JP2001129337A - 高温排ガスの集塵装置 - Google Patents

高温排ガスの集塵装置

Info

Publication number
JP2001129337A
JP2001129337A JP31252299A JP31252299A JP2001129337A JP 2001129337 A JP2001129337 A JP 2001129337A JP 31252299 A JP31252299 A JP 31252299A JP 31252299 A JP31252299 A JP 31252299A JP 2001129337 A JP2001129337 A JP 2001129337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
dust
filtration
packed bed
particle layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31252299A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Isozaki
進市 磯崎
Takeshi Furukawa
武 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP31252299A priority Critical patent/JP2001129337A/ja
Priority to KR1020027004785A priority patent/KR20020038952A/ko
Priority to PCT/JP2000/005915 priority patent/WO2001032293A1/ja
Priority to EP00956839A priority patent/EP1245264A4/en
Priority to TW089122886A priority patent/TW514669B/zh
Publication of JP2001129337A publication Critical patent/JP2001129337A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない圧力損失で集塵効率を高く維持できる
固体粒子をろ過媒体として充填した高温排ガスの集塵装
置を得る。 【解決手段】 固体粒子をろ過媒体とした高温排ガスの
集塵装置であって、排ガスの流れ方向の全層厚を薄くす
ると共に、排ガスの流れ方向に対し排ガスに含まれるダ
ストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する
界面を複数設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉、直接還元
炉、溶融還元炉、焼結炉、電気炉、焼却炉、燃焼炉等か
ら排出される高温腐食性排ガスに含まれるダストを除塵
するための高温排ガスの集塵装置で、特に固体粒子をろ
過媒体として充填した集塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は特開平9−202887号公報に
開示されている、従来の固体粒子をろ過媒体として充填
した高温排ガスの集塵装置を含んで構成される石炭のガ
ス化装置を示す説明図である。この図においてシャフト
炉107は噴流層ガス化炉105から排出された高温排
ガス中に含まれる飛散スラグ及び未燃チャーを捕集する
ためのコークス110をろ過媒体として充填した向流式
の移動充填層による集塵装置であり、ろ過媒体であるコ
ークスの補給装置111やコークスと共に捕集した飛散
スラグ及び未燃チャーを排出する排出装置112などを
付帯して構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に固体粒子をろ過
媒体として充填した高温排ガスの集塵装置では、固体粒
子の充填層で圧力損失が生じるため、しかも捕集したダ
ストが充填層に蓄積することにより更に圧力損失が増加
するため、圧力損失を補償するための昇圧機が必要とな
るが、上記のような従来の固体粒子をろ過媒体として充
填した高温排ガスの集塵装置では特に集塵効率を高く維
持しようとした場合には、充填層の層厚を相当厚くする
必要が生じ、そのため昇圧機の規模を大きくしなければ
ならず、これに伴って昇圧機の運転費用も高くなるとい
う問題点があった。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであり、少ない圧力損失で集塵効率を高
く維持できる固体粒子をろ過媒体として充填した高温排
ガスの集塵装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは固体粒子を
ろ過媒体として充填した高温排ガスの集塵装置の集塵機
