JP2001141694A - 残留塩素濃度測定装置 - Google Patents
残留塩素濃度測定装置Info
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- JP2001141694A JP2001141694A JP32261599A JP32261599A JP2001141694A JP 2001141694 A JP2001141694 A JP 2001141694A JP 32261599 A JP32261599 A JP 32261599A JP 32261599 A JP32261599 A JP 32261599A JP 2001141694 A JP2001141694 A JP 2001141694A
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- chlorine concentration
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 広範囲の濃度を持つ被測定試料液の流動状態
が変化しても、容易にかつ常に安定して残留塩素の還元
反応による拡散電流を検出できるポーラログラフ式の残
留塩素濃度測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 作用極3及び対極4が配置される流路の
上流側に設けられ、被測定試料液に渦を発生させる渦発
生体2と、作用極3及び対極4の周囲に設けられ、作用
極3及び対極4間の方向と垂直方向に磁界を付与する磁
極対6と、作用極3及び対極4間の電圧を検出して被測
定試料液の流量を求める流量検出部10と、作用極3及
び対極4間の電流を検出する電流検出部11と、電流検
出部11で検出された電流値から残留塩素濃度を算出
し、流量検出部10で求められる被測定試料液の流量を
用いて、残留塩素濃度を流量補正する補正演算部12と
を有する。
が変化しても、容易にかつ常に安定して残留塩素の還元
反応による拡散電流を検出できるポーラログラフ式の残
留塩素濃度測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 作用極3及び対極4が配置される流路の
上流側に設けられ、被測定試料液に渦を発生させる渦発
生体2と、作用極3及び対極4の周囲に設けられ、作用
極3及び対極4間の方向と垂直方向に磁界を付与する磁
極対6と、作用極3及び対極4間の電圧を検出して被測
定試料液の流量を求める流量検出部10と、作用極3及
び対極4間の電流を検出する電流検出部11と、電流検
出部11で検出された電流値から残留塩素濃度を算出
し、流量検出部10で求められる被測定試料液の流量を
用いて、残留塩素濃度を流量補正する補正演算部12と
を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定試料液中の
残留塩素濃度を、電極周囲の還元反応に基づく拡散電流
を測定することで検出する電極電位電解法を用いた残留
塩素濃度測定装置に係るものであり、被測定試料液が流
れているときに測定される残留塩素濃度をこのときの流
速を用いて的確に補正することのできる残留塩素濃度測
定装置に関する。
残留塩素濃度を、電極周囲の還元反応に基づく拡散電流
を測定することで検出する電極電位電解法を用いた残留
塩素濃度測定装置に係るものであり、被測定試料液が流
れているときに測定される残留塩素濃度をこのときの流
速を用いて的確に補正することのできる残留塩素濃度測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水等の被測定試料液に含まれる残留
塩素成分を流路内に設けた検出電極を用いて電解酸化ま
たは還元させ、その時に流れる電流値の濃度依存性を利
用して残留塩素成分の濃度を測定して、水道水等に含ま
れる残留塩素成分による殺菌力等を管理することが行わ
れている。
塩素成分を流路内に設けた検出電極を用いて電解酸化ま
たは還元させ、その時に流れる電流値の濃度依存性を利
用して残留塩素成分の濃度を測定して、水道水等に含ま
れる残留塩素成分による殺菌力等を管理することが行わ
れている。
【0003】この残留塩素の濃度を測定する装置とし
て、例えば特開平8−278282号公報には、フィル
タと、該フィルタによって仕切られた試料液流路及び対
極室と、フィルタに接触した状態で試料液流路に配置さ
れた検出極(作用極)と、対極室に配置された対極とを
備えた酸化還元電流測定式の遊離塩素測定装置であっ
て、検出極を白金電極、対極を銀/塩化銀電極とした遊
離塩素測定装置が提案されている。
て、例えば特開平8−278282号公報には、フィル
タと、該フィルタによって仕切られた試料液流路及び対
極室と、フィルタに接触した状態で試料液流路に配置さ
れた検出極(作用極)と、対極室に配置された対極とを
備えた酸化還元電流測定式の遊離塩素測定装置であっ
て、検出極を白金電極、対極を銀/塩化銀電極とした遊
離塩素測定装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先の特
開平8−278282号公報に記載されたような、電極
の材質を特定することで高精度測定を図った塩素測定装
置では、以下のような問題点を有していた。
開平8−278282号公報に記載されたような、電極
の材質を特定することで高精度測定を図った塩素測定装
置では、以下のような問題点を有していた。
【0005】(a)流路の被測定試料液の流量が変化す
るとそれに伴って電極間の酸化還元電流値も変化するた
め、連続的にかつ安定して被測定試料液中の対象物質の
濃度を計測することが困難であり、このような変化に対
応して迅速かつ的確に水質管理を行うことができないと
いう問題点があった。
るとそれに伴って電極間の酸化還元電流値も変化するた
め、連続的にかつ安定して被測定試料液中の対象物質の
濃度を計測することが困難であり、このような変化に対
応して迅速かつ的確に水質管理を行うことができないと
いう問題点があった。
【0006】(b)このため、測定装置に流路内の流量
を規制する流量調整弁などの流量制御機構等を付加する
必要があり、装置が高価になるという問題点があった。
を規制する流量調整弁などの流量制御機構等を付加する
必要があり、装置が高価になるという問題点があった。
【0007】(c)被測定試料液の流れを止めて不連続
的に測定するような場合には、濃度の変化に追随させて
正確な測定を行うことが困難であるため、測定に誤差を
生じたり、測定効率が低下するという問題点があった。
的に測定するような場合には、濃度の変化に追随させて
正確な測定を行うことが困難であるため、測定に誤差を
生じたり、測定効率が低下するという問題点があった。
【0008】(d)また、これらの装置の殆どは低導電
率の水道水等を測定対象とし、検出極と対極との2極を
用いて測定する装置であるため、高濃度範囲での測定に
おいて、参照電極を有した3極型の電極を用いる測定法
に比べて測定精度が低くなるという問題点があった。
率の水道水等を測定対象とし、検出極と対極との2極を
用いて測定する装置であるため、高濃度範囲での測定に
おいて、参照電極を有した3極型の電極を用いる測定法
に比べて測定精度が低くなるという問題点があった。
【0009】本発明において解決すべき課題は、被測定
試料液の流動状態が変化しても、容易にかつ常に安定し
て残留塩素の還元反応による拡散電流を検出できる電極
電位電解法を適用した残留塩素濃度測定装置を提供する
ことにある。
試料液の流動状態が変化しても、容易にかつ常に安定し
て残留塩素の還元反応による拡散電流を検出できる電極
電位電解法を適用した残留塩素濃度測定装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の残留塩
素濃度測定装置は、被測定試料液の流路に設けられる参
照電極と、前記参照電極に対して所定の基準電位に設定
される作用極と、前記作用極に対向して配置される対極
と、前記作用極と前記対極間の前記被測定試料液に所定
の電圧を印加する印加電圧制御部とを有して、前記作用
極及び対極間に流れる電流により前記被測定試料液中の
残留塩素濃度を測定する残留塩素濃度測定装置であっ
て、前記作用極及び前記対極が配置される流路の上流側
に設けられ、前記被測定試料液に渦を発生させる渦発生
体と、前記作用極及び前記対極の周囲に設けられ、前記
作用極及び前記対極間の方向と垂直方向に磁界を付与す
る磁極対と、前記作用極及び対極間の電圧を検出して前
記被測定試料液の流量を求める流量検出部と、前記作用
極及び対極間の電流を検出する電流検出部と、前記電流
検出部で検出された電流値から残留塩素濃度を算出し、
前記流量検出部で求められる前記被測定試料液の流量を
用いて、前記残留塩素濃度を流量補正する補正演算部と
を有して構成されている。
