JP2001130044A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2001130044A
JP2001130044A JP31278799A JP31278799A JP2001130044A JP 2001130044 A JP2001130044 A JP 2001130044A JP 31278799 A JP31278799 A JP 31278799A JP 31278799 A JP31278799 A JP 31278799A JP 2001130044 A JP2001130044 A JP 2001130044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
developer
voltage
toner
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31278799A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Ogawa
勝敏 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP31278799A priority Critical patent/JP2001130044A/ja
Priority to AU79594/00A priority patent/AU7959400A/en
Priority to PCT/JP2000/007524 priority patent/WO2001030579A1/ja
Publication of JP2001130044A publication Critical patent/JP2001130044A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 背面電極3上へのトナー付着による受像部材
5の裏汚れ、又はトナー通過孔6の目詰まりを抑制する
画像形成方法と画像形成装置とを提供する。 【解決手段】 トナー1を担持して移動するトナー担持
体2と、トナーを通過させる複数のトナー通過孔6を有
するとともに、少なくともそのトナー通過孔6の周囲を
取り囲むように配設された制御電極7を有し、この制御
電極7に画像信号を印加してトナー1の通過を制御する
トナー通過制御手段4を備えた画像形成装置において、
トナー通過制御手段4の背面電極3側の偏向電極10
a,10bを配設し、受像部材5上にトナー像が形成さ
れる前後で、予め偏向電極10a,10bに所定の電圧
を供給する。これにより、トナー通過孔6内壁に付着し
ていて裏汚れや目詰まりの原因となるトナーが除去され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等に適用される画像形成方法及び画像形
成装置に関し、特に画像信号によって制御される現像剤
通過制御手段にて現像剤担持体から背面電極への現像剤
の飛翔を制御し、現像剤通過制御手段と背面電極の間に
位置する受像部材に現像剤を付着させて画像形成を行う
ものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンの能力向上及びネットワ
ーク技術の進歩に伴って、大量のドキュメントを扱うこ
とができ、またカラードキュメントも扱うことができる
処理能力の高いプリンタや複写機に対する要請が強くな
っている。しかしながら、満足のいく高品質の白黒やカ
ラーのドキュメントを出力可能でかつ処理速度の高い画
像形成装置は開発途上にあって出現が待たれている。
【0003】その1つとして、特公昭44―26333
号公報、米国特許第3,689,935号(特公昭60
―20747号公報参照)、特表平9―500842号
公報等に開示されるように、電界の作用によりトナー等
の現像剤を記録紙や中間の画像担持ベルト等の受像部材
上に飛翔させ、画像を形成する直接印字方式の画像形成
技術が知られている。
【0004】この方式の原理を図1を用いて説明する。
図1はこの画像形成装置を示す概略図で、例えば負に帯
電されたトナー1を担持して移動するトナー担持体2と
背面電極3との間に、トナー飛翔を制御するトナー通過
制御手段4が配置され、トナー通過制御手段4と背面電
極3との間に受像部材5が搬送される。トナー通過制御
手段4は絶縁部材を基材とし、その基材には、トナーを
通過させる複数のトナー通過孔6と、その各トナー通過
孔6の周囲に制御電極7とがそれぞれ配置される。
【0005】トナー担持体2は接地され、背面電極3は
背面電極用電源8と接続される。制御電極7は制御電極
用電源9と接続され、この制御電極用電源9は、外部か
らの画像信号に応じてパルス状の制御電圧を繰り返し出
力する。
【0006】制御電極用電源9から制御電極7に供給さ
れた制御電圧の極性がトナー帯電極性と同極性の場合、
トナー担持体2上のトナー1には、トナー担持体2方向
への静電付着力が働くので、トナー1はトナー担持体2
から飛翔しない。また、制御電極用電源9から制御電極
7に供給された制御電圧の極性がトナー帯電極性と逆極
性の場合、トナー1は制御電極7側に向かう静電付着力
の作用により、トナー担持体2から脱離する。さらに、
トナー帯電極性と逆極性の電圧を背面電極用電源8から
背面電極3に供給することにより、トナー1には背面電
極3に向かう静電付着力が作用する。これによりトナー
1は、トナー通過孔6を通過して、トナー通過制御手段
2と背面電極3との間に搬送された受像部材5に付着す
る。
【0007】ところで、上記のような構成の画像形成装
置においては、画像形成動作の前後において、背面電極
3に印加された電圧による静電気力により、トナー1が
背面電極3側に吸引され、この結果、トナー1はトナー
通過孔6を通過して背面電極3側に堆積するという問題
点を有していた。これにより、受像部材5が背面電極3
に当接しながら搬送される際、背面電極3に堆積したト
ナー1が受像部材5の背面に付着するいわゆる裏汚れと
いう問題が発生してしまう。
【0008】このような問題点を解決する手段として、
米国特許5,874,973号や特開平9―19344
4号、特開平9―193445号、特開平9―2400
35号の各公報では、制御電極や背面電極への電圧供給
の開始手順や停止手順(以下、電圧供給シーケンスと略
称する)を所定の手順に定める手段が提案されている。
すなわち、上記従来の解決手段では、画像形成動作開始
前において、制御電極にトナーの帯電極性と同極性の電
圧が印加された後、背面電極へトナーの帯電極性と同極
性の電圧が印加される。また、画像形成動作終了後で
は、制御電極にトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加
されている間に背面電極への電圧印加が停止され、その
後、制御電極への電圧供給が停止されるという手順であ
る。これにより画像形成動作前後において、制御電極に
印加された電圧によりトナー担持体上のトナーには制御
電極に対する静電反発力が働き、この結果、トナー担持
体からのトナー離脱が防止されることとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の解決手段では、受像部材の裏汚れを完全に防止する
には不十分であった。以下にその理由を記述する。すな
わち、画像形成動作が実行された後では、トナー通過孔
の内壁にトナーが付着している。このような状態で上記
提案された従来の解決手段を行うと、制御電極に印加さ
れた電圧により、トナー通過孔の内壁に付着したトナー
にも制御電極に対する静電反発力が働く。このため、ト
ナー通過孔の内壁に付着したトナーは背面電極側に移行
してやはり背面電極表面に堆積してしまう。
【0010】以上のように、従来の解決手段では、トナ
ー通過孔の内壁に付着したトナーの背面電極への飛翔を
促進させることとなり、トナー通過孔内壁に付着したト
ナーの背面電極上への堆積による、受像部材の裏汚れを
招いてしまうという問題点を有していた。
【0011】以上のような問題点に鑑み、本発明の目的
は、トナー通過制御手段のトナー通過孔内壁へのトナー
の付着堆積を抑えるとともに、トナー担持体上のトナー
のみならず通過孔の内壁に付着したトナーの背面電極上
への堆積を防止して受像部材の裏汚れを抑制することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の画像形成方法は、現像剤を担持搬送する現
像剤担持体と、この現像剤担持体に間隙を介して対向す
る背面電極と、この背面電極及び現像剤担持体の間に配
設され、複数の現像剤通過孔を有する現像剤通過制御手
段とを用いる画像形成方法が対象である。そして、画像
形成動作の期間中、背面電極と現像剤通過制御手段との
間に受像手段が搬送される間、現像剤担持体上の現像剤
の現像剤通過孔への通過を制御して、受像手段上に現像
剤像を形成する画像形成工程と、画像形成動作の期間の
うち、上記画像形成工程以外で背面電極と現像剤通過制
御手段との間に受像手段が搬送されない非画像形成工程
の間、現像剤通過制御手段の背面電極側表面上でかつ各
現像剤通過孔周辺にある第1の電極に所定の電圧を供給
する第1電極電圧供給工程とを有するものとする。
【0013】また、本発明の画像形成装置は、現像剤を
担持搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体に対向
し、現像剤像を受け止める受像部材と、現像剤担持体と
受像部材との間に配設され、現像剤担持体に担持された
現像剤が受像部材に向かって通過する複数の現像剤通過
孔を有する現像剤通過制御手段と、この現像剤通過制御
手段の受像部材側でかつ各現像剤通過孔の周囲に配設さ
れた第1の電極と、受像部材上への現像剤の飛翔が開始
される前に、予め第1の電極に所定の電圧を供給する第
1の電圧供給手段とを有するものとする。
【0014】これにより、現像剤通過制御手段上で背面
電極に最も近接する第1の電極への電圧の供給により、
その第1の電極にて他電極との間の静電界が形成される
ので、現像剤通過孔内に残留した現像剤の運動が制御さ
れることとなる。
【0015】また、第1電極電圧供給工程はその期間
中、現像剤担持体上に担持された現像剤の帯電極性と同
極性の電圧を第1の電極に供給する負電圧供給工程を有
するものとする。これにより、現像剤通過孔内に残留し
た現像剤が第1の電極に反発するような静電界が現像剤
通過孔内に形成される。よって画像形成が開始される前
に、現像剤通過孔に残留する現像剤が背面電極側に向か
って飛翔することが抑制されるので、画像形成前での背
面電極の現像剤による汚染が回避されることとなる。
【0016】また、第1電極電圧供給工程はその期間
中、現像剤担持体上に担持された現像剤の帯電極性と逆
極性の電圧を第1の電極に供給する正電圧供給工程を有
するものとすることもできる。これにより、上記の場合
とは逆に、現像剤通過孔内に残留した現像剤が第1の電
極に吸引されるような静電界が現像剤通過孔内に形成さ
れる。よって画像形成が開始される前に、背面電極にト
ナーと逆極性の電圧を供給することで、現像剤通過孔中
の現像剤が背面電極側に吸引される電界に暴露され易く
なるので、当該現像剤は、画像形成前に背面電極へ移行
し易くなる。これにより、その現像剤自体による背面電
極の直接の汚染は回避できないものの、現像剤通過孔中
の現像剤は除去され易くなるので、現像剤通過孔の目詰
まりは抑制され、延ては後での受像手段の汚れ防止に寄
与できることとなる。
【0017】また、第1電極電圧供給工程はその期間
中、供給される電圧値が変動する変動電圧を第1の電極
に供給する変動電圧供給工程を有するものとする。これ
により、現像剤通過孔内に残留する現像剤粒子が振動す
る電界が形成されるので、現像剤通過孔内の現像剤はほ
ぐされる。この結果、ほぐされた現像剤は現像剤担持体
側又は背面電極側に移行し易くなり、現像剤通過孔の目
詰まりを抑制する効果が増大することとなる。
【0018】その場合、第1の電極に供給される変動電
圧の極性を、少なくとも変動電圧供給工程の期間中で1
回反転させるものとする。これにより、現像剤通過孔内
の現像剤は活発に振動するとともに、逆極性に帯電した
現像剤も振動するので、現像剤をほぐす効果が増大する
こととなる。
【0019】上記第1の電極は、1つの現像剤通過孔に
対して少なくとも2つの電極が現像剤通過制御手段の表
面上に対を成して配設された電極対から構成され、第1
電極電圧供給工程の期間中、電極対をなすそれぞれの電
極に異なる電圧を供給する電圧供給工程を有するものと
する。これにより、現像剤通過孔内部において現像剤通
過制御手段の表面に平行な電界、すなわち現像剤通過孔
の内壁に直交する電界が形成されるので、現像剤通過孔
内に残留する現像剤粒子は通過孔内壁に衝突し、その衝
突による衝撃により、該内壁に吸着している現像剤粒子
が内壁表面から離れて、内壁とのファンデルワールス力
等による付着力が弱まる。これにより、内壁の現像剤粒
子は現像剤担持体側又は背面電極側に移行し易くなり、
現像剤通過孔の目詰まりを抑制する効果が増大すること
となる。
【0020】そのとき、電圧供給工程の期間中、電極対
をなすそれぞれの電極に供給される電圧は、供給電圧値
が変動する変動電圧であるものとする。これにより、現
像剤通過孔の内壁に直交する方向で、現像剤通過孔内の
現像剤粒子が振動する電界が形成されるので、通過孔内
壁に付着する現像剤が衝突を受ける機会が増加する。こ
の結果、該内壁と現像剤粒子とのファンデルワールス力
等による付着力を弱める効果が増大する。これにより、
現像剤通過孔内壁に付着した現像剤が現像剤担持体側又
は背面電極側にさらに移行し易くなり、現像剤通過孔の
目詰まりを抑制する効果が増大する。
【0021】さらにそのとき、電圧供給工程の期間中、
電極対の間で形成される電界方向を少なくとも1回反転
させる。これにより、現像剤通過孔内の現像剤は活発に
振動するとともに、逆極性に帯電した現像剤も振動する
ので、現像剤が現像剤通過孔の内壁に衝突する効果が増
大することとなる。
【0022】上記第1電極電圧供給工程の期間中、第1
の電極への電圧供給工程が開始された後に、現像剤担持
体と、現像剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ
現像剤通過孔周辺にある第2の電極との間に所定の電界
が形成される静電界形成工程を開始する。つまり、予め
第1の電極により所定の電界が形成されているので、第
2の電極への電圧の供給の有無に拘わらず、現像剤通過
孔への現像剤の通過が第2の電極への供給電圧にて制御
される。このように第2の電極へ所定の電圧を供給する
ことにより、現像剤通過孔への現像剤の供給を制御でき
るので、現像剤通過孔への現像剤の供給と、現像剤通過
孔内の現像剤の運動とが別々に制御されることとなる。
【0023】また、第1電極電圧供給工程の期間中、第
1の電極への電圧供給工程が開始された後に、現像剤を
現像剤担持体に向かって移動させる電界が、現像剤担持
体と、現像剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ
現像剤通過孔周辺にある第2の電極との間に形成される
静電界形成工程を開始する。これにより、第2の電極へ
の電圧供給によって、現像剤通過孔内部の現像剤が第2
の電極に対して静電反発力を受けても、現像剤通過孔へ
の現像剤の通過を抑制する電界が、第1の電極により予
め形成されている。この結果、第1の電極による電界に
よって、第2の電極に反発した現像剤の現像剤通過孔の
通過が阻止されるので、画像形成の開始前での背面電極
