JP2001131345A - ゴム組成物,油展ゴム及び空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物,油展ゴム及び空気入りタイヤ

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JP2001131345A
JP2001131345A JP31713599A JP31713599A JP2001131345A JP 2001131345 A JP2001131345 A JP 2001131345A JP 31713599 A JP31713599 A JP 31713599A JP 31713599 A JP31713599 A JP 31713599A JP 2001131345 A JP2001131345 A JP 2001131345A
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Hajime Kondo
肇 近藤
Koichi Morita
浩一 森田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破壊特性及び耐摩耗性などに優れるゴム組成
物を提供すること。 【解決手段】 (A)共役ジエン系重合体の重合活性末
端に、特定構造のイミノ基含有ヒドロカルビルオキシシ
ラン化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体を
含むゴム成分と、その100重量部当たり、(B)オイ
ル20〜100重量部と(C)カーボンブラック及び/
又はシリカ60〜150重量部を含むゴム組成物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物,油展
ゴム及び空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本
発明は、例えばウェット路面などにおける制動性能や操
縦安定性などが重視される用途として、多量の補強用充
填材を含有し、かつ破壊特性及び耐摩耗性などに優れる
ゴム組成物、それに用いることのできる油展ゴム、及び
上記ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の高速化に伴い、タイヤに
要求される特性は年々厳しくなっており、高速走行時の
ウェット路面における諸性能もその一つとして挙げられ
る。この高速走行時のウェット路面での制動性能や操縦
安定性などの諸性能を向上させるには、路面でのグリッ
プ力を高めること、及びタイヤトレッドパターンのブロ
ック剛性を大きくして、コーナリング時のブロック変形
を防止し、コーナリング特性を良くすると共に、タイヤ
トレッドに形成された溝部の変形を防止して排水をスム
ーズに行い、ハイドロプレーニングを防止することなど
が挙げられる。ウェット路面でのグリップ力を高めるに
は、配合ゴムに多量のシリカを配合することが重要であ
る。シリカをゴムに配合した場合、表面効果によって、
ウェット路面における良好な摩擦力を得ることができる
ことが知られている。また、路面でのグリップ力を高め
るために、例えば力学的特性の優れた高分子量のスチレ
ン−ブタジエン共重合ゴムなどに、多量のシリカやカー
ボンブラックなどの補強用充填材を配合することが行わ
れている。これらの場合、加工性を向上させるために、
オイルなどを通常のゴム組成物よりも多く配合すること
が必要となる。しかしながら、オイルなどを多量に配合
すると、破壊特性及び耐摩耗性が低下するのを免れない
という問題があった。
【0003】一方、近年、省エネルギーの社会的な要請
及び環境問題から、ゴム組成物として、発熱性の低い材
料を用いることが試みられている。この発熱性の低いゴ
ム組成物を得るためには、これまで、ゴム組成物に使用
する充填材の分散性を高める技術開発が数多くなされて
きた。その中でも特に、有機リチウム化合物を用いたア
ニオン重合で得られるジエン系重合体の重合活性末端を
充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最
も一般的になりつつある。
【0004】このような方法としては、例えば充填材に
カーボンブラックを用い、重合活性末端をスズ化合物に
て修飾する方法(特公平5−87530号公報)、同様
にカーボンブラックを用い、重合活性末端にアミノ基を
導入する方法(特開昭62−207342号公報)など
が開示されている。また、充填材にシリカを用い、重合
活性末端をアルコキシル基を有するケイ素化合物で修飾
する方法(特公平6−57767号公報,特開平7−2
33216号公報,特開平9−87426号公報)など
が開示されている。これらの方法は、いずれも充填材の
分散性を良くし、低発熱化を図る技術であるが、高充填
材、高オイルの配合では破壊特性、耐摩耗性を充分改良
する効果は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、ウェット路面などにおける制動性能や操縦安
定性などが重視される用途として、多量の補強用充填材
を含有し、かつ破壊特性及び耐摩耗性などに優れるゴム
組成物、それに用いることのできる油展ゴム及び該ゴム
組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、ゴム成分と
して、共役ジエン系重合体の重合活性末端に、特定のイ
ミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応さ
せてなる高分子量の変性共役ジエン系重合体を含むもの
を用いることにより、オイル及び補強用充填材をそれぞ
れ多量に配合しても、意外にも補強用充填材の分散性が
良く、破壊特性及び耐摩耗性に優れるゴム組成物が得ら
れること、そして、上記ゴム成分に所定量のオイルを配
合したものは、油展ゴムとして該ゴム組成物に用い得る
ことを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成
したものである。すなわち、本発明は、(1)(A)一
方の末端が重合活性末端である共役ジエン系重合体の該
重合活性末端に、一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 及びR2 は、それぞれ炭素数
1〜18の一価の炭化水素基、A1 は炭素数1〜20の
二価の炭化水素基、R3 及びR4 は、それぞれ水素原
子、又は無置換若しくは置換アミノ基及び/又はエーテ
ル基を有していてもよい炭素数1〜18の一価の炭化水
素基、nは1〜3の整数を示し、R1 Oが複数ある場
合、各R1 Oはたがいに同一でも異なっていてもよく、
2 が複数ある場合、各R2はたがいに同一でも異なっ