素濃度測定装置は、被測定試料液の流路に設けられる参
照電極と、前記参照電極に対して所定の基準電位に設定
される作用極と、前記作用極に対向して配置される対極
と、前記作用極と前記対極間の前記被測定試料液に所定
の電圧を印加する印加電圧制御部とを有して、前記作用
極及び対極間に流れる電流により前記被測定試料液中の
残留塩素濃度を測定する残留塩素濃度測定装置であっ
て、前記作用極及び前記対極が配置される流路の上流側
に設けられ、前記被測定試料液に渦を発生させる渦発生
体と、前記作用極及び前記対極の周囲に設けられ、前記
作用極及び前記対極間の方向と垂直方向に磁界を付与す
る磁極対と、前記作用極及び対極間の電圧を検出して前
記被測定試料液の流量を求める流量検出部と、前記作用
極及び対極間の電流を検出する電流検出部と、前記電流
検出部で検出された電流値から残留塩素濃度を算出し、
前記流量検出部で求められる前記被測定試料液の流量を
用いて、前記残留塩素濃度を流量補正する補正演算部と
を有して構成されている。
【0011】これによって以下の作用が得られる。即
ち、 (a)広範囲の濃度を持つ被測定試料液の流量が変化し
ても、渦発生体によ発生させたカルマン渦による誘導起
電力を下流側で検出し、被測定試料液の流量を算出し
て、その流量を用いて残留塩素濃度を補正できるので、
例えば0〜200mg/Lの広い濃度範囲を有する被測
定試料の残留塩素濃度を、安定して精度よく測定するこ
とができる。
ち、 (a)広範囲の濃度を持つ被測定試料液の流量が変化し
ても、渦発生体によ発生させたカルマン渦による誘導起
電力を下流側で検出し、被測定試料液の流量を算出し
て、その流量を用いて残留塩素濃度を補正できるので、
例えば0〜200mg/Lの広い濃度範囲を有する被測
定試料の残留塩素濃度を、安定して精度よく測定するこ
とができる。
【0012】(b)参照電極に対して所定の基準電位に
設定される作用極を有しているので、作用極が残留塩素
濃度を測定するのに必要な電位に設定され、少ない測定
誤差で残留塩素濃度を求めることができる。
設定される作用極を有しているので、作用極が残留塩素
濃度を測定するのに必要な電位に設定され、少ない測定
誤差で残留塩素濃度を求めることができる。
【0013】(c)作用極及び前記対極間の方向と垂直
方向に磁界を付与する磁極対が設けられているので、作
用極及び対極間を流れる被測定試料液中のカルマン渦の
変化を作用極及び対極間に生じる誘導起電力の変化とし
て、的確に捉えることができ、この誘導電力の変化から
被測定試料液の流量を効率的に求めることができる。
方向に磁界を付与する磁極対が設けられているので、作
用極及び対極間を流れる被測定試料液中のカルマン渦の
変化を作用極及び対極間に生じる誘導起電力の変化とし
て、的確に捉えることができ、この誘導電力の変化から
被測定試料液の流量を効率的に求めることができる。
【0014】請求項2に記載の残留塩素濃度測定装置
は、請求項1において、前記参照電極が、前記被測定試
料液の流れに対して垂直に架設された所定断面を有する
棒状の渦発生体として構成されている。
は、請求項1において、前記参照電極が、前記被測定試
料液の流れに対して垂直に架設された所定断面を有する
棒状の渦発生体として構成されている。
【0015】これによって請求項1の作用の他、以下の
作用が得られる。即ち、 (a)参照電極を渦発生体として用いるので、流れる被
測定試料液中の中心部に配置された参照電極を介して、
作用極の電位を被測定試料液に対して適正に設定でき、
残留塩素濃度を正確に測定できる。
作用が得られる。即ち、 (a)参照電極を渦発生体として用いるので、流れる被
測定試料液中の中心部に配置された参照電極を介して、
作用極の電位を被測定試料液に対して適正に設定でき、
残留塩素濃度を正確に測定できる。
【0016】(b)渦発生体と参照電極とが兼用されて
いるので、測定装置をコンパクトにできる。
いるので、測定装置をコンパクトにできる。
【0017】渦発生体として用いる参照電極は、流れに
対して垂直に架設される電極棒であって、その断面は三
角形、四角形などの多角形又は円形の円周に突起を設け
たもの等を使用でき、流れの下流側に必要なカルマン渦
を効率的に生成することができるものが好ましい。
対して垂直に架設される電極棒であって、その断面は三
角形、四角形などの多角形又は円形の円周に突起を設け
たもの等を使用でき、流れの下流側に必要なカルマン渦
を効率的に生成することができるものが好ましい。
【0018】請求項3に記載の残留塩素濃度測定装置
は、請求項1又は2に前記作用極及び対極間の電流検出
と電圧検出とを切り替えるスイッチ部を備えて構成され
ている。これによって以下の作用が得られる。即ち、 (a)スイッチ部を設けているので、電流及び電圧のど
ちらかを検出する場合は、必ず他方が切り離された状態
で検出を行うことができ、同時に測定を行う場合の電流
の流れ込みによる干渉による測定誤差を回避することが
できる。このようなスイッチ部がない状態で参照電極を
そのまま基準電位検出用や残留塩素濃度測定の基準電極
用とすると、本来、作用極及び対極間に流れるべき拡散
電流が電圧検出部へ流れ込んでしまい、電流検出部は被
測定試料液中の残留塩素濃度に対応した拡散電流よりも
小さな電流しか検出できず、実際の残留塩素濃度よりも
低い濃度を算出してしまう恐れがあったが、本発明では
これを回避することができる。
は、請求項1又は2に前記作用極及び対極間の電流検出
と電圧検出とを切り替えるスイッチ部を備えて構成され
ている。これによって以下の作用が得られる。即ち、 (a)スイッチ部を設けているので、電流及び電圧のど
ちらかを検出する場合は、必ず他方が切り離された状態
で検出を行うことができ、同時に測定を行う場合の電流
の流れ込みによる干渉による測定誤差を回避することが
できる。このようなスイッチ部がない状態で参照電極を
そのまま基準電位検出用や残留塩素濃度測定の基準電極
用とすると、本来、作用極及び対極間に流れるべき拡散
電流が電圧検出部へ流れ込んでしまい、電流検出部は被
測定試料液中の残留塩素濃度に対応した拡散電流よりも
小さな電流しか検出できず、実際の残留塩素濃度よりも
低い濃度を算出してしまう恐れがあったが、本発明では
これを回避することができる。
【0019】(b)スイッチ部を切り替えることで残留
塩素濃度又は流量のどちらか所望の測定を行うことがで
きるという作用を有する。
塩素濃度又は流量のどちらか所望の測定を行うことがで
きるという作用を有する。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、前記スイッチ部がスイッチ部計時手段を備え、前記
スイッチ部計時手段により前記スイッチ部を一定時間毎
に電流検出と流量検出との状態に切り替えることにより
構成されている。
て、前記スイッチ部がスイッチ部計時手段を備え、前記
スイッチ部計時手段により前記スイッチ部を一定時間毎
に電流検出と流量検出との状態に切り替えることにより
構成されている。
【0021】これによって請求項3の作用に加えて以下
の作用が得られる。即ち、一定時間毎に電流検出と電圧
検出を切り替えることができるので、流量測定と残留塩
素濃度測定を自動で交互に測定して、環境管理等に必要
なデータを無駄なく効率的に取得することができる。
の作用が得られる。即ち、一定時間毎に電流検出と電圧
検出を切り替えることができるので、流量測定と残留塩
素濃度測定を自動で交互に測定して、環境管理等に必要
なデータを無駄なく効率的に取得することができる。
【0022】請求項5に記載の残留塩素濃度測定装置
は、請求項1において、前記印加電圧制御部が計時手段
を備え、前記計時手段を用いて一定時間毎に前記印加電
圧制御部を電流検出と流量検出との状態に切り替えるよ
うに構成されている。
は、請求項1において、前記印加電圧制御部が計時手段
を備え、前記計時手段を用いて一定時間毎に前記印加電
圧制御部を電流検出と流量検出との状態に切り替えるよ
うに構成されている。
【0023】これによって請求項1の作用に加えて以下
の作用が得られる。即ち、一定時間毎に印加電圧制御部
の電流検出と電圧検出を切り替えることができるので、
例えば被測定試料液の流量測定と、残留塩素濃度測定を
自動で交互に測定して、必要なデータを効率的に取得す
ることができる。
の作用が得られる。即ち、一定時間毎に印加電圧制御部
の電流検出と電圧検出を切り替えることができるので、
例えば被測定試料液の流量測定と、残留塩素濃度測定を
自動で交互に測定して、必要なデータを効率的に取得す
ることができる。
【0024】請求項6に記載の残留塩素濃度測定装置
は、請求項1において、前記作用極及び対極間で取得さ
れる電圧から前記被測定試料液の流量に依存した交流成
分を抽出し、前記流量検出部に出力する交流成分抽出部
を有して構成されている。
は、請求項1において、前記作用極及び対極間で取得さ
れる電圧から前記被測定試料液の流量に依存した交流成