側へ背面電極の現像剤による汚染が回避されることとな
る。同時に、現像剤担持体上の現像剤も、第2の電極に
対し静電反発力を受けるので、新たに現像剤通過孔に現
像剤が到達することなく、現像剤担持体上に止まること
となる。
【0024】また、第1電極電圧供給工程の期間中、第
1の電極への電圧供給工程が開始された後に、現像剤
を、現像剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ現
像剤通過孔周辺にある第2の電極に向かって移動せる電
界が、第2の電極と現像剤担持体との間に形成される静
電界形成工程を開始する。これにより、現像剤通過孔の
現像剤による通過が促進される電界が第1の電極により
予め形成されている結果、第2の電極への電圧供給によ
って現像剤担持体から離脱した現像剤は、第2の電極を
通過後に第1の電極に向かって加速される。この結果、
現像剤通過孔に到達した現像剤は、該通過孔内壁に付着
した現像剤と衝突する。よって該通過孔内に残留してい
た現像剤は通過孔内壁から離脱し易くなるので、現像剤
担持体から飛翔してきた現像剤と共に背面電極に移行す
る。以上により、現像剤通過孔内はクリーニングされる
ので、現像剤通過孔の目詰まりを抑制する効果が増大す
ることとなる。
【0025】また、非画像形成工程の期間中、第1の電
極への電圧供給工程が開始された後に、現像剤担持体上
の現像剤の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給さ
れる背面電圧供給工程を開始する。これにより、現像剤
が現像剤通過孔を通過するのを抑制する電界が予め第1
の電極により形成されているので、背面電極に現像剤が
吸引されるような電圧が背面電極に供給されても、現像
剤通過孔への現像剤の通過が制御されることとなる。
【0026】また、非画像形成工程の期間中、第1の電
極への電圧供給工程が開始される前に、現像剤担持体上
の現像剤の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給さ
れる背面電圧供給工程を開始する。これにより、予め背
面電極に現像剤を吸引する電圧が供給されているので、
現像剤担持体からの現像剤を加速せしめる電圧が第1の
電極に印加されると、現像剤は背面電極に向かってさら
に加速される。この結果、現像剤通過制御手段の背面電
極側の表面に現像剤が付着することなく、現像剤通過孔
内の現像剤が除去されることとなる。
【0027】また、背面電極は回転可能とし、非画像形
成工程の期間中、第1の電極への電圧供給工程が開始さ
れる前に、背面電極が回転する背面電極回転工程を開始
する。これにより、現像剤が背面電極に到達する前に、
現像剤通過孔に対向した背面電極の表面は移動している
ので、現像剤通過孔に対向する背面電極上に止まること
なく、現像剤は背面電極に担持して搬送される。この結
果、背面電極上に堆積した現像剤による現像剤通過制御
手段の汚染や現像剤通過孔の目詰まりが抑制されること
となる。
【0028】その場合、背面電極が回転する回転工程
中、背面電極表面に付着した現像剤を除去する現像剤除
去工程を有するものとする。これにより、背面電極上は
常時清掃されるので、長期間の稼働による背面電極上へ
の現像剤の堆積が防止されることとなる。
【0029】上記第1の電極は、現像剤の飛翔軌道を偏
向せしめる偏向電極としてもよい。また、第1の電極
は、現像剤通過制御手段から受像部材へ向かう現像剤の
飛翔軌道を偏向せしめる偏向電極とし、第1の電圧供給
手段は、偏向電圧に供給される電圧レベルを順次切り換
える偏向電圧供給手段としてもよい。これにより、上記
に示す作用が得られると同時に、1つの現像剤通過孔に
て複数のドットが形成されるので、高解像度の現像剤像
が受像部材上に形成されることとなる。また、第1の電
極と偏向電極とを兼用することにより、新たな電極層の
追加が不要となるので、現像剤通過制御手段の厚みはそ
のまま維持される。これにより、現像剤通過孔の内壁の
現像剤との接触領域の増加による現像剤通過孔の目詰ま
りが抑制されることとなる。
【0030】また、第1の電極は、現像剤通過孔を通過
する複数の現像剤粒子からなる現像剤群を収束せしめる
収束電極としてもよい。また、第1の電極は、現像剤通
過制御手段を通過する複数の現像剤粒子を収束せしめる
収束電極とし、第1の電圧供給手段は、現像剤の帯電極
性と同極性の電圧が供給される収束電圧供給手段とする
こともできる。これにより、上記に示す作用が得られる
と同時に、受像部材上のドット径が小さくなるので、鮮
明な現像剤像が受像部材上に形成されることとなる。ま
た、第1の電極と収束電極とを兼用することにより、新
たな電極層の追加が不要となるので、現像剤通過制御手
段の厚みは維持される。これにより、現像剤通過孔の内
壁の現像剤との接触領域の増加による現像剤通過孔の目
詰まりが抑制されることとなる。
【0031】さらに、第1の電極は、現像剤通過制御手
段の帯電を防止する帯電防止電極とすることもできる。
また、第1の電極は、現像剤通過制御手段の帯電を防止
する帯電防止電極とし、第1の電圧供給手段は、接地電
位又は現像剤の帯電極性と同極性の電圧が供給される帯
電防止電圧供給手段としてもよい。これにより、上記に
示す作用が得られると同時に、トナー通過制御手段の帯
電が防止されるので、トナー通過制御手段と背面電極と
の間に安定した静電界が形成されることとなる。また、
第1の電極と帯電防止電極とを兼用することにより、新
たな電極層の追加が不要となるので、現像剤通過制御手
段の厚みは維持される。これにより、現像剤通過孔の内
壁の現像剤との接触領域の増加による現像剤通過孔の目
詰まりが抑制されることとなる。
【0032】本発明の画像形成装置は、上記第1の電極
とは別に、現像剤通過制御手段上の現像剤担持体側でか
つ現像剤通過孔周辺に配設された第2の電極と、この第
2の電極に所定の電圧を特定の期間をもって供給する第
2の電圧供給手段とを備えたものとすることもできる。
【0033】そして、上記第2の電極は、現像剤の現像
剤通過孔への通過を外部からの画像信号に応じて制御す
る制御電極とすることもできる。また、第2の電極は、
現像剤の現像剤通過孔への通過を制御する制御電極と
し、第2の電圧供給手段は、現像剤像を受像部材に形成
するために、外部からの画像信号に応じて現像剤の現像
剤通過孔の通過を制御する制御電圧を、特定の期間をも
って制御電極に供給する制御電圧供給手段としてもよ
い。これにより、上記に示す作用が得られると同時に、
制御電極が現像剤担持体と近接するので、制御電極と現
像剤担持体との距離が短縮され、両者間の電界強度が高
くなる。この結果、現像剤担持体からの現像剤の離脱が
容易に制御されることとなる。また、第2の電極と制御
電極とを兼用することにより、新たな電極層の追加が不
要となるので、現像剤通過制御手段の厚みは維持され
る。これにより、現像剤通過孔の内壁の現像剤との接触
領域の増加による現像剤通過孔の目詰まりが抑制される
こととなる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係
る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【0035】図1において、1はトナーで、本実施形態
ではポリエステル樹脂をバインダ樹脂とし、体積平均が
50%で径が約8.5μm(ミクロン)の非磁性トナー
を用いた。トナー1に使用するバインダ樹脂は、この他
にスチレン−アクリル系共重合体や、スチレン−ブタジ
エン系共重合体、エポキシ樹脂、これらの混合樹脂が適
当である。また、磁性粉体を含有する磁性トナーを用い
てもよく、その場合、磁性粉としてはフェライト、マグ
ネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁
性を示す元素を含む合金、化合物等が有効である。磁性
粉の保持力は7900〜40000A/mのものが適当
で、また、樹脂に対して磁性粉はトナー粒子100重量
部に対して20〜40重量%が適当である。この他、電
荷制御剤、トナーの流動性を制御するためにシリカ(S
iO2)、酸化チタン(TiO2)、ステアリン酸の金属塩
等を0.1〜5重量%添加することが好ましい。特に、
シリカは流動性を大きく左右し、後述するトナー通過制
御手段4のトナー通過孔6にトナー1が詰まることを避
けることができる。また、シリカは直径が小さく高い帯
電性を有することから、電気力に強く引かれてトナー通
過孔6の内壁面に付着し易い。しかし、トナー通過孔6
の内壁面に付着したトナー1はトナー通過孔6を通過す
る際のトナー1の運動を促進するコロの役割を果たすた
め、孔詰まりを防止できる。シリカは窒素吸着によるB
ET比表面積で100〜300m2/gの範囲にあるも
のが適当である。100m2/gを下回るような小径の
シリカを用いると、樹脂を寸断するように混ざり込むた
めに十分な定着性を得ることができない。
【0036】2はトナー1を担持搬送するトナー担持体
である。本実施形態におけるトナー担持体2は外径が2
0mm、厚み1mmのアルミニウムの筒を用いて形成
し、そのトナー担持体2は接地している。尚、トナー担
持体2の材質はアルミニウム以外にも、鉄等の金属や合
金、又はシリコンゴムやウレタンゴム等のゴム材を芯軸
に巻き付けた部材等により構成してもよい。さらにロー
ラ形状以外にも、ベルト形状やドラム形状のものを用い
てもよい。また、トナー担持体2を接地する以外にも、
直流電圧又は交流電圧を印加してもよい。交流電圧を印
加する場合には直流電圧を重畳してもよい。トナー1
は、トナー担持体2上に規制ブレード(図示せず)で層
状に形成される。規制ブレードは、ウレタンやシリコン
等の弾性部材により形成されており、硬度は40から8
0度(JIS K6301 Aスケール)である。
【0037】トナー担持体2に対するトナー層を規制す
る規制ブレードの自由端長(取り付け部材からはみ出し
た部分の長さ)は5〜15mmである。規制ブレードに
よるトナー担持体2への線圧は5〜40g/cmが適当
であり、この規制ブレードの押圧により、トナー担持体
2上にトナー1を1〜3層形成する。規制ブレードは電
気的にフロート状態、接地状態、又は直流や交流の電圧
を印加して用いられる。本実施形態では規制ブレードを
フロート状態で用いた。トナー1は、トナー担持体2と
規制ブレードとの間に挟み込まれ、ここで小さな撹拌を
受けてトナー担持体2から電荷を受け取り帯電する。
【0038】また、トナー1は供給ローラ(図示せず)
にてトナー担持体2表面に供給される。この供給ローラ
は、鉄等の金属軸(本実施形態では直径8mm)上に、
発泡性のウレタン等の合成ゴムを2〜6mm程度の厚み
にて形成している。供給ローラの表面の硬度は30度
(ローラ状に加工したものをJIS K6301 Aス
ケールの方法で測定)である。トナー担持体2への食い
込み量は0.1〜2mmの範囲が好ましい。供給ローラ
は接地、又は直流や交流の電圧が印加されて用いられ
る。供給ローラは、トナー担持体2へのトナー供給量を
制御する他、トナー1の帯電を補助する。尚、トナー1
の帯電極性は正又は負のいずれでもよいが、本実施形態
では負帯電トナーを用いた。また、トナー1の帯電量が
約−20μC/gになるよう、トナー1に内添する電荷
制御剤の種類と量とを調整した。
【0039】3は背面電極である。本実施形態では背面
電極3を金属板で構成したが、樹脂中に導電フィラーを
分散したフィルムを用いてもよい。この場合のフィルム
の抵抗は102〜1010Ω・cm程度が好ましい。トナ
ー像の記録は、背面電極3の上にトナー1を直接付着さ
せて形成するか、或いは背面電極3上に受像部材5を載
置して該受像部材5上にトナー1を付着させてトナー像
を形成してもよい。また、背面電極3を前述したように
エンドレスのフィルム状に加工し、このフィルム上にト
ナー1を直接記録した後に、受像部材5に転写をするよ
う構成してもよい。背面電極3と、後述するトナー通過
制御手段4との距離は50〜1000μmの範囲が好ま
しい。本実施形態では、背面電極3からトナー通過制御
手段4までの距離を150μmに設定した。
【0040】8は上記背面電極3に定電圧を供給する背
面電極用電圧電源である。背面電極3への印加電圧は、
+500Vから+2000Vが好ましく、さらには、+
800Vから+1500Vが好ましい。上記範囲より背
面電極3への印加電圧が高いと、トナー通過制御手段4
と背面電極3とが電気的に短絡し、両者を放電破壊する
虞れがある。また、上記範囲より印加電圧が低いと、ト
ナー1を背面電極3側へ静電気的に吸引する力が弱ま
り、高濃度のドットを印字するのに十分なトナーを受像
部材5側に吸引できなくなる。本実施形態では、背面電
極用電圧電源8にて+1000Vの電圧を背面電極3に
供給した。
【0041】4はフレキシブルプリント基板(以下、F
PCと略す)にて構成されたトナー通過制御手段であ
る。12はその絶縁基材であり、この基材12の厚さは
10〜100μmが適当で、材料はポリイミド、ポリエ
チレンテレフタレート等が好ましい。本実施形態では、
厚さ50μmのポリイミドを用いた。
【0042】13は上記基材12の表裏面に設けられた
絶縁性カバーフィルムであり、その厚さは5〜30μm
が適当である。本実施形態では、厚さ10μmのポリイ
ミドフィルムを、絶縁基材12両面に10〜15μm厚
程度の接着剤層にて貼り付けた。勿論、絶縁基材12や
カバーフィルム13の材質や寸法や構成層数等について
はこれに限定されるものではなく、任意に設計すればよ
い。
【0043】6は上記トナー通過制御手段4にそれを貫
通するようにあけられたトナー通過孔である。トナー通
過制御手段4にトナー通過孔6を形成するための加工
は、エキシマレーザやプレス加工で孔開け加工すること
によって可能である。またその他、YAGレーザやCO
2レーザ等で孔開け加工した後、エッチング等の後処理
を行ってもよい。本実施形態では、エキシマレーザで孔
加工を施したトナー通過制御手段4を用いた。
【0044】上記トナー通過孔6は、トナー通過制御手
段4の長手方向に沿って複数個配列されていてトナー通
過孔列を構成する。本実施形態で説明するトナー通過制
御手段4は、2列のトナー通過孔列を有する。
【0045】7は、トナー担持体2側の基材12表面に
トナー通過孔6の周囲を取り囲むように配設された制御
電極である。尚、本実施形態に示す配置以外に、トナー
通過孔6の内壁面に制御電極7を設けてもよい。
【0046】10a,10bは、背面電極3側の基材1
2表面においてトナー通過孔6の周囲にトナー通過孔6
を中心として円弧状に設けられた1対の偏向電極であ
る。この偏向電極10a,10bと制御電極7とは厚み
2μmから30μm程度の銅箔やアルミ箔等で構成され
る。本実施形態では10μm厚の銅箔を制御電極7や偏
向電極10a,10bにそれぞれ用いた。
【0047】9は、制御電極7に接続された制御電極用
電圧電源であり、外部から供給される画像信号に応じて
電圧パルスを制御電極7に供給する。制御電極用電圧電
源9は、電圧を発生する電圧発生部(図示せず)と、こ
の電圧を切り換えるためのスイッチング素子(図示せ
ず)とからなる。スイッチング素子の1個には32,6
4,128個程度のチャンネルがあり、制御電極7に供
給する電圧を各々制御する。例えば1インチ当たり30
0ドットの記録密度(300dpi)で記録する場合、ス
イッチング素子として64チャンネルのものを用いる
と、300個の開口を制御するのに64チャンネルを有
するスイッチング素子が5個必要となる。
【0048】また、11a,11bは、偏向電極10
a,10bにそれぞれ接続された偏向電極用電圧電源で
