいつでも同じプログラムをダ
ウンロードできることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、放送の実状
としては、地震や選挙速報などの臨時ニュースを始め、
本来の放送スケジュールで予定されていない緊急放送を
行う場合が当然想定される。このような場合として、デ
ジタル衛星放送であれば、コンテンツ情報の内容を、本
来の放送スケジュールの内容から緊急放送の内容に切り
換える必要が生じることも当然考えられるものである。
【0014】このような緊急放送にあっては迅速性が要
求される。つまり、コンテンツ情報として緊急放送を行
うのであれば、受信側においていかなるデータカルーセ
ルにより送信されたコンテンツ情報を再生出力中にある
状態でも、緊急放送としてのコンテンツ情報を放送側が
送出した場合には、出来るだけ早期にこの緊急放送のコ
ンテンツ情報の再生出力に切り換えられるようにする必
要がある。
【0015】但し、現状としては、上記したような緊急
放送としてのコンテンツ情報に移行するための技術は、
デジタル衛星放送システムにおいては、特に考慮されて
いない。従って、出来るだけ合理的な技術によって緊急
放送としてのコンテンツ情報への移行が実現されるよう
にすることが求められている。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、先ず、情報送受信システムとして次の
ように構成する。つまり、本発明の情報送受信システム
は送出装置と受信装置とから成るものとされる。そして
送出装置は、放送として送出すべきコンテンツ情報を作
成すると共に、緊急放送用コンテンツ情報への移行を指
示する実行情報を有して形成される緊急放送用イベント
ハンドラ情報を、作成される全てのコンテンツ情報に対
して挿入するようにされたコンテンツ情報作成手段と、
特定のイベントハンドラ情報を指定する情報内容を有す
るイベントメッセージ情報を作成するものとされ、この
イベントメッセージ情報のうちの1つとして、緊急放送
用イベントハンドラ情報を指定する緊急放送用イベント
メッセージ情報を作成可能なイベントメッセージ作成手
段と、コンテンツ情報作成手段により作成されたコンテ
ンツ情報を、イベントメッセージ作成手段により作成さ
れたイベントメッセージ情報と共に放送として送出可能
とされ、緊急放送用コンテンツ情報を送出する際には、
現在放送中とされるコンテンツ情報ごとに緊急放送用イ
ベントメッセージ情報を付加して送出することのできる
送出手段とを備える。また受信装置は、少なくとも、上
記放送としてのコンテンツ情報及びイベントメッセージ
情報を受信可能な受信手段と、この受信手段により受信
したコンテンツ情報について再生出力を行うと共に、緊
急放送用イベントメッセージ情報を受信した場合には、
現在再生出力中とされるコンテンツ情報のうちから、緊
急放送用イベントメッセージ情報により指定される緊急
放送用イベントハンドラ情報を検索し、この検索した緊
急放送用イベントハンドラ情報の実行情報に基づいて、
緊急放送用コンテンツ情報への再生出力の移行が行われ
るように構成される再生出力手段とを備えることとし
た。
【0017】また、送出装置としては次のように構成す
る。つまり、放送として送出すべきコンテンツ情報を作
成すると共に、緊急放送用コンテンツ情報への移行を指
示する実行情報を有して形成される緊急放送用イベント
ハンドラ情報を、作成される全てのコンテンツ情報に対
して挿入するようにされたコンテンツ情報作成手段と、
特定のイベントハンドラ情報を指定する情報内容を有す
るイベントメッセージ情報を作成するものとされ、この
イベントメッセージ情報のうちの1つとして、緊急放送
用イベントハンドラ情報を指定する緊急放送用イベント
メッセージ情報を作成可能なイベントメッセージ作成手
段と、コンテンツ情報作成手段により作成されたコンテ
ンツ情報を、イベントメッセージ作成手段により作成さ
れたイベントメッセージ情報と共に放送として送出可能
とされ、緊急放送用コンテンツ情報を送出する際には、
現在放送中とされるコンテンツ情報ごとに緊急放送用イ
ベントメッセージ情報を付加して送出することのできる
送出手段とを備えることとした。
【0018】また、受信装置としては次のように構成す
る。つまり、放送として送信される、緊急放送用コンテ
ンツ情報への移行を指示する実行情報を有して形成され
る緊急放送用イベントハンドラ情報が挿入されたコンテ
ンツ情報、及びこのコンテンツ情報に付加される、特定
のイベントハンドラ情報を指定するイベントメッセージ
情報を少なくとも受信可能な受信手段を設ける。そし
て、この受信手段により受信したコンテンツ情報につい
て再生出力を行うと共に、イベントメッセージ情報とし
て、緊急放送用イベントハンドラ情報を指定する緊急放
送用イベントメッセージ情報を受信した場合には、現在
再生出力中とされるコンテンツ情報のうちから、緊急放
送用イベントメッセージ情報により指定される緊急放送
用イベントハンドラ情報を検索し、この検索した緊急放
送用イベントハンドラ情報の実行情報に基づいて、緊急
放送用コンテンツ情報への再生出力の移行が行われるよ
うに構成される再生出力手段とを備えることとした。
【0019】また、コンテンツ情報を放送として送出す
ることのできる送出装置と、この送出装置から送出され
たコンテンツ情報を受信して再生出力することのできる
受信装置とにおける情報処理方法として次のように構成
する。先ず、送出装置側においては、放送として送出す
べきコンテンツ情報を作成すると共に、緊急放送用コン
テンツ情報への移行を指示する実行情報を有して形成さ
れる緊急放送用イベントハンドラ情報を、作成される全
てのコンテンツ情報に対して挿入するようにされたコン
テンツ情報作成手順と、特定のイベントハンドラ情報を
指定する情報内容を有するイベントメッセージ情報を作
成するものとされ、このイベントメッセージ情報のうち
の1つとして、緊急放送用イベントハンドラ情報を指定
する緊急放送用イベントメッセージ情報を作成可能なイ
ベントメッセージ作成手順と、コンテンツ情報作成手順
により作成されたコンテンツ情報を、イベントメッセー
ジ作成手順により作成されたイベントメッセージ情報と
共に放送として送出可能とされ、上記緊急放送用コンテ
ンツ情報を送出する際には、現在放送中とされるコンテ
ンツ情報ごとに上記緊急放送用イベントメッセージ情報
を付加して送出することのできる送出手順とを実行する
ものとした。また、受信装置側においては、少なくと
も、上記放送としてのコンテンツ情報及びイベントメッ
セージ情報を受信可能な受信手順と、この受信手順によ
り受信したコンテンツ情報について再生出力を行うと共
に、緊急放送用イベントメッセージ情報を受信した場合
には、現在再生出力中とされるコンテンツ情報のうちか
ら、上記緊急放送用イベントメッセージ情報により指定
される緊急放送用イベントハンドラ情報を検索し、この
検索した緊急放送用イベントハンドラ情報の実行情報に
基づいて、緊急放送用コンテンツ情報への再生出力の移
行を行うようにされた再生出力手順とを実行するものと
した。
【0020】上記各構成によれば、送出装置側では、コ
ンテンツ情報の全てに対して緊急放送用イベントハンド
ラ情報を挿入したうえで放送として送出するようにされ
る。そして、緊急放送用コンテンツ情報を送出する際に
は、現在放送中とされるコンテンツ情報に対して緊急放
送用イベントメッセージを付加して送出するものであ
る。これにより受信側では、どのコンテンツ情報を受信
して再生出力していたとしても、そのコンテンツ情報に
付加されている緊急放送用イベントメッセージを受信す
ることで、緊急放送用イベントハンドラ情報の実行情報
に従った動作を実行することが可能になる。即ち、緊急
放送用コンテンツ情報を再生出力する動作に移行するこ
