JP2001139454A - 発泡性浴用剤及びその製造方法 - Google Patents

発泡性浴用剤及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001139454A
JP2001139454A JP2000218451A JP2000218451A JP2001139454A JP 2001139454 A JP2001139454 A JP 2001139454A JP 2000218451 A JP2000218451 A JP 2000218451A JP 2000218451 A JP2000218451 A JP 2000218451A JP 2001139454 A JP2001139454 A JP 2001139454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
bath agent
carbonate
foaming
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218451A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Oshima
龍雄 大島
Kazuto Kiyono
一登 清野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KUROISUTAA CHEMICALS KK
Kanebo Ltd
Original Assignee
KUROISUTAA CHEMICALS KK
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KUROISUTAA CHEMICALS KK, Kanebo Ltd filed Critical KUROISUTAA CHEMICALS KK
Priority to JP2000218451A priority Critical patent/JP2001139454A/ja
Publication of JP2001139454A publication Critical patent/JP2001139454A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】温度や湿度に対する保存安定性が良好である発
泡性浴用剤及び該剤を容易に得ることができる製造方法
を提供する。 【解決手段】(a)炭酸塩20〜60質量%、及び
(b)有機酸20〜60質量%を含有する粉状、顆粒
状、フレーク状又はブリケット状の発泡性浴用剤及びそ
の製造方法。(但し、結合剤を含有しない。)さらに
(c)硫酸塩5〜60質量%又は(d)無水塩化ナトリ
ウム5〜60質量%を添加する発泡性浴用剤及びその製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡性浴用剤及び
その製造方法に関し、詳しくは、温度や湿度に対する保
存安定性が良好である発泡性浴用剤及び該剤を容易に得
ることができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浴用剤は一般に、硫酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩類混合物
に、香料、色素、植物エキス、有機酸等を配合したもの
で、浴湯に香りや色調を与えたり、皮膚面に適度な刺激
を与えることにより、血液の循環を活発にし、疲労回
復、新陳代謝を増進させるものである。そして、これら
の浴用剤のうち発泡性浴用剤は、炭酸塩と有機酸とを配
合し、浴湯で溶解することにより炭酸ガスを発生し、リ
ラックス感や爽快感を高め、入浴を楽しくする効果があ
る。
【0003】従来、このような発泡性浴用剤としては、
錠剤型のものが広く汎用されているが、浴湯に入れる前
に湿気(水分)が存在すると、炭酸塩と有機酸との中和
反応が起こり、炭酸ガスが発生することにより、膨張
し、崩れてしまい製品にならない等の問題があった。
【0004】そこで、このような現象を起こさせないた
めに、安定化剤を配合したり、包装容器の材質、種類等
を調整したり、乾燥剤を封入する等、種々の防止手段が
講じられた上で製品が発売されているが、技術的に不十
分であり、また製造コストが高くなるという問題があっ
た。
【0005】また、錠剤型の発泡性浴用剤は、製造面で
も制限がある。すなわち充分な温浴効果を望むために
は、1回の入浴に必要な量は50gであり、必然的に錠
剤は直径約5cmと大型になる。したがって、通常のか
ぜ薬や胃腸薬の様な小さな錠剤を製造する打錠機では製
造することができないため、大型の特殊油圧機を使用し
なければならず、不便であり、コスト面においても問題
があった。
【0006】そこで、これらの問題を解決すべく、特開
