JP2001138433A - 光触媒性親水性フィルム - Google Patents
光触媒性親水性フィルムInfo
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、上記課題を解決するためになされた
もので、本発明の目的は、コーティング表面が傷ついた
り、擦り減ったりしない、また作業性も向上させた光触
媒性親水性フィルムを提供することにある。 【解決手段】基体の片面に、光触媒粒子を含有する層
と、該層の表面に保護層を備えてなる光触媒性親水性フ
ィルムにおいて、保護層を除去した後であっても光励起
に応じた親水性が阻害されないことを特徴とする光触媒
性親水性フィルム。
もので、本発明の目的は、コーティング表面が傷ついた
り、擦り減ったりしない、また作業性も向上させた光触
媒性親水性フィルムを提供することにある。 【解決手段】基体の片面に、光触媒粒子を含有する層
と、該層の表面に保護層を備えてなる光触媒性親水性フ
ィルムにおいて、保護層を除去した後であっても光励起
に応じた親水性が阻害されないことを特徴とする光触媒
性親水性フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材の表面を高度
の親水性及び有機物分解性になし、かつ維持するための
光触媒性親水性フィルムに関する。
の親水性及び有機物分解性になし、かつ維持するための
光触媒性親水性フィルムに関する。
【0002】より詳しくは、本発明は、鏡、レンズ、ガ
ラス、プリズムその他の透明基材の表面を高度に親水化
することにより、基材の曇りや水滴形成を防止する光触
媒性親水性フィルムに関する。
ラス、プリズムその他の透明基材の表面を高度に親水化
することにより、基材の曇りや水滴形成を防止する光触
媒性親水性フィルムに関する。
【0003】本発明は、また、建物や窓ガラスや機械装
置や物品の表面を高度に親水化することにより、また、
有機物分解性を付与することにより、表面が汚れるのを
防止し、または表面を自己浄化(セルフクリーニング)
し若しくは容易に清掃することの可能な光触媒性親水性
フィルムに関する。
置や物品の表面を高度に親水化することにより、また、
有機物分解性を付与することにより、表面が汚れるのを
防止し、または表面を自己浄化(セルフクリーニング)
し若しくは容易に清掃することの可能な光触媒性親水性
フィルムに関する。
【0004】
【従来の技術】長期にわたって高度の親水性を維持し、
防曇性を示すことの可能な窓ガラスや鏡、また、降雨や
水洗浄により洗浄化可能な窓ガラスや鏡、または、高度
な可視性を実現することの可能な窓ガラスや鏡を提供す
る方法の一つとして、光触媒をコーティングしたフィル
ムを利用することができる。
防曇性を示すことの可能な窓ガラスや鏡、また、降雨や
水洗浄により洗浄化可能な窓ガラスや鏡、または、高度
な可視性を実現することの可能な窓ガラスや鏡を提供す
る方法の一つとして、光触媒をコーティングしたフィル
ムを利用することができる。
【0005】これは、光触媒の光励起に応じて、フィル
ム表面が親水性を呈することで、付着した湿分の凝縮水
及び/又は水滴が表面に一様に広がり、湿分凝縮水及び
/又は水滴によって曇りが防止されること、または降雨
にさらされた時に、付着堆積物及び/又は汚染物が雨滴
により洗い流させるのを可能にすること等による。
ム表面が親水性を呈することで、付着した湿分の凝縮水
及び/又は水滴が表面に一様に広がり、湿分凝縮水及び
/又は水滴によって曇りが防止されること、または降雨
にさらされた時に、付着堆積物及び/又は汚染物が雨滴
により洗い流させるのを可能にすること等による。
【0006】従来の光触媒性親水性フィルム単体では、
へら(プラスチック・ゴム等)による貼付け時に、光触
媒粒子が脱落し、表面が傷ついたり、擦り減ったりする
ことで、光触媒による光活性作用(超親水性や有機物分
解性)が阻害される場合がある。
へら(プラスチック・ゴム等)による貼付け時に、光触
媒粒子が脱落し、表面が傷ついたり、擦り減ったりする
ことで、光触媒による光活性作用(超親水性や有機物分
解性)が阻害される場合がある。
【0007】そのために、東陶機器が1998年4月より上
市している「ハイドロテクトフィルム」においては、光
触媒性親水性フィルムを車のサイドミラー等に水で仮貼
りした後、その上からPETフィルム等の表面保護フィ
ルムをのせ、さらにその上からプラスチックへらで擦っ
て光触媒性親水性フィルムを貼り付けることで、光触媒
コーティング表面の光触媒粒子が脱落し、表面が傷つい
たり、擦り減ったりすることにより光触媒による光活性
作用(超親水性や有機物分解性)が阻害されることを防
いでいる。
市している「ハイドロテクトフィルム」においては、光
