JP2001127005A - 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置

Info

Publication number
JP2001127005A
JP2001127005A JP30713699A JP30713699A JP2001127005A JP 2001127005 A JP2001127005 A JP 2001127005A JP 30713699 A JP30713699 A JP 30713699A JP 30713699 A JP30713699 A JP 30713699A JP 2001127005 A JP2001127005 A JP 2001127005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
chamber
cvd
tin
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30713699A
Other languages
English (en)
Inventor
Yumi Suzuki
優美 鈴木
Terukazu Aitani
輝一 藍谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Applied Materials Inc
Original Assignee
Applied Materials Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Applied Materials Inc filed Critical Applied Materials Inc
Priority to JP30713699A priority Critical patent/JP2001127005A/ja
Publication of JP2001127005A publication Critical patent/JP2001127005A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスペクト比の大きなホールを有する半導体
基板等の被処理基体にAl材料を成膜する際に、ホール
をAl材料で十分に埋め込むように成膜することができ
る半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体装置の製造方法は、半導
体基板1の上にIMP法によりTi膜110を形成せし
めるIMP−Ti工程と、その上にCVD法によりTi
N膜111を形成せしめるCVD−TiN工程と、その
上にCVD法によりAl膜112を形成せしめるCVD
−Al工程と、その上に、PVD法によりAl膜114
を形成せしめるPVD−Al工程とを備えることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法、その製造装置及び半導体装置に関し、詳しくは、
接続孔を有する被処理基体の上に金属層が形成されて成
る半導体装置、その製造方法及びその製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、超LSIのような素子が高集積化
された半導体基板では、微細化及び多層化が進む傾向に
ある。そのような半導体基板においては、各素子間の導
電経路となるコンタクトホール、スルーホール、ビアホ
ール、接続溝等の接続孔(以下、「ホール」という)の
アスペクト比が高いので、各素子間を接続する電極配線
の技術も微細化かつ多層化へと向かっている。また、多
層化に伴ない、段差のない理想的な多層電極配線構造が
形成されることが要求され、基板表面の平坦化が極めて
重要となってきた。
【0003】このようなホールを有する半導体基板に配
線を施す技術としては、アルミニウム(以下、「Al」
と記す)材料を成膜する方法が公知である。具体的に
は、ホールに加熱したAlを埋め込むと同時に、半導体
基板表面のAlの平坦化を図るリフロースパッタ法が挙
げられる。図8は、リフロースパッタ法により半導体基
板にAlを成膜させている状態の一例を示す模式断面図
である。
【0004】半導体基板80は、ホール9を有する絶縁
層4,5が導電性基層70上に積層されたものであり、
絶縁層4,5の間には、Alから成る電極配線(図示せ
ず)が形成されている。まず、半導体基板80上に、チ
タン(以下、「Ti」と記す)及び窒化チタン(以下、
「TiN」と記す)をPVD(Physical Vapor Deposit
ion:物理的気相堆積)法の1つであるスパッタリング法
で順次成膜させてバリアメタル膜6を形成させる。次
に、このバリアメタル膜6上にTiから成る濡れ性改善
膜7をスパッタリング法で成膜させた後、Al膜8を室
温で成膜させる。そして、半導体基板1に熱を加えるこ
とにより、Al膜8をリフローさせて半導体装置が得ら
れる。
【0005】また、他の方法として、バリアメタル膜を
形成させた後、その上にAl膜をスパッタリング法で成
膜させる方法が知られている。図9は、このスパッタリ
ング法により半導体基板にAl膜を成膜させている状態
の一例を示す模式断面図である。まず、ホール9を有す
る絶縁層4が設けられた導電性基層70から成る半導体
基板90上に、バリアメタルとしてのTi膜91及びT
iN膜92をスパッタリング法で順次成膜する。次に、
TiN膜92上にAl膜8をスパッタリング法により成
膜させて半導体装置が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
では、ホール9をAlで十分に埋め込むことができず、
良好な電気特性を有する半導体装置が得られない傾向に
あった。そこで、本発明は、このような事情に鑑みてな
されたものであり、アスペクト比の大きなホールを有す
る半導体基板等の被処理基体にAl材料といった金属材
料を成膜する際に、ホールを金属材料で十分に埋め込む
ように成膜することができる半導体装置の製造方法及び
その製造装置を提供することを目的とする。また、本発
明は、アスペクト比が大きなホールを有する被処理基体
上に空隙が生じることなくAl材料といった金属材料が
