JP2001127367A - レーザ駆動装置 - Google Patents

レーザ駆動装置

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JP2001127367A
JP2001127367A JP30999999A JP30999999A JP2001127367A JP 2001127367 A JP2001127367 A JP 2001127367A JP 30999999 A JP30999999 A JP 30999999A JP 30999999 A JP30999999 A JP 30999999A JP 2001127367 A JP2001127367 A JP 2001127367A
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laser
light source
temperature
laser light
circuit
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JP30999999A
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Shigeharu Fujii
重治 藤井
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ光源が放射する光を所望の特性に設定
できるレーザ駆動装置を提供する。 【解決手段】 レーザ駆動装置は、レーザ光源1から放
射される光を検出する光検出器21と、光検出器21か
らの検出信号をDC〜1Hzの範囲を含む第1周波数帯
域で増幅する増幅回路23と、光検出器21からの検出
信号を10kHz〜10MHzの範囲を含む第2周波数
帯域で増幅する増幅回路24と、増幅回路23からの光
パワー信号Paおよび増幅回路24からのノイズレベル
信号Pbの少なくとも一方に基づいて、レーザ光源1の
駆動電流を設定するCPU44と、CPU44で設定さ
れた駆動電流に基づいてレーザ光源1を駆動するレーザ
駆動回路32などで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光源を駆動
するためのレーザ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザやガスレーザ等のレーザ光
源は、光共振器による光帰還によって発振するため、動
作条件が変化すると、レーザ利得の温度特性や光共振器
の熱膨張など種々の要因に起因して光の出力レベルやノ
イズレベルが大きく変動する傾向がある。
【0003】特にSHGレーザや和周波レーザ、半導体
レーザ励起固体レーザ等のレーザ光源のように、光軸上
に複数の光共振器が存在したり、光共振器内に複数の光
学素子が存在すると、変動要因が増加するため、個体ご
とに複雑な温度特性を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ駆動装置
として、半導体レーザの光出力を一定に保つAPC(Aut
omatic Power Control) 回路や半導体レーザの温度を一
定に保つATC(Automatic Temperature Control) 回路
などは知られているが、半導体レーザの駆動電流、動作
温度、光の出力レベルおよびノイズレベルなど多数のパ
ラメータを最適化するには作業の熟練性や多大な労力を
要する。使用する光源の数が少ない研究室段階では手作
業でも何とか設定できるが、量産品段階では手作業によ
る設定は殆んど不可能である。
【0005】また、光出力を安定化するモードとして、
a)ノイズより光の高出力化を優先するモード、b)光の出
力よりノイズ低減化を優先するモード、c)光のS/N比
を優先するモード、などがあり、光源の用途に応じて調
整モードを切替える必要がある。
【0006】本発明の目的は、レーザ光源が放射する光
を所望の特性に設定できるレーザ駆動装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ光源か
ら放射される光を検出する光検出器と、光検出器からの
検出信号を第1周波数帯域で増幅する第1増幅回路と、
