JP2001139387A - エマルション爆薬 - Google Patents

エマルション爆薬

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JP2001139387A
JP2001139387A JP31708799A JP31708799A JP2001139387A JP 2001139387 A JP2001139387 A JP 2001139387A JP 31708799 A JP31708799 A JP 31708799A JP 31708799 A JP31708799 A JP 31708799A JP 2001139387 A JP2001139387 A JP 2001139387A
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oxidizing agent
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JP31708799A
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Takuya Taguchi
琢也 田口
Hiroyuki Taniguchi
弘幸 谷口
Yoshio Tanabe
芳雄 田辺
Tatsuo Miyazaki
達夫 宮崎
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06BEXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
    • C06B47/00Compositions in which the components are separately stored until the moment of burning or explosion, e.g. "Sprengel"-type explosives; Suspensions of solid component in a normally non-explosive liquid phase, including a thickened aqueous phase
    • C06B47/14Compositions in which the components are separately stored until the moment of burning or explosion, e.g. "Sprengel"-type explosives; Suspensions of solid component in a normally non-explosive liquid phase, including a thickened aqueous phase comprising a solid component and an aqueous phase
    • C06B47/145Water in oil emulsion type explosives in which a carbonaceous fuel forms the continuous phase

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポンプ等による機械装填が可能な程度の粘度
で、且つその経時安定性が良く、更に耐衝撃性の良いエ
マルション爆薬を開発すること。 【解決手段】酸化剤水溶液、油類、乳化剤及びガラス微
小中空球体を必須成分として含有する油中水滴型エマル
ション爆薬であって、その25℃における粘度が40〜
1500Pa・sであることを特徴とする油中水滴型エ
マルション爆薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は爆薬に関する。更に
詳しくは隧道掘進、採石、採鉱等の産業用の爆破作業に
利用される油中水滴型(以下W/O型という)エマルシ
ョン爆薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】W/O型エマルション爆薬は米国特許第
3,161,551号により初めて公開されて以来、多
数の改良発明が行われてきた。これらの発明によるW/
O型エマルション爆薬は基本的には連続相としてミネラ