成膜された半導体装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ね、ホールのアスペクト
比が大きくなると、スパッタリング法ではホール側壁面
の最下部や底壁面全体を上述した濡れ性改善膜又はバリ
アメタル膜により高い均一性で被覆することが困難であ
り、こうなると、その上にAl膜を成膜する際にホール
をAlで完全に埋め込めず、図8又は図9に示すように
ホール内に空隙(ボイド)が生じる傾向があることを見
出した。また、Al膜をスパッタリング法で成膜する際
の成膜温度は比較的高く、AlとTiとの反応生成物で
あるAl3Tiが生成され、これにより、Al膜の導電
性が損なわれることを見出した。そして、本発明者ら
は、これらの知見に基づいて更に研究を進めた結果、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の半導体装置の製造方法
は、接続孔を有する被処理基体の上に金属層が形成され
て成る半導体装置の製造方法であって、被処理基体の上
に、金属材料から成る第1の金属膜をCVD(Chemical
Vapor Deposition;化学的気相堆積)法によって形成
せしめる第1の工程と、第1の金属膜の上に、上記金属
材料と同種の金属材料から成る第2の金属膜をPVD
(Physical Vapor Deposition:物理的気相堆積)法によ
って形成せしめる第2の工程とを備えることを特徴とす
る。
【0009】このような半導体装置の製造方法において
は、第1の金属膜がCVD法によって形成されるので、
ホールの底面及び側壁面におけるカバレッジに優れた金
属膜が得られる。この第1の金属膜の上に形成される第
2の金属膜を形成させるための金属材料が第1の金属膜
と同種の金属材料から成るので、第1の金属膜とその上
に堆積する金属材料との濡れ性は極めて優れたものとな
る。よって、ホールをその金属材料で十分に埋め込みこ
とができる。例えば、CVD法により形成した第1の金
属膜で被覆されたホールの開口部付近に金属材料が一旦
堆積しても、その金属材料はホール内に滑り落ちるよう
に移動するので、ホール内に空隙が発生することを十分
に低減できる。
【0010】さらに、金属材料として合金を用いると、
その合金の主成分金属から成る金属膜中に異種金属を添
加できる利点があり、エレクトロマイグレーションが低
減され得る。またさらに、金属膜をCVD法のみで成膜
するよりも、PVD法を併用することによって、金属膜
の成膜速度が高めら、スループットを向上させることが
できる。また、各工程間の被処理基体の移送は減圧下で
行なわれることが望ましい。このように減圧下、好まし
くは高真空度の下で被処理基体の移送が行われれば、被
処理基体の表面が常圧の大気に曝されないので、被処理
基体上に形成された物質の酸化が防止される。
【0011】ここで、上記第1の工程が、被処理基体の
上にAlを含有して成るAl材料から成る第1の金属膜
としての第1のAl膜をCVD法によって形成せしめる
CVD−Al工程から成り、第2の工程が、第1のAl
膜の上に、上記Al材料と同種のAl材料から成る第2
の金属膜としての第2のAl膜をPVD法によって形成
せしめるPVD−Al工程から成ると好ましい。
【0012】Al材料は、優れた導電特性を発現する金
属材料であり、一般に半導体装置の配線材料として用い
られているものであるが、上述したように、従来はPV
D法によっていたので、アスペクト比の高いホールには
十分なカバレッジでAl材料を埋め込むことができなか
った。これに対し、本発明によれば、第1のAl膜がC
VD法で形成されるので、ホールが第1のAl膜で断切
れ無く十分に被覆される。その上に、濡れ性に優れた同
種のAl材料がPVD法により堆積されて第2のAl膜
が形成されるので、ホールが第2のAl膜のAl材料で
十分に埋められ、空隙(ボイド)の発生が低減される。
【0013】また、第1のAl膜をCVD法によって形
成する際の成膜温度は、スパッタリング法等のPVD法
による場合の成膜温度(通常、450℃以上)に比し
て、低い温度、例えば、180〜240℃とすることが
可能である。そして、この第1のAl膜上に第2のAl
膜をPVD法によって形成する際の成膜温度を、例えば
420℃以下とできる。よって、第1のAl膜を構成す
るAlと、TiN膜又はTi膜中のTiとの反応による
Al3Tiの生成を十分に抑制できる。なお、本発明に
おける「成膜温度」とは、成膜時に被処理基体を支持す
る支持部の温度を示す。
【0014】また、上記第1の工程に先立って、被処理
基体の上にバリアメタル膜を形成せしめる第3の工程を
更に備えるとより好ましい。このとき、第3の工程が、
被処理基体の上にTiNを含有して成るTiN材料から
成るバリアメタルとしてのTiN膜をCVD法によって
形成せしめるCVD−TiN工程を備えると更に好まし
い。さらに、第3の工程が、CVD−TiN工程に先だ
って、被処理基体の上にTiを含有して成るTi材料か
ら成るバリアメタル膜としてのTi膜をIMP(Ionize
d Metal Plasma)法によって形成せしめるIMP−Ti
工程を備えると特に好ましい。
【0015】こうすれば、TiN膜がCVD法によって
形成されるので、ホールに対して十分なカバレッジでバ
リアメタル膜を成膜することができる。また、Ti膜を
形成させる場合に、IMP法を用いるので、Tiのスパ
ッタの指向性が高められて、ホールの底壁面のカバレッ
ジが向上される。よって、このTi膜の上にTiN膜が
CVD法で成膜されるときに、オーバーハングが発生す
るといった不都合が生じるおそれが殆どない。そして、
これらバリアメタル膜によってホールが十分に被覆され
るので、バリアメタル膜の上にAl膜等の金属膜を成膜
する際のカバレッジを十分に高めることができる。
【0016】またさらに、CVD−Al工程において
は、前記第1のAl膜を形成せしめる際の成膜温度を1
80〜240℃とすると好適である。さらにまた、CV
D−Al工程においては、第1のAl膜の原料ガスとし
てジメチルアルミニウムハイドライド(以下、「DMA
H」という)を用いるとより好適である。また、PVD
−Al工程においては、第2のAl膜を形成せしめる際
の成膜温度を380〜420℃とすると好ましい。ま
