JP2001138021A - 連続鋳造鋳片の中心偏析低減方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の中心偏析低減方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の軽圧下方法に較べて、より一層鋳片の
中心偏析を防止することのできる中心偏析低減方法を確
立する。 【解決手段】 鋳片1の厚み方向中心部の固相率が0.
4以下の時点から軽圧下帯4で鋳片の軽圧下を開始し
て、鋳片厚み方向中心部が凝固完了するまで軽圧下を継
続し、且つ、軽圧下しつつ鋳片厚み方向中心部が凝固完
了するまで鋳片表面を強冷却して、この冷却による鋳片
の熱収縮速度を0.25〜1.0mm/minの範囲に
制御する。このようにして、濃化溶鋼の流動を防止す
る。その際、熱収縮速度と軽圧下速度との和を0.8〜
1.8mm/minの範囲に制御することで、中心偏析
低減効果を一層発揮させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造鋳片
の中心部に発生する成分偏析を鋳造工程において低減す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の凝固過程における最終凝固部では、
炭素、燐、硫黄等の溶質元素は未凝固相に濃縮される。
この濃縮された溶鋼が流動し、集積して凝固すると、溶
鋼の初期濃度に比べ格段に高濃度となって成分偏析部が
生成される。鋼が凝固すると体積収縮が起こり、この凝
固収縮に伴い、連続鋳造の場合には鋳片の引き抜き方向
へ溶鋼が吸引されて流動する。連続鋳造鋳片の凝固末期
の未凝固相には十分な量の溶鋼が存在しないので、最終
凝固部であるデンドライト樹間の濃化溶鋼が流動をおこ
し、それが鋳片中心部に集積して凝固し、所謂中心偏析
が生成される。
【0003】中心偏析は鋼製品の品質を劣化させる。例
えば、石油輸送用及び天然ガス輸送用のラインパイプ材
においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点と
して水素誘起割れが発生し、又、飲料水用の缶製品に用
いられる深絞り材においては、成分の偏析により加工性
に異方性が出現する。そのため、鋳造工程から圧延工程
に至るまで、中心偏析を低減する対策が多数提案されて
いる。
【0004】そのなかで、安価に且つ効果的に鋳片の中
心偏析を低減する手段として、例えば特開平8−132
203号公報や特開平8−192256号公報に開示さ
れるように、未凝固鋳片を圧下する(以下「軽圧下」と
呼ぶ)方法が提案されている。この軽圧下方法は、鋳片
の凝固収縮量に見合った圧下速度で鋳片を徐々に圧下し
て未凝固相の体積を減少させ、デンドライト樹間の濃化
溶鋼の流動を起こさないようにして中心偏析を防止する
ことを目的としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軽圧下
方法では圧下速度が速すぎると、デンドライト樹間の濃
化溶鋼は鋳造方向とは逆方向に絞り出されて、鋳片中心
部には炭素、燐、硫黄等の溶質元素濃度が少ない偏析
(この場合は負偏析という)が生成し、一方、圧下速度
が遅すぎると、デンドライト樹間の濃化溶鋼の流動を抑
制できずに中心偏析が生成する。このように軽圧下方法
により濃化溶鋼の流動を防止するための最適条件は非常
に限定された条件となる。
【0006】又、スラブ鋳片のような扁平比の大きい鋳
片では鋳片幅方向の凝固殻厚みは不均一になり易く、鋳
片幅方向の凝固の遅れた部分では、周囲のすでに中心部
まで凝固した部分が抵抗となって所定量の圧下速度で圧
下されず、中心偏析が均一に低減されないという問題点
がある。
【0007】更に、連続鋳造では鋳片の支持を複数対の
ロールで行っており、鋳片はロールとロールの間では支
持されていないので、凝固殻に作用する溶鋼静圧により
ロール間では凝固殻の膨れ(以下「バルジング」と記
す)が発生し、このバルジングによる未凝固相の体積変
化に伴って溶鋼が流動するため、ロール間で発生するバ
ルジングも中心偏析の原因の1つとなる。そして、軽圧
下方法では、ロールを用いているためにロール間ではバ
ルジングが発生し、このバルジングによる中心偏析を防
