JP2001136878A - 両軸受型リール - Google Patents

両軸受型リール

Info

Publication number
JP2001136878A
JP2001136878A JP32661799A JP32661799A JP2001136878A JP 2001136878 A JP2001136878 A JP 2001136878A JP 32661799 A JP32661799 A JP 32661799A JP 32661799 A JP32661799 A JP 32661799A JP 2001136878 A JP2001136878 A JP 2001136878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer ring
inner shaft
spool
fishing line
bearing type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32661799A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Matsuura
賢 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KEN MATSURA LACING SERVICE KK
KEN MATSUURA LACING SERVICE KK
Original Assignee
KEN MATSURA LACING SERVICE KK
KEN MATSUURA LACING SERVICE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KEN MATSURA LACING SERVICE KK, KEN MATSUURA LACING SERVICE KK filed Critical KEN MATSURA LACING SERVICE KK
Priority to JP32661799A priority Critical patent/JP2001136878A/ja
Priority to US09/692,163 priority patent/US6511007B1/en
Publication of JP2001136878A publication Critical patent/JP2001136878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/02Brake devices for reels
    • A01K89/033Brake devices for reels with a rotary drum, i.e. for reels with a rotating spool
    • A01K89/045Spool bearing brake
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0192Frame details
    • A01K89/01929Frame details with lubrication features
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/02Brake devices for reels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/02Brake devices for reels
    • A01K89/033Brake devices for reels with a rotary drum, i.e. for reels with a rotating spool
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0155Antibacklash devices
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0178Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool with unwinding indicators, e.g. a bell or a flashing light
    • A01K89/0179Clicking indicators, e.g. flexible pawl and toothed member

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 釣糸のテンション変動を均一化して、大型魚
による釣糸の切断、必要以上の釣糸の引き出しを防ぎ、
確実に回収することができる両軸受型リールを提供す
る。 【解決手段】 釣糸を巻き取るスプールと、スプールを
回転させるドラッグ機構5とを有し、トルク調整部9が
外輪7と内軸6とを相対的に軸方向に移動可能に押圧す
ることにより、外輪7と内軸6とのスリップトルクが調
整され、スプールに巻かれた釣糸に一定以上のテンショ
ンが作用すると、外輪7と内軸6とがスリップして、ス
プールが回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように
構成されてなる両軸受型リールにおいて、内軸6に複数
の通孔69が形成され、潤滑油の循環路が、複数のローラ
ー8の間を縫って、外輪7と内軸6との間と通孔69とを
巡るようにして形成されている。外輪7は、放熱フィン
32を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、主として、カジキ
マグロ等の大きな魚の釣り用に使用される両軸受型リー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受型リールは、スプールに巻かれた
釣糸に一定以上のテンションが作用すると、スプールが
空転するように設計される。それは、釣糸が魚に強く引
っ張られた時に、切れないようにするためである。この
ことを実現するために、両軸受型リールは、ドラッグ機
構を内蔵している。ドラッグ機構は、スプールに一定以
上の回転トルクが作用したときに、スプールを回転させ
るクラッチ機構でもある。
【0003】両軸受型リールのドラッグ機構として最も
一般的な構造は、スプールの片面、あるいは、スプール
の回転軸に固定した円板に摩擦リングを固定したもので
ある。この構造の両軸受型リールは、スプールを軸方向
に移動させると、摩擦リングがブレーキシューに押圧さ
れて、スプールを回転させる回転トルクを大きく調整す
るものである。
【0004】さらに、実公昭62−38536号公報に
記載されるように、電磁クラッチを使用したドラッグ機
構を内蔵する両軸受型リールも開発されている。この公
報に記載される両軸受型リールは、図16に図示される
ように、スプール01と一緒に回転される導電性材料から
なる円盤03を備えており、円盤03に接近して、磁石04を
配設している。この構造のドラッグ機構は、スプール01
が回転されると、円盤03に渦電流が流れ、この渦電流に
よって磁界が発生する。円盤03に発生する磁界は、円盤
03の回転トルクを大きくする方向、すなわち、ブレーキ
として作用する。この構造のドラッグ機構は、スプール
01の回転速度が速くなると、渦電流も大きくなって、ブ
レーキ作用が強くなる特性がある。
【0005】摩擦リングをブレーキシューに押圧する構
造のドラッグ機構も、電磁クラッチ式のドラッグ機構
も、スプールに巻かれた釣糸が少なくなるにしたがっ
て、釣糸に作用するテンションが大きく変化してしまう
欠点がある。それは、ドラッグ機構がスプールを一定の
トルクで回転させるとしても、スプールに巻かれた釣糸
が少なくなると、巻き径が小さくなるので、釣糸に作用
するテンションが大きくなってしまうからである。たと
えば、スプールに巻かれた釣糸の巻き径が半分になる
と、釣糸のテンションを2倍にしないと、スプールは同
じ回転トルクで回転できなくなる。釣糸がスプールを回
転させる回転トルクは、釣糸の巻き径と釣糸のテンショ
ンの積に比例するからである。
【0006】図24は、スプールの片面に摩擦リングを
固定した従来の両軸受型リールの逆転トルクが、スプー
ルの巻き径が小さくなるにしたがって大きくなる状態を
示している。この図は、スプールから一定の速度で釣糸
を繰り出したとき、釣糸に作用するテンションの変化を
示すグラフである。この図の横軸は時間軸であり、釣糸
の繰り出し量を示している。時間が経過するにしたがっ
て釣糸が長く引き出されて巻き径が小さくなると、釣糸
のテンションが急激に大きくなることを明示する。
【0007】このように、両軸受型リールは、スプール
の釣糸が長く繰り出されて、釣糸の巻き径が小さくなる
にしたがって、釣糸に作用するテンションが大きくなる
特性がある。このことは、釣糸を長く繰り出して、スプ
ールの巻き径が小さくなるにしたがって、釣糸が切れや
すくなることを意味する。釣糸を長く繰り出して切れな
いように、ドラッグ機構を調整してスプールを回転し易
くすると、スプールに長く釣糸を巻く状態、言い換える
と、スプールの巻き径が大きい状態では、釣糸のテンシ
ョンが非常に小さくなって、魚に釣糸が必要以上に長く
引き出されてしまう欠点がある。釣糸が長く引き出され
ないように、ドラッグ機構を調整すると、スプールの巻
き径が小さくなった時に、釣糸にかかるテンションが大
きくなって、釣糸が切れてしまう欠点がある。
【0008】このような弊害が発生するのは、両軸受型
リールが、スプールを回転させて、この回転するスプー
ルに釣糸を巻き付けるからである。スピニングリールの
ように、スプールを固定し、スプールの周囲に回転する
釣糸ロールで釣糸を巻き付ける構造のリールは、このよ
うな弊害が発生しない。釣糸に作用するテンションが、
釣糸ロールの回転半径で決定されるからである。釣糸ロ
ールの回転半径は、スプールに巻かれる釣糸の巻き径に
関係がなく、常に一定である。このため、スピニングリ
ールは、スプールの巻き径に関係なく、釣糸のテンショ
ンを一定に調整することができる。ただ、スピニングリ
ールは、カジキマグロ等の大型魚の釣には使用できない
欠点がある。それは、釣糸にきわめて強いテンションが
作用するので、釣糸ロールで釣糸を無理なくスプールに
巻き付けることができないからである。
【0009】両軸受型リールは、スプールを回転させ
て、ここに直接に釣糸を巻き付けるので、釣糸に強いテ
ンションがかかる魚釣りに使用することができる。た
だ、両軸受型リールは、カジキマグロ等の大型魚の釣り
に使用されるので、釣糸は、正に極限状態で使用される
ことになる。言い換えると、釣糸がきわめて切れやすい
状態で使用される。さらに、大型の魚を充分に弱らせる
ために、両軸受型リールのスプールには数百メートルも
のきわめて長い釣糸を巻いて使用している。このため、
スプールに巻かれる釣糸の巻き径が大きく変化すること
になる。
【0010】両軸受型リールは、釣糸が大きな魚に引っ
張られてきわめて切れやすい状態にあり、さらに、釣糸
のテンションがスプールの巻き径によって大幅に変動す
るというきわめて厳しい状況にあるので、カジキマグロ
等の大型魚のトローリングにおいては、餌に食い付いて
釣針に引っ掛かった魚を船に引き寄せて回収できる割合
は、数割以下ときわめて少ないのが実状である。釣針に
引っ掛かった魚を、いかに船上に回収できるかが、両軸
受型リールに要求されるもっとも大切な特性である。
【0011】このような難しい問題を解決するために、
本出願人は、先に日本国特許第2835583号公報に
記載の両軸受型リールを開発した。この両軸受型リール
は、きわめて簡単な構造で、スプールに巻かれる釣糸の
巻き径変化に起因する釣糸のテンション変動を少なくし
て、大型魚を有効に引き寄せて回収することができるも
のである。
【0012】この両軸受型リールは、前記のような難し
い問題を解決するために、図17〜図20に図示される
ように、釣糸を巻き取るスプール01と、このスプール01
に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用するとスリッ
プしてスプール01を回転(逆転)させるドラッグ機構05
とを備えている。
【0013】さらに、このドラッグ機構05は、下記
(a)〜(e)のすべての構成を備えている。 (a)ドラッグ機構05は、内軸06および外輪07と、内軸
06と外輪07との間に転動できるように配設された複数の
ローラー08と、内軸06と外輪07とを相対的に軸方向に移
動可能に押圧するトルク調整部09とを備える。 (b)外輪07と内軸06とは、それぞれのローラー08の転
