JP2001131237A - アクリル系ゴム及びその組成物 - Google Patents
アクリル系ゴム及びその組成物Info
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Abstract
及び耐熱性のバランスに優れ、且つ良好な低温圧縮永久
歪を有するアクリル系ゴム及びその組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン単量体単位0.1〜5重量%未
満、炭素数1〜4のアルキレン基と炭素数1〜4のアル
キル基を有するアクリル酸アルコキシアルキルエステル
単位及び必要に応じて炭素数1〜8のアルキル基を有す
るアクリル酸アルキルエステル単位を合計で98.9〜
83重量%及び炭素数1〜4のアルキル基を有するマレ
イン酸モノアルキルエステル及び/または炭素数1〜4
のアルキレン基と炭素数1〜4のアルキル基マレイン酸
モノアルコキシアルキルエステル単位1〜12重量%か
らなるアクリル系ゴム。
Description
し、耐寒性、耐油性及び耐熱性のバランスに優れ、且つ
良好な低温圧縮永久歪を有するアクリル系ゴム及びその
組成物に関する。
れらに使用されるゴム部品はますます高度の耐久性を保
持することが要求されている。特に、大型化、高速化
は、機械・装置の運転温度の上昇を招くため、ゴム部品
に対して、高度の耐熱性が要求され、同時に潤滑油温度
の上昇のためにゴム部品に対して耐油性の向上が要求さ
れている。また、産業活動の広域化に伴う寒冷地等の苛
酷な環境における使用により、ゴム部品に対する耐寒性
の要求も強まっている。
対策、エンジンの高出力化などにより、熱的条件が更に
厳しさを増してきたため、自動車用耐潤滑油系ホース等
においては従来のニトリル・ブタジエンゴムに代わって
耐熱性と耐油性に優れたアクリルゴムが使用されてき
た。ところが、エンジン及びエンジンルーム内の熱的条
件の苛酷化は、エンジン油それ自身が劣化する環境を生
じ、この劣化エンジン油が更にゴムホ―スを攻撃してゴ
ム材料を劣化させることが知られるようになり、耐熱性
・耐油性材料として潤滑油ホース材料に用いられるよう
になったアクリルゴムに対して、これまで以上の耐油
性、耐寒性及び耐熱性が求められている。更に、自動車
用潤滑油の高性能化による潤滑油の低粘度化に伴い、更
なる耐油性の改良が要求されるようになってきた。
レン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル及び架橋サイト
モノマーとして、グリシジルメタクリレートなどのモノ
エポキシモノオレフィン化合物よりなる共重合体と加硫
剤からなるゴム組成物が、耐油性、耐熱性および耐候性
に優れていることが記載されている。また、特開昭55
−123641号公報では、エチレン、酢酸ビニル、ア
クリル酸アルキルエステル及びアクリル酸アルコキシア
ルキルエステルよりなる共重合体が、耐熱性、耐油性及
び耐候性に優れていることが記載されている。これらの
組成物では、耐油性、耐熱性および耐候性のバランスが
良好であるし、後者においては耐寒性でもある程度の改
良が認められるが、上記のような使用条件の苛酷化か
ら、耐油性、耐寒性および耐熱性のバランスにおいて、
更なる改良が求められていた。
イオウ、ポリアミン系または、有機カルボン酸およびそ
のアンモニウム塩などの加硫系を用いて加硫することが
でき、機械的性質も良好であるが、加硫速度が遅いとい
う欠点を有している。即ち、所期の物性を得るために、
通常の加硫を行った後、後加硫を行っているのが現状で
あり、この後加硫に要する時間を短縮するか、完全に省
くことが可能となれば、その工業的意義は非常に大き
く、そのために加硫速度が改良されたゴム組成物への要
望が急速に高まってきた。
リル酸アルキルを主成分とし、架橋サイトモノマーとし
て、ブテンジオン酸モノアルキルエステルを用いたエラ
ストマー組成物は、良好な加硫速度を有することが特開
昭50−45031号公報で公知である。また、特公昭
55−5527号公報には、エチレン(A)/アクリル
酸メチル及びアクリル酸エチルから選択したアクリル酸
アルキル(B)/及び1,4−ブテンジオン酸モノアル
キルエステル(C)からなる共重合体で、重合体100
g当たり0.0025〜0.077モルの(C)/重合
体100g当たり0.64〜0.80モルの(−CO2
−)単位(B及びCのエステル基の合計)/及び残部が
(A)の組成を持つ共重合体が良好な耐寒性、耐油性及
び耐熱性を併せ持つことが記載されている。これらの共