とが可能になるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以降、本発明の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態としては、BS(Broadcastin
g Satelite)によるデジタル衛星放送を利用して番組を
放送すると共に、この番組と共にマルチメディアコンテ
ンツを放送するシステムに対応することを前提とする。
また上記マルチメディアコンテンツとしては、BML(B
roadcast Markup Language)が採用されているものとす
る。
【0022】なお、以降の説明は次の順序で行うことと
する。 1.BMLコンテンツ 2.デジタル衛星放送システム 2−1.全体構成 2−2.放送局 2−3.IRD 3.本実施の形態の緊急放送用コンテンツへの移行動作
【0023】上述したように、本実施の形態のデジタル
衛星放送システムにより放送するマルチメディアコンテ
ンツは、BMLの規格に従ったものとされる。なお、以
降の説明においては、このBMLの規格に従ったマルチ
メディアコンテンツの情報については、「BMLコンテ
ンツ」ともいうことにする。また、以降の文中において
単に「コンテンツ情報」という場合には、このBMLコ
ンテンツを指しているものとする。
【0024】そこで先ず、BMLコンテンツについて概
要的に説明しておく。BMLは先にも述べたように、X
ML(eXtensible Markup Language)をベースとした放送
向けコンテンツ記述言語として策定されたものである。
BMLコンテンツは、マルチメディアコンテンツの1つ
とされるが、ここでいうところの「マルチメディア」と
は、例えば動画、静止画、音声、文字などのモノメディ
アを組み合わせた概念であり、これら個々のモノメディ
アを、例えばディスプレイ上に対して空間的に自在に配
置し、時間的にも自在に再生/停止、表示/非表示を行
わせることが可能となっている。また、BMLで使用さ
れるマルチメディアとしては、他にも、ボタン操作や文
字入力などによるインタラクティブ操作機能や、このイ
ンタラクティブ操作の結果に応答して処理を変更すると
いった条件判断機能をも有する。
【0025】BMLはオブジェクトオリエンテッドな考
え方のもとに、さまざまなオブジェクトを規定し、それ
らオブジェクトのアトリビュートメソッド、振る舞いを
規定している。BMLで記述されるマルチメディアシナ
リオは、基本的にイベント駆動の考え方によって記述さ
れ、たとえば、ユーザーからのある入力を受け取ってビ
ットマップを表示したりすることができるようになって
いる。
【0026】図9には、BMLコンテンツの構造の一例
が示されている。この場合のBMLコンテンツは、シー
ン1〜シーン3の3つのシーンから成るものとされてい
る。これらの各シーンは、例えば1画面分の画像領域に
対して、オブジェクトをペーストするようにして組み合
わせることで形成されるものである。
【0027】ここでいうオブジェクトとは、先にも述べ
たように、画像情報(例えばJPEGやGIFなどの静
止画像ファイル)やテキスト情報、及び操作ボタンなど
のパーツ画像ファイル(更には音声データファイルを含
む場合もある)等を指している。これらのシーンは、例
えば上記操作ボタンの操作によって、他のシーンへの切
り換え、即ち「トランジション」が行われるようにされ
る。そして、例えばこれら3つのシーン1〜シーン3
が、例えばトランジションが可能であるなどの1纏まり
の関係に在るとして、これらの関係は、BMLコンテン
ツの単位として纏められることになっている。
【0028】そして、BMLとしての動作からBMLコ
ンテンツの構造を見た場合には、例えば図10のように
して示される。この図に示すようにして、BMLコンテ
ンツは、各オブジェクトの動作が記述されたスクリプト
ファイルと、スクリプトが外部参照するファイルで構成
される。外部参照ファイルは、BMLの規格で定められ
るところのオブジェクト(ここでは制御情報としての記
述ファイルを指している)が利用することになる。
【0029】BMLの動作は、いわゆるイベントドリブ
ンで行われ、予め或る特定の事象(イベント)が発生し
たのであれば、これに対応する所定の動作(アクショ
ン)を実行する、という関係を設定しておくものであ
る。この概念を図11に示す。
【0030】BMLの動作中は、BMLエンジンとして
のソフトウェアがイベントを全て監視し、イベントが発
生したときには、そのイベントを受けるイベントハンド
ラ情報がBMLコンテンツの中に存在するか否かをチェ
ックする。もしこれが在れば、指定されているアクショ
ンを実行し、無ければ、特に何も実行しない。具体的に
図12においては、「ユーザがボタンを押す(Button S
elect)」というイベントが発生(図11(a))した
ことで、「ユーザがボタンを押す操作を行ったら、絵を
表示する」というように記述されたイベントハンドラ情
報(図11(b))によって、「絵」をターゲットとす
る「Run」というアクションが実行される(図11
(c))という関係が示されている。なお、ここで図1
1(b)として示されたイベントハンドラ情報について
は、後述する。
【0031】そして、上記した構造によるBMLコンテ
ンツを放送として送出するのにあたっては、いわゆるカ
ルーセル方式が採用される。つまり、データカルーセル
といわれるデータ形式によって送出を行うようにされ
る。図12は、このBMLコンテンツのデータ構造とデ
ータカルーセルとの関係を示している。
【0032】図12(a)には例えば1つのBMLコン
テンツの情報が概念的に示されている。BMLコンテン
ツは、例えば先に図10によっても説明したように、1
以上のシーンを形成するためのシーン情報から成る。そ
して、各シーン情報は、図のようにして「情報ファイ
ル」と「マルチメディア情報ファイル」とから成るもの
としている。ここで、「情報ファイル」とは先に図10
により示した外部参照ファイルに相当する。また「マル
チメディア情報ファイル」は、これら情報ファイルとし
ての外部参照ファイルを参照して制御するための、BM
Lの規格に従った記述ファイルとされる。つまり、図1
0におけるスクリプトに相当する。
【0033】このようなBMLコンテンツは、図12
(b)に示すようにして、モジュールといわれるデータ
単位に分割される。ここでは、図12(a)に示すBM
Lコンテンツの情報が、モジュール1,2,3の3モジ
ュールに分割されている例が示されている。ここで、例
えばモジュール3については、図12(a)に示すBM
Lコンテンツのうち、或るシーン情報に含まれる情報フ
ァイルによって形成されているものとしているが、これ
は、モジュールとしては、必ずしもマルチメディア情報
ファイルを含む必要が無いことを意味する。具体的に
は、例えばMPEGにより圧縮された画像ファイルとし
ての情報ファイルのみでモジュールが形成される場合も
ある。
【0034】そしてこのようにして形成された各モジュ
ールは、図12(c)に示すようにしてブロック化の処
理が施されることで、ブロック単位で分割される。そし
て、このブロック単位のデータに対して、カルーセル制
御パケット、及びイベントメッセージパケットが付加さ
れることで、図12(d)に示すようにしてデータカル
ーセルが形成されるものである。
【0035】カルーセル制御パケットは、先に図16に
おいても述べたように、そのカルーセル制御パケットが
含まれるデータカルーセルの構造を規定する所定の情報
内容を有している。受信装置側ではこのカルーセル制御
パケットを取得して、その情報内容を参照することで、
データカルーセル内から必要とされるモジュールを取得
することが可能となる。そして、その取得したモジュー