ていてもよい。また、R3 およびR4 はたがいに同一で
も異なっていてもよく、さらにたがいに結合して環構造
を形成していてもよい。)で表されるイミノ基含有ヒド
ロカルビルオキシシラン化合物を反応させてなる、重量
平均分子量40万以上の変性共役ジエン系重合体少なく
とも30重量%を含むゴム成分と、その100重量部当
たり、(B)オイル20〜100重量部と、(C)カー
ボンブラック及び/又はシリカ60〜150重量部を含
むことを特徴とするゴム組成物、
【0009】(2)上記(A)成分と、その100重量
部当たり、(B)成分20〜100重量部を含むことを
特徴とする油展ゴム、及び(3)上記高含油ゴム組成物
をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする空気入り
タイヤ、を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物においては、
(A)成分として、変性共役ジエン系重合体を含むもの
が用いられる。上記変性共役ジエン系重合体は、一方の
末端が重合活性末端である共役ジエン系重合体を、特定
構造のイミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物
で変性して得られる。このような共役ジエン系重合体
は、例えば有機リチウムを重合開始剤とし、共役ジエン
化合物単独又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物
をアニオン重合させることにより、製造することができ
る。上記共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブ
タジエン;イソプレン;1,3−ペンタジエン;2,3
−ジメチルブタジエン;2−フェニル−1,3−ブタジ
エン;1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いて
もよいが、これらの中で、1,3−ブタジエンが特に好
ましい。
【0011】また、これらの共役ジエン化合物との共重
合に用いられる芳香族ビニル化合物としては、例えばス
チレン;α−メチルスチレン;1−ビニルナフタレン;
3−ビニルトルエン;エチルビニルベンゼン;ジビニル
ベンゼン;4−シクロヘキシルスチレン;2,4,6−
トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい
が、これらの中で、スチレンが特に好ましい。さらに、
単量体として共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を
用いて共重合を行う場合、それぞれ1,3−ブタジエン
及びスチレンの使用が、単量体の入手の容易さなどの実
用性の面、及びアニオン重合特性がリビング性などの点
で優れることなどから、特に好適である。重合開始剤の
有機リチウムとしては、炭素数2〜20のヒドロカルビ
ル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム,
n−プロピルリチウム,イソプロピルリチウム,n−ブ
チルリチウム,sec−ブチルリチウム,tert−オ
クチルリチウム,n−デシルリチウム,フェニルリチウ
ム,2−ナフチルリチウム,2−ブチル−フェニルリチ
ウム,4−フェニル−ブチルリチウム,シクロヘキシル
リチウム,シクロペンチルリチウム,ジイソプロペニル
ベンゼンとブチルリチウムとの反応生生物などが挙げら
れるが、これらの中で、n−ブチルリチウムが好まし
い。また、リチウムアミド化合物などを用いてもよい。
【0012】前記有機リチウムを重合開始剤として用
い、アニオン重合によって共役ジエン系重合体を製造す
る方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を用い
ることができる。具体的には、反応に不活性な有機溶
剤、例えば脂肪族,脂環族,芳香族炭化水素化合物など
の炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物又は共
役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、前記有機リチ
ウムを重合開始剤として、所望により、用いられるラン
ダマイザーの存在下にアニオン重合させることにより、
目的の共役ジエン系重合体が得られる。この重合反応に
おける温度は、通常−80〜150℃、好ましくは−2
0〜100℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧
力下で行うことができるが、通常は単量体を実質的に液
相に保つ十分な圧力で操作することが望ましい。すなわ
ち、圧力は重合される個々の物質や、用いる重合媒体及
び重合温度にもよるが、所望ならばより高い圧力を用い
ることができ、このような圧力は重合反応に関して不活
性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られ
る。
【0013】本発明において、ゴム成分として用いられ
る変性共役ジエン系重合体は、前記のようにして得られ
た、一方の末端に水素原子を有し、かつ他方の末端が重
合活性末端である共役ジエン系重合体の該重合活性末端
に、一般式(I)
【0014】
【化4】
【0015】で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオ
キシシラン化合物を反応させることにより、得られる。
上記一般式(I)において、R1 及びR2 は、それぞれ
炭素数1〜18の一価の炭化水素基を示す。この一価の
炭化水素基としては、例えば炭素数1〜18のアルキル
基,炭素数2〜18のアルケニル基,炭素数6〜18の
アリール基,炭素数7〜18のアラルキル基などを挙げ
ることができる。ここで、上記アルキル基及びアルケニ
ル基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよ
く、その例としては、メチル基,エチル基,n−プロピ
ル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,
sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,
ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シク
ロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニ
ル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロ
ペンテニル基,シクロヘキセニル基などが挙げられる。
【0016】また、該アリール基は、芳香環上に低級ア
ルキル基などの置換基を有していてもよく、その例とし
ては、フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基
などが挙げられる。さらに該アラルキル基は、芳香環上
に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、そ
の例としては、ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメ
チル基などが挙げられる。A1 は炭素数1〜20の炭化
水素基を示す。この二価の炭化水素基としては、例えば
炭素数1〜20のアルキレン基,炭素数2〜20のアル
ケニレン基,炭素数6〜20のアリーレン基,炭素数7
〜20のアラルキレン基などが挙げられるが、これらの
中で、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましい。この
アルキレン基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであ
ってもよいが、特に直鎖状のものが好適である。この直
鎖状のアルキレン基の例としては、メチレン基,エチレ
ン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチ
レン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメ
チレン基,ドデカメチレン基などが挙げられる。
【0017】nは1〜3の整数を示し、R1 Oが複数あ
る場合、各R1 Oはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、R2 が複数ある場合、各R2 はたがいに同一でも異
なっていてもよい。一方、R3 及びR4 は、それぞれ水
素原子、又は無置換若しくは置換アミノ基及び/又はエ
ーテル基を有していてもよい炭素数1〜18の一価の炭
化水素基を示す。炭素数1〜18の一価の炭化水素基と
しては、前記R1 及びR2 において説明したとおりであ
り、そして、このR3 及びR4 は、無置換若しくは置換
アミノ基又はエーテル基あるいはその両方を有していて
もよい。また、R3 及びR4はたがいに同一でも異なっ
ていてもよく、さらにたがいに結合して環構造を形成し
ていてもよい。この環構造は、飽和若しくは不飽和の炭
化水素環構造であってもよく、また窒素原子及び/又は
酸素原子をヘテロ原子とする飽和若しくは不飽和の複素
環構造であってもよい。
【0018】前記一般式(I)において、A1 に結合す
るイミノ基としては、例えばエチリデンアミノ基;1−
メチルプロピリデンアミノ基;1,3−ジメチルブチリ
デンアミノ基;1−メチルエチリデンアミノ基;4−
N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基;シクロ
ヘキシリデンアミノ基などを好ましく挙げることができ
る。この一般式(I)で表されるイミノ基含有ヒドロカ
ルビルオキシシラン化合物の例としては、N−(1,3
−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)
−1−プロパンアミン,N−(1−メチルエチリデン)
−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,
N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プ
ロパンアミン,N−(1−メチルプロピリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−
(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−
(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)
−1−プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル
化合物に対応するトリメトキシシリル化合物,メチルジ
エトキシシリル化合物,エチルジエトキシシリル化合
物,メチルジメトキシシリル化合物,エチルジメトキシ
シリル化合物などが好ましく挙げられるが、これらの中
で特に、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリ
エトキシシリル)−1−プロパンアミン及びN−(1,
3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリ
ル)−1−プロパンアミンが好適である。
【0019】前記のイミド基含有ヒドロカルビルオキシ
シラン化合物(以下、末端変性剤と称すことがある。)
を用いて、共役ジエン系重合体の重合活性末端に反応さ
せる際、該末端変性剤の使用量は、共役ジエン系重合体
の製造に使用される有機リチウム1モルに対し、通常0.
25〜3.0モルであり、好ましくは0.5〜1.5 モルであ
る。0.25モルより少ない量ではヒドロカルビルオキシ
基がカップリング反応に消費されてる場合があり、好ま
しくない。また3モルを超えるような量においては過剰
の末端変性剤が無駄になるとともに、末端変性剤に含ま
れる不純物により、重合活性末端が失活して実質的な変
性効率が低下して好ましくない。また、この際の反応温
度は、共役ジエン系重合体の重合温度をそのまま用いる
ことができる。具体的には30〜100℃が好ましい範
囲として挙げられる。30℃未満では重合体の粘度が上
昇しすぎる傾向があり、100℃を超えると、重合活性
末端が失活し易くなるので好ましくない。
【0020】前記の末端変性剤の共役ジエン系重合体の
重合活性末端への添加時期、方法については特に限定は
ないが一般的にこのような末端変性剤を用いる場合は、
重合終了後に行う場合が多い。このようにして得られた
変性共役ジエン系重合体の重合鎖末端変性基の分析は高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて行うこ
とができる。本発明で用いられる末端変性剤は、一般式
(I)で示されるように、分子内にメチレンアミノ基を
有しており、このメチレンアミノ基は、三級アミノ基と
同様に優れた塩基性を有する上、立体障害が少ないた
め、様々な酸性官能基と良好な水素結合力を発現しやす
い。
【0021】この末端変性剤を、共役ジエン系重合体の
重合活性末端に反応させた場合、下記の式(II) で示さ
れるように、ヒドロカルビルオキシシランとの求核置換
生成物とメチレンアミノ基への付加反応生成物の混合物
