JP2001144900A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2001144900A
JP2001144900A JP32510599A JP32510599A JP2001144900A JP 2001144900 A JP2001144900 A JP 2001144900A JP 32510599 A JP32510599 A JP 32510599A JP 32510599 A JP32510599 A JP 32510599A JP 2001144900 A JP2001144900 A JP 2001144900A
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JP32510599A
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English (en)
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Takaaki Maehara
孝明 前原
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被読み取り対象から白黒画像情報を高解像度
で高速に読み取ることができるとともに、同時にカラー
画像情報を低解像度でも階調性を確保して精度よく読み
取ることができる画像読み取り装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 イメージセンサ27上に波長選択性の異
なる色分解フィルタが形成されたRラインセンサ27
R、Gラインセンサ27GおよびBラインセンサ27B
と色分解フィルタが形成されていない白黒ラインセンサ
27Wとを設け、原稿1からカラー画像情報をRライン
センサ27R、Gラインセンサ27GおよびBラインセ
ンサ27Bにより読み取り、同時に白黒画像情報を白黒
ラインセンサ27Wにより読み取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被読み取り対象に
光を照射してその反射光を結像させて画像を読み取る画
像読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、原稿の平面的画像データを多階調
でデジタル値に変換して読み出し、中間調を再現する画
像読み取り装置が、イメージスキャナ装置、デジタル複
写機等に多く利用されるようになっている。
【0003】写真や印刷物等の中間調を含む原稿から画
像データを多階調で精度よく読み取るためには、照射光
学系を工夫してイメージセンサの露光量を上げ、原稿の
白部の読み取り出力を増大し、画像データのS/N比を
上げることが重要になる。
【0004】また、原稿のカラー情報を忠実に読み取る
ことのできるカラー画像読み取り装置の場合、光源とし
て照射スペクトル分布が可視光範囲で均一な白色光源を
選択するとともに、各ラインセンサ上にR(赤)、G
(緑)、B(青)の3原色に対応する感度分布を持つフ
ィルタが形成された3ライン型のイメージセンサを用い
て一回の走査で精度よく読み取りを行うように構成する
ことが主流になってきている。
【0005】上記の画像読み取りにおける階調再現技術
の進歩に伴ない、写真や印刷物等の原稿を画像データに
変換して簡便に入力することのできるフラットベッドタ
イプの画像読み取り装置が普及してきている。
【0006】また、フラットベッドタイプの画像読み取
り装置のオプションとして、自動原稿供給装置(以下A
DFと称す)が一般的に装着されるようになっている。
このADFにより、複数の原稿をまとめて積載して自動
的に原稿を1枚ずつ送出し、順次画像読み取りを行うこ
とができる。したがって、人力の介在無しに自動的に連
続して複数枚の原稿の画像データを入力することでき、
所謂ドキュメントスキャナとして画像読み取りの生産性
を向上することができるようになる。
【0007】以下、上記の従来の画像読み取り装置につ
いて図面を参照して説明する。図21は、従来の画像読
み取り装置の機構系の構成を示す概略図である。
【0008】図21に示す従来の画像読み取り装置は、
機構系として、白色光源2、反射ミラー3、光学レンズ
4、イメージセンサ5、遮光部材6、原稿ガラス部7、
原稿ガラス窓8、キャリッジ9、駆動手段10、白基準
板15、ADF本体16、原稿トレイ17、原稿検出セ
ンサ18、第1の搬送ローラ19、リバースローラ2
0、原稿端部検出センサ21、原稿抑え板22、第2の
搬送ローラ23、ガイドローラ24、排紙トレイ25お
よび原稿押圧板26を備える。
【0009】イメージセンサ5は、CCD等から構成さ
れ、R、G、Bの3原色に対応する3ライン型イメージ
センサを用いている。遮光部材6には、原稿1からの反
射光の余分な光束を制限するスリットが設けられてい
る。原稿ガラス部7は、光透過材質から形成され、その
上に使用者により読み取り対象となる原稿1が一枚ずつ
積載される。原稿ガラス窓8は、ADFによる原稿読み
取り位置に配置される。
【0010】キャリッジ9は、白色光源2、反射ミラー
3、光学レンズ4、イメージセンサ5、遮光部材6によ
り構成される光学系を保持する。駆動手段10は、駆動
プーリ11、従動プーリ12、駆動ワイヤ13およびモ
ータ14により構成され、矢印Aで示す原稿の副走査方
向にキャリッジ9を移動できるように構成されている。
白基準板15は、シェーディング処理時の白レベル基準
を与える。
【0011】原稿トレイ17には複数の原稿が積載され
る。原稿検出センサ18は、原稿の有無を判定する。第
1の搬送ローラ19およびリバースローラ20は、複数
の原稿を一枚ずつピックアップし搬送する。原稿端部検
出センサ21は、原稿の先端および後端を検出する。原
稿抑え板22は、弾性部材(図示省略)により付勢され
ており、原稿1をADF用の原稿ガラス窓8に対し浮き
がないよう密着させる。ガイドローラ24は、第2の搬
送ローラ23と対向して配置される。排紙トレイ25に
は、読み取りが終了した原稿が順次積載される。原稿押
圧板26は、平面の弾性体から構成され、原稿ガラス部
7にセットした原稿1全体に浮きが無いように一定の押
圧で押さえつける。
【0012】図22は、図21に示す画像読み取り装置
の回路系の構成を示すブロック図である。図22に示す
画像読み取り装置は、回路系として、イメージセンサ駆
動回路100、第1のアンプ101、第2のアンプ10
2、第3のアンプ103、マルチプレクサ104、A/
D(アナログ/デジタル)変換器105、シェーディン
グ補正回路106、バッファメモリ107、DMA(ダ
イレクト・メモリ・アクセス)回路108、インタフェ
ース回路109、モータ駆動回路110およびCPU
(中央演算処理装置)111を備える。
【0013】イメージセンサ駆動回路100は、イメー
ジセンサ5にライン走査信号HSYNCおよび走査クロ
ック信号VCLKを与える。第1のアンプ101、第2
のアンプ102および第3のアンプ103はそれぞれイ
メージセンサ5からの各系統の画像信号出力を適正なレ
ベルまで増幅する。マルチプレクサ104は、第1のア
ンプ101から出力されるR画像出力、第2のアンプ1
02から出力されるG画像出力および第3のアンプ10
3から出力されるB画像出力の3系統の出力データを順
次1列のRGB画像信号へ変換する。
【0014】A/D変換器105は、マルチプレクサ1
04から出力されるRGB画像信号を量子化し、デジタ
ル値の画像データへ変換する。シェーディング補正回路
106は、白色光源2の照射光の不均一性およびイメー
ジセンサ5の各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主
走査方向の画像信号出力ばらつきを正規化し補正する。
バッファメモリ107は、画像データを一定量蓄積す
る。DMA回路108は、バッファメモリ107に蓄積
された画像データを一定のオフセットを持たせて出力さ
せる。
【0015】インタフェース回路109は、外部装置
(図示省略)の要求に従ってDMA回路108と同期を
取りながらバッファメモリ107に蓄積された画像デー
タを出力する。モータ駆動回路110は、モータ14を
任意の速度で回転させる。CPU111は、白色光源
2、イメージセンサ駆動回路100、シェーディング補
正回路106、DMA回路108、インタフェース回路
109およびモータ駆動回路110を制御する。
【0016】次に、上記のように構成された従来の画像
読み取り装置の動作を説明する。まず、ホストコンピュ
ータ等の外部装置より画像読み取りが指示されると、C
PU111は、モータ14を駆動し、駆動手段10を介
してキャリッジ9を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動
し、原稿1の読み出し開始位置(ホーム位置)に移動さ
せる原点復帰動作を実行する。
【0017】原点復帰動作が完了した後、CPU111
は白色光源2を点灯させるとともに、イメージセンサ駆
動回路100を起動してイメージセンサ5にライン走査
信号HSYNCおよび走査クロック信号VCLKを与え
て動作を開始させ、キャリッジ9のホーム位置の上方に
設置された白基準板15の画像データを読取らせ、シェ
ーディング補正回路106内のメモリに白基準データと
して保持する。
【0018】白基準データの書込みによる初期動作が終
了すると、CPU111は画像データ読み出しに先立っ
て原稿検出センサ18によりADF上の原稿の有無を検
出する。ADF上に原稿が検出されなかった場合、CP
U111はフラットベッドの原稿ガラス部7上に手動で
原稿1がセットされたものと判断する。この場合、CP
U111は、モータ駆動回路110を介してキャリッジ
9を右側の原稿先端方向へ定速で移動させ、原稿ガラス
部7上にセットされた原稿1の画像データの読み出し動
作に入る。
【0019】キャリッジ9が原稿先端部に到達すると、
図23に示すように原稿1には原稿ガラス部7を通して
白色光源2からの光束が照射される。このとき、原稿1
からの反射光は、遮光部材6により余分な光束がカット
され、反射ミラー3により反射された後、光学レンズ4
により集光され、イメージセンサ5の受光部上に結像す
る。
【0020】図23の右上に示すように、イメージセン
サ5の受光部には、R、G、Bの3原色に対応する3ラ
イン分の受光素子列として、Rラインセンサ5R、Gラ
インセンサ5GおよびBラインセンサ5Bが原稿の主走
査方向に沿って配列されている。図に示すように3ライ
ンの1列目のRラインセンサ5Rにはレッド成分を透過
する色分解フィルタが、2列目のGラインセンサ5Gに
はグリーン成分を透過する色分解フィルタが、3列目の
Bラインセンサ5Bにはブルー成分を透過する色分解フ
ィルタがそれぞれ形成されている。
【0021】したがって、Rラインセンサ5R、Gライ
ンセンサ5GおよびBラインセンサ5Bは、それぞれ対