ルオイル、ワックス、その他疎水性炭素質燃料(油分)
を含み、不連続相として硝酸アンモニウムを主体とした
酸化剤水溶液を含み、更に乳化剤としてW/O型乳化剤
を含む爆薬であり、これに微小中空球体等の鋭感剤を随
時加えることにより、ブースター起爆から雷管起爆まで
の広範囲の感度が得られている。これらのW/O型エマ
ルション爆薬は、連続相として油性物質が使用されてい
る為、耐水性、安全性の点が従来の爆薬より高いという
好ましい性能を有していることは周知である。
【0003】また、W/O型エマルション爆薬はそれに
使用される個々の原材料が安全であることや、概ね単に
混合するだけで製造出来る等製造が比較的容易であるこ
とから、海外においてはW/O型エマルション爆薬をエ
ア駆動のモノポンプ等を利用して直接発破孔に自動装填
する技術が実用化されている。この方式で用いられる爆
薬は、例えば(社)日本トンネル技術協会発行の「効果
的なトンネル爆破技術に関する検討報告書」に記載され
ているように、「バルクエマルション爆薬」と呼ばれ、
ダイナマイトに比べて流動性が高いことが特徴である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】W/O型エマルション
爆薬は、一般的には、まず酸化剤(通常はその水溶
液)、油類、乳化剤によってW/O型エマルションを製
造し、その後微小中空球体を加えて混合することにより
製造されている。W/O型エマルション爆薬の粘度は一
般的には極めて高く、また膠質状であるため可塑性に優
れており、これらのためにW/O型エマルション爆薬
は、通常、紙あるいはポリチューブで包装されている。
しかしながら一般的にW/O型エマルション爆薬は、製
造直後には所望の感度、性能を有しているというもの
の、時間が経過するに従い分散されている不連続相が集
合して巨大化し、最終的にはエマルションが崩壊するに
至り、初期の感度他の性能を喪失するという貯蔵(経時
安定性)上の問題が見られる。
【0005】欧米各国に於いては、現地混合方式又はこ
れに近い方式が採られている為、爆薬製造から使用まで
の時間が数時間ないし、数日と極めて短時間なので、貯
蔵上の問題はそれほど大きな問題にはなっていない。し
かし、日本に於いては、爆薬が製造されてから使用する
までに、通常数ヶ月、長い場合は6ヶ月から1年程も経
過する。かくして日本国内でバルクエマルション爆薬を
使用する場合には、従来の爆薬と同様に数ヶ月以上経時
的に安定なものが要求されている。特にバルクエマルシ
ョン爆薬は機械装填するために充分な流動性が必要とさ
れ、且つ保存中においてポンプによる装填を不可能にす
るような粘度の上昇、流動性の低下があってはならな
い。もし長期間の貯蔵中にW/O型エマルション爆薬の
粘度が高くなると、ポンプで送液する際にポンプに接続
された装薬ホース中にW/O型エマルション爆薬が閉塞
し、ポンプ圧力が高くなる危険がある。このようにポン
プ等の使用により機械装填する場合は、W/O型エマル
ション爆薬の粘度が低いほど安全性が高くなり、又作業
効率も向上させることが出来るので、粘度が低く且つ長
期間貯蔵中における粘度上昇の少ないものが望まれる。
【0006】さらにW/O型エマルション爆薬は、発破
の際に不発・残留が起きやすいという++別の欠点があ
る。岩石等の破砕における発破作業において、不発・残
留が発生すると初期の目的を達成できないばかりでな
く、使用した爆薬が計算通りの結果を発揮せず、コスト
的にも大きな損失となる。W/O型エマルション爆薬の
不発・残留は、主として「段発発破」による発破法を実
施した場合に前段の発破によって発生した衝撃波が、後
段のW/O型エマルション爆薬中に含まれている微小中
空球体を圧縮破壊し、死圧状態に至らしめるることに起
因するといわれている。
【0007】このように、バルクエマルション爆薬につ
いては安全性に加えて、数ヶ月以上というような長期間
貯蔵しても、流動性が維持され、機械装填が可能なだけ
の経時安定性を保持し、さらには耐衝撃性を向上させ、
不発・残留がほとんど発生しないように改善することが
望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、25℃
における粘度を特定な範囲に設定することにより、その
貯蔵安定性及び耐衝撃性を著しく向上させ、不発・残留
