JP2001136140A - マルチキャリア伝送送受信システム - Google Patents

マルチキャリア伝送送受信システム

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JP2001136140A
JP2001136140A JP27202099A JP27202099A JP2001136140A JP 2001136140 A JP2001136140 A JP 2001136140A JP 27202099 A JP27202099 A JP 27202099A JP 27202099 A JP27202099 A JP 27202099A JP 2001136140 A JP2001136140 A JP 2001136140A
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Japan
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signal
frequency
transmission
symbol
time
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JP27202099A
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Katsumi Takaoka
勝美 高岡
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Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 複数の送信システムと1台以上の受信システ
ムとで構成されるマルチキャリア伝送システムであっ
て、帯域当りの電力を小さく保持しつつ必要とする大き
な伝送レートを得る。 【解決手段】 周波数系列上に印加された信号を直交す
る時系列の信号に変換するNポイントのIFFT手段1
1と、Nポイントの時系列信号であるシンボル信号列を
直交変調する手段12と、デジタル信号の時系列信号を
アナログ信号に変換するD/A変換手段13と、アナロ
グ時系列信号を、伝送帯域周波数へ変換する周波数変換
手段14とを備え、IFFT手段への情報信号の割り当
てには、周波数系列上Mポイント一定間隔で間欠的に信
号を印加するものであり、情報信号を1つのチャンネル
とし、空いた帯域に同様にMポイント一定間隔で間欠的
に印加する信号を他のチャンネルとしてMチャンネルの
送信を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の送信システムと
1台以上の受信システムとで構成されるマルチキャリア
伝送システムに係り、複数の送信システムが所定の帯域
を有して、複数の直交するキャリアを用いて情報を伝送
する方式に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチキャリア伝送方式として、OFD
M方式が注目を集めている。OFDM方式は、直交する
複数のキャリアを用いてデジタル情報を伝送する、周波
数分割多重のデジタル変調方式であり、マルチパスに強
く、他の伝送系に妨害を与えにくく、妨害を受けにく
い、周波数利用効率が比較的高いなどの特徴を有してお
り、近年、移動体デジタル音声放送やデジタルテレビ放
送に適した変調方式として実用化が進められている。複
数のキャリアは送信側において逆フーリエ変換を行うI
FFT回路を用いて生成することが出来、受信において
はフーリエ変換を行うFFT回路により搬送波を分離す
ることが出来る。このFFT回路の実装化技術の進歩に
よりOFDM伝送方式が現実のものになりつつある。
【0003】複数の送信システムと1台以上の受信シス
テムとで構成されるOFDM伝送方式を用いたマルチキ
ャリア伝送システムの従来例を図10に示す。図10で
は3チャンネル構成を例に挙げる。送信システムでは各
チャンネルの信号を、IFFT回路11,31,41に
周波数割り当てを行い、逆フーリエ変換を行う。逆フー
リエ変換されて出力された時系列の信号について直交変
調回路12、32,42において、直交変調を行い、O
FDM信号を生成する。
【0004】そのOFDM信号を周波数変換回路14
A,34,44によって周波数変換を行い、所望の帯域
へアップコンバートし伝送する。このとき、各チャンネ
ルは所定の伝送帯域51,52,53を有し、周波数変
換回路14A,34,44によって行われる周波数変換
の際の周波数はf1、f2、f3となっており、いずれ
のチャンネルも重なることなく伝送帯域に変換される。
【0005】図10の受信システムでは、受信された信
号を周波数変換回路54,55,56によって、周波数
f1、f2、f3を用いて中間周波数にダウンコンバー
トを行う。そして、スイッチ57によって所望するチャ
ンネルを選択し、直交復調回路22により直交変換を行
い、復調後の信号をFFT回路24へ時系列割り当てを
行った後、フーリエ変換を行い、周波数系列の情報信号
を得る。
【0006】図13にOFDM伝送を用いた、マルチキ
ャリア伝送送受信システムの従来例を示す。図13に示
したマルチキャリア送信システムにおいて、情報信号を
IFFT回路11に周波数割り当てを行い、逆フーリエ
変換を行う。逆フーリエ変換されて出力された時系列の
信号について直交変調回路12において、直交変調を行
い、OFDM信号を生成する。
【0007】そのOFDM信号を周波数変換回路14A
によって中心周波数f1の周波数変換を行い、所望の帯
域へアップコンバートして伝送する。周波数変換により
伝送帯域にアップコンバートされた情報信号は伝送帯域
(中心周波数f1)51のような矩形のスペクトラムを
有して伝送される。
【0008】図13に示したマルチキャリア受信システ
ムでは、受信された信号を周波数変換回路54によっ
て、周波数f1を用いて中間周波数にダウンコンバート
を行う。そして、直交復調回路22により直交変換を行
い、復調後の信号をFFT回路24へ供給して時系列割
り当てを行った後、フーリエ変換を行い、周波数系列の
情報信号を得る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】送信システムが複数存
在するマルチキャリア伝送システムを想定した場合、各
送信システムは、チャンネルとして割り当てられた所定
の帯域を対象として変調を行い、所望の伝送帯域に信号
をのせ伝送を行う。その為、一般に複数の帯域の信号を
伝送するためには、帯域毎の個別の変調回路を用いて行
うことになり、コスト的に不利になる。また、所定の帯
域をチャンネル毎に割り当てるが、伝送帯域中におい
て、特定周波数へ妨害が生じた場合、ある特定チャンネ
ルへダメージが大きくなるということも起こり得る。