動面010 をテーパー面としており、これらテーパー状の
転動面010 、010 の間に前記した複数のローラー08を転
動自在に配設している。転動面010 のテーパー角は、α
とされている(図 21参照)。(c)ローラー08は、外輪07と内軸06の回
転軸に対して傾斜して転動面010 、010 間に配設されて
いる。ローラー08の外輪07と内軸06の回転軸に対する傾
斜角はβとされている(図21参照)。 (d)トルク調整部09は、外輪07と内軸06とを相対的に
軸方向に移動可能に押圧する機能を有し、トルク調整部
09が外輪07と内軸06とを相対的に軸方向に移動可能に押
圧することにより、外輪07と内軸06とのスリップトルク
が調整され、スプール01に巻かれた釣糸に一定以上のテ
ンションが作用すると、外輪07と内軸06とがスリップし
て、スプール01が回転して、巻かれた釣糸が繰り出され
るように構成されている。
【0014】(e)トルク調整部09は、スラストベアリ
ング025 を介して外輪07を軸方向に向けて押圧する押圧
リング026 と、この押圧リング026 の側面を押圧するリ
ングバネ027 と、軸方向には移動できるが回転しないよ
うにサイドカバー017 に係止されているナット部材028
と、ナット部材028 の中心に設けられている雌ねじ孔に
ねじ込まれているねじ部材029 と、このねじ部材029 を
外部から回転させる操作部材030 とからなり、操作部材
030 を回動操作することにより、前記各部材の組合せか
らなる伝動機構を介して、最終的にスラストベアリング
025 が外輪07を軸方向(図19において右方向)に向け
て押圧する。これにより、外輪07が内軸06に対して相対
的に軸方向に移動する。サイドカバー017 は、本体枠01
4 の一方側面に固定されている。
【0015】さらに、この両軸受型リールは、釣糸のテ
ンション変動を少なくするために、スプール01から釣糸
が繰り出されるドラッグ機構05の発熱状態において、外
輪07の熱膨張が内軸06の熱膨張よりも小さくなるよう
に、言い換えると、内軸06の熱膨張を外輪07の熱膨張よ
りも大きくして、繰り出される釣糸のテンションをほぼ
均一になるよう制御している。
【0016】外輪07と内軸06の熱膨張による変形を異な
るようにするには、外輪07と内軸06を、熱膨張の異なる
金属で製作し、あるいは、外輪07に放熱フィン032 を設
け、放熱フィン032 で外輪07を内軸06よりも冷却する。
【0017】さらに、この両軸受型リールは、スプール
01とドラッグ機構05とを熱伝導が少ないように局部接触
させて、相対回転しないようにして連結している。この
ため、スプール01とドラッグ機構05とは、スプール01に
一体に連結される連結リング019 の外周面に形成された
連結溝022 と、外輪07の図19において右方端側の連結
筒部021 の内周面に形成された連結溝022 とに跨がって
配設された鋼球018 を介して連結されている。
【0018】さらにまた、この両軸受型リールは、ドラ
ッグ機構05に、ローラー08を配設している外輪07と内軸
06との各転動面010 、010 の隙間を両側からシールする
シールリング023 、023 が設けられており、これらのシ
ールリング023 、023 により、外輪07と内軸06との各転
動面010 、010 の間に海水や異物が侵入するのを阻止し
ている。
【0019】この両軸受型リールの動作を分かり易くす
るために、図19ないし図21を参照して、その動作を
説明する。この両軸受型リールは、ドラッグ機構05の内
軸06をハンドル011 で回転される回転軸012 に連結し、
外輪07をスプール01に連結している。そして、次のよう
な動作〜により、スプール01の回転トルクを調整す
る。 トルク調整部09が、矢印Aで示すように、外輪07を
内軸06に対して相対的に軸方向(図20において右方
向、図21において左方向)に押圧する。 外輪07が矢印Aで示す方向に押圧されると、外輪07
と内軸06とは、転動面010 、010 の間隙が狭くなる方向
に押圧される。転動面010 、010 の間隙が狭くなる方向
に押圧されると、ローラー08がこれらの転動面010 、01
0 を強く押圧するようになる。ローラー08は、外輪07と
内軸06との各転動面010 を転動するが、表面の一部を転
動面010 に沿って摺動させる。ローラー08の表面の一部
が摺動するのは、外輪07と内軸06との各転動面010 をテ
ーパー状にするとともに、ローラー08の中心軸を内軸06
と外輪07の中心軸に対して傾斜させているからである。
【0020】 表面の一部が転動面010 の表面を擦り
ながら移動するローラー08は、軽く転動しない。特にロ
ーラー08が転動面010 に強く押圧されるほど、ローラー
08は、転動面010 をスムーズに回転できなくなる。ロー
ラー08が回転し難くなるほど、外輪07は内軸06と一緒に
回転しようとして、外輪07を回転するための大きな回転
トルクを必要とする。ハンドル011 で回転される回転軸
012 は、一方向クラッチ013 によって、釣糸を巻き取る
方向(矢印C方向)にしか正転できないようになってい
る。この状態で、スプール01に巻かれた釣糸に強いテン
ションが作用すると、外輪07は矢印B方向に回転しよう
として、外輪07と内軸06とはスリップするが、回転軸01
2 は逆転されない。したがって、外輪07が内軸06に対し
てスリップしないと、スプール01は回転しない。言い換
えると、外輪07が内軸06に対してスリップする回転トル
クを調整することにより、スプール01の逆転トルクを調
整することができる。
【0021】ここで、ローラー08が転動面010 、010 間
に配設されて、スプール01の回転トルクが調整される状
況を、図21を参照して、さらに詳細に説明する。図2
1において、内軸06を固定して、外輪07を矢印Aで示す
方向に押圧して、外輪07を矢印Bで示す方向に回転させ
ると、外輪07に対して内軸06が矢印Cで示す方向に相対
的に回転する。内軸06と外輪07とがそれぞれこの方向に
相対的に回転すると、ローラー08は、先細になる転動面
010 の先方部の両転動面010 、010間の間隙に食い込む
状態となって、外輪07を回転させるために大きな回転ト
ルクが必要とされるようになる。内軸06を固定して、外
輪07を矢印Aで示す方向に強く押圧するほど、外輪07と
内軸06との結合度が強くなって、外輪07を内軸06に対し
て回転させるのに必要な回転トルクは大きくなる。した
がって、外輪07を矢印Aで示す方向に押圧する力を大き
くするほど、外輪07の回転トルクが大きくなる。図21
の矢印BとCとで示す方向と反対の方向に外輪07と内軸
06とを相対的に回転させると、ローラー08は転動面010
、010 間の間隙に食い込むことがなく、外輪07を内軸0
6に対して軽く自由に回転することができる。この両軸
受型リールのドラッグ機構05は、スプール01に所定の逆
転トルクが作用するときに、外輪07を制動して回転させ
るものであるから、釣糸を引っ張ってスプール01を回転
させる方向が、図21の矢印Bで示す方向となるように
設計される。
【0022】内軸06を固定して、外輪07を矢印Bで示す
方向に回転するための回転トルクは、図21において、
転動面010 のテーパー角αと、ローラー08の中心軸が内
軸06と外輪07の中心軸に対して傾斜するねじれ角βとで
調整することができる。テーパー角αとねじれ角βと
は、大き過ぎても、小さ過ぎても、ローラー08の食い込
みが弱くなって、回転トルクが小さくなる。したがっ
て、テーパー角αとねじれ角βとは、要求される回転ト
ルクを考慮して、最適値に調整される。例えば、テーパ
ー角αは約15度、ねじれ角βは約20度に設定され
る。
【0023】スプール01の逆転トルクは、釣糸の最大テ
ンションを決定する。スプール01を弱いトルクで逆転で
きるようにドラッグ機構05を調整すると、釣糸に強いテ
ンションが作用しないようにスプール01が逆転する。釣
糸のテンションでスプール01が簡単に逆転するからであ
る。反対に、ドラッグ機構05でもって、スプール01の逆
転トルクを大きく調整すると、釣糸に大きなテンション
が作用したときに限って、スプール01が逆転されるの
で、釣糸の最大テンションを強く調整することができ
る。
【0024】この両軸受型リールのドラッグ機構05は、
ローラー08を転動面010 に押圧する力で、スプール01の
逆転トルクを調整する。つまり、逆転トルクが、ローラ
ー08を転動面010 に押圧する力の関数となる。ローラー
08を転動面010 に押圧する力を一定にして、スプール01
の逆転トルクを一定にすることができる。スプール01の
逆転トルクを一定にすると、前にも述べたように、スプ
ール01に巻かれる釣糸の巻き径に応じて釣糸の最大テン
ションが変わってしまう。釣糸がスプール01を逆転させ
ようとするトルクが、釣糸のテンションと巻き径の積に
比例するからである。釣糸の巻き径が小さくなると、釣
糸の最大テンションが大きくなってしまう。
【0025】 最後に、この両軸受型リールは、簡単
な構造であるが、外輪07と内軸06との各熱膨張を有効に
利用するというきわめて巧妙な技術により、スプール01
の回転トルクを調整して、釣糸の巻き径の変化に対する
釣糸の最大テンションの変動を確実に少なくしている。
【0026】この点について、次に詳しく説明する。釣
糸に強いテンションが作用して、釣糸がスプール01から
引き出され、巻き径が小さくなるにしたがって、外輪07
と内軸06とは加熱される。それは、ローラー08が転動面
010 に押圧され、この状態で、表面の一部が転動面010
と摩擦接触しながら転動するからである。釣糸が引き出
されて、外輪07と内軸06とが加熱されると、外輪07と内
軸06の両方が熱膨張する。外輪07は内軸06よりも直径が
大きいので、転動面010 の直径は、外輪07のそれの方が
内軸06のそれよりも大きく熱膨張する。したがって、外
輪07と内軸06とが加熱されるにしたがって、両転動面01
0 、010 間の隙間が広くなり、ローラー08が転動面010
に押圧される力が弱くなって、スプール01の逆転トルク
が弱くなる。言い換えると、釣糸が長く引き出されるに
したがって、外輪07と内軸06とが加熱されて、スプール
01の逆転トルクが弱く調整される。このため、釣糸が長
く引き出されて、スプール01の巻き径が小さくなると、
スプール01の逆転トルクが弱く調整され、釣糸の最大テ
ンションが急激に大きくなるのを有効に防止することが
できる。
【0027】特に外輪07と内軸06とに同じ材質の金属が
使用される場合、この両軸受型リールは、前記した従来
のスプールの片面に摩擦リングを固定した両軸受型リー
ルの場合(図24参照)とは反対に、図22に図示され
るように、釣糸の繰り出し量が増加して、スプール01の
巻き径が小さくなるにしたがって、釣糸のテンションが
次第に小さくなる傾向がある。このことは、外輪07と内
軸06の熱膨張によるスプール01の逆転トルクの補正が充
分に効いていることを意味している。すなわち、この両
軸受型リールは、外輪07と内軸06とが熱膨張することを
利用して、スプール01の逆転トルクの急激な変動を阻止
することはできるが、釣糸の繰り出し量が多くなると、
多少は逆転トルクが小さくなってしまう特性がある。
【0028】この特性は、外輪07の熱膨張を少なくし、
さらに、外輪07と内軸06の材質を選択することにより、
その逆転トルクが最適値になるように、調整することが
可能である。外輪07の熱膨張を少なくするには、図19
に図示されるように、外輪07に放熱フィン032 を設け
て、外輪07を強制的に冷却する。放熱フィン032 は、釣
糸でスプール01が逆転されたときに発生する熱を、外輪
07から有効に放熱する。
【0029】さらに、外輪07に内軸06よりも熱膨張の少
ない金属を使用して、図22におけるトルクカーブの右
側の低下をさらに少なくすることができる。外輪07の熱
膨張が内軸06よりも小さくなると、外輪07を強制的に冷
却するのと同じように、外輪07と内軸06とが加熱された
状態で、転動面010 の隙間が広くなるのを少なくするこ
とができるからである。
【0030】図23は、内軸06にSUS440Cを使用
し、外輪07には内軸06よりも熱膨張の小さいウッデホル
ム株式会社のエルマックス(ELMAX)を使用し、さ
らに、外輪07に放熱フィン032 を設けた両軸受型リール
のトルクカーブ(釣糸のテンションカーブ)を示してい
る。この図に示されるように、外輪07と内軸06の材質を
選択して、外輪07の熱膨張を内軸06の熱膨張よりも小さ
くし、さらに、外輪07に放熱フィン032 を設けて強制的
に冷却することによって、釣糸を長く引き出して巻き径
が小さくなっても、釣糸の最大テンションが急激に変化
