JP2001129708A - コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置 - Google Patents

コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置

Info

Publication number
JP2001129708A
JP2001129708A JP31221599A JP31221599A JP2001129708A JP 2001129708 A JP2001129708 A JP 2001129708A JP 31221599 A JP31221599 A JP 31221599A JP 31221599 A JP31221599 A JP 31221599A JP 2001129708 A JP2001129708 A JP 2001129708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deviation
load
core drill
signal
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31221599A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Sasaguchi
法之 笹口
Kazuhiko Yoshimura
一彦 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIBUYA KK
Shibuya Co Ltd
Original Assignee
SHIBUYA KK
Shibuya Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHIBUYA KK, Shibuya Co Ltd filed Critical SHIBUYA KK
Priority to JP31221599A priority Critical patent/JP2001129708A/ja
Publication of JP2001129708A publication Critical patent/JP2001129708A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Drilling And Boring (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コアドリル装置のコアビット送り装置の速度
の制御を、従来にない方法で行い、安定した駆動用モー
タの負荷を達成する。 【解決手段】 駆動用モータの負荷の基準設定と実測し
た負荷状況の実測検出値との、偏差の大きさ、一定時間
内の偏差の変化状況、およびコントロールモータの速度
に応じ、コアビットの送り速度を定める偏差の増幅の仕
方を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本件発明は、コンクリート構造
物、石材等(以下コンクリート構造物とする)に円筒状
の孔をあけるコアドリル装置の送り速度の制御方法及び
その制御方法を用いたコアビット送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々のコアドリル装置が市場
に供給され、そのコアドリルの送り速度を制御する方法
に関しても、多くの試みがなされてきた。例えば、図7
には特公平03−207291号に開示されたコアドリ
ルの自動送り装置を示している。本件明細書で用いた用
語に置き換えて図7について簡単に説明すると次のよう
になる。
【0003】当該コアドリル装置は、穿孔用コアビッ
ト、駆動用モータ、コアドリルの送り装置、コントロー
ルモータ、支持台座によって構成されるものである。そ
して、穿孔用コアビットの送り速度の制御にあたって
は、コアビットを取り付け回転駆動させる駆動用モータ
の負荷を、コアドリルの送り装置内の負荷検出手段によ
り検出し、その負荷状態を判定することで行っていた。
【0004】即ち、駆動用モータの負荷が過大負荷状態
または過小負荷状態と判断したときは、コントロールモ
ータを停止して、コアドリルの送りを止める。反対に、
ドリル駆動用モータの負荷状態が許容負荷状態と判断し
たときは、コントロールモータの動作を停止させること
なく、コアドリルを一定の速度で送り続けるものであ
る。言い換えれば、駆動用モータに掛かる負荷状態を判
別して、コントロールモータに流れる電流をON,OF
F制御することで、コアドリルを送り続けて穿孔作業を
続行するか、一旦中止するかを判断するのみで、穿孔作