【0010】無線技術や無線機器の発達に伴い、使用出
来る周波数帯域も制限され、極度の周波数不足を招くと
同時に、無線機器が他の機器に与える影響も問題となっ
てきている。よって、周波数の使いまわしが可能な、比
較的ローカルなエリアでの伝送システム、つまり、他の
機器へ与える干渉が小さく出来るような微弱電波を用い
た伝送システムは有意である。
【0011】しかし、微弱無線伝送を想定した場合、伝
送帯域内において、伝送するキャリアをチャンネル毎に
まとめて配置した場合、各チャンネルについて所定帯域
内の送信電力が集中してしまい、微弱無線電波の規定を
満足するために送信電力を抑える必要があり、所望する
伝送距離を満たすことが出来なくなる。そこで、本発明
では、伝送信号を広帯域に分散して伝送する方式を提案
する。しかし、その場合には、OFDM伝送における信
号処理に対する負担がかなり大きくなってしまう。つま
り、FFTのポイント数が非常に大きくなり、なんらか
の処理軽減が必要となる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、マルチキャリア伝送送信システムにお
いて、周波数系列上に印加された信号を直交する時系列
の信号に変換するためのNポイントのIFFT手段と、
IFFT手段により得られるNポイントの時系列信号で
あるシンボル信号列を直交変調する直交変調手段と、直
交変調手段により出力されるデジタル信号の時系列信号
をアナログに変換するD/A変換手段と、D/A変換手
段からのアナログ時系列信号を、伝送帯域周波数へ変換
する周波数変換手段とを備えるものであって、IFFT
手段への情報信号の割り当てには、周波数系列上Mポイ
ント一定間隔で間欠的に信号を印加するものてあり、そ
の情報信号を1つのチャンネルとし、間欠的に印加され
空いた帯域に同様にMポイント一定間隔で間欠的に印加
する信号を他のチャンネルとしてMチャンネル構成を可
能とすることを特徴とするマルチキャリア伝送送信シス
テムを提供する。
【0013】上記のチャンネル構成をとる、マルチキャ
リア伝送送信システムを用いて各チャンネルの送信を行
うものとし、そのとき、マルチキャリア伝送送信システ
ムに対するマルチキャリア伝送受信システムにおいて、
時系列の直交するマルチキャリア信号を伝送帯域から中
間周波数にダウンコンバートを行う、周波数変換手段
と、周波数変換手段で用いる周波数を、シンボル時間相
当のシンボル周波数fsymの単位で、制御出来るPLL手
段と、周波数変換手段により得られるアナログ時系列の
信号をデジタルに変換するA/D変換手段と、A/D変
換手段より得られるデジタルの時系列信号を直交復調す
る直交復調手段と、直交復調手段より出力される前記N
ポイントのシンボル信号列をM分割して加算を行う分割
加算手段と、分割加算手段より得られるN/Mポイント
の時系列信号を、周波数系列に変換するためのN/Mポ
イントのFFT手段を備え、マルチキャリア伝送送信シ
ステムから間欠的に配置され送信される直交マルチキャ
リア信号であるチャンネル信号を復調することを特徴と
する、マルチキャリア伝送受信システムを提供する。
【0014】さらに、上記のマルチキャリア伝送送信シ
ステムを複数で構成するものであって、それぞれのマル
チキャリア伝送送信システムから、所定のチャンネルを
使用して情報を送信するものとし、そのとき、それぞれ
のマルチキャリア伝送送信システムの、シンボル信号列
を、送出するタイミングを合わせて送信するシンボル同
期手段を備え、上記のマルチキャリア伝送受信システム
を1台もしくはそれ以上で構成し、所望のチャンネルを
復調することを特徴とするマルチキャリア伝送システム
を提供する。
【0015】( 作 用 )送信システムのIFFT手
段において情報信号を間欠的に印加する為、生成された
直交マルチキャリア信号は間欠的に配置される。その信
号を一つのチャンネルとする。他の送信システムにおい
ては、空いた帯域に同様に間欠的に配置する信号を他の
チャンネルとして、複数のチャンネルを構成する。よっ
て複数の送信機においてIFFT手段への割り当てを除
く回路を共通に出来る。つまりコスト的に優れる。受信
システムにおいて、Nポイントのシンボル信号列をM分
割して加算する分割加算処理を行うことで、Mポイント
おきのキャリアを抽出して、N/Mポイントのシンボル
信号列を生成出来る。これによりFFTの処理を軽減出
来る。伝送帯域内において、間欠的にチャンネルの信号
を配置するため、特定の帯域に周波数妨害があっても、
特定のチャンネルのみ致命的な劣化を起こすことがな
く、複数のチャンネルに劣化が分散され緩和される。
【0016】複数の送信システムと1台の受信システム
でシステムを構成した場合、シンボル同期手段により複
数の送信システムからのシンボル信号列送信のタイミン
グを合わせるが、送信システムの設置場所によっては受
信システムに到達するまでの距離が異なり、シンボル間
干渉を引き起こすが、ガードインターバルを設けること
で、その等価的なマルチパスを吸収することが出来る。
所定帯域内における帯域幅内送信電力を所定値に押さ
え、微弱無線電波のように制限される既定値を守りつ
つ、希望する伝送レートの信号を所定の距離伝送するこ
とが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】(請求項1に相当)本発明のマル
チキャリア伝送送信システムの一実施例について図1を
用いて以下に説明する。図10の従来例の送信システム
と同一構成要素には同一番号を付してある。図10の従
来例に対し、図1の実施例では、構成するチャンネルの
信号帯域を所定の帯域に区切って伝送するのではなく、
間欠的に信号を配置し、伝送帯域内に各チャンネルの信
号を分散させて、変調を行う。
【0018】図1の送信システムにおいて、入力される
情報信号をIFFT回路11に、周波数割り当てを行い
Nポイントの逆フーリエ変換を行う。このとき、Nポイ
ントにおいて、基底周波数、0,M,2M,3M…pM(ただし、M
はチャンネル数 、pはN/M未満の整数)に一定間隔で間欠
的に情報信号の割り当てを行う。このように割り当てた
信号をチャンネル1とする。このチャンネル1に対し逆
フーリエ変換を行った信号は図3に示すように直交するN
/M波のキャリアがMポイント間隔で配置された状態とな
る。
【0019】また、周波数割当てにおいて、基底周波
数、1,M+1,2M+1,3M+1…pM+1(ただしpはN/M未満の整数)
に一定間隔で間欠的に情報信号を割り当てた状態をチャ
ンネル2とし、同様に、基底周波数、2,M+2,2M+2,3M+2
…pM+2(ただしpはN/Mの整数)に一定間隔で間欠的に情報
信号を割り当てた状態をチャンネル3とする。
【0020】このように、各チャンネルの情報信号を一