が得られるものと考えられる。すなわち重合体の重合活
性末端に求核置換反応をした場合には、充填材がシリカ
においては、シリカ表面の酸性官能基と導入されたメチ
レンアミノ基との間に相互作用が生まれ、良好なシリカ
分散効果と補強効果を同時に与えることが期待できる。
また、重合体の重合活性末端に付加した場合には、二級
アミンに変換される。このような場合においてもシラノ
ール基との水素結合性の高い二級アミンにより良好なシ
リカ分散性が期待できる。
【0022】
【化5】
【0023】(式名、R1 〜R4 、A1 及びnは前記と
同じである。)さらに、該末端変性剤は、ヒドロカルビ
ルオキシシリル基を有しており、重合体の重合活性末端
に導入されたヒドロカルビルオキシシリル基は、シリカ
表面のシラノール基と縮合反応することにより、上記メ
チレンアミノ基の水素結合力との相乗効果によって、極
めて高い補強効果を与えることができる。さらに、前記
のように、末端変性剤により修飾された共役ジエン系重
合体の重合鎖末端変性基は、充填材がカーボンブラック
である場合にも、強い相互作用を発揮し、良好な分散性
と補強効果が得られる。本発明においては、この変性共
役ジエン系重合体は、重量平均分子量(Mw)が40万
以上である。このMwが40万未満では、所望の破壊特
性及び耐摩耗性が得られず、本発明の目的が達せられな
い。好ましいMwは60万以上である。なお、このMw
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(GPC
法)により、単分散ポリスチレンを標準として測定した
ポリスチレン換算の値である。
【0024】この変性共役ジエン系重合体は、示差走査
熱量計(DSC)にて測定したガラス転移点(Tg)が
−90〜−30℃であることが好ましい。通常のアニオ
ン重合の処方においては−90℃未満の重合体を得るの
は困難であり、また−30℃を超える重合体については
室温領域で硬くなり、ゴム状弾性体として用いるのに好
ましくない。本発明のゴム組成物においては、(A)成
分のゴム成分として、前記変性共役ジエン系重合体を少
なくとも30重量%含むことが必要である。この量が3
0重量%未満では所望の物性を有するゴム組成物が得ら
れず、本発明の目的が達せられない。ゴム成分中の該変
性共役ジエン系重合体の好ましい含有量は35重量%以
上であり、特に40〜100重量%が好適である。
【0025】この変性共役ジエン系重合体は一種用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、
この変性共役ジエン系重合体と併用されるゴム成分とし
ては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエ
ン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共
重合体(SBR),ポリブタジエン(BR),ポリイソ
プレン(IR),ブチルゴム(IIR),エチレン−プ
ロピレン共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。
また、その一部が多官能型変性剤、例えば四塩化スズの
ような変性剤を用いることにより分岐構造を有している
ものでもよい。本発明のゴム組成物においては、(B)
成分としてオイルが用いられる。このオイルとしては、
特に制限はなく、従来ゴム伸展油として慣用されている
ものの中から、適宜任意に選択して用いることができ
る。このオイルは鉱物油系,植物油系,合成油系に大別
されるが、本発明においては鉱物油系が好ましく用いら
れる。該鉱物油系としては、パラフィン系プロセスオイ
ル,ナフテン系プロセスオイル,芳香族系プロセスオイ
ルなどの石油系プロセスオイル,重合した高沸点強芳香
族系オイル,流動パラフィン,ホワイトオイルなどが挙
げられるが、これらの中で、石油系プロセスオイル、特
に芳香族系プロセスオイルが好適である。
【0026】本発明においては、この(B)成分オイル
の配合量は、前記(A)成分であるゴム成分100重量
部に対し、20〜100重量部の範囲で選定される。こ
の量が20重量部未満では加工性に劣り、100重量部
を超えると破壊特性が低下する。加工性及び破壊特性の
バランスなどの面から、この(B)成分の好ましい配合
量は、25〜80重量部であり、特に30〜70重量部
の範囲が好ましい。さらに、本発明において、前記
(A)成分であるゴム成分100重量部に、この(B)
成分オイル20〜100重量部を添加した場合のムーニ
ー粘度(ML1+ 4 /100℃)が20〜100の範囲に
あるのが好ましい。このムーニー粘度が20未満では破
壊特性が不充分となるおそれがあり、100を超えると
加工性が悪くなり、好ましくない。破壊特性及び加工性
のバランスなどの面から、このムーニー粘度(ML1+4
/100℃)のより好ましい値は、30〜80の範囲で
ある。
【0027】本発明においては、この(B)成分オイル
は、ゴム組成物を調製する際の混練り時に添加してもよ
く、あるいは予め、前記(A)成分であるゴム成分に添
加して油展ゴムとし、この油展ゴムをゴム組成物の調製
に用いてもよい。本発明のゴム組成物においては、
(C)成分として、カーボンブラック及び/又はシリカ
が用いられる。上記カーボンブラックとしては特に制限
はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されている
ものの中から任意のものを選択して用いることができ
る。このカーボンブラックとしては、例えばFEF,S
RF,HAF,ISAF,SAF等が挙げられる。好ま
しくはヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上で、か
つ、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ミリリ
ットル/100g以上のカーボンブラックである。この
カーボンブラックを用いることにより、諸物性の改良効
果は大きくなるが、特に、耐摩耗性に優れるHAF,I
SAF,SAFが好ましい。
【0028】一方、シリカとしては特に制限はなく、従
来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中か
ら任意に選択して用いることができる。このシリカとし
ては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ
(無水ケイ酸),ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウ
ム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びに