重合体は機械的性質と加硫性に優れ、脆化点を尺度とし
た耐寒性、及び耐油性のバランスも良好であるが、低温
領域での圧縮永久歪みが劣るため、低温圧縮永久歪の要
求が厳しい部品には使用できないといった欠点を有して
いる。
を解決し、良好な加硫特性を有し、更に耐寒性、耐油性
及び耐熱性のバランスに優れ、且つ良好な低温圧縮永久
歪を有するアクリル系ゴム及びその組成物を提供するも
のである。
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エチレン単
量体単位と、特定のマレイン酸モノアルキルエステル及
び/またはマレイン酸モノアルコキシアルキルエステル
単量体単位、及び特定のアクリル酸アルコキシアルキル
エステル単量体単位及び必要に応じて特定のアクリル酸
アルキルエステル単位とからなる共重合体が特定の組成
割合において、耐寒性、耐油性及び耐熱性のバランスに
極めて優れ、且つ良好な加硫特性、低温圧縮永久歪みを
併せ持つゴムを与えることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。即ち、本発明はエチレン単量体単位0.1
〜5重量%未満、下記の一般式(1)で表されるアクリ
ル酸アルコキシアルキルエステル単位及び必要に応じて
下記の一般式(2)で表されるアクリル酸アルキルエス
テル単位の合計98.9〜83重量%と下記の一般式
(3)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル及び
/または下記の一般式(4)で表されるマレイン酸モノ
アルコキシアルキルエステル単位1〜12重量%からな
るアクリル系ゴムである。
素数1〜4のアルキル基を表す。)
アクリル系ゴムは、エチレン単量体単位0.1〜5重量
%未満、上記の一般式(1)で表されるアクリル酸アル
コキシアルキルエステル単位及び必要に応じて上記の一
般式(2)で表されるアクリル酸アルキルエステル単位
の合計98.9〜83重量%と上記の一般式(3)で表
されるマレイン酸モノアルキルエステル及び/または上
記の一般式(4)で表されるマレイン酸モノアルコキシ
アルキルエステル単位1〜12重量%からなるアクリル
系ゴムである。
ステルとしては上記の一般式(1)で表されるアクリル
酸アルコキシアルキルエステルが用いられるが、具体的
にはメトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、エトキシプロピルアクリレートなどが
挙げられ、実用的な耐寒/耐油バランスの点でメトキシ
エチルアクリレート、エトキシエチルアクリレートが好
ましい。本発明のアクリル酸アルキルエステルとしては
上記の一般式(2)で表されるアクリル酸アルキルエス
テルが用いられるが、具体的にはメチルアクリレート、
エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ペ
ンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−
オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
トが挙げられ、機械的性質、実用的な耐寒/耐油バラン
スの点で、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレートが好ましい。本発明のマ
レイン酸モノアルキルエステルとしては上記の一般式
(2)で表されるマレイン酸モノアルキルエステルが用
いられるが、具体的にはマレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸モノエチル、マレイン酸モノブチルが挙げられる。
本発明のマレイン酸モノアルコキシアルキルエステルと
しては上記の一般式(3)で表されるマレイン酸モノア
ルコキシアルキルエステルが用いられるが、具体的には
マレイン酸モノメトキシエチル、マレイン酸モノエトキ
シエチル、マレイン酸モノメトキシブチル、マレイン酸
モノエトキシブチルなどが挙げられる。
は0.1〜5重量%未満の割合で含まれ、5重量%を越
えると耐油性、及び低温での圧縮永久歪みが不十分とな
る。エチレン単量体は好ましくは、0.1〜3重量%未
満、更に好ましくは0.5〜2.5重量%である。
単独で、あるいはアクリル酸アルキルエステルと併用し
て用いられるが、併用することにより、より効果的に耐
寒性及び耐油性のバランスを改良することができる。
及び/またはマレイン酸モノアルコキシアルキルエステ