定間隔で間欠的に、しかも、他のチャンネルと重なるこ
となく、IFFTへの割り当てを行う。このとき、Mポ
イント間隔で割り当てることで、Mチャンネルのチャン
ネル構成を実現出来る。IFFT回路11により変換さ
れ出力される時系列のシンボル信号列を、分周回路17
Aから与えられるサンプリングクロックfsbの一定速度
で連続して、直交変調回路12に送る。
【0021】IFFT回路11により出力されたNポイ
ントのシンボル信号列を、直交変調回路12により、直
交変調を行う。直交変調回路12では、分周回路17か
ら与えられるサンプリングクロックfscの速度で直交変
調を行い、変調信号列を出力する。直交変調は、位相が
90°異なるcos波とsin波を、IFFT回路11より出
力される直交する2つのシンボル信号列にそれぞれ乗算
して、その2系列を加算することにより行われる。
【0022】例としては、cos波、sin波の代表的な4点
のサンプリング点(1,0,-1,0)を、1サンプル点に対し
て乗算して、4Nポイントのシンボル信号列を生成す
る。そのため、サンプリングクロックfscは、サンプリ
ングクロックfsbの4倍の速度となる。この直交変調に
より、伝送信号は、fsc/4を中心周波数とする中間周波
数にアップコンバートされる。もちろん、このデジタル
直交変調における直交波のサンプリング点、乗算する周
期はシステム設計上適したパラメータとしてよい。
【0023】直交変調回路12より出力された変調信号
列を、D/A変換回路13により、デジタル信号からア
ナログ信号に変換する。D/A変換回路13に入力され
るサンプリングクロックfsdは、通常、直交変調回路1
2に入力されるサンプリングクロックfscと同一のクロ
ックが入力される。
【0024】D/A変換回路13により、アナログ信号
に変換された時系列信号を、周波数変換回路14Aによ
り、周波数変換を行い、伝送周波数帯域にアップコンバ
ートを行う。周波数変換に用いられる周波数faは、PL
L回路18によって与えられるものであり、PLL回路
18では、分周回路17Aにより与えられるクロックfs
eを基準に、周波数変換に用いられる周波数faを生成す
る。
【0025】周波数変換回路14Aにより、周波数faで
周波数変換された信号は、中間周波数がfsc/4であった
ならば、中心周波数をfa+fsc/4とする伝送周波数帯域に
アップコンバートされる。アップコンバートされた信号
は、BPF15Aにより帯域制限を行い、送信される。
それぞれの回路に供給されるサンプリングクロックfsb,
fsc,fsd,fseは、分周回路17Aに与えられる、マスタ
ークロック発生器16Aのマスタークロックfckを分周
して生成する。
【0026】IFFT回路11においてMポイント間隔
で間欠的に信号を配置することでMチャンネルの構成が
可能であり、このときM台の送信システムを用いて各チ
ャンネル信号の伝送を考える。各チャンネルの信号につ
いてIFFT回路11に印加する基底周波数をずらした
ことにより、周波数変換回路14Aに使用する周波数fa
を共通に出来、その周波数を用いて各チャンネルの信号
を伝送帯域にアップコンバートすることが出来る。この
とき伝送帯域上、各チャンネルの信号は、間欠的に、か
つ重なることなく入れ子状に配置された状態となる。
【0027】この周波数配置の様子を図4に示す。図4
においてはM=8としたときの例をあげている。図4(a)
は、8台の送信システムにより送信される各チャンネル
の伝送信号を示している。共通の周波数faを用いて周波
数変換を行うことで、中間周波数がfsc/4であるとき、
中心周波数をfa+fsc/4として、各チャンネルの信号は1
キャリア分ずれた周波数に配置される。
【0028】そして、伝送帯域においては、これら8台
の送信システムのチャンネル信号は、図4(b)に示され
るように、中心周波数をfa+fsc/4として、直交するキャ
リアが隙間なく配置された状態で伝送されることにな
る。
【0029】(請求項2に相当)図1のマルチキャリア伝
送送信システムに対するマルチキャリア伝送受信システ
ムについて、図2を用いて以下に説明する。図10の従
来例の受信システムと同一構成要素には同一番号を付し
てある。図10の従来例に対し、図2の実施例では、構
成するチャンネルの信号帯域を所定の帯域に区切って伝
送するのではなく、伝送帯域内に間欠的に配置された各
チャンネルの信号の復調を行う。
【0030】受信システムにおいて、アンテナを介して
受信された信号を、BPF15Bによって、帯域制限を
行い、周波数変換回路14Bへ出力する。この周波数変
換回路14Bでは、周波数変換を行い、送信システムと
同一の中間周波数帯へダウンコンバートを行う。
【0031】周波数変換に用いられる周波数fcは、PL
L回路25によって与えられるものであり、PLL回路
25では、分周回路17Bにより与えられるクロックfs
eを基に、fcを生成するものである。このとき、PLL
回路25は、送信システムにおけるシンボル信号列の出
力時間であるシンボル時間相当のシンボル周波数fsymの
単位で、制御出来るものである。シンボル周波数fsym
は、IFFT回路11により、出力される1シンボル期
間の逆数であり、次式で表される。
【0032】 fsym = fsb/N (1)
【0033】よって、周波数変換に用いるfcは、送信シ
ステムの周波数変換回路14Aにおける周波数faを用い
て、次式で表される。ただし、rは0〜M-1までの整数と
する。
【0034】 fc = fa+r×fsym (2)
【0035】周波数変換回路14Bにより、周波数fcで
周波数変換された信号は、中心周波数をfsc/4とする中
間周波数帯域にダウンコンバートされる。
【0036】このとき、送信システムでは、図4に示す
ように中間周波数fsc/4に対してチャンネル毎に、1キャ
リアずつシフトした状態であるが、rの値を選択するこ
とで、所望するチャンネル信号を、図5に示すように、
中間周波数fsc/4に合わせることが出来る。例えば、r
=2として、(2)式で表せる周波数を用いて周波数変
換を行うことで、チャンネル3の信号を、図5のように
ダウンコンバートすることが出来る。
【0037】周波数変換された時系列のアナログ信号
を、A/D変換回路21において、デジタル信号へ変換
を行う。このときのサンプリングクロックは、送信シス
テムに対するものとし、中間周波数がfsc/4であるなら
ば、fscでサンプリングを行い、1シンボル期間あたり4*
Nポイントのデジタル信号列を出力する。
【0038】デジタル信号に変換されたシンボル信号
を、サンプリングクロックfscで直交復調回路22に入
力し、直交復調を行う。直交復調回路22においても、
送信システムに対応させて、周波数fsc/4のcos波とsin
波をそれぞれ乗算することにより、直交する2系列の時
系列信号であるベースバンド信号が得られる。