あり、制御電極用電圧電源9から供給される電圧パルス
に同期して、電圧を偏向電極10a,10bに供給す
る。
【0049】次に、トナー通過制御手段4に設けられた
制御電極7と、偏向電極10a,10bとの構成を図2
を用いて説明する。図2はトナー通過制御手段4表面に
設けられた各電極とトナー通過孔6との関係を示す平面
図であり、図2(a)はトナー通過制御手段4のトナー
担持体2側表面に設けられた制御電極7をトナー通過孔
6と共に示し、図2(b)はトナー通過制御手段4の背
面電極3側表面に設けられた偏向電極10a,10bを
トナー通過孔6と共に示している。
【0050】図2に示すように、各トナー通過孔6の形
状は円形であるが、長円形や楕円形等の形状であっても
よい。トナー通過孔6の直径は70〜120μm程度に
設定されている。本実施形態では、直径が90μmの円
形のトナー通過孔6をトナー通過制御手段4に設けた。
【0051】図2(a)に示すように、制御電極7の形
状は、トナー通過孔6と同心の円形となっているが、長
円形や楕円形等の形状であってもよい。また、制御電極
7はトナー通過孔6の全周囲を囲む必要はなく、トナー
担持体2の回転方向上流側又は下流側のみに制御電極7
を設けてもよい。本実施形態では、トナー通過孔6の同
心円形状で、内径が110μmで外径が150μmの制
御電極7を用いた。14は、制御電極7と制御電極用電
圧電源9とを結ぶようにトナー通過制御手段4上に設け
られたリード線であり、制御電極用電圧電源9で発生し
た電圧パルスがリード線14を介して制御電極7へ供給
される。
【0052】一方、図2(b)に示すように、1対の偏
向電極10a,10bは、トナー通過孔6を挟んで、矢
印Aで示す受像部材5の搬送方向に対し斜めに配置され
ている。これは、搬送中の受像部材5上に斜め方向にト
ナー1を順次飛翔せしめ、最終的に横ラインを形成する
ためである。トナー通過孔6の中心を通過して受像部材
5の搬送方向Aに対して直交する直線をl1とし、偏向
電極10a,10bの長さ方向中央同士を結ぶ直線をl
2とすると、両直線l1,l2のなす角θは以下の式 tanθ=1/N で求められる。
【0053】上式において、Nは偏向工程で得られるト
ナー飛翔軌道の数であり、例えば図1で示すような場
合、左、中央及び右の3種類のトナー飛翔軌道を構成す
るので、N=3となる。本実施形態では、図1と同様に
3種類のトナー飛翔軌道を構成するため、θ=18.3
度とした。また、隣接するトナー通過孔6で、各々の周
りの偏向電極10a,10bを共通化した。
【0054】図3は、制御電極7及び偏向電極10a,
10bに印加する電圧波形と、トナーの飛翔方向とを示
しており、図3(a)は制御電極7へ印加される電圧波
形のタイムチャート図、図3(b)及び(c)はそれぞ
れ偏向電極10a,10bに印加される電圧波形のタイ
ムチャート図を示す。図3(a)〜(c)中、縦軸は電
圧V、横軸は時間tである。図3(d)はトナーの飛翔
方向が順次偏向される様子を示す図である。図3(d)
に付された図番は、図1及び図2のものと同じである。
【0055】図3(a)〜(c)において、Tt期間は
1ラインを形成するのに必要な時間を示し、前述の全偏
向工程期間に相当する。Ttは受像部材5の搬送方向に
おける解像度によって決定される。例えば300dpi
(dot/inch)のピッチで横ラインを形成するた
めには、1インチ(inch)である25.4mmを3
00ドット(dot)で割ると、ラインピッチは約8
4.6μmとなる。1ラインを形成する間に受像部材5
が1ピッチ分移動すればよい。従って、受像部材5の速
度を例えば60mm/sとすると、Tt期間は約139
0μsとなる。本実施形態では、解像度を600dp
i、受像部材5の搬送速度を100mm/sとした。よ
ってTt期間は423μsとなる。
【0056】また、TL,TC,TRは、制御電極7へ
電圧を供給して1ドットの形成を制御するために要する
制御電圧供給時間であり、前述の通過制御工程期間に相
当する。TLは、左偏向工程により1ドットを形成する
ために要する制御電圧供給時間であり、TC,TRはそ
れぞれ直進工程及び右偏向工程により1ドットずつ形成
するための制御電圧供給時間である。本実施形態では、
TL=TC=TRを満たすように設定する。すなわち、
Tt=423μsであるので、TL=TC=TR=14
1μsとなる。それぞれの制御電圧供給時間TL,T
C,TRは、トナー通過孔6へのトナーの通過を促進さ
せるパルス電圧幅Tbと、通過孔6へのトナーの通過を
抑制する抑制期間Twとで構成される。上記パルス電圧
幅Tbは、前述の促進工程に相当する。また、パルス電
圧幅Tbは、外部から供給された画像信号に応じて可変
とされる。すなわち、低濃度のドットを形成する場合に
はTbを短くし、高濃度のドット形成時にはTbを長く
設定する。さらに、TbをTb=0にすることにより、
トナーはトナー通過孔6を通過できないので、非印字領
域が形成される。これにより、階調性の優れた画像形成
が実現できる。またTwは、Tbの終了後から次の制御
電圧供給時間までの間に供給される。本実施形態では、
Tbの可変範囲を0μsから80μsまでとした。ま
た、抑制期間Twの間、制御電極7に印加される電圧V
wを−50Vとし、パルス電圧Vcを300Vとした。
尚、この抑制工程期間に制御電極7に印加される電圧レ
ベルVwや、Tbの期間に電圧レベルVwに重畳される
電圧Vcは、上記の値に限らず、トナーのトナー通過孔
6の通過を抑制又は促進する電界が、トナー担持体2と
トナー通過制御手段4との間で形成されればよい。ま
た、本実施形態では抑制期間Twの間に抑制電圧Vwを
制御電極7に印加しているが、Vwを画像形成装置の接
地レベルに設定し、トナー担持体2にトナーと逆極性の
電圧を印加しても、Tw期間中にトナーがトナー通過孔
6を通過するのを抑制することができる。
【0057】また、図3(b)及び(c)に示すよう
に、各偏向電極10a,10bに偏向電圧を供給する偏
向電極用電圧電源11a,11bは、VL,VM,VH
の3つの電圧レベルが出力可能であり、各偏向電圧レベ
ルを1ドット分の制御電圧供給時間に同期して切り換え
る。本実施形態では、VL=−50V、VM=+50
V、VH=+120Vとした。
【0058】次に、図1〜図3を用いて本実施形態にお
ける画像形成装置の全体の画像形成動作について概略的
に説明する。まず、トナー担持体2が回転して、トナー
通過孔6に対向する位置までトナー1が搬送される。ま
た、背面電極3には背面電極用電圧電源8からVbe=
+1000Vの電圧が予め印加される。このとき、制御
電極7には、−50Vの電圧が印加される。これによ
り、背面電極用電圧電源8から供給される電圧でトナー
担持体2から背面電極3までの間に形成される電界が遮
断されるので、トナー1はトナー担持体2上に担持され
たままとなる。
【0059】次に、受像部材5がトナー通過孔6に対向
する位置、すなわち印字実行位置に搬送される。受像部
材5が印字実行位置に搬送されると同時に、図3に示す
ような所定のパルス電圧が制御電極用電圧電源9から制
御電極7へ選択的に供給される。これにより、パルス電
圧が供給された制御電極7に向かってトナー担持体2上
のトナー1を吸引する吸引電界が、トナー担持体2と制
御電極7との間に形成される。上記の吸引電界によりト
ナー担持体2から脱離したトナー1は、さらにトナー担
持体2と背面電極3との間に形成された電界に吸引さ
れ、トナー通過孔6に突入する。
【0060】また、制御電極7へ印加されるパルス電圧
に同期して、偏向電極用電圧電源11a,11bから偏
向電極10a,10bへ所定の電圧が印加される。これ
により、トナー通過孔6を通過したトナー1の飛翔軌道
は、偏向電極10a,10b近傍で歪みの生じた偏向電
界により偏向される(図3(d)参照)。飛翔軌道が偏
向された後、トナーは背面電極3に静電気的に吸引さ
れ、移動中の受像部材5に着弾し、ドットを形成する。
ドットが形成された受像部材5は、図示しない定着手段
に搬送され、この定着手段により受像部材5上のトナー
が加熱溶融して受像部材5上に定着する。定着工程終了
後、受像部材5は画像形成装置外に排出され、最終的に
受像部材5に固着されたトナー像が得られる。
【0061】以下に、本発明の実施形態において画像形
成動作前後の各電極への電圧供給シーケンスの第1例〜
第6例の各々について図4〜図7、図9及び図10を用
いて説明する。
【0062】(第1例)図4は各電極への電圧供給シー
ケンスの第1例における電圧供給タイムチャート図であ
り、制御電極7への制御電圧、偏向電極10a,10b
への偏向電圧R,L、背面電極3への背面電圧の各供給
タイミングを示す。図4で示す電圧供給シーケンスは、
2枚の画像を連続印字した場合のものであり、画像形成
動作が開始されてから終了するまでの間は、画像形成前
工程、画像形成工程(1)、休止工程、画像形成工程
(2)及び画像形成後工程の5つの工程に大別される。
これら5つの工程について順を追って説明する。
【0063】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、偏向電極10
a,10b、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0064】次に、画像形成開始信号を受信した後の各
工程について説明する。画像形成装置が外部から画像形
成開始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始
される。画像形成前工程では、まず、偏向電極10a,
10b両方に負の電圧が供給される。本例では、上述し
たVL=−50Vを負の電圧として両偏向電極10a,
10bに供給した。またトナー粒子は負極性に帯電する
ものを用いた。これにより、トナー通過孔6の内壁に付
着したトナー粒子には偏向電極10a,10bに対する
静電反発力が作用する。
【0065】その後、制御電極7に負の電圧が供給され
る。本例では、Vw=−50Vを制御電極7に供給し
た。トナー担持体2は接地されてあるため、トナー担持
体2上に担持されたトナーには、制御電極7に対して静
電反発力が作用する。これにより、トナー担持体2上の
トナーは制御電極7に向かって飛翔することなく、トナ
ー担持体2上に担持されたままとなる。さらに、制御電
極7と偏向電極10a,10bとは等電位であるため、
トナーが移動する電界が両電極間に形成されない。よっ
てトナー通過孔6内のトナーは内壁に止まったままとな
る。
【0066】尚、本例では、上述のように制御電極7と
偏向電極10a,10bとを同電位にしているが、偏向
電極10a,10bに制御電極7よりも低い電圧を印加
することが好ましい。例えば偏向電極10a,10bに
VL=−100Vを供給し、制御電極7にはVw=−5
0Vを供給することが好ましい。これにより、トナー通
過孔6内壁に付着したトナー粒子には偏向電極10a,
10bから制御電極7へ移動する静電力が働き、トナー
通過孔6内壁から背面電極3側へのトナーこぼれを抑制
する効果が増大する。
【0067】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、画像形成工程と同じ電圧Vbe(=+1
000V)を供給した。また本例では、画像形成工程
(1)が開始される前に背面電極3に電圧Vbeの供給
を開始する。その理由を以下に述べる。すなわち、背面
電極3に供給する電圧Vbeは制御電極7や偏向電極1
0a,10bに供給する電圧に比べて大きいため、背面
電極用電圧電源8の電源容量も他の電圧電源9,11
a,11bに比べると大きい。このため、背面電極用電
圧電源8から電圧の供給が開始されても、Vbeの電圧
レベルまでに昇圧するには時間がかかる。よって一定電
圧Vbeに到達しないうちに画像形成工程が開始される
と、トナーを背面電極3側に吸引する静電引力が弱ま
る。その結果、十分にトナーが背面電極3側に吸引され
ず、画像濃度の低いトナー像が受像部材5上に形成され
てしまう。このような問題点に対し、短時間で背面電圧
が昇圧されるよう背面電極用電圧電源8の電源容量を予
め小さくする手段が考えられる。しかしながら、背面電
極用電圧電源8の電源容量を小さくすると、電圧供給を
開始した瞬間、突発的に大電流が流れ、その結果、背面
電極3とトナー通過制御手段4との間で放電現象が発生
し、トナー通過制御手段4を破壊してしまう危険があ
る。以上のような理由から、画像形成工程(1)が開始
される時点で背面電極3の電圧がVbeまで昇圧される
よう、画像形成工程(1)が開始される前に背面電極3
へ電圧を供給することが好ましい。
【0068】尚、本例では画像形成前工程期間を10秒
間とし、画像形成前工程が開始されてから0.1秒後に
制御電極7に負の電圧を、また0.3秒後に背面電極3
に電圧をそれぞれ供給した。
【0069】画像形成前工程が完了すると、次に、画像
形成工程(1)が開始される。この画像形成工程(1)
では、まず、受像部材5が背面電極3と接触しながらト
ナー通過孔6と対向する位置に搬送される。これと同時
に、外部から供給される画像信号に従った電圧がパルス
状に制御電極7へ供給される。また、背面電極3には背
面電圧Vbeの供給が継続される。これにより、制御電
極7へのパルス電圧でトナー担持体2から離脱したトナ
ー粒子は、トナー担持体2と背面電極3との間に形成さ
れた電界に沿ってトナー通過孔6を通過する。さらに、
上記のパルス電圧に同期して、偏向電極10aにはV
L,VM,VHの順で偏向電圧Rが供給される。また偏
向電極10aとは反対に、偏向電極10bにはVH,V
M,VLの順で偏向電圧Lが供給される。これにより、
トナー通過孔6を通過したトナー粒子の飛翔軌道が偏向
され、背面電極3側に搬送された受像部材5上に到達す
る。以上の手順により画像形成工程(1)で1枚の受像
部材5にトナー像が形成される。
【0070】このような画像形成工程(1)が完了する
と、次の画像形成工程(2)が開始されるまでの間、休
止工程が行われる。この休止工程では、画像形成前工程
と同様に、制御電極7と偏向電極10a,10bとにV
w=VL=−50Vが供給される。また、背面電極3に
は電圧Vbe=+1000Vの供給が継続される。制御
電極7への−50Vの印加により、トナー担持体2から
トナー粒子を背面電極3側に移送する静電界が遮断され
るので、トナー担持体2からトナーが離脱して制御電極
7に向かって飛翔することはない。また、トナー通過孔
6内における制御電極7から背面電極3へのトナー移送
電界は、偏向電極10a,10bにより弱められるの
で、画像形成工程(1)でトナー通過孔6内壁に付着し
たトナーは背面電極3側に飛翔できず、そのままトナー
通過孔6内壁上に止まることとなる。尚、本例では休止
工程期間を0.5秒とした。
【0071】上記休止工程が完了すると、次の画像形成
工程(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像
形成工程(1)と同様に、トナー通過孔6と対向する位
置に受像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2か
ら背面電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上に
トナー像が形成される。
【0072】この画像形成工程(2)が完了すると、画
像形成後工程が開始される。画像形成後工程では、ま
ず、休止工程と同様に、制御電極7と偏向電極10a,
10bにはVw=VL=−50Vが供給される。所定時
間経過の後、まず、背面電極3への電圧Vbeの供給が