平6−271455号公報には、粉末状又は顆粒状の発
泡性浴用剤として、炭酸塩、有機酸及び結合剤を含有
し、形状が、鱗片状、フレーク状又はブリケット状であ
る表面発泡型浴用剤が開示されている。従来、水溶性高
分子や多価アルコール等の結合剤は、製剤の成形性を高
めるために広く汎用されており、該発明においても第3
の必須成分として用いられているが、これらの結合剤は
吸湿性を有し、保存安定性の面で不十分であった。ま
た、結合剤を使用したために浴用剤が湯中で溶ける際に
濁ったり、泡が消えにくかったり、浴用剤が湯面に浮上
してしまう等の不都合が生じやすいということが実験に
より確認できた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情のもとでなされたものであって、温度や湿度に対す
る保存安定性が良好である発泡性浴用剤、及び該剤を容
易に得ることができる製造方法を提供することを目的と
しており、本発明は、大型設備で、大型錠剤を大量生産
する従来の製造方法とは全く異なるものである。
【0008】また後述の乾式圧縮造粒機は、移動可能な
程コンパクトでありながら高性能の造粒機であり、小規
模生産に適しているが、この機械を使用すればどんな配
合処方でも容易に発泡性浴用剤が得られるわけではな
く、本発明の目的は、この機械の性能に最適の配合処方
を確立することにもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、乾式圧縮
造粒機を使用して発泡性浴用剤を製造することについて
鋭意検討した結果、主原料として多用されている炭酸水
素ナトリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩や、無水クエ
ン酸等の有機酸及び無水硫酸ナトリウム等の硫酸塩等の
原料を特定の比率で配合したときに、温度や湿度に対す
る保存安定性が良好な発泡性浴用剤を製造できることを
見出し、本発明を完成したものである。
【0010】また本発明者等は、乾式圧縮造粒機の性能
を鋭意検討及び熟知した上で、炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム等の炭酸塩、無水クエン酸等の有機酸及び
無水塩化ナトリウム等の原料を、結合剤を使用せずに、
特定の比率で配合したときに、乾式圧縮造粒機に適し、
しかも温度や湿度に対する保存安定性が良好な発泡性浴
用剤を製造できることを、長期的現場実験を行い確認し
た。
【0011】すなわち、第1の本発明は、(a)炭酸塩
20〜60質量%、及び(b)有機酸20〜60質量%
を含有する粉状、顆粒状、フレーク状又はブリケット状
の発泡性浴用剤(但し、結合剤を含有しない)にある。
【0012】また、第2の本発明は、(a)炭酸塩20
〜60質量%、及び(b)有機酸20〜60質量%を含
有する混合物を、結合剤を使用することなく、乾式圧縮
造粒機により粉状、顆粒状、フレーク状又はブリケット
状に成形することを特徴とする発泡性浴用剤の製造方法
にある。
【0013】また、第3の本発明は、(a)炭酸塩20
〜60質量%、(b)有機酸20〜60質量%、及び
(c)硫酸塩5〜60質量%を含有する粉状、顆粒状、
フレーク状又はブリケット状の発泡性浴用剤(但し、結
合剤を含有しない)にある。
【0014】また、第4の本発明は、(a)炭酸塩20
〜60質量%、(b)有機酸20〜60質量%、及び
(c)硫酸塩5〜60質量%を含有する混合物を、結合
剤を使用することなく、乾式圧縮造粒機により粉状、顆
粒状、フレーク状又はブリケット状に成形することを特
徴とする発泡性浴用剤の製造方法にある。
【0015】また、第5の本発明は、(a)炭酸塩20
〜60質量%、(b)有機酸20〜60質量%、及び
(d)無水塩化ナトリウム5〜60質量%を含有する粉
状、顆粒状、フレーク状又はブリケット状の発泡性浴用
剤(但し、結合剤を含有しない)にある。
【0016】また、第6の本発明は、(a)炭酸塩20
〜60質量%、(b)有機酸20〜60質量%、及び
(d)無水塩化ナトリウム5〜60質量%を含有する混
合物を、結合剤を使用することなく、乾式圧縮造粒機に
より粉状、顆粒状、フレーク状又はブリケット状に成形
することを特徴とする発泡性浴用剤の製造方法にある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、構成の詳細を説明する。
【0018】本発明で用いられる(a)炭酸塩として
は、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セ
スキ炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム等が挙げら
れ、特には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムが、
