JP2001133165A - 移動炉床炉の排出装置 - Google Patents

移動炉床炉の排出装置

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JP2001133165A
JP2001133165A JP31331799A JP31331799A JP2001133165A JP 2001133165 A JP2001133165 A JP 2001133165A JP 31331799 A JP31331799 A JP 31331799A JP 31331799 A JP31331799 A JP 31331799A JP 2001133165 A JP2001133165 A JP 2001133165A
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hearth
pressure detector
conveyor
moving
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JP31331799A
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Shinji Shima
真司 嶋
Yasushi Oba
泰 大庭
Yukihisa Fukuda
幸久 福田
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
Original Assignee
Nittetsu Plant Designing Corp
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動炉の炉床上の被処理物密度が変動して
も、残存量を増大させずに安定して排出し、被処理物に
よりスクリューコンベア損傷の恐れが生じたときは直ち
に損傷回避可能な装置を提供する。 【解決手段】 スクリューコンベア、コンベアの軸受取
付架台に設けた圧力検出器、コンベアの昇降機構、昇降
機構を圧力検出器の検出値に基づいて作動させ、コンベ
アの高さを調整する制御装置からなる。圧力検出値が所
定値を超えたときはコンベアを上昇させるのが好まし
い。またスクリューコンベア、コンベアの軸受取付架台
に設けた圧力検出器、コンベアの回転数調整器、回転数
調整器を圧力検出器の検出値に基づいて調整する制御装
置からなる。コンベアの昇降機構を設け、圧力検出値が
所定値を超えたとき、コンベアを上昇させるのが好まし
い。 【効果】 点検作業の負荷軽減、製造歩留まりの向上、
設備稼働率の向上など。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鉱石、製鉄所な
どで発生する酸化鉄などの金属酸化物含有廃棄物など
を、直接還元法により還元する場合などに使用される回
転炉床炉などの移動炉床炉において、炉床上に載置され
て運ばれてきた塊状の被処理物を排出するための装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鉱石などの金属酸化物と固体還元剤を
混合してペレットやブリケットなどの塊成化物を成形
し、これをバーナーで加熱して得られる還元鉄などの金
属を精錬用の原料にすることが、直接還元法として知ら
れている。還元処理には、図7および図8に示すような
回転炉床炉のほか、炉床を直線状に移動させる炉などの
移動炉床炉が使用される。
【0003】回転炉床炉は、図7の例に示すように、円
形の炉体13内で炉床1が水平面内を一定速度で回転移
動しており、前記塊成化物などからなる被処理物は、装
入口12から装入されて炉床1上に並べられ、バーナー
14で加熱されている加熱域を通る間に加熱され、スク
リューコンベア3により排出口15から排出される。排
出後の炉床1には装入口12から被処理物が装入され、
連続操業が行われる。炉内の排ガスは排気ダクト16か
ら排気される。
【0004】排出装置には、スクリューコンベア3を使
用するものが一般に採用され、たとえば特開平10−3
39583号公報に開示されている。図7の例の排出装
置について、A−A矢視に相当する断面図を図8に示
す。スクリューコンベア3を駆動モータ11で軸回転さ
せることにより、螺旋状に設けた羽根の間隙が軸方向に
移動し、炉床1上に載置されて運ばれてきた被処理物2
を掻出し、排出口15から排出する。4はスクリューコ