ルは1〜12重量%の割合で含まれ、1重量%未満では
充分な架橋が得られず、加硫物の機械的性質が不十分と
なり、12重量%を越えると過加硫となる。好ましくは
3〜10重量%である。
的を損なわない範囲で上記の単量体と共重合可能な他の
単量体を共重合させたものでもよい。共重合可能な他の
単量体としては、n−デシルアクリレート、n−ドデシ
ルアクリレート、n−オクタデシルアクリレート、シア
ノメチルアクリレート、1−シアノエチルアクリレー
ト、2−シアノエチルアクリレート、1−シアノプロピ
ルアクリレート、2−シアノプロピルアクリレート、3
−シアノプロピルアクリレート、4−シアノブチルアク
リレート、6−シアノヘキシルアクリレート、2−エチ
ル−6−シアノヘキシルアクリレート、8−シアノオク
チルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステルが
挙げられる。
ル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,5−トリヒ
ドロペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1,
1,2,2−テトラヒドロペルフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,7−トリヒドロペルフルオ
ロヘプチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペ
ルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1,1−ジ
ヒドロペルフルオロデシル(メタ)アクリレートなどの
含フッ素アクリル酸エステル、1−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどの水酸基含有アクリル酸エステル、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどの第3級アミノ基含有アク
リル酸エステル、メチルメタクリレート、オクチルメタ
クリレートなどのメタクリレート、メチルビニルケトン
のようなアルキルビニルケトン、ビニルエチルエーテ
ル、アリルメチルエーテルなどのビニル及びアリルエー
テル、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルニトリ
ル、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化
ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、アル
キルフマレートなどのエチレン性不飽和化合物が挙げら
れる。
ン酸、2−ペンテン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などのカルボン酸基含有化合物、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジル
エーテル、メタアリルグリシジルエーテルなどのエポキ
シ基含有化合物、2−クロルエチルビニルエーテル、2
−クロルエチルアクリレート、ビニルベンジルクロライ
ド、ビニルクロルアセテート、アリルクロルアセテート
などの活性塩素基含有化合物が挙げられる。
を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公知
の方法により共重合することにより得られる。
ムに通常用いられる加硫系を用いて加硫して用いられる
が、適用される加硫系としては、脂肪族、芳香族第一ア
ミン類が適当であり、これにグアニジン系化合物を加え
た加硫系が好適に用いられる。
アミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、テトラ
メチレンペンタミン、芳香族アミンとしては、4,4
‘−メチレンジアニリン、4,4‘−オキシフェニルジ
フェニルアミン、4,4’−メチレンビス(o−クロロ
アニリン)、4,4‘−ジアミノベンズアニリド、3,
3’−ジメチル−4,4‘−ジアミノジフェニルメタン
などが挙げられる。
ン、テトラメチルグアニジン、ジブチルグアニジン、ジ
フェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジンなどが
挙げられる。
0重量部に対して、0.2〜0.5重量部が好ましく、
0.5〜3.0重量部が更に好ましい。0.2重量部未