分を抽出し、前記流量検出部に出力する交流成分抽出部
を有して構成されている。
【0025】これによって請求項1の作用に加えて以下
の作用が得られる。即ち、被測定試料液の流量に依存し
た交流成分を抽出する交流成分抽出部を有するので、こ
れを用いて流量測定と残留塩素濃度測定とを同時に行え
るという作用を有する。
の作用が得られる。即ち、被測定試料液の流量に依存し
た交流成分を抽出する交流成分抽出部を有するので、こ
れを用いて流量測定と残留塩素濃度測定とを同時に行え
るという作用を有する。
【0026】請求項7に記載の残留塩素濃度測定装置
は、請求項6において、前記交流成分抽出部が高入力イ
ンピーダンスを有して構成されている。
は、請求項6において、前記交流成分抽出部が高入力イ
ンピーダンスを有して構成されている。
【0027】これによって以下の作用が得られる。即
ち、 (a)作用極及び対極間に発生する電圧は、被測定試料
液の残留塩素濃度に対応した一定の直流電圧に、測定試
料の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したもの
になる。この交流成分が重畳した電圧から高入力インピ
ーダンスを有する交流成分抽出部によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することができ、これを流量
を算出する流量検出部への入力とすることができる。残
留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分抽出部に流
れ込むのを防止して、拡散電流を正確に検出することが
できる。
ち、 (a)作用極及び対極間に発生する電圧は、被測定試料
液の残留塩素濃度に対応した一定の直流電圧に、測定試
料の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したもの
になる。この交流成分が重畳した電圧から高入力インピ
ーダンスを有する交流成分抽出部によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することができ、これを流量
を算出する流量検出部への入力とすることができる。残
留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分抽出部に流
れ込むのを防止して、拡散電流を正確に検出することが
できる。
【0028】(b)交流成分抽出部が高入力インピーダ
ンスを有するので、流量測定のために設けた回路側に作
用極及び対極間の拡散電流が流れるのを防止して、測定
誤差を回避し、流量と残留塩素濃度を同時にかつ独立し
て測定できるという作用を有する。
ンスを有するので、流量測定のために設けた回路側に作
用極及び対極間の拡散電流が流れるのを防止して、測定
誤差を回避し、流量と残留塩素濃度を同時にかつ独立し
て測定できるという作用を有する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
て図面を用いて説明する。
【0030】(実施の形態1)図1(a)は本発明の実
施の形態1の残留塩素濃度測定装置の構成図であり、図
1(b)は残留塩素濃度測定装置における試料液測定部
の断面図である。
施の形態1の残留塩素濃度測定装置の構成図であり、図
1(b)は残留塩素濃度測定装置における試料液測定部
の断面図である。
【0031】図1(a)、(b)において、1は実施の
形態1の残留塩素濃度測定装置、1aは測定試料が通水
される試料液測定部、2は渦を発生させるための渦発生
体、3は作用極、4は作用極3に対向して配置される対
極、5は作用極3を所定の基準電位に維持させるための
参照電極、6は作用極3及び対極4の周囲に配置される
磁石対(磁界発生装置)、7は磁石対6によって測定試
料液中に生じる磁界、8は渦発生体2によってその下流
域に発生するカルマン渦、9は作用極3及び対極4間の
印加電圧を制御するための印加電圧制御部、10は流量
に応じて変化する誘導起電力を検出して試料液の流量を
求めるための流量検出部、11は作用極3及び対極4間
の電流を測定するための電流検出部、12は電流検出部
11で検出された電流値から残留塩素濃度を算出し、流
量検出部10で求められる被測定試料液の流量を用い
て、残留塩素濃度を補正するための補正演算部である。
形態1の残留塩素濃度測定装置、1aは測定試料が通水
される試料液測定部、2は渦を発生させるための渦発生
体、3は作用極、4は作用極3に対向して配置される対
極、5は作用極3を所定の基準電位に維持させるための
参照電極、6は作用極3及び対極4の周囲に配置される
磁石対(磁界発生装置)、7は磁石対6によって測定試
料液中に生じる磁界、8は渦発生体2によってその下流
域に発生するカルマン渦、9は作用極3及び対極4間の
印加電圧を制御するための印加電圧制御部、10は流量
に応じて変化する誘導起電力を検出して試料液の流量を
求めるための流量検出部、11は作用極3及び対極4間
の電流を測定するための電流検出部、12は電流検出部
11で検出された電流値から残留塩素濃度を算出し、流
量検出部10で求められる被測定試料液の流量を用い
て、残留塩素濃度を補正するための補正演算部である。
【0032】カルマン渦8を発生させるための渦発生体
2はその断面が三角形状に形成された棒状体であり、そ
の三角形の一辺側を流入方向に垂直になるような姿勢で
設置されている。渦発生体2の形状はカルマン渦8を安
定して発生させるのが容易な形状であればとくに制約さ
れるものではない。また渦発生体2を設ける場所は、作
用極3、対極4よりも上流にあって、磁界7のかけられ
た作用極3及び対極4間でカルマン渦8を効果的に検出
できる位置であれば、特に限定されるものではない。
2はその断面が三角形状に形成された棒状体であり、そ
の三角形の一辺側を流入方向に垂直になるような姿勢で
設置されている。渦発生体2の形状はカルマン渦8を安
定して発生させるのが容易な形状であればとくに制約さ
れるものではない。また渦発生体2を設ける場所は、作
用極3、対極4よりも上流にあって、磁界7のかけられ
た作用極3及び対極4間でカルマン渦8を効果的に検出
できる位置であれば、特に限定されるものではない。
【0033】作用極3は、白金、金、カーボン等を素材
として被測定試料液中に棒状に突出して形成された固体
電極からなる。
として被測定試料液中に棒状に突出して形成された固体
電極からなる。
【0034】対極4は、その材質を作用極3と同じ種類
の固体電極として構成され、作用極3に対して10〜1
00倍程度の十分大きな表面積を持たせるようにするの
が望ましい。これによって作用極3での還元反応がスム
ーズかつ効率的に起きるような作用、効果を発揮させる
ことができる。なお、対極4と、これに対向して配置さ
れる作用極3との間隔は10〜20mmとすることが好
ましい。
の固体電極として構成され、作用極3に対して10〜1
00倍程度の十分大きな表面積を持たせるようにするの
が望ましい。これによって作用極3での還元反応がスム
ーズかつ効率的に起きるような作用、効果を発揮させる
ことができる。なお、対極4と、これに対向して配置さ
れる作用極3との間隔は10〜20mmとすることが好
ましい。
【0035】参照電極5は通常、支持塩として塩化物、
特に3.3mol/L以上の高濃度のKClからなる内
部液と、被測定試料液の水素イオン濃度に依らず一定の
電位を生じる電気的安定性の高いカロメル電極、Pt電
極、Ag/AgCl電極等が用いられる基準電極と、内
部液と基準電極を収納する容器と、被測定試料液と内部
液に接し、導通を持たせる為の吸水性を有する多孔質ポ
リエチレン、多孔質ポリエステル、多孔質アクリル等の
多孔質高分子、吸水性を有するアルミナ系、シリカ系、
ジルコニア系等の多孔質セラミックが用いられる液絡か
らなるものである。実際この種の参照電極は、代用が可
能であればその他の構成、又は材質のものでもよい。
特に3.3mol/L以上の高濃度のKClからなる内
部液と、被測定試料液の水素イオン濃度に依らず一定の
電位を生じる電気的安定性の高いカロメル電極、Pt電
極、Ag/AgCl電極等が用いられる基準電極と、内
部液と基準電極を収納する容器と、被測定試料液と内部
液に接し、導通を持たせる為の吸水性を有する多孔質ポ
リエチレン、多孔質ポリエステル、多孔質アクリル等の
多孔質高分子、吸水性を有するアルミナ系、シリカ系、
ジルコニア系等の多孔質セラミックが用いられる液絡か
らなるものである。実際この種の参照電極は、代用が可
能であればその他の構成、又は材質のものでもよい。
【0036】作用極3、対極4および参照電極5の材質
および組合せは、所定の酸化・還元電流を得る構成の材
質であればよく、特に限定されるものではない。
および組合せは、所定の酸化・還元電流を得る構成の材
質であればよく、特に限定されるものではない。
【0037】磁界発生装置6は渦発生体2の下流に設置