【0039】実際の処理では、シンボル信号列の各ポイ
ントに、cos波,sin波の代表的なサンプリングポイント
(1,0,-1,0)を順次乗算した後、積分を行い、1シンボル
期間にNポイントのシンボル信号列を出力する。直交復
調回路22により出力されたNポイントのシンボル信号
列を、サンプリングクロックfscの1/4の速度fsbで分割
加算回路23に取りこみ、分割加算処理を行う。
【0040】図6に示すように、この分割加算処理は、
入力されたシンボル信号列をM分割して、和を取るもの
である。図6ではM=8の時を示す。この処理によりシン
ボル信号列はN/Mポイントの信号列に変換され出力され
る。
【0041】分割加算回路23により出力されるN/M
ポイントの信号列を、サンプリングクロックfsaでFF
T回路24に入力を行い、N/Mポイントのフーリエ変
換を行う。FFT回路24によりフーリエ変換されたN
/Mポイントの周波数系列の情報信号が出力される。
【0042】分割加算回路23によるシンボル信号のス
ペクトルの様子を図7に示す。図7(a)は分割加算回路
23に入力されるシンボル信号列のスペクトルを示して
おり、ベースバンド上にMキャリア間隔で間欠的に配置
されたチャンネル信号が存在する。この信号列を分割加
算回路23によりM分割して和をとると、基底周波数0,
M,2M,3M…pm(ただしpはN/M未満の整数)の成分は、1/8倍
の周期0,1,2,3…pに変換され、図7(b)のように、本来
間欠に配置されたN/M波のキャリアが隙間なく連続し
て配置される。
【0043】図8を用いて分散加算処理によるキャリア
の様子を具体的に説明する。この図はM=8の時を示す。
分割加算回路23に入力されるシンボル信号列はNポイ
ントで、クロックfsbでサンプリングされる。このシン
ボル信号列をスペクトルで見ると、図8(a)のように
表され、キャリアの占有帯域をfcw1、キャリア間隔をfc
s1とすると、それぞれ次式で表される。
【0044】 fcw1 = 2fsb/N (3) fcs1 = Mfsb/N (4)
【0045】つぎに、分割加算回路23により、分割加
算処理を行い、N/Mポイントの信号列に変換し、これ
をFFT回路24において、クロックfsaでサンプリン
グを行う。このときのシンボル信号列をスペクトルで見
ると、図8(b)のように表され、キャリアの占有帯域を
fcw2、キャリア間隔をfcs2とすると、それぞれ次式で表
される。
【0046】 fcw2 = 2Mfsa/N (5) fcs2 = Mfsa/N (6)
【0047】ここで、分割加算回路23のサンプリング
クロックfsbと、 FFT回路34のサンプリングクロッ
クfsaが次式の関係を有するとき(請求項3に相当)
【0048】 fsa×M = fsb (7)
【0049】つまり、この式は分割加算回路23がNポ
イントのシンボル信号列を入力するシンボル時間とFF
T回路24がN/Mポイントのシンボル信号列を入力す
る時間が等しいことを示すものであり、この(7)式を
(3)式に代入すると、下記の(8)が成立し、また、
(7)式を(4)式に代入すると、下記の(9)が成立
する。
【0050】 fcw1 = fcw2 (8) fcs1 = M×fcs2 (9)
【0051】すなわち、これは、分割加算回路23及び
FFT回路24に入力されるシンボル信号列において、
キャリアの占有帯域が等しく、分割加算回路23によ
り、キャリアの間隔が1/Mに収縮する。
【0052】このとき、分割加算回路23により、基底
周波数0,M,2M,3M…pm(ただしpはN/M未満の整数)を抽出
することが出来るが、図7(a)で示される点線に相当
するチャンネル以外の信号については、この分割加算処
理により相殺され、信号成分はなくなるので問題はな
い。
【0053】また、サンプリングクロックが(7)式の
関係にあるとき、分割加算回路23、FFT回路24の
信号列の流れは、一定速度で連続的であるが、(7)式
の関係を満たさず、不連続で一定速度でないときや、出
力速度を任意にする場合には、分割加算回路23の前段
もしくは後段にバッファを備えて構成すればよい(図示
せず)。
【0054】(請求項6,7,8に相当)前記したよう
に、受信システムにおいて複数のチャンネルを受信する
には、各送信システムにおいて、伝送信号の送信の際
に、つぎの条件を満たす必要がある。第1に、各送信シ
ステムから単位時間当たりに送出されるシンボル信号列
それぞれの長さは、等しくなければならない。
【0055】つまり、シンボルレートを一定に保持する
必要があり、各送信システムのシンボル周波数fsymは同
じでなければならない。シンボル周波数fsymが同じでな
いと、受信システムにおいて、各チャンネルのFFTウ
インドウの長さが異なるために正しくフーリエ変換を行
うことが出来なくなる。
【0056】第2に、それぞれのマルチキャリア送信伝
送システムのIFFT回路11におけるNポイントのシ
ンボル信号列を送出するタイミングを合わせて送信する
必要がある。
【0057】各送信システムから送信されるシンボル信
号列のタイミングが一致していないと、それらの受信シ
ステムにおいて、FFTを行うためのウインドウを切り
出した際に、シンボル信号列のつなぎ目が、そのウイン
ドウ内に存在することになり、シンボル間干渉を引き起
こし、劣化を招くことになる。
【0058】そのために、本願発明はシンボル同期手段
を備えるようにした。複数送信システム間のシンボル同
期を取る方法については、例えば、マルチキャリア伝送
受信システムから、シンボル同期用信号を、全てのマル
チキャリア伝送送信システムに向けて送信し、マルチキ
ャリア伝送送信システムでは、シンボル同期用信号を基
に、送出するタイミングを合わせてシンボル信号列を送
信する方法や、マルチキャリア伝送送信システムの特定
の一台から、シンボル同期用信号を他のマルチキャリア
伝送送信システムに向けて送信し、マルチキャリア伝送
送信システムにおいて、シンボル同期用信号を基に、送
出するタイミングを合わせてシンボル信号列を送信する
方法が考えられる。
【0059】図9に後者の方法による実施例を示す。チ
ャンネル1の信号を送信するマルチキャリア伝送送信シ
ステム10内にシンボル同期信号発生装置20を備え、
その発生装置20から送信システム間のシンボル信号列
の送信タイミングを合わせる信号を、他のマルチキャリ
ア伝送送信システム30,40に向けて送信すると共
に、IFFT回路11にもその信号を送る。
【0060】マルチキャリア伝送送信システム30,4
0ではそのシンボル同期用信号を受け取り、それぞれの
IFFT回路31,41に送る。全てのマルチキャリア
伝送送信システム10,30,40において、そのシン
ボル同期信号を基にタイミングを合わせ、IFFT回路
11,31,41によりシンボル信号列を生成すること