ウェットグリップ性の両立効果が最も顕著である湿式シ
リカが好ましい。
【0029】本発明においては、この(C)成分の補強
用充填材として、カーボンブラックのみを用いてもよい
し、シリカのみを用いてもよく、またカーボンブラック
とシリカを組み合わせて用いてもよい。この(C)成分
の配合量は、前記(A)成分であるゴム成分100重量
部に対し、60〜150重量部の範囲で選定される。こ
の量が60重量部未満では所望のグリップ力、破壊特性
及び耐摩耗性が得られず、150重量部を超えると加工
性などが低下する。ゴム組成物の物性及び加工性などを
考慮すると、この(C)成分の好ましい配合量は、65
〜120重量部であり、特に70〜100重量部の範囲
が好ましい。
【0030】本発明においては、上記(C)成分として
シリカを用いた場合、所望により、シランカップリング
剤を配合することができる。このシランカップリング剤
としては、特に制限はなく、従来ゴム組成物に使用され
ている公知のもの、例えばビス(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)ポリスルフィド,γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシランなどを用いることができる。こ
の所望により用いられるシランカップリング剤の配合量
は、前記(C)成分のシリカに対して、通常1〜20重
量%の範囲で選定される。この量が1重量%未満ではカ
ップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、ま
た、20重量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こ
すおそれがある。カップリング剤としての効果及びゲル
化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ま
しい配合量は、5〜15重量%の範囲である。
【0031】本発明のゴム組成物には、本発明の目的が
損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用
いられる各種薬品、例えば加硫剤,加硫促進剤,老化防
止剤,スコーチ防止剤,亜鉛華,ステアリン酸などを含
有させることができる。上記加硫剤としては、硫黄等が
挙げられ、その使用量は、ゴム成分100重量部に対
し、硫黄分として0.1〜10.0重量部が好ましく、さら
に好ましくは1.0〜5.0重量部である。0.1重量部未満
では加硫ゴムの破壊強度や耐摩耗性が低下するおそれが
あり、10.0重量部を超えるとゴム弾性が失われる原因
となる。本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定さ
れるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベン
ゾチアゾール),DM(ジベンゾチアジルジスルフィ
ド),CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル
スルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG
(ジフェニルグアニジン)等のグアジニン系の加硫促進
剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分10
0重量部に対し、0.1〜5.0重量部が好ましく、さらに
好ましくは0.2〜3.0重量部である。
【0032】本発明のゴム組成物は、ロール、インター
ナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによ
って得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッ
ド,アンダートレッド,カーカス,サイドウォール,ビ
ード部分等のタイヤ用途を始め、防振ゴム,ベルト,ホ
ースその他の工業品等の用途にも用いることができる
が、特にタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用され
る。本発明はまた、油展ゴムをも提供するものである。
本発明の油展ゴムは、前記(A)成分であるゴム成分
と、その100重量部当たり、前記(B)成分のオイル
20〜100重量部、好ましくは、25〜80重量部、
より好ましくは、30〜70重量部を含むものであっ
て、そのムーニー粘度(ML1+4 /100℃)として
は、前述した理由から、20〜100の範囲が好まし
く、特に30〜80の範囲が好ましい。
【0033】本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム
組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわ
ち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた
本発明のゴム組成物が未加硫の段階でトレッド用部材に
押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼
り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤ
を加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。このよ
うにして得られた本発明の空気入りタイヤは、グリップ
力が高く、かつ破壊特性及び耐摩耗性に優れており、し
かも該ゴム組成物の加工性が良好であるので、生産性に
も優れている。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、重合体の物性は、下記の方法
に従って測定した。 <重合体の物性>重合体の数平均分子量(Mn)及び重
量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020、
カラム;東ソー製GMH−XL(2本直列)]により行
い、示差屈折率(R1)を用いて、単分散ポリスチレン
を標準としてポリスチレン換算で行った。重合体(油展
後又は非油展)のムーニー粘度は東洋精機社製のRLM
−01型テスターを用いて、100℃で測定した。重合
体のブタジエン部分のミクロ構造は、赤外法(モレロ
法)によって求めた。重合体中のスチレン単位含有量は
1H−NMRスペクトルの積分比より算出した。重合体
のガラス転移点(Tg)はパーキンエルマー社製の示差
走査熱分析機(DSC)7型装置を用い−100℃まで
冷却した後に10℃/minで昇温する条件で測定し
た。また、加硫ゴムの物性を下記の方法で測定すると共