ンベア3の軸受である。炉床1は図示しない車輪やレー
ル等により図8の紙面垂直方向に移動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スクリューコンベア3
により被処理物2を排出するとき、らせん状に設けた羽
根の外周が炉床1に接触してないと、被処理物2が炉床
1上に残存して製品歩留まりが低下する。そのうえ回転
炉床炉においては、残存した被処理物2は新たに装入さ
れた被処理物2と共に加熱域に運ばれて再加熱されるの
で、エネルギー効率を劣化させる。さらに、被処理物2
として還元された金属は、再加熱により溶融して炉床1
に固着するおそれも生じる。
【0006】しかし、スクリューコンベア3に強圧下を
かけて炉床1に接触させると羽根が損傷し、その後の排
出に支障を来すので、スクリューコンベア3は炉床1に
適正な圧下力で接触させることが望まれる。また被処理
物2の大きさや形状によっては、スクリューコンベア3
を炉床1に接触させず、適正な一定間隔を保持して操業
することもできる。従来のスクリューコンベア3の支持
機構は、図8の例のように、炉体13の両側に固設され
た架台5にベアリング4を取付け、ベアリング4でスク
リューコンベア3の軸を支持する構造であった。
【0007】このようにスクリューコンベア3の高さを
固定した場合、被処理物2が炉床1上にほぼ均等な密度
で載置されている場合は問題ないが、炉床1上の載置密
度が部分的に高く、山をなして被処理物2が運ばれてき
た場合は、山の部分では被処理物2によってスクリュー
コンベア3が押し上げられることがある。押し上げられ
た箇所では被処理物2が部分的に排出されず残存してし
まう。また、被処理物2が高い山をなしてきたり、スク
リューコンベア3の直前で堆積した場合などには、羽根
が破損するなどスクリューコンベア3の損傷が懸念され
る。損傷によりその後の排出に支障を来す場合は、操業
停止に至ることにもなる。
【0008】そこで本発明が解決しようとする課題は、
鉄鉱石、製鉄所などで発生する酸化鉄などの金属酸化物
含有廃棄物などを、直接還元法により還元する場合など
に使用される回転炉床炉などの移動炉床炉において、炉
床上に載置されて運ばれてきた塊状の被処理物の載置密
度が変動しても、残存量を増大させることなく安定して
排出することであり、また、被処理物によってスクリュ
ーコンベアが損傷を受ける恐れが生じた場合には、直ち
に損傷を回避することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1発明装置は、移動炉床炉において炉床上
に載置されて運ばれてきた塊状の被処理物を排出するた
めの装置であって、炉床上に炉床の移動方向と交差して
設けたスクリューコンベアと、該スクリューコンベアの
軸受取付架台に設けた圧力検出器と、該スクリューコン
ベアの昇降機構と、該昇降機構を前記圧力検出器の検出
値に基づいて作動させ、前記スクリューコンベアの高さ
を調整するための制御装置とを有して構成されたことを
特徴とする移動炉床炉の排出装置である。そして、前記
圧力検出器の検出値が所定のしきい値を超えたとき、ス
クリューコンベアを上昇させることで、該スクリューコ
ンベアの損傷を回避する機構を、前記制御装置にもたせ
たことが好ましい。
【0010】また本発明の第2発明装置は、移動炉床炉
において炉床上に載置されて運ばれてきた塊状の被処理
物を排出するための装置であって、炉床上に炉床の移動
方向と交差して設けたスクリューコンベアと、該スクリ
ューコンベアの軸受取付架台に設けた圧力検出器と、該
スクリューコンベアの回転数調整器と、該回転数調整器
を前記圧力検出器の検出値に基づいて調整するための制
御装置とを有して構成されたことを特徴とする移動炉床
炉の排出装置である。そして、前記スクリューコンベア
に昇降機構を設け、前記圧力検出器の検出値が所定のし
きい値を超えたとき、スクリューコンベアを上昇させる
ことで、該スクリューコンベアの損傷を回避する機構を
前記制御装置にもたせることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の対象とする炉は、回転炉
床炉のほか、炉床が直進的に移動する炉などの移動炉床
炉である。回転炉床炉は、図7および図8の例のよう
に、円形の炉体13内で炉床1が水平面内を一定速度で
回転移動しており、被処理物2は装入口12から装入さ