ル内に在るマルチメディア情報ファイルを処理すること
で、コンテンツ情報としての画像や音声を再生出力す
る。
【0036】また、イベントメッセージパケットも、先
に図16により説明したのであるがここで若干の詳しい
説明を加えておく。イベントメッセージパケットは、
「イベントメッセージ情報」をパケット化したものとさ
れる。コンテンツ情報内のマルチメディア情報ファイル
には、そのマルチメディア情報ファイルが実行すべきイ
ベント内容が記述されたイベントハンドラ情報を挿入す
ることができるのであるが、上記「イベントメッセージ
情報」は、特定のイベントハンドラ情報を指定する識別
子を含んでいる。
【0037】ここで、図13にマルチメディア情報ファ
イルとイベントメッセージ情報との関係を示す。マルチ
メディア情報ファイルは、図13(a)に示すように、
シーンを構成するためのスクリプト情報の他に、イベン
トハンドラ情報を含めて形成することができる。イベン
トハンドラ情報は、識別子と、このイベントメッセージ
情報に含まれる識別子に対応して動作すべき内容を示す
実行関数(実行情報)とから成る。このイベントハンド
ラ情報内の識別子は、次に説明するイベントメッセージ
情報の識別子と対応付けされたものである。また、実行
関数には、マルチメディア情報ファイルが実行すべきア
クションの内容が示されている。つまり、図11に対応
させれば、図11(b)に示した内容が記述されている
ものである。
【0038】イベントメッセージ情報には、図13
(b)に示すようにして、マルチメディア情報ファイル
が受け付けるイベントを特定するための識別子が含めら
れている。
【0039】このような、イベントハンドラ情報と、イ
ベントメッセージ情報が規定されることによって、概略
的には、例えば次のような動作を得ることができる。こ
こで、図14に示すように、放送局側からはデータサー
ビス放送として、データカルーセル1とデータカルーセ
ル2を送出しているものとする。そして現在、受信装置
は、手順として示すように、データカルーセル1のカ
ルーセル制御パケットを参照することで、エントリーモ
ジュール1を取り込んで取得し、このエントリモジュー
ル1内にあるマルチメディア情報ファイルを処理するこ
とで、データカルーセル1として送出されてきているB
MLコンテンツを再生出力しているとする。なお、エン
トリモジュールとは、そのデータカルーセル内で最初に
アクセスして処理すべきモジュールとされ、例えばここ
では、エントリモジュールには必ずマルチメディア情報
ファイルが格納されているものとされる。
【0040】そして或る時点で、受信装置側で、データ
カルーセル1に含まれるイベントメッセージパケットを
受信したとする。受信装置では、このイベントメッセー
ジパケットからイベントメッセージ情報を取得する。そ
して、このイベントメッセージ情報に含まれる識別子を
読み取り、マルチメディア情報ファイル中のイベントハ
ンドラ情報の中で、このイベントメッセージ情報の識別
子に対応付けされた識別子を有しているものを検索す
る。つまりイベントメッセージ情報により指定されるイ
ベントハンドラ情報が存在するか否かを判定する。そし
て、イベントメッセージ情報と対応付けされた識別子を
有するイベントハンドラ情報が存在した場合には、その
イベントハンドラー情報が有している実行関数を読みこ
むことになる。ここで、実行関数には、データカルーセ
ル2へ移行するというアクションを起こすための命令が
記述されていたものとする。
【0041】すると、受信装置側は、手順として示す
ように、これまでのエントリーモジュール1としてのB
MLコンテンツの再生を停止し、データカルーセル2へ
移行するようにされる。続けて、受信装置側では、手順
として示すようにして、データカルーセル2のカルー
セル制御パケットを参照して、エントリーモジュール2
を取りだし、その中に含まれるマルチメディア情報ファ
イルを処理する。これにより、データカルーセル2とし
て送出されているBMLコンテンツの再生出力が行われ
ることになる。
【0042】これまでの説明から分かるように、イベン
トメッセージパケットを受信装置が受信すると、そのイ
ベントメッセージパケットの識別子により特定されるイ
ベントハンドラ情報(実行関数)の内容に従って、所要
のアクションが実行されるものである。なお、ここで
は、イベントメッセージパケットの受信により実行され
るアクションとしては、カルーセルの移行を例に挙げて
いるが、実際には他の各種アクションも実行可能とされ
るものである。
【0043】2.デジタル衛星放送システム 2−1.全体構成 続いて、本実施の形態のデジタル衛星放送システムの構
成について説明する。図1は、本実施の形態としてのデ
ジタル衛星放送システムの全体構成を示すものである。
デジタル衛星放送としての放送は、放送局1にて作成さ
れてBS2に対して電波として送出される。この放送局
1では、所定チャンネル数分のテレビ番組としての素材
であるビデオデータ/オーディオデータと、データカル
ーセルの形態によるBMLコンテンツの情報を多重化し
てストリムデータを得る。そして、このストリムデータ
を電波として送出する。
【0044】放送局1からの信号はBS2を介して各家
庭の受信設備で受信される。この場合、各家庭の受信設
備としては、パラボラアンテナ3と、受信装置であるI
RD(Integrated Receiver Decorder)12と、モニタ装
置6とが用意されている。
【0045】パラボラアンテナ3により、BS2を介し
て放送されてきた信号が受信される。この受信信号がパ
ラボラアンテナ3に取り付けられたLNB(Low Noize B
lockDown Converter)4で所定の周波数に変換され、I
RD5に供給される。
【0046】IRD5における概略的な動作としては、
受信信号から所定のチャンネルの信号を選局し、その選
局された信号から番組としてのビデオデータ及びオーデ
ィオデータの復調を行ってビデオ信号、オーディオ信号
として出力する。また、IRD5では、番組としてのデ
ータと共に多重化されて送信されてくる、BMLコンテ
ンツのデータに基づいてデータサービス画面としての出
力も行う。このようなIRD5の出力は、例えばモニタ
装置6に対して供給される。これにより、モニタ装置6
では、IRD5により受信選局した番組の画像表示及び
音声出力が行われ、また、BMLコンテンツとしてのデ
ータサービス画面を表示させることが可能となる。な
お、この図に示す受信設備の構成はあくまでも一例であ
り、例えばIRDにより受信した番組の画像音声を記録
可能な、レコーダ機器等が備えられてもよいものであ
る。
【0047】2−2.放送局 図2は、放送局1の内部構成例を簡略に示している。こ
の場合、放送局1は、番組情報送出システム11、コン
テンツ情報送出システム12、コンテンツ情報作成シス
テム13、多重化装置14、電波送出システム15から
成る。番組情報送出システム11では、通常の放送番組
としての所定複数チャンネルのオーディオデータ/ビデ
オデータを例えば所定の方式によって圧縮処理を施した
うえで、パケット化を施して多重化装置14に転送す
る。コンテンツ情報送出システム12には放送すべきB
MLコンテンツがデータカルーセルの形態によって格納
されている。そして、この格納されているデータカルー
セルとしてのBMLコンテンツを、放送スケジュールに
従って多重化装置14に対して転送する。また、コンテ
ンツ情報作成システム13は、BMLコンテンツを作成
して保存しておくことのできるシステムとされる。ここ
で作成及び保存されたBMLコンテンツは、必要に応じ
て上記コンテンツ情報送出システム12に対して転送さ
れて格納される。
【0048】多重化装置14では、上記番組情報送出シ
ステム11、コンテンツ情報送出システム12から転送