停止される。これにより、トナー担持体2から背面電極
3までのトナー移送電界がなくなる。次に、制御電極7
への供給電圧Vw=−50Vが停止される。これによ
り、トナー通過孔6内で制御電極7に反発する電界がな
くなる。最後に、偏向電極10a,10bへの電圧供給
が停止される。以上のように最後に偏向電極10a,1
0bへの電圧供給を停止することにより、制御電極7近
傍に堆積したトナーは勿論のこと、トナー通過孔6内壁
に付着したトナーも背面電極3側に移行することなく、
画像形成後工程が完了する。
【0073】尚、本例では、画像形成後工程期間を10
秒とし、画像形成後工程が完了する0.5秒前に背面電
圧の供給を、また0.1秒前に制御電極7への負電圧の
供給をそれぞれ停止した。
【0074】以上のような工程を経ることにより、トナ
ー通過孔6内壁に付着したトナーが背面電極3側に移行
する静電気力が、偏向電極10a,10bに供給された
電圧により遮断されるので、トナーは画像形成前工程、
休止工程、画像形成後工程の期間中、背面電極3側への
移行が抑制される。これにより、背面電極3上へのトナ
ー付着による受像部材5の裏汚れが防止されることとな
る。
【0075】(第2例)次に、本発明の実施形態におけ
る第2例について図5及び図11により説明する。上記
第1例では、画像形成前工程、休止工程、画像形成後工
程の期間中、偏向電極10a,10bにトナーの帯電極
性と同極性の電圧を供給するシーケンスを説明した。第
1例を実施することにより、トナー通過孔6内壁に付着
したトナーが背面電極3側に移行する静電気力が遮断さ
れるので、トナーの背面電極3側への移行が抑制され、
背面電極3上へのトナー付着による受像部材5の裏汚れ
が防止される。
【0076】しかしながら、第1例に挙げた電圧供給シ
ーケンスを繰り返すと、トナー通過孔6の内壁に付着す
るトナー量が増加し、次第にトナーが通過できる孔面積
が縮小され、印字されるドット径が小さくなってしま
う。さらには、最終的にトナー通過孔6の目詰まりを引
き起し、完全にトナーがトナー通過孔6を通過できなく
なってしまい、その結果、印字画像上に白筋が発生して
しまう。本例では、トナー通過孔6の内壁に付着するト
ナーを除去するための工程を含むものである。
【0077】すなわち、図11は本発明の実施形態にお
ける第2例に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図
である。この第2例では、背面電極3はローラ形状でか
つ図中の矢印の方向に図外のモータによって回転可能で
あり、この点で第2例の構成は第1例(図1参照)の構
成とは異なる。尚、背面電極3は、上記のようなローラ
形状のもの以外にドラム形状のものやベルト形状のもの
等を使用してもよい。また、背面電極3上に直接トナー
像を形成し、トナー通過制御手段4との対向位置から離
れた位置において、背面電極3に接触するように搬送さ
れてきた受像部材6上に背面電極3上のトナー像を転写
させる構成としてもよい。
【0078】さらに、背面電極3の表面をクリーニング
するゴムブレード21と、背面電極3表面から除去され
た廃トナーを回収する廃トナー容器22とが予め設置さ
れている。尚、このゴムブレード21の代わりに、金属
板によるスクレーパ部材やブラシ部材を用いてもよい。
また、廃トナー容器22に回収された廃トナーをトナー
担持体2上に再度供給してトナーをリサイクルする構成
としてもよいのは勿論である。
【0079】また、図5は第2例における電圧供給とモ
ータ駆動の各タイムチャート図であり、制御電極7への
制御電圧、偏向電極10a,10bへの偏向電圧R,
L、背面電極3への背面電圧、背面電極3を回転駆動せ
しめるためのモータ駆動のON/OFFの各タイミング
を示す。
【0080】図5で示す電圧供給シーケンスは、2枚の
画像を連続印字した場合のものであり、画像形成動作が
開始されてから終了するまでの間は、画像形成前工程、
画像形成工程(1)、休止工程、画像形成工程(2)、
画像形成後工程の5つの工程に大別される。これら5つ
の工程について順を追って説明する。
【0081】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、偏向電極10
a,10b、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0082】次に、画像形成装置が外部から画像形成開
始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始され
る。本例の画像形成前工程は、トナーがトナー通過孔6
を通過するのを抑制する抑制工程と、通過するのを促進
する促進工程とに分けられる。これらの各工程は、本例
の画像形成前工程中、第1の抑制工程、促進工程、第2
の抑制工程の順で実施される。まず、第1の抑制工程で
は、偏向電極10a,10b両方に負の電圧が初めに供
給される。本例では、上述したVL=−50Vを負の電
圧として両偏向電極10a,10bに供給した。またト
ナー粒子は負極性に帯電するものを用いた。これによ
り、第1例と同様の効果が得られる。また、背面電極3
を回転駆動する駆動モータの回転も開始される。促進工
程が開始される前に背面電極3が回転を開始することに
より、次の促進工程までに安定した背面電極3の回転速
度を得ることができる。これにより、トナー通過孔6を
通過したトナーが背面電極3に多量に堆積してトナー通
過制御手段4に当接する等の問題が防止される。
【0083】その後、制御電極7に負の電圧Vwが供給
される。本例ではVw=−50Vを制御電極7に供給し
た。トナー担持体2は接地されてあるため、トナー担持
体2上に担持されたトナーには、制御電極7に対して静
電反発力が作用する。これにより、第1例と同様の効果
が得られる。尚、本例では、上述のように制御電極7と
偏向電極10a,10bとを同電位にしているが、第1
例と同様、偏向電極10a,10bに制御電極7よりも
低い電圧を印加することが好ましい。
【0084】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、画像形成工程と同じ電圧Vbe(=+1
000V)を供給した。これにより第1例と同様の効果
が得られる。
【0085】次に、画像形成前工程中、促進工程が開始
される。促進工程では、まず、偏向電極10a,10b
両方に正の電圧が供給される。本例では、上述したVH
=+120Vを正の電圧として両偏向電極10a,10
bに供給した。これにより、トナー通過孔6内壁に付着
した順極性トナーには背面電極3側への静電吸引力が働
き、背面電極3側に移行する。これにより、トナー通過
孔6内壁に付着したトナー量が減少するので、トナー通
過孔6の目詰まりが抑制される。しかしながら、トナー
通過孔6内部には、上記の偏向電極10a,10bへの
正の電圧の供給でも、背面電極3側に移行できなかった
低帯電トナーや逆極性トナーが残留している。
【0086】次に、全ての制御電極7に画像形成時と同
じ電圧パルスが供給される。これにより、トナー担持体
2上のトナーは制御電極7に向かって飛翔する。トナー
担持体2からのトナーは、所定の飛翔速度を持ってトナ
ー通過孔6を通過するので、トナー通過孔6内部に残留
していた低帯電トナーと衝突して、低帯電トナーをはじ
き飛ばす。これにより、低帯電トナーもトナー通過孔6
から放出され、背面電極3側に移行する。また、トナー
通過孔6内部に残留していた逆極性トナーは、トナー担
持体2から飛翔してきた順極性トナーに吸着し、共にト
ナー通過孔6から放出される。以上により、画像形成工
程の前にトナー通過孔6内に残留していたトナーが除去
されるので、画像形成開始直後からトナー通過孔6の目
詰まりによる印字画像上の白筋が防止される。
【0087】促進工程では、上述のように、先に偏向電
極10a,10bに正の電圧が供給された後、制御電極
7に電圧パルスが供給されることが望ましい。予め偏向
電極10a,10bに正の電圧が印加されているので、
偏向電圧の電圧レベルは最大レベルまで昇圧されてい
る。これにより、トナーによるトナー通過孔6の通過が
加速される。また、トナー通過孔6内壁に付着していた
トナーが事前に背面電極3側に移行しているので、トナ
ー通過孔6内のトナー量は少ない。これにより、トナー
担持体2から飛翔してきたトナーはトナー通過孔6を通
過し易くなる。
【0088】このような促進工程が完了した後、第2の
抑制工程が開始される。この第2の抑制工程では、画像
形成工程が開始されるまでの間、第1の抑制工程と同電
圧が制御電極7と偏向電極10a,10bに供給され
る。以上で画像形成前工程が完了する。尚、本例では、
画像形成前工程期間を10秒間とし、その0.1秒後に
制御電極7への負電圧の供給を、また9.3秒後に背面
電圧の供給をそれぞれ開始した。また、背面電圧の供給
開始から0.2秒後に偏向電極10a,10bに正の電
圧を、その0.1秒後に制御電極7へ電圧パルスをそれ
ぞれ供給した。さらに当該電圧パルスを0.1秒間供給
した後、0.1秒後に偏向電極10a,10bの電圧極
性を切り換えた。
【0089】上記のように、促進工程を実施した後、第
2の抑制工程を実施することが望ましい。第2の抑制工
程を実施せずに、促進工程から直ちに画像形成工程に移
ると、促進工程で背面電極3に堆積したトナーに受像部
材5が突入することになるので、受像部材5先端が堆積
トナーで汚れてしまう。また、背面電極3として中間転
写部材を使用した場合でも、中間転写部材上の印字領域
に促進工程で移行してきたトナーが侵入するので、堆積
トナーによる印字領域先端の地カブリが発生してしま
う。
【0090】上記画像形成前工程が完了すると、次に、
第1例と同様の画像形成工程(1)が開始される。この
画像形成工程(1)が完了すると、次の画像形成工程
(2)が開始されるまでの間、休止工程が行われる。本
例の休止工程は、画像形成前工程と同様の促進工程と抑
制工程とに分けられる。これらの各工程は、本例の休止
工程中、促進工程、抑制工程の順に実施される。促進工
程や抑制工程が果たす作用や印加される電圧レベル、及
び電圧供給手順は、全て画像形成前工程と同様である。
よって、画像形成工程(1)でトナー通過孔6にトナー
が残留しても、休止工程期間で除去されるので2枚目の
画像形成開始直後からトナー通過孔6の目詰まりによる
印字画像上の白筋が防止される。尚、本例では、休止工
程期間を0.5秒とし、休止工程開始から0.1秒後に
制御電極7への電圧パルスの供給を開始した。この電気
パルスを供給してから0.1秒後に偏向電極10a,1
0bの電圧極性を切り換えた。
【0091】休止工程が完了すると、次の画像形成工程
(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像形成
工程(1)と同様、トナー通過孔6と対向する位置に受
像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2から背面
電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上にトナー
像が形成される。
【0092】画像形成工程(2)が完了すると、画像形
成後工程が開始される。本例の画像形成後工程は、休止
工程と同様に促進工程と抑制工程とに分けられる。これ
らの各工程は、本例の画像形成後工程中、促進工程及び
抑制工程の順に実施される。まず、促進工程では、休止
工程と同様の電圧レベルと電圧供給手順に従って、制御
電極7と偏向電極10a,10bとに電圧が供給され
る。このとき促進工程がもたらす作用は、休止工程と同
様である。よって画像形成工程(2)でトナー通過孔6
にトナーが残留しても、画像形成後期間で除去される。
これにより、次回の画像形成動作が開始されるまでの
間、長期間画像形成装置が放置されても、トナー通過孔
6内のトナーの固着が発生しない。
【0093】促進工程が完了した後、抑制工程が開始さ
れる。抑制工程では、休止工程と同レベルの電圧が制御
電極7と偏向電極10a,10bとに供給される。所定
時間経過の後、まず、背面電極3へのVbeの供給が停
止される。これにより、トナー担持体2から背面電極3
までのトナー移送電界がなくなる。これにより、トナー
が背面電極3へ移行する静電気力が弱まる。次に、制御
電極7への供給電圧−50Vが停止される。これによ
り、トナー通過孔6内で制御電極7に反発する電界がな
くなり、トナー通過孔6内部のトナーが背面電極3に移
行する静電気力がなくなる。最後に、偏向電極10a,
10bへの電圧供給が停止される。また、背面電極駆動
モータの回転も停止される。以上のように最後に偏向電
極10a,10bへの電圧供給を停止することにより、
制御電極7近傍に堆積したトナーは勿論のこと、トナー
通過孔6内壁に付着したトナーも背面電極3側に移行す
ることなく、画像形成後工程が完了する。
【0094】尚、本例では、画像形成後工程期間を10
秒とし、画像形成後工程開始から0.2秒後に0.1秒
間の制御電極7への電圧パルス供給を実施した。その
後、0.1秒後に偏向電極10a,10bの電圧極性を
切り換え、また0.3秒後に背面電圧の供給を停止し
た。さらに画像形成後工程完了の0.1秒前に制御電極
7への負電圧の供給を停止した。
【0095】以上のような工程を経ることにより、促進
工程でトナー通過孔6内壁に付着したトナーが除去され
るので、画像形成開始直後から印字ドットの小径化や目
詰まりによる白筋の発生が防止されることとなる。さら
に、促進工程後に抑制工程を実施することにことによ
り、受像部材5の先端汚れが防止される。
【0096】(第3例)次に、本発明の実施形態におけ
る第3例について図6により説明する。上記第2例で
は、画像形成前工程、休止工程、画像形成後工程の各期
間中に促進工程を設けることで、トナー通過孔6内に残
留するトナーを除去するシーケンスを説明した。しかし
ながら、トナーがトナー通過孔6内壁に強固に付着して
いる場合、第2例に挙げた電圧供給シーケンスでも、十
分にトナーが除去されない場合がある。そこで本例で
は、トナー通過孔6の内壁に付着するトナーを除去する
作用が増大する工程を有するものである。
【0097】図6は、第3例における電圧供給とモータ
駆動との各タイムチャート図であり、制御電極7への制
御電圧、偏向電極10a,10bへの偏向電圧R,L、
背面電極3への背面電圧、背面電極3を回転駆動せしめ
るためのモータ駆動のON/OFFの各タイミングを示
す。本例では、上記第2例の図11で示す構成の画像形
成装置を用いる。
【0098】図6で示す電圧供給シーケンスは、2枚の
画像を連続印字した場合のものであり、画像形成動作が
開始されてから終了するまでの間は、画像形成前工程、
画像形成工程(1)、休止工程、画像形成工程(2)、
画像形成後工程の5つの工程に大別される。これら5つ
の工程について順を追って説明する。
【0099】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、偏向電極10
a,10b、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0100】次に、画像形成装置が外部から画像形成開
始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始され
る。本例の画像形成前工程は、トナーがトナー通過孔6
を通過するのを抑制する抑制工程と、通過するのを促進
する促進工程とに分けられる。これらの各工程は、第1
の抑制工程、促進工程、第2の抑制工程の順で実施され
る。
【0101】まず、第1の抑制工程では、偏向電極10