業中にコアドリルの送り速度を細かく制御することは出
来なかった。
【0005】更に細かくコアドリル装置の送り速度を制
御する方法としては、過大負荷時には偏差増幅手段の基
準電圧を下げ、偏差出力を大きくしてコントロールモー
タへの入力パルス幅を短くし、コントロールモータの送
り込みを遅くして駆動用モータの負荷を軽減し、過小負
荷時には偏差増幅手段の基準電圧を上げ偏差出力を小さ
くし、コントロールモータへの入力パルス幅を広げ、コ
ントロールモータの送り込みを早め、駆動用モータの負
荷を増大するものとして、駆動用モータの負荷変動に対
応させる方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような駆動用モータの負荷変動に対応して基準電圧を
変動させる従来の制御方法には、次のような問題点があ
る。
【0007】第1の問題点は、作業者が任意に設定した
本来の基準電圧と実際の負荷電圧とが一致しない点にあ
る。コアドリルの負荷は駆動用モータの容量やコアビッ
トの径、切れ具合、コンクリート中の鉄筋やグリ石の有
無等の状態により変化するため、一般にコアドリル送り
装置では作業者が駆動モータの負荷を任意に設定可能と
してある。
【0008】例えば、特許2694482号に示された
従来例では、鉄筋切断時や鉄筋切断終了後など、ドリル
駆動用モータの負荷変動に対応して駆動用モータの負荷
を設定する基準電圧を自動調整するため、過大負荷時の
駆動用モータの負荷は作業者が設定した基準電圧(即ち
設定電流値)と一致しないことになる。特に、鉄筋切断
時に作業者の設定した駆動用モータの負荷と作業者が設
定した基準電圧との乖離が顕著となり、過大負荷状態と
なって駆動用モータのロックや焼損、あるいは穿孔速度
の極端な遅延を招く可能性がある。従って、これらの問
題を解決するには、コントロールモータと駆動用モータ
の間に滑り(摩擦)クラッチ等を設けることを余儀無く
されてきた。
【0009】第2の問題点としては、従来のドリル装置
は、駆動用モータが一旦ハンチング現象を起こすとハン
チングが収束しにくい。特許第2694482号に示さ
れた従来例では、駆動用モータの負荷を安定させるた
め、偏差増幅率を可能な限り低くして、ハンチングを生
じにくくしている。ところが、鉄筋切断時には偏差増幅
手段の基準電圧を下げ偏差出力を大きくしてコントロー
ルモータの送り込みを遅くし、一方過大負荷より過小負
荷に移行した時は、偏差幅の基準電圧を上げ偏差出力を
小さくしてコントロールモータの送り込みを早めて、駆
動用モータの負荷に対してコントロールモータの送り込
み速度を制御しており、ドリル駆動用モータの負荷変動
に対応した基準電圧の調整の多少により、同様にハンチ
ング現象を発生するものであり、完全な対策とは成り得
ていない。
【0010】一旦、ハンチング現象が発生すると、基準
電圧の調整の速度は一定であり、ループゲインも一定と
なるため、ハンチング現象は収束せず継続することにな
る。結果として、ハンチング現象により、駆動用モータ
並びにコアビットの損傷を招くことにもなる。
【0011】また、過大負荷時にも駆動用モータがハン
チング現象を起こしやすくなる。特許第2694482
号に示された従来例では、過大負荷時には偏差増幅手段
の基準電圧を下げ偏差出力を大きくしてコントロールモ
ータの送り込みを遅くし、一方過小負荷時には偏差増幅
手段の基準電圧を上げ偏差出力を小さくしてコントロー
ルモータの送り込みを早めて、駆動用モータの負荷に対
してコントロールモータの送り込み速度を制御してい
る。ところが、負荷変動直後の基準電圧の調整レートが
同一なため、過大負荷時にはコントロールモータの送り
量が少なく、過大負荷後の送り量が多い状態に比べて、
同じ送り量の微小変化に対して駆動用モータの負荷変動
に与える影響が大きくなる。このため鉄筋切断時にはル
ープゲインが高くなりハンチング現象を起こしやすくな
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本件発明は、本
件発明者等が鋭意研究の結果、従来のコアドリル装置の
コアドリルの送り速度の制御方法の欠点を解消すべく行
ったものであり、以下に説明する。
【0013】請求項1に記載の発明は、駆動用モータに
取り付けたコアビットでの穿孔作業時に駆動用モータに
かかる負荷を検出してコアドリル装置の適正な送り速度
を自動制御する方法において、基準負荷レベル設定手段
で駆動用モータの負荷を任意の基準電圧値とし、実測負
荷レベル検出手段で穿孔時にコアビットを回転させる駆
動用モータの負荷を、その負荷レベルに応じ電流センサ
(C.T.)で実測電流値として検出し対応する実測電
圧値を求め、前記実測負荷レベル検出手段での実測電圧