がほとんど発生しないW/O型エマルション爆薬が得ら
れる事を見出し、本発明を完成させたものである。
【0009】即ち本発明は(1)酸化剤水溶液、油類、
乳化剤及びガラス微小中空球体を必須成分として含有す
る油中水滴型エマルション爆薬であって、その25℃に
おける粘度が40〜1500Pa・sであることを特徴
とするW/O型エマルション爆薬、(2)ガラス微小中
空球体のpsi(lb/in2)単位で表した10%破
壊強度が400〜1000psiである(1)に記載の
W/O型エマルション爆薬、(3)ガラス微小中空球体
の含有率が0.5〜10重量%である(1)乃至(2)
に記載のW/O型エマルション爆薬、(4)乳化剤がア
ミンとポリアルキル(アルケニル)コハク酸又はその無
水物との縮合生成物である(1)乃(4)に記載のW/
O型エマルション爆薬、(5)油類の動粘度が40℃に
おいて2〜350cStである(1)及至(4)に記載
のW/O型エマルション爆薬、(6)酸化剤水溶液が硝
酸カルシウムを2〜50重量%含有するものである
(1)及至(5)に記載のW/O型エマルション爆薬、
(7)酸化剤水溶液が水を5〜40重量%含有するもの
である(6)に記載のW/O型エマルション爆薬、に関
する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
W/O型エマルション爆薬は酸化剤水溶液、油類、乳化
剤及びガラス微小中空球体を必須成分として含有する。
【0011】本発明のW/O型エマルション爆薬に使用
される酸化剤はその水溶液として用いるが、使用しうる
酸化剤の具体例としては、硝酸アンモニウム、硝酸ナト
リウムのようなアルカリ金属硝酸塩類、硝酸カルシウム
のようなアルカリ土類金属硝酸塩類、塩素酸ナトリウム
のようなアルカリ金属塩素酸塩類、塩素酸カルシウムの
ようなアルカリ土類金属塩素酸塩類、過塩素酸ナトリウ
ムのようなアルカリ金属過塩素酸塩類、過塩素酸カルシ
ウムのようなアルカリ土類金属過塩素酸塩類、過塩素酸
アンモニウム等が挙げられるが、これらは単独または混
合して使用される。酸化剤として特に好ましいものは硝
酸アンモニウムである。
【0012】本発明に使用される酸化剤水溶液中に於け
る水の量は、酸化剤水溶液の結晶の析出温度が30〜9
0℃になるような量で使用される事が好ましく、通常酸
化剤水溶液中5〜40重量%、好ましくは10〜30重
量%の範囲で含有される。酸化剤を溶解する溶媒とし
て、結晶析出温度を下げる為にメチルアルコール、エチ
ルアルコール、ホルムアマイド、エチレングリコール、
グリセリン等の水溶性有機溶剤を補助溶媒として使用す
ることも可能である。本発明のW/O型エマルション爆
薬においては、酸化剤水溶液はW/O型エマルション爆
薬中に50〜95重量%の範囲で含有される。
【0013】本発明においては、W/O型エマルション
爆薬の粘度を低下させる目的で、酸化剤の他に硝酸カル
シウムを酸化剤水溶液中に溶解させるのが好ましい。特
に酸化剤として硝酸アンモニウムが選択されているとき
に顕著な効果が見られる。硝酸カルシウムは、通常酸化
剤水溶液中に、必要により、通常2〜50重量%、好ま
しくは10〜35重量%含有される。一般的には硝酸カ
ルシウムの含有量が多いほど、また水の含有量が多いほ
どW/O型エマルション爆薬の粘度を低下させることが
可能である。
【0014】また本発明に使用される酸化剤水溶液に
は、所望により硝酸モノメチルアミン、硝酸モノエチル
アミン、硝酸ヒドラジン、二硝酸ジメチルアミン等の水
溶性アミン硝酸塩類、硝酸メタノールアミン、硝酸エタ
ノールアミン等の水溶性アルカノールアミン硝酸塩類及
び水溶性の一硝酸エチレングリコール等を補助鋭感剤と
して必要により酸化剤水溶液中に0.5〜15重量%含
有せしめる事が可能である。
【0015】本発明で用いる油類としては水に不溶性の
油類であればどんなものでも使用可能であるが、用いう
る油類の具体例としては、軽油、灯油、ミネラルオイ
ル、潤滑油、重油等の石油系油類、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス
類、その他疎水性の植物油、植物性ワックス、動物油、
動物性ワックス等が挙げられ、これらは単独または2種
以上を混合して使用される。またこれらの油類にエポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリブデン、ポリイ