a,10b両方に負の電圧が初めに供給される。本例で
は、上述したVL=−50Vを負の電圧として両偏向電
極10a,10bに供給した。またトナー粒子は負極性
に帯電するものを用いた。また、背面電極3を回転駆動
する駆動モータの回転も開始される。これにより、第2
例と同様の効果が得られる。
【0102】その後、制御電極7に負の電圧が供給され
る。本例では、Vw=−50Vを制御電極7に供給し
た。トナー担持体2は接地されてあるため、トナー担持
体2上に担持されたトナーには、制御電極7に対して静
電反発力が作用する。これにより、上記第1例及び第2
例と同様の効果が得られる。尚、本例では、上述のよう
に制御電極7と偏向電極10a,10bとを同電位にし
ているが、第1例及び第2例と同様に、偏向電極10
a,10bに制御電極7よりも低い電圧を印加すること
が好ましい。
【0103】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、第1例及び第2例と同様に、画像形成工
程と同じ電圧Vbe(=+1000V)を供給した。
【0104】次いで、画像形成前工程中の促進工程が開
始される。この促進工程では、まず、偏向電極10a,
10bに、画像形成工程と同様の電圧を供給する。すな
わち、偏向電極10aには、VL,VM,VHの順で偏
向電圧が供給される。また偏向電極10aとは反対に、
偏向電極10bにはVH,VM,VLの順で偏向電圧が
供給される。これにより以下の効果が得られる。すなわ
ち、偏向電極10a,10bにそれぞれ異なる電圧が印
加されるので、両電極10a,10b間に変動電界が形
成される。この変動電界はトナー通過孔6内壁に対して
直交方向に働くので、トナー通過孔6内のトナーには、
トナー通過孔6内壁上で振動するような静電力が作用す
る。これによりトナーは、トナー通過孔6内壁とのファ
ンデルワールス力が弱まるので、当該内壁表面から離れ
易くなる。
【0105】次に、全ての制御電極7に画像形成時と同
じ電圧パルスが供給される。これにより、トナー担持体
2上のトナーは制御電極7に向かって飛翔する。トナー
担持体2からのトナーは、所定の飛翔速度を持ってトナ
ー通過孔6を通過するので、トナー通過孔6内部に残留
していたトナーと衝突する。この衝突により、予めトナ
ー通過孔6内壁から離れ易くなっていたトナーは、トナ
ー担持体2から飛翔してきたトナーと共にトナー通過孔
6から放出され、背面電極3側に移行する。以上によ
り、画像形成工程の前にトナー通過孔6内に残留してい
たトナーが除去されるので、画像形成開始直後からトナ
ー通過孔6の目詰まりによる印字画像上の白筋が防止さ
れる。
【0106】促進工程では、上述のように、先に偏向電
圧に画像形成工程と同様の電圧が供給された後、制御電
極7に電圧パルスが供給されることが望ましい。予め偏
向電極10a,10bに上記電圧が印加されているの
で、トナー通過孔6内部に残留していたトナー粒子はほ
ぐされ、容易に当該通過孔6内壁から離脱し易くなる。
【0107】さらに、促進工程中に偏向電極10a,1
0bに供給される変動電圧の極性は、少なくとも1回反
転することが好ましい。トナー通過孔6内に存在する
順、逆両極性のトナーに振動を付与することができるか
らである。
【0108】上記促進工程が完了した後、第2の抑制工
程が開始される。第2の抑制工程では、画像形成工程が
開始されるまでの間、第1の抑制工程と同電圧が制御電
極7に供給される。また、促進工程で印加された偏向電
圧はそのまま継続される。先の促進工程でトナー通過孔
6内からトナーが除去されているので、トナー通過制御
手段4からトナーが背面電極3に移行してくることはな
い。以上により、画像形成前工程が完了する。
【0109】尚、本例では、画像形成前工程期間を10
秒間とし、その開始から0.1秒後に制御電極7への負
電圧の供給を、また9.3秒後に背面電圧の供給をそれ
ぞれ開始した。また、背面電圧の供給開始から0.2秒
後に偏向電極10a,10bに変動電圧を供給し、その
0.1秒後に制御電極7へ電圧パルスを0.1秒間供給
した。
【0110】上記のように、促進工程を実施した後、第
2の抑制工程を実施することが望ましい。第2の抑制工
程を実施せずに、促進工程から直ちに画像形成工程に移
ると、促進工程で背面電極3に堆積したトナーに受像部
材5が突入することになるので、受像部材5先端が堆積
トナーで汚れてしまう。また、背面電極3として中間転
写部材を使用した場合でも、中間転写部材上の印字領域
に促進工程で移行してきたトナーが侵入するので、堆積
トナーによる印字領域先端の地カブリが発生してしま
う。
【0111】画像形成前工程が完了すると、次に、第1
例と同様の画像形成工程(1)が開始される。この画像
形成工程(1)が完了すると、次の画像形成工程(2)
が開始されるまでの間、休止工程が行われる。本例の休
止工程は、画像形成前工程と同様の促進工程と抑制工程
とに分けられる。これらの各工程は、本例の休止工程
中、促進工程、抑制工程の順に実施される。促進工程や
抑制工程が果たす作用や印加される電圧レベル、及び電
圧供給手順は、全て画像形成前工程と同様である。よっ
て、画像形成工程(1)でトナー通過孔6にトナーが残
留しても、休止工程期間で除去されるので2枚目の画像
形成開始直後からトナー通過孔6の目詰まりによる印字
画像上の白筋が防止される。
【0112】休止工程が完了すると、次の画像形成工程
(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像形成
工程(1)と同様、トナー通過孔6と対向する位置に受
像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2から背面
電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上にトナー
像が形成される。
【0113】尚、本例では、休止工程期間を0.5秒と
し、休止工程開始から0.1秒後に制御電極7への電圧
パルスの供給を開始し、その電気パルスを0.1秒間供
給した。
【0114】上記画像形成工程(2)が完了すると、画
像形成後工程が開始される。本例の画像形成後工程は、
休止工程と同様に促進工程と抑制工程とに分けられる。
これらの各工程は、本例の画像形成後工程中、促進工程
及び抑制工程の順に実施される。まず、促進工程では、
休止工程と同様の電圧レベルと電圧供給手順に従って、
制御電極7と偏向電極10a,10bとに電圧が供給さ
れる。このとき促進工程がもたらす作用は、休止工程と
同様である。よって画像形成工程(2)でトナー通過孔
6にトナーが残留しても、画像形成後期間で除去され
る。これにより、次回の画像形成動作が開始されるまで
の間、長期間画像形成装置が放置されても、トナー通過
孔6内のトナーの固着が発生しない。
【0115】促進工程が完了した後、抑制工程が開始さ
れる。この抑制工程では、休止工程と同レベルの電圧が
制御電極7と偏向電極10a,10bとに供給される。
所定時間経過の後、まず、背面電極3へのVbeの供給
が停止される。これにより、トナー担持体2から背面電
極3までのトナー移送電界がなくなる。これにより、ト
ナーが背面電極3へ移行する静電気力が弱まる。次に、
制御電極7への供給電圧−50Vが停止される。これに
より、トナー通過孔6内で制御電極7に反発する電界が
なくなり、トナー通過孔6内部のトナーが背面電極3に
移行する静電気力がなくなる。最後に、偏向電極10
a,10bへの電圧供給が停止される。また背面電極駆
動モータの回転も停止される。以上のように最後に偏向
電極10a,10bへの電圧供給を停止することによ
り、制御電極7近傍に堆積したトナーは勿論のこと、ト
ナー通過孔6内壁に付着したトナーも背面電極3側に移
行することなく、画像形成後工程が完了する。
【0116】尚、本例では、画像形成後工程期間を10
秒とし、画像形成後工程開始から0.2秒後に0.1秒
間の制御電極7への電圧パルス供給を実施した。その
後、0.1秒後に偏向電極10a,10bを負電圧に切
り換え、また0.3秒後に背面電圧の供給を停止した。
さらに画像形成後工程完了の0.1秒前に制御電極7へ
の負電圧の供給を停止した。
【0117】以上のような工程を経ることにより、強固
にトナー通過孔6内壁に付着しているトナーでも、当該
内壁表面に対して直交する変動電界が促進工程で形成さ
れるので、トナー通過孔6内壁からトナーが容易に除去
される。よって、画像形成開始直後から、印字ドットの
小径化や目詰まりによる白筋の発生が防止されることと
なる。
【0118】また、本例では、画像形成動作開始から完
了までの間、画像形成工程の開始タイミングに拘わら
ず、偏向電圧や背面電圧を供給できるので、カラー画像
形成装置での使用に適している。すなわち、カラー画像
形成装置の場合、複数色のトナー担持体2に対応した複
数のトナー通過制御手段4が必要である。そこで、各色
のトナー担持体2とトナー通過制御手段4とをタンデム
方式のように並列に配置し、各色のトナー通過制御手段
4に配設された偏向電極10a,10bと、各色のトナ
ー担持体2に対向する背面電極3とをそれぞれ共通に接
続する。これにより、各色の制御電極7以外の電極に
は、全て同時に同じ電圧を供給できるので、電圧供給制
御が容易になる。
【0119】(第4例)次に、本発明の実施形態におけ
る第4例について図7により説明する。上記第2例及び
第3例では、促進工程によるトナー通過孔6のクリーニ
ングを実施することにより、トナー通過孔6の目詰まり
を防止する方法を説明した。しかしながら、この各例
は、クリーニングに使用するトナーの消費により、受像
部材5の1枚当たりのトナー消費量が多くなってしまう
という問題点を有している。そこで本例では、トナーの
消費量増加を抑えつつ、トナー通過孔6のクリーニング
を実施するものである。
【0120】図7は、第4例における電圧供給とモータ
駆動との各タイムチャート図であり、トナー担持体2に
供給される所定の電圧であるトナー担持体電圧、制御電
極7への制御電圧、偏向電極10a,10bへの偏向電
圧R,L、背面電極3への背面電圧、背面電極3を回転
駆動せしめるためのモータ駆動のON/OFFタイミン
グを示す。本例では、第2例の図11で示す構成の画像
形成装置を用いる。
【0121】図7で示す電圧供給シーケンスは、2枚の
画像を連続印字した場合のものであり、画像形成動作が
開始されてから終了するまでの間は、画像形成前工程、
画像形成工程(1)、休止工程、画像形成工程(2)、
画像形成後工程の5つの工程に大別される。これら5つ
の工程について順を追って説明する。
【0122】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、偏向電極10
a,10b、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0123】次に、画像形成装置が外部から画像形成開
始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始され
る。本例の画像形成前工程は、トナーがトナー通過孔6
を通過するのを抑制する抑制工程からなる。画像形成前
工程では、まず、偏向電極10a,10b両方に負の電
圧が初めに供給される。本例では、上述したVL=−5
0Vを負の電圧として両偏向電極10a,10bに供給
した。またトナー粒子は負極性に帯電するものを用い
た。また、背面電極3を回転駆動する駆動モータの回転
も開始される。これにより、第3例と同様の効果が得ら
れる。
【0124】その後、トナー担持体2に正の電圧が供給
される。本例では、+50Vをトナー担持体2に供給し
た。これにより、トナー担持体2上に担持されたトナー
には、トナー担持体2側への静電吸引力が作用する。こ
れにより、第1例〜第3例と同様の効果が得られる。
尚、本例では、上述のように制御電極7と偏向電極10
a,10bとを同電位にしているが、第1例及び第2例
と同様に、偏向電極10a,10bに制御電極7よりも
低い電圧を印加することが好ましい。
【0125】次に、偏向電極10a,10bに、画像形
成工程と同様の電圧を供給する。すなわち、偏向電極1
0aには、VL,VM,VHの順で偏向電圧が供給され
る。また偏向電極10aとは反対に、偏向電極10bに
はVH,VM,VLの順で偏向電圧が供給される。これ
により以下の効果が得られる。すなわち、偏向電極10
a,10bにそれぞれ異なる電圧が印加されるので、両
電極間に変動電界が形成される。この変動電界は、トナ
ー通過孔6内壁に対して直交方向に働くので、トナー通
過孔6内のトナーには、トナー通過孔6内壁上で振動す
るような静電力が作用する。これによりトナーは、トナ
ー通過孔6内壁とのファンデルワールス力が弱まるの
で、当該内壁表面から離れ易くなる。また、予めトナー
担持体電圧が上昇しているので、トナー通過孔6内のト
ナーがトナー担持体2側に移行する電界が形成されてい
る。これにより、トナー通過孔6内のトナーはトナー担
持体2に向かって飛翔する。以上により、画像形成工程
の前にトナー通過孔6内に残留していたトナーが除去さ
れるので、画像形成開始直後からトナー通過孔6の目詰
まりによる印字画像上の白筋が防止される。さらにトナ
ー通過孔6をクリーニングするための促進工程を要さな
いので、トナー消費量は抑えられる。
【0126】尚、画像形成前工程中に、偏向電極10
a,10bに供給される変動電圧の極性は、少なくとも
1回反転することが好ましい。トナー通過孔6内に存在
する順及び逆の両極性のトナーに振動を付与することが
できるからである。
【0127】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、第1例及び第2例と同様に、画像形成工
程と同じ電圧Vbe(=+1000V)を供給した。こ
のように、画像形成工程が開始される前に背面電圧を供
給することが好ましい。その理由は、第1例で述べたと
おりである。さらに、偏向電圧を供給した後に背面電圧
を供給することが好ましい。つまり、背面電圧はトナー
担持体電圧よりも大きいため、トナー通過孔6内でほぐ
されたトナーが背面電極3側に飛翔してしまうからであ
る。
【0128】また、図7に示すとおり、背面電圧の供給
が開始される前に、モータ駆動を開始することが好まし
い。偏向電圧を印加しても、トナー通過孔6内の全ての
トナーがトナー担持体2側に回収されない場合があるか
らである。すなわち、トナー担持体電圧は背面電圧より
も小さいため、トナーを回収する静電吸引力は弱い。よ
ってトナー通過孔6内に未だトナーが残留する可能性が
ある。このような状態で背面電圧を印加するとトナー通
過孔6内に残留したトナーは背面電極3側に飛翔する。
トナーは予めトナー担持体2側に回収されているので、
背面電極3側に飛翔するトナー量は、受像部材5の裏汚
れを引き起こすほど多量ではない。しかし、長時間稼働
すると、その量は増加するので、トナーが背面電極3に
付着した都度、除去することが好ましい。
【0129】尚、本例では画像形成前工程期間を10秒
間とし、画像形成前工程が開始されてから0.3秒後に
トナー担持体2に負電圧を供給し、その9秒後に背面電
極3に電圧を供給した。さらに、画像形成工程開始から
0.3秒前に背面電圧の供給を開始した。
【0130】上記画像形成前工程が完了すると、次に、
第1例と同様の画像形成工程(1)が開始される。この
とき、制御電極7に印加されるVwはVw=0Vであ
る。トナー担持体2に正の電圧を印加することで、第1
例〜第3例でみられたVwとして負の電圧を印加する作
用と同等の作用が得られているためである。また、図7