れて炉床1上に並べられ、バーナー14で加熱されてい
る加熱域を通る間に加熱され、スクリューコンベア3に
より排出口15から排出される。排出後の炉床1には装
入口12から被処理物が装入され、連続操業が行われ
る。炉内の排ガスは排気ダクト16から排気される。
【0012】被処理物2はペレットやブリケットなどの
塊成化物のほか、各種成分の塊状のものである。鉄鉱
石、製鉄所などで発生する酸化鉄などの金属酸化物含有
廃棄物と固体還元剤を混合して成形した塊成化物は、加
熱により金属酸化物を還元し、精錬用の原料となる。こ
れら廃棄物は通常は粉状あるいは粒状になっており、必
要に応じて粉砕する。鉱石など粉状になっていないもの
は粉砕する。そして、コークス粉や石炭粉などの還元剤
と、必要に応じ水、バインダーを加えて混合し、成形
(塊成化)し、必要に応じ乾燥して塊成化物にする。こ
のほか各種成分からなる塊状の被処理物を焼成する場合
などにも適用することができる。
【0013】金属酸化物含有廃棄物の具体例を示すと、
転炉や電気炉の粉塵ダスト、熱延ラインなどで鋼材のデ
スケーリング処理により生じるスケール、酸洗ラインな
どで生じる酸洗スラジが挙げられる。このほかステンレ
ス鋼の製造工程では、中間素材の表面疵をグラインダー
などで研削するときに発生する粉塵ダスト、鋼材の酸化
スケールにショットブラスト処理を施すときに発生する
粉塵ダスト、鋼帯の表面をベルト研削するときに発生す
る研削ダストなどがある。
【0014】本発明の第1発明装置を図1および図2の
例により説明する。第1発明装置はスクリューコンベア
3と、圧力検出器7と、シリンダ8などからなるスクリ
ューコンベア3の昇降機構と、制御装置9とを有して構
成される。スクリューコンベア3は炉床1上に炉床1の
移動方向と交差して設ける。図1の例は炉床1の移動方
向と直交して設けているが、傾斜して設けてもよい。圧
力検出器7にはロードセルなどを採用でき、スクリュー
コンベア3の軸受4を取付けている架台5に設ける。図
2の例では架台5の下側に設けているが、上側あるいは
上下に設けてもよい。
【0015】本例では図1のように、スクリューコンベ
ア3の両端部を炉床1の両側の架台5に取付けた軸受4
で支持し、両架台5を図2のような機構で昇降させるこ
とによりスクリューコンベア3を昇降させる。図2の昇
降機構は、両架台5の一端を支点6で回動可能に支持
し、他端をシリンダ8で上下動させる機構としている。
制御装置9は、図2のように、圧力検出器7の検出値に
基づいてシリンダ8を作動させ、スクリューコンベア3
の高さを調整する。シリンダ8には油圧式、サーボモー
タ式などを採用でき、油圧を調整し、あるいはサーボモ
ータの駆動を調整することで、スクリューコンベア3の
高さ調整を行うことができる。
【0016】第1発明装置によって被処理物2を排出す
るときの、スクリューコンベア3にかかる反力および高
さの変化を図3に示す。図3(b)の反力は圧力検出器
7の検出値から得られるもの、図3(a)の高さはスク
リューコンベア3の位置を示し、それぞれ相対的な変化
を表している。図3の領域Aでは、圧力検出器7の検出
値から得られる反力に基づいてシリンダ8を作動させ、
スクリューコンベア3の高さを所定範囲h1 に制御して
いる。この所定範囲の高さh1 は、羽根が適正な圧下力
で炉床1に接触する高さとすることもでき、また羽根が
炉床1に接触せず、適正な所定間隔となる高さとするこ
ともできる。
【0017】領域Aでは、炉床1上を運ばれてくる被処
理物2の載置密度が増大して、スクリューコンベア3が
押し上げられようとすると、図3(b)のようにスクリ
ューコンベア3の反力が大きくなる。しかし、この反力
に基づいてシリンダ8を作動させ、スクリューコンベア
3を下降させるので、図3(a)のように高さが所定範
囲の値h1 になっている。なおシリンダ8の作動は、圧
力検出器7の検出値そのものに基づいて行うこともでき
る。このように第1発明装置では、被処理物2の載置密
度がある程度変動しても、圧力検出器7の検出値に基づ
いてスクリューコンベア3を昇降させることで、被処理
物2の残存量を増加させることなく安定して排出でき
る。
【0018】第1発明装置の好ましい態様は、圧力検出
器7の検出値が所定のしきい値を超えたとき、スクリュ
ーコンベア3を上昇させることで損傷を回避する機構を
制御装置9にもたせている。図3(b)において、圧力