することのないようにし、釣糸のテンションカーブを理
想的に近いまで均一化することができる。外輪07と内軸
06とにそれぞれ使用される材料の熱膨張率と、放熱フィ
ン032 の面積とは、テンションカーブが平坦になるよう
に最適に選択、設計される。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この両
軸受型リール(本出願人による先の日本国特許第283
5583号公報に記載の両軸受型リール)においては、
図23に図示されるように、釣糸を長く引き出して巻き
径が小さくなった時、釣り糸のテンションが右上がりに
なる傾向があり、釣糸を長く引き出して巻き径が非常に
小さくなった状態において、釣り糸のテンションが極大
化する傾向を今なお解消することができなかった。さら
に、釣糸を長く引き出す過程において、瞬時瞬時の釣り
糸のテンションの変動も、無視することができないもの
であった。
【0032】本願の発明は、従来の両軸受型リールが有
する前記のような問題点を解決して、外輪と内軸とに同
一材料が使用される場合であっても、きわめて簡単な構
造により、釣糸の繰り出しによる釣糸の巻き径の変化に
対する釣り糸のテンション変動を均一化し、瞬時瞬時の
釣糸のテンション変動をさらに微小化して、大型魚に釣
糸が切られないようにし、しかも、大型魚に必要以上に
釣糸が引き出されることがないようにして、大型魚を効
率よく引き寄せ、確実に回収することができる両軸受型
リールを提供することを課題とする。
【0033】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した両軸受型リールに係
り、その請求項1に記載された発明は、釣糸を巻き取る
スプール(1)と、前記スプール(1)に巻かれた釣糸
に所定のテンションが作用するとスリップして前記スプ
ール(1)を回転させるドラッグ機構(5)とを有し、
前記ドラッグ機構(5)は、外輪(7)および内軸
(6)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転
動できるように配設された複数のローラー(8)と、前
記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移
動可能に押圧するトルク調整部(9)とを備え、前記外
輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの外周面および
内周面である前記ローラー(8)の転動面(10)、(1
0)をテーパー面としており、これらテーパー状の転動
面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー(8)が転
動自在に配設されており、前記ローラー(8)は、中心
軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)の中心軸に対し
て傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、(10)の間に配
設されており、前記トルク調整部(9)が前記外輪
(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
に押圧することにより、前記外輪(7)と前記内軸
(6)とのスリップトルクが調整され、前記スプール
(1)に巻かれた釣糸に一定以上のテンションが作用す
ると、前記外輪(7)と前記内軸(6)とがスリップし
て、前記スプール(1)が回転して、巻かれた釣糸が繰
り出されるように構成されてなる両軸受型リールにおい
て、複数の前記ローラー(8)の間を縫って、前記外輪
(7)と前記内軸(6)との間を抜ける潤滑油の循環路
が形成されたことを特徴とする両軸受型リールである。
【0034】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、釣糸を巻き取るスプール(1)
と、ドラッグ機構(5)とを有し、ドラッグ機構(5)
は、外輪(7)および内軸(6)と、これら外輪(7)
と内軸(6)との間に転動できるように配設された複数
のローラー(8)と、外輪(7)と内軸(6)とを相対
的に軸方向に移動可能に押圧するトルク調整部(9)と
を備えていて、スプール(1)に巻かれた釣糸に一定以
上のテンションが作用すると、スプール(1)が回転し
て、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成されてなる
前記のような態様の両軸受型リールにおいて、複数のロ
ーラー(8)の間を縫って、外輪(7)と内軸(6)と
の間を抜ける潤滑油の循環路が形成される。
【0035】この結果、釣糸がスプール(1)から繰り
出されて、ローラー(8)が転動面(10)に押圧され、
外輪(7)と内軸(6)とが加熱されるドラッグ機構
(5)の発熱状態においても、ローラー(8)の自転お
よび公転に伴うポンプ作用により、潤滑油が外輪(7)
と内軸(6)との間を抜けて循環するので、外輪(7)
と内軸(6)とが一様に冷却されて、外輪(7)の外表
面からの放熱を促進することができる。これにより、外
輪(7)と内軸(6)との熱膨張が抑制され、外輪
(7)と内軸(6)とに同一材料が使用される場合であ
っても、特に外輪(7)の熱膨張が抑制されるので、釣
糸の繰り出し量が多くなって釣糸の巻き径が小さくなっ
ても、スプール(1)の逆転トルクおよび釣糸に作用す
るテンションが小さくなってしまうのを効果的に防止し
て、釣り糸のテンション変動を均一化に近づけることが
できる。これにより、大型魚に釣糸が切られないように
し、しかも、大型魚に必要以上に釣糸が引き出されるこ
とがないようにして、大型魚を効率よく引き寄せ、確実
に回収することができる
【0036】また、従来例の両軸受型リールと比較し
て、瞬時瞬時の釣り糸のテンション変動を微小化するこ
とができるので、両軸受型リールの作動を円滑化するこ
とができ、釣糸の耐久性を向上させることができる。こ
のように、瞬時瞬時の釣り糸のテンション変動を微小化
することができるのは、潤滑油の循環により、外輪
(7)と内軸(6)とが一様に冷却されるので、これら
の転動面(10)、(10)の軸方向および周方向における
熱歪み(凹凸)がほとんどなくなり、ローラー(8)の
転動がスムーズに行なわれるようになるためと考えられ
る。また、前記したローラー(8)のポンプ作用で強制
的に行なわれる潤滑油の循環により、ローラー(8)の
転動面(10)、(10)に常に潤滑油が供給されるため
に、瞬間的なオイル切れがなくなり、ローラー(8)の
転動がスムーズに行なわれるようになるためと考えられ
る。
【0037】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、内軸(6)に、該内軸
(6)の中心軸方向に指向し、円周方向に間隔を置い
て、両端が開放された複数の通孔(69)が形成され、潤
滑油の循環路が、外輪(7)と内軸(6)との間と該通
孔(69)とを巡るようにして形成される。
【0038】この結果、潤滑油の循環路が確実に形成さ
れるので、前記のような請求項1記載の発明が奏する効
果を確実に達成することができる。また、内軸(6)の
軽量化により、両軸受型リールを軽量化することができ
る。
【0039】さらに、請求項3記載のように請求項1ま
たは請求項2記載の発明を構成することにより、外輪
(7)が放熱フィン(32)を備え、該放熱フィン(32)
により外輪(7)を冷却して、スプール(1)から釣糸
が繰り出されるドラッグ機構(5)の発熱状態におい
て、外輪(7)の熱膨張を抑制するようにされる。
【0040】この結果、放熱フィン(32)からの放熱に
より、外輪(7)がさらに冷却されるので、スプール
(1)から釣糸が繰り出されるドラッグ機構(5)の発
熱状態において、外輪(7)の熱膨張がさらに抑制さ
れ、釣糸の巻き径減少時のスプール(1)の逆転トルク
の過度の低下および釣糸に作用するテンションの過度の
低下を確実に防止して、釣り糸のテンション変動を均一
化することができる。
【0041】また、請求項4記載のように請求項3記載
の発明を構成することにより、放熱フィン(32)は、環
状もしくは螺旋状の薄板フィンとされ、その長さ方向の
複数個所に切欠きが形成される。この結果、外輪(7)
が回転することにより、放熱フィン(32)の切欠きが空
気を攪拌するので、外輪(7)の冷却効果を向上させる
ことができる。
【0042】また、その請求項5に記載された発明は、
釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記スプール(1)
に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用するとスリッ
プして前記スプール(1)を回転させるドラッグ機構
(5)とを有し、前記ドラッグ機構(5)は、外輪
(7)および内軸(6)と、前記外輪(7)と前記内軸
(6)との間に転動できるように配設された複数のロー
ラー(8)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)とを相
対的に軸方向に移動可能に押圧するトルク調整部(9)
とを備え、前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それ
らの外周面および内周面である前記ローラー(8)の転
動面(10)、(10)をテーパー面としており、これらテ
ーパー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ロー
ラー(8)が転動自在に配設されており、前記ローラー
(8)は、中心軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)
の中心軸に対して傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、
(10)の間に配設されており、前記トルク調整部(9)
が前記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向
に移動可能に押圧することにより、前記外輪(7)と前
記内軸(6)とのスリップトルクが調整され、前記スプ
ール(1)に巻かれた釣糸に一定以上のテンションが作
用すると、前記外輪(7)と前記内軸(6)とがスリッ
プして、前記スプール(1)が回転して、巻かれた釣糸
が繰り出されるように構成されてなる両軸受型リールに
おいて、ドラッグ解放時、前記外輪(7)を前記内軸
(6)から離反させる手段が設けられたことを特徴とす
る両軸受型リールである。
【0043】請求項5に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、釣糸を巻き取るスプール(1)
と、ドラッグ機構(5)とを有し、ドラッグ機構(5)
は、外輪(7)および内軸(6)と、これら外輪(7)
と内軸(6)との間に転動できるように配設された複数
のローラー(8)と、外輪(7)と内軸(6)とを相対
的に軸方向に移動可能に押圧するトルク調整部(9)と
を備えていて、スプール(1)に巻かれた釣糸に一定以
上のテンションが作用すると、スプール(1)が回転し
て、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成されてなる
前記のような態様の両軸受型リールにおいて、ドラッグ
解放時、外輪(7)を内軸(6)から離反させる手段が
設けられる。
【0044】この結果、ドラッグ解放時、確実にフリー
スプールの状態にすることができ、ドラッグを掛けない
状態において、確実に抵抗なく釣糸を繰り出すことがで
きるので、ふかし釣りを容易に実行することができる。
【0045】さらに、請求項6記載のように請求項5記
載の発明を構成することにより、外輪(7)は、回転方
向には該外輪(7)と一体的に回転し中心軸方向には該
外輪(7)と相対的に移動可能に連結される連結リング
(19)を介してスプール(1)に連結され、離反させる
手段は、外輪(7)を連結リング(19)に対して弾発す
る手段(62)から構成される。
【0046】この結果、離反させる手段を、空きスペー
スを利用し、潤滑油の循環路の形成の邪魔にならないよ
うにして、合理的なレイアウトでドラッグ機構(5)の
内部に取り込むことができ、しかも、その構成を簡単化
することができる。
【0047】また、請求項7記載のように請求項6記載
の発明を構成することにより、連結リング(19)と外輪
(7)の連結筒部(21)とが、連結リング(19)の外周
面と連結筒部(21)の内周面とにそれぞれ形成された複
数の連結溝(22)、(22)のうち対をなす連結溝(2
2)、(22)間に配設された鋼球(18)を介して回転方