されてきたデータについて時間軸多重化を施してデータ
ストリーム化し、電波送出システム15に伝送する。
【0049】電波送出システム15では、多重化装置1
4から出力されるデータストリームについて、誤り訂正
符号の付加、変調、及び周波数変換などの処理を施し、
アンテナからBS2に向けて送信出力する。
【0050】本実施の形態としては、以降説明していく
ようにして、緊急放送としてのBMLコンテンツとして
のデータカルーセルである「緊急放送用データカルーセ
ル」を放送する際には、受信側においていかなるコンテ
ンツ情報を受信して再生出力していたとしても、この緊
急放送用データカルーセルへの移行が行われるように構
成される。そこで次に、上記した緊急放送用データカル
ーセルの放送に対応させることを前提として、上記図2
に示した放送局1を構成するシステムのうち、コンテン
ツ情報送出システム12及びコンテンツ情報作成システ
ム13について説明を行っていくこととする。
【0051】先ずコンテンツ情報送出システム12から
説明する。図3は、コンテンツ情報送出システム12の
内部構成例を示している。この図に示すコンテンツ情報
送出システム12は、制御装置21、メイン記憶装置2
2、サブ記憶装置23、入力装置24、表示装置25、
外部インターフェイス26の各機能回路部がデータバス
27により接続されて構成されている。このシステムに
あっては、例えば電源が投入されると、ここでは図示を
省略したROMに記憶された基本入出力起動情報によっ
て、内部の各機能回路部の基本的動作が可能になる。こ
の後、制御装置21は、例えばメイン記憶装置22に格
納されているシステム制御情報を読み出すことで、コン
テンツ情報送出システム12としての基本的システム動
作が可能となるように処理を実行する。メイン記憶装置
22は例えばハードディスクなどの大容量のデータを記
憶可能な記憶装置とされる。
【0052】メイン記憶装置22には、コンテンツ情報
作成システム13にて作成されたデータカルーセル形式
のBMLコンテンツが格納される。コンテンツ情報作成
システム13において作成されたデータカルーセル形式
のBMLコンテンツは、外部インターフェイス26を介
して伝送され、制御装置21の制御によってメイン記憶
装置22に対して記憶される。ここで、一例としてでは
あるが、データカルーセル1,2として示されるBML
コンテンツは通常の放送に対応した内容を有しているも
のとされる。また、例えば臨時ニュースなどの緊急放送
に対応した内容のBMLコンテンツを放送する必要があ
る場合には、この緊急放送としてのBMLコンテンツも
コンテンツ情報作成システム13にて作成され、緊急放
送用データカルーセルとして外部インターフェイス26
を介して入力される。そして、このコンテンツ情報送出
システム12においてメイン記憶装置22に対して格納
される。が示されている。
【0053】また、イベントメッセージ情報、つまりデ
ータカルーセルに挿入すべきイベントメッセージパケッ
トとしてのデータも、このメイン記憶装置22に対して
格納される。ここで本実施の形態においては、例えば緊
急放送用データカルーセルを放送として送出する必要の
ある場合には、イベントメッセージ情報として、この緊
急放送用データカルーセルに対応した緊急放送用イベン
トメッセージ情報もメイン記憶装置22に対して格納す
るようにされる。本実施の形態では、後述するようにし
て、緊急放送に移行することを命令する実行関数とこれ
に対応した識別子から成る緊急放送用イベントハンドラ
情報が規定されるのであるが、緊急放送用イベントメッ
セージ情報は、この緊急放送用イベントハンドラ情報の
識別子に対応する識別子を有している。
【0054】なお、メイン記憶装置22に格納されるイ
ベントメッセージ情報は、ここではコンテンツ情報送出
システム12内で作成されるものとする。つまり、例え
ば入力装置24に対する所定の入力操作に応じて、制御
装置21が所要の制御処理を実行することで作成が行わ
れるものである。
【0055】BMLコンテンツを放送するために、コン
テンツ情報送出システム12から多重化装置14に対し
てBMLコンテンツを転送する際には、次のようにして
行われる。この際には、制御装置21が放送用に送出す
べきデータカルーセルとしてのBMLコンテンツを選択
して、メイン記憶装置22から読み出すようにされる。
このとき、緊急放送用に限らず、データカルーセルに対
してイベントメッセージ情報を付加する必要のある場合
には、制御装置21の制御によって、放送用のデータカ
ルーセルに対して所要のイベントメッセージ情報を付加
するようにされる。そして、この読み出したデータカル
ーセルを、データバス27を介してサブ記憶装置23に
対して転送する。サブ記憶装置23は、例えば半導体メ
モリー、すなわちRAMにより構成されている。このサ
ブ記憶装置23に転送されて格納されたデータカルーセ
ルは、そのデータカルーセルが対応するとされる放送番
組の放送時間中において、例えばモジュール(実際に
は、ブロック単位となる)単位で循環的に順次読み出さ
れて外部インターフェイス26を介して多重化装置14
に対して転送される。これにより、データカルーセル
が、その放送番組の放送時間中において循環的に放送さ
れることになる。
【0056】入力装置24は、例えばマウス、キーボー
ド等の操作子を備えて成り、ユーザが当該コンテンツ情
報送出システム12を操作するために設けられている。
この入力装置24に対して行われた操作に応じて、制御
装置21は所要の制御処理を実行するようにされる。ま
た表示装置25は、例えばディスプレイ装置から成り、
当該コンテンツ情報送出システム12における動作状況
や、上記入力装置24に対して行われた操作に応じて、
所要の表示が行われる。
【0057】図4は、本実施の形態としてのコンテンツ
情報作成システム13の内部構成例を示している。この
コンテンツ情報作成システム13も、制御装置31、メ
イン記憶装置32、サブ記憶装置33、入力装置34、
表示装置35、外部インターフェイス36の各機能回路
部がデータバス37により接続されて構成される。また
このシステムにおいても、電源が投入されると、ROM
(図示せず)に記憶された基本入出力起動情報によっ
て、内部の各機能回路部の基本的動作が可能になり、制
御装置31が、メイン記憶装置32に格納されているシ
ステム制御情報を読み出すことで、コンテンツ情報作成
システム13としての基本的システム動作が可能となる
ものである。
【0058】また、この場合には、BMLコンテンツを
作成するための、いわゆるオーサリングツールとしての
プログラムもメイン記憶装置32に対して格納されてい
るものとされる。例えば作成者は、入力装置34に対し
て所定操作を行うことで、このBMLオーサリングツー
ルとしてのプログラムを起動させる。そして、表示装置
35に表示されるBMLオーサリングツールとしての表
示画面をみながら、入力装置34に対する操作を行うこ
とで、BMLコンテンツを作成することができるもので
ある。
【0059】そして本実施の形態としてのBMLオーサ
リングツールのプログラムに従った、BMLコンテンツ
の作成過程としては、次のようになる。作成者がBML
オーサリングツールのプログラム上でBMLコンテンツ
の作成のための操作を行っていくことで、BMLオーサ
リングツールのプログラムに従って、マルチメディア情
報ファイルが作成されていくことになる。このマルチメ
ディア情報ファイルの作成は、例えばRAMなどのメモ
リ素子から成るサブ記憶装置33を作業領域として行わ
れる。このようにして作成されたマルチメディア情報フ
ァイルはメイン記憶装置32に対して格納されて保存さ
れる。また、この作成過程において、外部参照ファイル
である情報ファイルの作成、若しくは外部からの取り込
みが行われれば、この情報ファイルもBMLコンテンツ