応するスペクトル成分の光束のみを選択的に受光するよ
うに構成されているので、レッド成分を受光するRライ
ンセンサ、グリーン成分を受光するGラインセンサ、ブ
ルー成分を受光するBラインセンサとしてそれぞれ動作
する。
【0022】イメージセンサ駆動回路100からライン
走査信号HSYNCおよび走査クロック信号VCLKが
イメージセンサ5に与えられると、図24に示すように
ライン走査信号HSYNCを1ラインの始まりとして、
走査クロック信号VCLKに従って先頭画素から最終画
素まで、1ライン間隔時間に各画素が受光した露光量に
比例した出力電圧が各ラインセンサ5R,5B,5Gか
ら独立に順次出力される。
【0023】また、図23に示すように、イメージセン
サ5上の3列の各ラインセンサ5R,5B,5Gは各々
d1ずつ離れて配置されているため、光学系の倍率をm
とすると、対応する原稿の読み取り位置もm×d1=d
2ずつ離れた位置となる。この位置補正は、後述するよ
うにバッファメモリ107により行われる。
【0024】次に、図25、図26および図27を参照
しながら、カラー情報を含む原稿の読み取り動作につい
て説明する。まず、図25を参照して、シェーディング
補正処理について説明する。前述したように初期動作で
シェーディング補正回路106内のメモリに保持された
白基準データより、 (補正データ)=(1/白基準データ)×(画像デー
タ) という演算が実行され、シェーディング歪みの補正が行
われる。
【0025】ここで、(1/白基準データ)はシェーデ
ィング補正係数である。このシェーディング補正係数を
読み取られた各画素の出力と掛け合わせることにより、
白色光源2の照射光の不均一性およびイメージセンサ5
の各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の
画像信号出力ばらつきの正規化補正を行うことができ
る。
【0026】図25および図26に示す原稿は、赤色、
黄色、緑色および青色のパッチを含んでいる。これらの
パッチを読み取った場合、図27(a)に示す白色光源
2のスペクトル成分と図27(b)に示す各パッチの色
成分の反射スペクトルとを掛け合わせた成分と、図27
(c)に示す各ラインセンサ5R,5G,5B上に形成
された色分解フィルタの透過率特性とが掛け合わされた
成分が、各ラインセンサ5R,5G,5B上の受光素子
に露光されることになる。
【0027】Rラインセンサ5Rを例に説明すると、図
25に示すように赤色パッチの出力電圧が最も大きく、
青色パッチの出力が最も低くなる。この出力はシェーデ
ィング補正係数が掛け合わされ、正規化して出力され
る。図26にはGラインセンサ5GおよびBラインセン
サ5Bの例を同様に示している。Gラインセンサ5Gで
は、緑色パッチが最も大きく、他の色では低くなる。B
ラインセンサ5Bでは、青色パッチが最も大きく、赤色
パッチが最も低くなり、Rラインセンサ5Rと反対の結
果となる。
【0028】実際の原稿色は、印刷インキのマゼンタ、
シアン、イエローが混ぜられているので、各ラインセン
サ5R,5B,5Gの出力は、その反射率の組み合わせ
に対応した出力電圧になる。このようにして、3ライン
のイメージセンサ5上の各ラインセンサ5R,5B,5
G上にR、G、Bの3原色に対応する透過スペクトル特
性の異なる色分解フィルタを形成することにより、原稿
1に含まれるカラー画像データの読み出しを行うことが
できることがわかる。
【0029】一方、白黒画像データの読み取りを行う場
合は、Rラインセンサ5R、Gラインセンサ5Gおよび
Bラインセンサ5Bの出力のうち、1つの出力のみを選
択して白黒出力とすることが多い。この場合、選択した
センサのフィルタの色がドロップアウトカラーとなる。
【0030】このようにして、1ライン分の画像データ
を得るごとに、モータ駆動回路110により駆動手段1
0を介してキャリッジ9を1ライン分に相当する移動距
離ずつ移動させていくことにより、2次元の原稿の画像
データを平面的に読み取っていく。
【0031】次に、読み取られた画像データは、前述し
たようにシェーディング補正回路106によりシェーデ
ィング歪みが除かれた後、一旦バッファメモリ107に
格納される。バッファメモリ107は、図28に示すよ
うに、R領域、G領域、B領域に分けられ、それぞれR
画像データ、G画像データ、B画像データが収納され
る。
【0032】次に、外部装置の指示によりデータ送出が
要求されると、インタフェース回路109は、DMA回
路108にデータ要求信号DREQを発行する。DMA
回路108は、各領域の書き込みアドレスポインタと読
み出しアドレスポインタとによりバッファメモリ107
に格納されたデータ量を監視している。DMA回路10
8は、書き込みアドレスポインタと読み出しアドレスポ
インタの差が大きい、つまり充分なデータ量が蓄積され
たと判断すると、インタフェース回路109にデータ応
答信号DACKを返して、バッファメモリ107に蓄積
されたR、G、Bの各画像データを読み出しインタフェ
ース回路109を経由して外部装置に送出する。
【0033】このとき、図28に示すように、バッファ
メモリ107に書き込まれたR、G、Bの各画像データ
は、各ラインセンサ間隔d1を補償するために、一定の
アドレスオフセットが付加されて読み出される。オフセ
ットライン数の計算は、以下のようにして計算される。
【0034】(オフセットライン数)=(センサライン
間隔)/(読み取り解像度1ライン分間隔) したがって、センサライン間隔d1を150μm、読み
取り解像度1ライン分間隔を50μmとすると、オフセ
ットライン数は3ラインとなる。
【0035】次に、バッファメモリ107が満杯になる
と、CPU111はモータ駆動回路110を介してキャ
リッジ9の移動を停止させるとともに、バッファメモリ
107への書き込み動作を停止させ、バッファオーバフ
ローによる画像データの欠落を防止する。そして、外部
装置へのデータ送出により再びバッファメモリ107の
書き込み領域に余裕ができると、CPU111は、モー
タ駆動回路110によりキャリッジ9を移動させ、バッ
ファメモリ107への画像データ書き込みを開始する。
【0036】このようにして、外部装置とのハンドシェ
ークによりデータ転送を行い、効率よく画像データの読
み取りを行うことができる。またシェーディング補正回
路106の効果により、読み出し画像の階調再現性を精
度良く保持することができる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、白黒原稿を読み取り白黒画像データを出
力する場合には、白黒画像データの代用としてR、G、
Bの3色のカラー画像データのうち1色を選択して出力
することになる。この場合、3ラインのイメージセンサ
5上に形成された色分解フィルタにより白色光源2の一
部のスペクトル成分のみが利用されることになり、光源
の発光効率およびイメージセンサの変換効率が最も高い
緑色光源を用いる白黒読み取り専用スキャナに比べ、感
度およびS/N比が著しく低下する。このため、一般的
に、カラー読み取りが可能な画像読み取り装置の白黒原
稿の読み取り速度は、白黒原稿専用の画像読み取り装置
に比べて著しく低下する。
【0038】このため、白黒原稿読み取り専用の光学系
をカラー読み取り用の光学系とは別に同じ画像読み取り
装置内に組み込むことが提案されている。この場合、装
置の大型化を招くとともに、原稿に対するカラー画像情
報と白黒画像情報との読み取りタイミングがずれてしま
い、位置合わせのために大容量のバッファメモリが必要
となる。また、2つの光学系を同時に調整することは困
難であり、主走査方向の倍率誤差による白黒画像とカラ
ー画像とのずれ、すなわちミス・レジストレーションが
発生する。
【0039】また、従来の画像読み取り装置では、カラ
ー画像データ処理回路と白黒画像データ処理回路とを共
用する構成になっていたため、原稿から白黒画像データ
とカラー画像データとの両方を同時にかつ高速に得るこ
とが困難である。
【0040】本発明の目的は、被読み取り対象から白黒
画像情報を高解像度で高速に読み取ることができるとと
もに、同時にカラー画像情報を低解像度でも階調性を確
保して精度よく読み取ることができる画像読み取り装置
を提供することである。
【0041】本発明の他の目的は、装置を大型化するこ
となくかつ大容量のバッファメモリを不要にするととも
に、ミス・レジストレーションの発生を抑制することが
できる画像読み取り装置を提供することである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像読み取
り装置は、被読み取り対象に光を照射する光源と、被読
み取り対象の主走査方向に沿って形成された受光素子列
を有する読み取り手段と、被読み取り対象からの反射光
を読み取り手段の受光素子列上に結像させる光学手段
と、被読み取り対象と読み取り手段とを被読み取り対象
の副走査方向に相対的に移動させる駆動手段とを備え、
受光素子列は、波長選択性の異なる色分解フィルタが設
けられた複数の第1の受光素子列と、色分解フィルタが
形成されていない第2の受光素子列とを含むものであ
る。
【0043】本発明に係る画像読み取り装置では、波長
選択性の異なる色分解フィルタが設けられた複数の第1
の受光素子列と色分解フィルタが形成されていない第2
の受光素子列とが被読み取り対象の主走査方向に沿って
形成され、光源により光を照射された被読み取り対象か
らの反射光を第1および第2の受光素子列上に光学手段
により結像させ、第1および第2の受光素子列により被
読み取り対象の画像情報を読み取り、被読み取り対象と
読み取り手段とを被読み取り対象の副走査方向に相対的
に移動させている。
【0044】したがって、色分解フィルタにより選択さ
れた特定のスペクトル成分の反射光から第1の受光素子
列により各カラー画像情報を読み取ることができるとと
もに、光源のすべてのスペクトル成分の反射光から第2
の受光素子列により白黒画像情報を読み取ることができ
るので、第2の受光素子列の感度およびS/N比が向上
し、被読み取り対象から白黒画像情報を高解像度で高速
に読み取ることができるとともに、同時にカラー画像情
報を低解像度でも階調性を確保して精度よく読み取るこ
とができる。
【0045】また、共通の光学手段により被読み取り対
象からの反射光を第1および第2の受光素子列上に結像
させ、白黒画像とカラー画像との読み取り位置を略一致
させることができるので、装置を大型化することなくか
つ大容量のバッファメモリを不要にするとともに、ミス
・レジストレーションの発生を抑制することができる。
【0046】本発明に係る他の画像読み取り装置は、被
読み取り対象に所定範囲のスペクトル成分が増強された
光を照射する光源と、被読み取り対象の主走査方向に沿
って形成された受光素子列を有する読み取り手段と、被
読み取り対象からの反射光を読み取り手段の受光素子列