ソブチレン、石油樹脂、ブタジエン樹脂、エチレン酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン樹脂等の樹脂類を配合し
変成した油類も使用できる。ポンプでの容易な送液を可
能にすべく、W/O型エマルション爆薬の流動性を高め
る為には、前記油類の中でも40℃における動粘度が2
〜350cStである油類を使用することが好ましい。
好ましい油類の具体例としては、軽油、ミネラルオイル
が挙げられる。本発明においては、油類はW/O型エマ
ルション爆薬中に0.1〜10重量%、好ましくは1〜
7重量%の範囲で含有される。
【0016】本発明に使用される乳化剤は、通常W/O
型エマルション爆薬に使用される乳化剤、例えばステア
リン酸アルカリ金属塩、ステアリン酸アンモニウム塩、
ステアリン酸カルシウム塩、ポリオキシエチレンエーテ
ル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビトール脂肪
酸エステル類、少なくとも1種のアミンからなる化合物
とポリアルキル(アルケニル)コハク酸又はその無水物
との縮合生成物等が挙げられ、これらは単独又は2種以
上を混合して使用される。より好ましい乳化剤として
は、アミンからなる化合物とポリアルキル(アルケニ
ル)コハク酸又はその無水物との縮合生成物が挙げられ
る。これらはポリイソブチレンコハク酸無水物(PIB
SA)を原料とする乳化剤で、一般的にはポリアルキル
(アルケニル)コハク酸無水物とエチレンジアミン、ジ
エチルジアミン及びエタノールアミンのごときアミンと
を常法により縮合せしめることにより得られる。得られ
る縮合物は通常パラフィンなどの鉱物油に希釈されて販
売される。本発明においては、乳化剤は0.5〜7重量
%、好ましくは1〜5重量%の範囲でW/O型エマルシ
ョン爆薬中に含有される。乳化剤の含有量が5重量%を
超える場合は、W/O型エマルション爆薬の粘度が高く
なる傾向がある。
【0017】本発明のW/O型エマルション爆薬に使用
されるガラス微小中空球体は二酸化ケイ素(SiO2
を主成分とし、Na2O等のアルカリ金属酸化物やその
他アルカリ土類金属酸化物、ホウ酸等を含むいわゆるガ
ラスで形成され、その平均粒径は通常10〜500μ、
好ましくは30〜200μのものが使用される。又その
セルの厚みは通常0.1〜10μ、好ましくは0.3〜
5μの範囲のものが使用される。発破の際におこる不発
・残留を発生させない為には、ASTM(米国材料試験
協会)分析方法、D−3102の方法で計測されたps
i(lb/in2)単位で表された10%の破壊強度が
400〜1000psiであるガラス微小中空球体を使
用するのが好ましい。本発明のW/O型エマルション爆
薬に使用されるガラス微小中空球体の量は、当該爆薬の
用途に応じ、又ガラス微小中空球体の比重によっても変
わるので、一概には言えないが、通常、W/O型エマル
ション爆薬の比重が1.4g/cc以下、好ましくは
1.3g/cc以下になるような量が使用される。これ
は使用するガラス微小中空球体の比重にもよるが、W/
O型エマルション爆薬中おおよそ0.5〜10重量%含
有される量に相当する。
【0018】W/O型エマルション爆薬の流動性は粘度
として示すことが出来る。本発明のW/O型エマルショ
ン爆薬は、25℃において40〜1500Pa・sより
好ましくは100〜1000Pa・sの粘度を有するも
のであるが、このような粘度において効率のよいポンプ
送液が可能である。W/O型エマルション爆薬の粘度が
40Pa・s以下では、水平の穿孔に装薬した際にW/
O型エマルション爆薬が、孔口から垂れるという問題が
生じる。又W/O型エマルション爆薬の粘度が1500
Pa・s以上ではポンプで送液する際にW/O型エマル
ション爆薬が装薬ホース内に閉塞し、ポンプ圧力が高く
なるという問題が生じる。
【0019】本発明によるW/O型エマルション爆薬
は、目的に応じてガラス微小中空球体以外の中空球体
類、例えばシラスバルーン等の無機質中空球体、発泡ス
チレン等の有機質中空球体、機械的又は化学的な気泡、
又、アルミニウム粉、マグネシウム粉等の金属粉末、木
粉、澱粉等の有機粉末を添加剤として添加することも可
能である。添加する物質の種類及び添加の目的にもよる