能について鋭意研究を重ねた結果、 排ガスに含まれるダストはろ過媒体への慣性衝突によ
り排ガスの気流から分離されること、 排ガスの気流から分離されるダストの量は排ガスに含
まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が排ガスの
流れ方向に対し不連続に増加する界面の直下流の充填層
内に集中していること、 排ガスの気流から分離されたダストは充填層内のほぼ
排ガスの気流から分離された位置に蓄積すること、 充填層内に蓄積したダストがある程度の量になると排
ガスの気流により下流に(充填層内の上流に蓄積したダ
ストは充填層の下流へ、充填層内の最下流に蓄積したダ
ストは充填層の外へ)飛散すること、 ダストの蓄積量の増加に応じてダストの飛散量も増加
するため充填層内の単位体積当りのダストの蓄積量は飽
和点を有すること、 排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻
度が不連続に増加する界面の直下流の充填層内に蓄積し
たダストの単位体積当りの飽和蓄積量はその界面の直下
流の充填層を除く充填層内の単位体積当たりのダストの
飽和蓄積量よりも多いこと、 などを明らかにした。
【0006】本発明は上記研究成果に基づいてなされた
ものであり、 (1)固体粒子をろ過媒体とした高温排ガスの集塵装置
であって、排ガスの流れ方向に対し排ガスに含まれるダ
ストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する
界面を複数設けたものであり、その結果、排ガスの流れ
方向の全層厚を薄くすることができる。 (2)上記(1)の充填層を向流式の充填層としたもの
である。 (3)上記(1)の充填層を十字流式の充填層としたも
のである。 (4)上記(3)の充填層を円環状の十字流式の充填層
としたものである。 (5)上記(1)、(2)、(3)又は(4)の集塵装
置において、排ガスの流れ方向に対し排ガスに含まれる
ダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加す
る複数の界面の全てを空間部から充填層への境界面とし
たものである。 (6)上記(1)、(2)、(3)又は(4)の集塵装
置において、排ガスの流れ方向に対し排ガスに含まれる
ダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加す
る複数の界面の内少なくとも1つ以上の界面を充填層か
ら充填層への境界面としたものである。 (7)上記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又
は(6)の集塵装置において、集塵装置内の排ガスの下
流側の界面における排ガスに含まれるダストのろ過媒体
への慣性衝突の頻度の増加量を、排ガスの上流側の界面
における排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性衝
突の頻度の増加量とほぼ等しいか又はそれ以上としたも
のである。 (8)上記(7)の各界面における排ガスに含まれるダ
ストのろ過媒体への慣性衝突の頻度の増加量を、各界面
の下流側の充填層に充填するろ過媒体としての固体粒子
の粒径(又は粒径及び形状)によって調整するようにし
たものである。 (9)上記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)又は(8)の集塵装置において、各界面
の下流側の充填層に充填したろ過媒体としての固体粒子
の滞留時間を各充填層毎に調整可能に構成したものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の第
1の実施の形態に係る高温排ガスの集塵装置の一例で、
固体粒子をろ過媒体とした充填層が向流式の移動充填層
である時の概略断面図である。排ガスは集塵装置の下部
から導入され、最下段の空間部4を経由して下段の通風
可能な支持板3に支えられたろ過媒体としての固体粒子
1(以降ろ過媒体としての固体粒子をろ過粒子と称す
る。)が薄く充填された充填層2(以降通風可能な支持
板に支えられたろ過粒子が充填された充填層をろ過粒子
層と称する。)を通過し、そして中段の空間部4を経由
して上段の薄く充填されたろ過粒子層2を通過し、集塵
装置の上部から排出される。
【0008】一方、各ろ過粒子層2を形成するろ過粒子
1は各ろ過粒子層2の上部に設けられているろ過粒子供
給装置5によって供給され、また各ろ過粒子層2の下部
に設けられているろ過粒子排出装置6よって排出され
る。
【0009】なお、本実施形態はろ過粒子層2を複数設
けていることと各ろ過粒子層2の層厚を薄くしているこ
とを除けば、その他の基本的な構成例えば各ろ過粒子層
2の層厚の設定機構や各ろ過粒子層2内でのろ過粒子1
の滞留時間の調整機構などは従来の向流式の移動充填層
と同一である。