炭酸ガス発生量がより多くなり、好ましい。これらの炭
酸塩はそれぞれ単独又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0019】また、本発明の(a)炭酸塩の配合量は、
それを配合する発泡性浴用剤の総量を基準として20〜
60質量%であり、20質量%より少ないと炭酸ガス発
生量が十分でなく、60質量%を超えると保存安定性が
悪くなる。
【0020】本発明で用いられる(b)有機酸として
は、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、
コハク酸、マロン酸、マレイン酸、ピロリドンカルボン
酸、アジピン酸、グルタル酸、安息香酸、サリチル酸、
グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、ピルビン酸等が挙
げられ、特には、クエン酸が、炭酸ガス発生量がより多
くなり、好ましい。これらの有機酸はそれぞれ単独又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、
無水クエン酸とコハク酸の組み合わせは、クエン酸単独
と比べて炭酸ガス発生量が多くなり、細かい泡が湯中に
比較的長く滞留するため、より好ましい。
【0021】また、本発明の(b)有機酸の配合量は、
それを配合する発泡性浴用剤の総量を基準として20〜
60質量%であり、20質量%より少ないと炭酸ガス発
生量が充分でなく、60質量%を超えると保存安定性が
悪くなる。
【0022】本発明で用いられる(c)硫酸塩として
は、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸
アルミニウム、硫酸アンモニウム、硫酸鉄、硫酸亜鉛等
が挙げられ、特には、硫酸ナトリウムが、温浴効果を十
分に高め、好ましい。これらの硫酸塩はそれぞれ単独又
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】また、本発明の(c)硫酸塩の配合量は、
それを配合する発泡性浴用剤の総量を基準として5〜6
0質量%であり、該範囲内では温浴効果が高められ、ま
た保存安定性がさらに向上する。
【0024】本発明の(d)無水塩化ナトリウムは、通
常化粧料に用いられるものでよく、特には焼製塩化ナト
リウムが、保存安定性の面から好ましい。焼製塩化ナト
リウムは、塩化ナトリウムを140℃で90分焼いた
後、粉砕し、140メッシュが90%以上になるように
ふるいを通して得られるものがより好ましい。
【0025】また、本発明の(d)無水塩化ナトリウム
の配合量は、それを配合する発泡性浴用剤の総量を基準
として5〜60質量%であり、該範囲内で組み合わせる
ことにより、発泡性浴用剤の保存安定性がさらに向上す
る。
【0026】本発明で用いられる乾式圧縮造粒機とは、
回転する2個のロールの間で、化学薬品や食品の原料を
圧縮し、成形する機械である。その代表的なものとし
て、ブリケッティングマシン(例えば、大塚鉄工社製の
ブリケッティングマシン等)、及びコンパクティングマ
シン(例えば、フロイント産業社製のローラーコンパク
ター、ターボ工業社製のWP230×120等)が挙げ
られる。
【0027】ブリケッティングマシンは、たがいに喰い
込み、同速で回転する2個のロール間で粉末原料を圧縮
し、成形するものであり、その成形物をブリケットと呼
んでいる。ロール直径は、200mm程度の小型のもの
から1000mm以上のものがあり、ロール外周面に
は、所望するブリケットの母型(ポケット)が刻まれて
いる。ロールの回転にともない連続的にブリケットが生
産されることから、処理能力が大きい。また0.01〜
5t/cm2程度の成形圧力をかけることができる。
【0028】ポケットの形や大きさは、成形物が壊れな
い範囲である程度自由である。また、ポケットに模様を
刻むことにより、成形性能を向上させることができる。
【0029】コンパクティングマシンは、たがいに喰い
込み、同速で回転する2個のロール間で粉末原料を圧縮
し、成形するものであり、ロール外周面にポケットを刻
まない平滑ロール、又は波形ロール、模様を刻んだロー
ル等を使用することにより、板状(フレーク)に成形
し、次にこのフレークをグラニレータで解碎し、さらに
ふるいに分けて、所望の大きさの顆粒をつくる。またブ
リケッティングマシンと同様に、0.01〜5t/cm
2程度の成形圧力をかけることができる。
【0030】本発明の発泡性浴用剤のうち、コンパクテ
ィングマシンで製造されたものは、見かけ比重が約1.
0、粒径は約1〜4mm(好ましくは約1〜10mm)
のフレーク状又は粉状、顆粒状である。ブリケッティン
グマシンで製造されたものは、ブリケット状であり、最
も製造が容易なアーモンド形では、見かけ比重が約1.