に、ゴム組成物のムーニー粘度を下記のようにして測定
した。
【0035】<加硫ゴムの物性> (1)ヒステリシスロス 粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温
度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδ(50
℃)を測定した。tanδ(50℃)が大きい程、ヒス
テリシスロスが高い。 (2)破壊特性 切断時の強力(Tb)及び300%伸長時の引張応力
(M300 )をJIS K6301−1995に従って測
定した。 (3)耐摩耗性 ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ
率60%の摩耗量を測定し、コントロールの耐摩耗性を
100として、耐摩耗指数として指数表示した。指数が
大きい方が良好となる。 <ゴム組成物のムーニー粘度>JIS K6300に準
拠し、130℃にてムーニー粘度[ML1+4 /130
℃]を測定した。
【0036】製造例1 乾燥し、窒素置換された800ミリリットルの耐圧ガラ
ス容器に、シクロへキサン300g、1,3−ブタジエ
ン40g、スチレン10g、ジテトラヒドロフリルプロ
パン0.16ミリモルを注入し、これにn−ブチルリチウ
ム(BuLi)0.35ミリモルを加えた後、50℃で2
時間重合を行った。重合系は重合開始から終了まで、全
く沈殿は見られず均一に透明であった。重合転化率はほ
ぼ100%であった。重合溶液の一部をサンプリング
し、イソプロピルアルコールを加え、固形物を乾燥し、
ゴム状共重合体を得た。この共重合体についてミクロ構
造、分子量及び分子量分布を測定した。その結果を第1
表に示す。この重合系にさらに未端変性剤としてN−
(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシ
シリル)−1−プロパンアミン0.35ミリモルを加えた
後にさらに30分間変性反応を行った。この後、重合系
にさらに2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(B
HT)のイソプロパノール5重量%溶液0.5ミリリット
ルを加えて反応の停止を行い、次いでアロマオイル18.
75gを添加し、さらに常法に従い乾燥することにより
油展重合体Aを得た。得られた重合体の物性値(油展前
のガラス転移点とムーニー粘度)を第1表に示す。
【0037】製造例2〜6 製造例1において、第1表に示す量のnーブチルリチウ
ムを用い、かつ第1表に示す種類と量の末端変性剤を用
いた以外は、製造例1と同様にしてゴム状共重合体を
得、さらに油展重合体B〜E及び非油展重合体Fを製造
した。なお、重合体Eは、重合終了後、変性反応を行わ
ずに、2,6−ジーt−ブチル−p−クレゾール(BH
T)のイソプロパノール5重量%溶液0.5ミリリットル
を加えて反応の停止を行い、次いでアロマオイル18.7
5gを添加し、さらに常法に従い乾燥することにより得
た。また、重合体Fは、変性反応終了後、BHTのイソ
プロパノール5重量%溶液0.5ミリリットルを加えて反
応の停止を行い、アロマオイルを添加せずに、常法に従
い乾燥することにより得た。各ゴム状共重合体につい
て、製造例1と同様にして測定したミクロ構造、分子量
及び分子量分布を第1表に示すと共に、それらから得ら
れた重合体の物性値を第1表に示す。
【0038】
【表1】
【0039】(注) BaseMw :変性反応前の分子量(Mw) TotalMw :変性反応後の分子量(Mw) Mw/Mn :変性反応後の分子量分布 DMBTESPA :N−(1,3−ジメチルブチリデ
ン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミ
ン METESPA :N−(1−メチルエチリデン)−
3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン DMBTMSPA :N−(1,3−ジメチルブチリデ
ン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミ
ン TTC :四塩化スズ
【0040】製造例7 乾燥し、窒素置換された800mlの耐圧ガラス容器
に、シクロヘキサン300g、1,3−ブタジエン50
g及びテトラヒドロフラン(THF)1ミリモルを注入
し、これにn−ブチルリチウム(BuLi)0.35ミリ
モルを加えた後、50℃で2時間重合を行った。重合系
は重合開始から終了まで、全く沈殿は見られず均一に透
明であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。重
合溶液の一部をサンプリングし、イソプロピルアルコー
ルを加え、固形物を乾燥し、ゴム状重合体を得た。この
重合体についてミクロ構造、分子量及び分子量分布を測
定した。その結果を第2表に示す。この重合系にさらに
N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエト
キシシリル)−1−プロパンアミン0.35ミリモルを加
えた後にさらに30分間変性反応を行った。この後重合
系にさらにBHTのイソプロパノール5重量%溶液0.5
ミリリットルを加えて反応の停止を行い、次いでアロマ
オイル18.75gを添加し、さらに常法に従い重合体を
乾燥することにより油展重合体Gを得た。得られた重合
体の物性値を第2表に示す。
【0041】製造例8 製造例7と同様にしてゴム状重合体を得、この重合体に
ついてミクロ構造、分子量及び分子量分布を測定した。
その結果を第2表に示す。重合終了後、変性反応を行わ
ずに、BHTのイソプロパノール5重量%溶液0.5ミリ
リットルを加えて反応の停止を行い、次いでアロマオイ
ル18.75gを添加し、さらに常法に従い、乾燥するこ
とにより、油展重合体Hを製造した。得られた重合体の
物性値を第2表に示す。 製造例9 製造例7において、BuLiの量を0.35ミルモルから
0.55ミリモルに変更すると共に、N−(1,3−ジメ
チルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−
プロパンアミンの量を0.35ミリモルから0.55ミリモ
ルに変更した以外は、製造例7と同様に実施して、重合
及び変性反応を行った。変性反応終了後、BHTのイソ
プロパノール5重量%溶液0.5ミリリットルを加えて反
応の停止を行い、アロマオイルを添加せずに、常法に従
い乾燥することにより、非油展重合体Iを得た。 ゴム
状重合体について、製造例7と同様にして測定したミク
ロ構造、分子量及び分子量分布を第2表に示すと共に、
それから得られた重合体の物性値を第2表に示す。
【0042】