でシンボル信号列送信のタイミングを合わせることが出
来る。
【0061】なお、シンボル同期信号をIFFT回路1
1,31,41に送り生成のタイミングを合わせるので
はなく、IFFTよりも後段にバッフアを設け、そのバ
ッファからのシンボル信号列の出力のタイミングを合わ
せてもよい。シンボル同期信号発生装置から送信するシ
ンボル同期信号は、無線、有線どちらでもよい。
【0062】シンボル同期については、送信システム間
だけでなく、実際は受信システムにおいても必要とな
る。これは、受信システムのFFT回路24においてF
FTウインドウを切り出すポイントを決定する時に必要
となる。従って、シンボル同期信号発生装置20からの
シンボル同期信号を受信システムで受け取りシンボル同
期を行ってもよい。
【0063】また、シンボル同期手段により複数の送信
システムからのシンボル信号列のタイミングを合わせる
が、送信システムの設置個所によっては受信システムに
到達するまでの距離が異なり、シンボル信号列の到着時
間に差が生ずる。
【0064】しかし、本来OFDM伝送方式はシンボル
信号に加えてガードインターバルと呼ばれる期間を設け
ることでマルチパスに対処出来る方式であるので、本発
明においても、複数の送信システムから受信システム距
離の差も考慮したガードインターバルを設けることで、
その等価的なマルチパスを吸収することが出来る。
【0065】各チャンネルに対して、伝送帯域内におい
て一定期間で間欠的に信号を配置することで、送信電波
のエネルギー集中をなくすことが出来る。つまり、これ
は微弱電波に適したチャンネル構成となっている。これ
は、本発明の信号を微弱電波として伝送することを想定
した場合、微弱電波としての法規定等を守りつつ、広帯
域な伝送帯域を用いて大きな情報量の信号を伝送するこ
とが出来る。
【0066】本発明のマルチキャリア伝送送信システム
の他の実施例(請求項9に相当)について、以下に図1
と共に説明する。図13の従来例の送信システムと同一
構成要素には同一番号を付してある。図13の従来例の
所定の伝送帯域内に連続的に信号を配置して伝送を行う
ものであるのに対し、図1の実施例のものでは、所定の
伝送帯域内に間欠的に信号を配置して、伝送を行うもの
である。
【0067】図1に示される本発明のマルチキャリア送
信システムの実施例は、IFFT回路11、直交変調回
路12、D/A変換回路13、周波数変換回路14A、
BPF15A、マスタークロック発生回路16A、分周
回路17A、及びPLL回路18Aより構成されてい
る。
【0068】図1のマルチキャリア送信システムにおい
て、入力される情報信号をIFFT回路11に、周波数
割り当てを行いNポイントの逆フーリエ変換をサンプリ
ングクロックfsbで行う。IFFT手段11への情報信
号の割り当ては、周波数系列上Mポイント一定間隔で間
欠的に信号を印加する。よって、Nポイントにおいて、
基底周波数、0,M,2M,3M…pM( ただしpはN/M未満
の整数)に一定間隔で間欠的に情報信号の割当てを行
う。このように割り当てられた情報信号に対しIFFT
回路11によって逆フーリエ変換を行った信号は、直交
するN/M波のキャリアが間欠的に配置された状態とな
る。
【0069】IFFT回路11により変換され出力され
る時系列のシンボル信号列を、分周回路17Aから与え
られるサンプリングクロックfsbの一定速度で連続し
て、直交変調回路12に送る。IFFT回路11により
出力されたNポイントのシンボル信号列を、直交変調回
路12により、直交変調を行う。
【0070】直交変調回路12では、分周回路17Aか
ら与えられるサンプリングクロックfscの速度で直交変
調を行い、変調信号列を出力する。直交変調は、位相が
90°異なるcos波とsin波を、IFFT回路11より
出力される直交する2つのシンボル信号列にそれぞれ乗
算して、その2系列を加算することにより行われる。
【0071】例としては、cos波、sin波の代表的な4点
のサンプリング点(1,0,-1,0)を、1サンプル点に対し
て乗算して、4×Nポイントのシンボル信号列を生成す
る。そのため、サンプリングクロックfscは、サンプリ
ングクロックfsbの4倍の速度となる。
【0072】この直交変調により、伝送信号は、fsc/
4を中心周波数とする中間周波数にアップコンバートさ
れる。もちろん、このデジタル直交変調における直交波
のサンプリング点、乗算する周期はシステム設計上適し
たパラメータでよい。
【0073】直交変調回路12より出力された変調信号
列を、D/A変換回路13により、デジタル信号からア
ナログ信号に変換する。D/A変換回路13に入力され
るサンプリングクロックfsdは、通常、直交変調回路1
2に入力されるサンプリングクロックfscと同一のクロ
ックが入力される。
【0074】D/A変換回路13により、アナログ信号
に変換された時系列信号を、周波数変換回路14Aによ
り、周波数変換を行い、伝送周波数帯域にアップコンバ
ートを行う。周波数変換に用いられる周波数fcは、PL
L回路18Aによって与えられるものであり、PLL回
路18Aでは、分周回路17Aにより与えられるクロッ
クfseを基に、周波数fcを生成する。
【0075】周波数変換回路14Aにより、周波数fcで
周波数変換された信号は、中間周波数がfsc/4であっ
たならば、中心周波数をfc+fsc/4とする伝送周波数
帯域にアップコンバートされる。アップコンバートされ
た信号は、BPF15Aにより帯域制限を行い、アンテ
ナを介して送信される。
【0076】それぞれの送信各回路に供給されるサンプ
リングクロックfsb,fsc,fsd,fseは、分周回路17Aに
与えられるマスタークロック発生回路16Aのマスター
クロックfckを分周してそれぞれ生成するものである。
【0077】つぎに、上記で説明した図1のマルチキャ
リア伝送送信システム(請求項9に相当)に対する、マ
ルチキャリア伝送受信システム(請求項10に相当)に
ついて、以下に図11と共に説明する。図13の従来例
の受信システムと同一構成要素には同一番号を付してあ
る。
【0078】図13の従来例の連続して配置され伝送さ
れた信号の復調に対し、図11の実施例は、所定の伝送
帯域内に間欠的に配置され伝送された信号の復調を行う
ものである。
【0079】図11に示される本発明のマルチキャリア
受信システムの実施例は、BPF15B、周波数変換回
路14B、マスタークロック発生回路16B、分周回路
17B、PLL回路18B、A/D変換回路21、直交
復調回路22、信号抽出回路23C、及びFFT回路2
4より構成されている。
【0080】マルチキャリア受信システムにおいて、ア
ンテナを介して受信された信号を、BPF15Bによっ
て、帯域制限を行い、周波数変換回路14Bへと出力す