を形成する情報としてメイン記憶装置32に記憶され
る。
【0060】また、本実施の形態のBMLオーサリング
ツールでは、緊急放送用イベントハンドラ情報を作成し
ておくなどして予め用意しておき、メイン記憶装置32
に対して記憶させておくようにされる。緊急放送用イベ
ントハンドラ情報は、緊急放送用データカルーセルに移
行するというアクションを命令する実行関数と、これに
対応する識別子から成る。また、この緊急放送用イベン
トハンドラ情報の識別子は、コンテンツ情報送出システ
ム12のメイン記憶装置22に対して格納されている緊
急放送用イベントメッセージ情報の識別子と対応付けら
れているものである。
【0061】そして、本実施の形態においては、マルチ
メディア情報ファイルを作成する際に、上記した緊急放
送用イベントハンドラ情報を必ず含めるようにされる。
つまり、このコンテンツ情報作成システム13により作
成されるBMLコンテンツのマルチメディア情報ファイ
ルには、必ず緊急放送用イベントハンドラ情報が含まれ
るようにされる。また、本実施の形態では、このマルチ
メディア情報ファイルに対して緊急放送用イベントハン
ドラ情報を含めるための処理は、特に作成者が入力装置
34に対して操作を行って実行させる必要はない。つま
り、マルチメディア情報ファイルに対して緊急放送用イ
ベントハンドラ情報を含める処理は、本実施の形態のB
MLオーサリングツールとしてのプログラムにより自動
的に実行されるものである。
【0062】上記のようにして、メイン記憶装置32に
はBMLコンテンツとしての各情報が作成されて保存さ
れることになる。そして、このようにして保存されたB
MLコンテンツを放送する際には、制御装置31の制御
によって、メイン記憶装置32に保存されているマルチ
メディア情報ファイルと、情報ファイルとをデータカル
ーセルの形式に変換するようにされる。なお、このマル
チメディア情報ファイルには、緊急放送用イベントハン
ドラ情報が含まれているものである。
【0063】そして、このようにしてデータカルーセル
形式とされたBMLコンテンツを、外部インターフェイ
ス36を介してコンテンツ情報送出システム12に対し
て出力するようにされる。このようにしてコンテンツ情
報送出システム12に入力されたデータカルーセル形式
のBMLコンテンツは、先にも述べたようにしてコンテ
ンツ情報送出システム12のメイン記憶装置22に格納
される。
【0064】上記図3及び図4による説明から理解され
るように、本実施の形態においては、コンテンツ情報送
出システム12のメイン記憶装置22に格納されるデー
タカルーセルの全てについて、そのマルチメディア情報
ファイル内には緊急放送用イベントハンドラ情報が含ま
れていることになる。従って、このコンテンツ情報送出
システム12から送出され、放送として出力されるデー
タカルーセルの全てに対しても、そのマルチメディア情
報ファイル内には緊急放送用イベントハンドラ情報が含
まれていることになるものである。
【0065】2−3.IRD 続いては、本実施の形態の放送システムにおいて受信装
置として機能するIRD5について説明する。図5はI
RD5の内部構成例を簡略に示している。この場合IR
D5は、制御部41、メイン記憶部42、サブ記憶部4
3、入力操作部44、表示/音声出力部45、受信復号
部46とにより構成されている。この場合にも、電源投
入とともに、IRD5では、図示しないROMに格納さ
れた情報により上記各機能回路部の基本入出力が立ちあ
がり、制御部41がシステム制御情報をメイン記憶部4
2から読み出して基本的制御システムを立ち上げるよう
にされる。
【0066】受信復号部46には、図1に示したパラボ
ラアンテナ3のLNB4から供給される所定周波数の信
号が入力される。そして受信復号部46では、この入力
された信号について選局を行い、選局したチャンネルと
しての放送番組のストリームデータを分離抽出して得る
ようにされる。このようにして得た放送番組のストリー
ムデータは、この受信復号部46において例えばエラー
訂正処理や伸長処理などの所要の信号処理が施され、ビ
デオデータと、これに同期したオーディオデータに変換
される。そして表示/音声出力部45に対して出力す
る。表示/音声出力部45においては、上記のようにし
て入力された放送番組としてのビデオデータとオーディ
オデータを外部に対して画像/音声として出力する。例
えば、この表示/音声出力部45に対して、図1に示し
たモニタ装置6が接続されていれば、このモニタ装置6
において放送番組としての画像が表示され、また音声が
出力される。
【0067】また、受信復号部46においては、選局し
たチャンネルのデータサービス放送である所要のデータ
カルーセルを分離する。そしてこのようにして得られた
データカルーセルとしてのBMLコンテンツの情報は、
例えばRAMから成るサブ記憶部43に対して格納され
る。また、メイン記憶部42に対しても格納される。メ
イン記憶部42に記憶されるデータカルーセルの情報と
しては、そのカルーセルに含まれているマルチメディア
情報ファイル、情報ファイル、及びカルーセル解読情報
などとなる。カルーセル解読情報とは、カルーセル制御
パケットに含まれていた情報であり、そのデータカルー
セルからモジュールを取り出して、BMLコンテンツの
再生を行うのに必要な情報とされる。そして、BMLコ
ンテンツの再生を行う場合には、メイン記憶部42に記
憶されたデータカルーセル解読情報を読み出してその内
容を制御部41が参照することで、サブ記憶部43に格
納されているデータカルーセルから必要なモジュールを
読み出すようにされる。例えばエントリモジュールから
始まり、順次必要なモジュールを読み出す。そして、読
み出したモジュールに含まれるとされるマルチメディア
情報ファイルの記述内容に従って処理を実行すること
で、BMLコンテンツの再生出力を行うようにされる。
つまり、BMLコンテンツとしてのシーン画像が表示さ
れるように、シーン画像をビデオ信号として表示/音声
出力部45から出力する。また、シーンとして出力すべ
き音声ファイルがあれば、この音声ファイルの音声が出
力されるようにオーディオ信号を表示/音声出力部45
から出力する。
【0068】3.本実施の形態の緊急放送用コンテンツ
への移行動作 これまでの説明を踏まえて、本実施の形態における緊急
放送用コンテンツへの移行動作、つまり、緊急放送用デ
ータカルーセルへの移行動作について説明する。図6
は、このような本実施の形態の緊急放送用データカルー
セルへの移行動作を概念的に説明するものである。
【0069】先にも述べたように、本実施の形態にあっ
てはデータカルーセルとして送出されるBMLコンテン
ツのマルチメディア情報ファイルには、必ず緊急放送用
イベントハンドラ情報が含まれている。例えば現在、図
6に示すようにして、データカルーセル1〜NまでのN
個のデータカルーセルを放送局1から放送しており、I
RD5側では、これらのデータカルーセル1〜Nの何れ
かのデータカルーセルを受信復調して再生出力している
状態にあるとする。
【0070】そして、放送局1では、或る時点におい
て、緊急放送のために緊急放送用データカルーセルの放
送を開始したとする。このとき、放送局側では、同時
に、現在放送中にある全てのデータカルーセルに対して
緊急放送用イベントメッセージパケット(緊急放送用イ
ベントメッセージ情報)を付加して送信するようにされ
る。
【0071】この場合、IRD5側では、データカルー
セル1〜Nのうちの何れのデータカルーセルを受信して
いたとしても、緊急放送用イベントメッセージパケット
を受信することができる。そしてこの緊急放送用イベン
トメッセージパケットを受信すると、その緊急放送用イ
ベントメッセージパケットから緊急放送用イベントメッ