上に結像させる光学手段と、被読み取り対象と読み取り
手段とを被読み取り対象の副走査方向に相対的に移動さ
せる駆動手段とを備え、光学手段は、光源の増強された
スペクトル成分を透過し、波長選択性の異なる複数の色
分解ミラーと、光源の増強されたスペクトル成分が増強
前より低下しないように透過率を設定したハーフミラー
とを含み、受光素子列は、複数の色分解ミラーおよびハ
ーフミラーにより反射された光を受ける複数の第1の受
光素子列と、複数の色分解ミラーおよびハーフミラーを
透過した光を受ける第2の受光素子列とを含むものであ
る。
【0047】本発明に係る画像読み取り装置では、光源
により所定範囲のスペクトル成分が増強された光を照射
された被読み取り対象からの反射光を第1および第2の
受光素子列上に光学手段により結像させ、第1および第
2の受光素子列により被読み取り対象の画像情報を読み
取り、被読み取り対象と読み取り手段とを被読み取り対
象の副走査方向に相対的に移動させている。
【0048】このとき、第1の受光素子列は、複数の色
分解ミラーおよびハーフミラーにより反射された光を受
け、色分解ミラーにより選択された特定のスペクトル成
分の反射光から各カラー画像情報を読み取ることができ
るとともに、第2の受光素子列は、複数の色分解ミラー
を透過した後、増強されたスペクトル成分が増強前より
低下しないように透過率が設定されたハーフミラーを透
過した光を受け、透過後の増強されたスペクトル成分か
ら白黒画像情報を読み取ることができる。
【0049】したがって、第2の受光素子列の感度およ
びS/N比が向上し、被読み取り対象から白黒画像情報
を高解像度で高速に読み取ることができるとともに、同
時にカラー画像情報を低解像度でも階調性を確保して精
度よく読み取ることができる。
【0050】また、共通の光学手段により被読み取り対
象からの反射光を第1および第2の受光素子列上に結像
させ、白黒画像とカラー画像との読み取り位置を常に一
致させることができるので、装置を大型化することなく
かつ大容量のバッファメモリを不要にするとともに、ミ
ス・レジストレーションの発生を抑制することができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】請求項1の発明に係る画像読み取
り装置は、被読み取り対象に光を照射する光源と、被読
み取り対象の主走査方向に沿って形成された受光素子列
を有する読み取り手段と、被読み取り対象からの反射光
を読み取り手段の受光素子列上に結像させる光学手段
と、被読み取り対象と読み取り手段とを被読み取り対象
の副走査方向に相対的に移動させる駆動手段とを備え、
受光素子列は、波長選択性の異なる色分解フィルタが設
けられた複数の第1の受光素子列と、色分解フィルタが
形成されていない第2の受光素子列とを含むものであ
る。
【0052】本発明に係る画像読み取り装置では、色分
解フィルタにより選択された特定のスペクトル成分の反
射光から第1の受光素子列により各カラー画像情報を読
み取ることができるとともに、光源のすべてのスペクト
ル成分の反射光から第2の受光素子列により白黒画像情
報を読み取ることができるので、第2の受光素子列の感
度およびS/N比が向上し、被読み取り対象から白黒画
像情報を高解像度で高速に読み取ることができるととも
に、同時にカラー画像情報を低解像度でも階調性を確保
して精度よく読み取ることができる。
【0053】また、共通の光学手段により被読み取り対
象からの反射光を第1および第2の受光素子列上に結像
させ、白黒画像とカラー画像との読み取り位置を略一致
させることができるので、装置を大型化することなくか
つ大容量のバッファメモリを不要にするとともに、ミス
・レジストレーションの発生を抑制することができる。
【0054】請求項2の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項1の発明に係る画像読み取り装置の構成にお
いて、読み取り手段から出力される画像データを第1お
よび第2の受光素子列ごとに一時的記憶するバッファ手
段をさらに備え、バッファ手段は、読み取り手段上の第
1および第2の受光素子列の位置に応じて読み出しアド
レスをオフセットして画像データを読み出すものであ
る。
【0055】この場合、第1および第2の受光素子列の
位置の違いによる読み取り位置の差を完全に補正するこ
とができるので、白黒画像とカラー画像との読み取り位
置を完全に一致させた状態でバッファ手段から画像デー
タを出力することができる。
【0056】請求項3の発明に係る画像読み取り装置
は、被読み取り対象に所定範囲のスペクトル成分が増強
された光を照射する光源と、被読み取り対象の主走査方
向に沿って形成された受光素子列を有する読み取り手段
と、被読み取り対象からの反射光を読み取り手段の受光
素子列上に結像させる光学手段と、被読み取り対象と読
み取り手段とを被読み取り対象の副走査方向に相対的に
移動させる駆動手段とを備え、光学手段は、光源の増強
されたスペクトル成分を透過し、波長選択性の異なる複
数の色分解ミラーと、光源の増強されたスペクトル成分
が増強前より低下しないように透過率を設定したハーフ
ミラーとを含み、受光素子列は、複数の色分解ミラーお
よびハーフミラーにより反射された光を受ける複数の第
1の受光素子列と、複数の色分解ミラーおよびハーフミ
ラーを透過した光を受ける第2の受光素子列とを含むも
のである。
【0057】本発明に係る画像読み取り装置では、第1
の受光素子列は、複数の色分解ミラーおよびハーフミラ
ーにより反射された光を受け、色分解ミラーにより選択
された特定のスペクトル成分の反射光から各カラー画像
情報を読み取ることができるとともに、第2の受光素子
列は、複数の色分解ミラーを透過した後、増強されたス
ペクトル成分が増強前より低下しないように透過率が設
定されたハーフミラーを透過した光を受け、透過後の増
強されたスペクトル成分から白黒画像情報を読み取るこ
とができる。
【0058】したがって、第2の受光素子列の感度およ
びS/N比が向上し、被読み取り対象から白黒画像情報
を高解像度で高速に読み取ることができるとともに、同
時にカラー画像情報を低解像度でも階調性を確保して精
度よく読み取ることができる。
【0059】また、共通の光学手段により被読み取り対
象からの反射光を第1および第2の受光素子列上に結像
させ、白黒画像とカラー画像との読み取り位置を常に一
致させることができるので、装置を大型化することなく
かつ大容量のバッファメモリを不要にするとともに、ミ
ス・レジストレーションの発生を抑制することができ
る。
【0060】請求項4の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項3の発明に係る画像読み取り装置の構成にお
いて、複数の色分解ミラーおよびハーフミラーの間隔
は、第1の受光素子列の間隔に一致するものである。
【0061】この場合、第1の受光素子列の各読み取り
位置を完全に一致させることができるので、読み取られ
た画像データを一時的に記憶させるバッファメモリの読
み出しアドレスをオフセットさせる必要がなくなり、バ
ッファメモリの記憶容量を無駄に消費することがない。
【0062】請求項5の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項3または請求項4の発明に係る画像読み取り
装置の構成において、色分解ミラーは、光源の増強され
たスペクトル成分をほぼ透過させるものである。
【0063】この場合、色分解ミラーにより増強された
スペクトル成分を不要にカットされることなく、ハーフ
ミラーまで導くことができるので、ハーフミラーにより
反射および透過される、増強されたスペクトル成分の光
量を増加させることができる。したがって、ハーフミラ
ーから光を受ける第1および第2の受光素子列の受光量
が増大し、感度およびS/N比を向上することができ
る。
【0064】請求項6の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項3〜請求項5のいずれかの発明に係る画像読
み取り装置の構成において、ハーフミラーは、光源の増
強されたスペクトル成分の増加分を透過させるものであ
る。
【0065】この場合、第2の受光素子列が増強された
スペクトル成分の増加分を受光することができるので、
第2の受光素子列の受光量が増大し、第2の受光素子列
の感度およびS/N比を向上することができる。
【0066】請求項7の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項3〜請求項6のいずれかの発明に係る画像読
み取り装置の構成において、光源は、白色光源からなる
第1の光源と、白色光源の所定範囲のスペクトル成分を
増強した第2の光源とを含むものである。
【0067】この場合、第1の光源によりカラー画像用
に広範なスペクトル成分の光を照射できるとともに、第
2の光源により白黒画像用に所定範囲のスペクトル成分
を増強した光を照射できるので、カラー画像情報および
白黒画像情報を高精度に読み取ることができる。
【0068】請求項8の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項3〜請求項7のいずれかの発明に係る画像読
み取り装置の構成において、光源は、白色光源の蛍光体
に所定範囲の発光波長を有する蛍光体を混合して所定範
囲のスペクトル成分を増強した光源を含むものである。
【0069】この場合、一つの光源により、カラー画像
用に広範なスペクトル成分の光を照射できるとともに、
白黒画像用に所定範囲のスペクトル成分を増強した光を
照射できるので、カラー画像情報および白黒画像情報を
高精度に読み取ることができるとともに、光源の構成を
簡略化することができる。
【0070】請求項9の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項1〜請求項8のいずれかの発明に係る画像読
み取り装置の構成において、第1の受光素子列の画素数
は、第2の受光素子列の画素数より少ない。
【0071】この場合、第1の受光素子列の1画素当た
りの露光量を増加することができるので、カラー画像情
報をより高速かつ高精度に読み取ることができる。
【0072】請求項10の発明に係る画像読み取り装置
は、請求項1〜請求項9のいずれかの発明に係る画像読
み取り装置の構成において、第1の受光素子列により読
み取られた画像データを処理する第1の画像処理手段
と、第2の受光素子列により読み取られた画像データを
処理する第2の画像処理手段とをさらに備えるものであ
る。
【0073】この場合、第1の画像処理手段より第1の
受光素子列により読み取られた画像データを処理し、第
2の画像処理手段より第2の受光素子列により読み取ら
れた画像データを処理することができるので、カラー画
像データと白黒画像データとを並列に処理することがで
き、高解像度の白黒画像データと低解像度のカラー画像