た、CVD−TiN工程においては、TiN膜を形成せ
しめる際の成膜温度を300〜370℃とすると一層好
ましい。ここで、CVD−TiN工程においては、Ti
N膜の原料ガスとしてテトラジメチルアミノチタン(以
下、「TDMAT」という)を用いることが望ましい。
加えて、IMP−Ti工程においては、Ti膜を形成せ
しめる際の成膜温度を100〜200℃とすると好適で
ある。
【0017】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、被処理基体に設けられたホールのアスペクト比は
特に限定されるものではないが、被処理基体として、ホ
ールのアスペクト比が比較的高い、すなわち、2.5以
上、更には3以上の半導体基板に対しても十分なステッ
プカバレッジを達成できる。さらに、この半導体基板と
して、積層された各素子を電気的に接続するAl材料か
ら成る電極配線が形成されたものを用いた場合にも本発
明は有効であり、集積度の高く、かつ、電気特性に極め
て優れた半導体装置の製造が可能となる。
【0018】また、本発明の半導体装置の製造装置は、
本発明による半導体装置の製造方法を好適に実施するた
めのものであり、接続孔を有する被処理基体の上に金属
層が形成されて成る半導体装置の製造装置であって、こ
の被処理基体の上に金属材料から成る第1の金属膜がC
VD法によって形成される第1のチャンバと、第1のチ
ャンバに結合され、第1の金属膜の上に金属材料と同種
の金属材料から成る第2の金属膜がPVD法によって形
成される第2のチャンバと、第1のチャンバに結合さ
れ、第1の金属膜の原料ガスを第1のチャンバ内に供給
する第1のガス供給部と、第1及び第2のチャンバに結
合され、第1及び第2のチャンバの間で、被処理基体を
減圧下で搬送させる搬送部とを備えることを特徴とす
る。
【0019】さらに、第1のチャンバは、被処理基体の
上に、Alを含有して成るAl材料から成る第1の金属
膜としての第1のAl膜がCVD法によって形成され、
被処理基体を加熱する第1の加熱手段を有するCVD−
Alチャンバを備え、第2のチャンバは、第1のAl膜
の上に、Al材料と同種のAl材料から成る第2の金属
膜としての第2のAl膜がPVD法によって形成され、
被処理基体を加熱する第2の加熱手段を有するPVD−
Alチャンバを備え、第1のガス供給部は、CVD−A
lチャンバに結合され、第1のAl膜の原料ガスをCV
D−Alチャンバ内に供給するAl原料ガス供給部から
成ると好ましい。
【0020】またさらに、第1及び第2のチャンバ並び
に搬送部に結合され、被処理基体の上にバリアメタル膜
が形成される第3のチャンバを更に備えるとより好まし
い。ここで、第3のチャンバが、被処理基体の上にTi
Nを含有して成るTiN材料から成るバリアメタル膜と
してのTiN膜がCVD法によって形成され、被処理基
体を加熱する第3の加熱手段を有するCVD−TiNチ
ャンバを備えており、半導体装置として、CVD−Ti
Nチャンバに結合され、TiN膜の原料ガスをCVD−
TiNチャンバ内に供給するTiN原料ガス供給部を更
に備えると一層好ましい。
【0021】さらにまた、第3のチャンバが、被処理基
体の上にTiを含有して成るTi材料から成るバリアメ
タル膜としてのTi膜がIMP法によって形成され、被
処理基体を加熱する第4の加熱手段を有するIMP−T
iチャンバを更に備えるとより一層好ましい。
【0022】また、Al原料ガス供給部、TiN原料ガ
ス供給部、並びに、第1、第2、第3及び第4の加熱手
段の運転を制御することにより、CVD−Alチャンバ
及びCVD−TiNチャンバ内へ供給される各原料ガス
の流量、並びに、CVD−Alチャンバ、PVD−Al
チャンバ、CVD−TiNチャンバ及びIMP−Tiチ
ャンバ内における成膜温度を調節する制御部を更に備え
ることが望ましい。こうすれば、上述した各製造工程が
適正かつ高度の再現性をもって確実に実施され得る。
【0023】より具体的には、CVD−Alチャンバ及
びCVD−TiNチャンバに連通して設けられた第1の
真空チャンバと、第1の真空チャンバに連通して設けら
れており、第1の真空チャンバに被処理基体を導入する
ロードロックチャンバと、第1の真空チャンバに連通し
て設けられた第2の真空チャンバと、第2の真空チャン
バに連通して設けられており、被処理基体を加熱して脱
ガス処理するデガスチャンバと、連通している上記各チ
ャンバ同士の間に設けられた密閉手段とを備えており、
上記搬送部は、(1)第1の真空チャンバの内部に設け
られており、かつ、ロードロックチャンバ、CVD−A
lチャンバ、CVD−TiNチャンバ、及び、第2の真
空チャンバのそれぞれとの間で、被処理基体を減圧下で
搬送させる第1の搬送部と、(2)第2の真空チャンバ
の内部に設けられており、かつ、PVD−Alチャン
バ、IMP−Tiチャンバ、及び、第1の真空チャンバ
のそれぞれとの間で、被処理基体を減圧下で搬送させる
第2の搬送部と、から成ると好適である。
【0024】また、本発明の半導体装置は、本発明によ
る半導体装置の製造方法によって好適に製造されるもの
であって、接続孔を有する被処理基体と、被処理基体の
上にCVD法によって形成され、金属材料から成る第1
の金属膜と、第1の金属膜の上にPVD法によって形成
され、金属材料と同種の金属材料から成る第2の金属膜
とを備えることを特徴とする。このとき、第1及び第2
の金属膜がAlを含有して成ると好ましく、被処理基体
と第1の金属膜との間に形成されたバリアメタル膜がを
更に備えるとより好ましい。ここで、バリアメタル膜
が、被処理基体の上にIMP法によって形成されたTi
膜と、このTi膜の上にCVD法によって形成されたT
iN膜とから成ると好適である。さらに、被処理基体と
して、アスペクト比が2.5以上、更には3以上のホー
ルを有する半導体基板を用いたものとしても好適であ
る。
【0025】なお、本発明における「半導体装置」と
は、半導体(半導体化合物を含む。以下同様)を含むも
のであれば特に限定されるものではなく、形態として
は、例えば、半導体単体又はその単層からなるもの、2
種類以上の半導体を含有して成るもの、2層以上の半導
体層が積層されたもの、所定の半導体以外の基体又は基