満では加硫反応が十分に行われず、5.0重量部を越え
ると過加硫となる。
供するに際してその目的に応じ、充填剤、可塑剤、安定
剤、滑剤、補強剤等を添加して成形、加硫を行うことが
できる。カーボンブラック、無水ケイ酸、表面処理炭酸
カルシウムなどの充填剤、補強剤は要求されるゴム物性
から、2種類以上を混合して使用することも可能であ
り、これらの添加量は合計で、アクリル系ゴム100重
量部に対して通常用いられる30〜100重量部が好ま
しい。
系ゴム組成物及びその加硫物を混練、成型、加硫する機
械としては、通常ゴム工業で用いるものを使用すること
ができる。
組成物及びその加硫物は特にゴムホースやガスケット、
パッキング等のシール部品として好適に用いられる。ま
た、ゴムホースとしては、具体的には自動車、建設機
械、油圧機器の各種配管系等に使用されるホースに用い
られる。特に、本発明のアクリル系ゴム、アクリル系ゴ
ム組成物及びその加硫物から得られるゴムホースは、機
械的性質が優れていることに加えて、耐寒性、耐油性及
び耐熱性に優れるため、特に最近の使用環境が苛酷にな
っている自動車用ゴムホースとして極めて好適に用いら
れる。
リル系ゴムから得た単一ホース、あるいは、ゴムホース
の用途によっては、本発明のアクリル系ゴムからなる層
に本発明のアクリル系ゴム以外の合成ゴム例えば、フッ
素系ゴム、フッ素変性アクリルゴム、ヒドリンゴム、C
SM、CR、NBR、エチレン・プロピレンゴム等を内
層、中間層、あるいは外層として組み合わせた複合ホー
スへの適用も可能である。また、ゴムホースに要求され
る特性によっては、一般的によく行われているように補
強糸あるいはワイヤーをホースの中間あるいは、ゴムホ
ースの最外層に設けることも可能である。
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限さ
れるものではない。 実施例1〜3 内容積40リットルの耐圧反応容器に、表1に示した共
重合体の組成比が得られるような割合でアクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2メトキシエチ
ル及びマレイン酸モノブチルの混合液11.8Kg、部
分けん化ポリビニルアルコール4重量%の水溶液17K
g、酢酸ナトリウム22gを投入し、攪拌機であらかじ
めよく混合し、均一懸濁液を作製した。槽内上部の空気
を窒素で置換後、エチレンを槽上部に圧入し、圧力を2
0Kg/cm2に調整した。攪拌を続行し、槽内を55
℃に保持した後、別途注入口よりt−ブチルヒドロペル
オキシド水溶液を圧入して重合を開始させた。反応中槽
内温度は55℃に保ち、6時間で反応が終了した。生成
した重合液にホウ酸ナトリウム水溶液を添加して重合体
を固化し、脱水及び乾燥を行って生ゴムとした。
共重合体の生ゴムを得た。
圧入し、圧力を80Kg/cm2として共重合体の生ゴ
ムを得た。
製Vamac G(エチレン、アクリル酸メチル、−C
OOH基含有架橋性モノマー共重合体)を用いた。
をグリシジルメタクリレートに変えて、共重合体の生ゴ
ムを得た。
8) 上記の実施例及び比較例で得た生ゴムは表2の配合組成
により、8インチオープンロールで混練を行い、厚さ約
2.4mmのシートに分出しした後、プレス加硫機で1
70℃20分のプレス加硫を行い、一次加硫物として物
性試験に供した。更に、この加硫物をギヤーオーブン内
で170℃4時間の熱処理を行い、二次加硫物として物
性試験に供した。
6、8) マレイン酸モノアルキルエステル単位の定量は、共重合
体の生ゴムをトルエンに溶解し、水酸化カリウムを用い
た中和滴定により測定した。その他の共重合体組成は、
核磁気共鳴スペクトルを採取し、各成分を定量した。
た。硬さは、JIS K6253に準拠して測定した。
圧縮永久歪みは、JIS K6262に準拠した方法だ
が、試験条件を0℃22時間として、歪みを測定した。
耐油性(△V)は、JIS K6258に準拠し、IR
M−903号油に150℃70時間浸漬後の体積変化△
V(%)を求めた。耐寒性(Tb)は、JIS K62
61に準拠し、脆化温度(Tb)を求めた。耐熱性AR
(EB)は、JIS K6257に準拠し、150℃×
70時間曝露後の引張試験の伸び保持率AR(EB)
(%)を求めた。△TB(一次加硫物と二次加硫物の引
張強さの差)は、下式により求めた。 △TB(%)=100×(TB2/TB1)−100 但し、TB2は二次加硫物引張強さを表し、TB1は一
次加硫物引張強さを表す。各実施例、比較例についての