触媒性親水性フィルムを車のサイドミラー等に水で仮貼
りした後、その上からPETフィルム等の表面保護フィ
ルムをのせ、さらにその上からプラスチックへらで擦っ
て光触媒性親水性フィルムを貼り付けることで、光触媒
コーティング表面の光触媒粒子が脱落し、表面が傷つい
たり、擦り減ったりすることにより光触媒による光活性
作用(超親水性や有機物分解性)が阻害されることを防
いでいる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光触媒性親水性フィル
ムを窓のような寸法で扱う場合、従来のように、表面保
護フィルムを別途使用すると下記のような技術的課題が
生じることが想定される。
ムを窓のような寸法で扱う場合、従来のように、表面保
護フィルムを別途使用すると下記のような技術的課題が
生じることが想定される。
【0009】まず、従来の通常の窓フィルムの施工方法
に比べて、 (1)仮貼りした光触媒性親水性フィルム上に水をスプ
レーする (2)巻いてある表面保護フィルムを伸ばしながら光触
媒性親水性フィルム上に貼り付ける (3)へらで擦った後、表面保護フィルムを剥がす の工程が増えるため、作業時間が増加し、作業性が低下
する。特に(2)の工程に時間がかかる。
に比べて、 (1)仮貼りした光触媒性親水性フィルム上に水をスプ
レーする (2)巻いてある表面保護フィルムを伸ばしながら光触
媒性親水性フィルム上に貼り付ける (3)へらで擦った後、表面保護フィルムを剥がす の工程が増えるため、作業時間が増加し、作業性が低下
する。特に(2)の工程に時間がかかる。
【0010】次に、光触媒性親水性フィルムと後付け表
面保護フィルム間には水泡や気泡が数多く残り、ガラス
や鏡に光触媒性親水性フィルムが水泡や気泡なしにきれ
いに貼れたかどうかを判断しにくい。
面保護フィルム間には水泡や気泡が数多く残り、ガラス
や鏡に光触媒性親水性フィルムが水泡や気泡なしにきれ
いに貼れたかどうかを判断しにくい。
【0011】更には、光触媒性親水性フィルムを屋外の
ガラス、鏡や壁面等に貼り付ける際、風により表面保護
フィルムを貼付けることが困難であったり、表面保護フ
ィルムを貼付ける際に、大気中の砂・埃等が光触媒コー
ティングフィルム表面に付着し、表面保護フィルムの密
着性を低下させたり、その後のへらによる擦れを阻害し
たりと、天候による影響を受けやすくなる。
ガラス、鏡や壁面等に貼り付ける際、風により表面保護
フィルムを貼付けることが困難であったり、表面保護フ
ィルムを貼付ける際に、大気中の砂・埃等が光触媒コー
ティングフィルム表面に付着し、表面保護フィルムの密
着性を低下させたり、その後のへらによる擦れを阻害し
たりと、天候による影響を受けやすくなる。
【0012】また、光触媒性親水性フィルムの寸法(幅
や長さ)が表面保護フィルムの寸法に合わない場合が生
じ、表面保護フィルムが小さい場合、部分的に移動しな
がら貼付けることが必要になり、作業性が悪い。また、
長さが合わないためにどちらかのフィルムが作業時に不
足する等の場合も有り得る。
や長さ)が表面保護フィルムの寸法に合わない場合が生
じ、表面保護フィルムが小さい場合、部分的に移動しな
がら貼付けることが必要になり、作業性が悪い。また、
長さが合わないためにどちらかのフィルムが作業時に不
足する等の場合も有り得る。
【0013】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、コーティング表面が傷つ
いたり、擦り減ったりしない、また作業性も向上させた
光触媒性親水性フィルムを提供することにある。
れたもので、本発明の目的は、コーティング表面が傷つ
いたり、擦り減ったりしない、また作業性も向上させた
光触媒性親水性フィルムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、基体の片
面に、光触媒粒子を含有する層と、該層の表面に保護層
を備えてなる光触媒性親水性フィルムにおいて、保護層
を除去した後であっても光励起に応じた親水性が阻害さ
れないことを特徴とする光触媒性親水性フィルムであ
る。
面に、光触媒粒子を含有する層と、該層の表面に保護層
を備えてなる光触媒性親水性フィルムにおいて、保護層
を除去した後であっても光励起に応じた親水性が阻害さ
れないことを特徴とする光触媒性親水性フィルムであ
る。
【0015】基体の、光触媒粒子を含有する層が形成さ
れたのと反対側の面には、粘着層を形成しても良い。ま
たその粘着層上には剥離フィルムを形成しても良い。
れたのと反対側の面には、粘着層を形成しても良い。ま
たその粘着層上には剥離フィルムを形成しても良い。
【0016】第二の発明は、基体の片面に、光触媒粒子
を含有する層と、該層の表面に保護層を備えてなる光触