検出器7の検出値から得られる反力が一点鎖線で示すし
きい値aを超えた場合、シリンダ8により図3(a)の
ようにスクリューコンベア3を高さh2 に上昇させる。
すなわち領域Bに移行させる。すると図3(b)のよう
に反力が低下し、スクリューコンベア3の損傷が回避さ
れる。
【0019】しきい値aは、被処理物2の種類、大き
さ、形状などに応じて、スクリューコンベア3に羽根の
折損などの損傷を受けるおそれが生じる値よりも低い所
定の値に設定する。なお、しきい値aは上記のように反
力において設定するほか、圧力検出器7の検出値そのも
のに設定することもできる。このように、炉床1上を運
ばれてくる被処理物2が高く重なってきたり、スクリュ
ーコンベア3の直前で堆積した場合などには、領域Bに
移行させることで損傷を回避することができる。
【0020】領域Bに移行した後のスクリューコンベア
3の高さh2 は、領域Aにおける前記所定範囲の高さh
1 より高い値にあらかじめ設定しておく。そして領域B
に移行後の反力が図3(b)のようにしきい値aより低
い値で推移し、あらかじめ設定したしきい値bより下が
ったら、シリンダ8を作動させてスクリューコンベア3
をh1 に下降させ、領域Aに復帰させる。その後はスク
リューコンベア3を前記所定範囲の高さh1 に制御し、
再び反力がしきい値aを超えたら、同様に領域Bに移行
させる。
【0021】領域Bにおいては、スクリューコンベア3
には許容限度内の圧下力をかけて被処理物3の排出を行
うが、一部は排出されずに残存する。しかし、スクリュ
ーコンベア3が損傷した場合は排出が困難となるので、
損傷回避が優先する。なお領域Bにおいて、スクリュー
コンベア3をあらかじめ設定した高さh2 に上昇させて
も反力がしきい値aより低くならないときは、さらにシ
リンダ8を作動させてより高いh3 に上昇させ、以下同
様の手法によりステップ状に上昇および下降を行い、領
域Aに復帰させる。
【0022】また領域Bにおいて、反力がしきい値bよ
り低くならず、図3(b)のようにしきい値dを超えた
場合は、スクリューコンベア3を上限の高さhL まで上
昇させて損傷を回避する。このときスクリューコンベア
3の回転を停止し、必要に応じて炉床1の移動を停止し
て点検整備を行う。しきい値dは、対象とする被処理物
2の種類や形状、操業条件などによりあらかじめ定めて
おく。
【0023】次に本発明の第2発明装置は、図1および
図4の例のように、スクリューコンベア3と、圧力検出
器7と、回転数調整器11と、制御装置9とを有して構
成される。スクリューコンベア3と圧力検出器7は、上
記第1発明装置と同様のものである。回転数調整器11
は、スクリューコンベア3を軸回転させる駆動モータ1
1の回転数を調整するものである。制御装置9は、圧力
検出器7の検出値に基づいてスクリューコンベア3の回
転数を調整するために、回転数調整器11を制御するも
のである。
【0024】なお図4の例では、シリンダ8によりスク
リューコンベア3を昇降可能にしているが、第2発明装
置においてはスクリューコンベア3の昇降機構は必須で
はなく、羽根が適正な圧下力で炉床1に接触する高さ、
あるいは羽根が炉床1に接触せず、適正な所定間隔とな
る高さに保持できるよう、例えば架台5に固定してもよ
い。
【0025】第2発明装置によって被処理物2を排出す
るときの、スクリューコンベア3にかかる反力、および
スクリューコンベア3の回転数の変化を図5に示す。図
5(b)の反力は圧力検出器7の検出値から得られるも
の、図5(a)の回転数は、圧力検出器7の検出値に基
づき制御装置9で制御されたもので、それぞれ相対的な
変化を表している。図5の例では、圧力検出器7の検出
値から得られるスクリューコンベア3の反力がしきい値
c以下のときは、スクリューコンベア3を一定の回転数
で回転させ、しきい値cを超えると反力に応じて回転数
を増減させ、しきい値c以下になると、一定の回転数に
戻している。
【0026】しきい値cは被処理物の種類、形状、大き
さなどに応じて定める。また、しきい値cは、図5
(b)のように反力において設定するほか、圧力検出器
7の検出値そのものに設定することもできる。このよう
に、スクリューコンベア3にかかる反力がしきい値c以
下のときは一定回転数でスクリューコンベア3を回転さ
せ、しきい値cを超えたときは反力に応じて回転数を増
加させることで、炉床1上の被処理物2の載置密度があ