加硫物の物性測定結果を表1に示した。
較例1を比較すると、エチレンを共重合していない比較
例1の耐寒性が劣っている。同様の結果が実施例2、比
較例3による比較、実施例3、比較例5による比較によ
り認められる。耐寒性が−30℃と同じである実施例1
と比較例2を比較すると、エチレン共重合量が5重量%
である比較例2の耐油性が劣っている。同様の結果が実
施例2、比較例4による比較、実施例3、比較例6によ
る比較により認められる。エチレン共重合量の多い比較
例2、比較例4、比較例6、比較例7は低温での圧縮永
久歪みが劣る。実施例1、比較例8の比較により、本発
明の実施例1は△TBが小さく、加硫速度が早い。
発明のアクリル系ゴム及びその組成物からなる加硫物
は、優れたゴム物性を有するとともに、良好な加硫特性
を有し、耐寒性、耐油性及び耐熱性のバランスに優れ、
且つ良好な低温圧縮永久歪みを有している。
Claims (6)
- 【請求項1】 エチレン単量体単位0.1〜5重量%未
満、下記の一般式(1)で表されるアクリル酸アルコキ
シアルキルエステル単位及び必要に応じて下記の一般式
(2)で表されるアクリル酸アルキルエステル単位を合
計で98.9〜83重量%及び下記の一般式(3)で表
されるマレイン酸モノアルキルエステル及び/または下
記の一般式(4)で表されるマレイン酸モノアルコキシ
アルキルエステル単位1〜12重量%からなることを特
徴とするアクリル系ゴム。 【化1】 (式中のR2は炭素数1〜4のアルキレン基、R3は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。) 【化2】 (式中のR1は炭素数1〜8のアルキル基を表す。) 【化3】 (式中のR4は炭素数1〜4のアルキル基を表す。) 【化4】 (式中のR5は炭素数1〜4のアルキレン基、R6は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。) - 【請求項2】 エチレン単量体単位とアクリル酸アルキ
ルエステル及びアクリル酸アルコキシアルキルエステル
単位がそれぞれ、0.1〜3重量%未満、98.9〜8
5重量%であることを特徴とする請求項1記載のアクリ
ル系ゴム。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のアクリル系ゴム
と架橋剤を含有してなること特徴とするアクリル系ゴム
組成物。 - 【請求項4】 請求項3記載のアクリル系ゴム組成物を
加硫してなる加硫物。 - 【請求項5】 請求項4の加硫物からなるゴムホース。
- 【請求項6】 請求項5の加硫物からなるシール部品。
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---|---|---|---|
JP31551299A JP4303382B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | アクリル系ゴム及びその組成物 |
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JP2001131237A true JP2001131237A (ja) | 2001-05-15 |
JP4303382B2 JP4303382B2 (ja) | 2009-07-29 |
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JP31551299A Expired - Fee Related JP4303382B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | アクリル系ゴム及びその組成物 |
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JP2006002066A (ja) * | 2004-06-18 | 2006-01-05 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 熱可塑性エラストマー組成物 |
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1999
- 1999-11-05 JP JP31551299A patent/JP4303382B2/ja not_active Expired - Fee Related
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