8、粒径は約10〜30mm(好ましくは約10〜50
mm)である。この他にブリケットの形状には、ピロー
形、フィンガー形、レンズ形等があるが、形状は成形物
が壊れない範囲であれば、特に限定されるものではな
い。何れの機械で製造されても実施例で述べるような配
合であれば、保存安定性や浴用効果は全く同一である。
【0031】本発明の発泡性浴用剤は、堅牢な多孔質で
あり、製造後に多量の香料や有効成分等を容易に含浸さ
せることができる。
【0032】また本発明の発泡性浴用剤は、保存安定性
が極めて良好なため、通常用いられる分包や樹脂製のボ
トルをはじめ、様々な形状や材質の容器に、過剰な防湿
対策をしなくても製品化ができ、そのためコストも安く
なる。
【0033】本発明の発泡性浴用剤には、上記各成分以
外に、通常浴用剤に用いられる各種成分を、本発明の目
的を達成する範囲内で適宜配合することができる。例え
ば、下記に示すような無機塩類(炭酸塩、硫酸塩、無水
塩化ナトリウムを除く)、無機酸類、油脂類、生薬、ハ
ーブ類、香料類等が挙げられる。(但し、カゼイン、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、水溶性ゼラチ
ン、ペクチン、デンプン、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコール、カラヤゴム、ローカスト
ビーンガム、トラガントガム、カラギナン、カルボキシ
ビニルポリマー、アカシヤガム、カンテン、デキストリ
ン、サイクロデキストリン、ソルビトール、還元麦芽糖
水飴、尿素等の結合剤は配合しない。)
【0034】1)無機塩類(炭酸塩、硫酸塩、無水塩化
ナトリウムを除く) 塩化ナトリウム、ホウ砂、硝酸カルシウム、硝酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アン
モニウム、リン酸ナトリウム、酸化カルシウム、硫化ナ
トリウム、硫化カリウム等。
【0035】2)無機酸類 無水ケイ酸、メタケイ酸、ホウ酸等。
【0036】3)油脂類 オリーブ油、大豆油、アーモンド油、ひまし油、やし
油、パーム油、タートル油、米糠油、米胚芽油、ミンク
油、ホホバ油、卵黄油、ゴマ油、スクワラン、ラノリ
ン、流動パラフィン、白色ワセリン等。
【0037】4)生薬、ハーブ類 チンピ、トウキ、ニンジン、シャクヤク、ショウブ、シ
ソ、ヨモギ、カミツレ、ハッカ、オオバク、モモ、アロ
エ、ヘチマ、イチョウ、アシタバ、オウゴン、マロニ
エ、レイシ、アルニカ、ショウキョウ、緑茶等及びこれ
らから水、低級アルコール、多価アルコール、又はこれ
らの混合物にて抽出したエキス。
【0038】5)香料類 ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オ
レンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ヒバ油、
ヒノキ油、バラ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミ
ント油、スペアミント油、ゲラニオール、シトロネロー
ル等の天然及び合成香料等。
【0039】さらに、本発明の発泡性浴用剤には、上記
の成分以外にも、酸化チタン、タルク、界面活性剤、殺
菌剤、ビタミン類、酵素類、厚生省令に定められたター
ル色素別表I及びIIの色素、クロロフィル、リボフラ
ビン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認め
られている天然色素等を適宜配合することができる。
【0040】また本発明の製造方法は、発泡性浴用剤以
外にも、発泡により有効成分を水中に溶解や分散させた
い用途、例えば、洗顔剤、足浴剤、ハンドケア剤、含そ
う剤、洗浄剤、消臭芳香剤等の製造に広く応用すること
ができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により限定されるものではない。ま
た、本実施例中で用いた保存安定性の試験方法を以下に
示す。なお、表中の数値は配合量(質量%)を示す。
【0042】実施例1〜3、比較例1〜4
【0043】[保存安定性の試験方法]保存安定性の試
験は、本発明の発泡性浴用剤を30gずつ包袋容器(ア
ルミの分包)に密閉し、下記の条件で保存した後、新た
に製造したものと、外観(発泡性浴用剤の崩落の有無、
包袋容器の膨張の有無)及び炭酸ガス発生量を比較する
ことにより行った。
【0044】<保存条件>湿度80%、35℃の恒温器
中に3ヶ月間
【0045】<炭酸ガス発生量測定法>300mL大型
シリンジの底部に試料2gを入れ、別に10mLの温水
を入れたシリンジを連結し、大型シリンジの中に注入し
て炭酸ガスを発生させる。発生した炭酸ガスは自然にピ
ストンを押し上げるので、試料が完全に溶解した時点の
目盛りを読み取って炭酸ガス発生量とした。
【0046】表1に示した組成の発泡性浴用剤を下記の