層に半導体が設けられたもの等が挙げられ、より具体的
には、半導体基板(ウェハ)、液晶基板等を挙げること
ができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素には
同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0027】図1は、本発明による半導体装置の製造装
置に係る好適な実施形態の構成を模式的に示す平面図で
ある。成膜装置10(半導体装置の製造装置)は、半導
体基板(被処理基体)にAl材料を成膜する装置であっ
て、図1に示すように、モノリスフレームと呼ばれるA
lの一体成形物から成るメインフレーム12を備えるも
のである。このメインフレーム12は、バッファチャン
バ14(第1の真空チャンバ)及びトランスファチャン
バ16(第2の真空チャンバ)を備えている。また、バ
ッファチャンバ14の内部には、半導体基板を、後述す
る所定の各チャンバへ減圧下で搬送するための搬送用ロ
ボットアーム30(搬送部、第1の搬送部)が設けられ
ている。一方、トランスファチャンバ16の内部には、
半導体基板を、後述する所定の各チャンバへ搬送するた
めの搬送用ロボットアーム32(搬送部、第2の搬送
部)が設けられている。
【0028】バッファチャンバ14の周りには、半導体
基板にCVD法によるTiN膜を形成させるCVD−T
iNチャンバ26と、半導体基板にCVD法によるAl
膜(第1のAl膜)を形成させるためのCVD−Alチ
ャンバ28(第1のチャンバ)とが取り付けられてい
る。CVD−TiNチャンバ26には、TiN膜の原料
であるTDMATガスを供給するための原料ガス供給系
26a(TiN原料ガス供給部)が接続されている。そ
して、この原料ガス供給系26aにはTDMATガスの
供給量を調節するための開閉弁、その駆動装置、及び流
量計(ともに図示せず)が設けられている。
【0029】また、CVD−Alチャンバ28には、第
1のAl膜の原料であるDMAHガスを供給するための
原料ガス供給系28a(Al原料ガス供給部)が接続さ
れている。そして、この原料ガス供給系28aにはDM
AHガスの供給量を調節するための開閉弁、その駆動装
置、及び流量計(ともに図示せず)が設けられている。
さらに、CVD−TiNチャンバ26及びCVD−Al
チャンバ28には、それぞれのチャンバ26,28に収
容された基板を加熱するための加熱装置26b,28b
が設けられている。
【0030】また、バッファチャンバ14の周りには、
バッファチャンバ14及びトランスファチャンバ16が
大気に開放されないように所定の真空度を保持するため
の2つのロードロックチャンバ34a,34bが配置さ
れている。このロードロックチャンバ34aに隣接する
位置には、半導体基板の脱ガス及びオリエンテーション
フラット(以下、「オリフラ」という)の調整が行われ
るデガスオリエンタチャンバ36が配置されている。ま
た、ロードロックチャンバ34bに隣接する位置には、
水冷式のクールダウンチャンバ38が配置されている。
さらに、バッファチャンバ14とトランスファチャンバ
16との間には、水冷式のクールダウンチャンバ40、
及び、半導体基板の表面に自然に形成された酸化薄膜や
窒化薄膜が除去されるプレクリーンチャンバ42が設け
られている。
【0031】一方、トランスファチャンバ16の周りに
は、内部において半導体基板にAl膜(第2のAl膜)
をスパッタリング法といったPVD法によって形成させ
るPVD−Alチャンバ18(第2のチャンバ)と、内
部において半導体基板にPVD法の一種であるIMP法
によってTi膜を形成させるIMP−Tiチャンバ20
(第3のチャンバ)とが取り付けられている。また、ト
ランスファチャンバ16の周りには、内部において半導
体基板にAl合金膜(第2のAl膜)をスパッタリング
法によって形成させる別のPVD−Alチャンバ22
(第2のチャンバ)、及び、半導体基板を高温で加熱処
理するための加熱装置24bを有するデガスチャンバ2
4も取り付けられている。
【0032】さらに、上記各チャンバは、半導体基板を
載置させるためのサセプタといった基板支持部を内部に
有しており、PVD−Alチャンバ18,22及びIM
P−Tiチャンバ20には、それぞれの内部に配置され
たサセプタを加熱するための加熱装置18b,22b
(第2の加熱手段)及び20b(第4の加熱手段)が設
けられている。なお、Al合金膜を形成させるためのス
パッタターゲットとしては、Alを90%以上、好まし
くは95%以上含み、残部として、Al以外の金属、例
えばCu(銅)、ケイ素(Si)等、及び、不可避不純
物を含有する合金が例示される。
【0033】また、上述した各チャンバは全て連通して
設けられており、各連通部分は開閉可能なシャッタ(密
閉手段)(図示せず)で仕切られている。これらシャッ
タによって、各チャンバの内部圧力を互いに異なる圧力
に保持でき、そうすることにより、多段の圧力ステージ
に分割される。また、CVD−TiNチャンバ26及び
CVD−Alチャンバ28は、バッファチャンバ14及
びトランスファチャンバ16に比して内部圧力が低くさ
れる。これにより、バッファチャンバ14及びトランス
ファチャンバ16の間を仕切るシャッタが開いていると
きにも、CVD−TiNチャンバ26及びCVD−Al
チャンバ28内でそれぞれ用いられるTDMATガス及
びDMAHガスが、バッファチャンバ14からトランス
ファチャンバ16を通って、PVD−Alチャンバ1
8,22、IMP−Tiチャンバ20及びデガスチャン
バ24に流入しないようになっており、各チャンバ間の
クロスコンタミネーションが防止される。
【0034】さらに、成膜装置10には、CVD−Ti
Nチャンバ26、CVD−Alチャンバ28、PVD−
Alチャンバ18,22、IMP−Tiチャンバ20、
及び、デガスチャンバ24内における成膜温度、並び
に、TDMATガス及びDMAHガスの流量を調節する
ための制御部が設けられている。図2は、成膜装置10
に備わる制御部の構成を示すブロック図である。図示の
制御装置50(制御部)は、主制御部52を中心にして
構成されている。主制御部52は、CPU53に入力イ
ンターフェース54,62及び出力インターフェース6