る。周波数変換回路14Bでは、周波数変換を行い、送
信システムと同一の中間周波数帯へとダウンコンバート
を行う。周波数変換に用いられる周波数fcは、PLL回
路18Bによって与えられるものであり、PLL回路1
8Bでは、分周回路17Bにより与えられるクロックfs
eを基に、fcを生成するものである。
【0081】周波数変換回路14Bにより、周波数fcで
周波数変換された信号は、中心周波数をfsc/4とする
中間周波数帯域にダウンコンバートされる。周波数変換
された時系列のアナログ信号を、A/D変換回路21に
おいて、デジタル信号へ変換を行う。このときのサンプ
リングクロックfsdは、送信システムに対するものと
し、中間周波数がfsc/4であるならば、fscでサンプリ
ングを行い、1シンボル期間あたり4×Nポイントのデ
ジタル信号列を出力する。
【0082】デジタル信号に変換されたシンボル信号
を、サンプリングクロックfscで直交復調回路22に入
力し、直交復調を行う。直交復調回路22においても、
送信システムに対応させて、周波数fsc/4のcos波とsi
n波をそれぞれ乗算することにより、直交する2系列の
時系列信号であるベースバンド信号が得られる。実際の
処理では、シンボル信号列の各ポイントに、cos波、si
n波の代表的なサンプリングポイント(1,0,−1,
0)を順次乗算した後、積分を行い、1シンボル期間に
Nポイントのシンボル信号列を出力する。
【0083】直交復調回路22により出力されたNポイ
ントのシンボル信号列を、サンプリングクロックfscの
1/4の速度のサンプリングクロックfsbで信号抽出回
路23に取り込み、信号抽出処理を行う。
【0084】この信号抽出処理は、図12に示されるよ
うに、入力されたNポイントのシンボル信号列におい
て、任意の位置からN/Mポイントの信号列を抽出する
ものである。信号抽出回路23により出力されるN/M
ポイントの信号列を、サンプリングクロックfsaでFF
T回路24に入力を行い、N/Mポイントのフーリエ変
換を行う。
【0085】FFT回路24によりフーリエ変換された
N/Mポイントの周波数系列の情報信号が出力される。
信号抽出回路23によるシンボル信号のスペクトルの様
子を図7に示す。図7(a)は信号抽出回路23に入力さ
れるシンボル信号列のスペクトルを示しており、図中、
太線で示されるように、ベースバンド上にMキャリア間
隔で間欠的に配置された情報信号が存在する。
【0086】この信号列を信号抽出回路23Cにより、
Nポイントシンボル信号列の任意の位置からN/Mポイ
ントを抽出すると、基底周波数0,M,2M,3M…pM(ただ
しpはN/M未満の整数)の成分は、1/8倍の周期0,1,
2,3…pに変換され、図7(b)に示されるように、本来間
欠に配置されたN/M波のキャリアが、隙間なく連続し
て配置される。
【0087】図8を用いて以下に具体的に説明する。こ
の図はM=8の場合を示す。信号抽出回路23に入力さ
れるシンボル信号列はNポイントで、クロックfsbでサ
ンプリングされる。このシンボル信号列をスペクトルで
見ると、図8(a)のように表され、キャリアの占有帯
域をfcw1、キャリア間隔をfcs1とすると、それぞれ次式
(11)、(12)で表される。
【0088】 fcw1 = 2×fsb/N (11) fcs1 = M×fsb/N (12)
【0089】つぎに、信号抽出回路23により、信号抽
出処理を行い、N/Mポイントの信号列を抽出し、これ
をつぎのFFT回路24において、クロックfsaでサン
プリングを行う。このときのシンボル信号列をスペクト
ルで見ると、図8(b)のように表され、キャリアの占有
帯域をfcw2、キャリア間隔をfcs2とすると、それぞれ次
式(13)、 (14)で表される。
【0090】 fcw2 = 2M×fsa/N (13) fcs2 = M×fsa/N (14)
【0091】ここで、信号抽出回路23のサンプリング
クロックfsbと、FFT回路24のサンプリングクロッ
クfsaが次式(15)の関係を有するとき
【0092】 fsa×M = fsb (15)
【0093】つまり、この式は信号抽出回路23がNポ
イントのシンボル信号列を入力するシンボル時間とFF
T回路24がN/Mポイントのシンボル信号列を入力す
る時間が等しいことを示すものであり、この(15)式
を(11)式に代入すると、
【0094】 fcw1 = fcw2 (16)
【0095】が成立し、また、(15)式を(12)式
に代入すると、次式(17)が成立する。
【0096】 fcs1 = M×fcs2 (17)
【0097】これは、信号抽出回路23及びFFT回路
24に入力されるシンボル信号列において、キャリアの
占有帯域が等しく、信号抽出回路23により、キャリア
の間隔が1/Mに収縮することを意味する。
【0098】このことは、つまり、信号抽出回路23に
より、送信側において基底周波数0,M,2M,3M…pMに
割り当てられた信号のみを抽出することが可能であるこ
とを意味する。また、サンプリングクロックが(15)
式の関係にあるとき、信号抽出回路23、FFT回路2
4の信号列の流れは、一定速度で連続的であるが、(1
5)式の関係を満たさず、不連続で一定速度でないとき
や、出力速度を任意にする場合には、信号抽出回路23
の前段もしくは後段にバッファ(図示せず)を備えて構
成してもよい。
【0099】信号抽出回路23において、Nポイントの
信号列のうち、N/Mポイントの信号列の抽出は、任意
の位置から実施して構わない。このことにより、本来O
FDM伝送においては、シンボル同期は高い精度を要求
するものであるが、本発明ではシンボル信号列の任意の
位置から一部分を抽出して用いるため、ある程度、抽出
位置にマージンを取ることで、シンボル同期に対する要
求精度を低く設定出来る。
【0100】また、OFDM伝送では、ガードインター
バルという冗長な信号列を、シンボル信号列毎に付加す
ることにより、マルチパス波によるシンボル間干渉を避
けることが出来る。これについても、N/Mポイント抽
出においてシンボル信号列の先頭から十分なマージンを
取ることで、ガードインターバルそのものを付加しなく
てもシンボル間干渉を回避することが出来る。
【0101】情報信号を、伝送帯域内において一定間隔
で間欠的に信号を配置することで、送信電波のエネルギ
ー集中をなくすことが出来る。つまり、これは微弱電波
に適したチャンネル構成となっている。これにより、本
発明の信号を微弱電波として伝送することを想定した場
合、微弱電波としての規定を守りつつ、広帯域な伝送帯
域を用いて大きな情報量の信号を伝送することが出来
る。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、本発明
は、受信システムにおいて、中間周波数へダウンコンバ
ートする際の周波数変換において、シンボル周波数間隔