ぎきれないという問題点もある。
【0008】一方、需要家からの鋼材品質に対する要求
は厳格化を増し、中心偏析の更なる低減化が望まれてい
る。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、軽圧下方法により連続鋳造鋳
片の中心偏析を低減する際に、軽圧下方法の最適条件を
拡大することが可能で、且つ、ロール間のバルジングを
低減することが可能であり、近年の厳しい品質要求にも
対処可能な鋳片を製造することのできる中心偏析低減方
法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による連続鋳造鋳
片の中心偏析低減方法は、鋳片厚み方向中心部の固相率
が0.4以下の時点から鋳片の軽圧下を開始して、鋳片
厚み方向中心部が凝固完了するまで軽圧下を継続し、且
つ、軽圧下しつつ鋳片厚み方向中心部が凝固完了するま
で鋳片表面を強冷却して、この冷却による鋳片の熱収縮
速度を0.25〜1.0mm/minの範囲に制御する
ことを特徴とするものである。その際、熱収縮速度と軽
圧下速度との和を0.8〜1.8mm/minの範囲に
制御することで、中心偏析低減効果を一層発揮させるこ
とができる。
【0011】本発明では、連続鋳造鋳片を軽圧下しなが
ら、鋳片厚み方向中心部が凝固完了するまで鋳片表面を
強冷却する。内部に未凝固相を有する連続鋳造鋳片の表
面を強冷却することにより、鋳片表面部のみを冷却する
ことができる。例えば、厚みが250mmで、表面温度
が1000℃の鋳片を60秒間強冷却して鋳片表面温度
を500℃にした時の、伝熱計算により求めた鋳片内部
の温度分布を図1に示す。
【0012】図1に示すように、強冷却することによる
熱拡散の影響が現れるのは鋳片表面から約40mmの範
囲までであり、それより内部では鋼の熱伝導率が低いた
めに温度が低下しにくい。図1の場合、強冷却により温
度低下した部分の平均温度は約880℃であり、冷却前
の同じ部分の平均温度は約1080℃であるので、60
秒間に約200℃の温度低下が起こったことになる。そ
して、鋼の熱収縮率はおおよそ2×10-5(/℃)であ
るので、厚み250mmの鋳片は約1.0mm/min
の熱収縮速度で、総熱収縮量が1mmで収縮することに
なる。即ち、強冷却による鋳片凝固殻の熱収縮により未
凝固相の体積を減少させ、未凝固相の流動を抑えること
ができる。この効果は、鋳片断面形状が円形の場合や正
方形に近くなるほど顕著になり、スラブ鋳片のように鋳
片断面形状が扁平比の大きい長方形では鋳片短辺側でそ
の効果が発揮される。
【0013】更に、鋳片を強冷却することで鋳片表層部
の温度が低下して、鋳片凝固殻の強度が高まるため、ロ
ール間のバルジングが少なくなり、ロール間バルジング
による未凝固相の流動を抑えることができる。
【0014】このように、本発明では未凝固鋳片を軽圧
下すると共に、鋳片が凝固完了するまで鋳片表面を強冷
却するので、軽圧下による濃化溶鋼の流動抑制効果と熱
収縮による濃化溶鋼の流動抑制効果とが重なり合って発
揮されると共に、ロール間バルジングも少なくなり、中
心偏析を効果的に低減することができる。
【0015】更に、スラブ鋳片のような扁平比の大きい
鋳片において、仮に鋳片幅方向で凝固遅れが発生して
も、本発明の鋳造方法によれば凝固の遅れた部分でも鋳
片の熱収縮が作用し、濃化溶鋼の流動が防止されるの
で、中心偏析を防止することが可能となる。
【0016】鋳片の軽圧下は、鋳片厚み方向中心部の固
相率が0.4以下の時点から開始して凝固が完了するま
で行う。鋳片厚み方向中心部の固相率が0.4を越えて
から軽圧下を開始しても、それ以前に流動した濃化溶鋼
により中心偏析が発生し、軽圧下の効果を十分に発揮さ
せることができない。
【0017】強冷却による熱収縮速度は0.25〜1.
0mm/minの範囲に制御する必要がある。熱収縮速
度が0.25mm/min未満では熱収縮の効果が少な
く、中心偏析の低減効果が十分でない。一方、熱収縮速
度が1.0mm/minを越えるように鋳片を冷却する
ためには、極めて過激な冷却が必要になり、この冷却に
より表面割れ等の鋳片表面欠陥が発生する虞があり、実
用的でない。
【0018】又、熱収縮速度と軽圧下速度との和を0.