6が接続されたものである。
【0035】入力インターフェース54には、CVD−
TiNチャンバ26、CVD−Alチャンバ28、PV
D−Alチャンバ18,22、IMP−Tiチャンバ2
0及びデガスチャンバ24内に置かれたサセプタの温度
センサ26c,28c,18c,20c,22c,24
c、並びに、TDMATガス用及びDMAHガス用のそ
れぞれの流量計26r,28rが接続されており、それ
らで測定された流量や温度の情報信号が主制御部52の
CPU53に伝送されるようになっている。
【0036】また、入力インターフェース62には、例
えば、キーボードや、磁気情報を読み取るデータリーダ
ー、或いは、磁気、光又は光磁気情報を保持かつ出力し
得るディスク等から成る入力部64が接続されており、
ガス流量及び温度に関する所望の値(設定値)がこの入
力部64から入力インターフェース62へ入力される
と、その入力情報信号がCPU53に伝送されるように
なっている。さらに、出力インターフェース66には、
上述したTDMATガス用及びDMAH用の開閉弁をそ
れぞれ駆動するための駆動装置26d,28d、CVD
−TiNチャンバ26及びCVD−Alチャンバ28用
の加熱装置26b,28b、PVD−Alチャンバ1
8,22、IMP−Tiチャンバ20内に設けられたサ
セプタ用の加熱装置18b,20b,22b、及び、デ
ガスチャンバ用の加熱装置24bが接続されている。
【0037】そして、CPU53に入力された流量や温
度の実測値情報及び設定値情報に基づいてCPU53は
制御信号を出力する。この制御信号は、出力インターフ
ェース66を通して上記の各駆動装置及び各加熱装置に
伝送される。それらの制御信号に基づいて、原料ガス
(TDMATガス及びDMAHガス)の流量及び各チャ
ンバにおける成膜温度が調節される。すなわち、制御装
置50により、原料ガスの流量、及び各チャンバにおけ
る成膜温度のフィードバック制御が行われるようになっ
ている。
【0038】以上のように構成された成膜装置10を用
いた本発明による半導体装置の製造方法の好適な実施形
態について、図1及び図3〜図7を参照して説明する。
【0039】図3は、本発明による半導体装置の製造方
法の第1実施形態によって半導体装置を製造している状
態を示す工程図であり、図3(a)〜(e)は、ホール
が形成された絶縁層を有する半導体基板にAl膜を成膜
する工程を順次示す模式断面図である。この場合には、
まず、図1に示すロードロックチャンバ34a,34
b、バッファチャンバ14、プレクリーンチャンバ4
2、トランスファチャンバ16、CVD−TiNチャン
バ26、CVD−Alチャンバ28、PVD−Alチャ
ンバ18,22、IMP−Tiチャンバ20、デガスオ
リエンタチャンバ36、及び、クールダウンチャンバ3
8の内部を図示しない真空ポンプを用いて排気し、各チ
ャンバ内を高真空度、かつ、各チャンバ間で互いに異な
る所定の圧力とする。
【0040】次に、ロードロックチャンバ34a,34
bとバッファチャンバ14との連通部分をシャッタで閉
じ、ロードロックチャンバ34a,34bの内部を大気
圧に開放する。そして、図3(a)に示す半導体基板1
をサセプタ上の所定の位置に載置する(第4の工程)。
このとき、半導体基板1のオリフラは予め調整されてい
る。この半導体基板1は、金属、Si等から成る導電性
基層102上に、ホール104(接続孔)が形成された
単層のSiO2等から成る絶縁層106が設けられたも
のである。また、ホール104のアスペクト比は特に限
定されるものではなく、2.5以上、更には3以上とい
った大きなアスペクト比のホールが形成された半導体基
板1であってもよい。
【0041】次いで、ロードロックチャンバ34a,3
4bを閉じて内部を排気し所定の減圧状態(真空度)と
する。そして、図1に示す搬送用ロボットアーム30を
用いて半導体基板1をデガスオリエンタチャンバ36内
のサセプタに移載した後、半導体基板1表面の脱ガス及
びオリフラの微調整を行なう。その後、その半導体基板
1を搬送用ロボットアーム30でプレクリーンチャンバ
42内に移動し、半導体基板1の表面に形成された自然
酸化膜等の不要な膜を取り除く。
【0042】次に、搬送用ロボットアーム32を用いて
この半導体基板1をIMP−Tiチャンバ20内のサセ
プタに移載する。この状態で、IMP法によって半導体
基板1上にバリアメタル膜としてのTi膜110(図3
(b)参照)を形成させる(第3の工程、IMP−Ti
工程)。この工程におけるTi膜110の成膜条件とし
ては、好ましくは以下の条件が挙げられる。 〈IMP−Ti工程におけるTi膜の成膜条件〉 ・チャンバ内圧力:1.3〜4.0Pa(0.01〜0.03Torr) ・成膜温度:100〜200℃、より好ましくは140〜190℃ ・Ti膜厚:例えば10〜100nm
【0043】ここで、チャンバ内圧力が1.3Pa
(0.01Torr)未満であると、イオン化効率の低下が
顕著となって十分なカバレッジ(ホール104の内壁面
104w及び底壁面104bに対するカバレッジ)を得
難くなる。また、成膜温度が100℃未満であると、T
i膜110が十分かつ良好に成長し難くなる傾向にあ
る。一方、成膜温度が200℃を超えると、Tiの配向
が一定せずに乱れ易くなり、Ti膜110の表面荒れが
生じるおそれがある。
【0044】次に、搬送用ロボットアーム32,30を
使用し、半導体基板1を、トランスファチャンバ16及
びバッファチャンバ14を経由して、CVD−TiNチ
ャンバ26内のサセプタに移載する。そして、原料ガス
供給系26aから所要量のTDMATガスをCVD−T
iNチャンバ26内に導入する。この状態で、CVD法
によってTi膜110の上にバリアメタル膜としてのT
iN膜111(図3(c)参照)を形成させる(第3の
工程、CVD−TiN工程)。この工程におけるTiN
膜111の成膜条件としては、好ましくは以下の条件が
挙げられる。 〈CVD−TiN工程におけるTiN膜の成膜条件〉 ・チャンバ内圧力:0.2〜13kPa(1.5〜10Torr) ・成膜温度:350〜450℃、より好ましくは400〜430℃ ・TiN膜厚:例えば2〜20nm ・バブリングガス及びガス流量:ヘリウム(He)、0.