【0010】上述したような排ガスの流れにおいて、空
間部4では排ガスに含まれるダストのろ過媒体への衝突
は全く起こらないので、最下段の空間部4を経由して下
段の層厚が薄いろ過粒子層2に入る時及び中段の空間部
4を経由して上段の層厚が薄いろ過粒子層2に入る時
に、排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の
頻度が急激に増加することになる。すなわち、本実施形
態では最下段の空間部4から下段の層厚が薄いろ過粒子
層2への境界面と、中段の空間部4から上段の層厚が薄
いろ過粒子層2への境界面の2つの境界面が、排ガスの
流れ方向に対し排ガスに含まれるダストのろ過媒体への
慣性衝突の頻度が不連続に増加する界面に相当するの
で、排ガスに含まれるダストはこれらの境界面の直下流
のろ過粒子層2内において集中的に排ガスの気流から分
離されほぼその位置で蓄積する。
【0011】蓄積したダストがある程度の量になると排
ガスの気流によりろ過粒子層の下流に飛散(集塵効率が
低下)し始めるが、境界面の直下流のろ過粒子層2内の
単位体積当りのダストの蓄積量を常に飽和点以下に保つ
ようにろ過粒子層2内でのろ過粒子1の滞留時間を調整
することにより、すなわちダストをろ過粒子1と共にろ
過粒子排出装置6でろ過粒子層2から適切な速度で排出
しダストが蓄積されていない新しいろ過粒子1をろ過粒
子供給装置5でろ過粒子層2に適切な速度で供給するこ
とにより、高い集塵効率を達成することができる。
【0012】そして、本実施形態では直列して境界面を
2つ設けているので、下段のろ過粒子層2から飛散した
ダストもその上の中段の空間部4から上段のろ過粒子層
2への境界面で捕捉することができ、その結果トータル
として高い集塵効率が維持される。しかも従来の固体粒
子をろ過媒体として充填した高温排ガスの集塵装置に対
し排ガスの流れ方向の全層厚も薄くなるように個々のろ
過粒子層2の層厚を薄くしているため、高温排ガスの集
塵装置としての圧力損失は低く抑えられる。
【0013】なお、本実施形態では排ガスに含まれるダ
ストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する
界面として集塵装置内の空間部4からろ過粒子層2への
境界面を2つ設けているが、排ガス中の含塵量が多く上
段のろ過粒子層2からの飛散が無視できないような場合
には、下段のろ過粒子層2を構成するろ過粒子1に対し
上段のろ過粒子層2を構成するろ過粒子1の粒径を小さ
くしたり、あるいはそれに加えて形状を変更して中段の
空間部4から上段のろ過粒子層2への境界面での排ガス
に含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度の増加
量をさらに増加させることにより、又は排ガスに含まれ
るダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加
する界面を3つ以上とすることにより、トータルとして
集塵効率を更に高めてダスト排出量を低下させることも
可能である。
【0014】また、下段のろ過粒子層2内に蓄積するダ
ストの量と上段のろ過粒子層2内に蓄積するダストの量
はダストの粒度分布などの条件によって異なるため、各
ろ過粒子層2毎に各ろ過粒子層2内でのろ過粒子の滞留
時間を調整できるようにしておくことが望ましい。
【0015】実施の形態2.図2は本発明の第2の実施
の形態に係る高温排ガスの集塵装置の一例で、固体粒子
をろ過媒体として充填層が十字流式の移動充填層である
時の概略断面図である。本実施形態においては、排ガス
に含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連
続に増加する界面として空間部4からろ過粒子層2(2
a,2b及び2c)への境界面が3つ設けられており、
しかも個々のろ過粒子層2(2a,2b及び2c)内の
ろ過粒子1(1a,1b及び1c)の平均粒径を排ガス
の流れの方向に沿って順次小さくしている。
【0016】なお、本実施形態においてもろ過粒子層2
を複数設けていることと各ろ過粒子層2の層厚を薄くし
ていることを除けば、その他の基本的な構成例えば通風
可能な支持板3でろ過粒子層2を形成する構造、ろ過粒
子供給装置5やろ過粒子排出装置6、更には各ろ過粒子
層2内でのろ過粒子1の滞留時間の調整機構などは従来
の十字流式の移動充填層と同一である。
【0017】本実施形態の十字流式の移動充填層も実施
の形態1の向流式の移動充填層と同様に、集塵装置に導
入された排ガスが集塵装置内の空間部4からろ過粒子層
2に入る時に排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣
性衝突の頻度が急激に増加するので、排ガスに含まれる
ダストが空間部4からろ過粒子層2への境界面の直下流
のろ過粒子層2内において集中的に排ガスの気流から分