で異なる周波数を用いて変換を行い、また、直交復調後
のNポイントのシンボル信号列をM分割して加算して、
N/Mポイントの信号列を生成することにより、任意の
位置のMポイント間隔のキャリアのみを抽出することが
出来、所望のチャンネル信号のみを抽出することが出来
る。
【0103】従来はNポイントのFFTを行う必要があ
ったが、分割加算手段により出力されるシンボル信号列
はN/Mポイントであるため、N/MポイントのFFT
を行えばよく、FFT部の演算量を軽減することが出
来、コスト削減につながる。
【0104】複数のチャンネルに劣化が分散され、特定
のチャンネルのみ復号不可能となる致命的劣化を生ずる
可能性が減少する。所定帯域内での電力エネルギーを小
さく設定出来るため、他の機器に与える干渉を小さく出
来、微弱電波として適した構成となっている。
【0105】帯域当たりの電力を小さく保持しつつ、必
要とする大きな伝送レートのディジタル信号を伝送する
ことが可能となる。
【0106】また、請求項9乃至11に記載の発明は、
信号抽出手段において、抽出されるN/Mポイントの信
号列は、Nポイントのシンボル信号列の任意の位置で構
わないので、受信でのシンボル同期に対する要求精度を
低く出来、回路規模縮小に繋がる。
【0107】また、一般のOFDM伝送においては、シ
ンボル信号列毎にガードインターバルという冗長な信号
列を付加することで、マルチパス耐性を高くしている
が、本発明は、シンボル信号列の先頭から、十分なマー
ジンを見込んだ位置よりN/Mポイントの信号列を抽出
することで、このガードインターバルを付加しなくても
マルチパスによるシンボル間干渉を回避することが出来
るため、情報伝送レートを高くすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチキャリア伝送送信システムの一
実施例を示した図である。
【図2】本発明のマルチキャリア伝送受信システムの一
実施例を示した図である。
【図3】本発明のIFFTにおける情報信号の割り当て
を示した図である。
【図4】本発明の送信システムを複数使用して伝送を行
う時のスペクトルを示した図である。
【図5】所望チャンネルの周波数変換後のスペクトルを
示した図である。
【図6】本発明の分割加算処理を示した図である。
【図7】本発明の分割加算処理及び信号抽出処理による
キャリアの集中を示した図である。
【図8】本発明の分散加算処理及び信号抽出処理による
キャリアの様子を具体的に説明した図である。
【図9】本発明の送信システムを複数用いて伝送を行う
時のシンボル同期信号発生装置を示した図である。
【図10】従来の複数の送信システムによるチャンネル
構成を取る伝送システムを示した図である。
【図11】本発明のマルチキャリア伝送受信システムの
他の実施例のブロック構成を示した図である。
【図12】本発明の信号抽出処理法を示した図である。
【図13】従来のOFDM送信システムによるチャンネ
ル構成を取る伝送システムを示した図である。
【符号の説明】
10,30,40 マルチキャリア伝送送信システム 11,31,41 IFFT回路 12,32,42 直交変調回路 13,33,43 D/A変換回路 14A,14B,34,44,54,55,56 周波
数変換回路 15A,15B,35,45 BPF 16A,16B マスタークロック発生器 17A,17B 分周回路 18,18B,25 PLL回路 20 シンボル同期信号発生装置 21 A/D変換回路 22 直交復調回路 23 分周加算回路 23C 信号抽出回路 24 FFT回路 51 チャンネル1のスペクトル 52 チャンネル2のスペクトル 53 チャンネル3のスペクトル 57 スイッチ M キャリア間隔 N シンボル信号列数、ポイント数 fc 周波数変換に用いられる周波数 fck マスタークロック fcs1,fcs2 キャリア間隔 fcw1,fcw2 1キャリアの占有帯域 fsa,fsb,fsc,fsd,fse サンプリングクロック

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mチャンネルの情報信号の伝送を可能とす
    るマルチキャリア伝送送信システムにおいて、 周波数系列上に印加された信号を直交する時系列の信号
    に変換するNポイントのIFFT手段と、 前記IFFT手段により得られるNポイントの時系列信
    号であるシンボル信号列を直交変調する直交変調手段
    と、 前記直交変調手段より出力されるデジタル信号の時系列
    信号をアナログ信号に変換するD/A変換手段と、 前記D/A変換手段からのアナログ時系列信号を、伝送
    帯域周波数へ変換する周波数変換手段とを備え、 前記IFFT手段への情報信号の割り当てには、周波数
    系列上Mポイント一定間隔で間欠的に信号を印加するも
    のであり、前記情報信号を1つのチャンネルとし、間欠
    的に印加され空いた帯域に同様にMポイント一定間隔で
    間欠的に印加する信号を他のチャンネルとしてMチャン
    ネルの送信を可能とすることを特徴とするマルチキャリ
    ア伝送送信システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載されたマルチキャリア伝送
    送信システムからの送信信号を受信するマルチキャリア
    伝送受信システムにおいて、 時系列の直交するマルチキャリア信号を伝送帯域から中
    間周波数にダウンコンバートを行う周波数変換手段と、 前記周波数変換手段で用いる周波数を、シンボル時間相
    当のシンボル周波数fsymの単位で、制御可能なPLL手
    段と、 前記周波数変換手段より得られるアナログ時系列の信号
    をデジタルに変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段より得られるデジタルの時系列信号
    を直交復調する直交復調手段と、 前記直交復調手段より出力される前記Nポイントのシン
    ボル信号列をM分割して加算を行う分割加算手段と、 前記分割加算手段より得られるN/Mポイントの時系列
    信号を、周波数系列に変換するためのN/Mポイントの
    FFT手段とを備え、 前記マルチキャリア伝送送信システムから間欠的に配置
    され送信される直交マルチキャリア信号であるチャンネ
    ル信号を復調することを特徴とするマルチキャリア伝送
    受信システム。
  3. 【請求項3】請求項2または請求項10に記載されたマ
    ルチキャリア伝送受信システムにおいて、 前記分割加算手段または前記信号抽出手段に供給される
    サンプリングクロックfsbと前記FFT手段に供給され
    るサンプリングクロックfsaは、fsb=M×fsaの関係を有