される少なくとも一個の磁界発生装置であり、試料液測
定部1aの流水路を挟むようにしてS極とN極とが相互
に対向配置されており、流水路中の作用極3、対極4間
に所定の磁界7を発生させる。
される少なくとも一個の磁界発生装置であり、試料液測
定部1aの流水路を挟むようにしてS極とN極とが相互
に対向配置されており、流水路中の作用極3、対極4間
に所定の磁界7を発生させる。
【0038】図1(a)、(b)では磁界発生装置を一
対の磁石としているが、磁界7を発生するものであれば
電磁石等の磁界発生源となり得るものが用いることで
き、特に限定されるものではない。
対の磁石としているが、磁界7を発生するものであれば
電磁石等の磁界発生源となり得るものが用いることで
き、特に限定されるものではない。
【0039】図2は実施の形態1における残留塩素濃度
測定装置の回路構成図である。図2において、13は作
用極3及び参照電極5間の電位差が一定になるように作
用極3及び対極4間の印加電圧を制御する定電圧印加回
路、14は参照電極電位監視用バッファ回路、15は残
留塩素濃度測定の為の電流検出と流量測定の為の誘導起
電力検出を切り替えるスイッチ部である。
測定装置の回路構成図である。図2において、13は作
用極3及び参照電極5間の電位差が一定になるように作
用極3及び対極4間の印加電圧を制御する定電圧印加回
路、14は参照電極電位監視用バッファ回路、15は残
留塩素濃度測定の為の電流検出と流量測定の為の誘導起
電力検出を切り替えるスイッチ部である。
【0040】図2に示すように印加電圧制御部9は、定
電圧印加回路13及び参照電極電位監視用バッファ回路
14を備えて構成されている。
電圧印加回路13及び参照電極電位監視用バッファ回路
14を備えて構成されている。
【0041】定電圧印加回路13は、具体的には抵抗要
素による分圧回路や、その分圧回路にオペアンプによる
バッファ回路を付属させたような回路構成を備えてお
り、所定の電圧を常に安定して印加できる装置である。
素による分圧回路や、その分圧回路にオペアンプによる
バッファ回路を付属させたような回路構成を備えてお
り、所定の電圧を常に安定して印加できる装置である。
【0042】参照電極電位監視用バッファ回路14は、
具体的にはオペアンプによるバッファ回路のような回路
構成を備えており、高い入出力インピーダンスを持ちな
がら入力される電圧をそのまま出力する機能を有した装
置である。
具体的にはオペアンプによるバッファ回路のような回路
構成を備えており、高い入出力インピーダンスを持ちな
がら入力される電圧をそのまま出力する機能を有した装
置である。
【0043】スイッチ部15は、具体的には機械的動作
でオンオフされるスイッチ、又は電気的に制御可能なリ
レー等のスイッチ類のような構成を有している。
でオンオフされるスイッチ、又は電気的に制御可能なリ
レー等のスイッチ類のような構成を有している。
【0044】次に、以上の構成を有する残留塩素濃度測
定装置1の動作、作用について説明する。
定装置1の動作、作用について説明する。
【0045】スイッチ部15によって電流検出状態にし
ておき、測定試料が流水路に通水され、作用極3及び参
照電極5間の電位差が一定になるように作用極3及び対
極4間に定電圧印加回路13から所定の電圧が印加され
ると、作用極3では、この所定の電圧を固有還元電位と
する下記の式のいずれかに相当する測定試料中の残留塩
素成分が還元反応により還元される。
ておき、測定試料が流水路に通水され、作用極3及び参
照電極5間の電位差が一定になるように作用極3及び対
極4間に定電圧印加回路13から所定の電圧が印加され
ると、作用極3では、この所定の電圧を固有還元電位と
する下記の式のいずれかに相当する測定試料中の残留塩
素成分が還元反応により還元される。
【0046】Cl2+2e-→2Cl- ClO-+H2O+2e-→Cl-+2OH- 2HClO+2H++2e-→Cl2+2H2O これらの反応により作用極3及び対極4間に流れる還元
電流は拡散電流と呼ばれ、これらの電流は残留塩素の濃
度に比例する事が知られている。
電流は拡散電流と呼ばれ、これらの電流は残留塩素の濃
度に比例する事が知られている。
【0047】これらの残留塩素成分は、測定試料のpH
が一定であれば、測定試料中におけるその存在率は決ま
っており、上記反応式のいずれか1つの反応による還元
電流から、これらすべての成分を含んだ残留塩素濃度を
知ることができる。
が一定であれば、測定試料中におけるその存在率は決ま
っており、上記反応式のいずれか1つの反応による還元
電流から、これらすべての成分を含んだ残留塩素濃度を
知ることができる。
【0048】よって、これらの反応によって作用極3及
び対極4間に流れる拡散電流を電流検出部11で検出し
て電圧値に変換して補正演算部12へ入力し、補正演算
部12では入力された電圧値とあらかじめ設定されてい
る、残留塩素成分による還元電流と残留塩素濃度との相
関データから検出電流に対応した残留塩素濃度を算出す
る。
び対極4間に流れる拡散電流を電流検出部11で検出し
て電圧値に変換して補正演算部12へ入力し、補正演算
部12では入力された電圧値とあらかじめ設定されてい
る、残留塩素成分による還元電流と残留塩素濃度との相
関データから検出電流に対応した残留塩素濃度を算出す
る。
【0049】次に、スイッチ部15により誘導起電力検
出状態に切り替えると、ファラデーの法則により作用極
3と対極4間に流速に比例した誘導起電力を測定でき
る。また、流水路内を流れる試料液には、渦発生体2に
より周期的にカルマン渦列が発生している。発生したカ
ルマン渦列の回転速度は流体の速度と異なるため、カル
マン渦列が磁界発生装置6の作る磁界7を通過すること
により、速度の変化が誘導起電力の変化としてパルス状
に現われる。したがって、流量検出部10がこのパルス
状に変化する誘導起電力を検出し、そのパルス状に変化
する誘導起電力の周波数fをカウントすれば、試料液測
定部1aの流水路内を流れる流体の流量が算出できるこ
とになる。
出状態に切り替えると、ファラデーの法則により作用極
3と対極4間に流速に比例した誘導起電力を測定でき
る。また、流水路内を流れる試料液には、渦発生体2に
より周期的にカルマン渦列が発生している。発生したカ
ルマン渦列の回転速度は流体の速度と異なるため、カル
マン渦列が磁界発生装置6の作る磁界7を通過すること
により、速度の変化が誘導起電力の変化としてパルス状
に現われる。したがって、流量検出部10がこのパルス
状に変化する誘導起電力を検出し、そのパルス状に変化
する誘導起電力の周波数fをカウントすれば、試料液測
定部1aの流水路内を流れる流体の流量が算出できるこ
とになる。
【0050】カルマン渦発生の周波数f(Hz)と流速
v(m/s)とは一般に比例関係にあり、渦発生体の径
d(m)、ストローハル数Stとすると、両者の間には
f=St×v/d、即ち、v=f×d/Stの関係が成
立する。従って、流量QはQ=S×v=S×f×d/S
tにより求められ、S、d、Stを定数とすれば、周波
数fを用いて流量Qが測定できる。なおストローハル数
Stはレイノルズ数Reを用いてその概略の値を計算す
ることもできる。
v(m/s)とは一般に比例関係にあり、渦発生体の径
d(m)、ストローハル数Stとすると、両者の間には
f=St×v/d、即ち、v=f×d/Stの関係が成
立する。従って、流量QはQ=S×v=S×f×d/S
tにより求められ、S、d、Stを定数とすれば、周波
数fを用いて流量Qが測定できる。なおストローハル数
Stはレイノルズ数Reを用いてその概略の値を計算す
ることもできる。
【0051】この算出された流量Qから流速v(m/
s)=流量Q(m3/s)/流路断面積S(m2)の式に
て補正演算部12で流速vを算出する構成となってい
る。補正演算部12は、電流検出状態で算出した残留塩
素濃度と誘導起電力検出状態で算出した流速から、予め
設定された補正式に従って残留塩素濃度の流速に応じた
補正を行うものである。
s)=流量Q(m3/s)/流路断面積S(m2)の式に
て補正演算部12で流速vを算出する構成となってい
る。補正演算部12は、電流検出状態で算出した残留塩
素濃度と誘導起電力検出状態で算出した流速から、予め
設定された補正式に従って残留塩素濃度の流速に応じた
補正を行うものである。
【0052】(実施の形態2)図3(a)は本発明の実
施の形態2の残留塩素濃度測定装置の構成図であり、図
3(b)は残留塩素濃度測定装置における試料液測定部
の断面図である。
施の形態2の残留塩素濃度測定装置の構成図であり、図
3(b)は残留塩素濃度測定装置における試料液測定部
の断面図である。
【0053】図3において、2aは参照電極として機能
を備えた渦発生体、2bは渦発生体2a内に設けられた
基準電極、2cは流れる試料液を基準電極2bと電気的
に導通させるための液絡である。なお、実施の形態1と