向に一体的に回転するように連結され、弾発する手段
(62)を収容する連結リング(19)の凹溝(63)と連結
筒(21)の凹溝(63)との対が、連結溝(22)、(22)
の各対に周方向に隣接して設けられる。
【0048】この結果、外輪(7)と連結リング(19)
とを回転方向には一体的に回転し中心軸方向には相対的
に移動可能に連結する手段(連結溝(22)、(22)、鋼
球(18))と、離反させる手段(凹溝(63)、凹溝(6
3)、弾発する手段(62))とを、最少のスペースによ
り、潤滑油の循環路の形成の邪魔にならないようにし
て、合理的なレイアウトでドラッグ機構(5)の内部に
取り込むことができ、しかも、それらの構成を簡単化す
ることができる。
【0049】また、請求項8記載のように請求項6また
は請求項7記載の発明を構成することにより、連結リン
グ(19)と外輪(7)とに跨がって、ケーシング(61)
が嵌着される。
【0050】この結果、ドラッグ機構(5)の密閉化が
容易になり、ドラッグ機構(5)の内部を海水や異物の
侵入から防いで、両軸受型リールの耐久性の向上に寄与
することができる。
【0051】さらに、請求項9記載のように請求項8記
載の発明を構成することにより、ケーシング(61)が放
熱フィン(32)を備え、該放熱フィン(32)により外輪
(7)を冷却して、スプール(1)から釣糸が繰り出さ
れるドラッグ機構(5)の発熱状態において、外輪
(7)の熱膨張を抑制するようにされる。
【0052】この結果、放熱フィン(32)からの放熱に
より、ケーシング(61)を介して外輪(7)が冷却され
るので、スプール(1)から釣糸が繰り出されるドラッ
グ機構(5)の発熱状態において、外輪(7)の熱膨張
が抑制され、釣糸の巻き径減少時のスプール(1)の逆
転トルクの過度の低下および釣糸に作用するテンション
の過度の低下を確実に防止して、釣り糸のテンション変
動を均一化することができる。
【0053】また、その請求項10に記載された発明
は、釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記スプール
(1)に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用すると
スリップして前記スプール(1)を回転させるドラッグ
機構(5)とを有し、前記ドラッグ機構(5)は、外輪
(7)および内軸(6)と、前記外輪(7)と前記内軸
(6)との間に転動できるように配設された複数のロー
ラー(8)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)とを相
対的に軸方向に移動可能に押圧するトルク調整部(9)
とを備え、前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それ
らの外周面および内周面である前記ローラー(8)の転
動面(10)、(10)をテーパー面としており、これらテ
ーパー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ロー
ラー(8)が転動自在に配設されており、前記ローラー
(8)は、中心軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)
の中心軸に対して傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、
(10)の間に配設されており、前記トルク調整部(9)
が前記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向
に移動可能に押圧することにより、前記外輪(7)と前
記内軸(6)とのスリップトルクが調整され、前記スプ
ール(1)に巻かれた釣糸に一定以上のテンションが作
用すると、前記外輪(7)と前記内軸(6)とがスリッ
プして、前記スプール(1)が回転して、巻かれた釣糸
が繰り出されるように構成されてなる両軸受型リールに
おいて、前記トルク調整部(9)は、サイドカバー(1
7)の外側に設けられるドラッグレバー(30)と、前記
ドラッグレバー(30)と一体に連結されて前記サイドカ
バー(17)に相対的に回動自在に貫挿されるねじ部材
(29)と、前記サイドカバー(17)の内側に設けられて
前記ねじ部材(29)とねじ結合して回転不能に固定する
ことができようにされたナット部材(28)と、前記ナッ
ト部材(28)の軸方向移動を弾発手段を介して前記外輪
(7)に伝達する伝達手段とからなり、前記ドラッグレ
バー(30)は、前記外輪(7)と前記内軸(6)とのス
リップトルクが急激に増大する方向への回動を一旦停止
させることができるストッパー手段(70)を備えたこと
を特徴とする両軸受型リールである。
【0054】請求項10に記載された発明は、前記のよ
うに構成されているので、釣糸を巻き取るスプール
(1)と、ドラッグ機構(5)とを有し、ドラッグ機構
(5)は、外輪(7)および内軸(6)と、これら外輪
(7)と内軸(6)との間に転動できるように配設され
た複数のローラー(8)と、外輪(7)と内軸(6)と
を相対的に軸方向に移動可能に押圧するトルク調整部
(9)とを備えていて、スプール(1)に巻かれた釣糸
に一定以上のテンションが作用すると、スプール(1)
が回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成さ
れてなる前記のような態様の両軸受型リールにおいて、
トルク調整部(9)を構成する一部材であるドラッグレ
バー(30)は、外輪(7)と内軸(6)とのスリップト
ルクが急激に増大する方向への回動を一旦停止させるこ
とができるストッパー手段(70)を備えるようにされ
る。
【0055】この結果、ドラッグレバー(30)が不意に
多く回動されるようなことが防がれるので、釣糸に衝撃
的なテンションが作用することがなく、釣糸が切れるの
を防止することができる。
【0056】また、請求項11記載のように請求項10
記載の発明を構成することにより、ストッパー手段(7
0)は、ドラッグレバー(30)の操作部に添設される操
作部を有し、ドラッグレバー(30)を回動操作しなが
ら、その直ぐ近傍でストッパー手段(70)の操作部を操
作することができるようにされる。この結果、ストッパ
ー手段(70)の操作がきわめて容易になる。
【0057】さらに、請求項12記載のように請求項1
0または請求項11記載の発明を構成することにより、
ナット部材(28)の外周に歯車(64)が形成され、歯車
(64)と噛み合う歯車(65)を先端に有する調整軸部材
(66)がサイドカバー(17)を貫通して取り付けられ、
調整軸部材(66)をサイドカバー(17)の外側から回動
操作して、ナット部材(28)の軸方向位置を調整するこ
とにより、ドラッグ荷重を補正することができるように
される。
【0058】この結果、調整軸部材(66)を回動操作し
て、ドラッグ荷重の初期設定値を補正(プリセット)す
るなどにより、ドラッグ荷重を広範囲に、きめ細かく調
整することができるようになる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本願の請求項1〜請求項1
2に記載された発明の一実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本願の発明
の技術思想を具体化するための両軸受型リールを例示す
るものであって、本願の発明は、その両軸受型リールを
下記のものに特定しない。
【0060】さらに、この明細書においては、特許請求
の範囲を理解し易いように、実施形態に示される部材に
付された符号を「特許請求の範囲」の欄および「課題を
解決するための手段および効果」の欄に示される部材に
付記している。しかしながら、このことは、特許請求の
範囲に記載される部材を実施形態の部材に特定するもの
ではない。
【0061】先ず、図1〜図5に基づいて、本実施形態
における両軸受型リールの全体構成のあらましを説明す
る。図1は、本実施形態における両軸受型リールの正面
図、図2は、図1の右側面図、図3は、図1の左側面
図、図4は、図1の両軸受型リールの本体枠の斜視図、
図5は、図2のV1 −V1 線矢視部分断面図およびハン
ドル部のV2 −V2 線矢視断面図、図3のV3 −V3
矢視部分断面図およびクリック部のV4 −V4線矢視断
面図を重ね合わせて示した合成図である。
【0062】これらの図において、両軸受型リールは、
釣り竿50に装着される筒状の本体枠14(図4参照)と、
この本体枠14の内側に回転自在に装着されて釣糸を巻き
取るスプール1と、この本体枠14の一方の側面に取り付
けられ、スプール1を回転させる駆動手段40と、この本
体枠14の他方の側面に取り付けられ、スプール1に巻か
れた釣糸に一定のテンションが作用すると、スプール1
を釣糸の繰り出し方向に回転(逆転)させるドラッグ機
構5とを備えている。
【0063】駆動手段40とドラッグ機構5とは、本体枠
14の側面に固定されるサイドカバー17を介して本体枠14
の側面にそれぞれ取り付けられている。図1において、
右のサイドカバー17内には、駆動手段40を構成する歯車
伝動機構や一方向クラッチ13(図5参照)等が内蔵さ
れ、左のサイドカバー17内には、ドラッグ機構5を構成
するスリップトルク形成部60(図5参照)が内蔵されて
いる。
【0064】図1および図5に示す両軸受型リールは、
駆動手段40のハンドル11で回転軸12を回転し、回転軸12
の先端をドラッグ機構5を介してスプール1に連結して
いる。一方向クラッチ13は、スプール1に釣糸を巻き取
る方向にのみ回転軸12を回転させる。この構造の両軸受
型リールは、ハンドル11で回転軸12を回転し、回転軸12
の回転をドラッグ機構5を介してスプール1に伝達す
る。したがって、ハンドル11を回転してスプール1を回
転させることができる。ドラッグ機構5は、釣糸に一定
以上のテンションが作用したときにスリップして、スプ
ール1を逆転させて、釣糸を繰り出す機構である。
【0065】スプール1が内蔵される本体枠14は、図1
および図4に図示されるように、スプール1の両側に位
置するリング状のサイドフレーム15と、両側のサイドフ
レーム15を連結してスプール1の外周を覆う複数本の連
結ロッド16とにより構成されている。サイドフレーム15
と複数本の連結ロッド16とからなる本体枠14は、アルミ
ニウム、チタン、ステンレス等の金属で一体的に成形さ
れている。ただし、両側のサイドフレーム15と、複数本
の連結ロッド16とを別々のパーツとして製作し、これ等
のパーツを溶接、接着、あるいはネジ止め等の方法で連
結して、本体枠14を製作することもできる。
【0066】図4に示す本体枠14は、両側のサイドフレ
ーム15を4本の連結ロッド16で連結している。図4にお
いて、底部の連結ロッド16は、本体枠14を釣り竿50に連
結する固定部材を装着するので、他の3本の連結ロッド
16よりも幅が広くされている。サイドフレーム15を連結
する4本の全ての連結ロッド16は、図4に図示されるよ
うに、スプール1の中央部分で外側に膨らませられて、
中央部内径が両側部内径よりも大きく成形されている。
円環状に形成されているサイドフレーム15の両側面に
は、サイドカバー17が着脱自在に、あるいは、ネジ止め
等の方法でそれぞれ連結されている。
【0067】駆動手段40は、図1および図5に図示され
るように、ハンドル11と、ハンドル11の回転を回転軸12
に伝達する歯車群41と、ハンドル11が釣糸を巻き取る方
向にのみ回転する一方向クラッチ13とを備えている。こ
れらのうち、歯車群41と一方向クラッチ13とは、前記の
とおり、サイドカバー17内に内蔵されている。このサイ
ドカバー17は、歯車群41を覆う副サイドカバー42を備え
ている。図5に図示される両軸受型リールは、回転軸12
に一方向クラッチ13を取り付けているが、一方向クラッ
チ13は、回転軸12を釣糸の巻き取り方向にのみ回転させ
る全ての位置に取り付けることができる。
【0068】本体枠14の図1において左側に連結される
サイドカバー17には、ドラッグ機構5のスリップトルク
形成部60が内蔵されている。サイドカバー17がドラッグ
機構5のスリップトルク形成部60を内蔵する部分の断面
図が図5に、ドラッグ機構5の断面図が図8に、それぞ
れ示されている。これ等の図に示されるドラッグ機構5
は、回転軸12に連結される内軸6と、スプール1に連結
される外輪7と、内軸6と外輪7の間に転動できるよう
に配設された複数のローラー8と、外輪7を軸方向に押
圧するトルク調整部9とを備えている。
【0069】内軸6と外輪7とは、ローラー8の転動面
10をテーパー面としており、それぞれのテーパー状の転