る程度変動しても、残存量を増加させることなく安定し
て排出できる。
【0027】第2発明装置の好ましい態様は、図4の例
のように、スクリューコンベア3にシリンダ8のような
昇降装置を設け、圧力検出器7の検出値が所定のしきい
値を超えたとき、スクリューコンベア3を上昇させるこ
とで損傷を回避する機構を制御装置9にもたせている。
この好ましい態様におけるスクリューコンベア3にかか
る反力、スクリューコンベア3の回転数および高さの変
化を図6に示す。図6(c)の反力は圧力検出器7の検
出値から得られるもの、図6(b)の回転数は圧力検出
器7の検出値に基づき制御装置9で制御されたもの、図
6(a)の高さはスクリューコンベア3の位置を示し、
それぞれ相対的な変化を表している。
【0028】図6において領域Aでは、スクリューコン
ベア3を高さh1 に一定にした状態で、圧力検出器7の
検出値に基づいてスクリューコンベア3の回転数を制御
し、被処理物2の載置密度がある程度変動しても、残存
量を増加させることなく排出し、図5と同様の制御が行
われる。ところが、圧力検出器7の検出値から得られる
反力がしきい値aを超えた場合、シリンダ8により図6
(a)のようにスクリューコンベア3を高さh2 に上昇
させる。すなわち領域Bに移行させる。すると図6
(c)のように反力が低下し、スクリューコンベア3の
損傷が回避される。このとき、図6(b)のように回転
数は変化させない。
【0029】しきい値aは、被処理物2の種類、大き
さ、形状などに応じて、スクリューコンベア3に羽根の
折損などの損傷を受けるおそれが生じる値よりも低い所
定の値に設定する。なお、しきい値aは上記のように反
力において設定するほか、圧力検出器7の検出値そのも
のに設定することもできる。このように、炉床1上を運
ばれてくる被処理物2が高く重なってきたり、スクリュ
ーコンベア3の直前で堆積した場合などには、領域Bに
移行させることで損傷を回避することができる。
【0030】領域Bに移行した後のスクリューコンベア
3の高さh2 は、領域Aにおける前記所定範囲の高さh
1 より高い値にあらかじめ設定しておく。そして領域B
に移行後の反力が図6(c)のようにしきい値aより低
い値で推移し、あらかじめ設定したしきい値cより下が
ったら、シリンダ8を作動させてスクリューコンベア3
をh1 に下降させ、領域Aに復帰させる。このとき回転
数は、図6(b)のように、遅れ時間t後に、圧力検出
器7の検出値に基づく制御に切り替える。その後はスク
リューコンベア3を前記所定範囲の高さh1 に制御し、
再び反力がしきい値aを超えたら、同様に領域Bに移行
させる。
【0031】領域Bにおいては、スクリューコンベア3
には許容限度内の圧下力をかけて被処理物3の排出を行
うが、一部は排出されずに残存する。しかし、スクリュ
ーコンベア3が損傷した場合は排出が困難となるので、
損傷回避が優先する。なお領域Bにおいて、スクリュー
コンベア3をあらかじめ設定した高さh2 に上昇させて
も反力がしきい値aより低くならないときは、さらにシ
リンダ8を作動させて、より高いh3 に上昇させ、以下
同様の手法によりステップ状に上昇および下降を行い、
領域Aに復帰させる。
【0032】また領域Bにおいて、反力がしきい値cよ
り低くならず、図6(c)のようにしきい値dを超えた
場合は、スクリューコンベア3を上限の高さhL まで上
昇させて損傷を回避する。このときスクリューコンベア
3の回転を停止し、必要に応じて炉床1の移動を停止し
て点検整備を行う。しきい値dは、対象とする被処理物
2の種類や形状、操業条件などによりあらかじめ定めて
おく。
【0033】
【発明の効果】本発明装置によれば、鉄鉱石、製鉄所な
どで発生する酸化鉄などの金属酸化物含有廃棄物など
を、直接還元法により還元する場合などに使用される回
転炉床炉などの移動炉床炉において、炉床上に載置され
て運ばれてきた塊状の被処理物の載置密度が変動して
も、残存量を増大させることなく安定して排出すること
ができる。また、被処理物の載置密度が過大となった場
合、あるいはスクリューコンベアの直前に堆積した場合
には、スクリューコンベアの圧下力を低減することで、
ただちに損傷を回避することができる。
【0034】したがって作業者による点検作業の負荷軽
減、排出作業での残存量低減およびスクリューコンベア
損傷回避による製造歩留まりの向上、スクリューコンベ
アの寿命延長による設備稼働率の向上、生産性向上、設