8〜1.8mm/minの範囲に制御することが好まし
い。これらの和が0.8mm/min未満では、凝固収
縮に伴う濃化溶鋼の流動を十分に阻止することができ
ず、一方、これらの和が1.8mm/minを越える
と、濃化溶鋼は鋳造方向とは逆方向に絞り出され、鋳片
中心部には負偏析が生成されることがあるからである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図2は、本発明の実施の形態の例を示す図であ
って、スラブ連続鋳造機の側面概要図である。
【0020】図2に示すように、浸漬ノズル5を介して
鋳型6内に鋳造された溶鋼は、鋳型6内で冷却されて凝
固殻3を形成し、内部に未凝固相2を有する鋳片1とし
て、鋳型6の下方に設けたサポートロール7、ガイドロ
ール8、及びピンチロール9に支持されつつ、ピンチロ
ール9の駆動力により鋳型6の下方に連続的に引き抜か
れる。鋳片1は、これらのロールを通過する間、水スプ
レー又はエアーミストスプレーから構成される二次冷却
帯(図示せず)で冷却され、凝固殻3の厚みを増大し
て、やがて内部までの凝固を完了する。
【0021】連続鋳造機の引き抜き方向下流側には、複
数対のロール群からなる軽圧下帯4が設置されており、
そして軽圧下帯4の各ロール間には鋳片1を強冷却する
ための水スプレー10が配置されている。
【0022】種々の鋳造条件において予め伝熱計算等に
より凝固殻3の厚み及び鋳片厚み方向中心部の固相率を
求めておき、軽圧下帯4に入る時点の鋳片厚み方向中心
部の固相率が0.4以下になるように、鋳片引き抜き速
度及び二次冷却強度等の鋳造条件を調整する。軽圧下帯
4の鋳造方向長さは、軽圧下帯4内に入った鋳片1が軽
圧下帯4内で鋳片厚み方向中心部まで凝固可能なよう
に、その長さを設定する。軽圧下帯4に入る時の鋳片厚
み方向中心部の固相率は0.4以下であれば幾らであっ
ても良い。
【0023】軽圧下帯4では水スプレーノズル10から
スプレー水を噴霧して鋳片1が凝固完了するまで鋳片1
を急冷する。急冷開始時期は軽圧下開始時期と同一にす
ることが好ましいが、数秒〜十数秒程度の遅れがあって
も又数秒〜十数秒程度速くなっても構わない。そして、
この急冷却による冷却開始から凝固完了までの鋳片1の
熱収縮速度を0.25〜1.0mm/minの範囲に制
御する。これは、鋳片1の強冷却開始から凝固完了まで
の所要時間に基づき、熱収縮速度が0.25〜1.0m
m/minの範囲となる総熱収縮量を求め、求めた総熱
収縮量となるように、急冷却開始時の鋳片表面温度及び
鋼の熱収縮率に基づいて強冷却後の鋳片表面温度を算出
し、算出した表面温度となる冷却強度で強冷却すれば良
い。但しこの計算は伝熱計算を伴う複雑な計算であるの
で、予め種々の鋳造条件で伝熱計算を行い、上記熱収縮
速度の範囲となる冷却条件を定めておくことが好まし
い。
【0024】更に、熱収縮速度と軽圧下速度との和を
0.8〜1.8mm/minの範囲に制御することが好
ましい。これは、例えば軽圧下速度が1.0mm/mi
nの場合には、熱収縮速度を0.25〜0.8mm/m
inの範囲に制御すれば良く、上述の方法と同様にして
冷却条件を定めれば良い。逆に、熱収縮速度を設定した
場合には、熱収縮速度と軽圧下速度との和が0.8〜
1.8mm/minとなるように、軽圧下速度を決めれ
ば良い。
【0025】このようにして鋳造することで、鋳片1の
凝固収縮に伴う濃化溶鋼の流動を阻止することが可能と
なり、鋳片1の中心偏析を大幅に低減することができ
る。特にスラブ鋳片の場合、鋳片短辺側は軽圧下の効果
が少なく、中心偏析が発生し易いが、本発明によりスラ
ブ幅方向均等に中心偏析を低減することが可能となる。
【0026】尚、上記説明はスラブ連続鋳造機に関する
説明であるが、本発明はスラブ鋳片に限定されるもので
なく、ブルーム連続鋳造機やビレット連続鋳造機にも適
用でき、又、鋳片の形状も矩形型に限るものではなく円
形であっても良い。更に、鋳片の強冷却用として水スプ
レーを用いているが、エアーミストスプレー等他の冷却
方法であっても良い。
【0027】
【実施例】図2示すスラブ連続鋳造機を用い、軽圧下開
始時期、熱収縮速度、及び軽圧下速度を変化させて鋳造
したスラブ鋳片からサンプルを採取し、各サンプルの中
心偏析を調査して、強冷却開始時期、熱収縮速度、及び
軽圧下速度の中心偏析に及ぼす影響を調査した。用いた
連続鋳造機は、鋳型直下に2.8mの垂直部を有し、そ
れに続く湾曲部の半径が10mである垂直曲げ型のスラ
ブ連続鋳造機である。軽圧下帯を鋳型内溶鋼湯面から1
8〜32mの範囲に設置し、炭素濃度が0.08〜0.