光検出器からの検出信号を第1周波数帯域より高周波で
ある第2周波数帯域で増幅する第2増幅回路と、第1増
幅回路からの第1出力信号および第2増幅回路からの第
2出力信号の少なくとも一方に基づいて、レーザ光源の
駆動電流を設定する制御回路と、制御回路で設定された
駆動電流に基づいて、レーザ光源を駆動する駆動回路と
を備えることを特徴とするレーザ駆動装置である。
【0008】本発明に従えば、光検出器からの検出信号
を複数の周波数帯域に区分して別々に増幅することによ
って、レーザ光の変動特性を周波数帯域別に測定でき
る。そのため、a)第1周波数帯域の第1出力信号の特性
を優先するモード、b)第2周波数帯域の第2出力信号の
特性を優先するモード、c)第1出力信号および第2出力
信号の両方の特性を優先するモード、など光源の用途に
応じて調整モードを多様化できる。
【0009】また本発明は、第2増幅回路の出力を整流
平滑して第2出力信号として出力する整流平滑回路を備
えることを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、第2増幅回路の出力を整
流平滑する整流平滑回路を設けることによって、レーザ
光の高周波変動をDC領域の信号に変換できるため、光
ノイズ量が信号レベルの高さとして評価でき、制御回路
で信号処理が容易になる。
【0011】また本発明は、第1周波数帯域はDC〜1
Hzの範囲を含み、第2周波数帯域は10kHz〜10
MHzの範囲を含むことを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、第1周波数帯域はDC〜
1Hzの範囲を含むため、第1出力信号はレーザ光の出
力レベルとして評価できる。さらに第2周波数帯域は1
0kHz〜10MHzの範囲を含むため、第2出力信号
はレーザ光のノイズレベルとして評価できる。したがっ
て、a)ノイズより光の高出力化を優先するモード、b)光
の出力よりノイズ低減化を優先するモード、c)光のS/
N比を優先するモード、など多様な調整モードが可能と
なり、レーザ光の出力レベルおよび/またはノイズレベ
ルの最適化を図ることができる。
【0013】また本発明は、制御回路で設定された温度
に基づいて、レーザ光源の温度を制御する温度制御回路
を備え、制御回路は、レーザ光源の温度スキャンを実行
して所望の温度に設定することを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、レーザ光源の温度を制御
する温度制御回路を設けることによって、レーザ光源の
温度が安定化され、レーザ光の特性、たとえばレーザ光
の出力レベルやノイズレベルの変動を抑制できる。
【0015】また、レーザ光源の温度スキャンを実行す
ることによって、レーザ光源の温度変化に対応したレー
ザ光の出力レベルやノイズレベルの変動特性を確実に把
握できる。その結果、所望のレーザ光の特性が得られる
温度設定を迅速かつ容易に行なうことができる。
【0016】また本発明は、レーザ光源は、レーザダイ
オード、固体レーザ媒質および非線形光学素子を含む固
体レーザユニットであることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、レーザ光の変動特性を詳
細に把握した上でレーザ光源を定電流駆動しているた
め、レーザ光源の特性が複雑に変化する場合であっても
レーザ光の安定化を図ることができる。したがって、変
動特性が比較的単純なレーザダイオード単体だけでな
く、複雑な変動特性を示す固体レーザユニットにおいて
レーザ光の安定化を効果的に実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が適用可能なレー
ザ光源の一例を示す構成図である。レーザ光源1は、レ
ーザダイオード(LD)2と、固体レーザ媒質3と、非
線形光学素子4で構成される固体レーザユニットを含
み、各素子は光軸が一致するように直線的に配置され
る。
【0019】レーザダイオード2は、キャリア注入によ
ってたとえば波長810nmのレーザ光を放射して、N
d:YVO4 結晶などから成る固体レーザ媒質3を光励
起する。固体レーザ媒質3は、光励起されると、たとえ