に示すように、画像形成工程(1)の完了と同時に背面
電圧の供給が停止されることが好ましい。次の休止工程
でトナーが背面電極3側へ飛翔するのを防止するためで
ある。
【0131】上記画像形成工程(1)が完了すると、次
の画像形成工程(2)が開始されるまでの間、休止工程
が行われる。本例の休止工程における作用や印加される
電圧レベルはそのまま継続される。これらは全て画像形
成前工程と同様である。よって、画像形成工程(1)で
トナー通過孔6にトナーが残留しても、それは休止工程
期間で除去されるので、2枚目の画像形成開始直後から
トナー通過孔6の目詰まりによる印字画像上の白筋が防
止される。また、次の画像形成工程(2)が開始される
前に背面電圧の供給を開始する。その理由は、上記の画
像形成前工程で述べたとおりである。尚、本例では、休
止工程を0.5秒とし、画像形成工程(1)の完了から
0.2秒間、背面電圧の供給を停止した。
【0132】休止工程が完了すると、次の画像形成工程
(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像形成
工程(1)と同様、トナー通過孔6と対向する位置に受
像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2から背面
電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上にトナー
像が形成される。尚、図7に示すとおり、画像形成工程
(2)が完了すると同時に、背面電圧への供給を停止す
ることが好ましい。次の画像形成後工程でトナーが背面
電極3側へ飛翔するのを防止するためである。
【0133】画像形成工程(2)が完了すると、画像形
成後工程が開始される。まず、休止工程と同様の電圧レ
ベルと電圧供給手順とに従って、制御電極7と偏向電極
10a,10bとに電圧が継続される。よって画像形成
工程(2)でトナー通過孔6にトナーが残留しても、画
像形成後期間で除去される。これにより、次回の画像形
成動作が開始されるまでの間、長期間画像形成装置が放
置されても、トナー通過孔6内のトナーの固着が発生し
ない。
【0134】次に、偏向電極10a,10bへの電圧供
給が停止される。これにより、トナー通過孔6内に残留
するトナーをほぐす作用が消失する。次にトナー担持体
電圧の供給を停止する。このトナー担持体電圧を偏向電
圧供給の停止後に停止することにより、偏向電圧の停止
前までにトナー通過孔6からトナーが浮遊しても、トナ
ー担持体2側に回収できる。また背面電極駆動モータの
回転も停止される。以上のような手順により、制御電極
7近傍に堆積したトナーは勿論のこと、トナー通過孔6
内壁に付着したトナーも背面電極3側に移行することな
く、画像形成後工程が完了する。
【0135】尚、本例では、画像形成後工程を10秒と
し、画像形成後工程完了から9秒前に偏向電極10a,
10bを負電圧に切り換え、また0.1秒前にトナー担
持体2への負電圧の供給を停止した。
【0136】以上のような工程を経ることにより、強固
にトナー通過孔6内壁に付着しているトナーでも、当該
内壁表面に対して直交する変動電界と、トナー担持体2
に印加された正の電圧により、トナー通過孔6内壁から
容易に除去される。よって、画像形成開始直後から、印
字ドットの小径化や目詰まりによる白筋の発生が防止さ
れることとなる。同時に背面電極3へトナーが飛翔する
のを極力抑えることができるので、受像部材5の裏汚れ
も抑制される。
【0137】尚、本発明は上記第1例〜第4例に限られ
るものではなく、各例の組合わせを実施してもよい。例
えば、第1例の休止工程や画像形成後工程を、第2例や
第3例に組み換えてもよく、またその逆でもよい。さら
に、例えば第2例や第3例では、画像形成前工程中の第
1の抑制工程を省略してもよい。
【0138】また、上記複数の例を、時間経過毎に変更
してもよい。例えば通常の画像形成動作の際には、第1
例を実施し、所定枚数の画像形成の実施毎に、定期的に
第2例や第3例を実施してもよい。これにより、第2例
や第3例で示す促進工程でのトナーの消費を抑えること
ができ、かつ定期的にトナー通過孔6内に残留するトナ
ーを除去できるので、目詰まりのない画像を形成するこ
とができる。
【0139】また、第1例〜第3例では、制御電極7に
正負の極性を有する電圧を印加しているが、第4例のよ
うに、制御電極7に負の電圧を印加しない代わりに、ト
ナー担持体2に正の電圧を印加してもよい。これによ
り、制御電極7に負の電圧を印加して、トナーがトナー
担持体2から離脱するのを防止する効果が同様に得られ
る。さらに、制御電極7に印加する電圧の最大値と最小
値との差が小さくなる。これにより、制御電極7に電圧
パルスを印加したときの、電圧パルスの立ち上がりの劣
化が抑制される。
【0140】(第5例)また、上記の例では、トナー通
過制御手段4における背面電極3側に配置する電極とし
て偏向電極10a,10bを用いているが、その代わり
にトナー通過孔6を通過する複数のトナー粒子群を収束
させる収束電極を用いてもよい。以下にその収束電極を
具備したトナー通過制御手段4について説明する。図8
はトナー通過制御手段4の構成図であり、図8(a)は
トナー担持体2側から見た正面図、図8(b)は側面
図、図8(c)は背面電極3側からみた背面図である。
【0141】図8において、19は、トナー通過制御手
段4の背面電極3側においてトナー通過孔6を除いた部
分に設けられた収束電極で、画像形成工程中に図外の収
束電圧供給電源からトナーの帯電極性と同極性の電圧が
供給される。これにより、トナー通過孔6を通過する複
数のトナー粒子群には、収束電極19に対する静電反発
力が作用するので、トナー通過孔6の中心に向かって移
動するような力が作用する。この結果、トナー粒子群は
受像部材5に到達するまでの飛翔工程で収束し、小径ド
ットとして受像部材5上に着弾する。これにより、高濃
度でかつ小径のドットが受像部材5上に形成されるの
で、鮮鋭度の高いトナー画像が得られる。収束電極19
は厚み2〜30μm程度の銅箔やアルミ箔等で構成され
る。本実施形態では10μm厚の銅箔を制御電極7や収
束電極19にそれぞれ用いた。また、収束電極19に供
給される電圧は0Vから−150Vがよく、好ましくは
−50〜−100Vがよい。上記範囲より小さいと、ト
ナー通過孔6が静電的に閉塞され、トナーが通過できな
くなってしまう。一方、上記範囲より大きいと、トナー
担持体2上のトナーも収束電極19側に吸引され、非印
字部に対応するトナー通過孔6からもトナーが漏れ出て
しまう。
【0142】図8中、20は収束電極19の表面を被覆
する保護層である。つまり、トナー通過制御手段4と背
面電極3との間に受像部材5が搬送される場合、受像部
材5がその撓みによってトナー通過制御手段4と接触す
る場合がある。この接触が繰り返されると、トナー通過
制御手段4の表面が摩耗し、最終的に収束電極19が摩
滅してしまう。これは収束電極19に限らず、前述した
偏向電極10a,10bでも同様である。この摩滅を防
ぐために保護層20が設けられており、その保護層20
の厚さは5〜30μmが適当である。本実施形態では、
厚さ10μmのポリイミドフィルムを、絶縁基材12両
面に10〜15μm厚程度の接着剤層にて貼り付けた。
【0143】以上のような収束電極19を用いた場合で
の電圧供給シーケンスの例を以下に図9を用いて説明す
る。すなわち、図9は本発明の実施形態における第5例
の電圧供給タイムチャート図であり、制御電極7への制
御電圧、収束電極19への収束電圧、背面電極3への背
面電圧の各供給タイミングを示している。
【0144】図9に示す電圧供給シーケンスは、2枚の
画像を連続印字した場合のものであり、画像形成動作が
開始されてから終了するまでの間は、画像形成前工程、
画像形成工程(1)、休止工程、画像形成工程(2)、
画像形成後工程の5つの工程に大別される。これら5つ
の工程について順を追って説明する。
【0145】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、収束電極1
9、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0146】次に、画像形成装置が外部から画像形成開
始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始され
る。画像形成前工程では、まず、収束電極19に負の電
圧が供給される。本例では、−200Vを負の電圧とし
て供給した。またトナー粒子は負極性に帯電するものを
用いた。これにより、トナー通過孔6の内壁に付着した
トナー粒子には収束電極19に対して静電反発力が作用
する。
【0147】その後、制御電極7に負の電圧が供給され
る。本例ではVw=−50Vを制御電極7に供給した。
トナー担持体2は接地されてあるため、トナー担持体2
上に担持されたトナーには、制御電極7に対して静電反
発力が作用する。これにより、トナー担持体2上のトナ
ーは制御電極7に向かって飛翔することなく、トナー担
持体2上に担持されたままとなる。さらに制御電極7の
電位は収束電極19よりも高電位であるため、トナーが
制御電極7に向かう静電気力が働く。よってトナー通過
孔6内のトナーは背面電極3側に移行することはない。
【0148】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、画像形成工程と同じ電圧Vbe(=+1
000V)を供給した。また本例では、画像形成工程
(1)が開始される前に背面電極3にVbeの供給を開
始する。その理由は第1例で述べたとおりである。
【0149】また、画像形成工程が開始される直前に収
束電圧を高くする。本例では−50Vに設定した。つま
り、以上のように−200Vのまま画像形成工程を開始
すると、トナー通過孔6は静電気的に閉塞されるので、
トナーが通過し難くなり、その結果、印字されないか又
は低濃度の印字しか実現されなくなる。また、画像形成
工程が開始される前に、収束電圧を−200Vから−5
0Vに切り換えることにより、画像形成工程が開始され
た時点で、収束電圧が十分に昇圧されているので、受像
部材5の先頭から高濃度の印字が可能となる。
【0150】尚、本例では画像形成前工程期間を10秒
間とし、画像形成前工程が開始されてから0.1秒後に
制御電極7に負の電圧を、また0.3秒後に背面電極3
に電圧をそれぞれ供給した。また、画像形成工程の開始
から0.3秒前に収束電圧のレベルを切り換えた。
【0151】画像形成前工程が完了すると、次に、画像
形成工程(1)が開始される。画像形成工程では、ま
ず、受像部材5が背面電極3と接触しながらトナー通過
孔6と対向する位置に搬送される。これと同時に、外部
から供給される画像信号に従った電圧がパルス状に制御
電極7へ供給される。また、背面電極3には背面電圧V
beの供給が継続される。これにより、制御電極7への
パルス電圧でトナー担持体2から離脱したトナー粒子
は、トナー担持体2と背面電極3との間に形成された電
界に沿ってトナー通過孔6を通過する。さらに収束電極
19には予め−50Vの収束電圧が供給される。これに
より、トナー通過孔6を通過する複数のトナー粒子群
は、トナー通過孔6の中央に収束され、背面電極3側に
搬送された受像部材5上に到達する。以上の手順により
画像形成工程(1)で1枚の受像部材5にトナー像が形
成される。
【0152】画像形成工程(1)が完了すると、次の画
像形成工程(2)が開始されるまでの間、休止工程が行
われる。休止工程では、画像形成前工程と同様、制御電
極7と収束電極19には−50Vが供給される。また、
背面電極3にはVbe=+1000Vの供給が継続され
る。制御電極7への−50Vの印加により、トナー担持
体2からトナー粒子を背面電極3側に移送する静電界が
遮断されるので、トナー担持体2からトナーが離脱して
制御電極7に向かって飛翔することはない。また、トナ
ー通過孔6内における制御電極7から背面電極3へのト
ナー移送電界は、収束電極19により弱められるので、
画像形成工程(1)でトナー通過孔6内壁に付着したト
ナーは背面電極3側に飛翔できず、そのままトナー通過
孔6内壁上に止まることとなる。尚、本例では休止工程
期間を0.5秒とした。
【0153】上記休止工程が完了すると、次の画像形成
工程(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像
形成工程(1)と同様に、トナー通過孔6と対向する位
置に受像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2か
ら背面電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上に
トナー像が形成される。
【0154】画像形成工程(2)が完了すると、画像形
成後工程が開始される。画像形成後工程では、まず、休
止工程と同様に、制御電極7への−50Vの供給が継続
される。その次に、収束電極19の供給電圧が−50V
から−200Vに切り換わる。このように、所定時間の
経過の後、収束電圧を切り換えることが好ましい。画像
形成工程(2)でトナーがトナー通過孔6を通過する途
中で切り換わると、トナー通過孔6の静電気的な閉塞に
より、トナーが通過できなくなり、その結果、受像部材
5後端で画像濃度が低下してしまうからである。よっ
て、トナーが完全にトナー通過孔6を通過するまで、収
束電圧の切換えを待機することが望ましい。尚、これは
上記第1例〜第4例で示す偏向電圧の場合も同様であ
る。
【0155】上記所定時間の経過後、まず、背面電極3
へのVbeの供給が停止される。これにより、トナー担
持体2から背面電極3までのトナー移送電界がなくな
る。次に、制御電極への供給電圧−50Vが停止され
る。これにより、トナー通過孔6内で制御電極7に反発
する電界がなくなる。最後に、収束電極19への電圧供
給が停止される。以上のように最後に収束電極19への
電圧供給を停止することにより、制御電極7近傍に堆積
したトナーは勿論のこと、トナー通過孔6内壁に付着し
たトナーも背面電極3側に移行することなく、画像形成
後工程が完了する。
【0156】尚、本例では、画像形成後工程期間を10
秒とし、画像形成後工程が完了する0.5秒前に背面電
圧の供給を、また0.1秒前に制御電極7への負電圧の
供給をそれぞれ停止した。また、画像形成後工程の開始
から0.3秒後に収束電極19の電圧レベルを切り換え
た。
【0157】以上のような工程を経ることにより、トナ
ー通過孔6内壁に付着したトナーが背面電極3側に移行
する静電気力が、収束電極19に供給された電圧により
遮断されるので、トナーは画像形成前工程、休止工程、
画像形成後工程の期間中、背面電極3側への移行が抑制
される。これにより、背面電極3上へのトナー付着によ
る、受像部材5の裏汚れが防止されることとなる。
【0158】(第6例)次に、本発明の実施形態におけ
る第6例について図10を用いて説明する。本例では、
第2例に示すように背面電極3が回転する装置構成を用
いる。図10は第6例における電圧供給タイムチャート
図であり、制御電極7への制御電圧、収束電極19への
収束電圧、背面電極3への背面電圧、背面電極3を回転
駆動せしめるためのモータ駆動のON/OFFタイミン
グを示す。
【0159】本例において上記第5例と異なる点は、画
像形成前工程、休止工程、画像形成後工程のそれぞれに
正の収束電圧を印加する点である。これにより、トナー
担持体2上のトナーは収束電極19側に吸引され、かつ
背面電圧によりトナー通過孔6を通過して背面電極3に
到達する。以上により、第2例及び第3例に示すような