製造方法により調製し、前記保存安定性試験を行った。
【0047】<実施例1の製造方法>実施例1に示す処
方の組成物を、結合剤を使用することなく、フロイント
産業社製のコンパクティングマシンを用い、圧縮成形法
により圧縮成形物を得た。これを破砕整粒機を通して、
粒径1〜4mm、見かけ比重1.0の顆粒状〜フレーク
状の発泡性浴用剤を調製した。この発泡性浴用剤は、1
回分約50gを約180Lの浴湯に投入する。
【0048】<実施例2〜3の製造方法>実施例2及び
3に示す処方の組成物を、結合剤を使用することなく、
大塚鉄工社製のブリケッティングマシンを用い、圧縮成
形法により、アーモンド形の発泡性浴用剤(見かけ比重
1.6、直径約15〜25mm、厚さ約10mm、重量
約4g)を調製した。この発泡性浴用剤は、1回分約5
0gを約180Lの浴湯に投入する。
【0049】<比較例1〜4の製造方法>比較例1及び
2に示す処方の組成物は結合剤を含有し、また比較例3
及び4に示す処方の組成物は、炭酸塩又は有機酸の配合
量が本発明の範囲外のものである。各々実施例2〜3と
全く同様にブリケッティングマシンを用いてアーモンド
形の発泡性浴用剤を調製した。
【0050】
【表1】
【0051】[保存安定性試験結果]実施例1〜3の発
泡性浴用剤は、外観の変化(発泡性浴用剤の崩落、包袋
容器の膨張)は認められず、炭酸ガス発生量について
は、2gの試料から220〜230mLを測定し、新た
に製造したものと同一であった。
【0052】一方、比較例1〜4の発泡性浴用剤は、外
観の変化(発泡性浴用剤の崩落、包袋容器の膨張)が認
められ、炭酸ガス発生量は、新たに製造したものに比べ
て減少した。
【0053】[浴用効果]実施例1の発泡性浴用剤約5
0gを約180Lの浴湯中に投入して軽くかきまぜる
と、微細な炭酸ガスの泡が直後に大量発生し、約60秒
間浴湯は真白に白濁した後透明になる。この劇的な変化
により、従来にない一層の温浴効果と湯上がりの爽快感
が実感できた。
【0054】実施例2及び3の発泡性浴用剤約50g
(約12粒)を約180Lの浴湯中に投入すると、各粒
から一斉に炭酸ガスの泡が発生し、1〜2分間持続した
後、沈殿物も無く溶け終わる。従来の発泡性浴用剤は5
分間もかからないと発泡が終わらないをいう不便さがあ
ったが、これと異なり、本実施例では1〜2分間で発泡
が終わるので、便利であるだけではなく、従来にない驚
くほどの迫力をもって、使用者に爽快感と満足できる温
浴効果を与えることができた。
【0055】実施例4〜5
【0056】[保存安定性の試験方法]保存安定性の試
験は、本発明の発泡性浴用剤を50gずつ包袋容器(ア
ルミの分包)に密閉し、下記の条件で保存した後、新た
に製造したものと、外観(発泡性浴用剤の崩落の有無、
包袋容器の膨張の有無)及び炭酸ガス発生量を比較する
ことにより行った。
【0057】<保存条件> 湿度80%、55℃の恒温器中に 6ヶ月間 湿度80%、45℃の恒温器中に12ヶ月間 平均温度23℃の室内に 18ヶ月間
【0058】<炭酸ガス発生量測定法>300mL大型
シリンジの底部に試料2gを入れ、別に10mLの温水
を入れたシリンジを連結し、大型シリンジの中に注入し
て炭酸ガスを発生させる。発生した炭酸ガスは自然にピ
ストンを押し上げるので、試料が完全に溶解した時点の
目盛りを読み取って炭酸ガス発生量とした。
【0059】表2に示した組成の発泡性浴用剤を下記の
製造方法により調製し、前記保存安定性試験を行った。
【0060】<実施例4〜5の製造方法>実施例4〜5
に示す処方の組成物を、結合剤を使用することなく、タ
ーボ工業社製のコンパクティングマシン(WP230×
120)を用い、圧縮成形法により圧縮成形物を得た。
これを破砕整粒機を通して、粒径2〜5mm、見かけ比
重1.0の顆粒状〜フレーク状の発泡性浴用剤を調製し
た。この発泡性浴用剤は、1回分約50gを約180L
の浴湯に投入する。
【0061】
【表2】
【0062】[保存安定性試験結果]実施例4〜5の発
泡性浴用剤は、外観の変化(発泡性浴用剤の崩落、包袋
容器の膨張)は認められず、炭酸ガス発生量について
は、2gの試料から220〜230mLを測定し、新た
に製造したものと同一であった。
【0063】[浴用効果]実施例4及び5の発泡性浴用
剤約50gを約180Lの浴湯中に投入して軽くかきま
ぜると、微細な炭酸ガスの泡が直後に大量発生し、約6
0秒間浴湯は真白に白濁した後透明になる。この劇的な
変化により、従来にない一層の温浴効果と湯上がりの爽
快感が実感できた。
【0064】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明は、温度や湿
度に対する保存安定性が良好である発泡性浴用剤及び該
剤を容易に得ることができる製造方法を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB311 AB312 AB332 AB352 AC231 AC292 AC302 AD112 CC25 DD16 DD17 DD50 EE01 EE41