ば波長1064nmを中心とした光増幅特性を示す。固
体レーザ媒質3の光入射面および非線形光学素子4の光
出射面は、波長1064nmに対して高反射率となるコ
ーティングによって光共振器が構成され、この光共振器
内で波長1064nmのレーザ発振が開始する。非線形
光学素子4は、たとえばKTP結晶などで形成され、波
長1064nmの発振光を第2高調波である波長532
nmのレーザ光に変換して、外部に放射する。
【0020】外部に放射されたレーザ光は、ビームスプ
リッタ11によって一部分岐され、フォトダイオード等
の光検出器21に入射する。
【0021】固体レーザ媒質3および非線形光学素子4
は共通のマウント部材5に固定され、レーザダイオード
2は別のマウント部材6に固定され、マウント部材5,
6はベース部材7に対してねじ8の締付けによって固定
される。ベース部材7はペルチェ素子9の吸熱面に搭載
され、ペルチェ素子9の放熱面にはパッケージの一部を
構成する放熱板10に搭載される。マウント部材5,6
およびベース部材7は銅等の熱伝導性材料で形成され、
温度の均一化が図られる。ベース部材7には、サーミス
タ等の温度センサ22が埋め込まれる。
【0022】図2は、本発明の実施の一形態を示すブロ
ック図である。レーザ駆動装置は、測定ブロックと、駆
動ブロックと、制御ブロックなどで構成される。
【0023】測定ブロックは、図1に示す光検出器21
と、光検出器21からの検出信号を増幅する増幅回路2
3,24と、図1に示す温度センサ22と、温度センサ
22からの検出信号を増幅する増幅回路25と、各種検
出信号を時分割で選択するアナログマルチプレクサ26
と、アナログマルチプレクサ26のアナログ出力をデジ
タル信号に変換し制御ブロックに供給するADコンバー
タ27などで構成される。
【0024】駆動ブロックは、レーザ光源1のレーザダ
イオード2を定電流駆動するレーザ駆動回路32と、レ
ーザダイオード2の保護回路33と、ペルチェ素子9を
駆動するペルチェ駆動回路35と、制御ブロックからの
デジタル信号をアナログ信号に変換してレーザ駆動回路
32およびペルチェ駆動回路35の制御目標値を出力す
るDAコンバータ31,34などで構成される。
【0025】制御ブロックは、データやプログラムを不
揮発的に記憶するROM(read onlymemory)41と、デ
ータやプログラムを不揮発的かつ書換え可能に記憶する
EEPROM(electrically erasable ROM )42と、デ
ータやプログラムを書換え可能に記憶するRAM(rando
m access memory)43と、所定プログラムに従ってデー
タ処理を行なうCPU(central processing unit )44
と、CPU44の障害発生時に割り込みをかけるウォッ
チドッグタイマ(watch dog timer )45と、外部ホスト
とシリアル通信を行なうインタフェイス46と、これら
の回路素子およびADコンバータ27、DAコンバータ
31,34を相互に接続するバス40などで構成され
る。
【0026】光検出器21および増幅回路23は、レー
ザ光源1の光出力レベルを監視する機能を有し、DC領
域を含む第1周波数帯域で増幅して、光パワー信号Pa
としてアナログマルチプレクサ26に出力する。
【0027】光検出器21および増幅回路24は、レー
ザ光源1の光ノイズレベルを監視する機能を有し、第1
周波数帯域より高周波である第2周波数帯域で増幅し
て、ノイズレベル信号Pbとしてアナログマルチプレク
サ26に出力する。
【0028】温度センサ22および増幅回路25は、レ
ーザ光源1の温度を監視する機能を有し、モニタ温度信
号Tmとしてアナログマルチプレクサ26に出力する。
【0029】レーザ駆動回路32は、CPU44が設定
するレーザ電流コマンドIaに基づいてレーザダイオー
ド2を駆動するとともに、レーザダイオード2の駆動電
流Imおよび駆動電圧Vmをアナログマルチプレクサ2
6に出力する。
【0030】ペルチェ駆動回路35は、CPU44が設
定するペルチェ電流コマンドIbに基づいてペルチェ素
子9を駆動する。
【0031】図3は、増幅回路23,24の一例を示す
回路図である。高速のPINフォトダイオード等から成
