JP2001141126A - 曲げ加工性に優れた多重管 - Google Patents

曲げ加工性に優れた多重管

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JP2001141126A
JP2001141126A JP32107399A JP32107399A JP2001141126A JP 2001141126 A JP2001141126 A JP 2001141126A JP 32107399 A JP32107399 A JP 32107399A JP 32107399 A JP32107399 A JP 32107399A JP 2001141126 A JP2001141126 A JP 2001141126A
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tube
pipe
pipes
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Hirotoshi Hishida
博俊 菱田
Itsuro Hiroshige
逸朗 弘重
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱性、、保温性、遮音性などの多重管が要
求される基本特性を有することに加え、曲げ加工性にも
優れた低コストで製造できる多重管を提供する。 【解決手段】 複数の管材を相互間に空隙をおいて重ね
た多重管において、外管1と内管2との断面形状を異な
らせて、この両管を一端から他端にわたる少なくとも2
本の線状または細帯状の接触部4において密接させ、両
管の間に形成される空隙を前記接触部4において区画さ
れた複数の連通空隙10とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用排気系管
のような断熱性、保温性、遮音性などが要求される管材
として最適な曲げ加工性に優れた多重管に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用排気系管には、内部を
通過する排気ガスによって外周面が高熱化した場合の危
険防止上、或いは排気ガスを触媒に効率よく反応させる
温度を確保するために必要な断熱性や、排気音を管外に
伝達しないための遮音性などが要求されるため、外管と
内管との間に空隙を備えた多重管が用いられている。と
ころが、自動車用排気系管は、エンジンとガス排出端と
の間に介在される種々の機構を回避して配設されるため
に複雑に曲折されており、このため、単に外管と内管か
らなる多重管を曲げ加工したものは、曲折される部分の
座屈でこの部分の空隙が潰されて断熱、遮音効果が低下
したり、内管自身の中空部も曲折部分で断面が縮小さ
れ、排ガスの流れが遮られて排ガス効率やエンジン出力
の低下を招くおそれがある。
【0003】このため、曲げ加工に際して管内にサンド
等を充填したり、外管と内管の間に別部材としてスペー
サを介在させたり、外管と内管のいずれかを蛇腹状隆起
部が形成された異形管としてその蛇腹状隆起部のスペー
サ機能で曲げ加工時における座屈を少なくすることが行
なわれているが、充填物やスペーサはその装入作業に手
数を要するうえに充填物やスペーサによって曲げ加工作
業の効率が低下し、一方、蛇腹状隆起部が形成された異
形管はこれを形成するための工程が複雑なうえに、この
蛇腹状隆起部相当分だけ表面積が大きくなって材料費が
嵩むなどの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
するところは、上記した従来技術の問題点を解決して、
曲げ加工時に管内への充填物やスペーサを用いなくても
曲折される部分が座屈して内管と外管との間の空隙が潰
されることがなく、しかも、内管と外管のいずれかに蛇
腹状隆起部を形成したもののように表面積が大きくなっ
て材料費が嵩むことがないうえに簡単な工程で製造でき
る多重管を低コストで提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明に係る曲げ加工性に優れた多重管
は、複数の管材を相互間に空隙をおいて重ねた多重管に
おいて、外側となる管材と内側となる管材の断面形状を
異ならせて、この両管材を一端から他端にわたる少なく
とも2本の線状または細帯状の接触部において密接さ
せ、両管材間に前記接触部において区画された複数の連
通空隙を形成したことを特徴とするものを基本構成とす
る。そして、このような曲げ加工性に優れた多重管は、
外側となる管材と内側となる管材のうちの一方を断面多
角形の管材とし、他方を断面円形の管材としても具体化
できるし、外側となる管材と内側となる管材とを共に断
面多角形の管材としても具体化でき、これらを請求項2
および3に係る発明とする。また、前記した各発明は、
1本に外側となる管材に対し、内側となる管材を複数本
としてもよく、これを請求項4に係る発明とし、さら
に、前記した各発明において、管同士の位置ずれが生ず
るおそれのあるときは、外側となる管材と内側となる管
材とは接触部の所定の位置において固定されたものとし
て、管同士の位置ずれを防止しておくことが好ましく、