1〜2.0L/min
【0045】ここで、チャンバ内圧力が0.2kPa
(1.5Torr)未満であると、TDMATガス濃度の低
下によりTiN膜111の成長速度が低下する傾向にあ
る。一方、チャンバ内圧力が13kPa(10Torr)を
超えると、半導体基板の面内におけるTi膜111の十
分な均一性が得られ難くなるとともに、TDMATガス
の分圧の低下により、Ti膜111の成長速度の低下が
顕著となる傾向にある。また、成膜温度が350℃未満
であると、TiN膜111の十分な成長速度が得られな
い傾向にある。一方、成膜温度が450℃を超えると、
反応が供給律速側に進み易くなってカバレッジが低下す
る傾向にある。さらに、TDMATのバブリングガスと
してHeを用いると、TDMATガスを安定に供給でき
る。
【0046】次いで、搬送用ロボットアーム30を使用
して、半導体基板1をCVD−Alチャンバ28内のサ
セプタに移載する。そして、原料ガス供給系28aから
所要量のDMAHガスをCVD−Alチャンバ28内に
導入する。この状態で、CVD法によってTiN膜11
1の上に、第1のAl膜112(図3(d)参照)を形
成させる(第1の工程、CVD−Al工程)。この工程
におけるAl膜112の成膜条件としては、好ましくは
以下の条件が挙げられる。 〈CVD−Al工程におけるAl膜の成膜条件〉 ・チャンバ内圧力:0.067〜5.3kPa(0.5〜40Torr) ・成膜温度:180〜240℃、より好ましくは210〜220℃ ・Al膜厚:例えば20〜100nm ・バブリングガス及びガス流量:アルゴン(Ar)、0.
1〜2.0L/min
【0047】ここで、チャンバ内圧力が5.3kPa
(40Torr)を超えるとDMAHガスの供給量がバブリ
ングによって一定とされるため、DMAHガスの分圧が
低下し、Al膜112の成膜速度が低下する傾向にあ
る。また、成膜温度が180℃未満であると、DMAH
が十分に分解せず、Al膜112の十分な成長速度が得
られない傾向にある。一方、成膜温度が240℃を超え
ると、反応が供給律速側に進み易くなり、十分なカバレ
ッジが得られない傾向にある。さらに、DMAHのバブ
リングガスとしてArを用いると、安定したDMAHガ
スの供給が低コストで得られる利点がある。
【0048】次に、Al膜112を成膜した半導体基板
1を、再びバッファチャンバ14及びトランスファチャ
ンバ16を経由して、今度はPVD−Alチャンバ1
8,22のうちいずれか一方の内部に配置されたサセプ
タに移載する。ここで、PVD−Alチャンバ18にお
いては、Al膜112の上にスパッタリング法によって
Al膜114(第2のAl膜)を形成せしめる(第2の
工程、PVD−Al工程)。一方、PVD−Alチャン
バ22においては、Al膜114としてAl合金膜を形
成せしめる(第2の工程、PVD−Al工程)こと以外
は、PVD−Alチャンバ18におけるのと同様であ
る。この工程におけるAl膜114の成膜条件として
は、好ましくは以下の条件が挙げられる。 〈PVD−Al工程におけるAl膜又はAl合金膜の成
膜条件〉 ・チャンバ内圧力:0.67〜4.0Pa(0.005〜0.03Torr) ・成膜温度:380〜420℃、より好ましくは390〜400℃ ・Al膜厚又はAl合金膜厚:例えば100〜1500nm
【0049】ここで、チャンバ内圧力が0.67Pa
(0.005Torr)未満であると、チャンバ内で放電が
起こり難くなったり、十分な成膜速度が得られない傾向
にある。一方、チャンバ内圧力が4.0Pa(0.03
Torr)を超えると、十分なカバレッジが得られない傾向
にある。また、成膜温度が380℃未満であると、堆積し
たAl又はAl合金の移動(マイグレーション)が起こ
り難くなる傾向にある。一方、成膜温度が420℃を超
えると、Al又はAl合金の配向が乱れ易くなり、Al
又はAl合金膜114の表面荒れが生じるおそれがあ
る。
【0050】このように構成された成膜装置10及びそ
れを用いた半導体装置の製造方法によれば、Ti膜11
0がIMP法によって成膜されるので、Ti(Tiイオ
ン又はTiラジカル)のスパッタの指向性が高められ、
ホール104のアスペクト比が高い場合であっても、ホ
ール104の内面(側壁面104w及び底壁面104
b)のカバレッジが高められ、ホール104をTi膜1
10により十分に被覆できる。よって、半導体基板1全
面のステップカバレッジが向上される。また、Tiのス
パッタの指向性が高められて散乱が極めて少ないので、
ホール104の側壁面104w及び底壁面104bのそ
れぞれの部位に堆積するTi膜110は、膜厚の均一性
及び表面の平滑性に極めて優れた連続膜(断切れが無く
カバレッジに優れた膜)となる。
【0051】また、Ti膜110の上にCVD法によっ
てTiN膜111が形成され、このとき、TiNの反応
活性種がTi膜110表面で表面化学反応によって堆積
成長するので、従来のPVD法による場合に比して、T
iN膜111によるホール104内面のカバレッジが向
上される。加えて、上記の如くTi膜110の表面が極
めて平滑なので、TiN膜111によるホール104の
内壁面のカバレッジを格段に向上させることができる。
よって、ホール104をTiN膜111で十分に被覆で
きるとともに、側壁面110w及び底壁面110bのそ
れぞれの部位に堆積するTiN膜111は、膜厚の均一
性及び表面の平滑性に極めて優れた連続膜となる。ま
た、このようにTi膜110及びTiN膜111が均一
な厚さを有する連続膜となるので、バリアメタル膜とし
てのバリア性能が十分に高められる。
【0052】さらに、TiN膜111をCVD法により
形成させるための原料としてTDMATガスを用いてい
るので、原料となり得る他のガス、例えばテトラジエチ
ルアミノチタン(TDEAT)等のTiの有機化合物を