セージ情報を取得する。そして、緊急放送用イベントメ
ッセージ情報の識別子に対応する識別子を有するイベン
トハンドラ情報を検索することになる。本実施の形態に
おいては、緊急放送用イベントハンドラ情報が必ず各デ
ータカルーセルに対して含められている。従って、IR
D5では、この緊急放送用イベントハンドラ情報を検索
して得ることになる。そして、この検索された緊急放送
用イベントハンドラ情報の実行関数を参照して実行する
ことで、IRD5では、これまでのデータカルーセルと
してのBMLコンテンツの再生出力を停止させ、緊急放
送用データカルーセルへの移行を行うことになる。つま
り、受信信号から緊急放送用データカルーセルを抽出し
て、先に図5により説明したようにして、緊急放送用デ
ータカルーセルとしてのBMLコンテンツの再生出力を
行うようにされる。このようにして、本実施の形態にお
いては、IRD5側においていかなるデータカルーセル
としてのBMLコンテンツを再生出力している状態にあ
っても、緊急放送用データカルーセルを放送したときに
は、この緊急放送用データカルーセルに移行することが
できるものである。
【0072】上記したIRD5における緊急放送用デー
タカルーセルへの移行動作は、IRD5側において装備
されるBMLのセットとしてのプログラムが、或るイベ
ントメッセージ情報を受信したときに、この受信したイ
ベントメッセージ情報により指定されるイベントハンド
ラ情報の実行関数に従った動作を実行させるという処理
を実行することで実現される。
【0073】図7のフローチャートは、このイベントメ
ッセージ情報の受信に対応したIRD5側の処理動作を
示している。この図に示す処理は、制御部41が実行す
る。この図にあっては、或るデータカルーセルとしての
BMLコンテンツについての再生出力を開始するための
処理から開始されている。つまりここでは、先ずステッ
プS101において、これより再生出力を開始すべきB
MLコンテンツのデータカルーセルからカルーセル制御
パケットを読み込むようにされる。このときには、例え
ばサブ記憶部43に対して受信したBMLコンテンツの
データカルーセルの情報が書き込まれて保持されていく
ことになるのであるが、カルーセル制御パケットを受信
抽出してサブ記憶部43に書き込まれたときに、制御部
41がサブ記憶部43からカルーセル制御パケットの読
み出しを行うようにされる。
【0074】次のステップS102においては、上記ス
テップS101により読み込んだカルーセル制御パケッ
トについてデコード処理を施すことで、カルーセル解読
情報を取得する。このカルーセル解読情報は例えばメイ
ン記憶部42に対して記憶される。
【0075】そして、次のステップS103において、
上記ステップS102にて取得したカルーセル解読情報
に基づき、例えばサブ記憶部43に保持されているカル
ーセルデータの中からエントリモジュールを取り込むよ
うにされる。先にも述べたように、エントリモジュール
には、そのBMLコンテンツのマルチメディア情報ファ
イルが格納されているものとされる。そしてこのステッ
プS103においては、取り込みを行ったエントリモジ
ュールから、上記したマルチメディア情報ファイルを取
り出して取得するようにされる。
【0076】次のステップS104では、上記のように
して取得したマルチメディア情報ファイルを処理してい
くようにされる。これによって、BMLコンテンツの再
生出力が開始されることになる。
【0077】次のステップS105では、イベントメッ
セージ情報を取得したか否かを判別している。例えば放
送局側において、何らかのイベントメッセージパケット
をデータカルーセルに対して付加して送信を行っている
とすれば、IRD5側においては、このイベントメッセ
ージパケットを受信することでイベントメッセージ情報
を取得することができ、ステップS105としては肯定
結果が得られることになる。これに対して、放送局側で
は今のところイベントメッセージパケットを付加してデ
ータカルーセルの送信を行っていないとすれば、ステッ
プS105としては、否定結果が得られることになる。
【0078】このステップS105において否定結果が
得られれば、制御部41はステップS104に進むこと
で、マルチメディア情報ファイルについての処理を継続
する。つまり、これまでと同じBMLコンテンツの再生
出力を継続させるものである。これに対して、ステップ
S105において肯定結果が得られた場合にはステップ
S106に進む。
【0079】ステップS106においては、取得したイ
ベントメッセージ情報が示す識別子に対応する識別子を
有するイベントハンドラ情報が、現在処理中のBMLコ
ンテンツのマルチメディア情報ファイル内に存在するか
否かが判別される。つまり、取得したイベントメッセー
ジ情報により指定されるイベントハンドラ情報の存在の
有無を判定する。このために、例えば制御部41は、サ
ブ記憶部43に保持されている、現在処理中とされるカ
ルーセルデータに含まれるマルチメディア情報ファイル
の内容を検索し、取得したイベントメッセージ情報の識
別子と、マルチメディア情報ファイル内に含められてい
るイベントハンドラ情報の識別子とが対応しているか否
かを検索していくことになる。
【0080】そして、ステップS106において否定結
果が得られた場合、取得したイベントメッセージ情報に
対応するイベントハンドラ情報は存在しなかったことに
なる。この場合には、特にイベントメッセージ情報に応
答した処理を実行することなくステップS104に進む
ようにされる。これに対して、ステップS106におい
て肯定結果が得られた場合には、取得したイベントメッ
セージ情報に対応するイベントハンドラ情報がマルチメ
ディア情報ファイル内に含められていたことになる。こ
の場合には、このイベントメッセージ情報に応答した処
理を実行するためにステップS107に進む。
【0081】ステップS107においては、イベントメ
ッセージ情報に対応するとされたイベントハンドラ情報
の実行関数を参照する。そしてこの実行関数の内容に従
って、所要のアクションが実行されるように処理を実行
する。
【0082】上記処理において、ステップS105にて
取得したと判定されたイベントメッセージ情報が、緊急
放送用イベントメッセージ情報であるとする。本実施の
形態では、先にも述べたように、緊急放送用イベントメ
ッセージ情報に対応する緊急放送用イベントハンドラ情
報が必ず各データカルーセルのマルチメディア情報ファ
イル内に含められているために、ステップS106では
常に肯定結果が得られることになる。そして、緊急放送
用イベントハンドラ情報には、緊急放送用データカルー
セルに移行することを指示する実行関数が記述されてい
るため、ステップS107に進むことで、緊急放送用の
データカルーセルへの移行が実行されるものである。
【0083】この緊急放送用のデータカルーセルへの移
行にあたっては、例えば次のような動作が実行される。
各データカルーセルにはその属性を特定するための情報
が、例えばカルーセル制御パケット又は或る所定の情報
パケット内に含められているものとされる。そしてこの
属性を特定するための情報により、そのデータカルーセ
ルが緊急放送用データカルーセルであるか否かを判定す
ることが可能である。従って、現在放送されてくるデー
タカルーセルのうちの何れが緊急放送用データカルーセ
ルであるのかを判定するためには、制御部41が受信し
て取り込んだとされるデータカルーセルについて、上記
属性を特定するための情報を参照することになる。そし
て、緊急放送用データカルーセルを判定すると、現在処
理中とされるBMLコンテンツのデータカルーセルか
ら、この判定された緊急放送用データカルーセルに移行
するようにされる。
【0084】そして、緊急放送用データカルーセルへの
移行にあたっては、例えば、通常のデータカルーセルと