同一構成のものについては同一の符号を付して、その説
明を省略する。
を備えた渦発生体、2bは渦発生体2a内に設けられた
基準電極、2cは流れる試料液を基準電極2bと電気的
に導通させるための液絡である。なお、実施の形態1と
同一構成のものについては同一の符号を付して、その説
明を省略する。
【0054】本実施の形態2が、実施の形態1と異なる
点は図3(a)、(b)に示すようにカルマン渦8を発
生させる渦発生体2aが実施の形態1における参照電極
5と同様の機能を有して構成されている点にある。
点は図3(a)、(b)に示すようにカルマン渦8を発
生させる渦発生体2aが実施の形態1における参照電極
5と同様の機能を有して構成されている点にある。
【0055】渦発生体2aは、その断面が例えば三角形
状に形成された棒状体であり、その三角形の一辺側を流
入方向に垂直になるような姿勢で設置されている。
状に形成された棒状体であり、その三角形の一辺側を流
入方向に垂直になるような姿勢で設置されている。
【0056】渦発生体2aは、作用極3、対極4よりも
上流に配置されるが、磁界7のかけられた作用極3及び
対極4間でカルマン渦8を効果的に検出できる位置であ
れば、特に限定されるものではない。渦発生体2aは、
3.3mol/L以上の高濃度のKClからなる内部液
と、被測定試料液の水素イオン濃度に依らず一定の電位
を生じる電気的安定性の高いカロメル電極からなる基準
電極2bと、内部液と基準電極2bを収納する容器と、
被測定試料液と内部液に接して導通を持たせるための多
孔質高分子、多孔質セラミック等からなる液絡2cとを
有しており、参照電極としての機能を備えている。この
種の参照電極の材料は、代用が可能であればその他の構
成、又は材質のもの、例えば、実施の形態1で示した参
照電極5と同様のものであってもよい。
上流に配置されるが、磁界7のかけられた作用極3及び
対極4間でカルマン渦8を効果的に検出できる位置であ
れば、特に限定されるものではない。渦発生体2aは、
3.3mol/L以上の高濃度のKClからなる内部液
と、被測定試料液の水素イオン濃度に依らず一定の電位
を生じる電気的安定性の高いカロメル電極からなる基準
電極2bと、内部液と基準電極2bを収納する容器と、
被測定試料液と内部液に接して導通を持たせるための多
孔質高分子、多孔質セラミック等からなる液絡2cとを
有しており、参照電極としての機能を備えている。この
種の参照電極の材料は、代用が可能であればその他の構
成、又は材質のもの、例えば、実施の形態1で示した参
照電極5と同様のものであってもよい。
【0057】この様に実施の形態2においては、カルマ
ン渦8を発生させる渦発生体2aが実施の形態1におけ
る参照電極5と同様の機能を有して構成されることによ
り、参照電極5と渦発生体2とを別々に配置するよりも
装置を構成する部品点数が削減でき、構成が簡単化され
る。
ン渦8を発生させる渦発生体2aが実施の形態1におけ
る参照電極5と同様の機能を有して構成されることによ
り、参照電極5と渦発生体2とを別々に配置するよりも
装置を構成する部品点数が削減でき、構成が簡単化され
る。
【0058】(実施の形態3)図4は実施の形態3にお
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図4に
おいて、16は一定時間毎にスイッチ部15を駆動して
電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるスイッ
チ部計時手段である。なお、実施の形態1及び2と同一
構成のものについては同一の符号を付して、その説明を
省略する。
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図4に
おいて、16は一定時間毎にスイッチ部15を駆動して
電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるスイッ
チ部計時手段である。なお、実施の形態1及び2と同一
構成のものについては同一の符号を付して、その説明を
省略する。
【0059】計時手段16aは、タイマー機能を備え、
具体的には水晶振動子等の発振回路、カウンタ回路等に
より構成される。
具体的には水晶振動子等の発振回路、カウンタ回路等に
より構成される。
【0060】本実施の形態3において、実施の形態1及
び2と異なる点は一定時間毎にスイッチ部15を駆動し
て電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるスイ
ッチ部計時手段16を備えたことである。
び2と異なる点は一定時間毎にスイッチ部15を駆動し
て電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるスイ
ッチ部計時手段16を備えたことである。
【0061】次に動作、作用を説明すると、スイッチ部
計時手段16は予め設定されている時間が経過するとス
イッチ部15に信号を出力し、スイッチ部15を駆動し
て電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるよう
動作する。これに同期して電流検出部11及び流量検出
部10は電流値及び流量を補正演算部12に出力し、補
正演算部12は連続して流速に応じた残留塩素濃度の補
正を行い、精度良く測定試料の残留塩素濃度を算出す
る。その他の動作は実施の形態1及び2と同様であるた
め、説明は省略する。
計時手段16は予め設定されている時間が経過するとス
イッチ部15に信号を出力し、スイッチ部15を駆動し
て電流検出と誘導起電力検出を自動的に切り替えるよう
動作する。これに同期して電流検出部11及び流量検出
部10は電流値及び流量を補正演算部12に出力し、補
正演算部12は連続して流速に応じた残留塩素濃度の補
正を行い、精度良く測定試料の残留塩素濃度を算出す
る。その他の動作は実施の形態1及び2と同様であるた
め、説明は省略する。
【0062】この様に実施の形態3では一定時間毎にス
イッチ部15を駆動して電流検出と誘導起電力検出を自
動的に切り替えるスイッチ部計時手段16を備えたこと
で、自動的に連続して流速に応じた残塩素濃度の補正を
行って、精度良く測定試料の残留塩素濃度を算出するこ
とができるものである。
イッチ部15を駆動して電流検出と誘導起電力検出を自
動的に切り替えるスイッチ部計時手段16を備えたこと
で、自動的に連続して流速に応じた残塩素濃度の補正を
行って、精度良く測定試料の残留塩素濃度を算出するこ
とができるものである。
【0063】(実施の形態4)図5は実施の形態4にお
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。なお、
実施の形態1〜3と同一構成のものについては同一の符
号を付して、その説明を省略する。
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。なお、
実施の形態1〜3と同一構成のものについては同一の符
号を付して、その説明を省略する。
【0064】実施の形態3においては、スイッチ部計時
手段16を設けてスイッチ部15を駆動して電流検出と
誘導起電力検出を自動的に切り替えることとしたが、実
施の形態4の残留塩素濃度測定装置は、図5に示すよう
にスイッチ部15を持たない構成にして計時手段16a
を用いて印加電圧制御部9内の定電圧印加回路13を直
接駆動して、定電圧を印加する場合の電流検出と、定電
圧を印加しない状態での標準起電力検出とを自動的に切
り替えるようにしたものである。
手段16を設けてスイッチ部15を駆動して電流検出と
誘導起電力検出を自動的に切り替えることとしたが、実
施の形態4の残留塩素濃度測定装置は、図5に示すよう
にスイッチ部15を持たない構成にして計時手段16a
を用いて印加電圧制御部9内の定電圧印加回路13を直
接駆動して、定電圧を印加する場合の電流検出と、定電
圧を印加しない状態での標準起電力検出とを自動的に切
り替えるようにしたものである。
【0065】(実施の形態5)図6は実施の形態5にお
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図6に
おいて、17は交流成分抽出部である。なお、実施の形
態1〜4と同一構成のものについては同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図6に
おいて、17は交流成分抽出部である。なお、実施の形
態1〜4と同一構成のものについては同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
【0066】実施の形態5において、実施の形態1〜4
と異なる点は、残留塩素濃度測定において作用極3及び
対極4間に流れる拡散電流成分から、拡散電流成分に重
畳している流量に依存した交流成分を抽出し、流量検出