用いた場合に比して、解離反応における活性化エネルギ
ーが小さく、また、Ti膜上への選択成長性に優れてお
り、CVDにおける反応効率が高められる利点がある。
よって、TiN膜111の成膜速度が高められるととも
に、ホール104の内壁面のカバレッジを更に向上させ
ることが可能となる。
【0053】またさらに、TiN膜111上にCVD法
によってAl膜112が形成され、このとき、Alの反
応活性種がTiN膜111表面で表面化学反応によって
堆積成長するので、従来のPVD法による場合に比し
て、Al膜112によるホール104の内壁面のカバレ
ッジが格別に向上される。加えて、上記の如くTiN膜
111の表面が極めて平滑となるので、Al膜112に
よるホール104内壁面のカバレッジ及び半導体基板1
全面のステップカバレッジを一層向上させることができ
る。これにより、ホール104の内壁面をAl膜112
で十分に被覆できるとともに、側壁面111w及び底壁
面111bのそれぞれの部位に堆積するAl膜112
は、膜厚の均一性及び表面の平滑性に極めて優れた連続
膜となる。
【0054】さらにまた、Al膜112をCVD法によ
り形成させるための原料としてDMAHガスを用いてい
るので、例えば、ジメチルアルミニウム、トリメチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のAlの有
機金属化合物やアラン(Al 3H)等の水素化物といっ
た他の原料ガスを用いた場合に比して、解離反応におけ
る活性化エネルギーが小さく、また、TiN膜上への選
択成長性に優れており、CVDにおける反応効率が高め
られる利点がある。よって、Al膜112の成膜速度が
高められるとともに、ホール104の内壁面のカバレッ
ジを更に向上させることが可能となる。
【0055】ここで、図4は、図3(d)に示す半導体
基板1にAl膜114を成膜する際の過渡状態を示す模
式断面図である。上述の如く、Al膜112の上にはP
VD法によって更にAlが堆積されるが、このとき、図
4に示すように、ホール104の開口部にAl 114
aが堆積し易い傾向にある。ところが、Al膜112は
Alとの親和性に富んでおり、Alとの濡れ性に極めて
優れたウエッティングレイヤーとして機能するので、A
l 114aは、Al膜112が形成された側壁面11
2wを伝って底壁面112bの方へ移動し易くなる。つ
まり、Alの堆積がホール104の必ずしも下部、特に
底壁に近い部分で起こる必要がなく、上記開口部のよう
なオーバーハングが生じ得る部位でAl(Al 114
a)の堆積が生じても、ホール104の内部へそのAl
が徐々に移動し、ホール104は徐々に埋められてい
く。したがって、PVD法によってAl膜を成膜して
も、図8又は図9に示すような空隙(ボイド)を生ずる
ことなく、ホール104をAlでほぼ完全に埋め込むこ
とができ、図3(e)に示す半導体装置2を得ることが
可能となる。
【0056】しかも、Al膜112によるホール104
の内壁面のカバレッジが十分であり、かつ、その膜厚が
十分に均一かつ表面が極めて平滑となっているので、ホ
ール104のAl膜114によるカバレッジがより一層
向上される。したがって、Al膜114の成膜に際し、
ホール104内に空隙が発生するおそれが殆どない。そ
の結果、Al膜112,114で構成されるAl配線
は、優れた電気特性を有するものとなる。
【0057】また、ホール104にテーパがついていな
い場合、すなわちプレーナタイプの半導体基板(ウェ
ハ)の場合には、図8に示す従来例のように、バリアメ
タル膜6や濡れ性改善膜7が、ホール9の開口部内壁面
や底壁面中央部に厚く堆積してしまい、その他のホール
9内面には十分な堆積が得られ難い傾向にある。この傾
向は、図9に示す従来例におけるTi膜91及びTiN
膜92の場合も同様である。これに対し、本発明によれ
ば、図3に示すように、ホール104にテーパがついて
いなくとも、Ti膜110、TiN膜111及びAl膜
112による十分なカバレッジを達成でき、かつ、各膜
厚を極めて高い均一性を有するものにすることができ
る。よって、テーパのついていないホール104を有す
るプレーナタイプのウェハに対しても、Ti膜110及
びTiN膜111による優れたバリア性能、及び、Al
膜112の優れた濡れ性が発現される。その結果、その
ようなウェハにAl膜114を成膜する場合に、ホール
104がAlで十分に埋め込まれるので、Al膜11
2,114で構成されるAl配線の電気特性の低下を有
効かつ十分に防止できる。
【0058】また、Al膜112をCVD法によって形
成する際の成膜温度は、PVD法によってAl膜を形成
する場合の成膜温度に比して十分に低い温度とされるの
で、Al膜112中のAlとTi膜110及び/又はT
iN膜111中のTiとの反応が十分に低減される。よ
って、その反応生成物であるAl3Tiの発生を十分に
防止できる。したがって、Al膜112の導電性が損な
われないため、Al膜112,114から成るAl配線
の電気特性の低下を一層防止できる。
【0059】さらに、メインフレーム12がAlの一体
成型物であって溶接部分が極力省かれているので、各チ
ャンバ内の真空度が高く維持される。そして、各チャン
バ間及び各工程間の半導体基板1の移送が、そのように
真空度が維持された減圧下で行なわれるので、半導体基
板1の表面が酸素を含む常圧の大気に曝され得ない。よ
って、半導体基板1上に成膜された物質が酸化されて酸
化物、具体的には、SiO2、Ti2O、TiNO、Al
23等が生じることを防止できるので、各膜の特性の劣
化を十分に抑制することができる。特に、TiN膜11
1表面にTiNOが生じると、CVD法によるAlの初
期核の成長が阻害されるおそれがあるが、本発明によれ
ば、TiNOの生成が十分に抑制されるので、Al膜1
12を良好に成長させることができる。また、Al膜1