る光検出器21には、直流の逆バイアス電圧V1が印加
される。光検出器21からの光検出信号は、同軸ケーブ
ル21aを介してインピーダンス整合用の抵抗R1によ
って終端され、増幅回路23,24に分岐する。
【0032】増幅回路23は、演算増幅器Q2を用いた
非反転増幅回路で構成され、抵抗R5,R6は増幅率を
決定し、抵抗R6およびコンデンサC5でローパスフィ
ルタの遮断周波数を決定する。増幅回路23の周波数帯
域はDC〜1Hzの範囲を含むことが好ましく、たとえ
ば遮断周波数は1Hz〜10Hz程度に設定される。こ
うしたローパスフィルタ特性によって光パワー信号Pa
が取り出される。
【0033】増幅回路24は、差動入出力型のビデオ増
幅器Q2と、整流平滑回路と、バッファQ3で構成され
る。ビデオ増幅器Q2の入力には、抵抗R1およびコン
デンサC1から成るハイパスフィルタが介在する。ビデ
オ増幅器Q2およびハイパスフィルタによる周波数帯域
は10kHz〜10MHzの範囲を含むことが好まし
く、こうしたバンドパスフィルタ特性によって光検出信
号のノイズ成分が取り出される。
【0034】ビデオ増幅器Q2の各差動出力は、直流カ
ット用のコンデンサC2,C3を介して、ダイオードD
1,D2から成る整流回路、ダイオードD3,D4から
成る整流回路にそれぞれ接続される。これらの整流回路
の出力は加算されて、コンデンサC4および抵抗R3か
ら成る平滑回路に入力されると、高周波ノイズ成分が積
分されてDC領域の信号レベルに変換され、さらにバッ
ファQ3を介してノイズレベル信号Pbとして出力され
る。
【0035】図4は、レーザ駆動回路32の一例を示す
回路図である。レーザ駆動回路32は、演算増幅器Q
4,Q6およびトランジスタQ5から成る定電流回路で
構成される。DAコンバータ31からの電流信号が抵抗
R10によって電圧信号に変換されてレーザ電流コマン
ドIaとなり、さらに抵抗R11およびコンデンサC1
0から成るスロースタート回路(ローパスフィルタ)を
介して、演算増幅器Q4の非反転入力に入力される。演
算増幅器Q4はトランジスタQ5を駆動する。
【0036】レーザダイオード2、トランジスタQ5お
よびモニタ抵抗Rmは直列接続され、電源ラインV2と
グランドとの間に接続される。レーザダイオード2に流
れる電流はモニタ抵抗Rmの両端電圧として監視され
る。演算増幅器Q6は、この両端電圧を増幅する非反転
増幅回路として構成され、抵抗R12,R13は増幅率
を決定し、抵抗R13およびコンデンサC11でローパ
スフィルタの遮断周波数を決定する。演算増幅器Q6の
出力は、演算増幅器Q4の反転入力に入力され、さらに
バッファQ7を介して駆動電流Imとして出力される。
【0037】レーザダイオード2のカソード電圧もバッ
ファQ8を介して駆動電圧Vmとして出力されるが、レ
ーザダイオード2の印加電圧は電源ラインV2の電圧か
ら駆動電圧Vmを引算した値として評価することにな
る。
【0038】保護回路33は、レーザダイオード2に並
列接続される半導体リレーRL1と、レーザダイオード
2のカソードとトランジスタQ5との間に介在する半導
体リレーRL2とで構成される。リレーRL1,RL2
のオンオフのタイミングは、CPU44によって制御さ
れ、レーザダイオード2の過電圧や過電流を防止してい
る。
【0039】次に動作について説明する。制御プログラ
ムの入力変数として、光パワー信号Pa、ノイズレベル
信号Pb、モニタ温度信号Tm、駆動電流Imという4
つの変数があり、制御プログラムの出力変数として、レ
ーザ電流コマンドIa、ペルチェ電流コマンドIbとい
う2つの変数がある。そのため、どの入力変数をどの程
度評価して、どの出力変数をどの程度制御するかが重要
であり、入力変数と出力変数の組合せによって多数の制
御モードが想定される。なお、駆動電圧Vmについては
積極的に制御していないため、過電圧のモニタ信号とし
て使用する。
【0040】ここでは、a)光パワー信号Paが所定値に
なるように、CPU44がレーザダイオード2の駆動電
流をリアルタイムでフィードバック制御するAPCモー
ド、b)光パワー信号Paが変化したとき、CPU44が
レーザダイオード2の駆動電流をビット単位で変化させ
る逐次設定モード、c)ノイズレベル信号Pbが大きくな