動面10、10の間に、複数のローラー8が転動自在に配設
されている。転動面10は、軸方向の表面を完全な直線状
とすることもできるが、多少湾曲させることもできる。
ローラー8を転動面10、10間に所定の位置関係で配設す
るために、転動面10、10間には通常のベアリングのよう
にリテーナ67が配設される。このリテーナ67は、金属ま
たはプラスチック製で、円筒状に成形され、かつ、ロー
ラー8を回転自在に保持するスリット状の隙間が設けら
れている。さらに、ローラー8は、中心軸を、外輪7と
内軸6の中心軸に対して傾斜させる姿勢で転動面10、10
間に配設されている。内軸6と外輪7との各転動面10の
形成、ローラー8の保持態様およびそれらの作用は、従
来のものと異なるところはない(図19、図21参
照)。
【0070】ドラッグ機構5は、図8〜図12に図示さ
れている。図8は、前記のとおり、ドラッグ機構5の縦
断面図、図9は、図8のIX−IX線矢視断面図、図1
0は、図8の右側面図、図11は、図8の左側面図、図
12は、図8の部分拡大図である。
【0071】図8に図示されるように、ドラッグ機構5
は、その内軸6が回転軸12と一体構造とされ、その外輪
7が連結リング19に、これらが相対的に回転しないよう
に(一体的に回転するように)、鋼球18を介して連結さ
れている。この連結構造について、さらに詳細に説明す
ると、連結リング19の外周面と外輪7の図8において右
方端側の連結筒部21の内周面とに軸方向に対をなす連結
溝22、22が複数対設けられ、連結リング19が連結筒部21
内に挿入され、これらの対の連結溝22、22間に、両連結
溝22、22に跨がるようにして、鋼球18が配設される。こ
れにより、外輪7と連結リング19とが相対的に回転しな
いように、かつ、軸方向には相対的に移動可能に連結さ
れる。
【0072】連結リング19は、2個のベアリング20、20
を介して回転軸12に回転自在に軸受され、その図8にお
いて右方端側は、六角頭部19a (図10参照)とされて
いて、スプール1の六角凹部1a (図5参照)と係合し
合うようにされている。このようにして、外輪7がスプ
ール1に連結される。比較的小型の2個のベアリング2
0、20が使用されることにより、回転軸12に対する連結
リング19の支持の安定化が図られている。
【0073】周方向に間隔をおいて形成された複数対の
連結溝22、22の各対間には、図12により良く図示され
ているように、ドラッグ解放時、外輪7を内軸6から離
反させる弾発手段をなすコイルスプリング62を収容する
対の凹溝63、63が、連結リング19の外周面と外輪7の連
結筒部21の内周面とにそれぞれ形成されている。これに
より、ドラッグ解放時には、外輪7が内軸6から離反さ
せられるので、ローラー8が転動面10、10を押す力が消
失されて、スプール1は自由に回転することができる。
【0074】外輪7の外面には、連結リング19の図8に
おいて左方端部にまで跨がって、ケーシング61が嵌着さ
れている。このケーシング61の外周面には、環状で薄板
状の放熱フィン32が一体に加工形成されている。放熱フ
ィン32は、その長さ方向(周方向)の複数個所に切欠き
32a が形成されている。これにより、外輪7の回転時、
空気が攪拌されるので、放熱効果を促進することができ
る。放熱フィン32は、螺旋状に形成されてもよい。
【0075】連結リング19の外周面とケーシング61の内
周面との間および外輪7の外周面とケーシング61の内周
面との間には、ローラー8の転動部に供給されている潤
滑油が漏れるのを防止するためのOリング68、68がそれ
ぞれ介装されている。また、連結リング19の内周面と回
転軸12の外周面との間および外輪7の図8において左端
部の内周面と回転軸12の外周面との間にも、同様の目的
のためのVパッキンであるシールリング23、23がそれぞ
れ介装されている。シールリング23には、Vパッキンに
代えて、オイルシールやOリングも使用することができ
る。
【0076】これらのOリング68、68、シールリング2
3、23により液封され、外輪7、ケーシング61、連結リ
ング19、回転軸12、内軸6により囲まれて形成される潤
滑油の収容室Eには、ローラー8の転動部を潤滑するた
めの潤滑油が収容されている。この潤滑油は、内軸6に
設けられた複数の通孔69を通り、複数のローラー8の間
を縫って外輪7と内軸6との間を抜ける循環路を、ロー
ラー8の自転および公転運動に伴って生起されるポンプ
作用により、循環する。通孔69は、内軸6の中心軸方向
に指向し、円周方向に間隔を置いて、かつ、両端が開放
するようにして、内軸6に形成されている。潤滑油は、
この循環路を循環する間に、ローラー8の転動部におい
てローラー8が転動面10、10と摩擦接触して摺動するこ
とにより発生する熱を運び去り、この熱が収容室Eを囲
む周壁部、特に外輪7およびケーシング61の放熱フィン
32から大気中に放散されるのを促す。ローラー8の転動
部は、このような潤滑油の循環により、軸方向および周
方向に均一に冷却される。
【0077】外輪7を軸方向に押圧するトルク調整部9
は、図5および図8に図示されるように、スラストベア
リング25を介して外輪7を軸方向に向けて押圧する押圧
リング26と、この押圧リング26の側面を押圧するリング
バネ27と、軸方向には移動できるが、回転不能にサイド
カバー17に固定することができるナット部材28と、この
ナット部材28の中心に設けられている雌ねじ孔にねじ込
まれているねじ部材29と、このねじ部材29にねじ止めさ
れて一体に連結され、このねじ部材29を回転させること
ができる操作部材をなすドラッグレバー30(図1、図
3、図5参照)とを備えている。ドラッグレバー30は、
サイドカバー17の外側に設けられる。ねじ部材29は、中
央に貫通孔を有し、回転軸12の外周面とサイドカバー17
の中央円孔との間に軸方向に移動不能に、かつ、これら
に対して相対的に回動自在に貫挿されている。ねじ部材
29と回転軸12との間には、ベアリング31が介装されてい
る。
【0078】ドラッグレバー30は、外輪7と内軸6との
スリップトルクが急激に増大する方向への回動を一旦停
止させることができるストッパー手段70を備えている
(図3、図13参照)。図13は、図3および図5にお
いて、ドラッグレバー30とねじ部材29との結合を解い
て、ドラッグレバー30をねじ部材29およびサイドカバー
17から分離させて、これを裏返して見た裏面図、図14
は、ドラッグレバー30を分離して見たドラッグ機構5側
サイドカバー17の正面図である。
【0079】図3および図13に図示されるように、こ
のストッパー手段70は、ドラッグレバー30の操作部(操
作用摘み部)30a に添設される操作部70a を有し、ドラ
ッグレバー30を回動操作しながら、その直ぐ近傍で、こ
のストッパー手段70の操作部70a を操作することができ
る。
【0080】ドラッグレバー30がねじ部材29と一体に連
結された状態においては、ドラッグレバー30の外周環状
突壁30b は、サイドカバー17の内周環状突壁17a に丁度
嵌合する。そして、ドラッグレバー30は、サイドカバー
17とのこの嵌合部において、内周環状突壁17a にガイド
されながら回動することができる。ドラッグレバー30の
この回動により、ねじ部材29が回転して、ねじ部材29と
ナット部材28とのねじ結合を介して、ナット部材28が軸
方向に移動する。
【0081】ドラッグレバー30の外周環状突壁30b は、
L字状ストッパー手段70が支軸70bの回りに回動する範
囲において切り欠かれている。サイドカバー17の内周環
状突壁17a は、ドラッグレバー30の回動により外輪7と
内軸6とのスリップトルクが急激に増大するに至る直前
のドラッグレバー30の回動位置Fまでの所定領域におい
て、その外径が小さくなるように切り欠かれている。
【0082】ストッパー手段70の操作部70a と反対側の
先端部70c は、ドラッグレバー30がサイドカバー17の内
周環状突壁17a にガイドされながら回動するとき、内周
環状突壁17a のこの切欠き部17b に乗っかり、この切欠
き部17b の面上を滑りながら移動することができる。そ
して、ドラッグレバー30が回動位置Fまで回動したと
き、先端部70c は回動位置Fにおける遮壁17c に衝突す
る。このようにして、ドラッグレバー30の、外輪7と内
軸6とのスリップトルクが急激に増大する方向への回動
が一旦停止させられる。
【0083】外輪7と内軸6とのスリップトルクをさら
に大きくする必要がある場合には、ドラッグレバー30の
操作部30a を握る手の指をストッパー手段70の操作部70
a に引っ掛け、スプリング71の弾発力に抗して図13に
おいて反時計方向、図3において時計方向に回転させれ
ば、先端部70c は遮壁17c を乗り越えることができる。
これにより、ドラッグレバー30は、回動位置Fを越えて
さらに回動することができる。
【0084】ナット部材28は、回転不能にサイドカバー
17に固定されていて、ドラッグレバー30が回動されたと
き、ねじ部材29とのねじ結合を介して軸方向に移動して
リングバネ27を弾発するが、ナット部材28のサイドカバ
ー17に対する固定位置は、調整軸部材66をサイドカバー
17の外側から回動操作することにより、調整することが
できるようにされている。これにより、ドラッグ荷重の
初期設定値を補正することができる。
【0085】このために、ナット部材28の外周には歯車
64が形成され、この歯車64と噛み合う歯車65を先端に有
する調整軸部材66がサイドカバー17を貫通して取り付け
られている。図6により良く図示されているように、こ
の調整軸部材66の歯車65は、平常時にはサイドカバー17
に取り付けられたストッパー歯車73とも噛み合ってい
て、平常時、調整軸部材66は静止している。この状態に
おいて、調整軸部材66の外方端部の摘み部72を掴んで、
弾発手段(スプリング)74の弾発力に抗して調整軸部材
66を引き抜くと、調整軸部材66の歯車65とストッパー歯
車73との噛合がはずれる。そして、調整軸部材66の歯車
65は、ナット部材28の歯車64とのみ噛み合うようにな
る。したがって、この状態において、調整軸部材66の摘
み部72を掴んで調整軸部材66を所望量回動させれば、ナ
ット部材28を所望量回動させて、その軸方向位置を調整
することができる。調整軸部材66の摘み部72を離すと、
調整軸部材66の歯車65は、弾発手段74の弾発力によりス
トッパー歯車73の中に飛び込んで、これと噛み合い、平
常状態に戻る。
【0086】駆動手段40のハンドル11は、入力軸75の外
方端部に形成された雄ねじ75a (図7参照)にねじ結合
により嵌着されている。ハンドル11をスプール1に釣糸
を巻き取る方向に回転させるとき、このねじ結合は締ま
る。ハンドル11を反対の方向に回転させるとき、一方向
クラッチ13の作用により回転軸12が逆転しないので、こ
のねじ結合は緩む。そこで、このねじ結合を解いて、プ
レイヤに適したリーチを持ったハンドルに容易に交換す
ることができ、また、両軸受型リールの不使用時(保
管、移動時等)には、全体装置をコンパクトにすること
ができる。
【0087】入力軸75の雄ねじ75a は、図7に図示され
ているように、そのねじピッチが比較的大きめに形成さ
れている。このようにすると、ハンドル11の雌ねじを入
力軸75の雄ねじ75a に締め込むときの締まり過ぎを防止
することができる。また、この大きめのねじピッチのね
じ溝内にグリースを十分に充填して、ハンドルの脱着を
容易にすることができる。
【0088】ハンドル11の雌ねじと入力軸75の雄ねじ75
a には、SUS材料が使用されるが、このように同材料
が使用される場合には、これらの雌雄ねじ部に焼き付き
を起こし易いので、これらの雌雄ねじ部にそれぞれ固体
皮膜潤滑剤をコーティング処理する。また、入力軸75の
雄ねじ75a には、ねじ部座面75b が設けられていて、面
当たりでハンドル11の雌ねじを固定するので、必要以上
の雌ねじの雄ねじ部75a への食い込みが防止されてい
る。この座面75b にも、雌雄ねじ部と同様の固体皮膜潤
滑剤がコーティング処理される。
【0089】ハンドル11と入力軸75との結合は、ねじ結
合に依らずに、セレーション結合とされてもよい。セレ
ーション結合とされる場合、コスト面でやや不利になる
が、ハンドル11の脱着作業をより簡単に行なうことがで
きる。
【0090】一方向クラッチ13には、バックラッシのほ
とんどないものが使用されている。このため、魚がヒッ
トして、釣糸が繰り出される瞬間においても、釣糸に衝
撃が加わるようなことがない。
【0091】この構造のトルク調整部9は、次のような
動作をして、外輪7を軸方向に押圧する押圧力を調整す
る。 外部からの操作により、ドラッグレバー30が回転し