離されほぼその位置で蓄積する。
【0018】蓄積したダストがある程度の量になると排
ガスの気流によりろ過粒子層の下流に飛散(集塵効率が
低下)し始めるが、境界面の直下流のろ過粒子層2内の
特にろ過粒子排出装置6付近の下層部の単位体積当りの
ダストの蓄積量を常に飽和点以下に保つようにろ過粒子
層2内でのろ過粒子1の滞留時間を調整することによ
り、すなわちダストをろ過粒子1と共にろ過粒子排出装
置6でろ過粒子層2から適切な速度で排出しダストが蓄
積されていない新しいろ過粒子1をろ過粒子供給装置5
でろ過粒子層2に適切な速度で供給することにより、高
い集塵効率を達成することができる。
【0019】そして、本実施形態では直列して境界面を
3つ設けているので、上流のろ過粒子層2aから飛散し
たダストもその次の中流の空間部4からろ過粒子層2b
への境界面で、更には中流のろ過粒子層2bから飛散し
たダストも下流の空間部4からろ過粒子層2cへの境界
面で捕捉することができ、その結果トータルとして高い
集塵効率が維持される。しかも、従来の固体粒子をろ過
媒体として充填した高温排ガスの集塵装置に対し排ガス
の流れ方向の全層厚も薄くなるように個々のろ過粒子層
2(2a,2b及び2c)の層厚を薄くしているため、
高温排ガスの集塵装置としての圧力損失は低く抑えられ
る。
【0020】なお、本実施形態は排ガスに含まれるダス
トのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する界
面として集塵装置内の空間部4からろ過粒子層2(2
a,2b及び2c)への境界面が3つ設けられており、
しかも個々のろ過粒子層2(2a,2b及び2c)を構
成するろ過粒子1(1a,1b及び1c)の粒径を排ガ
スの流れ方向に沿って順次小さくしているため、排ガス
の流れ方向の下流のろ過粒子層2(例えば2aに対する
2b、2bに対する2c)ほど空間部4からろ過粒子層
2への境界面を通過する時の慣性衝突の頻度の増加量が
高くなっており、高い集塵効率又はより細かいダストが
集塵できる。すなわち、排ガス中の含塵量が多い場合や
ダストが幅広い粒度分布を有する場合などに特に有効で
ある。
【0021】また、各ろ過粒子層2(2a,2b及び2
c)内に蓄積するダストの量はダストの粒度分布などの
条件によって異なるため、各ろ過粒子層2(2a,2b
及び2c)毎に各ろ過粒子層2内でのろ過粒子の滞留時
間を調整できるようにしておくことが望ましい。
【0022】実施の形態3.図3は本発明の第3の実施
の形態に係る高温排ガスの集塵装置の一例で、固体粒子
をろ過媒体とした充填層が円環状の十字流式の移動充填
層である時の概略断面図である。本実施形態において
は、排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の
頻度が不連続に増加する界面として空間部4からろ過粒
子層21(21a及び21b)への境界面が2つ設けら
れており、しかも個々のろ過粒子層21(21a及び2
1b)内のろ過粒子11(11a及び11b)の平均粒
径を排ガスの流れの方向に沿って順次小さくしている。
【0023】なお、本実施形態においてもろ過粒子層2
1を複数設けていることと各ろ過粒子層21の層厚を薄
くしていることを除けば、その他の基本的な構成例えば
通風可能な支持板3でろ過粒子層21を形成する構造、
ろ過粒子供給装置5やろ過粒子排出装置6、更には各ろ
過粒子層21内でのろ過粒子11の滞留時間の調整機構
などは従来の円環状の十字流式の移動充填層と同一であ
る。
【0024】本実施形態の円環状の十字流式の移動充填
層も実施の形態21の十字流式の移動充填層と同様に、
集塵装置に導入された排ガスが集塵装置内の空間部4か
らろ過粒子層21に入る時に排ガスに含まれるダストの
ろ過媒体への慣性衝突の頻度が急激に増加するので、排
ガスに含まれるダストが空間部4からろ過粒子層21へ
の境界面の直下流のろ過粒子層21内において集中的に
排ガスの気流から分離されほぼその位置で蓄積する。
【0025】蓄積したダストがある程度の量になると排
ガスの気流によりろ過粒子層の下流に飛散(集塵効率が
低下)し始めるが、境界面の直下流のろ過粒子層21内
の特にろ過粒子排出装置6付近の下層部の単位体積当り
のダストの蓄積量を常に飽和点以下に保つようにろ過粒
子層21内でのろ過粒子11の滞留時間を調整すること
により、すなわちダストをろ過粒子11と共にろ過粒子
排出装置6でろ過粒子層21から適切な速度で排出しダ
ストが蓄積されていない新しいろ過粒子11をろ過粒子
供給装置5でろ過粒子層21に適切な速度で供給するこ
とにより、高い集塵効率を達成することができる。
【0026】そして、本実施形態では直列して境界面を
2つ設けているので、上流のろ過粒子層21aから飛散
したダストも下流の空間部4からろ過粒子層21bへの
境界面で捕捉することができ、その結果トータルとして
高い集塵効率が維持される。しかも従来の固体粒子をろ