値と基準負荷レベル設定手段により設定した基準電圧値
とを比較照合し、実測電圧値の基準電圧値からの偏差が
存在する場合はコアビットの送り速度を調整するための
増幅した偏差信号の出力、又は、コアビットの送り速度
を調整することで偏差収束を検出すると増幅した偏差信
号の出力の減衰信号を出力する偏差増幅手段により偏差
信号又は減衰信号を出力し、出力された偏差信号を三角
波発生回路及びパルス幅変調回路を経てパルス信号と
し、そのパルス信号を受けたコントロールモータがコア
ビットの送り速度の制御を自動的に行うことを特徴とし
たコアドリル装置の送り速度の制御方法としている。
【0014】この発明の第1の発明に係るコアドリル装
置の送り速度の制御方法は、作業者が、その場の作業環
境に合わせて、基準負荷レベル設定手段で任意に最初に
基準負荷電流を定めると自動的に基準負荷電位が定まる
ことになり、この基準負荷電位は、いかなる状況に置い
ても変動させない点に特徴を有している。更に、この基
準負荷電位は、偏差増幅手段において、以下に述べる実
測負荷電位との比較照合対象となるものである。
【0015】そして、実測負荷レベル検出は、駆動モー
タに掛かる負荷を、負荷レベルに応じた電流値を電流セ
ンサ(「C.T.」と称する場合がある。)にて検出
し、電流センサから電圧に換算して、実測負荷電位とし
て偏差増幅手段に信号として送られる。
【0016】偏差増幅手段では、上述の基準負荷電位と
実測負荷電位との比較照合が行われる。この比較照合の
結果、実測電圧値が基準電圧値よりも高い過大負荷の場
合はコアドリル装置の送り速度を遅くし、実測電圧値が
基準電圧値よりも低い過小負荷の場合はドリル装置の送
り速度を速くするよう制御するのである。このようにコ
アドリル装置の送り速度の調節が必要となる場は、基準
電圧値から見て実測電圧値が上下のいずれかにズレてい
る。このとき上にズレたものを過大偏差、下にズレたも
のを過小偏差の状態にあると称することにする。このと
き、偏差増幅手段からは、本件発明の特徴の一つである
基準電圧値を変動させることなく、基準電圧値と実測電
圧値との偏差分の修正を行うための信号が増幅して出さ
れることになる。増幅した信号とするのは、コアドリル
装置の動きを急速に制御すべく、動作の迅速化のために
必要となるのである。
【0017】言い換えれば、偏差増幅手段で検出した前
記電圧間の偏差の値に応じ、基準電圧値と実測電圧との
偏差を修正することで、駆動モータにかかる負荷を一定
に保つように調整するのであり、具体的には、以下に述
べるような制御がなされる。
【0018】基準電圧値と実測電圧値との比較照合の結
果、実測電圧値が高く過大偏差と判断できる場合、例え
ば、鉄筋の入ったコンクリートを考えると、穿孔作業中
に鉄筋等の異物に当たることで、駆動用モータに急激な
負荷がかかることになる。この状態では、偏差増幅手段
では過大偏差として判断される。係る場合、駆動用モー
タの負荷に対応する電圧値は基準電圧より大きくなる。
従って、偏差の増幅率を急増し、偏差出力を急速に小さ
くしてコントロールモータへの入力パルス幅を短くし、
コントロールモータの動作を遅くし、コアドリル装置の
送り込みを遅くして駆動用モータの負荷を軽減するので
ある。
【0019】また一方で、基準電圧値と実測電圧値との
比較照合の結果、実測電圧値が低く偏差と判断できる場
合、例えば、鉄筋等の異物の切り込みが終了し、駆動用
モータの負荷が急激に軽くなる場合である。係る過小偏
差を検出した場合には、基準電圧値が駆動用モータの負
荷として設定した基準電圧値より過小となる。従って、
偏差の増幅率を急増し、偏差出力を急速に大きくし、コ
ントロールモータへの入力パルス幅を広くし、コントロ
ールモータの動作を速くすることで、コアドリル装置の
送り込みを早くして駆動用モータの負荷を増加する。以
上及び以下において、「偏差の増幅率を急増」とは、実
測電圧値が、基準電圧値を越える過大電圧値及び基準電
圧値に満たない過小電圧値のいずれの場合であっても、
基準電圧値からの偏差の大きさを捉えて、その偏差を修
正するための信号を急速に増幅するという意味に用いて
いる。そして、この信号は、コントロールモータの制御
手段にへパルス信号として供給されるため、段階的に且
つ速やかに変化させられることになる。
【0020】更に、偏差増幅手段では、偏差収束を検出
している。実測電圧値と基準電圧値とを比較照合した結
果、両者の値が一致する点を偏差収束として捉えてい
る。偏差収束を迎えた時点で、増幅した偏差信号を減少
させなければ、ハンチング現象が生じることになる。こ
のハンチング現象が発生すると、安定したコアドリル装
置の送り込み速度が維持できないため、その発生を回避
しなければならない。従って、偏差増幅手段では、偏差