データとを同時にかつ高速に処理して外部装置へ出力す
ることができる。
【0074】(実施の形態1)以下、本発明の第1の実
施の形態による画像読み取り装置について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による
画像読み取り装置の機構系の構成を示す概略図である。
【0075】図1に示す画像読み取り装置は、機構系と
して、白色光源2、反射ミラー3、光学レンズ4、イメ
ージセンサ27、遮光部材6、原稿ガラス部7、原稿ガ
ラス窓8、キャリッジ9、駆動手段10、白基準板1
5、ADF本体16、原稿トレイ17、原稿検出センサ
18、第1の搬送ローラ19、リバースローラ20、原
稿端部検出センサ21、原稿抑え板22、第2の搬送ロ
ーラ23、ガイドローラ24、排紙トレイ25および原
稿押圧板26を備える。
【0076】イメージセンサ27は、CCD等から構成
され、R、G、Bの3原色に対応するRラインセンサ2
7R、Gラインセンサ27GおよびBラインセンサ27
Bに、1ラインの白黒ラインセンサ27Wを追加した4
ライン型のイメージセンサを用いている。白黒ラインセ
ンサ27Wは、他のR、G、Bの各ラインセンサ27
R,27B,27Gに対し、1ラインあたりの画素数を
2倍にして白黒に対する解像度を2倍にしている。
【0077】遮光部材6には、原稿1からの反射光の余
分な光束を制限するスリットが設けられている。原稿ガ
ラス部7は、光透過材質から形成され、その上に使用者
により読み取り対象となる原稿1が一枚ずつ積載され
る。原稿ガラス窓8は、ADFによる原稿読み取り位置
に配置される。
【0078】キャリッジ9は、白色光源2、反射ミラー
3、光学レンズ4、イメージセンサ27および遮光部材
6により構成される光学系を保持する。駆動手段10
は、駆動プーリ11、従動プーリ12、駆動ワイヤ13
およびモータ14により構成され、キャリッジ9を矢印
Aで示す原稿の副走査方向に移動できるように構成され
ている。白基準板15は、シェーディング処理時の白レ
ベル基準を与える。
【0079】原稿トレイ17には複数の原稿が積載され
る。原稿検出センサ18は、原稿の有無を判定する。第
1の搬送ローラ19およびリバースローラ20は、複数
の原稿を一枚ずつピックアップし搬送する。原稿端部検
出センサ21は、原稿の先端および後端を検出する。原
稿抑え板22は、弾性部材(図示省略)により付勢され
ており、原稿1をADF用の原稿ガラス窓8に対し浮き
がないよう密着させる。ガイドローラ24は、第2の搬
送ローラ23と対向して配置される。排紙トレイ25に
は、読み取りが終了した原稿が順次積載される。原稿押
圧板26は、平面の弾性体から構成され、原稿ガラス部
7にセットした原稿1全体に浮きが無いように一定の押
圧で押さえつける。
【0080】図2は、図1に示す画像読み取り装置の回
路系の構成を示すブロック図である。図2に示す画像読
み取り装置は、回路系として、イメージセンサ駆動回路
200、第1のアンプ101、第2のアンプ102、第
3のアンプ103、第4のアンプ201、マルチプレク
サ104、第1および第2のA/D(アナログ/デジタ
ル)変換器105,202、第1および第2のシェーデ
ィング補正回路106,203、バッファメモリ10
7、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)回路10
8、インタフェース回路109、モータ駆動回路110
およびCPU(中央演算処理装置)111を備える。
【0081】イメージセンサ駆動回路200は、第1の
ライン走査信号HSYNC、第1の走査クロック信号V
CLK、第2のライン走査信号HSYNC2および第2
の走査クロック信号VCLK2をイメージセンサ27に
与える。第1のアンプ101、第2のアンプ102およ
び第3のアンプ103はそれぞれイメージセンサ27の
R、G、Bの各ラインセンサ27R,27G,27Bか
ら出力される各系統の画像信号出力を適正なレベルまで
増幅する。第4のアンプ201は、イメージセンサ27
に追加された4ライン目つまり4系統目の画像信号出力
を適正なレベルまで増幅する。
【0082】マルチプレクサ104は、第1のアンプ1
01から出力されるR画像出力、第2のアンプ102か
ら出力されるG画像出力および第3のアンプ103から
出力されるB画像出力の3系統の出力データを順次1列
のRGB画像信号へ変換する。第1のA/D変換器10
5は、マルチプレクサ104より出力されるRGB画像
信号を量子化し、デジタル値のカラー画像データへ変換
する。第2のA/D変換器202は、第4のアンプ20
1から出力される4系統目の白黒画像出力を独立に量子
化し、デジタル値の白黒画像データへ変換する。
【0083】第1のシェーディング補正回路106は、
第1のA/D変換器105から出力されるカラー画像デ
ータに含まれる、白色光源2の照射光の不均一性および
R、G、Bの各ラインセンサ27R,27G,27Bの
各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画
像信号出力ばらつきを正規化し補正する。第2のシェー
ディング補正回路203は、第2のA/D変換器202
から出力される白黒画像データに含まれる、白色光源2
の照射光の不均一性および白黒ラインセンサ27Wの各
画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画像
信号出力ばらつきを正規化し補正する。
【0084】バッファメモリ107は、R、G、Bの3
系統のカラー画像データに加え、4系統目の白黒画像デ
ータを一定量蓄積する。DMA回路108は、CPU1
11の指示によりバッフメモリ107への画像データの
蓄積を制御するとともに、インタフェース回路109の
指示により一定のオフセットを加えた読み出しアドレス
を与え、バッファメモリ107に蓄積された画像データ
の読み出しを行う。
【0085】インタフェース回路109は、外部装置
(図示省略)の要求に従ってDMA回路108と同期を
取りながらバッファメモリ107に蓄積された画像デー
タを出力する。モータ駆動回路110は、モータ14を
任意の速度で回転させる。CPU111は、白色光源
2、イメージセンサ駆動回路100、第1および第2の
シェーディング補正回路106,203、インタフェー
ス回路109およびモータ駆動回路110を制御する。
【0086】本実施の形態では、白色光源2が光源に相
当し、イメージセンサ27が読み取り手段に相当し、反
射ミラー3、光学レンズ4および遮光部材6が光学手段
に相当し、駆動手段10が駆動手段に相当し、Rライン
センサ27R、Gラインセンサ27GおよびBラインセ
ンサ27Bが第1の受光素子列に相当し、白黒ラインセ
ンサ27Wが第2の受光素子列に相当する。また、バッ
ファメモリ107がバッファ手段に相当し、第1〜第3
のアンプ101〜103、マルチプレクサ104、第1
のA/D変換器105および第1のシェーディング補正
回路106が第1の画像処理手段に相当し、第4のアン
プ201、第2のA/D変換器202および第2のシェ
ーディング補正回路203が第2の画像処理手段に相当
する。
【0087】次に、上記のように構成された画像読み取
り装置の動作について説明する。まず、ホストコンピュ
ータ等の外部装置から画像読み取りが指示されると、C
PU111はモータ14を駆動し駆動手段10を介して
キャリッジ9を原稿副走査方向Aの左側方向へ駆動し、
原稿1の読み出し開始位置(ホーム位置)に移動させる
原点復帰動作を実行する。
【0088】原点復帰動作が完了した後、CPU111
は白色光源2を点灯させるとともに、イメージセンサ駆
動回路200を起動してイメージセンサ27に第1のラ
イン走査信号HSYNC、第1の走査クロック信号VC
LK、第2のライン走査信号HSYNC2および第2の
走査クロック信号VCLK2を与え、イメージセンサ2
7を動作させる。イメージセンサ27は、キャリッジ9
のホーム位置の上方に設置された白基準板15の画像デ
ータを読み取り、読み取られた画像データが第1および
第2のシェーディング補正回路106,203内のメモ
リに白基準データとして保持される。
【0089】白基準データの書込みによる初期動作が終
了すると、CPU111は、画像データの読み取りに先
立って、ADF本体16内の原稿検出センサ18により
ADF上の原稿の有無を検出する。
【0090】ADF上に原稿が検出されなかった場合、
CPU111は、フラットベッドの原稿ガラス部7上に
手動で原稿1がセットされたものと判断する。この場
合、CPU111は、モータ駆動回路110を介してキ
ャリッジ9を右側の原稿先端方向へ定速で移動させ、原
稿ガラス部7上にセットされた原稿1の画像データの読
み出し動作に入る。
【0091】キャリッジ9が原稿先端部に到達すると、
図3に示すように原稿1には原稿ガラス部7を通して白
色光源2からの光束が照射される。このとき、原稿1か
らの反射光は、遮光部材6により余分な光束がカットさ
れ、反射ミラー3により反射された後、光学レンズ4に
より集光され、イメージセンサ27上の受光部上に結像
する。
【0092】図3の右上に示すように、イメージセンサ
27の受光部には、R、G、Bの3原色の読み取り用の
3ライン分の受光素子列としてRラインセンサ27R、
Gラインセンサ27GおよびBラインセンサ27Bが、
白黒読み取り用の1ラインの受光素子列として白黒ライ
ンセンサ27Wが、原稿の主走査方向に沿って配列され
ている。図に示すように4ラインの1列目のRラインセ
ンサ27Rにはレッド成分を透過する色分解フィルタ
が、2列目のGラインセンサ27Gにはグリーン成分を
透過する色分解フィルタが、3列目のBラインセンサ2
7Bにはブルー成分を透過する色分解フィルタがそれぞ
れ形成され、4ライン目の白黒ラインセンサ27Wには
色分解フィルタは形成されない。
【0093】このようにして、R、G、Bの各ラインセ
ンサ27R,27G,27Bの受光素子は、それぞれフ
ィルタで透過されたスペクトル成分の光束のみを選択的
に受光し、白黒ラインセンサ27Wの受光素子は、原稿
からの反射光をそのまま受光するように構成されてい
る。
【0094】イメージセンサ駆動回路200から第1の
ライン走査信号HSYNCおよび第2の走査クロック信
号VCLKがイメージセンサ27に与えられると、図4
に示すように、第1のライン走査信号HSYNCを1ラ
インの始まりとして、第1の走査クロック信号VCLK
に従って先頭画素から最終画素まで、1ライン間隔時間
に各画素が受光した露光量に比例した出力電圧がR、
G、Bの各ラインセンサ27R,27G,27Bから独
立に順次出力される。
【0095】また、白黒ラインセンサ27Wでも同様
に、イメージセンサ駆動回路200から第2のライン走
査信号HSYNC2および第2の走査クロック信号VC
LK2が与えられると、第2のライン走査信号HSYN
C2を1ラインの始まりとして、第2の走査クロック信