媒性親水性フィルムにおいて、前記保護層と光触媒粒子
を含有する層との粘着力が、0.49N以下であること
を特徴とする光触媒性親水性フィルムである。
を含有する層と、該層の表面に保護層を備えてなる光触
媒性親水性フィルムにおいて、前記保護層と光触媒粒子
を含有する層との粘着力が、0.49N以下であること
を特徴とする光触媒性親水性フィルムである。
【0017】第三の発明は、前記保護層は、ポリオレフ
ィンからなる共押出しフィルムである、請求項1又は2
記載の光触媒性親水性フィルムである。
ィンからなる共押出しフィルムである、請求項1又は2
記載の光触媒性親水性フィルムである。
【0018】本発明の保護層フィルムの好ましい形態
は、上部がへら(ポリエチレンやポリプロピレン等のプ
ラスチックまたはゴム等)による擦れに耐え(伸びや破
れの生じない)、なおかつ、へらの滑りが良い材料(例
えば、ポリエステル、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリ
プロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合ポリマー等)と
下部が光触媒コーティングフィルム表面と密着する材料
(例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴ
ム系粘着剤等、またはポリエチレン、エチレン酢酸ビニ
ル共重合ポリマー等)から構成された粘着加工フィルム
または共押出しフィルム(表面保護フィルム)である。
前記保護層フィルムの下部を、光触媒粒子を含有する層
上に熱ラミネート、加圧ラミネート等により事前に密着
させ、、ガラス、鏡等への貼付けの際、表面保護フィル
ム表面上をへらで擦ることで、ガラス、鏡等に光触媒性
親水性フィルム裏面の粘着層を介して密着して貼付け、
その後に保護層フィルムのみを剥がす。
は、上部がへら(ポリエチレンやポリプロピレン等のプ
ラスチックまたはゴム等)による擦れに耐え(伸びや破
れの生じない)、なおかつ、へらの滑りが良い材料(例
えば、ポリエステル、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリ
プロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合ポリマー等)と
下部が光触媒コーティングフィルム表面と密着する材料
(例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴ
ム系粘着剤等、またはポリエチレン、エチレン酢酸ビニ
ル共重合ポリマー等)から構成された粘着加工フィルム
または共押出しフィルム(表面保護フィルム)である。
前記保護層フィルムの下部を、光触媒粒子を含有する層
上に熱ラミネート、加圧ラミネート等により事前に密着
させ、、ガラス、鏡等への貼付けの際、表面保護フィル
ム表面上をへらで擦ることで、ガラス、鏡等に光触媒性
親水性フィルム裏面の粘着層を介して密着して貼付け、
その後に保護層フィルムのみを剥がす。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明を実施するための光触媒性
親水性フィルムの具体的な構成について説明する。
親水性フィルムの具体的な構成について説明する。
【0020】本発明におけるフィルム基体には、ポリエ
チレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル、ETF
E等のフッ素系等のプラスチックが好適に利用できる。
また、場合によって、これらの基体は飛散防止、意匠付
与、熱線や紫外線等の光線カット等の他の機能を兼備え
ることもできる。このフィルム基体の片側表面には、光
触媒粒子を含む層が形成されている。
チレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル、ETF
E等のフッ素系等のプラスチックが好適に利用できる。
また、場合によって、これらの基体は飛散防止、意匠付
与、熱線や紫外線等の光線カット等の他の機能を兼備え
ることもできる。このフィルム基体の片側表面には、光
触媒粒子を含む層が形成されている。
【0021】また、フィルム基体の反対側表面には、ガ
ラス、鏡、プラスチック板、金属板、塗装面等の基材へ
の貼り付けを目的とした粘着層(ゴム系、アクリル系、
シリコーン系等の粘着剤またはポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合ポリマー等のフィルム基体との共押出
し物による)が形成されている。この層はコーティング
によっても、ラミネート加工によってでもよく、また、