部の入力とする交流成分抽出部17を備えたことであ
る。
と異なる点は、残留塩素濃度測定において作用極3及び
対極4間に流れる拡散電流成分から、拡散電流成分に重
畳している流量に依存した交流成分を抽出し、流量検出
部の入力とする交流成分抽出部17を備えたことであ
る。
【0067】次に動作、作用を説明すると、測定試料が
流水路に通水され、作用極3及び参照電極5間の電位差
が一定になるように作用極3及び対極4間に定電圧印加
回路13から所定の電圧が印加されると、作用極3及び
対極4間には測定試料の残留塩素濃度に応じた拡散電流
が流れる。それと同時に、渦発生体2または2aによっ
て発生したカルマン渦8が磁界発生装置6の作る磁界7
を通過することにより、流速の変化が誘導起電力の変化
としてパルス状に現われ、この誘導起電力により作用極
3及び対極4間には流速の変化に応じた周波数を持つ電
流が流れるようになる。残留塩素濃度測定では定電圧を
印加するため、基本的に拡散電流は直流成分であり、流
量測定では流速に応じた誘導起電力は交流成分である。
つまり本発明の構成で検出される拡散電流は、測定試料
の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したものに
なる。よってこの交流成分が重畳した拡散電流成分から
交流成分抽出部17によって直流成分を除去し、交流成
分だけを抽出することで流量検出部10の入力とするこ
とができる。
流水路に通水され、作用極3及び参照電極5間の電位差
が一定になるように作用極3及び対極4間に定電圧印加
回路13から所定の電圧が印加されると、作用極3及び
対極4間には測定試料の残留塩素濃度に応じた拡散電流
が流れる。それと同時に、渦発生体2または2aによっ
て発生したカルマン渦8が磁界発生装置6の作る磁界7
を通過することにより、流速の変化が誘導起電力の変化
としてパルス状に現われ、この誘導起電力により作用極
3及び対極4間には流速の変化に応じた周波数を持つ電
流が流れるようになる。残留塩素濃度測定では定電圧を
印加するため、基本的に拡散電流は直流成分であり、流
量測定では流速に応じた誘導起電力は交流成分である。
つまり本発明の構成で検出される拡散電流は、測定試料
の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したものに
なる。よってこの交流成分が重畳した拡散電流成分から
交流成分抽出部17によって直流成分を除去し、交流成
分だけを抽出することで流量検出部10の入力とするこ
とができる。
【0068】この様に実施の形態5では、残留塩素濃度
測定において作用極3及び対極4間に流れる拡散電流成
分から、拡散電流成分に重畳している流量に依存した交
流成分を抽出し、流量検出部10の入力とする交流成分
抽出部17を備えたことで、残留塩素濃度測定及び流量
測定が同時に連続して行えるものである。
測定において作用極3及び対極4間に流れる拡散電流成
分から、拡散電流成分に重畳している流量に依存した交
流成分を抽出し、流量検出部10の入力とする交流成分
抽出部17を備えたことで、残留塩素濃度測定及び流量
測定が同時に連続して行えるものである。
【0069】(実施の形態6)図7は実施の形態6にお
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図7に
おいて、18は高入力インピーダンスの交流成分抽出部
である。
ける残留塩素濃度測定装置の回路構成図である。図7に
おいて、18は高入力インピーダンスの交流成分抽出部
である。
【0070】なお、実施の形態1〜5と同一構成のもの
については同一の符号を付して、その説明は省略する。
については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0071】本実施の形態6において、実施の形態1〜
5と異なる点は、残留塩素濃度測定において作用極3及
び対極4間に印加される残留塩素の還元反応を起こさせ
る電圧成分と、カルマン渦8によって作用極3及び対極
4間に発生する交流成分である誘導起電力との混合電圧
成分から、流量に依存した交流成分である誘導起電力を
抽出し、流量検出部10の入力とする高入力インピーダ
ンスの交流成分抽出部18を備えたことである。
5と異なる点は、残留塩素濃度測定において作用極3及
び対極4間に印加される残留塩素の還元反応を起こさせ
る電圧成分と、カルマン渦8によって作用極3及び対極
4間に発生する交流成分である誘導起電力との混合電圧
成分から、流量に依存した交流成分である誘導起電力を
抽出し、流量検出部10の入力とする高入力インピーダ
ンスの交流成分抽出部18を備えたことである。
【0072】次に動作、作用を説明すると、測定試料が
流水路に通水され、作用極3及び参照電極5間の電位差
が一定になるように作用極3及び対極4間に定電圧印加
回路13から所定の電圧が印加される。この作用極3及
び対極4間にかかる電圧は、測定試料の残留塩素濃度、
電気伝導率、pH等の条件が一定であれば、測定試料の
残留塩素濃度に対応した一定の電圧になり、その電圧は
直流電圧である。それと同時に、渦発生体2または2a
によって発生したカルマン渦8が磁界発生装置6の作る
磁界7を通過することにより、流速の変化が誘導起電力
の変化としてパルス状に現われ、この誘導起電力により
作用極3及び対極4間には流速の変化に応じた周波数を
持つ電圧が発生するようになる。
流水路に通水され、作用極3及び参照電極5間の電位差
が一定になるように作用極3及び対極4間に定電圧印加
回路13から所定の電圧が印加される。この作用極3及
び対極4間にかかる電圧は、測定試料の残留塩素濃度、
電気伝導率、pH等の条件が一定であれば、測定試料の
残留塩素濃度に対応した一定の電圧になり、その電圧は
直流電圧である。それと同時に、渦発生体2または2a
によって発生したカルマン渦8が磁界発生装置6の作る
磁界7を通過することにより、流速の変化が誘導起電力
の変化としてパルス状に現われ、この誘導起電力により
作用極3及び対極4間には流速の変化に応じた周波数を
持つ電圧が発生するようになる。
【0073】つまり作用極3及び対極4間に発生してい
る電圧は、測定試料の残留塩素濃度に対応した一定の直
流電圧に測定試料の流速に応じて誘導起電力の交流成分
が重畳したものになる。よってこの交流成分が重畳した
作用極3及び対極4間に発生している電圧から高入力イ
ンピーダンス交流成分抽出部18によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することで流量を算出する流
量検出部10の入力とすることができる。通常、図7の
構成では残留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分
抽出部17に流れ込み、正確な拡散電流の検出が出来な
くなる恐れがあるが、インピーダンスの大きい高入力イ
ンピーダンス交流成分抽出部18とすることで、高入力
インピーダンス交流成分抽出部18への拡散電流の流れ
込みをなくしている。
る電圧は、測定試料の残留塩素濃度に対応した一定の直
流電圧に測定試料の流速に応じて誘導起電力の交流成分
が重畳したものになる。よってこの交流成分が重畳した
作用極3及び対極4間に発生している電圧から高入力イ
ンピーダンス交流成分抽出部18によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することで流量を算出する流
量検出部10の入力とすることができる。通常、図7の
構成では残留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分
抽出部17に流れ込み、正確な拡散電流の検出が出来な
くなる恐れがあるが、インピーダンスの大きい高入力イ
ンピーダンス交流成分抽出部18とすることで、高入力
インピーダンス交流成分抽出部18への拡散電流の流れ
込みをなくしている。
【0074】この様に実施の形態6では、残留塩素濃度
測定において作用極3及び対極4間に発生している電圧
から、重畳している流量に依存した交流成分を抽出し、
流量検出部10への入力とするを備えているので、それ
ぞれの測定を独立にかつ同時に行うことができる。ま
た、拡散電流の流れ込みを防止して、残留塩素濃度測定
及び流量測定を正確かつ効率的に行うことができる。
測定において作用極3及び対極4間に発生している電圧
から、重畳している流量に依存した交流成分を抽出し、
流量検出部10への入力とするを備えているので、それ
ぞれの測定を独立にかつ同時に行うことができる。ま
た、拡散電流の流れ込みを防止して、残留塩素濃度測定
及び流量測定を正確かつ効率的に行うことができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1に記載の残留塩素濃度測定装置
によれば、これによって以下の効果が得られる。即ち、 (a)広範囲の濃度を持つ被測定試料液の流量が変化し