過媒体として充填した高温排ガスの集塵装置に対し排ガ
スの流れ方向の全層厚も薄くなるように個々のろ過粒子
層21(21a及び21b)の層厚を薄くしているた
め、高温排ガスの集塵装置としての圧力損失は低く抑え
られる。
【0027】なお、本実施形態は個々のろ過粒子層21
(21a及び21b)を構成するろ過粒子11(11a
及び11b)の粒径を排ガスの流れ方向に沿って順次小
さくしているため排ガスの流れ方向の下流のろ過粒子層
21bほど空間部4からろ過粒子層21への境界面を通
過する時の慣性衝突の頻度の増加量が高くなっており、
しかも集塵装置本体の体積に対する各空間部4から各ろ
過粒子層21(21a及び21b)への境界面の面積が
広いことから、ろ過粒子供給装置5やろ過粒子排出装置
6が複数必要とはなるが、多量の高温排ガスから高い集
塵効率で又はより細かいダストを集塵する場合に特に有
効である。
【0028】また、各ろ過粒子層21(21a及び21
b)内に蓄積するダストの量はダストの粒度分布などの
条件によって異なるため、各ろ過粒子層21(21a及
び21b)毎に各ろ過粒子層21(21a及び21b)
内でのろ過粒子の滞留時間を調整できるようにしておく
ことが望ましい。
【0029】実施の形態4.図4は本発明の第4の実施
の形態に係る高温排ガスの集塵装置の一例で、固体粒子
をろ過媒体とした充填層が十字流式の移動充填層であ
り、各充填層を接触させた時の概略断面図である。本実
施形態においてはろ過粒子層2(2aと2b、2bと2
c)は互いに接触しているが、個々のろ過粒子層2(2
a,2b及び2c)に充填されているろ過粒子1(1
a,1b及び1c)の平均粒径が排ガスの流れの方向に
沿って順次小さくなっているため、排ガスに含まれるダ
ストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する
界面としては、集塵装置内の空間部4からろ過粒子層2
aへの境界面が1つ、慣性衝突の頻度が不連続に増加す
るろ過粒子層間(2aと2b、2bと2c)の境界面が
2つ設けられていることになる。
【0030】なお、本実施形態においてもろ過粒子層2
を複数設けていることと各ろ過粒子層2の層厚を薄くし
ていることを除けば、その他の基本的な構成例えば通風
可能な支持板3でろ過粒子層2を形成する構造、ろ過粒
子供給装置5やろ過粒子排出装置6、更には各ろ過粒子
層2内でのろ過粒子1の滞留時間の調整機構などは従来
の十字流式の移動充填層と同一である。
【0031】この各ろ過粒子層2(2aと2b、2bと
2c)を接触させた十字流式の移動充填層の高温排ガス
の集塵装置は実施の形態2の変形例であり、集塵装置に
導入された排ガスが集塵装置内の空間部4からろ過粒子
層2aに入る時及び慣性衝突の頻度が不連続に増加する
ろ過粒子層(2aと2b、2bと2c)間の境界面を通
過する時に排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性
衝突の頻度が急激に増加するので、排ガスに含まれるダ
ストが空間部4からろ過粒子層2aへの境界面の直下流
のろ過粒子層2a内及びろ過粒子層(2aと2b、2b
と2c)間の境界面の直下流のろ過粒子層2b内と2c
内において集中的に排ガスの気流から分離されほぼその
位置で蓄積する。
【0032】蓄積したダストがある程度の量になると排
ガスの気流によりろ過粒子層の下流に飛散(集塵効率が
低下)し始めるが、境界面の直下流のろ過粒子層2内の
特にろ過粒子排出装置6付近の下層部の単位体積当りの
ダストの蓄積量を常に飽和点以下に保つようにろ過粒子
層2内でのろ過粒子1の滞留時間を調整することによ
り、すなわちダストをろ過粒子1と共にろ過粒子排出装
置6でろ過粒子層2から適切な速度で排出しダストが蓄
積されていない新しいろ過粒子1をろ過粒子供給装置5
でろ過粒子層2に適切な速度で供給することにより、高
い集塵効率を達成することができる。
【0033】そして、本実施形態では直列して境界面を
3つ設けているので、上流のろ過粒子層2aから飛散し
たダストもその次の中流のろ過粒子層2bへの境界面
で、更には中流のろ過粒子層2bから飛散したダストも
下流のろ過粒子層2cへの境界面で捕捉することがで
き、その結果トータルとして高い集塵効率が維持され
る。しかも従来の固体粒子をろ過媒体として充填した高
温排ガスの集塵装置に対し排ガスの流れ方向の全層厚も
薄くなるように個々のろ過粒子層2(2a,2b及び2
c)の層厚を薄くしているため、高温排ガスの集塵装置
としての圧力損失は低く抑えられる。
【0034】なお、排ガスに含まれるダストのろ過媒体
への慣性衝突の頻度のろ過粒子層2間の境界面での増加
量は空間部4からろ過粒子層2への境界面での増加量に
比べ少ないため、排ガスに含まれるダストのろ過媒体へ
の慣性衝突の頻度が不連続に増加する3つの界面の全て
が集塵装置内の空間部4からろ過粒子層2への境界面と