て、これに連結されたネジ部材29が回転する。 ネジ部材29が回転すると、これにねじ込まれたナッ
ト部材28が軸方向に移動する。 ナット部材28が軸方向に移動すると、リングバネ27
が押圧リング26を押圧する力が変化する。図8におい
て、ナット部材28が右に移動すると、リングバネ27はよ
り強く押圧リング26を押圧する。 押圧リング26が強く押圧されると、外輪7はスラス
トベアリング25を介して矢印Dで示す方向に強く押圧さ
れるようになる。 外輪7の矢印D方向への押圧力が増加すると、内軸
6に対する外輪7の回転トルクが大きくなる。言い換え
ると、釣糸がスプール1を逆転させる逆転トルクが大き
く調整される。
【0092】図8に図示されるドラッグ機構5は、以上
のようにしてドラッグレバー30によりリングバネ27を軸
方向に移動させて、スプール1が釣糸により逆転される
逆転トルクを自由に調整することができる。このドラッ
グ機構5は、その内軸6が回転軸12に、その外輪7がス
プール1に、それぞれ連結されているが、本願の発明の
両軸受型リールは、内軸をスプールに、外輪を回転軸
に、それぞれ連結するように改変することもできるのは
言うまでもない。
【0093】本願の発明の両軸受型リールは、従来の両
軸受型リールと同様に、外輪7と内軸6の熱膨張を有効
に利用して、釣糸に作用する最大テンションの変動を防
止する。すなわち、外輪7と内軸6とに同じ材質の金属
が使用されているので、図22に図示されるように、釣
糸の繰り出し量が増加して、スプールの巻き径が小さく
なるにしたがって、釣糸のテンションでスプール1を逆
転させる逆転トルクが次第に小さくなる。したがって、
図24に図示されるような逆転トルクの急激な変動を阻
止することはできるが、釣糸の繰り出し量が多くなる
と、逆転トルクが小さくなってしまう特性がある。
【0094】そこで、本実施形態においては、外輪7を
放熱フィン32により強制的に冷却するとともに、内軸6
に複数の通孔69を形成して、ローラー8の転動部を潤滑
する潤滑油の循環路を形成し、この潤滑油の循環路を巡
る循環により、ローラー8の転動部において発生する熱
の放散を促進することによって、この特性をさらに最適
値に調整している。
【0095】放熱フィン32は、釣糸によりスプール1が
逆転されたときに発生する熱を外輪7から有効に放散す
る。本実施形態においては、外輪7の外面に嵌着された
ケーシング61の外周面に放熱フィン32が一体に形成され
ているが、この外輪7とケーシング61とは、一体に形成
されてもよい。放熱フィン32により外輪7を冷却するド
ラッグ機構5は、放熱フィン32でもって外輪7の熱膨張
を少なく調整する。外輪7の熱膨張を少なくすると、釣
糸がスプール1から繰り出されたときに、釣糸のテンシ
ョンが必要以上に低下するのを阻止することができる。
つまり、図22において、テンションカーブの右側の低
下を少なくすることができる。
【0096】ローラー8の転動部を潤滑するための潤滑
油の循環は、ローラー8の転動部において発生する熱を
運び去り、この熱が収容室Eを囲む周壁部、特に外輪7
およびケーシング61の放熱フィン32から大気中に放散さ
れるのを促進するので、前記のような、図22のテンシ
ョンカーブの右側の低下を少なくする効果をさらに高め
ることができる。図15は、このようにして得られた本
実施形態における両軸受型リールの釣糸の繰り出し量に
対する釣糸のテンションカーブを示しており、この図か
ら明らかなように、釣糸のテンションカーブを理想的に
均一化することができる特徴がある。
【0097】図15の釣糸のテンションカーブを、従来
の、外輪7に内軸6よりも熱膨張の少ない金属を使用し
た図23の釣糸のテンションカーブと比較すると、図2
3の釣糸のテンションカーブにおいては、釣糸を長く引
き出して巻き径が小さくなった時の釣り糸のテンション
の右上がり傾向および釣糸を長く引き出して巻き径が非
常に小さくなった時の釣り糸のテンションの極大化傾向
が見られたが、図15の釣糸のテンションカーブにおい
ては、このような傾向が完全に解消されている。のみな
らず、釣糸を長く引き出す過程において散見された無視
することができない瞬時瞬時の釣り糸のテンションの変
動も、大きく平滑化されている。なお、図15は、図2
3の釣糸の繰り出し時間の倍の時間釣糸を繰り出した時
に得られた実験結果を示すグラフである。
【0098】以上のとおり、本実施形態における両軸受
型リールは、外輪7に放熱フィン32を設けて冷却し、さ
らに、ローラー8の転動部を潤滑するための潤滑油の循
環路を形成することによって、釣糸のテンションカーブ
を理想的な特性にできる特徴がある。放熱フィン32の面
積と潤滑油の材質は、釣糸のテンションカーブが平坦に
なるように最適に選択され、設計される。
【0099】なお、本実施形態における両軸受型リール
において、43は駆動手段40に備えられ、歯車群41の歯車
の噛合の切り換えを行なう調節摘みである(図1、図
2、図5参照)。また、76はクリックであって(図3、
図5参照)、その内部の棒状体76a が弾発手段76b によ
り弾発されて、棒状体76a の先端がスプール1の図5に
おいて左側の環状端面に周方向に等間隔に形成された小
さい凹部(図示されず)に出入することができるように
されており、これにより、スプール1が回転するとき、
カチッカチッという音が発せられるので、スプール1の
回転動作と回転量のおおよそを把握することができるよ
うにされている。
【0100】本実施形態における両軸受型リールは、前
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
ることができる。釣糸を巻き取るスプール1と、スプー
ル1に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用するとス
リップしてスプール1を回転させるドラッグ機構5とを
有し、前記ドラッグ機構5は、外輪7および内軸6と、
外輪7と内軸6との間に転動できるように配設された複
数のローラー8と、外輪7と内軸6とを相対的に軸方向
に移動可能に押圧するトルク調整部9とを備え、外輪7
と内軸6とは、それらの外周面および内周面であるロー
ラー8の転動面10、10をテーパー面としており、これら
テーパー状の転動面10、10の間に複数のローラー8が転
動自在に配設されており、ローラー8は、中心軸を、外
輪7と内軸6の中心軸に対して傾斜させる姿勢で転動面
10、10の間に配設されており、トルク調整部9が外輪7
と内軸6とを相対的に軸方向に移動可能に押圧すること
により、外輪7と内軸6とのスリップトルクが調整さ
れ、スプール1に巻かれた釣糸に一定以上のテンション
が作用すると、外輪7と内軸6とがスリップして、スプ
ール1が回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように
構成されてなる両軸受型リールにおいて、潤滑油の循環
路が、複数のローラー8の間を縫って、外輪7と内軸6
との間と内軸6に形成された複数の通孔69とを巡るよう
にして形成されている。
【0101】この結果、釣糸がスプール1から繰り出さ
れて、ローラー8が転動面10に押圧され、外輪7と内軸
6とが加熱されるドラッグ機構5の発熱状態において
も、ローラー8の自転および公転に伴うポンプ作用によ
り、潤滑油が複数のローラー8の間を縫って、外輪7と
内軸6との間を抜け、さらに、内軸6に形成された複数
の通孔69を巡るようにして循環するので、外輪7と内軸
6とが一様に冷却されて、外輪7の外表面からの放熱を
促進することができる。これにより、外輪7と内軸6と
の熱膨張が抑制され、外輪7と内軸6とに同一材料が使
用される場合であっても、特に外輪7の熱膨張が抑制さ
れるので、釣糸の繰り出し量が多くなって釣糸の巻き径
が小さくなっても、スプール1の逆転トルクおよび釣糸
に作用するテンションが小さくなってしまうのを効果的
に防止して、釣り糸のテンション変動を均一化に近づけ
ることができる。そして、これにより、大型魚に釣糸が
切られないようにし、しかも、大型魚に必要以上に釣糸
が引き出されることがないようにして、大型魚を効率よ
く引き寄せ、確実に回収することができる。
【0102】また、潤滑油の循環により、外輪7と内軸
6とが一様に冷却されるので、ローラー8の転動がスム
ーズに行なわれるようになり、従来の両軸受型リールと
比較すると、瞬時瞬時の釣り糸のテンション変動を微小
化することができて、両軸受型リールの作動を円滑化す
ることができる。また、釣糸の耐久性を向上させること
ができる。さらに、内軸6に形成された複数の通孔69に
より、内軸6および両軸受型リール全体を軽量化するこ
とができる。
【0103】また、外輪7に嵌着されるケーシング61が
放熱フィン32を備え、該放熱フィン32からの放熱により
外輪7を冷却して、スプール1から釣糸が繰り出される
ドラッグ機構5の発熱状態において、外輪7の熱膨張を
抑制するようにされているので、スプール1から釣糸が
繰り出されるドラッグ機構5の発熱状態において、外輪
7の熱膨張がさらに抑制されて、釣糸の繰り出し量が多
くなって釣糸の巻き径が小さくなっても、スプール1の
逆転トルクおよび釣糸に作用するテンションが小さくな
ってしまうのをさらに効果的に防止して、釣り糸のテン
ション変動を均一化することができる。
【0104】さらに、放熱フィン32は、環状もしくは螺
旋状の薄板フィンとされ、その長さ方向の複数個所に切
欠きが形成されており、外輪7が回転することにより、
放熱フィン32の切欠きが空気を攪拌するので、外輪7の
冷却効果を向上させることができ、前記のような効果を
さらに高めることができる。
【0105】また、本実施形態における両軸受型リール
においては、ドラッグ解放時、外輪7を内軸6から離反
させる手段である弾発手段をなす複数のコイルスプリン
グ62が設けられているので、ドラッグ解放時、確実にフ
リースプールの状態にすることができ、ドラッグを掛け
ない状態において、確実に抵抗なく釣糸を繰り出すこと
ができるので、ふかし釣りを容易に実行することができ
る。
【0106】しかも、このコイルスプリング62は、次の
ようにして配置されている。すなわち、連結リング19と
外輪7の連結筒部21とが、連結リング19の外周面と連結
筒部21の内周面とにそれぞれ形成された複数の連結溝2
2、22のうち対をなす連結溝22、22間に配設された鋼球1
8を介して回転方向には一体的に回転し、中心軸方向に
は相対的に移動可能に連結され、コイルスプリング62を
収容する連結リング19の凹溝63と連結筒部21の凹溝63と
の対が、連結溝22、22の各対に周方向に隣接するように
して設けられている。
【0107】この結果、離反させる手段(凹溝63、63、
コイルスプリング62)を、外輪7と連結リング19とを回
転方向には一体的に回転し中心軸方向には相対的に移動
可能に連結する手段(連結溝22、22、鋼球18)ととも
に、空きスペースを利用し、最少のスペースにより、潤
滑油の循環路の形成の邪魔にならないようにして、合理
的なレイアウトでドラッグ機構5の内部に取り込むこと
ができ、しかも、それらの構成を簡単化することができ
る。
【0108】また、連結リング19と外輪7とに跨がっ
て、ケーシング61が嵌着されているので、ドラッグ機構
5の密閉化が容易になり、ドラッグ機構5の内部を海水
や異物の侵入から防いで、両軸受型リールの耐久性を向
上させることができる。
【0109】さらに、本実施形態における両軸受型リー
ルにおいて、トルク調整部9は、サイドカバー17の外側
に設けられるドラッグレバー30と、ドラッグレバー30と
一体に連結されてサイドカバー17に相対的に回動自在に
貫挿されるねじ部材29と、サイドカバー17の内側に設け
られてねじ部材29とねじ結合して回転不能に固定するこ
とができるようにされたナット部材28と、ナット部材28
の軸方向移動を弾発手段を介して外輪7に伝達する伝達
手段とからなり、ドラッグレバー30は、外輪7と内軸6
とのスリップトルクが急激に増大する方向への回動を一
旦停止させることができるストッパー手段70を備えてい
る。
【0110】この結果、このストッパー手段70により、
ドラッグレバー30が不意に多く回動されるようなことが
防がれるので、釣糸に衝撃的なテンションが作用するこ
とがなく、これが作用することに起因して生ずる釣糸の
切断を効果的に防ぐことができる。
【0111】また、このストッパー手段70は、ドラッグ
レバー30の操作部に添設される操作部を有し、ドラッグ
レバー30を回動操作しながら、その直ぐ近傍でストッパ
ー手段70の操作部を操作することができるようにされて
いるので、ストッパー手段70の操作がきわめて容易であ
る。
【0112】さらにまた、ナット部材28の外周に歯車64