促進工程と同様の効果が得られる。
【0160】まず、外部から画像形成装置に画像形成を
開始する信号が送信されていない状態では、全ての電極
は画像形成装置の接地電位と同電位となる。本例では画
像形成装置の接地電位を0Vとするので、画像形成開始
信号を受信していない間は、制御電極7、収束電極1
9、背面電極3の電位は0Vとなる。
【0161】次に、画像形成装置が外部から画像形成開
始信号を受信すると、まず、画像形成前工程が開始され
る。画像形成前工程では、まず、収束電極19に負の電
圧が供給される。本例では−200Vを負の電圧として
供給した。またトナー粒子は負極性に帯電するものを用
いた。これにより、トナー通過孔6の内壁に付着したト
ナー粒子には収束電極19に対して静電反発力が作用す
る。
【0162】これと同時に背面電極回転駆動用のモータ
駆動を開始する。予め背面電極3を回転させる理由は第
2例及び第3例に記載したとおりである。その後、制御
電極7に負の電圧が供給される。本例ではVw=−50
Vを制御電極7に供給した。よってトナー通過孔6内の
トナーは背面電極3側に移行することはない。
【0163】次に、背面電極3に正の電圧が供給され
る。本例では、画像形成工程と同じ電圧Vbe(=+1
000V)を供給した。また本例では、画像形成工程
(1)が開始される前に背面電極3に電圧Vbeの供給
を開始する。その理由は第1例で述べたとおりである。
【0164】次に、収束電極19に正の電圧を供給す
る。本例では+100Vを供給した。その後、画像形成
工程が開始される前に−50Vに切り換える。これは、
受像部材5の先端汚れを防止するためである。さらに、
画像形成工程が開始された時点で、収束電圧が十分に昇
圧されているので、受像部材5の先頭から高濃度の印字
が可能となる。
【0165】尚、本例では画像形成前工程期間を10秒
間とし、画像形成前工程が開始されてから0.1秒後に
制御電極7に負の電圧を、また0.3秒後に背面電極3
に電圧をそれぞれ供給した。また、画像形成工程の開始
から0.4秒前に正の収束電圧に切り換え、0.1秒経
過後に−50Vに切り換えた。
【0166】画像形成前工程が完了すると、次に、画像
形成工程(1)が開始される。これは第5例と同様であ
る。画像形成工程(1)が完了すると、次の画像形成工
程(2)が開始されるまでの間、休止工程が行われる。
休止工程でも、画像形成前工程と同様、収束電極19に
+100Vに切り換える。また、背面電極3にはVbe
=+1000Vの供給が継続される。これにより、第2
例及び第3例で示す促進工程と同様の効果が得られる。
【0167】尚、本例では、休止工程期間を0.5秒と
した。また、画像形成工程(1)が終了してから0.1
秒後に正の収束電圧に切り換えて0.1秒間供給した。
【0168】休止工程が完了すると、次の画像形成工程
(2)が開始される。画像形成工程(2)では画像形成
工程(1)と同様、トナー通過孔6と対向する位置に受
像部材5が搬送され、トナーがトナー担持体2から背面
電極3に向かって飛翔し、1枚の受像部材5上にトナー
像が形成される。
【0169】画像形成工程(2)が完了すると、画像形
成後工程が開始される。画像形成後工程では、まず、休
止工程と同様に、制御電極7への−50Vの供給が継続
される。その次に、収束電極19の供給電圧が−50V
から+100Vに切り換わる。このように、所定時間の
経過の後に収束電圧を切り換えることが好ましい。その
理由は第5例で述べたとおりである。
【0170】所定時間経過の後、収束電圧が+100V
から−200Vに切り換わる。その次に、まず、背面電
極3への電圧Vbeの供給が停止される。最後に、収束
電極19への電圧供給とモータ駆動とが停止される。以
上のように最後に収束電極19への電圧供給を停止する
ことにより、制御電極7近傍に堆積したトナーは勿論の
こと、トナー通過孔6内壁に付着したトナーも背面電極
3側に移行することなく、画像形成後工程が完了する。
【0171】尚、本例では、画像形成後工程期間を10
秒とし、画像形成後工程が完了する0.5秒前に背面電
圧の供給を、また0.1秒前に制御電極7への負電圧の
供給をそれぞれ停止した。また、画像形成後工程の開始
から0.3秒後に収束電極19の電圧レベルを切り換え
た。
【0172】以上のような工程を経ることにより、トナ
ー通過孔6内壁に付着したトナーが、収束電極19に供
給された電圧により、背面電極3側に移行するので、各
工程でトナー通過孔6のクリーニングが行われる。これ
によりトナー通過孔6の目詰まりが防止されることとな
る。
【0173】尚、本例では促進工程として、正の定電圧
を収束電極19に供給したが、電圧レベルが経時的に変
動する変動電圧でもよい。これにより、トナー通過孔6
内壁に沿ってトナーが振動するような静電界がトナー通
過孔6に形成されるので、トナー通過孔6内のトナーが
ほぐされる効果が得られる。さらに、変動電圧は特定期
間で極性が反転する電圧が好ましい。これにより、トナ
ー通過孔6内の順極性及び逆極性の両トナーが振動する
ので、トナーをほぐす効果が増大する。
【0174】また、上記の収束電極19を用いた場合の
例は上記第5例又は第6例に限られるものではく、他の
各例の組み合わせを実施してもよい。例えば第5例の画
像形成後工程を第2例又は第6例に組み換えてもよく、
またその逆でもよい。さらに、例えば第6例では、画像
形成前工程中の第1の抑制工程に相当する−200Vの
収束電極19への供給を省略してもよい。
【0175】また、上記複数の例を時間経過毎に変更し
てもよい。例えば通常の画像形成動作の際には第5例を
実施し、所定枚数の画像形成の実施毎に定期的に第6例
を実施してもよい。これにより、第6例で示す促進工程
でのトナーの消費を抑えることができ、かつ定期的にト
ナー通過孔6内に残留するトナーを除去できるので、目
詰まりのない画像を形成することができる。
【0176】また、第5例及び第6例では、制御電極7
に正負の極性を有する電圧を印加しているが、第4例の
ように、制御電極7に負の電圧を印加しない代わりに、
トナー担持体2に正の電圧を印加してもよい。
【0177】また、収束電極19上に設けられた保護層
20をなくして、収束電極19を帯電防止電極として使
用してもよい。受像部材5がトナー通過制御手段4に接
触すると、背面電極3から受像部材5を介してトナー通
過制御手段4に電荷が流れ込み、その結果、背面電極3
に供給された電圧の極性と同極性にトナー通過制御手段
4が帯電してしまう場合がある。トナー通過制御手段4
が帯電すると、背面電極3とトナー通過制御手段4との
間に形成される電界が不安定となるので、トナーの背面
電極3への飛翔も同時に不安定となる。この帯電を防止
するため、背面電極3に対向したトナー通過制御手段4
表面に露出した電極、すなわち帯電防止電極が有効であ
る。そして、この帯電防止電極を所定の電圧電源に接続
して、所定の電圧を供給することによって、トナー通過
制御手段4の表面電位は一定となる。これにより、受像
部材5がトナー通過制御手段4と接触しても、背面電極
3とトナー通過制御手段4との間の電界は一定に保持さ
れる。
【0178】上記帯電防止電極の材質は、導電性のアモ
ルファスカーボン等硬質のものが好ましい。これは、受
像部材5との直接の接触によって摩滅するのを抑制する
ためである。また、その表面抵抗は108〜1011Ω・
cm程度が好ましく、この範囲を越えると、帯電電荷を
除去する作用が低下してしまう一方、上記範囲に満たな
いと、背面電極3との間で電気的に短絡する虞れがあ
る。また、帯電防止電極への電圧供給は第5例や第6例
で示す要領で実施すればよい。
【0179】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像形成方法及び画像形成装置によれば、現像剤通過
制御手段上において、背面電極に最も近接する第1の電
極により、他電極との間の静電界が画像形成の前後の工
程で形成されるので、背面電極上への現像剤の付着によ
る裏汚れや現像剤通過孔の目詰まりが抑制される。
【0180】また、第1電極電圧供給工程の期間中、現
像剤と同極性の電圧を第1の電極に供給することによ
り、現像剤通過孔に残留する現像剤が背面電極側に向か
って飛翔することが抑制されるので、裏汚れ防止の効果
が得られる。
【0181】一方、第1電極電圧供給工程の期間中、現
像剤と逆極性の電圧を第1の電極に供給することによ
り、現像剤通過孔中の現像剤は除去され易くなるので、
現像剤通過孔の目詰まりが抑制される。
【0182】また、第1電極電圧供給工程の期間中、電
圧値が変動する変動電圧を第1の電極に供給することに
より、現像剤通過孔内に残留する現像剤粒子が振動する
電界が形成されるので、ほぐされた現像剤は現像剤担持
体側又は背面電極側に移行し易くなり、現像剤通過孔の
目詰まりを抑制する効果が増大する。
【0183】また、第1の電極に供給される変動電圧の
極性を、少なくとも第1電極電圧供給工程の期間中で1
回反転させることにより、現像剤通過孔内の現像剤は活
発に振動するとともに、逆極性に帯電した現像剤も振動
するので、現像剤をほぐす効果が増大する。
【0184】また、第1の電極を、現像剤通過制御手段
の表面上に対を成して配設された電極対で構成して、第
1電極電圧供給工程の期間中、その電極対の各電極に対
し異なる電圧を供給することにより、現像剤通過孔の内
壁に直交して現像剤粒子が衝突するので、当該内壁に吸
着した現像剤粒子が現像剤担持体側又は背面電極側に移
行し易くなり、現像剤通過孔の目詰まりを抑制する効果
が増大する。
【0185】さらに、第1電極電圧供給工程の期間中、
電極対に供給される電圧を変動電圧とすることにより、
当該内壁に付着する現像剤が衝突を受ける機会が増加す
るので、現像剤通過孔の目詰まりを抑制する効果がさら
に増大する。
【0186】さらに、第1電極電圧供給工程の期間中、
第1の電極対の間で形成される電界方向を少なくとも1
回反転させることにより、現像剤通過孔内の現像剤は活
発に振動するとともに、逆極性に帯電した現像剤も振動
するので、現像剤が現像剤通過孔の内壁に衝突する効果
が増大する。
【0187】また、非画像形成工程の期間中、第1電極
電圧供給工程が開始された後に、現像剤担持体と第1の
電極との間に所定の電界を形成することにより、制御電
圧の供給の有無に拘わらず、現像剤通過孔への現像剤の
通過を偏向電極への供給電圧により制御することができ
る。
【0188】さらに、非画像形成工程の期間中、上記電
界を、現像剤が現像剤担持体に向かって移動する電界と
することにより、第2の電極に反発した現像剤の現像剤
通過孔の通過が第1の電極により阻止されるので、背面
電極の現像剤による汚染が回避されると同時に、新たに
現像剤通過孔に現像剤が供給されることがなく、現像剤
通過孔内の現像剤量を低減することができる。
【0189】また、非画像形成工程の期間中、上記電界
を、現像剤が第2の電極に向かって移動する電界とする
ことにより、第2の電極を通過後、第1の電極に向かっ
て加速した現像剤が、当該通過孔内壁に付着した現像剤
と衝突して当該通過孔内壁から離脱し易くするので、現
像剤通過孔の目詰まりを抑制する効果が増大する。
【0190】また、非画像形成工程の期間中、第1電極
電圧供給工程が開始された後に、現像剤担持体上の現像
剤の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給されるの
で、背面電極に現像剤が吸引されるような電圧が背面電
極に供給されても、現像剤通過孔への現像剤の通過を制
御することができる。
【0191】また、非画像形成工程の期間中、第1電極
電圧供給工程が開始される前に、現像剤担持体上の現像
剤の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給されるこ
とにより、現像剤担持体からの現像剤は背面電極に向か
ってさらに加速され、現像剤通過制御手段の背面電極側
の表面に現像剤が付着することなく、現像剤通過孔内の
現像剤が除去される。
【0192】また、背面電極は回転可能として、非画像
形成工程の期間中、第1電極電圧供給工程が開始される
前に背面電極を回転させることにより、背面電極上に堆
積した現像剤による現像剤通過制御手段の汚染や現像剤
通過孔の目詰まりが抑制される。
【0193】さらに、背面電極が回転する回転工程中、
背面電極表面に付着した現像剤を除去することにより、
長期間の稼働による背面電極上への現像剤の堆積が防止
されることとなる。
【0194】また、第1の電極と、現像剤の飛翔軌道を
偏向せしめる偏向電極とを兼用したことにより、高解像
度の現像剤像が受像部材上に形成されるとともに、新た
な電極層の追加が不要となり、現像剤通過孔の内壁の現
像剤との接触領域の増加による現像剤通過孔の目詰まり
が抑制される。
【0195】また、第1の電極と、現像剤通過孔を通過
する複数の現像剤粒子からなる現像剤群を収束せしめる
収束電極とを兼用したことにより、鮮明な現像剤像が受
像部材上に形成されると同時に、新たな電極層の追加が
不要となり、現像剤通過孔の内壁の現像剤との接触領域
の増加による現像剤通過孔の目詰まりが抑制される。
【0196】また、第1の電極と、現像剤通過制御手段
の帯電を防止する帯電防止電極とを兼用したことによ
り、現像剤通過制御手段と背面電極との間での現像剤の
飛翔が安定するとともに、新たな電極層の追加が不要と
なるので、現像剤通過孔の内壁の現像剤との接触領域の
増加による現像剤通過孔の目詰まりが抑制される。
【0197】また、第2の電極と、現像剤の現像剤通過
孔への通過を外部からの画像信号に応じて制御する制御
電極とを兼用したことにより、現像剤担持体からの現像
剤の離脱が容易に制御されるとともに、新たな電極層の
追加が不要となるので、現像剤通過孔の内壁の現像剤と
の接触領域の増加による現像剤通過孔の目詰まりが抑制
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構
成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るトナー通過制御手段の
トナー担持体側及び背面電極側の各表面の平面図であ
る。
【図3】本発明の実施形態に係る制御電極及び偏向電極
へ印加される電圧波形と、トナーの飛翔方向が順次偏向
される様子とを示す図である。
【図4】本発明の実施形態において画像形成動作前後の
各電極への電圧供給シーケンスの第1例に係る制御電
圧、偏向電圧及び背面電圧の各供給タイミングを示すタ
イムチャート図である。
【図5】電圧供給シーケンスの第2例に係る制御電圧、
偏向電圧、背面電圧の各供給タイミング及びモータ駆動
のタイミングを示すタイムチャート図である。
【図6】電圧供給シーケンスの第3例に係る制御電圧、
偏向電圧、背面電圧の各供給タイミング及びモータ駆動
のタイミングを示すタイムチャート図である。
【図7】電圧供給シーケンスの第4例に係るトナー担持
体電圧、制御電圧、偏向電圧、背面電圧の各供給タイミ
ング及びモータ駆動のタイミングを示すタイムチャート
図である。
【図8】本発明の実施形態に係る収束電極を具備したト
ナー通過制御手段を示す図である。
【図9】電圧供給シーケンスの第5例に係る制御電圧、
収束電圧、背面電圧の各供給タイミングを示すタイムチ
ャート図である。
【図10】電圧供給シーケンスの第6例に係る制御電
圧、収束電圧、背面電圧の各供給タイミング及びモータ
駆動のタイミングを示すタイムチャート図である。
【図11】本発明の実施形態の第2例に係る画像形成装