号VCLK2に従って先頭画素から最終画素まで、1ラ
イン間隔時間に各画素が受光した露光量に比例した出力
電圧が白黒ラインセンサ27Wから順次出力される。
【0096】このとき、イメージセンサ27上の白黒ラ
インセンサ27Wの画素数とそれに伴う解像度は、R、
G、Bの各ラインセンサ27R,27G,27Bの2倍
であるため、第2のライン走査信号HSYNC2の周期
は第1のライン走査信号HSYNCの周期の1/2であ
り、第2の走査クロック信号VCLK2の周期は第1の
走査クロック信号VCLKの周期のの1/4となる。す
なわち、白黒ラインセンサ27Wは、カラー画像の1ラ
イン読み取り時間内に2ライン分の読み取りを行い、か
つ1ライン当たりの画素数は2倍であるから、得られる
白黒画像データは、R、G、Bの各カラー画像データに
比べ単位時間あたり4倍となる。
【0097】また、図3に示すように、イメージセンサ
27上の4列のラインセンサ27R,27G,27B,
27Wは各々距離d1ずつ離れて配置されているため、
光学系の倍率をmとすると、対応する原稿の読み取り位
置は、実際はm×d1=d2ずつ離れた位置となる。こ
の位置補正は、後述するようにバッファメモリ107に
より行われる。
【0098】次に、図5、図6、図7および図8を参照
しながら、カラー情報を含む原稿の読み取り動作につい
て説明する。まず、図5を参照して、シェーディング補
正処理について説明する。前述したように初期動作で第
1および第2のシェーディング補正回路106,203
内のメモリに保持された白基準データより、 (補正データ)=(1/白基準データ)×(画像データ)…(1) という演算が実行され、シェーディング歪みの補正が行
われる。
【0099】ここで、(1/白基準データ)はシェーデ
ィング補正係数である。このシェーディング補正係数を
読み取られた各画素の出力と掛け合わせることにより、
白色光源2の照射光の不均一性およびイメージセンサ2
7の各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向
の画像信号出力ばらつきの正規化補正を行うことができ
る。
【0100】図5、図6および図7に示す原稿は、赤
色、黄色、緑色および青色のパッチを含んでいる。これ
らのパッチを読み取った場合、R、G、Bの各ラインセ
ンサ27R,27G,27Bでは、図8(a)に示す白
色光源2のスペクトル成分と図8(b)に示す各パッチ
の色成分の反射スペクトルとを掛け合わせた成分と、図
8(c)に示すR、G、Bの各ラインセンサ27R,2
7G,27B上に形成された色分解フィルタの透過率特
性および白黒ラインセンサ27Wの透過率特性とが掛け
合わされた成分が、各ラインセンサ27R,27G,2
7B,27W上の受光素子に露光されることになる。
【0101】Rラインセンサ27Rを例に原稿の画像デ
ータ読み取りについて具体的に説明すると、図5に示す
ように赤色パッチの出力電圧が最も大きく、青色パッチ
の出力が最も低くなる。この出力はシェーディング補正
係数が掛け合わされ、正規化して出力される。図6には
Gラインセンサ27GおよびBラインセンサ27Bの例
を同様に示している。Gラインセンサ27Gでは、緑色
パッチが最も大きく、他の色では低くなる。Bラインセ
ンサ27Bでは青色パッチが最も大きく、赤色パッチが
最も低くなり、Rラインセンサ27Rと反対の結果とな
る。
【0102】実際の原稿色は、印刷インキのマゼンタ、
シアン、イエローが混ぜられているので、R、G、Bの
各ラインセンサ27R,27G,27Bの出力は、その
反射率の組み合わせに対応した出力電圧になる。このよ
うにして、4ラインのイメージセンサ27の各ラインセ
ンサ27R,27G,27B上にR、G、Bの3原色に
対応する透過スペクトル特性の異なる色分解フィルタを
形成することにより、原稿に含まれるカラー画像データ
の読み出しを行うことができることがわかる。
【0103】一方、4ライン目の白黒ラインセンサ27
Wは、色分解フィルタを外しているので、受光する光束
は白色光源2のスペクトル特性と原稿の反射スペクトル
の可視光範囲すべての和になる。このため、図7に示す
白黒ラインセンサ27Wからの出力電圧は、他のライン
センサの出力に比べて大きくなる。また、従来のように
白黒画像データ読み取り時のドロップアウトカラーも発
生しない。
【0104】このようにして、原稿の1ライン分の画像
データを得るごとに、CPU111は、モータ駆動回路
110により駆動手段10を介してキャリッジ9を1ラ
イン分に相当する移動距離ずつ移動させ、2次元の原稿
の画像データを平面的に読み取っていく。
【0105】次に、読み取られた画像データは、第1お
よび第2のシェーディング補正回路106,203によ
りシェーディング歪みが除かれた後、一旦バッファメモ
リ107に格納される。前述したように、第1および第
2のシェーディング補正回路106,203には、白基
準板15の読み取りを行った白基準データが予め書き込
まれている。したがって、原稿の画像読み取り時に、同
一画素位置の白基準データを用いて式(1)により決定
された補正データと画像データとをリアルタイムに乗算
することにより、画像データに含まれるシェーディング
歪みを補正することができる。
【0106】次に、バッファメモリ107の動作につい
て図9を参照しながら説明する。図9に示すように、バ
ッファメモリ107は、白黒領域、R領域、G領域、B
領域に分けられ、画像データの読み出しに伴って、白黒
画像データ、R画像データ、G画像データ、B画像デー
タがそれぞれ収納されていく。
【0107】次に、外部装置からデータ送出が要求され
ると、インタフェース回路109は、DMA回路108
にデータ要求信号DREQを発行する。DMA回路10
8は、各領域の書き込みアドレスポインタと読み出しア
ドレスポインタとによりバッファメモリ107に格納さ
れたデータ量を監視している。DMA回路108は、書
き込みアドレスポインタと読み出しアドレスポインタと
の差が大きい、つまり充分なデータ量が蓄積されたと判
断すると、インタフェース回路109にデータ応答信号
DACKを返して、バッファメモリ107に蓄積された
R、G、Bの各画像データおよび白黒画像データを読み
出し、インタフェース回路109を経由して外部装置に
送出する。
【0108】このとき、図9に示すように、バッファメ
モリ107に書き込まれたR、G、Bの各画像データ
は、ラインセンサ間隔d1を補償するために、一定のア
ドレスオフセットが付加されて読み出しが行われる。オ
フセットライン数の計算は、 (オフセットライン数)=(センサライン間隔)/(読み取り解像度1ライン 分間隔)…(2) で計算される。したがって、センサライン間隔d1を1
50μm、読み取り解像度1ライン分間隔を50μmと
すると、センサライン間隔d1に対応するオフセット量
は3ライン分となる。本実施の形態では、白黒領域を基
準として、ライン間が3ライン分離れたB領域には3ラ
イン分、6ライン分離れたG領域は6ライン分、9ライ
ン分離れたR領域には9ライン分のオフセットがそれそ
れ読み出しアドレスに加えられる。
【0109】また、本実施の形態では、白黒ラインセン
サ27Wの画素数は、他のラインセンサの画素数の2倍
とし、解像度つまり1ライン分の距離は半分になるの
で、白黒領域の読み出しアドレスをずらすと、他の4倍
のメモリ量が必要となり、白黒領域の読み出しアドレス
を基準として、他の解像度の低い画像データの領域にオ
フセットアドレスを加えることが効率的であることがわ
かる。なお、白黒ラインセンサ27Wの解像度は他のラ
インセンサの解像度の2倍であるので、縦2倍×横2倍
の4倍のデータ量となるため、白黒領域は他の領域の4
倍をバッファメモリ107上に確保している。
【0110】次に、データ転送が進まず、バッファメモ
リ107が満杯になると、CPU111は、モータ駆動
回路110を介してキャリッジ9の移動を停止させると
ともに、バッファメモリ107への書き込み動作を停止
させ、バッファオーバフローによる画像データの欠落を
防止する。そして、外部装置へのデータ送出により再び
バッファメモリ107の書き込み領域に余裕ができる
と、CPU111は、モータ駆動回路110により再び
キャリッジ9を移動させ、バッファメモリ107への画
像データ書き込みを開始する。
【0111】このようにして、外部装置とのハンドシェ
ークによりデータ転送を行い、効率よく画像データの読
み取りを行うことができる。また、第1および第2のシ
ェーディング補正回路106,203により、読み出し
画像に含まれるシェーディング歪みを補正した階調再現
性の良好な画像データの読み出しを行うことができる。
【0112】次に、ADFを用いた原稿読み取りを行う
場合の動作について説明する。ここまで説明したフラッ
トベッドによる読み取り動作時とは逆に、原稿トレイ1
7に積載された原稿が、原稿検出センサ18により検出
されると、白基準データ書込み完了後、CPU111
は、ADF上の原稿読み取り動作に入る。
【0113】まず、CPU111は、駆動手段10によ
りADF用の原稿ガラス窓8の直下となるようキャリッ
ジ9を移動させる。ADFを用いた原稿読み取りにおい
ては、キャリッジ9の位置は、この制御位置に固定さ
れ、原稿の搬送に従って原稿移動方式により画像が読み
取られる。
【0114】次に、CPU111は、ADF本体16に
独立して設けられたADF駆動モータ(図示省略)を回
転する。ADF駆動モータの回転が一定速度に達する
と、クラッチ機構(図示省略)の制御により、第1の搬
送ローラ19およびリバースローラ20が回転し、原稿
トレイ17にセットされた原稿の搬送が開始される。な
お、リバースローラ20は、ローラと原稿面の摩擦の違
いを利用して、原稿が複数枚同時に搬送される、いわゆ
る重送を抑制する。
【0115】次に、搬送された原稿の先端が原稿端部検
出センサ21によって検出されると、CPU111は、
この信号を一定時間遅延させて、画像データの読み取り
開始タイミングを生成する。搬送されてきた原稿は、原
稿ガラス窓8に到達する。ここで、白色光源2から光束
が照射され、この光束に対する原稿からの反射光は、反
射ミラー3および光学レンズ4によりイメージセンサ2
7上に結像され、電気信号としての画像信号に変換され
る。このとき、余分な反射光束は、遮光部材6により制
限される。以降の画像信号の処理は、フラットベッド読
み取り時の説明と同様のため省略する。
【0116】原稿ガラス窓8に達した原稿は、その後排
紙トレイ25の方向へ搬送される。この時点で、原稿は
第2の搬送ローラ23およびガイドローラ24に挟持さ
れ、以降の原稿搬送は第2の搬送ローラ23によってな
される。このとき、CPU111は、クラッチ機構(図
示省略)の制御により、第1の搬送ローラ19およびリ
バースローラ20への駆動伝達を停止させる。
【0117】次に、原稿の後端が原稿端部検出センサ2
1により検出され、さらに原稿検出センサ18が次の原