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)炭酸塩20〜60質量%、及び
    (b)有機酸20〜60質量%を含有する粉状、顆粒
    状、フレーク状又はブリケット状の発泡性浴用剤。(但
    し、結合剤を含有しない。)
  2. 【請求項2】 (a)炭酸塩20〜60質量%、及び
    (b)有機酸20〜60質量%を含有する混合物を、結
    合剤を使用することなく、乾式圧縮造粒機により粉状、
    顆粒状、フレーク状又はブリケット状に成形することを
    特徴とする発泡性浴用剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)炭酸塩20〜60質量%、(b)
    有機酸20〜60質量%、及び(c)硫酸塩5〜60質
    量%を含有する粉状、顆粒状、フレーク状又はブリケッ
    ト状の発泡性浴用剤。(但し、結合剤を含有しない。)
  4. 【請求項4】 (a)炭酸塩20〜60質量%、(b)
    有機酸20〜60質量%、及び(c)硫酸塩5〜60質
    量%を含有する混合物を、結合剤を使用することなく、
    乾式圧縮造粒機により粉状、顆粒状、フレーク状又はブ
    リケット状に成形することを特徴とする発泡性浴用剤の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 (a)炭酸塩20〜60質量%、(b)
    有機酸20〜60質量%、及び(d)無水塩化ナトリウ
    ム5〜60質量%を含有する粉状、顆粒状、フレーク状
    又はブリケット状の発泡性浴用剤。(但し、結合剤を含
    有しない。)
  6. 【請求項6】 (a)炭酸塩20〜60質量%、(b)
    有機酸20〜60質量%、及び(d)無水塩化ナトリウ
    ム5〜60質量%を含有する混合物を、結合剤を使用す
    ることなく、乾式圧縮造粒機により粉状、顆粒状、フレ
    ーク状又はブリケット状に成形することを特徴とする発
    泡性浴用剤の製造方法。
JP2000218451A 1999-08-31 2000-07-19 発泡性浴用剤及びその製造方法 Pending JP2001139454A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218451A JP2001139454A (ja) 1999-08-31 2000-07-19 発泡性浴用剤及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-244825 1999-08-31
JP24482599 1999-08-31
JP2000218451A JP2001139454A (ja) 1999-08-31 2000-07-19 発泡性浴用剤及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001139454A true JP2001139454A (ja) 2001-05-22

Family

ID=26536924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218451A Pending JP2001139454A (ja) 1999-08-31 2000-07-19 発泡性浴用剤及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001139454A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009031535A1 (ja) * 2007-09-06 2009-03-12 Tsumura Lifescience Co., Ltd. 発泡性顆粒および入浴剤組成物
JP2009062319A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Tsumura Lifescience Co Ltd 発泡性顆粒
JP2009062320A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Tsumura Lifescience Co Ltd 入浴剤組成物
JP2010024184A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Tsumura Lifescience Co Ltd むくみ改善組成物およびそれを利用したむくみ改善方法
KR101308897B1 (ko) 2010-12-28 2013-09-24 김현수 천연추출물을 함유하는 살균용 발포성 조성물
JP2013253056A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Bathclin Corp 発泡性ブリケット製剤