収束を検出すると、偏差の増幅率を急減させ、偏差の修
正動作を急速に止めるための減衰信号を出力するもので
ある。
【0021】上述した偏差信号及び減衰信号は、三角波
発生回路及びパルス幅変調回路を経てパルス信号に変換
され、そのパルス信号によって、コアドリル装置の送り
速度を決めるコントロールモータの動作を制御し、コア
ドリル装置の送り速度を自動制御するのである。以上の
ようにすることで、従来の制御方法に比べて格段に精度
が高く、コアドリル装置に対する負担の少ない穿孔作業
が可能となり、コアビットの寿命も延びることになるの
である。
【0022】そして、本件発明で、「コアドリル装置の
送り速度の制御方法」としている。コアドリル装置の送
り速度と言うのは、いわば被穿孔物に対するコアビット
の送り(押し込み)速度のことでもあり、以下、「コア
ビットの送り速度」と言う用語に置き換えて使用する場
合もある。更に、コアビットは、コアドリル装置の駆動
モータの出力軸に取り付けられ、コアドリル装置の送り
動作時に、コアビットが駆動モータと共に移動して送ら
れる装置及びコアビットのみが移動し駆動モータ自体は
移動しない構造の装置の双方を含む概念として記載して
いる。
【0023】請求項2に記載の発明は、実測電流値に対
する一定のサンプリング時間を定め、そのサンプリング
時間内に変化した駆動モータの実測電流値のハンチング
を検出し、そのハンチングによる実測電流値の振れ幅が
収束するようコアドリル装置の送り速度を制御する偏差
増幅手段の微調節を行うものである請求項1に記載のコ
アドリル装置の送り速度の制御方法である。
【0024】請求項1に記載の発明は、コンクリートを
穿孔している際に、急に鉄筋等のより固い部分若しくは
柔らかい部分が一定距離存在する場合に有効な制御方法
であるのに対し、請求項2に記載の発明は、母材中に粒
状若しくは塊状等に分散したより固いか若しくは柔らか
い部分が存在する場合であっても、ハンチング現象を有
効に抑制し、穿孔精度を高めることの出来る制御方法で
ある点に特徴を有している。
【0025】母材中に、母材を構成する素材に比べ、よ
り固いか若しくはより柔らかい部分が粒状若しくは塊状
に分散して存在していると、駆動モータの負荷として検
出する実測電流値が瞬間的な時間で細かく変動し、連動
する実測電圧値も細かく変動することとなる。このよう
な場合は、短時間内にハンチング現象が多数回発生して
いることになり、請求項1に記載の制御方法だけでは、
この動きに完全に追随できず、コアビットの動きも円滑
なものとはなり得ない。
【0026】即ち、請求項2に記載の発明は、実測電流
値の変化を、一定の時間間隔を定め、その時間内の駆動
用モータの電流値の変化状況を把握し、その情報を、信
号として偏差増幅手段における偏差信号及び減衰信号に
含ませて、コントロールモータの動きを制御し、コアビ
ットの動きを円滑ならしめるのである。
【0027】具体的な制御方法としては、一定のサンプ
リング時間内の実測電流値の最大値と最小値との差が、
所定の閾値よりも大きくなった場合に、ハンチング現象
として判断する等である。そして、ハンチングと判断す
れば、コアビットの送り速度を遅くすることで、ハンチ
ング現象の抑制を行おうとするものである。いわゆる、
請求項1に記載の発明の精度を、更に向上させるものと
して請求項2に記載の発明が存在するのである。
【0028】更に、駆動モータのハンチング現象は、コ
アドリル装置の送り速度を決めるコントロールモータの
低速駆動時、即ち、コアドリル装置の送り速度を緩やか
にした場合に発生しやすい。従って、請求項3に係る発
明は、コントロールモータの低速駆動時には、駆動モー
タの基準電圧値と実測電圧値との偏差信号の増幅を漸減
し、徐々にコアビットの送り速度を緩める。一方、コン
トロールモータの高速駆動時には、駆動モータの基準電
圧値と実測電圧値との偏差信号の増幅を漸増し、徐々に
コアビットの送り速度を速めるという制御を行うもので
ある。このような制御を行うことで、より一層有効に、
上述のハンチング現象を抑制することが可能となるので
ある。
【0029】そして、請求項4には、上述のコアドリル
装置のコアビットの送り速度の制御方法を用いたコアド
リル装置に関して記載している。以下、実施の形態につ
いて説明しつつ、本件発明をより詳細に説明する。
【0030】
【発明の実施の形態】図1にはコアドリルの送り装置A
とそのコアドリルの送り装置Aから続いて配置されるコ
ントロールモータCを示した斜視図、図2は穿孔する際
に用いるコアドリル装置の配置を表したもので、図3及
び図4はコアドリル装置の送り速度を制御する信号の基
本フローを表したものである。以下、これらの図を参照