稿の存在を検出すると、再度のクラッチ機構の制御によ
り、第1の搬送ローラ19およびリバースローラ20が
再び回転し、原稿トレイ17にセットされた次の原稿の
搬送が開始される。読み取りが完了した原稿は順次、排
紙トレイ25上に積載されていく。
【0118】以上の動作を繰り返すことにより、原稿ト
レイ17に積載された原稿は順次、ADF用の原稿ガラ
ス窓8上へ搬送され、画像が読み取られる。このように
して画像の読み取りは、原稿トレイ17上の原稿がすべ
て排紙トレイ25に搬送された後に完了する。
【0119】以上のように、本実施の形態では、3ライ
ン型のカラーイメージセンサに白黒読み取り用の白黒ラ
インセンサ27Wを追加した4ライン型イメージセンサ
27を用い、それぞれ専用の画像処理回路を設けたこと
により、カラー画像の読み取りと同時に白黒画像の読み
取りを行うことができる。
【0120】また、バッファメモリ107に書き込まれ
たカラー画像データおよび白黒画像データを読み出して
外部装置に送出する際に、各ラインセンサ27R,27
G,27B,27Wの間隔に対応するオフセットを加え
て読み出すことにより、読み取り位置のずれ、すなわち
ミス・レジストレーションの少ない画像読み取りを行う
ことができる。
【0121】さらに、カラー読み取り用の各ラインセン
サ27R,27G,27Bの画素数を白黒読み取り用の
白黒ラインセンサ27Wの画素数より少なくし、解像度
を低くしているので、1画素当たりの露光量を増やすこ
とができ、読み取り速度を高速にしても、カラー画像デ
ータの精度を白黒画像データと同様に高く保持できる。
【0122】このように、本実施の形態では、原稿の白
黒画像情報とカラー画像情報を1回の読み取りで同時に
得ることができ、その際に白黒画像情報は高解像度で高
速に、カラー画像情報は解像度を低くして高速で精度よ
く読み取ることができる。
【0123】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態による画像読み取り装置ついて図面を参照しな
がら説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態に
よる画像読み取り装置の機構系の構成を示す概略図であ
る。
【0124】図10に示す画像読み取り装置の機構系と
図1に示す画像読み取り装置の機構系とで異なる点は、
白色光源2が白色光源28aおよび緑色光源28bに変
更され、イメージセンサ27の代わりにダイクロイック
ミラー29、第1および第2のイメージセンサ30,3
1が付加された点であり、その他の点は、図1に示す画
像読み取り装置と同様であるので、同一部分には同一符
号を付し、以下異なる部分についてのみ詳細に説明す
る。
【0125】光源として、白色光源28aおよび緑色光
源28bが組み合わされ、白色光源28aは、白色の光
を原稿1へ照射し、緑色光源28bは、緑色の光を原稿
1へ照射する。
【0126】ダイクロイックミラー29は、透過波長に
選択性のあるミラーを3枚組み合せて色分解を行うよう
に構成される。第1のイメージセンサ30は、CCD等
から構成され、R、G、Bの3原色に対応する3ライン
型イメージセンサのオンチップフィルタを外して、3ラ
インの白黒イメージセンサへと構成を変えたものであ
る。第2のイメージセンサ31は、高解像度の白黒ライ
ンイメージセンサであり、1ラインの画素数を第1のイ
メージセンサ30の2倍にし、白黒画像データ読み取り
時の解像度をカラー画像データ読み取り時の2倍にして
いる。
【0127】図11は、図10に示す画像読み取り装置
の回路系の構成を示すブロック図である。イメージセン
サ駆動回路200は、第1のイメージセンサ30に第1
のライン走査信号HSYNCおよび第1の走査クロック
信号VCLKを与え、第2のイメージセンサ31に第2
のライン走査信号HSYNCおよび第2の走査クロック
信号VCLK2を与える。
【0128】第1のアンプ101、第2のアンプ102
および第3のアンプ103はそれぞれ第1のイメージセ
ンサ30のR、G、Bの各ラインセンサ30R,30
G,30Bから出力される各系統の画像信号出力を適正
なレベルまで増幅する。第4のアンプ201は、第2の
イメージセンサ31の白黒画像信号出力を適正なレベル
まで増幅する。
【0129】第2のA/D変換器202は、白黒画像信
号を量子化し、デジタル値の白黒画像データへ変換す
る。第2のシェーディング補正回路203は、第2のA
/D変換器202から出力される白黒画像データに含ま
れる、照射光の不均一性および第2のイメージセンサ3
1の各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向
の画像信号出力ばらつきを正規化し補正する。その他の
構成は、図2に示す画像読み取り装置の電気系の構成と
同様であるので、同一部分には同一符号を付し、詳細な
説明を省略する。
【0130】次に、上記のように構成された画像読み取
り装置の動作について説明する。まず、ホストコンピュ
ータ等の外部装置(図示省略)から画像読み取りが指示
されると、CPU111はモータ14を駆動し駆動手段
10を介してキャリッジ9を原稿副走査方向Aの左側方
向へ駆動し、原稿1の読み出し開始位置(ホーム位置)
に移動させる原点復帰動作を実行する。
【0131】原点復帰動作が完了した後、CPU111
は白色光源28aおよび緑色光源28bを点灯させると
ともに、イメージセンサ駆動回路200を起動して第1
のイメージセンサ30に第1のライン走査信号HSYN
Cおよび第1の走査クロック信号VCLKを与え、第2
のイメージセンサ31に第2のライン走査信号HSYN
C2および第2の走査クロック信号VCLK2を与え、
第1および第2のイメージセンサ30,31を動作させ
る。第1および第2のイメージセンサ30,31は、キ
ャリッジ9のホーム位置の上方に設置された白基準板1
5の画像データを読み取り、読み取られた各画像データ
が第1および第2のシェーディング補正回路106,2
03内のメモリに白基準データとして保持される。
【0132】白基準データの書込みによる初期動作が終
了すると、CPU111は、画像データ読み取りに先立
って、ADF本体16内の原稿検出センサ18によりA
DF上の原稿の有無を検出する。ADF上に原稿が検出
されなかった場合、CPU111は、フラットベッドの
原稿ガラス部7上に手動で原稿1がセットされたものと
判断する。この場合、CPU111は、モータ駆動回路
110を介してキャリッジ9を右側の原稿先端方向へ定
速で移動させ、原稿ガラス部7上にセットされた原稿1
の画像データの読み出し動作に入る。
【0133】キャリッジ9が原稿先端部に到達すると、
図12に示すように原稿1には原稿ガラス部7を通して
白色光源28aおよび緑色光源28bからの光束が照射
される。本実施の形態では、光源として白色光源28a
と緑色光源28bが組み合わされているので、原稿1の
反射光は、緑色スペクトル成分が増強されている。図1
3(a)は緑色光源28bの発光スペクトル成分を示
し、図13(b)は白色光源28aの発光スペクトル成
分を示している。このように、2つの光源を合成した結
果、図13(c)に示すように、緑色成分が白色光源2
8aのみの場合に対して約5倍の光量となり、光源は緑
色成分の強い白色光源となる。
【0134】白色光源28aおよび緑色光源28bから
の反射光は、遮光部材6により余分な光束がカットさ
れ、反射ミラー3により反射された後、光学レンズ4に
より集光される。その後、ダイクロイックミラー29を
経由して第1のイメージセンサ30上の受光部および第
2のイメージセンサ31上の受光部に結像する。
【0135】ここで、図14を参照し、ダイクロイック
ミラー29の構造およびその動作を説明する。ダイクロ
イックミラー29は、透過波長スペクトル特性に選択性
を持たせた2枚のB反射ミラー29aおよびR反射ミラ
ー29bと、1枚のハーフミラー29cとの計3枚のミ
ラーを張り合わせたものである。光学レンズ4により集
光された原稿1からの反射光は、まず、B反射ミラー2
9aにより波長の短いブルー成分のみが反射され、次
に、R反射ミラー29bによって残成分のうち波長の長
いレッド成分のみが反射され、さらに透過してくる残成
分は中間波長のグリーン成分のみになる。最後に、反射
率が20%程度に調整された3枚目のハーフミラー29
cにより可視光成分全体の波長成分を反射する。
【0136】前述したように、白色光源28aおよび緑
色光源28bの発光スペクトルの緑色成分は、通常の白
色光源に比べ約5倍に増強されているため、そのうち2
0%を反射すれば白色光源を用いて100%全反射した
場合と同様の緑色成分を得ることができる。このような
ハーフミラーは通常NDミラー(ニュートラル・デンシ
ティ・ミラー)とも呼称される。
【0137】上記のようにして、B反射ミラー29a、
R反射ミラー29bおよびハーフミラー29cにより反
射されたB、R、Gの各成分は、3枚のミラーの間隔が
第1のイメージセンサ30の各ラインセンサ30R,3
0G,30Bのラインセンサ間隔d1に合せて設定され
ている。したがって、それぞれの成分が3ラインのライ
ンセンサ上に分かれて結像し、R、G、Bの色分解が行
われることになる。すなわち、1ライン目のBラインセ
ンサ30Bはブルー成分を受光するBラインセンサ、2
ライン目のRラインセンサ30Rはレッド成分を受光す
るRラインセンサ、3ライン目のGラインセンサ30G
はグリーン成分を受光するGラインセンサとしてそれぞ
れ動作し、R、G、Bのカラー画像信号を出力すること
ができる。
【0138】さらに、ハーフミラー29cをも透過した
残成分は、そのまま第2のイメージセンサ31上に結像
する。白色光源28aおよび緑色光源28bの緑色成分
は白色光源のみの場合に比べ約5倍に増強され、そのう
ち約20%がハーフミラー29cにより反射されるた
め、第2のイメージセンサ31上の白黒ラインセンサ3
1Wの露光量は第1のイメージセンサ30上のGライン
センサ30Gの約4倍となる。このため、白黒ラインセ
ンサ31Wは感度およびS/N比の高い白黒画像信号を
得ることができる。
【0139】次に、図15を参照しながら、第1および
第2のイメージセンサ30,31の駆動タイミングと出
力される画像信号との関係について説明する。イメージ
センサ駆動回路200からの第1のライン走査信号HS
YNCおよび第1の走査クロック信号VCLKに同期し
て、ダイクロイックミラー29により色分解された3系
統のR、G、Bの各カラー画像信号が第1のイメージセ
ンサ30から出力され、同様に、第2のライン走査信号
HSYNC2および第2の走査クロック信号VCLK2
に同期して、第2のイメージセンサ31から高解像度の
白黒画像信号が出力され、合計4系統の出力が同時に出
力される。
【0140】このとき、第2のイメージセンサ31の画
素数とそれに伴う解像度は、第1のイメージセンサの2
倍であるため、第2のライン走査信号HSYNC2の周