単層でも多層構造でもよい。一般には、さらにこの粘着
層の上に剥離フィルム(ポリエチレンやポリプロピレン
等)を貼りつけ、取り扱いやすくしている。
ラス、鏡、プラスチック板、金属板、塗装面等の基材へ
の貼り付けを目的とした粘着層(ゴム系、アクリル系、
シリコーン系等の粘着剤またはポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合ポリマー等のフィルム基体との共押出
し物による)が形成されている。この層はコーティング
によっても、ラミネート加工によってでもよく、また、
単層でも多層構造でもよい。一般には、さらにこの粘着
層の上に剥離フィルム(ポリエチレンやポリプロピレン
等)を貼りつけ、取り扱いやすくしている。
【0022】本発明における表面保護フィルムとは、片
側表面が光触媒コーティングフィルム表面との適度の密
着性をもち、また、反対側表面がプラスチック・ゴム等
のへらによる擦れに耐え(伸びや破れの生じない)、な
おかつ、へらの滑りがよい特性を有する、共押出しやラ
ミネート加工による多層フィルムまたは粘着加工された
単層や多層フィルムのことである。
側表面が光触媒コーティングフィルム表面との適度の密
着性をもち、また、反対側表面がプラスチック・ゴム等
のへらによる擦れに耐え(伸びや破れの生じない)、な
おかつ、へらの滑りがよい特性を有する、共押出しやラ
ミネート加工による多層フィルムまたは粘着加工された
単層や多層フィルムのことである。
【0023】この表面保護フィルムの光触媒コーティン
グフィルム表面との適度な密着性とは、光触媒コーティ
ングフィルムとの貼り合わせ後、施工取り扱いの際のプ
ラスチック・ゴム等のへらによる窓ガラスや鏡等への貼
り付け時まで剥がれることなく、貼り付け後の表面保護
フィルムの剥がし時には、適度な力での引張りで速やか
に剥がれる粘着強度を有することをいう。光触媒フィル
ムをガラス等に貼り付けた後、保護フィルムを剥がす
際、剥離フィルム側の粘着層のほうが保護フィルム側の
粘着層より粘着強度が大きいほうが保護フィルムが剥が
しやすいように思われるが、実際には、施工時に石けん
水や水を使用しており、ガラスと粘着層間には薄い水の
膜があり、乾くまでの数時間の粘着力は非常に弱い。よ
って、保護フィルムを剥がすときには光触媒フィルムが
剥がれないようにゆっくりと面に平行方向に引張る方法
が採用されており、したがって、保護フィルム側の粘着
力は剥離フィルム側の粘着力とは独立で考えてよい。
グフィルム表面との適度な密着性とは、光触媒コーティ
ングフィルムとの貼り合わせ後、施工取り扱いの際のプ
ラスチック・ゴム等のへらによる窓ガラスや鏡等への貼
り付け時まで剥がれることなく、貼り付け後の表面保護
フィルムの剥がし時には、適度な力での引張りで速やか
に剥がれる粘着強度を有することをいう。光触媒フィル
ムをガラス等に貼り付けた後、保護フィルムを剥がす
際、剥離フィルム側の粘着層のほうが保護フィルム側の
粘着層より粘着強度が大きいほうが保護フィルムが剥が
しやすいように思われるが、実際には、施工時に石けん
水や水を使用しており、ガラスと粘着層間には薄い水の
膜があり、乾くまでの数時間の粘着力は非常に弱い。よ
って、保護フィルムを剥がすときには光触媒フィルムが
剥がれないようにゆっくりと面に平行方向に引張る方法
が採用されており、したがって、保護フィルム側の粘着
力は剥離フィルム側の粘着力とは独立で考えてよい。
【0024】また、表面保護フィルムの光触媒コーティ
ングフィルム表面との適度な密着性とは、含まれる粘着
成分が光触媒コーティングフィルムの表面にのり残りし
にくく、例え、のり残りしても、光触媒の光励起に応じ
て、その表面が親水性を呈することを阻害することがな
い、もしくは、阻害しなくなるものをいう。
ングフィルム表面との適度な密着性とは、含まれる粘着
成分が光触媒コーティングフィルムの表面にのり残りし
にくく、例え、のり残りしても、光触媒の光励起に応じ
て、その表面が親水性を呈することを阻害することがな
い、もしくは、阻害しなくなるものをいう。
【0025】光触媒の光励起に応じて、その表面は親水
性を呈するのみならず、表面に付着した有機物の分解性
も呈するが、表面ののり残り分が有機物であり、この原
理により分解し、やがて表面が親水性を示すようになる
ならば、適度な粘着性の範囲にあるといえる。
性を呈するのみならず、表面に付着した有機物の分解性
も呈するが、表面ののり残り分が有機物であり、この原
理により分解し、やがて表面が親水性を示すようになる
ならば、適度な粘着性の範囲にあるといえる。
【0026】
【実施例】光触媒コーティングフィルム(東陶機器、ハ
イドロテクトフィルムの原反、幅1000mm、厚み3
8μm、長さ2000m)の表面上に、ポリエチレンや
エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンからな
る共押出し表面保護フィルム(東レ合成フィルム株式会
社、トレテック7721、7561、7571、各幅9
80mm、厚み60μm、長さ2000m)の粘着面を
加圧ラミネート加工し、端面をスリット加工して、幅9
50mmとした。なお、トレテック7721、756
1、7571の違いは、それらの粘着力にあり、25m
m幅につき、それぞれ0.04,0.20,0.49N
の粘着力である。
イドロテクトフィルムの原反、幅1000mm、厚み3
8μm、長さ2000m)の表面上に、ポリエチレンや
エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンからな
る共押出し表面保護フィルム(東レ合成フィルム株式会
社、トレテック7721、7561、7571、各幅9
80mm、厚み60μm、長さ2000m)の粘着面を
加圧ラミネート加工し、端面をスリット加工して、幅9
50mmとした。なお、トレテック7721、756
1、7571の違いは、それらの粘着力にあり、25m
m幅につき、それぞれ0.04,0.20,0.49N
の粘着力である。
【0027】粘着力の測定方法を説明する。幅50m
m、長さ125mmに切断した板ガラスに、幅25m
m、長さ約250mmのフィルムを貼付したものを試験
片とする。その作り方は、まず、板ガラスの表面をアル
コールなどを用いて丁寧にふき、フィルムの粘着面を下
側にし、板ガラスに一端を揃えて中央にくるようにして
貼付する。フィルムの残った125mmの部分は遊ばせ
ておき、遊びの部分の粘着面にタルクを打粉するか又は
紙を貼る。次にフィルムの上からJIS Z 0237に規定する
圧着ローラを毎分約300mmの速さで1往復させて圧
着する。試験機はJIS B 7721に規定する試験機とする。
試験片の遊びの部分を180°に折り返し、約25mm
剥がした後、フィルムは上部チャックに、板ガラスは下
部チャックに挟み、毎分300mmの速さで引き剥が
し、そのときの力を読み取る。
m、長さ125mmに切断した板ガラスに、幅25m
m、長さ約250mmのフィルムを貼付したものを試験
片とする。その作り方は、まず、板ガラスの表面をアル
コールなどを用いて丁寧にふき、フィルムの粘着面を下
側にし、板ガラスに一端を揃えて中央にくるようにして
貼付する。フィルムの残った125mmの部分は遊ばせ
ておき、遊びの部分の粘着面にタルクを打粉するか又は
紙を貼る。次にフィルムの上からJIS Z 0237に規定する
圧着ローラを毎分約300mmの速さで1往復させて圧
着する。試験機はJIS B 7721に規定する試験機とする。
試験片の遊びの部分を180°に折り返し、約25mm
剥がした後、フィルムは上部チャックに、板ガラスは下
部チャックに挟み、毎分300mmの速さで引き剥が
し、そのときの力を読み取る。
【0028】このラミネート加工した表面保護フィルム
付光触媒コーティングフィルムを使用して、光触媒コー
ティングフィルムを窓ガラス(1580mm×690m
m、北向き、直射日光当たらず、紫外線最大0.05m
W/cm2)に外側から貼付する際の、所要時間、施工
性を調べ、また、光励起に応じた親水性能の回復性を調
べた。その結果、ポリオレフィンからなる共押出し表面
保護フィルムは25mmあたりに対し0.20N前後の粘
着力が適度な粘着力と考えられ、剥離性と親水回復性の
両立が可能なことがわかった。
付光触媒コーティングフィルムを使用して、光触媒コー
ティングフィルムを窓ガラス(1580mm×690m
m、北向き、直射日光当たらず、紫外線最大0.05m
W/cm2)に外側から貼付する際の、所要時間、施工
性を調べ、また、光励起に応じた親水性能の回復性を調
べた。その結果、ポリオレフィンからなる共押出し表面
保護フィルムは25mmあたりに対し0.20N前後の粘
着力が適度な粘着力と考えられ、剥離性と親水回復性の
両立が可能なことがわかった。
【0029】
【表1】 粘着力:25mm幅、引取速度300mm/分、剥離角
度180° 剥離性:窓フィルム施工業者による実際の施工中におけ
る保護フィルムの剥がし性能の感覚データ、引取速度約
4m/分、剥離角度180° 親水回復性:建物北側の直射日光のあたらない場所、最
大0.05mW/cm2の紫外線量で、フィルム一面が
10秒間以上水をはじかない状態が続くようになるまで
にかかった時間
度180° 剥離性:窓フィルム施工業者による実際の施工中におけ
る保護フィルムの剥がし性能の感覚データ、引取速度約
4m/分、剥離角度180° 親水回復性:建物北側の直射日光のあたらない場所、最
大0.05mW/cm2の紫外線量で、フィルム一面が