しつつ、実施の形態を説明するものとする。
【0031】図2から分かるように、駆動用モータ2
は、支持台座Dの支柱を上下動するスライドブロックに
取り付けられ、当該スライドブロックはピニオンギアに
より、前記支柱のラックギアとかみ合うようにしてい
る。そして、コアドリルの送り装置Aは、コントロール
モータCの駆動軸を介して、スライドブロックのピニオ
ンギアに取り付けることで、ラックアンドピニオン構造
を構成し、コントロールモータCの動作に会わせて、支
持台座Dの支柱を駆動用モータ2とコアビット1とが同
時に上下動自在なものとしている。
【0032】そして、コアドリルの送り装置A内で行う
制御は、図3に示す制御フローを基本的な流れとし、必
要に応じその他の図を参照しつつ以下説明することとす
る。負荷レベル検出手段では、穿孔時の駆動用モータ2
の負荷を電流として電流センサ(C.T.)3を用いて
検出した。この電流センサ(C.T.)3は、負荷に応
じた電圧を信号として出力することのできるものであ
る。負荷検出手段でC.T.(電流センサ)が使用され
ている。ここで出力された電圧信号は、交流電圧であ
り、この交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路
4、その整流平滑回路4から出力される電圧値を所定の
電圧レベルに変換するレベル変換回路5を経て、これを
実測電圧値として用いた。
【0033】一方、負荷レベル設定手段では、作業者が
押しボタンスイッチ12を操作して、負荷電流が設定
し、この電流値をLED表示器13に表示し、駆動用モ
ータ2の基準負荷レベルとしての基準電圧値を設定す
る。基準負荷レベル設定手段では、駆動モータ2の負荷
は使用する駆動用モータ2の定格負荷の値やコアビット
1の状態により任意の値を設定できるようにした。本実
施例では押しボタンスイッチ12を用いてLED表示器
13で設定状態を確認しながら、駆動用モータ2の負荷
を設定するが、例えば調整ボリウムや切換スイッチによ
って行っても構わない。
【0034】そして、偏差増幅手段にて、基準電圧値と
実測電圧値とを対比照合することとなる。以下、図4を
参照しつつ説明することとする。負荷レベル検出手段の
レベル変換回路5より出力された実測電圧値は、基準負
荷レベル出力11から出力される基準電圧値と比較照合
され、その偏差の状態より、駆動モータ2の負荷状態の
判定がなされる。この負荷の状態は、偏差過大検出手段
6aとハンチング検出手段6bにより、判別されるもの
とした。
【0035】偏差過大検出手段6aでは、基準電圧値と
実測電圧値とを比較照合し、その偏差が、ある一定値よ
り大きくなった時点からを偏差過大と捉えるため、判断
するための閾値を設けた。本実施形態では偏差過大状態
を駆動用モータ2の負荷の偏差に対して、1アンペア相
当分の偏差電圧を閾値とた。一方、ハンチング検出手段
6bは、基準電圧値と実測電圧値とを比較照合し、基準
電圧値から見た実測電圧値の偏差が、100ミリ秒間に
変動する大きさによりハンチング状態を判定した。そし
て、ハンチングとして判定するための基準として、10
0ミリ秒毎のドリル駆動用モータ2の基準電圧値と実測
電圧値との電圧偏差の最大値と最小値の差が、0.5ア
ンペア相当の電圧値を閾値とし、この値を越えるとハン
チングとして判定するものとした。
【0036】そして、偏差過大検出手段6a及びハンチ
ング検出手段6bのそれぞれより出力された信号は、偏
差増幅調整回路14に入ることになる。偏差増幅調整回
路14は、偏差過大調整回路14aとハンチング調整回
路14bとに分かれている。偏差過大調整回路14aに
は、偏差過大検出手段6aから出力された信号が入力
し、その信号は偏差増幅回路15に送られ、基準電圧値
と実測電圧値との偏差に応じた偏差信号として増幅され
る、また、偏差収束の信号を受けて偏差増幅回路15の
増幅率を減少する機能を有するものとした。
【0037】一方、ハンチング調整回路14bでは、ハ
ンチング検出手段6bより出力された信号が入力される
ことになる。そして、ハンチング調整回路14bから
は、ハンチング現象を抑制するため、入力した信号の強
度に応じて、偏差信号の増幅を抑制する方向で作用する
ものとし、偏差増幅回路15へと信号出力を行うものと
した。
【0038】つぎに、偏差過大調整回路14aとハンチ
ング調整回路14bとのそれぞれから出力された信号
は、偏差増幅回路15に入ることになる。偏差増幅回路
15の中では、偏差過大調整回路14aとハンチング調
整回路14bとのそれぞれから出力された信号を下に、
駆動モータ2の負荷を適正に維持しすることのできるコ
アビット1の送り速度を定めるための信号が出力される
ことになる。
【0039】即ち、偏差過大調整回路14aとハンチン