が、通常本発明のW/O型エマルション爆薬中に0.5
〜10重量%の範囲で含有される。
【0020】本発明のW/O型エマルション爆薬の製造
方法は例えば次の通りである。前記の酸化剤及び、必要
により、硝酸カルシウム、前記の補助鋭感剤を約85〜
95℃で水に溶解させ酸化剤水溶液を得る。次いで約8
5〜95℃に加熱された油類と乳化剤の混合物に、高粘
性物に使用されるラセン型撹拌翼を用いて200〜50
0rpmの撹拌速度で撹拌しながら前記の酸化剤水溶液
を除々に添加する。添加が終わった後、更に撹拌を行
い、出来上がったW/O型エマルションにガラス微小中
空球体及び、必要に応じて前記したその他の添加剤を加
えて、縦型捏和機で約30〜60rpmで混合し、本発
明のW/O型エマルション爆薬を得る。
【0021】本発明のW/O型エマルション爆薬は、従
来のW/O型エマルション爆薬と同様に容易に製造する
ことが出来、得られたW/O型エマルション爆薬は機械
装填に好都合な低粘度であって、且つその経時安定性が
高く、しかも耐衝撃性が優れるという特徴がある。
【0022】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0023】実施例1 硝酸アンモニウム55重量部、硝酸カルシウム20重量
部、水18重量部からなる90℃の酸化剤水溶液を、無
水コハク酸とイソブチレンを加圧下で共重合した後、ジ
エチルアミノエタノールと縮合し、鉱物油で希釈した生
成物2重量部と40℃における動粘度が7.3cStで
ある流動パラフィン5重量部の混合物に撹拌しながら少
量ずつ加えてW/O型エマルションを得た。これに10
%破壊強度が750psiであるガラスバブルス(3M
社製 商品名:K−25)4重量部を加えて撹拌混合
し、本発明のW/O型エマルション爆薬を得た。
【0024】実施例2 実施例1と同じ組成、方法でW/O型エマルションを得
た。これに10%破壊強度が250psiであるガラス
バブルス(3M社製 商品名:K−1)2重量部を加え
て混合し、本発明のW/O型エマルション爆薬を得た。
【0025】比較例1 実施例1と同じ組成、方法でW/O型エマルションを得
た。これに樹脂製微小中空球体0.5重量部を加えて撹
拌混合し、比較例用のW/O型エマルション爆薬を得
た。
【0026】実施例1、2及び比較例1で得られた各W
/O型エマルション爆薬の組成比を表1に示す。又実施
例1、2及び比較例1のW/O型エマルション爆薬の性
能値としての貯蔵安定性を確認するために、2年に亘っ
て爆速を測定した。爆速は鋼管(内径35mm、長さ3
00mm)内に各W/O型エマルション爆薬各300g
装填し、ブースターとしてエマルション爆薬30g(日
本化薬(株)製 商品名:アルテックス)を使用し、光
ファイバー法により爆速を測定した。その結果を表2に
示す。
【0027】表2の結果から明白なように、樹脂製微小
中空球体を含有するW/O型エマルション爆薬が12ヶ
月で感度及び性能低下をきたすのに対して、本発明によ
るW/O型エマルション爆薬では2年以上も性能低下を
起こしていない。即ち本発明のW/O型エマルション爆
薬の貯蔵安定性が著しく改良されていることを示してい
る。
【0028】W/O型エマルション爆薬の耐衝撃性を調
べる為に、工業火薬協会誌1982年43巻5号312
頁〜317頁に記載されている水中衝撃試験を実施し
た。該試験は段発発破における前段の爆薬の圧力に対し
て、後段の爆薬が耐える性能を調べるのに適した方法
で、本発明者等は励爆薬としてエマルション爆薬(日本
化薬(株)製 商品名:アルテックス,30mm径×1
00g)に6号瞬発電気雷管を装置したものを使用し
た。また、受爆薬として前記各W/O型エマルション爆
薬(30mm径×100g)の起爆部分にペントライト
20gを取り付け、この中に250ミリ秒遅れて爆発す
るDS−2段段発電気雷管を装置したものを使用した。
ドナー薬(励爆薬)及びアクセプター薬(受爆薬)を所
定の距離だけ離して水深1mの水中に設置する。ドナー
及びアクセプターの電気雷管に通電し、アクセプターが
ドナーからの衝撃波による影響を受けずに完全に爆発す
るかどうかを判定する。同一距離で3回試験を実施し、
アクセプターが3回共完爆する最小の距離を求めて限界
爆発距離とする。この距離が短い程、ドナーの衝撃に対