置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トナー 2 トナー担持体 3 背面電極 4 トナー通過制御手段 5 受像部材 6 トナー通過孔 7 制御電極 8 背面電極用電圧電源 9 制御電極用電圧電源 10a,10b 偏向電極 11a,11b 偏向電極用電圧電源 12 絶縁基材 13 絶縁性カバーフィルム 14 リード線 19 収束電極 20 保護層 21 ゴムブレード 22 廃トナー容器

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に間隙を介して対向する背面電極と、該
    背面電極と現像剤担持体との間に配設され、複数の現像
    剤通過孔を有する現像剤通過制御手段とを用いる画像形
    成方法であって、 画像形成動作の期間中、背面電極と現像剤通過制御手段
    との間に受像手段が搬送される間、現像剤担持体上の現
    像剤の現像剤通過孔への通過を制御して、受像手段上に
    現像剤像を形成する画像形成工程と、 画像形成動作の期間のうち上記画像形成工程以外の非画
    像形成工程の期間中、現像剤通過制御手段の背面電極側
    表面上でかつ各現像剤通過孔周辺にある第1の電極に所
    定の電圧を供給する第1電極電圧供給工程とを有するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 第1電極電圧供給工程はその期間中、現
    像剤担持体上に担持された現像剤の帯電極性と同極性の
    電圧を第1の電極に供給する負電圧供給工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 第1電極電圧供給工程はその期間中、現
    像剤担持体上に担持された現像剤の帯電極性と逆極性の
    電圧を第1の電極に供給する正電圧供給工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 第1電極電圧供給工程はその期間中、供
    給される電圧値が変動する変動電圧を第1の電極に供給
    する変動電圧供給工程を有することを特徴とする請求項
    1記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 第1の電極に供給される変動電圧の極性
    を、少なくとも変動電圧供給工程の期間中で1回反転さ
    せることを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 第1の電極は、1つの現像剤通過孔に対
    して少なくとも2つの電極が現像剤通過制御手段の表面
    上に対を成して配設された電極対から構成され、第1電
    極電圧供給工程の期間中、電極対をなすそれぞれの電極
    に異なる電圧を供給する工程を有することを特徴とする
    請求項1記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 電極対に異なる電圧を供給する工程の期
    間中、電極対をなすそれぞれの電極に供給される電圧
    は、供給電圧値が変動する変動電圧であることを特徴と
    する請求項6記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 電極対に異なる電圧を供給する工程の期
    間中、電極対の間で形成される電界方向を少なくとも1
    回反転させることを特徴とする請求項7記載の画像形成
    方法。
  9. 【請求項9】 第1電極電圧供給工程の期間中、第1の
    電極への電圧供給が開始された後に、現像剤担持体と、
    現像剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ現像剤
    通過孔周辺にある第2の電極との間に所定の電界が形成
    される静電界形成工程を開始することを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか1つに記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 第1電極電圧供給工程の期間中、第1
    の電極への電圧供給が開始された後に、現像剤を現像剤
    担持体に向かって移動させる電界が、現像剤担持体と、
    現像剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ現像剤
    通過孔周辺にある第2の電極との間に形成される静電界
    形成工程を開始することを特徴とする請求項1、2、
    4、5、6、7又は8記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 第1電極電圧供給工程の期間中、第1
    の電極への電圧供給が開始された後に、現像剤を、現像
    剤通過制御手段の現像剤担持体側表面でかつ現像剤通過
    孔周辺にある第2の電極に向かって移動させる電界が、
    第2の電極と現像剤担持体との間に形成される静電界形
    成工程を開始することを特徴とする請求項1、3、4、
    5、6、7又は8記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 非画像形成工程の期間中、第1電極電
    圧供給工程が開始された後に、現像剤担持体上の現像剤
    の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給される背面
    電圧供給工程を開始することを特徴とする請求項1、
    2、4、5、6、7、8、9又は10記載の画像形成方
    法。
  13. 【請求項13】 非画像形成工程の期間中、第1電極電
    圧供給工程が開始される前に、現像剤担持体上の現像剤
    の帯電極性と逆極性の電圧が背面電極に供給される背面
    電圧供給工程を開始することを特徴とする請求項1、
    3、4、5、6、7、8、9又は11記載の画像形成方
    法。
  14. 【請求項14】 背面電極は回転可能であり、 非画像形成工程の期間中、第1電極電圧供給工程が開始
    される前に、背面電極が回転する背面電極回転工程を開
    始することを特徴とする請求項1、3、5、6、7、
    8、9、11又は13記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 背面電極が回転する回転工程中、背面
    電極表面に付着した現像剤を除去する現像剤除去工程を
    有することを特徴とする請求項14記載の画像形成方
    法。
  16. 【請求項16】 第1の電極は、現像剤の飛翔軌道を偏
    向せしめる偏向電極であることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれか1つに記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 第1の電極は、現像剤通過孔を通過す
    る複数の現像剤粒子からなる現像剤群を収束せしめる収
    束電極であることを特徴とする請求項1〜14のいずれ
    か1つに記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 第1の電極は、現像剤通過制御手段の
    帯電を防止する帯電防止電極であることを特徴とする請
    求項1〜14のいずれか1つに記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 第2の電極は、現像剤の現像剤通過孔
    への通過を外部からの画像信号に応じて制御する制御電
    極であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1
    つに記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 現像剤を担持搬送する現像剤担持体
    と、 上記現像剤担持体に対向し、現像剤像を受け止める受像
    部材と、 上記現像剤担持体と受像部材との間に配設され、現像剤
    担持体に担持された現像剤が受像部材に向かって通過す
    る複数の現像剤通過孔を有する現像剤通過制御手段と、 現像剤通過制御手段の受像部材側でかつ各現像剤通過孔
    の周囲に配設された第1の電極と、 受像部材上への現像剤の飛翔が開始される前に、予め第
    1の電極に所定の電圧を供給する第1の電圧供給手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】 第1の電極は、現像剤通過制御手段か
    ら受像部材へ向かう現像剤の飛翔軌道を偏向せしめる偏
    向電極であり、 第1の電圧供給手段は、上記偏向電圧に供給される電圧
    レベルを順次切り換える偏向電圧供給手段であることを
    特徴とする請求項20記載の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 第1の電極は、現像剤通過制御手段を
    通過する複数の現像剤粒子を収束せしめる収束電極であ
    り、 第1の電圧供給手段は、現像剤の帯電極性と同極性の電
    圧が供給される収束電圧供給手段であることを特徴とす
    る請求項20記載の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 第1の電極は、現像剤通過制御手段の
    帯電の帯電を防止する帯電防止電極であり、 第1の電圧供給手段は、接地電位又は現像剤の帯電極性
    と同極性の電圧が供給される帯電防止電圧供給手段であ
    ることを特徴とする請求項20記載の画像形成装置。
  24. 【請求項24】 第1の電極とは別に、現像剤通過制御
    手段上の現像剤担持体側でかつ現像剤通過孔周辺に配設
    された第2の電極と、 第2の電極に所定の電圧を特定の期間をもって供給する
    第2の電圧供給手段とを有することを特徴とする請求項
    20〜23のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  25. 【請求項25】 第2の電極は、現像剤の現像剤通過孔
    への通過を制御する制御電極であり、 第2の電圧供給手段は、現像剤像を受像部材に形成する
    ために、外部からの画像信号に応じて現像剤の現像剤通
    過孔の通過を制御する制御電圧を、特定の期間をもって
    制御電極に供給する制御電圧供給手段であることを特徴
    とする請求項24記載の画像形成装置。
JP31278799A 1999-10-26 1999-11-02 画像形成方法及び画像形成装置 Pending JP2001130044A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31278799A JP2001130044A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 画像形成方法及び画像形成装置
AU79594/00A AU7959400A (en) 1999-10-26 2000-10-26 Image forming method and image forming device
PCT/JP2000/007524 WO2001030579A1 (fr) 1999-10-26 2000-10-26 Procede et dispositif de formation d'images

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31278799A JP2001130044A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 画像形成方法及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001130044A true JP2001130044A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18033411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31278799A Pending JP2001130044A (ja) 1999-10-26 1999-11-02 画像形成方法及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001130044A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009066766A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009066766A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5453768A (en) Printing apparatus with toner projection means
JP2002341656A (ja) 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置
JP2004198675A (ja) 現像装置及び現像方法、画像形成装置及び画像形成方法、並びにプロセスカートリッジ
EP0415700B1 (en) Wrong sign toner extraction for a direct electrostatic printer
JPH09118036A (ja) 画像形成装置
JP2001130044A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP3282844B2 (ja) 無開口直接静電印刷装置及び方法
JPH10119339A (ja) 直接静電印刷装置及びトナー送出システム
JP5262458B2 (ja) 画像形成装置
WO2001081092A1 (fr) Procede et dispositif de formation d'images
JP5376301B2 (ja) 画像形成装置
JP2001287392A (ja) プリントヘッド及び該プリントヘッドを用いた画像形成装置
US6144394A (en) Image forming method and device
JP2001121735A (ja) 画像形成方法および画像形成装置
JP2009042501A (ja) 画像形成装置
JPH03142479A (ja) 直接静電印刷方法および装置
JP2000211177A (ja) 直接記録装置
WO2001030579A1 (fr) Procede et dispositif de formation d'images
JP2010208238A (ja) 画像形成装置
WO2001064446A1 (fr) Tête d'impression et dispositif de formation d'images l'utilisant
JP2000000995A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
US6286937B1 (en) Direct printing apparatus with first and second rollers
JP3263458B2 (ja) 記録用電極
JP4113665B2 (ja) 画像形成装置
JP5333904B2 (ja) 画像形成装置