してのBMLコンテンツを再生出力するための処理が、
緊急放送用データカルーセルに対して実行されればよ
い。つまり、先ずは緊急放送用データカルーセルのカル
ーセル制御パケットを読み込む。そして、カルーセル制
御パケットから得られるカルーセル解読情報に基づい
て、例えば、緊急放送用データカルーセルのエントリモ
ジュールを取得し、このエントリモジュールに含まれる
マルチメディア情報ファイルを処理する。これにより、
緊急放送としての内容を有するBMLコンテンツの再生
出力に切り換えが行われるものである。
【0085】続いて、これまでの説明のまとめとして、
本実施の形態の放送システムにおいて受信(IRD5)
側で緊急放送用データカルーセルへの移行が行われるよ
うにするための動作の流れを、図8によりフローチャー
トとして示す。図8に示すステップS201〜S206
までの動作手順において、ステップS201〜S204
は放送局1側の手順となり、残るステップS205,S
206はIRD5側の手順となる。
【0086】放送局1側においては、先ずステップS2
01の動作手順によって、放送局側で作成する全てのB
MLコンテンツとしてのデータカルーセルに対して、そ
のマルチメディア情報ファイルに対して緊急放送用イベ
ントハンドラ情報を付加する。つまり、BMLコンテン
ツとしてのデータカルーセルの作成過程において、必
ず、マルチメディア情報ファイルに対して緊急放送用イ
ベントハンドラ情報を付加するものである。
【0087】そして、次のステップS202の動作手順
として、緊急放送用データカルーセルを作成して、これ
をコンテンツ情報送出システム12のメイン記憶装置2
2に対して格納しておく。また、この作成した緊急放送
用データカルーセルに対応する緊急放送用イベントメッ
セージ情報を作成して、同様にメイン記憶装置22に対
して格納しておくものである。
【0088】そして、或る放送時間に対応するタイミン
グで、例えば入力装置24に対する操作などによって、
緊急放送開始の指示が与えられると、これを受けて、先
のステップS202の作業手順により用意しておいた緊
急放送用データカルーセルの送出を開始するようにされ
る。
【0089】上記した緊急放送開始の指示に伴い、放送
局1側では緊急放送用イベントメッセージを付加するた
めの指示も発生するものとされる。そこで、次のステッ
プS204としての動作手順では、緊急放送用イベント
メッセージ付加の指示を受けて、現在放送中とされる各
データカルーセルに対して緊急放送用イベントメッセー
ジ情報を付加する。つまり緊急放送用イベントメッセー
ジパケットを挿入する。
【0090】例えば、上記した手順による動作が行われ
ているとき、IRD5側では、或る所要のデータカルー
セルによるBMLコンテンツの再生出力を行っている状
態にある。また、この状態の下で、何らかのイベントメ
ッセージ情報が受信されるのを待機している。
【0091】そして、上記した放送局1側の動作が実行
されることで、IRD5側においてはステップS204
の動作手順として示すようにして、緊急放送用イベント
メッセージパケットを受信することになる。つまり、緊
急放送用イベントメッセージ情報を取得できることにな
る。そして、緊急放送用イベントメッセージ情報の識別
子が対応する識別子を有するイベントハンドラ情報を検
索する。これにより、緊急放送用イベントハンドラ情報
が検索されることになる。そしてこの検索された緊急放
送用イベントハンドラ情報の実行関数を読み込む。
【0092】上記ステップS204による緊急放送用イ
ベントハンドラ情報の実行関数の読み込みが完了する
と、次のステップS205としての手順によって、この
緊急放送用イベントハンドラ情報の実行関数に基づい
て、緊急用データカルーセルへの移行を行う。
【0093】なお、上記実施の形態として示した放送シ
ステムの構成、つまり、コンテンツ情報送出システム1
2、コンテンツ情報作成システム13、及びIRD5な
どの構成はあくまでも一例であって、適宜変更されて構
わない。また、上記実施の形態にあっては、BMLコン
テンツを放送するシステムを例に挙げているが、本発明
として対象となるマルチメディアコンテンツの規格は、
BMLに限定されるものではなく、例えば、HTMLや
XMLなどの規格に従った他のマルチメディアコンテン
ツについても適用が可能とされる。また、放送システム
としても、BSデジタル衛星放送に限定されるものでは
なく、例えば通信衛星を利用したデジタル衛星放送のほ
か、ケーブルテレビや、地上波によるデジタル放送、ま
たは、ネットワークを利用した放送などがあれば、これ
らの各種放送システムについても本発明は適用できる。
また、本実施の形態としては、マルチメディアコンテン
ツのデータをカルーセル方式によって送信する場合を例
に挙げているが、場合によっては、カルーセル方式以外
の方式による送信を行う場合にも適用は可能とされる。
また、放送システムとしても、デジタル衛星放送に限定
されるものではなく、例えばケーブルテレビや、地上波
によるデジタル放送、または、ネットワークを利用した
放送などがあれば、これらの各種放送システムについて
も本発明は適用できる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、放送とし
て送出すべきコンテンツ情報の全てに対して緊急放送用
イベントハンドラ情報を付加しておくようにしている。
そして、緊急放送用コンテンツ情報を送出する際には、
緊急放送用イベントハンドラ情報に対応する緊急放送用
イベントメッセージを付加して送信するようにされる。
このような構成とすれば、受信側では、緊急放送用イベ
ントメッセージを受信すれば、緊急放送用イベントハン
ドラ情報の内容に従って、緊急放送用コンテンツ情報に
移行することが可能になる。つまり、本発明によって
は、放送として送出すべきコンテンツ情報の全てに対し
て予め緊急放送用イベントハンドラ情報を付加しておく
という簡易な技術を用いることで、迅速性が要求される
緊急放送への移行が受信側で行えるようになるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての放送システムの構
成例を示すブロック図である。
【図2】放送局の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】コンテンツ情報送出システムの構成例を示すブ
ロック図である。
【図4】コンテンツ情報作成システムの構成例を示すブ
ロック図である。
【図5】IRDの内部構成例を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態の緊急放送用データカルーセルへ
の移行動作を概念的に示す説明図である。
【図7】IRDにおけるイベントメッセージ情報の受信
に応じた処理動作を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態の緊急放送用データカルーセルへ
の移行のための、放送局側とIRDの動作手順を示すフ
ローチャートである。
【図9】BMLコンテンツの構造を示す説明図である。
【図10】BMLコンテンツの動作概念に対応する構造
を示す説明図である。
【図11】BMLコンテンツの基本動作を示す説明図で
ある。
【図12】BMLコンテンツとしての情報とデータカル
ーセルとの関係を示す説明図である。
【図13】イベントハンドラ情報とイベントメッセージ
情報との関係を示す説明図である。
【図14】イベントメッセージパケットの受信に応じた
カルーセルの移行動作を概念的に示す説明図である。
【図15】放送局側の基本的構成例を示すブロック図で
ある。
【図16】データカルーセルの構造を概念的に示す説明
図である。
【符号の説明】
1 放送局、2 BS、3 パラボラアンテナ、4 L