が形成され、該歯車64と噛み合う歯車65を先端に有する
調整軸部材66がサイドカバー17を貫通して取り付けら
れ、該調整軸部材66をサイドカバー17の外側から回動操
作してナット部材28の軸方向位置を調整することによ
り、ドラッグ荷重を補正することができるようにされて
いるので、調整軸部材66を回動操作して、ドラッグ荷重
の初期設定値を補正(プリセット)するなどにより、ド
ラッグ荷重を広範囲に、きめ細かく調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1〜12に記載された発明の一実
施形態における両軸受型リールの正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図1の両軸受型リールの本体枠の斜視図であ
る。
【図5】図2のV1 −V1 線矢視部分断面図およびハン
ドル部のV2 −V2 線矢視断面図、図3のV3 −V3
矢視部分断面図およびクリック部のV4 −V4 線矢視断
面図を重ね合わせて示した合成図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】ハンドル取付け部の入力軸の雄ねじ部の詳細図
である。
【図8】ドラッグ機構5の縦断面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図8の右側面図である。
【図11】図8の左側面図である。
【図12】図8の部分拡大図である。
【図13】ドラッグレバーの裏面図である。
【図14】ドラッグレバーを分離して見たドラッグ機構
側サイドカバーの正面図である。
【図15】図1の両軸受型リールの釣糸の繰り出し量と
釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図16】従来の両軸受型リールの縦断面図である。
【図17】他の従来の両軸受型リールの正面図である。
【図18】図17の部分縦断面図である。
【図19】図17の両軸受型リールのドラッグ機構の縦
断面図である。
【図20】図17の両軸受型リールの断面構造の模式図
である。
【図21】ドラッグ機構の動作原理を示す説明図であ
る。
【図22】従来の両軸受型リールの釣糸の繰り出し量と
釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図23】他の従来の両軸受型リールの釣糸の繰り出し
量と釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図24】さらに他の従来の両軸受型リールの釣糸の繰
り出し量と釣糸のテンションとの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…スプール、1a …六角凹部、5…ドラッグ機構、6
…内軸、7…外輪、8…ローラー、9…トルク調整部、
10…転動面、11…ハンドル、12…回転軸、13…一方向ク
ラッチ、14…本体枠、15…サイドフレーム、16…連結ロ
ッド、17…サイドカバー、17a …内周環状突壁、17b …
切欠き部、17c …遮壁、18…鋼球、19…連結リング、19
a …六角頭部、20…ベアリング、21…連結筒部、22…連
結溝、23…シールリング、25…スラストベアリング、26
…押圧リング、27…リングバネ、28…ナット部材、29…
ねじ部材、30…操作部材(ドラッグレバー)、30a …操
作部、30b …外周環状突壁、31…ベアリング、32…放熱
フィン、32a …切欠き、40…駆動手段、41…ギヤ部(歯
車群)、42…副サイドカバー、43…調節摘み、50…釣り
竿、60…スリップトルク形成部、61…ケーシング、62…
コイルスプリング、63…凹溝、64…歯車、65…歯車、66
…調整軸部材、67…リテーナ、68…Oリング、69…通
孔、70…ストッパー手段、70a …操作部、70b …支軸、
70c …先端部、71…スプリング、72…摘み部、73…スト
ッパー歯車、74…弾発手段、75…入力軸、75a …雄ね
じ、75b …ねじ部座面、76…クリック、76a …棒状体、
76b …弾発手段、E…潤滑油収容室。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月29日(2000.9.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】この結果、ドラッグ解放時、確実にフリー
スプールの状態にすることができ、ドラッグを掛けない
状態において、確実に抵抗なく釣糸を繰り出すことがで
きるので、ふかし釣り(撒き餌をしながら浮子を潮の流
れにまかせて流し、釣る方法)を容易に実行することが
できる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記
    スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンションが作
    用するとスリップして前記スプール(1)を回転させる
    ドラッグ機構(5)とを有し、 前記ドラッグ機構(5)は、外輪(7)および内軸
    (6)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転
    動できるように配設された複数のローラー(8)と、前
    記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移
    動可能に押圧するトルク調整部(9)とを備え、 前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの外周面
    および内周面である前記ローラー(8)の転動面(1
    0)、(10)をテーパー面としており、これらテーパー
    状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動自在に配設されており、前記ローラー
    (8)は、中心軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)
    の中心軸に対して傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、
    (10)の間に配設されており、 前記トルク調整部(9)が前記外輪(7)と前記内軸
    (6)とを相対的に軸方向に移動可能に押圧することに
    より、前記外輪(7)と前記内軸(6)とのスリップト
    ルクが調整され、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に
    一定以上のテンションが作用すると、前記外輪(7)と
    前記内軸(6)とがスリップして、前記スプール(1)
    が回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成さ
    れてなる両軸受型リールにおいて、 複数の前記ローラー(8)の間を縫って、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)との間を抜ける潤滑油の循環路
    が形成されたことを特徴とする両軸受型リール。
  2. 【請求項2】 前記内軸(6)に、前記内軸(6)の中
    心軸方向に指向し、円周方向に間隔を置いて、両端が開
    放された複数の通孔(69)が形成され、 前記潤滑油の循環路が、前記外輪(7)と前記内軸
    (6)との間と前記通孔(69)とを巡るようにして形成
    されたことを特徴とする請求項1記載の両軸受型リー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記外輪(7)が放熱フィン(32)を備
    え、前記放熱フィン(32)により前記外輪(7)を冷却
    して、前記スプール(1)から釣糸が繰り出される前記
    ドラッグ機構(5)の発熱状態において、前記外輪
    (7)の熱膨張を抑制するようにされたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の両軸受型リール。
  4. 【請求項4】 前記放熱フィン(32)は、環状もしくは
    螺旋状の薄板フィンとされ、その長さ方向の複数個所に
    切欠きが形成されたことを特徴とする請求項3記載の両
    軸受型リール。
  5. 【請求項5】 釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記
    スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンションが作
    用するとスリップして前記スプール(1)を回転させる
    ドラッグ機構(5)とを有し、 前記ドラッグ機構(5)は、外輪(7)および内軸
    (6)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転
    動できるように配設された複数のローラー(8)と、前
    記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移
    動可能に押圧するトルク調整部(9)とを備え、 前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの外周面
    および内周面である前記ローラー(8)の転動面(1
    0)、(10)をテーパー面としており、これらテーパー
    状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動自在に配設されており、前記ローラー
    (8)は、中心軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)
    の中心軸に対して傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、
    (10)の間に配設されており、 前記トルク調整部(9)が前記外輪(7)と前記内軸
    (6)とを相対的に軸方向に移動可能に押圧することに
    より、前記外輪(7)と前記内軸(6)とのスリップト
    ルクが調整され、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に
    一定以上のテンションが作用すると、前記外輪(7)と
    前記内軸(6)とがスリップして、前記スプール(1)
    が回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成さ
    れてなる両軸受型リールにおいて、 ドラッグ解放時、前記外輪(7)を前記内軸(6)から
    離反させる手段が設けられたことを特徴とする両軸受型
    リール。
  6. 【請求項6】 前記外輪(7)は、回転方向には前記外
    輪(7)と一体的に回転し中心軸方向には前記外輪
    (7)と相対的に移動可能に連結される連結リング(1
    9)を介して前記スプール(1)に連結され、 前記離反させる手段は、前記外輪(7)を前記連結リン
    グ(19)に対して弾発する手段(62)から構成されたこ
    とを特徴とする請求項5記載の両軸受型リール。
  7. 【請求項7】 前記連結リング(19)と前記外輪(7)
    の連結筒部(21)とが、前記連結リング(19)の外周面
    と前記連結筒部(21)の内周面とにそれぞれ形成された
    複数の連結溝(22)、(22)のうち対をなす連結溝(2
    2)、(22)間に配設された鋼球(18)を介して回転方
    向に一体的に回転するように連結され、前記弾発する手
    段(62)を収容する前記連結リング(19)の凹溝(63)
    と前記連結筒(21)の凹溝(63)との対が、前記連結溝
    (22)、(22)の各対に周方向に隣接して設けられたこ
    とを特徴とする請求項6記載の両軸受型リール。
  8. 【請求項8】 前記連結リング(19)と前記外輪(7)
    とに跨がって、ケーシング(61)が嵌着されたことを特
    徴とする請求項6または請求項7記載の両軸受型リー
    ル。
  9. 【請求項9】 前記ケーシング(61)が放熱フィン(3
    2)を備え、前記放熱フィン(32)により前記外輪
    (7)を冷却して、前記スプール(1)から釣糸が繰り
    出される前記ドラッグ機構(5)の発熱状態において、
    前記外輪(7)の熱膨張を抑制するようにされたことを
    特徴とする請求項8記載の両軸受型リール。
  10. 【請求項10】 釣糸を巻き取るスプール(1)と、前