なっている実施の形態2と比較し、本実施形態はその内
の2つの界面がろ過粒子層2間の境界面となっているこ
とから集塵効率が悪い。しかし、比較的含塵量が少ない
がダストが幅広い粒度分布を有する場合などには、本実
施形態のような構成はコンパクトな設備となるので非常
に有効である。
【0035】また、本実施形態のような場合には、各ろ
過粒子層(2a,2b及び2c)が接触していることか
ら、ろ過粒子層間(2aと2b、2bと2c)の通風可
能な支持板を不要にすることができる。その場合には、
支持板分の圧損が低下し、またメンテナンスが良くな
る。さらに、本実施形態の各ろ過粒子層(2a,2b及
び2c)からのろ過粒子(1a,1b及び1c)の排出
を一括排出としたり(排出速度は同一とは限らない)、
或いは、各ろ過粒子層2に供給するろ過粒子の分級(充
填層2aの粒径>充填層2bの粒径>充填層2cの粒
径)を簡易的な例えば斜面を転動落下する時のパーコレ
ーション現象を利用した分級方法とするなど、更なる設
備のコンパクト化が可能である。また、本実施形態の各
ろ過粒子層(2a,2b及び2c)の境界に邪魔板等
(例えば支持板の排ガスが通過する各孔部分に、ろ過粒
子に対する空間部を形成するような構造をもった支持
板)を設置して実質的に充填層と充填層との間に空間部
を形成させることにより、集塵効率を向上させることも
可能である。
【0036】なお、上記の実施形態1,3においても、
本実施形態と同様に各ろ過粒子層(2,2、2a,2
b)を接触させた構成を採用することができ、その場合
には前記の変形例を同様に適用することができる。
【0037】実施の形態5.上述の実施形態1〜4で
は、高温排ガスの集塵装置として、ろ過媒体としての固
体粒子の充填層を向流式の移動充填層とした場合、十字
流式の移動充填層とした場合、円環状の十字流式の移動
充填層とした場合を例示したが、本発明ではそれに限定
されるものではなく、他の同様な機能を有するもの、例
えば並流式の充填層や間欠排出・供給機能を有する各種
の固定充填層等を用いてもよい。
【0038】また、ろ過粒子の粒径や形状、ろ過粒子層
の数、各ろ過粒子層の接触有無、更にはろ過粒子の供給
装置や排出装置の機構や数などについても、高温排ガス
のガス量、温度、含塵量、ダストの粒度分布や目標とす
る集塵効率などから、最適な装置を選択することができ
る。なお、上記の説明ではろ過粒子に関する説明を省略
したが、具体的にはセラミックボール、アルミナボー
ル、鉄鉱石、石炭、活性炭、コークス、硅砂、砂利、セ
メントクリンカーなどが使用でき、粒径は0.5〜50
mm程度のものが使用される。そして、ダストと共に排
出したろ過粒子は、ダストを篩い分けや水洗等の手段に
より除去し再使用してもよいし、ダストと共に別の用途
に例えばろ過粒子としてコークスを使用した場合などは
電気炉用燃料として使用してもよい。
【0039】
【実施例】本発明の一実施例として、実施の形態2の高
温排ガスの集塵装置を用い、更に各ろ過粒子層での集塵
量がほぼ等しくなるように各空間部からろ過粒子層への
境界面での排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性
衝突の頻度の増加量(具体的には各ろ過粒子層に充填す
るろ過粒子の平均粒径)を決定し、通常の連続運転に当
たっては各層の排出量を調整した場合を説明する。表1
は高温排ガスの条件、表2は集塵装置の設備及び運転条
件、表3は集塵効率及び集塵装置の圧力損失をそれぞれ
示している。なお、表2及び表3については従来法との
比較を示している。表3により本発明の高温排ガスの集
塵装置は、従来法と比較して、集塵効率が高く、しかも
圧力損失が大幅に低下していることが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、固体粒子
をろ過媒体として充填した高温排ガスの集塵装置におい
て、排ガスの流れ方向に対し排ガスに含まれるダストの
ろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連続に増加する界面を
複数としたことにより、個々の充填層の厚さを薄くする
ことができたので、コンパクトな設備でかつ低い圧力損
失で高い集塵効率が維持できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る高温排ガスの
集塵装置の概略断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る高温排ガスの
集塵装置の概略断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る高温排ガスの
集塵装置の概略断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る高温排ガスの
集塵装置の概略断面図である。