期は第1のライン走査信号HSYNCの周期の1/2で
あり、第2の走査クロック信号VCLK2の周期は第1
の走査クロック信号VCLKの1/4である。すなわ
ち、第2のイメージセンサ31は、第1のイメージセン
サ30の1ライン読み取り時間内に2ライン分の読み取
りを行い、かつ1ライン当たりの画素数は2倍であるか
ら、得られる白黒画像データは、R、G、Bの各カラー
画像データに比べ単位時間あたり4倍となる。
【0141】次に、図16、図17、図18および図1
9を参照しながら、カラー情報を含む原稿の読み取り動
作について説明する。まず、図16を参照して、シェー
ディング補正処理について説明する。前述したように初
期動作で第1および第2のシェーディング補正回路10
6,203内のメモリに保持された白基準データより、
上記の式(1)による演算が実行され、シェーディング
歪みの補正が行われる。このシェーディング補正係数を
読み取られた各画素の出力と掛け合わせることにより、
白色光源28aおよび緑色光源28bの照射光の不均一
性および第1および第2のイメージセンサ30,31の
各画素毎の感度ばらつき等がもたらす、主走査方向の画
像信号出力ばらつきの正規化補正を行うことができる。
【0142】図16、図17および図18に示す原稿
は、赤色、黄色、緑色および青色のパッチを含んでい
る。ここでこれらのパッチを読み取った場合、図19
(a)に示す白色光源28aおよび緑色光源28bが合
成されて緑色成分が増強された光源の発光スペクトル成
分と、図19(b)に示す原稿の読み取り位置での各色
成分の反射スペクトルとを掛け合わせた成分が、図19
(c)に示すダイクロイックミラー29の反射スペクト
ル特性に従って、第1および第2のイメージセンサ3
0,31の各ラインセンサ30R,30B,30G,3
1W上の受光素子に露光されることになる。なお、図1
9(a)において、太斜線でハッチングした部分は増強
された緑色成分であり、細斜線でハッチングした部分は
白色光源28aの緑色成分である。
【0143】Rラインセンサ30Rを例に原稿の画像デ
ータ読み取りについて説明すると、図16に示すように
赤色パッチの出力が最も大きく、青色パッチの出力が最
も低くなる。図17にはGラインセンサ30GおよびB
ラインセンサ30Bの例を示している。Gラインセンサ
30Gでは、緑色パッチが最も大きく、他の色では低く
なる。Bラインセンサ30Bでは青色パッチが最も大き
く、赤色パッチが最も低くなり、Rラインセンサ30R
と反対の結果となる。実際の原稿色は、印刷インキのマ
ゼンタ、シアン、イエローが混ぜられているので、R、
G、Bの各ラインセンサ30R,30G,30Bの出力
は、その反射率の組み合わせに対応した出力電圧にな
る。
【0144】一方、白黒読み取りの場合、図18に示す
ように、第2のイメージセンサ31の白黒ラインセンサ
31W上に結像する緑色成分の露光量は、第1のイメー
ジセンサ30上のGラインセンサ30Gの緑色成分の約
4倍の露光量となる。したがって、白黒ラインセンサ3
1Wの出力電圧が露光量に比例して大きくなり、感度お
よびS/N比の高い白黒画像出力信号を高速かつ高解像
度に得ることができる。
【0145】このようにして、原稿の1ライン分のR、
G、Bの各カラー画像データと2ライン分の白黒画像デ
ータを得るごとに、CPU111は、モータ駆動回路1
10により駆動手段10を介してキャリッジ9を1ライ
ン分に相当する移動距離ずつ移動させ、2次元の原稿の
画像データを平面的に読み取っていく。
【0146】次に、読み取られた画像データは、第1お
よび第2のシェーディング補正回路106,203によ
りシェーディング歪みが除かれた後、一旦バッファメモ
リ107に格納される。前述したように、第1および第
2のシェーディング補正回路106,203には、白基
準板15の読み取りを行った白基準データが予め書き込
まれている。したがって、原稿の画像読み取り時には、
同一画素位置の白基準データに式(1)による演算を行
った補正データと画像データとをリアルタイムに乗算す
ることにより、画像データに含まれるシェーディング歪
みを補正することことができる。
【0147】次に、バッファメモリ107の動作につい
て図20を参照しながら説明する。図20に示すよう
に、バッファメモリ107は、白黒領域、R領域、G領
域およびB領域に分けられ、画像データの読み出しに伴
って、白黒画像データ、R画像データ、G画像データお
よびB画像データがそれぞれ収納されていく。
【0148】次に、外部装置からデータ送出を要求され
ると、インターフェース回路109はDMA回路108
にデータ要求信号DREQを発行する。DMA回路10
8は、各領域の書き込みアドレスポインタと読み出しア
ドレスポインタとによりバッファメモリ107に格納さ
れたデータ量を監視している。DMA回路108は、書
き込みアドレスポインタと読み出しアドレスポインタと
の差が大きい、つまり充分なデータ量が蓄積されたと判
断すると、インタフェース回路109にデータ応答信号
DACKを返して、バッファメモリ107に蓄積された
R、G、Bの各画像データおよび白黒画像データを読み
出し、インタフェース回路109を経由して外部装置に
送出する。
【0149】このとき、図20に示すように、バッファ
メモリ107に書き込まれたR、G、Bの各画像データ
に対して、ラインセンサ間隔d1を補償するための一定
のアドレスオフセットの付加は不要である。したがっ
て、オフセットが不要である分だけバッファメモリ10
7を有効に用いることができる。
【0150】なお、第2のイメージセンサ31の白黒ラ
インセンサ31Wの解像度は、第1のイメージセンサ3
0のR、G、Bの各ラインセンサ30R,30G,30
Bの解像度の2倍としているので、白黒画像データは、
R、G、Bの各画像データに対し、ライン数2倍×画素
数2倍の4倍のデータ量となるため、白黒領域は他の領
域の4倍をバッファメモリ107上に確保している。
【0151】次に、データ転送が進まず、バッファメモ
リ107が満杯になると、CPU111は、モータ駆動
回路110を介してキャリッジ9の移動を停止させると
ともに、バッファメモリ107への書き込み動作を停止
させ、バッファオーバフローによる画像データの欠落を
防止する。そして、外部装置へのデータ送出により再び
バッファメモリ107の書き込み領域に余裕ができる
と、CPU111は、モータ駆動回路110により再び
キャリッジ9を移動させ、バッファメモリ107への画
像データ書き込みを開始する。
【0152】このようにして、外部装置とのハンドシェ
ークによりデータ転送を行い、効率よく画像データの読
み取りを行うことができる。また、第1および第2のシ
ェーディング補正回路106,203により、読み出し
画像に含まれるシェーディング歪みを補正した階調性再
現性の良好な画像データの読み出しを行うことができ
る。
【0153】以上のように、本実施の形態では、白色光
源28aと緑色光源28bを組み合わせ、ダイクロイッ
クミラー29により光源の白色成分をR、G、Bに色分
解して第1のイメージセンサ30の各ラインセンサ30
R,30G,30B上に結像させ、原稿のカラー画像情
報の読み取りを行うとともに、ダイクロイックミラー2
9を透過した光源の緑色成分は別個に設けた第2のイメ
ージセンサ31上に結像させ、原稿の白黒画像情報とし
て読み取っている。したがって、原稿のカラー画像読み
取りと白黒画像読み取りを同時に行うことができる。
【0154】また、バッファメモリ等を用いた読み取り
位置の補正を行う必要がないため、バッファメモリを無
駄に使うことなく、ミス・レジストレーションの少ない
画像データ読み取りを行うことができる。
【0155】さらに、カラー画像読み取り用の第1のイ
メージセンサ30の各ラインセンサ30R,30G,3
0Bの画素数を白黒画像読み取り用の第2のイメージセ
ンサの白黒ラインセンサ31Wの画素数より少なくし、
解像度を低くしているので、1画素当たりの露光量を増
やすことができ、読み取り速度を高速にしても、カラー
画像データの精度を白黒画像データと同様に高く保持で
きる。
【0156】このように、本実施の形態では、原稿の白
黒画像情報とカラー画像情報を1回の読み取りで同時に
得ることができ、その際に白黒画像情報は高解像度で高
速に、カラー画像情報は解像度を低くして高速で精度よ
く読み取ることができる。
【0157】なお、本実施の形態では、光源として白色
光源28aと緑色光源28bとを組み合わせたものを用
いたが、この例に特に限定されず、白色光源に緑色成分
の蛍光体を大目にブレンドした光源を用いてもよい。
【0158】また、第2のイメージセンサ31は第1の
イメージセンサ30と離れた位置に設置したが、ダイク
ロイックミラー29のハーフミラー29cの後にもう1
枚全反射ミラーを追加し、第1のイメージセンサ上にも
う1つのラインセンサを設け、全反射ミラーからの光束
を追加したラインセンサ上に結像する構成としてもよ
い。この場合、白黒4ライン型イメージセンサ1個で読
み取り手段を構成することができる。
【0159】本実施の形態では、白色光源28aおよび
緑色光源28bが光源に相当し、第1および第2のイメ
ージセンサ30,31が読み取り手段に相当し、反射ミ
ラー3、光学レンズ4、ダイクロイックミラー29およ
び遮光部材6が光学手段に相当し、駆動手段10が駆動
手段に相当し、Rラインセンサ30R、Gラインセンサ
30GおよびBラインセンサ30Bが第1の受光素子列
に相当し、白黒ラインセンサ31Wが第2の受光素子列
に相当し、B反射ミラー29aおよびR反射ミラー29
bが色分解ミラーに相当し、ハーフミラー29cがハー
フミラーに相当する。また、白色光源28aが第1の光
源に相当し、緑色光源28bが第2の光源に相当し、第
1〜第3のアンプ101〜103、マルチプレクサ10
4、第1のA/D変換器105および第1のシェーディ
ング補正回路106が第1の画像処理手段に相当し、第
4のアンプ201、第2のA/D変換器202および第
2のシェーディング補正回路203が第2の画像処理手
段に相当する。
【0160】本発明の画像読み取り装置は、イメージス
キャナ装置、デジタル複写機、ファクシミリ等に好適に
用いられ、本発明は、上記の各実施の形態のようなフラ
ットベッド方式の画像読み取り装置に特に限定されず、
原稿移動方式の画像読み取り装置にも同様に適用できる
ことはいうまでもない。
【0161】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、色分解
フィルタにより選択された特定のスペクトル成分の反射
光から第1の受光素子列により各カラー画像情報を読み
取ることができるとともに、光源のすべてのスペクトル
成分の反射光から第2の受光素子列により白黒画像情報
を読み取ることができるので、第2の受光素子列の感度
およびS/N比が向上し、被読み取り対象から白黒画像
情報を高解像度で高速に読み取ることができるととも