    記スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンションが
    作用するとスリップして前記スプール(1)を回転させ
    るドラッグ機構(5)とを有し、 前記ドラッグ機構(5)は、外輪(7)および内軸
    (6)と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転
    動できるように配設された複数のローラー(8)と、前
    記外輪(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移
    動可能に押圧するトルク調整部(9)とを備え、 前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの外周面
    および内周面である前記ローラー(8)の転動面(1
    0)、(10)をテーパー面としており、これらテーパー
    状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動自在に配設されており、前記ローラー
    (8)は、中心軸を、前記外輪(7)と前記内軸(6)
    の中心軸に対して傾斜させる姿勢で前記転動面(10)、
    (10)の間に配設されており、 前記トルク調整部(9)が前記外輪(7)と前記内軸
    (6)とを相対的に軸方向に移動可能に押圧することに
    より、前記外輪(7)と前記内軸(6)とのスリップト
    ルクが調整され、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に
    一定以上のテンションが作用すると、前記外輪(7)と
    前記内軸(6)とがスリップして、前記スプール(1)
    が回転して、巻かれた釣糸が繰り出されるように構成さ
    れてなる両軸受型リールにおいて、 前記トルク調整部(9)は、サイドカバー(17)の外側
    に設けられるドラッグレバー(30)と、前記ドラッグレ
    バー(30)と一体に連結されて前記サイドカバー(17)
    に相対的に回動自在に貫挿されるねじ部材(29)と、前
    記サイドカバー(17)の内側に設けられて前記ねじ部材
    (29)とねじ結合して回転不能に固定することができよ
    うにされたナット部材(28)と、前記ナット部材(28)
    の軸方向移動を弾発手段を介して前記外輪(7)に伝達
    する伝達手段とからなり、 前記ドラッグレバー(30)は、前記外輪(7)と前記内
    軸(6)とのスリップトルクが急激に増大する方向への
    回動を一旦停止させることができるストッパー手段(7
    0)を備えたことを特徴とする両軸受型リール。
  11. 【請求項11】 前記ストッパー手段(70)は、前記ド
    ラッグレバー(30)の操作部に添設される操作部を有
    し、前記ドラッグレバー(30)を回動操作しながら、そ
    の直ぐ近傍で前記ストッパー手段(70)の操作部を操作
    することができるようにされたことを特徴とする請求項
    10記載の両軸受型リール。
  12. 【請求項12】 前記ナット部材(28)の外周に歯車
    (64)が形成され、前記歯車(64)と噛み合う歯車(6
    5)を先端に有する調整軸部材(66)が前記サイドカバ
    ー(17)を貫通して取り付けられ、前記調整軸部材(6
    6)を前記サイドカバー(17)の外側から回動操作し
    て、前記ナット部材(28)の軸方向位置を調整すること
    により、ドラッグ荷重を補正することができるようにさ
    れたことを特徴とする請求項10または請求項11記載
    の両軸受型リール。
JP32661799A 1999-11-17 1999-11-17 両軸受型リール Pending JP2001136878A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32661799A JP2001136878A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 両軸受型リール
US09/692,163 US6511007B1 (en) 1999-11-17 2000-10-20 Double-bearing type reel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32661799A JP2001136878A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 両軸受型リール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001136878A true JP2001136878A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18189814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32661799A Pending JP2001136878A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 両軸受型リール

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6511007B1 (ja)
JP (1) JP2001136878A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101185510B1 (ko) 2004-12-27 2012-09-24 가부시키가이샤 시마노 드래그 조작 부재의 장착 구조
CN111642473A (zh) * 2020-06-15 2020-09-11 刘华军 带液力式刹车结构的渔轮

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE521249C2 (sv) * 2001-02-01 2003-10-14 Skf Ab Fiskerulle
US20050191788A1 (en) * 2001-02-15 2005-09-01 Integral Technologies, Inc. Low cost magnetic brakes and motion control devices manufactured from conductive loaded resin-based materials
SG121857A1 (en) * 2003-01-06 2006-05-26 Shimano Kk Braking device for a dual bearing reel
JP4451773B2 (ja) * 2004-12-27 2010-04-14 株式会社シマノ 両軸受リールのワンウェイクラッチ
US9523462B2 (en) * 2014-05-15 2016-12-20 Andritz Inc. Adjustment housing assembly and monitoring and support system for a rotary feeder in a cellulose chip feeding system for a continuous digester
KR101697222B1 (ko) * 2014-10-22 2017-01-17 유한책임회사 도요엔지니어링 스플 잠금용 스냅버튼을 구비한 낚시릴
CN113892436B (zh) * 2021-09-30 2023-04-21 巴雅尔图 一种自动化投喂装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1199405A (en) * 1966-07-14 1970-07-22 Hyman Policansky Improvements in Fishing Reels.
JPS6238536A (ja) 1985-08-13 1987-02-19 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2938966B2 (ja) * 1990-11-21 1999-08-25 テイエチケー株式会社 ころがり軸受クラッチ
US5411218A (en) * 1992-07-02 1995-05-02 Daiwa Seiko, Inc. Bearing type drag mechanism for fishing reel
JP2835583B2 (ja) 1995-02-10 1998-12-14 株式会社ケン・マツウラレーシングサービス 両軸受型リール
JP3443483B2 (ja) * 1995-06-12 2003-09-02 株式会社荏原製作所 転がり軸受クラッチ
JPH08338503A (ja) * 1995-06-12 1996-12-24 Ebara Corp 動力伝達装置
US5560562A (en) * 1995-06-26 1996-10-01 Hartmann; Dirck T. Fishing reel with a three speed planetary drive and drag control
JP2000186752A (ja) * 1998-12-22 2000-07-04 Kenji Mimura 回転摩擦装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101185510B1 (ko) 2004-12-27 2012-09-24 가부시키가이샤 시마노 드래그 조작 부재의 장착 구조
CN111642473A (zh) * 2020-06-15 2020-09-11 刘华军 带液力式刹车结构的渔轮
CN111642473B (zh) * 2020-06-15 2022-05-03 威海良美精密机械有限公司 带液力式刹车结构的渔轮

Also Published As

Publication number Publication date
US6511007B1 (en) 2003-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7614576B2 (en) Spool for spinning reel
US6851638B2 (en) Rotation support structure for dual-bearing reel
US8746603B2 (en) One-way clutch for fishing reel
US6598819B2 (en) Spinning-reel spool
US6073871A (en) Large arbor fly fishing reel with drag isolated conical drag and reversible clutch
US7191969B2 (en) Fishing reel
US8066216B2 (en) Dual-bearing reel lever drag mechanism
JP2001136878A (ja) 両軸受型リール
US5915639A (en) Large arbor fly fishing reel and drag system
TW513282B (en) Component assembly
US7464890B2 (en) Fly fishing reel
US6053445A (en) Fly fishing reel with isolated conical drag
US6530535B2 (en) Fishing reel
US5411218A (en) Bearing type drag mechanism for fishing reel
JP2002125542A (ja) 両軸受型リール
JP2002125541A (ja) 両軸受型リール
JP2835583B2 (ja) 両軸受型リール
JP2006333705A (ja) スピニングリール
JP2613187B2 (ja) 両軸受型リール
JP3882019B2 (ja) 釣り用リールのドラグ機構
JP3961690B2 (ja) 両軸受リールのドラグ機構
US5645238A (en) Fishing reel
US11122787B2 (en) Fishing reel
JP2003250406A (ja) 魚釣用両軸受型リール
JP3502276B2 (ja) 魚釣用リ−ル

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040407