グ調整回路14bとのそれぞれから出力された信号は、
偏差増幅回路15の比例増幅器15aに入る。そして、
比例増幅器15aに加えて積分増幅器15bが設けられ
ており、ここを経た信号が更に増幅出力調整器15cで
適切な出力信号として出されるのである。
【0040】比例増幅器15aは基準負荷レベル出力手
段11より出力される基準電圧値と駆動用モータ2の負
荷に対応する実測電圧値とを比較照合した結果の、その
偏差を増幅率倍して出力するものであり、積分増幅器1
5bは前記比例増幅器からの出力を積分増幅して出力す
るものである。積分増幅器15bが駆動用モータ2の負
荷の偏差でなく比例増幅器15aの出力を積分入力に供
しているのは、比例増幅器15aの増幅率を偏差過大調
節回路14a及びハンチング調節回路14bにより調整
する際、積分増幅器の増幅率も同期して調整を行うため
である。
【0041】そして、この偏差増幅手段15より出力さ
れた信号が、三角波発生回路16,パルス幅変調回路1
7、モータ制御手段18を経て、コントロールモータC
の動作を制御するのであるが、ここでは偏差増幅手段1
5と三角波発生回路16との間に、コントロールモータ
Cが高速駆動時には偏差増幅手段15での増幅率を増加
させ、低速駆動時には偏差増幅手段15での増幅率を減
少させる信号を出力する自動増幅率調整回路14cを設
けた。自動増幅率調整回路14cは、増幅出力調整器1
5cより出力された信号強度より、適正な信号強度を判
断し、増幅出力調整器15cにフィードバックするので
ある。
【0042】従って、増幅出力調整器15cでは、比例
増幅器15aと積分増幅器15bの和に対し、自動増幅
率調整回路14cの出力を乗じて信号が出力されること
になる。自動増幅率調整回路14cの出力を持って、比
例増幅器15aの増幅率を変化させるのではなく、比例
増幅器15aと積分増幅器15bの出力の和に対して乗
じているのは、積分増幅器15bの積分値が通常一定量
蓄積した状態での制御を行っているため、コントロール
モータCへの速度指令が変化したとき積分値の追従を早
めるためである。
【0043】ここでは、コントロールモータCが最低速
度時の偏差増幅手段15からの出力信号の増幅率を、コ
ントロールモータCが最高速度時の偏差増幅手段15か
らの出力信号の増幅率の1/2倍に設定した。
【0044】三角波発生回路16から出力された三角波
信号は、パルス幅を有する信号に変換するためパルス幅
変調回路17に入り、パルス幅変調回路17から出力さ
れたパルス信号が、モータ制御手段18を経て、コント
ロールモータCへの電流供給信号となり、供給電流を決
定し、又はコントロールモータCの制御をするものとし
た。上述した装置を用いて、従来の装置を用いた場合に
ハンチングの発生していた被削物の穿孔加工を行った
が、ハンチング現象は見られず、非常に良好な穿孔加工
が可能であった。
【0045】
【発明の効果】本件発明に係るコアドリル装置の送り速
度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリル装置
によれば、穿孔作業中に鉄筋等の異物に当たって駆動用
モータに急激な負荷がかかった状態でも、すみやかにコ
ントロールモータの送り込みを遅くし、駆動用モータの
負荷を軽減し、また、過大負荷より過小負荷にしても、
駆動用モータの負荷が急激に軽くなった状態では、すみ
やかにコントロールモータの送り込みを早くして駆動用
モータの負荷を適正に保持することができ、従来のコア
ドリル装置には無い優れた制御が可能となる。更に、穿
孔作業中に良好な作業性を阻害する原因となる、ハンチ
ング現象の抑制を有効に行えるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コアビットの送り装置の斜視図。
【図2】コアドリル装置の概略斜視図。
【図3】基本的制御フロー図。
【図4】偏差増幅手段の制御フロー図。
【符号の説明】
A コアビットの送り装置 B コアドリル装置 C コントロールモータ D 支持台座 1 コアビット 2 駆動用モータ 3 負荷検出手段 4 整流平滑回路 5 レベル変換回路 6 負荷状況判定手段 11 負荷調整手段 12 調節スイッチ 13 基準負荷表示 14 偏差増幅調整回路 15 偏差増幅回路 16 三角波発生回路 17 パルス幅変調回路 18 モータ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C001 KB02 SB04 TA05 TB07 TC02 TD02 3C036 DD05 DD10 3C069 AA04 BA09 BC03 CA07 DA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動用モータに取り付けたコアビットでの