に、同時にカラー画像情報を低解像度でも階調性を確保
して精度よく読み取ることができる。また、共通の光学
手段により被読み取り対象からの反射光を第1および第
2の受光素子列上に結像させ、白黒画像とカラー画像と
の読み取り位置を略一致させることができるので、装置
を大型化することなくかつ大容量のバッファメモリを不
要とするとともに、ミス・レジストレーションの発生を
抑制することができる。
【0162】また、本発明によれば、第1の受光素子列
が複数の色分解ミラーおよびハーフミラーにより反射さ
れた光を受け、色分解ミラーにより選択された特定のス
ペクトル成分の反射光から各カラー画像情報を読み取る
ことができるとともに、第2の受光素子列がスペクトル
成分が増強前より低下しないように透過率が設定された
ハーフミラーを透過した光を受け、透過後の増強された
スペクトル成分から白黒画像情報を読み取ることができ
る。したがって、第2の受光素子列の感度およびS/N
比が向上し、被読み取り対象から白黒画像情報を高解像
度で高速に読み取ることができるとともに、同時にカラ
ー画像情報を低解像度でも階調性を確保して精度よく読
み取ることができる。また、共通の光学手段により被読
み取り対象からの反射光を第1および第2の受光素子列
上に結像させ、白黒画像とカラー画像との読み取り位置
を常に一致させることができるので、装置を大型化する
ことなくかつ大容量のバッファメモリを不要とするとと
もに、ミス・レジストレーションの発生を抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による画像読み取り
装置の機構系の構成を示す概略図
【図2】図1に示す画像読み取り装置の回路系の構成を
示すブロック図
【図3】図1に示す画像読み取り装置のキャリッジ内の
光学系およびイメージセンサの構成を示す概略図
【図4】図1に示す画像読み取り装置のイメージセンサ
の駆動信号および出力信号を示すタイミング図
【図5】図1に示す画像読み取り装置のシェーディング
補正動作とR画像データの読み取り動作を説明するため
の図
【図6】図1に示す画像読み取り装置のG画像データお
よびB画像データの読み取り動作を説明するための図
【図7】図1に示す画像読み取り装置の白黒画像データ
の読み取り動作を説明するための図
【図8】図1に示す画像読み取り装置の光源、原稿およ
び色分解フィルタのスペクトル特性を示す図
【図9】図1に示す画像読み取り装置のバッファメモリ
の動作を説明するための図
【図10】本発明の第2の実施の形態による画像読み取
り装置の機構系の構成を示す概略図
【図11】図10に示す画像読み取り装置の回路系の構
成を示すブロック図
【図12】図10に示す画像読み取り装置のキャリッジ
内の光学系およびイメージセンサの構成を示す概略図
【図13】図10に示す画像読み取り装置の白色光源お
よび緑色光源のスペクトル特性を示す図
【図14】図10に示す画像読み取り装置のダイクロイ
ックミラーの構成を示す概略図
【図15】図10に示す画像読み取り装置の第1および
第2のイメージセンサの駆動信号および出力信号を示す
タイミング図
【図16】図10に示す画像読み取り装置のシェーディ
ング補正動作とR画像データの読み取り動作を説明する
ための図
【図17】図10に示す画像読み取り装置のG画像デー
タおよびB画像データの読み取り動作を説明するための
【図18】図10に示す画像読み取り装置の白黒画像デ
ータの読み取り動作を説明するための図
【図19】図10に示す画像読み取り装置の光源、原稿
およびダイクロイックミラーのスペクトル特性を示す図
【図20】図10に示す画像読み取り装置のバッファメ
モリの動作を説明するための図
【図21】従来の画像読み取り装置の機構系の構成を示
す概略図
【図22】図21に示す画像読み取り装置の回路系の構
成を示すブロック図
【図23】図21に示す画像読み取り装置のキャリッジ
内の光学系およびイメージセンサの構成を示す概略図
【図24】図21に示す画像読み取り装置のイメージセ
ンサの駆動信号および出力信号を示すタイミング図
【図25】図21に示す画像読み取り装置のシェーディ
ング補正動作とR画像データの読み取り動作を説明する
ための図
【図26】図21に示す画像読み取り装置のG画像デー
タおよびB画像データの読み取り動作を説明するための
【図27】図21に示す画像読み取り装置の光源、原稿
および色分解フィルタのスペクトル特性を示す図
【図28】図21に示す画像読み取り装置のバッファメ
モリの動作を説明するための図
【符号の説明】
1 原稿 2 白色光源 3 反射ミラー 4 光学レンズ 5 イメージセンサ(3ライン型) 6 遮光部材 7 原稿ガラス部 8 原稿ガラス窓 9 キャリッジ 10 駆動手段 11 駆動プーリ 12 従動プーリ 13 駆動ワイヤ 14 モータ 15 白基準板 16 ADF本体 17 原稿トレイ 18 原稿検出センサ 19 第1の搬送ローラ 20 リバースローラ 21 原稿端部検出センサ 22 原稿抑え板 23 第2の搬送ローラ 24 ガイドローラ 25 排紙トレイ 26 原稿押圧板 27 イメージセンサ(4ライン型) 27R Rラインセンサ 27G Gラインセンサ 27B Bラインセンサ 27W 白黒ラインセンサ 28a 白色光源 28b 緑色光源 29 ダイクロイックミラー 29a B反射ミラー 29b R反射ミラー 29c ハーフミラー 30 第1のイメージセンサ 30R Rラインセンサ 30G Gラインセンサ 30B Bラインセンサ 31 第2のイメージセンサ 31W 白黒ラインセンサ 100 イメージセンサ駆動回路 101 第1のアンプ 102 第2のアンプ 103 第3のアンプ 104 マルチプレクサ 105 A/D変換器 106 シェーディング補正回路 107 バッファメモリ 108 DMA回路 109 インタフェース回路 110 モータ駆動回路 111 CPU 200 イメージセンサ駆動回路 201 第4のアンプ 202 第2のA/D変換器 203 第2のシェーディング補正回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 AB04 BA01 BB03 BC07 CB05 5C051 AA01 DB01 DC02 DC04 DC07 DE21 DE27 5C072 AA01 BA08 BA19 CA02 DA05 DA09 DA12 EA05 FB12 LA02 MA05 MB04 QA10 UA02 UA12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被読み取り対象に光を照射する光源と、被
    読み取り対象の主走査方向に沿って形成された受光素子
    列を有する読み取り手段と、被読み取り対象からの反射
    光を前記読み取り手段の前記受光素子列上に結像させる
    光学手段と、被読み取り対象と前記読み取り手段とを被
    読み取り対象の副走査方向に相対的に移動させる駆動手
    段とを備え、前記受光素子列は、波長選択性の異なる色
    分解フィルタが設けられた複数の第1の受光素子列と、
    色分解フィルタが形成されていない第2の受光素子列と
    を含むことを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】前記読み取り手段から出力される画像デー
    タを前記第1および第2の受光素子列ごとに一時的記憶
    するバッファ手段をさらに備え、前記バッファ手段は、
    前記読み取り手段上の前記第1および第2の受光素子列
    の位置に応じて読み出しアドレスをオフセットして画像
    データを読み出すことを特徴とする請求項1記載の画像
    読み取り装置。
  3. 【請求項3】被読み取り対象に所定範囲のスペクトル成
    分が増強された光を照射する光源と、被読み取り対象の
    主走査方向に沿って形成された受光素子列を有する読み
    取り手段と、被読み取り対象からの反射光を前記読み取
    り手段の前記受光素子列上に結像させる光学手段と、被
    読み取り対象と前記読み取り手段とを被読み取り対象の
    副走査方向に相対的に移動させる駆動手段とを備え、前
    記光学手段は、前記光源の増強されたスペクトル成分を
    透過し、波長選択性の異なる複数の色分解ミラーと、前
    記光源の増強されたスペクトル成分が増強前より低下し
    ないように透過率を設定したハーフミラーとを含み、前
    記受光素子列は、前記複数の色分解ミラーおよび前記ハ
    ーフミラーにより反射された光を受ける複数の第1の受
    光素子列と、前記複数の色分解ミラーおよび前記ハーフ
    ミラーを透過した光を受ける第2の受光素子列とを含む
    ことを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】前記複数の色分解ミラーおよび前記ハーフ
    ミラーの間隔は、前記第1の受光素子列の間隔に一致す
    ることを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】前記色分解ミラーは、前記光源の増強され
    たスペクトル成分をほぼ透過させることを特徴とする請
    求項3または4記載の画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】前記ハーフミラーは、前記光源の増強され
    たスペクトル成分の増加分を透過させることを特徴とす
    る請求項3〜5のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  7. 【請求項7】前記光源は、白色光源からなる第1の光源
    と、前記白色光源の所定範囲のスペクトル成分を増強し
    た第2の光源とを含むことを特徴とする請求項3〜6の
    いずれかに記載の画像読み取り装置。
  8. 【請求項8】前記光源は、白色光源の蛍光体に所定範囲
    の発光波長を有する蛍光体を混合して所定範囲のスペク
    トル成分を増強した光源を含むことを特徴とする請求項
    3〜6のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  9. 【請求項9】前記第1の受光素子列の画素数は、前記第
    2の受光素子列の画素数より少ないことを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  10. 【請求項10】前記第1の受光素子列により読み取られ
    た画像データを処理する第1の画像処理手段と、前記第
    2の受光素子列により読み取られた画像データを処理す
    る第2の画像処理手段とをさらに備える請求項1〜9の
    いずれかに記載の画像読み取り装置。
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