NB、5 IRD、6モニタ装置、11 番組情報送出
システム、12 コンテンツ情報送出システム、13
コンテンツ情報作成システム、14 多重化装置、15
電波送出システム、21 制御装置、22 メイン記
憶装置、23 サブ記憶装置、24入力装置、25 表
示装置、26 外部インターフェイス、27 データバ
ス、31 制御装置、32 メイン記憶装置、33 サ
ブ記憶装置、34 入力装置、35 表示装置、36
外部インターフェイス、37 データバス、41 制御
部、42 メイン記憶部、43 サブ記憶部、44 入
力操作部、45 表示/音声出力部、46 受信復号部
フロントページの続き (72)発明者 北里 直久 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C064 BA05 BB05 BC18 BC23 BD03 BD08 BD14 5K061 BB00 BB10 BB17 DD00 DD12 FF00 FF01 FF03 FF11 JJ06 JJ07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送出装置と受信装置とから成り、 上記送出装置は、 放送として送出すべきコンテンツ情報を作成すると共
    に、緊急放送用コンテンツ情報への移行を指示する実行
    情報を有して形成される緊急放送用イベントハンドラ情
    報を、作成される全てのコンテンツ情報に対して挿入す
    るようにされたコンテンツ情報作成手段と、 特定の上記イベントハンドラ情報を指定する情報内容を
    有するイベントメッセージ情報を作成するものとされ、
    このイベントメッセージ情報のうちの1つとして、上記
    緊急放送用イベントハンドラ情報を指定する緊急放送用
    イベントメッセージ情報を作成可能なイベントメッセー
    ジ作成手段と、 上記コンテンツ情報作成手段により作成されたコンテン
    ツ情報を、上記イベントメッセージ作成手段により作成
    されたイベントメッセージ情報と共に放送として送出可
    能とされ、上記緊急放送用コンテンツ情報を送出する際
    には、現在放送中とされるコンテンツ情報ごとに上記緊
    急放送用イベントメッセージ情報を付加して送出するこ
    とのできる送出手段と、を備え、 上記受信装置は、 少なくとも、上記放送としてのコンテンツ情報及びイベ
    ントメッセージ情報を受信可能な受信手段と、 上記受信手段により受信したコンテンツ情報について再
    生出力を行うと共に、上記緊急放送用イベントメッセー
    ジ情報を受信した場合には、現在再生出力中とされるコ
    ンテンツ情報のうちから、上記緊急放送用イベントメッ
    セージ情報により指定される緊急放送用イベントハンド
    ラ情報を検索し、この検索した緊急放送用イベントハン
    ドラ情報の実行情報に基づいて、緊急放送用コンテンツ
    情報への再生出力の移行が行われるように構成される再
    生出力手段と、を備えていることを特徴とする情報送受
    信システム。
  2. 【請求項2】 放送として送出すべきコンテンツ情報を
    作成すると共に、緊急放送用コンテンツ情報への移行を
    指示する実行情報を有して形成される緊急放送用イベン
    トハンドラ情報を、作成される全てのコンテンツ情報に
    対して挿入するようにされたコンテンツ情報作成手段
    と、 特定の上記イベントハンドラ情報を指定する情報内容を
    有するイベントメッセージ情報を作成するものとされ、
    このイベントメッセージ情報のうちの1つとして、上記
    緊急放送用イベントハンドラ情報を指定する緊急放送用
    イベントメッセージ情報を作成可能なイベントメッセー
    ジ作成手段と、 上記コンテンツ情報作成手段により作成されたコンテン
    ツ情報を、上記イベントメッセージ作成手段により作成
    されたイベントメッセージ情報と共に放送として送出可
    能とされ、上記緊急放送用コンテンツ情報を送出する際
    には、現在放送中とされるコンテンツ情報ごとに上記緊
    急放送用イベントメッセージ情報を付加して送出するこ
    とのできる送出手段と、 を備えたことを特徴とする送出装置。
  3. 【請求項3】 放送として送信される、緊急放送用コン
    テンツ情報への移行を指示する実行情報を有して形成さ
    れる緊急放送用イベントハンドラ情報が挿入されたコン
    テンツ情報、及びこのコンテンツ情報に付加される、特
    定のイベントハンドラ情報を指定するイベントメッセー
    ジ情報を少なくとも受信可能な受信手段と、 上記受信手段により受信したコンテンツ情報について再
    生出力を行うと共に、上記イベントメッセージ情報とし
    て、上記緊急放送用イベントハンドラ情報を指定する緊
    急放送用イベントメッセージ情報を受信した場合には、
    現在再生出力中とされるコンテンツ情報のうちから、上
    記緊急放送用イベントメッセージ情報により指定される
    緊急放送用イベントハンドラ情報を検索し、この検索し
    た緊急放送用イベントハンドラ情報の実行情報に基づい
    て、緊急放送用コンテンツ情報への再生出力の移行が行
    われるように構成される再生出力手段と、を備えている
    ことを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】 コンテンツ情報を放送として送出するこ
    とのできる送出装置と、この送出装置から送出されたコ
    ンテンツ情報を受信して再生出力することのできる受信
    装置とにおける情報処理方法であって、 上記送出装置側においては、 放送として送出すべき上記コンテンツ情報を作成すると
    共に、緊急放送用コンテンツ情報への移行を指示する実
    行情報を有して形成される緊急放送用イベントハンドラ
    情報を、作成される全てのコンテンツ情報に対して挿入
    するようにされたコンテンツ情報作成手順と、 特定の上記イベントハンドラ情報を指定する情報内容を
    有するイベントメッセージ情報を作成するものとされ、
    このイベントメッセージ情報のうちの1つとして、上記
    緊急放送用イベントハンドラ情報を指定する緊急放送用
    イベントメッセージ情報を作成可能なイベントメッセー
    ジ作成手順と、 上記コンテンツ情報作成手順により作成されたコンテン
    ツ情報を、上記イベントメッセージ作成手順により作成
    されたイベントメッセージ情報と共に放送として送出可
    能とされ、上記緊急放送用コンテンツ情報を送出する際
    には、現在放送中とされるコンテンツ情報ごとに上記緊
    急放送用イベントメッセージ情報を付加して送出するこ
    とのできる送出手順と、を実行し、 上記受信装置側においては、 少なくとも、上記放送としてのコンテンツ情報及びイベ
    ントメッセージ情報を受信可能な受信手順と、 上記受信手順により受信したコンテンツ情報について再
    生出力を行うと共に、上記緊急放送用イベントメッセー
    ジ情報を受信した場合には、現在再生出力中とされるコ
    ンテンツ情報のうちから、上記緊急放送用イベントメッ
    セージ情報により指定される緊急放送用イベントハンド
    ラ情報を検索し、この検索した緊急放送用イベントハン
    ドラ情報の実行情報に基づいて、緊急放送用コンテンツ
    情報への再生出力の移行を行うようにされた再生出力手
    順と、を実行するように構成されることを特徴とする情
    報処理方法。
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