ったとき、CPU44がペルチェ素子9の電流制御によ
る温度スキャンを実行して低ノイズ温度領域を探索し、
レーザ光源1を最適温度に設定し直す温度スキャンモー
ド、などを採用している。
【0041】一般的な半導体レーザでは、半導体レーザ
の光出力を一定に保つAPCモードや半導体レーザの温
度を一定に保つATCモードだけで安定した光出力が得
られることが多いが、SHGレーザや和周波レーザ、半
導体レーザ励起固体レーザ等のレーザ光源のように、光
軸上に複数の光共振器が存在したり、光共振器内に複数
の光学素子が存在すると、変動要因が増加するため、個
体ごとに複雑な温度特性を示す。そのため、上述した複
数のモードを適宜切替えることによってレーザ光源1の
駆動条件を最適化している。
【0042】次に温度スキャンモードについて説明す
る。温度スキャンモードは、レーザ光源1の通電開始時
やCPU44のリセット時、レーザ光源1の交換時、あ
るいはユーザの要求に応じて実行される。
【0043】まず、CPU44が所望の光出力となるよ
うにレーザ電流コマンドIaを指令して、レーザ光源1
の駆動電流を設定し、さらにCPU44がペルチェ素子
9の電流制御によってレーザ光源1の温度をスキャン開
始温度(たとえば19.9℃)に設定し、モニタ温度信
号Tmが安定するまで待つ。
【0044】温度が安定した後、ペルチェ素子9の電流
制御によって設定温度を20.0℃に変更し、モニタ温
度信号Tmが安定するまで待ち、このときの光パワー信
号Paおよびノイズレベル信号Pbを測定し、モニタ温
度信号Tmと関連付けてRAM43等に保存する。
【0045】以後、CPU44は、設定温度を0.1℃
単位で上昇させ、スキャン終了温度(たとえば30.0
℃)になるまで、モニタ温度信号Tm、光パワー信号P
aおよびノイズレベル信号Pbの測定結果を保存する。
【0046】次にCPU44は測定結果を解析して、光
パワー信号Paの最大値Pamax とノイズレベル信号P
bの最大値Pbmax を求め、これらの数値に基づいて光
パワー信号Paの閾値Pathおよびノイズレベル信号P
bの閾値Pbthを決定する。たとえばPath=0.6×
Pamax 、Pbth=Pbmax /50とする。なお、これ
らの閾値の算出式は適宜変更できる。
【0047】これらの閾値を用いて測定結果を再び解析
し、Pa>Path、Pb<Pbth、かつ±0.2℃以内
でノイズレベル信号Pbの差分値が2ステップ以上変化
しないという条件Aを満たす温度領域を探索して、有望
な低ノイズ温度領域をいくつか選定する。さらに、選定
した低ノイズ温度領域のうち、上限温度と下限温度の差
が最大となる、すなわち最も広い温度窓を持つ領域を最
適温度領域とし、その中心温度を低ノイズ窓温度に選定
する。
【0048】次にモニタ温度信号Tmが低ノイズ窓温度
になるように、CPU44はペルチェ素子9の電流を制
御するとともに、このときの低ノイズ窓温度、レーザ電
流コマンドIa、ペルチェ電流コマンドIb、光パワー
信号Pa、ノイズレベル信号Pb、モニタ温度信号T
m、駆動電流Im、駆動電圧Vmなどを最適駆動条件と
してEEPROM42に記憶する。
【0049】図5は、低ノイズ温度領域の一例を示すグ
ラフである。レーザ光源1として図1に示す固体レーザ
ユニットを使用し、レーザダイオード2の駆動電流を一
定に保持した状態で、ペルチェ電流制御によって光源温
度を20.0℃から30.0℃までゆっくりスキャン
し、各温度における光パワー信号Paおよびノイズレベ
ル信号Pbを測定した。横軸はレーザ光源1の温度
(℃)で、縦軸は信号Pa,Pbの強度(任意単位、リ
ニア表示)である。
【0050】グラフを見ると、レーザダイオード2の駆
動電流が一定であっても、温度によって光パワーおよび
ノイズレベルが大きく変化することが判る。
【0051】そこで、調整モードとして、a)ノイズより
光の高出力化を優先するモード、b)光の出力よりノイズ
低減化を優先するモード、c)光のS/N比を優先するモ
ード、が考えられ、レーザ光源1の用途に応じて適宜選
択できる。一般的な用途では、高出力かつローノイズの
光源が要求されるため、上述した条件Aに合致する温度
を探索する。
【0052】グラフを参照すると、21.7℃〜22.