    穿孔作業時に駆動用モータにかかる負荷を検出してコア
    ドリル装置の適正な送り速度を自動制御する方法におい
    て、 基準負荷レベル設定手段で駆動用モータの負荷を任意の
    基準電圧値とし、 実測負荷レベル検出手段で穿孔時にコアビットを回転さ
    せる駆動用モータの負荷を、その負荷レベルに応じ電流
    センサ(C.T.)で実測電流値として検出し対応する
    実測電圧値を求め、 前記実測負荷レベル検出手段での実測電圧値と基準負荷
    レベル設定手段により設定した基準電圧値とを比較照合
    し、実測電圧値の基準電圧値からの偏差が存在する場合
    はコアビットの送り速度を調整するための増幅した偏差
    信号の出力、又は、コアビットの送り速度を調整するこ
    とで偏差収束を検出すると増幅した偏差信号の出力の減
    衰信号を出力する偏差増幅手段により偏差信号又は減衰
    信号を出力し、 出力された偏差信号を三角波発生回路及びパルス幅変調
    回路を経てパルス信号とし、 そのパルス信号を受けたコントロールモータがコアドリ
    ル装置の送り速度の制御を自動的に行うことを特徴とし
    たコアドリル装置の送り速度の制御方法。
  2. 【請求項2】実測電流値に対する一定のサンプリング時
    間を定め、そのサンプリング時間内に変化した駆動モー
    タの実測電流値のハンチングを検出し、そのハンチング
    による実測電流値の振れ幅が収束するようコアドリルの
    送り速度を制御する偏差増幅手段の微調節を行うもので
    ある請求項1に記載のコアドリル装置の送り速度の制御
    方法。
  3. 【請求項3】 コントロールモータの低速駆動時には偏
    差の増幅を漸減し、コントロールモータの高速駆動時に
    は偏差の増幅を漸増する自動増幅調整機能を備えたこと
    を特長とする請求項1又は請求項2に記載のコアドリル
    装置の送り速度の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3に記載のコアドリル
    装置の送り速度の制御方法を用いたコアドリルの送り装
    置。
JP31221599A 1999-11-02 1999-11-02 コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置 Pending JP2001129708A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31221599A JP2001129708A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31221599A JP2001129708A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001129708A true JP2001129708A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18026588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31221599A Pending JP2001129708A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001129708A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095075A1 (en) * 2004-03-31 2005-10-13 Husqvarna Ab Core-drilling device with electrical feeding unit that is manually controlled
JP2009187888A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Metropolitan Expressway Co Ltd Led照明灯
JP2009233765A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Shibuya:Kk コアドリル装置の自動送り装置及びその制御方法
WO2011129733A1 (en) * 2010-04-16 2011-10-20 Husqvarna Ab A drilling device with a controller for the feeding unit.