ても、渦発生体によ発生させたカルマン渦による誘導起
電力を下流側で検出し、被測定試料液の流量を算出し
て、その流量を用いて残留塩素濃度を補正できるので、
被測定試料の残留塩素濃度を、安定して精度よく測定す
ることができる。
によれば、これによって以下の効果が得られる。即ち、 (a)広範囲の濃度を持つ被測定試料液の流量が変化し
ても、渦発生体によ発生させたカルマン渦による誘導起
電力を下流側で検出し、被測定試料液の流量を算出し
て、その流量を用いて残留塩素濃度を補正できるので、
被測定試料の残留塩素濃度を、安定して精度よく測定す
ることができる。
【0076】(b)参照電極に対して所定の基準電位に
設定される作用極を有しているので、作用極が残留塩素
濃度を測定するのに必要な電位に設定され、少ない測定
誤差で残留塩素濃度を求めることができる。
設定される作用極を有しているので、作用極が残留塩素
濃度を測定するのに必要な電位に設定され、少ない測定
誤差で残留塩素濃度を求めることができる。
【0077】(c)作用極及び前記対極間の方向と垂直
方向に磁界を付与する磁極対が設けられているので、作
用極及び対極間を流れる被測定試料液中のカルマン渦の
変化を作用極及び対極間に生じる誘導起電力の変化とし
て、的確に捉えることができ、この誘導電力の変化から
被測定試料液の流量を効率的に求めることができる。
方向に磁界を付与する磁極対が設けられているので、作
用極及び対極間を流れる被測定試料液中のカルマン渦の
変化を作用極及び対極間に生じる誘導起電力の変化とし
て、的確に捉えることができ、この誘導電力の変化から
被測定試料液の流量を効率的に求めることができる。
【0078】請求項2に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、これによって請求項1の効果の他、以下の効果
が得られる。即ち、(a)参照電極を渦発生体として用
いるので、流れる被測定試料液中の中心部に配置された
参照電極を介して、作用極の電位を被測定試料液に対し
て適正に設定でき、残留塩素濃度を正確に測定できる。
よれば、これによって請求項1の効果の他、以下の効果
が得られる。即ち、(a)参照電極を渦発生体として用
いるので、流れる被測定試料液中の中心部に配置された
参照電極を介して、作用極の電位を被測定試料液に対し
て適正に設定でき、残留塩素濃度を正確に測定できる。
【0079】(b)渦発生体と参照電極とが兼用されて
いるので、測定装置をコンパクトにできる。
いるので、測定装置をコンパクトにできる。
【0080】請求項3に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、請求項1又は2の効果に加えて以下の効果が得
られる。即ち、 (a)スイッチ部を設けているので、電流及び電圧のど
ちらかを検出する場合は、必ず他方が切り離された状態
で検出を行うことができ、同時に測定を行う場合の電流
の流れ込みによる干渉による測定誤差を回避することが
できる。このようなスイッチ部がない状態で参照電極を
そのまま基準電位検出用や残留塩素濃度測定の基準電極
用とすると、本来、作用極及び対極間に流れるべき拡散
電流が電圧検出部へ流れ込んでしまい、電流検出部は被
測定試料液中の残留塩素濃度に対応した拡散電流よりも
小さな電流しか検出できず、実際の残留塩素濃度よりも
低い濃度を算出してしまう恐れがあったが、本発明では
これを回避することができる。
よれば、請求項1又は2の効果に加えて以下の効果が得
られる。即ち、 (a)スイッチ部を設けているので、電流及び電圧のど
ちらかを検出する場合は、必ず他方が切り離された状態
で検出を行うことができ、同時に測定を行う場合の電流
の流れ込みによる干渉による測定誤差を回避することが
できる。このようなスイッチ部がない状態で参照電極を
そのまま基準電位検出用や残留塩素濃度測定の基準電極
用とすると、本来、作用極及び対極間に流れるべき拡散
電流が電圧検出部へ流れ込んでしまい、電流検出部は被
測定試料液中の残留塩素濃度に対応した拡散電流よりも
小さな電流しか検出できず、実際の残留塩素濃度よりも
低い濃度を算出してしまう恐れがあったが、本発明では
これを回避することができる。
【0081】(b)スイッチ部を切り替えることで残留
塩素濃度又は流量のどちらか所望の測定を行うことがで
きるという効果を有する。
塩素濃度又は流量のどちらか所望の測定を行うことがで
きるという効果を有する。
【0082】請求項4に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、これによって請求項3の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、一定時間毎に電流検出と電圧検出
を切り替えることができるので、流量測定と残留塩素濃
度測定を自動で交互に測定して、環境管理等に必要なデ
ータを無駄なく効率的に取得することができる。
よれば、これによって請求項3の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、一定時間毎に電流検出と電圧検出
を切り替えることができるので、流量測定と残留塩素濃
度測定を自動で交互に測定して、環境管理等に必要なデ
ータを無駄なく効率的に取得することができる。
【0083】請求項5に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、これによって請求項1の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、一定時間毎に印加電圧制御部の電
流検出と電圧検出を切り替えることができるので、例え
ば被測定試料液のph測定や流量測定と、残留塩素濃度
測定を自動で交互に測定して、必要なデータを効率的に
取得することができる。
よれば、これによって請求項1の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、一定時間毎に印加電圧制御部の電
流検出と電圧検出を切り替えることができるので、例え
ば被測定試料液のph測定や流量測定と、残留塩素濃度
測定を自動で交互に測定して、必要なデータを効率的に
取得することができる。
【0084】請求項6に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、これによって請求項1の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、被測定試料液の流量に依存した交
流成分を抽出する交流成分抽出部を有するので、これを
用いて流量測定と残留塩素濃度測定とを同時に行えると
いう効果を有する。
よれば、これによって請求項1の効果に加えて以下の効
果が得られる。即ち、被測定試料液の流量に依存した交
流成分を抽出する交流成分抽出部を有するので、これを
用いて流量測定と残留塩素濃度測定とを同時に行えると
いう効果を有する。
【0085】請求項7に記載の残留塩素濃度測定装置に
よれば、請求項6の効果に加えて以下の効果が得られ
る。即ち、 (a)作用極及び対極間に発生する電圧は、被測定試料
液の残留塩素濃度に対応した一定の直流電圧に、測定試
料の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したもの
になる。この交流成分が重畳した電圧から高入力インピ
ーダンスを有する交流成分抽出部によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することができ、これを流量
を算出する流量検出部への入力とすることができる。残
留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分抽出部に流
れ込むのを防止して、拡散電流を正確に検出することが
できる。
よれば、請求項6の効果に加えて以下の効果が得られ
る。即ち、 (a)作用極及び対極間に発生する電圧は、被測定試料
液の残留塩素濃度に対応した一定の直流電圧に、測定試
料の流速に応じた誘導起電力の交流成分が重畳したもの
になる。この交流成分が重畳した電圧から高入力インピ
ーダンスを有する交流成分抽出部によって直流成分を除
去し、交流成分だけを抽出することができ、これを流量
を算出する流量検出部への入力とすることができる。残
留塩素の還元反応による拡散電流が交流成分抽出部に流
れ込むのを防止して、拡散電流を正確に検出することが
できる。
【0086】(b)流量と残留塩素濃度を同時にかつ独
立して測定できるという効果を有する。
立して測定できるという効果を有する。
【図1】(a)本発明の実施の形態1の残留塩素濃度測
定装置の構成図 (b)残留塩素濃度測定装置における試料液測定部の断
面図
定装置の構成図 (b)残留塩素濃度測定装置における試料液測定部の断
面図