10wt%の中炭素鋼を、厚み250mm、幅2100
mmの鋳片として引き抜き速度1.4m/minで鋳造
した。そして、鋳片厚み方向中心部の固相の晶出開始位
置が鋳型内溶鋼湯面から約20mとなり、鋳片厚み方向
中心部の完全凝固位置が鋳型内溶鋼湯面から約28mと
なるように、軽圧下帯に入る以前の二次冷却強度を調整
した。中心偏析は炭素濃度分布に基づき判定した。
【0028】図3は、鋳片厚み方向中心部の計算固相率
が0.02、0.1、0.2、0.3、0.4、0.
5、0.6となる時点から完全凝固するまで軽圧下しつ
つ強冷却した時の中心偏析の調査結果である。この場
合、軽圧下帯では鋳片厚み方向中心部の計算固相率が前
記所定値となるまでは軽圧下せずに鋳片を支持するのみ
とし、軽圧下後のロール勾配を0.7mm/m、即ち、
軽圧下速度に換算すると0.98mm/minとした。
又、強冷却開始時の鋳片表面温度は約1000℃であ
り、凝固完了までの総熱収縮量が約2mmとなるよう
に、強冷却における冷却速度を調整した。図3に示すよ
うに鋳片厚み方向中心部の固相率が0.4以下で軽圧下
を開始した場合には中心偏析の低減効果があるが、0.
5以上の固相率で軽圧下を開始した場合には中心偏析の
改善効果は少なかった。
【0029】図4は、軽圧下帯の全てのロールのロール
勾配を0.7mm/mとして軽圧下しつつ(軽圧下速
度;0.98mm/min)、鋳片厚み方向中心部の固
相率が0.2の位置から強冷却を開始し、冷却強度を変
更して熱収縮速度を変化させ、熱収縮速度の中心偏析に
及ぼす影響を調査した結果を示す図である。図4に示す
ように、熱収縮速度が0.25〜1.0mm/minの
範囲では、中心偏析の改善効果が大きいことが判明し
た。
【0030】図5は、熱収縮速度及び軽圧下速度を組合
せて変更した時の熱収縮速度及び軽圧下速度の和が中心
偏析に及ぼす影響を調査した結果を示す図である。図5
に示すように、中心偏析は熱収縮速度と軽圧下速度との
和を0.8〜1.8mm/minとした時に最も改善さ
れることが判明した。そして、軽圧下だけでは低減する
ことが困難である鋳片幅方向短辺側の中心偏析も本発明
により完全に低減できることが判明した。
【0031】
【発明の効果】本発明では、鋳片を軽圧下すると共に鋳
片表面を強冷却するので、軽圧下による濃化溶鋼の流動
抑制効果と熱収縮による濃化溶鋼の流動抑制効果とが重
なり合って発揮され、且つ、ロール間バルジングが少な
くなるので、中心偏析を大幅に低減することができる。
又、スラブ鋳片のように扁平比の大きい鋳片の凝固の遅
れた部分でも、鋳片の熱収縮が作用して濃化溶鋼の流動
が防止されるので、中心偏析を防止することができ、そ
の結果、近年の厳しい品質要求にも対処可能な鋳片を安
定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面温度が1000℃の鋳片を60秒間強冷却
して鋳片表面温度を500℃にした時の伝熱計算により
求めた鋳片内部の温度分布を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の例を示す図であって、ス
ラブ連続鋳造機の側面概要図である。
【図3】軽圧下開始時期と中心偏析との関係の調査結果
を示す図である。
【図4】熱収縮速度と中心偏析との関係の調査結果を示
す図である。
【図5】熱収縮速度及び軽圧下速度の和と中心偏析との
関係の調査結果を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳片 2 未凝固相 3 凝固殻 4 軽圧下帯 5 浸漬ノズル 6 鋳型 7 サポートロール 8 ガイドロール 9 ピンチロール 10 水スプレーノズル
フロントページの続き (72)発明者 淡路谷 浩 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 三田尾 眞司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 上岡 悟史 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E004 KA11 MC07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳片厚み方向中心部の固相率が0.4以
    下の時点から鋳片の軽圧下を開始して、鋳片厚み方向中
    心部が凝固完了するまで軽圧下を継続し、且つ、軽圧下
    しつつ鋳片厚み方向中心部が凝固完了するまで鋳片表面
    を強冷却して、この冷却による鋳片の熱収縮速度を0.
    25〜1.0mm/minの範囲に制御することを特徴
    とする連続鋳造鋳片の中心偏析低減方法。
  2. 【請求項2】 前記熱収縮速度と軽圧下速度との和を
    0.8〜1.8mm/minの範囲に制御することを特
    徴とする請求項1に記載の連続鋳造鋳片の中心偏析低減
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008285741A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Sumitomo Metal Ind Ltd 高強度熱延鋼板及びその製造方法
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US7923245B2 (en) 2003-12-26 2011-04-12 Miho Furue Medium for ES culturing

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