これを請求項5に係る発明とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図6に
より詳細に説明する。図1は円形断面の外管1に四角形
の内管2を挿入してこの内管2の4隅の線状の接触部4
において外管1に内管2を密接させ、排気ガス流路であ
る中空部20を有する内管2の外側に前記接触部4で区
画されて一端から他端にわたり連通された4つの連通空
隙10を形成したものとしている。そして、前記した4
つの接触部4のうち2つはスポット溶接などによる固定
部5とし、この部分で外管1と内管2とは管同士の位置
ずれがないように一体化してあり、前記した4つの接触
部4のうち溶接されていない2つは圧縮方向に対して変
形抵抗を有し、溶接固定された2つの接触部4は横方向
の広がりに対して効果的な変形抵抗を有する。従って、
A方向から力を加えて管を曲げ加工しても、断面形状の
変形が小さくて曲げ加工性も良好なものである。
【0007】なお、図1に示すような多重管において、
内管2の角数を増減させた場合の断面強度の変化は、定
性的には以下のように説明される。図1では内管は4方
向の指向性を有し、角の存在する方向に断面強度は大き
くなる。角数が増大して無限大となったとき、即ち内管
が円形断面となったときには、指向性はなくなり、その
断面強度は単管の2倍となる。指向性方向からの力に対
する断面強度をFmax、指向性方向の中間方向からの力
に対する断面強度をFmin とすると、角数の変化に対す
る指向性を考慮した断面強度は図7の如く変化する。従
って、部材に施そうとする曲げ加工の程度、使用中に懸
かる力の程度に応じて、内管2の角数は最適に選定する
のが望ましい。
【0008】次に、図2は断面が六角形の外管1に断面
が三角形の内管2を挿入してこの内管2の3隅の線状の
接触部4において外管1に内管2を内接させ、排気ガス
流路である中空部20を有する内管2の外側に前記接触
部4で区画された3つの連通空隙10を一端から他端に
わたって形成した多重管としている。この多重管では三
角形の頂点の位置は六角形の頂点に内接しているので、
3つの接触部4によりずれたりすることは防がれるから
溶接等の固定は必要がない。このように、接触部4は必
ずしもその全てを接合させる必要はなく、製造しようと
する部材の変形の程度に応じて、接触部4を溶接、ロウ
付け等により固定すればよい。
【0009】図3は断面が円形の外管1の中に断面が三
角形の内管2を挿入してこの内管2の3隅の線状の接触
部4において外管1に内管2を内接させ、これにより内
管2の外側に前記接触部4で区画された3つの連通空隙
10を一端から他端にわたって形成しただけではなく、
さらに、この内管2の中に断面が円形の芯管3を挿入し
て前記同様にして両者を線状の接触部4において部分的
に密接させ、これにより中空部20を有する芯管3の外
側にも前記接触部4で区画された3つの連通空隙10を
一端から他端にわたって形成したものである。このよう
に連通空隙10が幾つかの小部屋に分割されているもの
は一層効果的な断熱効果や消音効果を確保することがで
きる。
【0010】また、図4は外管1を断面六角形、内管2
を断面円形、芯管3を断面六角形として三重に重ねたも
のであり、図5は長方形の外管1の中に、同一直径を有
する2本の円形の内管2、2を挿入した多重管であり、
このような多重管は2本の排気管を配設するのに設置空
間が特殊な制約を受けた場合に用いることができる。な
お、図4および図5に示す多重管のいずれにおいても図
示されているように、一端から他端にわたる複数の線状
または細帯状の接触部4において外側の管材と内側の管
材とが密接されて内側となる管材とその外側となる管材
との間に前記同様の接触部4において区画された複数の
連通空隙10が形成されている。
【0011】前記したような多重管においては、管同士
の接触部4は適宜選択して溶接等によりその位置を固定
するのが望ましいが、接触部の位置固定方法として、図
6に示すように外管1の内面にストッパーを設けてこれ
により位置決めを行ってもよく、また、前記した接触部
4は少なくとも両管材の一端から他端にわたる細幅のも
のであればよいので、両管材が2本の線状または細帯状
の接触部4、4で密接されるような断面形状の管材であ
れば前記したようなものに限定されることはない。
【0012】このように構成されたものは、いずれも内
側となる管材とその外側となる管材の断面形状を異なら
せて両者をその一端から他端にわたる少なくとも2つの
線状または細帯状の接触部において密接させてあるか
ら、内側となる管材と外側となる管材との間に前記接触
部において区画された複数の連通空隙が的確に形成保持
されることとなり、この連通空隙が管内と管外との間を
遮断する効果を発揮し、内側となる管材の中空部を通過
する高熱流体により外側となる管材の外周面が高熱化し
て外部に危険をもたらせたり、通過音が管外に伝達され
たり、中空部を通過する流体が外界温度の影響を受けた
りすることがない。さらに、連通空隙の間隔が両管材の
一端から他端にわたる少なくとも2本の線状または細帯
状の接触部において密接された接触部において的確に保