WO2018174785A1 (en) * 2017-03-22 2018-09-27 Anders Johnsen A machining assembly comprising a first and a second electric motor, a drive unit and a feed module

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095075A1 (en) * 2004-03-31 2005-10-13 Husqvarna Ab Core-drilling device with electrical feeding unit that is manually controlled
AU2005228837B2 (en) * 2004-03-31 2010-07-22 Husqvarna Ab Core-drilling device with electrical feeding unit that is manually controlled
JP2009187888A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Metropolitan Expressway Co Ltd Led照明灯
JP2009233765A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Shibuya:Kk コアドリル装置の自動送り装置及びその制御方法
WO2011129733A1 (en) * 2010-04-16 2011-10-20 Husqvarna Ab A drilling device with a controller for the feeding unit.
US8888417B2 (en) 2010-04-16 2014-11-18 Husqvarna Ab Drilling device with a controller for the feeding unit
WO2018174785A1 (en) * 2017-03-22 2018-09-27 Anders Johnsen A machining assembly comprising a first and a second electric motor, a drive unit and a feed module
CN110418689A (zh) * 2017-03-22 2019-11-05 安德斯·约翰逊 包括第一和第二电动马达、驱动单元和进给模块的加工组件
US11534876B2 (en) 2017-03-22 2022-12-27 Anders Johnsen Machining assembly comprising a first and a second electric motor, a drive unit and a feed module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8136612B2 (en) Constant-mode auto-drill with pressure derivative control
AU1316901A (en) Method and device of controlling a rock drilling machine
JP2001129708A (ja) コアドリル装置の送り速度の制御方法及びその制御方法を用いたコアドリルの送り装置
AU658168B2 (en) A method of drilling a hole in a rock
KR890001364B1 (ko) 압연기의 속도제어장치
ES2108623A1 (es) Controlador para maquinas herramientas operadas por cnc
JPS6130313A (ja) サイドトリミングにおける鋼帯のセンタリング制御方法及び同装置
JP2009233765A (ja) コアドリル装置の自動送り装置及びその制御方法
KR101482608B1 (ko) 용접와이어 오토피딩장치
KR100431605B1 (ko) 가변 드루핑 제어를 이용한 롤러의 속도제어 장치
JP4229007B2 (ja) プッシュ・プル型溶接ワイヤ送給装置
JP2711599B2 (ja) コアドリル自動送り装置
JPH0531613A (ja) コアドリル自動送り装置
JPH04341803A (ja) 自動送りコアドリル
JP3115173B2 (ja) 消耗電極式アーク溶接機のワイヤ送給速度制御装置
SU1719122A1 (ru) Система автоматического регулировани осевой нагрузки частоты вращени
JPH0248181A (ja) ナットランナによるネジ締付け方法
JPH05261538A (ja) アーク溶接機モニタ装置
JPH09226998A (ja) 巻き取り機の張力制御方法
JPS5855176A (ja) 自動ア−ク溶接制御方法
JPH041159B2 (ja)
JPH0661573B2 (ja) ピンチロ−ルの張力制御装置
JPS63312046A (ja) 工具寿命検知装置
JPS6160209A (ja) タンデム圧延機における通板速度制御方式
JPH0761597B2 (ja) コアドリル自動送り装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060804

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100114

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100518