【図5】従来の高温排ガスの集塵装置の概略構成の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 ろ過媒体としての固体粒子(1a,1b,1c:粒
径が異なり1a,1b,1cの順に小さくなる) 11 ろ過媒体としての固体粒子(11a,11b:粒
径が異なり11a,11bの順に小さくなる) 2 ろ過媒体としての固体粒子を充填した充填層(2
a,2b,2c:充填されているろ過粒子の粒径が異な
り2a,2b,2cの順に小さくなる) 21 ろ過媒体としての固体粒子を充填した充填層(2
1a,21b:充填されているろ過粒子の粒径が異な
り、21a,21bの順に小さくなる) 3 通風可能な支持板 4 空間部 5 ろ過粒子供給装置 6 ろ過粒子排出装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体粒子をろ過媒体とした充填層を有す
    るた集塵装置であって、排ガスの流れ方向に対し排ガス
    に含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度が不連
    続に増加する界面を複数設けたことを特徴とする高温排
    ガスの集塵装置。
  2. 【請求項2】 前記充填層は向流式の充填層であること
    を特徴とする請求項1記載の高温排ガスの集塵装置。
  3. 【請求項3】 前記充填層は十字流式の充填層であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高温排ガスの集塵装置。
  4. 【請求項4】 前記充填層は円環状の十字流式の充填層
    であることを特徴とする請求項3記載の高温排ガスの集
    塵装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の界面は空間部から充填層への
    境界面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の高温排ガスの集塵装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の界面の内少なくとも1つ以上
    の界面は充填層から充填層への境界面であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の高温排ガスの集
    塵装置。
  7. 【請求項7】 集塵装置内の排ガスの下流側の界面にお
    ける排ガスに含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の
    頻度の増加量を、排ガスの上流側の界面における排ガス
    に含まれるダストのろ過媒体への慣性衝突の頻度の増加
    量とほぼ等しいか又はそれ以上としたことを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の高温排ガスの集塵装
    置。
  8. 【請求項8】 各界面における排ガスに含まれるダスト
    のろ過媒体への慣性衝突の頻度の増加量を、各界面の下
    流側の充填層内に充填するろ過媒体としての固体粒子の
    粒径及び形状によって調整することを特徴とする請求項
    7記載の高温排ガスの集塵装置。
  9. 【請求項9】 各充填層に充填されたろ過媒体としての
    固体粒子の滞留時間を各充填層毎に調整可能に構成した
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の高温
    排ガスの集塵装置。
JP31252299A 1999-11-02 1999-11-02 高温排ガスの集塵装置 Withdrawn JP2001129337A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31252299A JP2001129337A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 高温排ガスの集塵装置
KR1020027004785A KR20020038952A (ko) 1999-11-02 2000-08-31 배기가스 속 더스트의 집진장치
PCT/JP2000/005915 WO2001032293A1 (fr) 1999-11-02 2000-08-31 Dispositif collecteur de poussieres de gaz d'echappement
EP00956839A EP1245264A4 (en) 1999-11-02 2000-08-31 RETENTION DEVICE FOR EXHAUST DUST
TW089122886A TW514669B (en) 1999-11-02 2000-10-31 Apparatus for collecting dust in exhausting gas