持されるから、連通空隙に充填物や別部材であるスペー
サを装入するような面倒な手数を要することなくそのま
ま曲げ加工を施しても、曲折される部分が座屈してこの
部分の連通空隙が潰されて断熱、遮音効果が低下した
り、内管の中空部が曲折部分で断面が縮小されて排ガス
の流れが遮られるおそれが少なくなるなど、折り曲げ加
工性に優れたものとなる。
【0013】しかも、円形や多角形の鋼管の製造方法は
すでに確立されたものであって、常法により安価に量産
できる鋼管を選択して組合せ、必要に応じて部分的な固
定を行なうだけで、特殊な設備を必要とすることなく容
易に多重管を製造できるから、スペーサを介入させた
り、蛇腹状隆起部を有する異形管を用いる場合に比べて
遙かにコストダウンが可能となるなど種々の利点があ
る。
【0014】また、内側となる管材と外側となる管材と
の間の連通空隙は接触部により複数に区画されているか
ら、この複数の連通空隙に異種の流体などを通すことが
でき、自動車用排気系管の外にも用途が拡大される。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。直径3
5.5mm、肉厚1.5mmの断面形状が円形の炭素鋼
管を外管1としてこれに、一辺23.0mm、肉厚1.
0mmの断面形状が正四角形の炭素鋼管を内管2を挿入
し、外管1の内面との接触部となる内管2の4角のうち
対向する2つの線状接触部において両管を溶接により固
定して図1に示すような形状の多重管を得たうえ、この
多重管を曲げ半径120mmで90°曲げして加工し
た。曲げ加工後の内管の断面積変化量は4.8%と、断
熱空間にサンドを介在させて変形を防止した従来の多重
管の断面積変化量と同程度の良好な曲げ加工性を確認し
た。 また、上記の多重管に800℃の熱風を流して、
内管の接触点の中間の位置にある外管の表面温度を測定
したところ、800℃に達するのに、単管では55秒で
あったが、前記した多重管は10分かかり、クロス等の
断熱用中間層材を介在させた従来多重管と同等の極めて
優れた断熱性を確認した。同様に800℃の熱風を流し
たときに、内管の表面温度が800℃に達するのに、従
来単管では240秒要していたが、前記した多重管にお
いては45秒であり、優れた保温性を有していることも
確認された。
【0016】
【発明の効果】本発明は断熱性、、保温性、遮音性など
の多重管の基本特性を有することは勿論のこと、曲げ加
工時に管内への充填物やスペーサを用いなくても曲折さ
れる部分が座屈して内管と外管との間の空隙が潰される
ことがなくて曲げ加工性に優れており、しかも、内管と
外管のいずれかに蛇腹状隆起部を形成したもののように
表面積が大きくなって材料費が嵩むことがないうえに簡
単な工程で製造できて低コストで提供できる利点もあ
り、従来の多重管の問題点を解決したものとして産業界
の発展に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図3】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図4】 本発明の第4の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】 本発明の第5の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】 本発明の第6の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図7】 角数と断面強度との関係を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 外管 2 内管 3 芯管 4 接触部 5 固定部 10 連通空隙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の管材を相互間に空隙をおいて重ね
    た多重管において、外側となる管材と内側となる管材の
    断面形状を異ならせて、この両管材を一端から他端にわ
    たる少なくとも2本の線状または細帯状の接触部におい
    て密接させ、両管材間に前記接触部において区画された
    複数の連通空隙を形成したことを特徴とする曲げ加工性
    に優れた多重管。
  2. 【請求項2】 外側となる管材と内側となる管材のうち
    の一方が断面多角形の管材であり、他方が断面円形の管
    材である請求項1に記載の曲げ加工性に優れた多重管。
  3. 【請求項3】 外側となる管材と内側となる管材とが共
    に断面多角形の管材である請求項1に記載の曲げ加工性
    に優れた多重管。
  4. 【請求項4】 1本に外側となる管材に対し、内側とな
    る管材が複数本である請求項1〜3のいずれかに記載の
    曲げ加工性に優れた多重管。
  5. 【請求項5】 外側となる管材と内側となる管材とが接
    触部の所定の位置において固定されている請求項1〜4
    のいずれかに記載の曲げ加工性に優れた多重管。
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Effective date: 20070206