して耐性がある。即ち、耐衝撃性が強いか、又はその爆
薬が死圧状態になり難い事になる。また逆に、その距離
が長い程、ドナーからの衝撃に対して耐性がない。即
ち、耐衝撃性が弱いか、又はその爆薬が死圧状態になり
易い爆薬であるという事になる。実施例1、2及び比較
例1の試験結果を表2に示す。
【0029】表2の結果から明白なように、微小中空球
体としてガラスマイクロバルーンを使用した本発明のW
/O型エマルション爆薬は、耐衝撃性に優れていること
がわかる。
【0030】実施例1、2及び比較例1の各W/O型エ
マルション爆薬の粘度を粘度計(BROOK FIEL
D社製 MODEL DVII+)で、24ヶ月に渡り
測定した。測定は、回転数0.3rpm,測定温度25
℃で実施した。その結果を表2に示す。
【0031】表2の結果から明白なように本発明のW/
O型エマルション爆薬は樹脂製微小中空体を使用した比
較例1に対して、粘度は低く、さらに長期貯蔵時の粘度
上昇が低い。即ち本発明のW/O型エマルション爆薬の
流動性及び長期貯蔵時の粘度安定性が、著しく改良され
ていることが明らかである。
【0032】 表1 配合組成比 実施例1 実施例2 比較例1 硝酸アンモニウム 55.0 55.0 55.0 硝酸カルシウム 20.0 20.0 20.0 水 18.0 18.0 18.0 ポリイソブチレンコハク酸 無水物とジエチルアミノエ タノールの縮合生成物 2.0 2.0 2.0 ソルビタンモノオレート 流動パラフィン 5.0 5.0 5.0 K−25 4.0 K−1 2.0 樹脂製微小中空球体 0.5
【0033】 表2 性能試験 実施例1 実施例2 比較例1 爆速 粘度 爆速 粘度 爆速 粘度 製造直後 5250 320 5190 310 5230 660 3 ヶ月後 5100 380 4950 390 5140 1160 6 ヶ月後 5050 560 4800 560 4980 1390 12ヶ月後 4880 710 4930 730 不爆 1640 18ヶ月後 5030 810 5100 850 不爆 1980 24ヶ月後 5150 900 5060 910 不爆 2200 限界爆発距離 0.8m 3.8m 0.7m (注)上記において爆速の単位はm/secで、粘度の単位はPa・Sでそれ ぞれ示す。
【0034】
【発明の効果】機械装填に好都合な低粘度で且つ経時安
定性が良く、更に耐衝撃性の良いW/O型エマルション
爆薬が得られた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化剤水溶液、油類、乳化剤及びガラス微
    小中空球体を必須成分として含有する油中水滴型エマル
    ション爆薬であって、その25℃における粘度が40〜
    1500Pa・sであることを特徴とする油中水滴型エ
    マルション爆薬
  2. 【請求項2】ガラス微小中空球体のpsi(lb/in
    2)単位で表した10%破壊強度が400〜1000p
    siである請求項1に記載の油中水滴型エマルション爆
  3. 【請求項3】ガラス微小中空球体の含有率が0.5〜1
    0重量%である請求項1乃至請求項2に記載の油中水滴
    型エマルション爆薬
  4. 【請求項4】乳化剤がアミンとポリアルキル(アルケニ
    ル)コハク酸又はその無水物との縮合生成物である請求
    項1乃至請求項3に記載の油中水滴型エマルション爆薬
  5. 【請求項5】油類の動粘度が40℃において2〜350
    cStである請求項1及至請求項4に記載の油中水滴型
    エマルション爆薬
  6. 【請求項6】酸化剤水溶液が硝酸カルシウムを2〜50
    重量%含有するものである請求項1及至請求項5に記載
    の油中水滴型エマルション爆薬
  7. 【請求項7】酸化剤水溶液が水を5〜40重量%含有す
    るものである請求項6に記載の油中水滴型エマルション
    爆薬
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006248881A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Nof Corp 油中水型エマルション爆薬組成物

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