    するものであって、 前記分割加算手段または前記信号抽出手段が前記Nポイ
    ントのシンボル信号列を入力する前記シンボル時間と、
    前記FFT手段が前記N/Mポイントの時系列信号を入
    力する時間が等しいことを特徴とするマルチキャリア伝
    送受信システム。
  4. 【請求項4】請求項2に記載されたマルチキャリア伝送
    受信システムにおいて、 前記周波数変換手段で使用する周波数について、 前記周波数変換手段で用いられる基準キャリアをfaとし
    たとき、 fa+r×fsym(rは0 〜 M-1までの整数)で表せる、異な
    る周波数を用いて周波数変換を行うことで、所望チャン
    ネルの信号を常に所定の周波数にダウンコンバートする
    こと特徴とするマルチキャリア伝送受信システム。
  5. 【請求項5】請求項2に記載されたマルチキャリア伝送
    受信システムにおいて、 前記周波数変換手段で使用する周波数について、前記周
    波数変換手段で用いられる基準キャリアをfaとしたと
    き、fa+r×fsym(rは0 〜 M-1までの整数)で表せる、
    異なる周波数を用いて周波数変換を行うことで、所望チ
    ャンネルの信号を常に所定の周波数にダウンコンバート
    するようにし、 前記分割加算手段に供給されるサンプリングクロックfs
    bと前記FFT手段に供給されるサンプリングクロックf
    saは、fsb=M×fsaの関係を有し、前記分割加算手段が
    前記Nポイントのシンボル信号列を入力する前記シンボ
    ル時間と、前記FFT手段が前記N/Mポイントの時系
    列信号を入力する時間が等しいようにしたことを特徴と
    するマルチキャリア伝送受信システム。
  6. 【請求項6】請求項1に記載されたマルチキャリア伝送
    送信システムを複数で構成し、 前記マルチキャリア伝送送信システム夫々から、所定の
    チャンネルを使用して情報を送信するものとし、そのと
    き、夫々の前記マルチキャリア伝送送信システムの、前
    記Nポイントのシンボル信号列を、送出するタイミング
    を合わせて送信するシンボル同期手段を備え、 請求項2に記載のマルチキャリア伝送受信システムを1
    台もしくはそれ以上で構成し、所望のチャンネルを復調
    することを特徴とするマルチキャリア伝送システム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載されたマルチキャリア伝送
    システムにおいて、 前記シンボル同期手段について、前記マルチキャリア伝
    送受信システムから、シンボル同期用信号を、前記マル
    チキャリア伝送送信システム全てに向けて送信し、前記
    マルチキャリア伝送送信システムでは、前記シンボル同
    期用信号を基に、送出するタイミングを合わせて前記シ
    ンボル信号列を送信することを特徴とするマルチキャリ
    ア伝送システム。
  8. 【請求項8】請求項6に記載されたマルチキャリア伝送
    システムにおいて、 前記シンボル同期手段は、シンボル同期用信号を、前記
    マルチキャリア伝送送信システムの特定の1台から、他
    の前記マルチキャリア伝送送信システムに向けて送信
    し、 前記シンボル同期用信号を基に、送出するタイミングを
    合わせて前記シンボル信号列を送信することを特徴とす
    るマルチキャリア伝送システム。
  9. 【請求項9】マルチキャリア伝送送信システムにおい
    て、 周波数系列上に印加された信号を直交する時系列の信号
    に変換するNポイントのIFFT手段と、 前記IFFT手段への情報信号の割当ては、周波数系列
    上Mポイント一定間隔で間欠的に信号を印加するもので
    あり、前記IFFT手段により得られるNポイントの時
    系列信号であるシンボル信号列を直交変調する直交変調
    手段と、 前記直交変調手段により出力されるデジタル信号の時系
    列信号をアナログに変換するD/A変換手段と、 前記D/A変換手段からのアナログ時系列信号を、伝送
    帯域周波数へ変換する周波数変換手段とを備えることを
    特徴とするマルチキャリア伝送送信システム。
  10. 【請求項10】請求項9に記載されたマルチキャリア伝
    送送信システムより伝送される信号を受信するマルチキ
    ャリア伝送受信システムであって、 時系列の直交するマルチキャリア信号を伝送帯域から中
    間周波数にダウンコンバートを行う周波数変換手段と、 前記周波数変換手段により得られるアナログ時系列の信
    号をデジタルに変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段より得られるデジタルの時系列信号
    を直交復調する直交復調手段と、 前記直交復調手段より出力される前記Nポイントのシン
    ボル信号列のうち、任意の位置より、N/Mポイントの
    信号列を抽出する信号抽出手段と、 前記信号抽出手段より得られるN/Mポイントの時系列
    信号を、周波数系列に変換するN/MポイントのFFT
    手段とを備え、 前記マルチキャリア伝送送信システムから間欠的に配置
    され送信される直交マルチキャリア信号を復調すること
    を特徴とするマルチキャリア伝送受信システム。
  11. 【請求項11】請求項9に記載のマルチキャリア伝送送
    信システムと請求項3に記載のマルチキャリア伝送受信
    システムとで構成されることを特徴とするマルチキャリ
    ア伝送システム。
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JP27202099A Pending JP2001136140A (ja) 1999-08-26 1999-09-27 マルチキャリア伝送送受信システム

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004112291A1 (ja) * 2003-06-16 2004-12-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. デジタル信号受信装置
JP2014075706A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Hitachi Kokusai Electric Inc 伝送装置
JP5525262B2 (ja) * 2007-11-28 2014-06-18 パナソニック株式会社 復調装置及び受信装置、並びに復調方法

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