【表2】
【0043】(注)BaseMw,TotalMw,M
w/Mn及びDMBTESPAは、第1表の脚注と同じ
である。
【0044】実施例1〜3及び比較例1,2 製造例1〜5で得られた第3表に示す種類の油展重合体
(SBR)137.5重量部(ゴム成分100重量部,ア
ロマオイル37.5重量部)に対し、カーボンブラック
〔東海カーボン(株)製、商標:シーストKH(N33
9)〕20重量部、シリカ〔日本シリカ工業(株)製、
商標:ニプシルAQ〕60重量部、シランカップリング
剤〔デグサ社製、商標:Si69、ビス(3−トリエト
キシシリルプロピル)テトラスルフィド〕6重量部,ス
テアリン酸2重量部,老化防止剤6C〔N−(1,3−
ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジ
アミン〕1重量部を配合してマスターバッチを調製し、
さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(ジフェニル
グアニジン)1.0重量部,加硫促進剤DM(ジベンゾチ
アジルジスルフィド)1重量部,加硫促進剤NS(N−
t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)1
重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製
した。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、1
60℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測
定した。その結果を第3表に示す。
【0045】比較例3 製造例6で得られた非油展重合体F(SBR)100重
量部に対し、カーボンブラック(前出)20重量部,シ
リカ(前出)60重量部,シランカップリング剤「Si
69」(前出)6重量部,アロマオイル37.5重量部,
ステアリン酸2重量部,老化防止剤6C(前出)1重量
部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3
重量部,加硫促進剤DPG(前出)1.0重量部,加硫促
進剤DM(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1
重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製
した。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、1
60℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測
定した。その結果を第3表に示す。
【0046】
【表3】
【0047】(注)摩耗特性は、比較例2のものを10
0とした指数表示である。上記の結果は、変性ゴムには
SBRベースゴムを用い、充填材はシリカ/カーボンブ
ラック混合系として評価したものである。本発明におけ
る実施例1,2及び3は比較例1,2及び3と比べて、
破壊特性及び摩耗特性に優れたゴム組成物が得られてい
る。 実施例4〜6及び比較例4,5 製造例1〜5で得られた第4表に示す種類の油展重合体
(SBR)137.5重量部(ゴム成分100重量,アロ
マオイル37.5重量部)に対し、カーボンブラック(前
出)85重量部,ステアリン酸2重量部,老化防止材6
C(前出)1重量部を配合してマスターバッチを調製
し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(前出)
0.5重量部,加硫促進剤DM(前出)0.5重量部,加硫
促進剤NS(前出)0.5重量部及び硫黄1.5重量部を配
合してゴム組成物を調製した。ゴム組成物のムーニー粘
度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫
し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第4表に示
す。
【0048】比較例6 製造例6で得られた非油展重合体F(SBR)100重
量部に対し、カーボンブラック(前出)85重量部,ア
ロマオイル37.5重量部,ステアリン酸2重量部,老化
防止材6C(前出)1重量部を配合してマスターバッチ
を調製し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG
(前出)0.5重量部,加硫促進剤DM(前出)0.5重量
部,加硫促進剤NS(前出)0.5重量部及び硫黄1.5重
量部を配合してゴム組成物を調製した。ゴム組成物のム
ーニー粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条
件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第
4表に示す。
【0049】
【表4】
【0050】(注)摩耗特性は、比較例5のものを10
0とした指数表示である。上記の結果は、変性ゴムには
SBRベースゴムを用い、充填材はカーボンブラック系
として評価したものである。本発明における実施例4,
5及び6は比較例4,5及び6と比べて、破壊特性及び
摩耗特性に優れたゴム組成物が得られている。
【0051】実施例7及び比較例7 製造例7,8で得られた第5表に示す種類の油展重合体
(BR)96.25重量部(ゴム成分70重量部,アロマ
オイル26.25重量部)と天然ゴム30重量部とからな
るゴム成分100重量部に対し、カーボンブラック(前
出)40重量部,シリカ(前出)40重量部,シランカ
ップリング剤「Si69」(前出)4重量部,ステアリ
ン酸2重量部,老化防止剤6C(前出)1重量部を配合
してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部,
加硫促進剤DPG(前出)0.8重量部,加硫促進剤DM
(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1重量部及
び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製した。ゴ
ム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、160℃、
15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。
その結果を第5表に示す。 比較例8 製造例9で得られた非油展重合体(BR)70重量部と
天然ゴム30重量部とからなるゴム成分100重量部に
対し、カーボンブラック(前出)40重量部,シリカ