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31252299A JP2001129337A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 高温排ガスの集塵装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001129337A true JP2001129337A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18030249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31252299A Withdrawn JP2001129337A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 高温排ガスの集塵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001129337A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100939336B1 (ko) 2003-03-19 2010-01-29 주식회사 포스코 집진기내 충전볼 회수 및 투입장치
EP2422135A1 (en) * 2009-04-20 2012-02-29 Southern Company Services, Inc. Continuous fine ash depressurization system

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100939336B1 (ko) 2003-03-19 2010-01-29 주식회사 포스코 집진기내 충전볼 회수 및 투입장치
EP2422135A1 (en) * 2009-04-20 2012-02-29 Southern Company Services, Inc. Continuous fine ash depressurization system
EP2422135A4 (en) * 2009-04-20 2014-05-21 Southern Co Services Inc CONTINUOUS FINE ASH DEPRESSURIZATION SYSTEM

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5407262B2 (ja) セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム
Chen et al. Filtration of dust particulates with a moving granular bed filter
JP3552463B2 (ja) セメント原料焼成方法および焼成装置
US5992041A (en) Raining bed heat exchanger and method of use
JP2001129337A (ja) 高温排ガスの集塵装置
JP3153773B2 (ja) 排ガス処理装置
CN107019974A (zh) 过滤介质清灰装置和高温气体过滤除尘系统
JP2001129338A (ja) 排ガスの集塵装置
KR20020038952A (ko) 배기가스 속 더스트의 집진장치
CN110523169B (zh) 一种可调节滤料厚度的移动颗粒床除尘装置
JP2002317924A (ja) 廃棄物の処理および熱回収システム
JP2001190918A (ja) 排ガスの集塵装置
JP2002317923A (ja) 廃棄物の処理および熱回収システム
CN113521890B (zh) 一种颗粒层过滤器及流化床系统
JPS63291615A (ja) 集じん装置
JPH09210564A (ja) 排ガス乾式除塵装置
JP2000140580A (ja) 排ガス処理装置
CN103480224A (zh) 多层陶瓷滤料流化床高温除尘系统
JPS6223532Y2 (ja)
JPH0746339Y2 (ja) 脱じん・脱硫装置
JPS6038444B2 (ja) 高炉排ガスの集じん・エネルギ回収装置
Gebert et al. A new filter system, combining a fabric filter and electrostatic precipitator for effective pollution control behind cement kilns
JPH085243A (ja) 粉粒体の熱交換装置
JP3670920B2 (ja) 排ガス処理装置の操業方法
JP2002018222A (ja) 高温排ガスの集塵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050519