【図2】実施の形態1における残留塩素濃度測定装置の
回路構成図
回路構成図
【図3】(a)本発明の実施の形態2の残留塩素濃度測
定装置の構成図 (b)残留塩素濃度測定装置における試料液測定部の断
面図
定装置の構成図 (b)残留塩素濃度測定装置における試料液測定部の断
面図
【図4】実施の形態3における残留塩素濃度測定装置の
回路構成図
回路構成図
【図5】実施の形態4における残留塩素濃度測定装置の
回路構成図
回路構成図
【図6】実施の形態5における残留塩素濃度測定装置の
回路構成図
回路構成図
【図7】実施の形態6における残留塩素濃度測定装置の
回路構成図
回路構成図
1 残留塩素濃度測定装置 1a 試料液測定部 2 渦発生体 2a 渦発生体 2b 基準電極 2c 液絡 3 作用極 4 対極 5 参照電極 6 磁界発生装置 7 磁界 8 カルマン渦 9 印加電圧制御部 10 流量検出部 11 電流検出部 12 補正演算部 13 定電圧印加回路 14 参照電極電位監視用バッファ回路 15 スイッチ部 16 スイッチ部計時手段 16a 計時手段 17 交流成分抽出部 18 高入力インピーダンス交流成分抽出部
Claims (7)
- 【請求項1】被測定試料液の流路に設けられる参照電極
と、前記参照電極に対して所定の基準電位に設定される
作用極と、前記作用極に対向して配置される対極と、前
記作用極と前記対極間の前記被測定試料液に所定の電圧
を印加する印加電圧制御部とを有して、前記作用極及び
対極間に流れる電流により前記被測定試料液中の残留塩
素濃度を測定する残留塩素濃度測定装置であって、 前記作用極及び前記対極が配置される流路の上流側に設
けられ、前記被測定試料液に渦を発生させる渦発生体
と、 前記作用極及び前記対極の周囲に設けられ、前記作用極
及び前記対極間の方向と垂直方向に磁界を付与する磁極
対と、 前記作用極及び対極間の電圧を検出して前記被測定試料
液の流量を求める流量検出部と、 前記作用極及び対極間の電流を検出する電流検出部と、 前記電流検出部で検出された電流値から残留塩素濃度を
算出し、前記流量検出部で求められる前記被測定試料液
の流量を用いて、前記残留塩素濃度を流量補正する補正
演算部とを有することを特徴とする残留塩素濃度測定装
置。 - 【請求項2】前記参照電極が、前記被測定試料液の流れ
に対して垂直に架設された所定断面を有する棒状の渦発
生体であることを特徴とする請求項1に記載の残留塩素
濃度測定装置。 - 【請求項3】前記作用極及び対極間の電流検出と電圧検
出とを切り替えるスイッチ部を備えていることを特徴と
する請求項1又は2に記載の残留塩素濃度測定装置。 - 【請求項4】前記スイッチ部がスイッチ部計時手段を備
え、前記スイッチ部計時手段により前記スイッチ部を一
定時間毎に電流検出と流量検出との状態に切り替えるこ
とを特徴とした請求項3に記載の残留塩素濃度測定装
置。 - 【請求項5】前記印加電圧制御部が計時手段を備え、前
記計時手段を用いて一定時間毎に前記印加電圧制御部を
電流検出と流量検出との状態に切り替えることを特徴と
する請求項1に記載の残留塩素濃度測定装置。 - 【請求項6】前記作用極及び対極間で取得される電圧か
ら前記被測定試料液の流量に依存した交流成分を抽出
し、前記流量検出部に出力する交流成分抽出部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の残留塩素濃度測定装
置。 - 【請求項7】前記交流成分抽出部が高入力インピーダン
スを有していることを特徴とする請求項6に記載の残留
塩素濃度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32261599A JP2001141694A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 残留塩素濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32261599A JP2001141694A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 残留塩素濃度測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001141694A true JP2001141694A (ja) | 2001-05-25 |
Family
ID=18145702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32261599A Pending JP2001141694A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 残留塩素濃度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001141694A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005525568A (ja) * | 2002-05-14 | 2005-08-25 | アボット・ラボラトリーズ | 液体の流量を決定するための電極を有するバイオセンサ |
JP2005321230A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Aichi Tokei Denki Co Ltd | 流量・残留塩素濃度計測器及び水道水の流量・残留塩素濃度計測方法 |
US7297241B2 (en) | 2002-08-23 | 2007-11-20 | Roche Diagnostics Operations, Inc. | Method and a device for monitoring a medical microsample in the flow measuring cell of an analyzer |
JP2015068737A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社ユニフィードエンジニアリング | 残留塩素濃度測定装置 |
CN107179104A (zh) * | 2017-05-10 | 2017-09-19 | 中国原子能科学研究院 | 一种永磁式液态金属涡街流量计及其应用 |
CN107764341A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-03-06 | 浙江理工大学 | 适用于不同颗粒浓度气体的新型旋进旋涡流量计 |
-
1999
- 1999-11-12 JP JP32261599A patent/JP2001141694A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005525568A (ja) * | 2002-05-14 | 2005-08-25 | アボット・ラボラトリーズ | 液体の流量を決定するための電極を有するバイオセンサ |
US7297241B2 (en) | 2002-08-23 | 2007-11-20 | Roche Diagnostics Operations, Inc. | Method and a device for monitoring a medical microsample in the flow measuring cell of an analyzer |
JP2005321230A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Aichi Tokei Denki Co Ltd | 流量・残留塩素濃度計測器及び水道水の流量・残留塩素濃度計測方法 |
JP4493010B2 (ja) * | 2004-05-06 | 2010-06-30 | 愛知時計電機株式会社 | 流量・残留塩素濃度計測器及び水道水の流量・残留塩素濃度計測方法 |
JP2015068737A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社ユニフィードエンジニアリング | 残留塩素濃度測定装置 |
CN107179104A (zh) * | 2017-05-10 | 2017-09-19 | 中国原子能科学研究院 | 一种永磁式液态金属涡街流量计及其应用 |
CN107764341A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-03-06 | 浙江理工大学 | 适用于不同颗粒浓度气体的新型旋进旋涡流量计 |
CN107764341B (zh) * | 2017-11-10 | 2023-08-29 | 浙江理工大学 | 适用于不同颗粒浓度气体的新型旋进旋涡流量计 |
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