備費軽減、保守作業の負荷軽減など、多大な効果が発揮
される。さらにスクリューコンベアの回転数制御によ
り、省エネ効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の例を示す上面図である。
【図2】本発明装置の例を示す側面図である。
【図3】本発明装置による制御例を示すグラフであり、
(a)はスクリューコンベアの高さ、(b)は反力を示
す。
【図4】本発明装置の別の例を示す側面図である。
【図5】本発明装置による別の制御例を示すグラフであ
り、(a)はスクリューコンベアの回転数、(b)は反
力を示す。
【図6】本発明装置による別の制御例を示すグラフであ
り、(a)はスクリューコンベアの高さ、(b)はスク
リューコンベアの回転数、(c)は反力を示す。
【図7】本発明の対象とする回転炉床炉の例を示す水平
断面図である。
【図8】本発明の対象とする回転炉床炉の例を示す縦断
面図であり、図7のA−A矢視断面に相当する。
【符号の説明】
1…炉床 2…被処理物 3…スクリューコンベア 4…軸受 5…架台 6…支点 7…圧力検出器 8…シリンダ 9…制御装置 10…回転数調整器 11…駆動モータ 12…装入口 13…炉体 14…バーナー 15…排出口 16…排気ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27B 9/39 F27B 9/39 4K055 // C22B 1/20 C22B 1/20 T (72)発明者 大庭 泰 北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製 鐵株式会社エンジニリアリング事業本部内 (72)発明者 福田 幸久 北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラ ント設計株式会社内 Fターム(参考) 3F027 AA05 CA07 DA01 DA02 DA22 EA01 FA01 3F040 BA01 EA01 FA01 4K001 AA10 BA05 CA17 DA05 GA07 GB02 GB11 HA01 4K012 DE02 DE03 DE08 EA01 EA03 4K050 AA01 CA01 CF12 DA01 EA03 4K055 AA05 BA05 DA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動炉床炉において炉床上に載置されて
    運ばれてきた塊状の被処理物を排出するための装置であ
    って、炉床上に炉床の移動方向と交差して設けたスクリ
    ューコンベアと、該スクリューコンベアの軸受取付架台
    に設けた圧力検出器と、該スクリューコンベアの昇降機
    構と、該昇降機構を前記圧力検出器の検出値に基づいて
    作動させ、前記スクリューコンベアの高さを調整するた
    めの制御装置とを有して構成されたことを特徴とする移
    動炉床炉の排出装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力検出器の検出値が所定のしきい
    値を超えたとき、スクリューコンベアを上昇させること
    で、該スクリューコンベアの損傷を回避する機構を、前
    記制御装置にもたせたことを特徴とする請求項1載の移
    動炉床炉の排出装置。
  3. 【請求項3】 移動炉床炉において炉床上に載置されて
    運ばれてきた塊状の被処理物を排出するための装置であ
    って、炉床上に炉床の移動方向と交差して設けたスクリ
    ューコンベアと、該スクリューコンベアの軸受取付架台
    に設けた圧力検出器と、該スクリューコンベアの回転数
    調整器と、該回転数調整器を前記圧力検出器の検出値に
    基づいて調整するための制御装置とを有して構成された
    ことを特徴とする移動炉床炉の排出装置。
  4. 【請求項4】 前記スクリューコンベアに昇降機構を設
    け、前記圧力検出器の検出値が所定のしきい値を超えた
    とき、スクリューコンベアを上昇させることで、該スク
    リューコンベアの損傷を回避する機構を、前記制御装置
    にもたせたことを特徴とする請求項3記載の移動炉床炉
    の排出装置。
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