(前出)40重量部,シランカップリング剤「Si6
9」(前出)4重量部,アロマオイル26.25重量部,
ステアリン酸2重量部,老化防止剤6C(前出)1重量
部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3
重量部,加硫促進剤DPG(前出)0.8重量部,加硫促
進剤DM(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1
重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製
した。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、1
60℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測
定した。その結果を第5表に示す。
【0052】
【表5】
【0053】(注)摩耗特性は、比較例7のものを10
0とした指数表示である。上記の結果は、変性ゴムには
BRベースゴムを用い、充填材はシリカ/カーボンブラ
ック混合系として評価したものである。本発明における
実施例7のゴム組成物は、比較例7及び8に比べて、破
壊特性及び摩耗特性に優れている。
【0054】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、破壊特性及び耐
摩耗性などに優れ、例えば汎用タイヤや高性能タイヤの
トレッドゴム組成物など、ウェット路面などにおける制
動性能や操縦安定性などが重視される用途に好適に用い
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21/00 C08L 21/00 91/00 91/00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一方の末端が重合活性末端である
    共役ジエン系重合体の該重合活性末端に、一般式(I) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、それぞれ炭素数1〜18の一
    価の炭化水素基、A1 は炭素数1〜20の二価の炭化水
    素基、R3 及びR4 は、それぞれ水素原子、又は無置換
    若しくは置換アミノ基及び/又はエーテル基を有してい
    てもよい炭素数1〜18の一価の炭化水素基、nは1〜
    3の整数を示し、R1 Oが複数ある場合、各R1 Oはた
    がいに同一でも異なっていてもよく、R2 が複数ある場
    合、各R2はたがいに同一でも異なっていてもよい。ま
    た、R3 およびR4 はたがいに同一でも異なっていても
    よく、さらにたがいに結合して環構造を形成していても
    よい。)で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオキシ
    シラン化合物を反応させてなる、重量平均分子量40万
    以上の変性共役ジエン系重合体少なくとも30重量%を
    含むゴム成分と、その100重量部当たり、(B)オイ
    ル20〜100重量部と、(C)カーボンブラック及び
    /又はシリカ60〜150重量部を含むことを特徴とす
    るゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分100重量部に(B)成分2
    0〜100重量部を添加した場合のムーニー粘度(ML
    1+4 /100℃)が20〜100の範囲にある請求項1
    記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分における変性共役ジエン系重
    合体の原料として用いられる共役ジエン系重合体が、有
    機リチウムを重合開始剤とし、共役ジエン化合物単独又
    は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合させて
    得られたものである請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)で表されるイミノ基含有ヒ
    ドロカルビルオキシシラン化合物において、A1 に結合
    するイミノ基がエチリデンアミノ基;1−メチルプロピ
    リデンアミノ基;1,3−ジメチルブチリデンアミノ
    基;1−メチルエチリデンアミノ基;4−N,N−ジメ
    チルアミノベンジリデンアミノ基又はシクロヘキシリデ
    ンアミノ基である請求項1,2又は3記載のゴム組成
    物。
  5. 【請求項5】 (A)成分における変性共役ジエン系重
    合体が、示差走査熱量計(DSC)にて測定したガラス
    転移点が−90〜−30℃である請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 (A)一方の末端が重合活性末端である
    共役ジエン系重合体の該重合活性末端に、一般式(I) 【化2】 (式中、R1 及びR2 は、それぞれ炭素数1〜18の一
    価の炭化水素基、A1 は炭素数1〜20の二価の炭化水
    素基、R3 及びR4 は、それぞれ水素原子、又は無置換
    若しくは置換アミノ基及び/又はエーテル基を有してい
    てもよい炭素数1〜18の一価の炭化水素基、nは1〜
    3の整数を示し、R1 Oが複数ある場合、各R1 Oはた
    がいに同一でも異なっていてもよく、R2 が複数ある場
    合、各R2はたがいに同一でも異なっていてもよい。ま
    た、R3 およびR4 はたがいに同一でも異なっていても
    よく、さらにたがいに結合して環構造を形成していても
    よい。)で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオキシ
    シラン化合物を反応させてなる、重量平均分子量40万
    以上の変性共役ジエン系重合体少なくとも30重量%を
    含むゴム成分と、その100重量部当たり、(B)オイ
    ル20〜100重量部を含むことを特徴とする油展ゴ
    ム。
  7. 【請求項7】 ムーニー粘度(ML1+4 /100℃)が
    20〜100の範囲にある請求項6記載の油展ゴム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかに記載のゴ
    ム組成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする
    空気入りタイヤ。
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