10秒間以上水をはじかない状態が続くようになるまで
にかかった時間
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】実施例より明らかなように、光触媒コー
ティングプラスチックフィルムの表面上に熱ラミネー
ト、加圧ラミネート等により事前に密着させ、剥離後の
のり残りが少ない材料から構成されていることを特徴と
する表面保護フィルムを利用することにより、光触媒コ
ーティングプラスチックフィルムの表面を損傷させにく
くなり、また、窓ガラス等に貼付する作業性を向上させ
ることができ、かつ光触媒活性による親水化や有機物分
解性を損なわない。
ティングプラスチックフィルムの表面上に熱ラミネー
ト、加圧ラミネート等により事前に密着させ、剥離後の
のり残りが少ない材料から構成されていることを特徴と
する表面保護フィルムを利用することにより、光触媒コ
ーティングプラスチックフィルムの表面を損傷させにく
くなり、また、窓ガラス等に貼付する作業性を向上させ
ることができ、かつ光触媒活性による親水化や有機物分
解性を損なわない。
【図1】 本発明に係るフィルムの一例
1:表面保護フィルム(保護層) 2:光触媒粒子を含有する層 3:基体 4:粘着層 5:剥離フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK03C AK04 AK15 AK18 AK25 AK42 AK68 AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C DE01B EH20C GB08 GB32 GB81 JB05 JL05 JL06 JL07 JL08B JL13 YY00 4G069 AA03 AA08 BA04B BA48A CD10 DA06 EA07 ED02 ED04 EE01
Claims (3)
- 【請求項1】基体の片面に、光触媒粒子を含有する層
と、該層の表面に保護層を備えてなる光触媒性親水性フ
ィルムにおいて、保護層を除去した後であっても光励起
に応じた親水性が阻害されないことを特徴とする光触媒
性親水性フィルム。 - 【請求項2】基体の片面に、光触媒粒子を含有する層
と、該層の表面に保護層を備えてなる光触媒性親水性フ
ィルムにおいて、前記保護層と光触媒粒子を含有する層
との粘着力が、0.49N以下であることを特徴とする
光触媒性親水性フィルム。 - 【請求項3】前記保護層は、ポリオレフィンからなる共
押出しフィルムである、請求項1又は2記載の光触媒性
親水性フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32513499A JP2001138433A (ja) | 1999-11-16 | 1999-11-16 | 光触媒性親水性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32513499A JP2001138433A (ja) | 1999-11-16 | 1999-11-16 | 光触媒性親水性フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001138433A true JP2001138433A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18173454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32513499A Pending JP2001138433A (ja) | 1999-11-16 | 1999-11-16 | 光触媒性親水性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001138433A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017119435A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | イビデン株式会社 | 化粧板及びその施工方法 |
-
1999
- 1999-11-16 JP JP32513499A patent/JP2001138433A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017119435A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | イビデン株式会社 | 化粧板及びその施工方法 |
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