3℃、22.5℃〜24.5℃、25.8℃〜26.9
℃、27.3℃〜28.0℃、28.5℃〜29.4℃
という5つの低ノイズ温度領域が存在する。このうち光
パワー信号Paが高く、かつ最も広い温度窓を持つ領域
は22.5℃〜24.5℃の領域であり、その中心温度
23.5℃近傍を低ノイズ窓温度に選定する。このとき
の駆動条件を最適駆動条件として採用することによっ
て、多少の条件変動が生じてもレーザ光源1の安定駆動
を実現できる。
【0053】以上の説明では、固体レーザユニットを使
用した構成を示したが、本発明が適用可能な光源とし
て、SHGレーザ、和周波レーザ、半導体レーザ励起固
体レーザ等が例示できる。
【0054】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、光
検出器からの検出信号を複数の周波数帯域に区分して別
々に増幅することによって、レーザ光の変動特性を周波
数帯域別に測定できる。そのため、a)第1周波数帯域の
第1出力信号の特性を優先するモード、b)第2周波数帯
域の第2出力信号の特性を優先するモード、c)第1出力
信号および第2出力信号の両方の特性を優先するモー
ド、など光源の用途に応じて調整モードを多様化でき
る。
【0055】また、第2増幅回路の出力を整流平滑する
整流平滑回路を設けることによって、レーザ光の高周波
変動をDC領域の信号に変換できるため、光ノイズ量が
信号レベルの高さとして評価でき、制御回路で信号処理
が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なレーザ光源の一例を示す構
成図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示すブロック図であ
る。
【図3】増幅回路23,24の一例を示す回路図であ
る。
【図4】レーザ駆動回路32の一例を示す回路図であ
る。
【図5】低ノイズ温度領域の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レーザダイオード 3 固体レーザ媒質 4 非線形光学素子 9 ペルチェ素子 11 ビームスプリッタ 21 光検出器 22 温度センサ 23,24,25 増幅回路 26 アナログマルチプレクサ 27 ADコンバータ 31,34 DAコンバータ 32 レーザ駆動回路 35 ペルチェ駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F072 AB13 AB20 HH02 HH04 JJ05 JJ20 KK12 PP07 QQ02 QQ04 RR01 RR03 TT05 TT15 TT22 TT29 5F073 AB21 AB23 BA09 EA15 FA05 FA24 GA02 GA12 GA14 GA22 GA23 GA32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源から放射される光を検出する
    光検出器と、 光検出器からの検出信号を第1周波数帯域で増幅する第
    1増幅回路と、 光検出器からの検出信号を第1周波数帯域より高周波で
    ある第2周波数帯域で増幅する第2増幅回路と、 第1増幅回路からの第1出力信号および第2増幅回路か
    らの第2出力信号の少なくとも一方に基づいて、レーザ
    光源の駆動電流を設定する制御回路と、 制御回路で設定された駆動電流に基づいて、レーザ光源
    を駆動する駆動回路とを備えることを特徴とするレーザ
    駆動装置。
  2. 【請求項2】 第2増幅回路の出力を整流平滑して第2
    出力信号として出力する整流平滑回路を備えることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ駆動装置。
  3. 【請求項3】 第1周波数帯域はDC〜1Hzの範囲を
    含み、第2周波数帯域は10kHz〜10MHzの範囲
    を含むことを特徴とする請求項1または2記載のレーザ
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 制御回路で設定された温度に基づいて、
    レーザ光源の温度を制御する温度制御回路を備え、 制御回路は、レーザ光源の温度スキャンを実行して所望
    の温度に設定することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のレーザ駆動装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光源は、レーザダイオード、固体
    レーザ媒質および非線形光学素子を含む固体レーザユニ
    ットであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のレーザ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003065524A1 (fr) * 2002-01-30 2003-08-07 Ntt Electronics Corporation Circuit integre a semi-conducteurs de commande de diode laser, module de transmission optique et procede de reglage de sortie optique
JP2007234759A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Shimadzu Corp 固体レーザ装置
WO2017159492A1 (ja) * 2016-03-16 2017-09-21 ウシオ電機株式会社 レーザ光源装置

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