JP2014076978A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Kao Corp 発泡性圧縮製剤
KR101573132B1 (ko) 2014-01-08 2015-12-02 김승환 탄산수 제조용 조성물 제조방법
KR20160027532A (ko) * 2014-09-01 2016-03-10 김승환 탄산수 제조용 조성물 및 그 제조방법
JP2018048142A (ja) * 2012-05-28 2018-03-29 株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレット 洗顔エステ方法及び洗顔エステ用固形浴剤

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009031535A1 (ja) * 2007-09-06 2009-03-12 Tsumura Lifescience Co., Ltd. 発泡性顆粒および入浴剤組成物
JP2009062319A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Tsumura Lifescience Co Ltd 発泡性顆粒
JP2009062320A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Tsumura Lifescience Co Ltd 入浴剤組成物
JP2010024184A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Tsumura Lifescience Co Ltd むくみ改善組成物およびそれを利用したむくみ改善方法
KR101308897B1 (ko) 2010-12-28 2013-09-24 김현수 천연추출물을 함유하는 살균용 발포성 조성물
JP2018048142A (ja) * 2012-05-28 2018-03-29 株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレット 洗顔エステ方法及び洗顔エステ用固形浴剤
JP2013253056A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Bathclin Corp 発泡性ブリケット製剤
JP2014076978A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Kao Corp 発泡性圧縮製剤
KR101573132B1 (ko) 2014-01-08 2015-12-02 김승환 탄산수 제조용 조성물 제조방법
KR20160027532A (ko) * 2014-09-01 2016-03-10 김승환 탄산수 제조용 조성물 및 그 제조방법
KR101616629B1 (ko) 2014-09-01 2016-04-29 김승환 탄산수 제조용 조성물 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2502339A (en) Solid cosmetic composition
JP2001139454A (ja) 発泡性浴用剤及びその製造方法
JP2016008181A (ja) 皮膚外用剤用キット
JP2015214515A (ja) 皮膚外用剤用キット
JP2002275051A (ja) 固体化粧料
JP6108363B2 (ja) 皮膚外用剤用キット
JP2004018436A (ja) 発泡性浴用剤
JP6142343B2 (ja) 一剤型皮膚外用剤
JP5531177B1 (ja) 皮膚外用剤用キット
JP6681628B2 (ja) 発泡性皮膚外用剤
JP2708699B2 (ja) 浴用組成物
JP2017197435A (ja) 水素発生入浴剤
JP2018199731A (ja) 皮膚外用剤用キット
JP5888566B2 (ja) 皮膚外用剤用キット
JP6851646B2 (ja) 皮膚外用剤用キット
JP6821175B2 (ja) 固形入浴剤組成物
JP6628197B2 (ja) 皮膚外用剤用キット
JP2008162923A (ja) 入浴剤の製造方法
JP4197084B2 (ja) 浴用化粧料
JP2003095916A (ja) 発泡性浴用錠剤
JP2004010543A (ja) 白濁剤として用いられる造粒物及びその製造方法並びに該造粒物を含有する浴用剤組成物
JP4348208B2 (ja) 圧縮成形型浴用剤
JP6424355B2 (ja) 皮膚外用剤用キット
JPWO2004000261A1 (ja) 固体化粧料
JPH07107950A (ja) 食品鮮度保持剤

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041012