12の酸化が十分に抑制されるので、Al膜112表面
のAlに対する優れた濡れ性を保つことが可能となる。
【0060】また、PVD−Alチャンバ22を用い、
スパッタの原料としてAl合金を使用してAl膜112
上にAl膜114を成膜すれば、Al膜114中にAl
以外の元素を添加できる利点がある。例えば、AlとC
uとから成るAl合金を用いた場合には、Al膜114
がCuを含むAl合金から形成され、導電率が高められ
得る。さらに、Al以外の元素がAl膜114中に適度
に拡散されることにより、エレクトロマイグレーション
を抑制することができる。
【0061】またさらに、Al膜をAl膜112だけで
形成せず、PVD法を併用し、ホール104の埋め込み
を主にAl膜114の成膜によって行うので、Al膜の
成膜速度が高められる。よって、CVD法のみでAl膜
を成膜するよりも、スループットを向上させることがで
き、半導体装置100の生産性が向上される。さらにま
た、上述したような作用効果によって、ホールのアスペ
クト比が2.5以上、更には3以上の半導体基板を用い
ても、十分なカバレッジが得られ、0.25μm或いは
0.18μmの設計ルールに対応した半導体基板へのA
l配線を良好に行うことができ、ロードマップの変更に
よる配線の更なる微細化へも十分適用可能となる。
【0062】さらに、加熱装置26b,28bによっ
て、第1及びCVD−Alチャンバ26,28の内部が
加熱されて間接的に半導体基板1が加熱される。また、
加熱装置18b,22b,20bによって、それぞれP
VD−Alチャンバ18,22及びIMP−Tiチャン
バ22内に配置されたサセプタが加熱され、これらサセ
プタに載置された半導体基板1が加熱される。このよう
にすることにより、上述した各工程に好適な成膜温度が
達成される得るので、各工程における成膜を良好に行う
ことができる。
【0063】また、制御装置50によるフィードバック
制御によって、各チャンバ内の成膜温度をリアルタイム
で調節し得るので、好適な成膜温度を確実にかつ安定し
て保持できる。よって、各工程における成膜を良好かつ
確実に行うことが可能となる。さらに、制御装置50に
より、CVD−TiNチャンバ26へのTDMATガス
の供給量、及び、CVD−Alチャンバ28へのDMA
Hガスの供給量が調節されるので、CVD−TiN工程
及びCDV−Al工程において、所望の好ましいガス圧
でTiN膜111及びAl膜112の成膜を良好かつ確
実に行うことができる。
【0064】さらに、成膜装置10は、上記各チャンバ
がバッファチャンバ14及びトランスファチャンバ16
の周囲に連通して配設された装置、すなわち、マルチチ
ャンバシステムを有するインテグレーション装置であ
り、かつ、異なる真空度を段階的に達成できる装置であ
るので、半導体装置100の製造作業が非常に効率的と
なる。よって、半導体装置100の製造(特に半導体基
板1へのAl配線工程)における生産性が高められる。
その結果、この半導体装置100を用いた半導体デバイ
スの生産性及び量産性の向上を図り得る。
【0065】ところで、本発明は、半導体基板1のよう
に絶縁層が単層からなる場合だけに限定されない。図5
は、本発明による半導体装置の製造方法の第2実施形態
によって半導体装置を製造している状態を示す工程図で
あり、図5(a)〜(e)は、ホールが形成された2層
から成る絶縁層を有する半導体基板にAl膜を成膜する
工程を順次示す模式断面図である。図5(a)に示すよ
うに、半導体基板2は、絶縁層206,208がAlか
ら成る電極配線(図示せず)を挟んで導電性基層202
上に積層され、エッチングによってホール204(接続
孔)が形成されたものである。
【0066】このホール204においては、例えば、各
絶縁膜のエッチング速度の相違により、ホール204の
側壁面204wにおける絶縁層206,208の境界部
分204kが削り取られ易い。その結果、ホール204
の側壁面204wの平坦性が失われていることが多分に
ある。したがって、PVD法によってこのホール204
にバリアメタル膜を成膜する場合、断続的な膜(断切れ
のある膜)となってしまったり、膜表面の平滑性が損な
われるおそれがある。これに対し、本発明によれば、I
MP法によってバリアメタル膜としてのTi膜210が
形成される(第3の工程、IMP−Ti工程)ので、T
i膜210が形成されたホール204の側壁面204w
及び底壁面204bは極めて平滑となり、かつ、十分な
カバレッジが達成される(図5(b)参照)。
【0067】そして、このようにTi膜210の表面が
十分に平滑となるので、続いて行われるCVD法による
バリアメタル膜としてのTiN膜211の成膜(第3の
工程、CVD−TiN工程)では、Ti膜210上にT
iNの初期核が均一に形成される。よって、TiNが連
続的に成長するので、均一な厚さを有しかつ表面が極め
て平滑なTiN膜211が形成される(図5(c)参
照)。さらに、TiN膜211の上には、CVD法によ
ってAl膜212(第1のAl膜)が形成される(第1
の工程、CVD−Al工程)。このとき、TiN膜21
1表面が極めて平滑なので、TiN膜211上にAlの
初期核が均一に形成され、Alが連続的に成長してい
く。したがって、均一な厚さを有し、かつ、表面が極め
て平滑なAl膜212が形成される(図5(d)参
照)。
【0068】引き続き、Al膜212上には、PVD法
によってAl膜又はAl合金膜214(第2のAl膜)
が成膜される(第2の工程、PVD−Al工程)。ここ
で、ホール204の内面は、Al膜212によって十分
に被覆されているので、PVD法によってもホール20
4内部へのAlの堆積が良好なものとなる。その結果、
ホール204内に空隙(ボイド)が生じるおそれが殆ど
なく、ホール204がAl又はAl合金で確実に埋め込
まれた半導体装置200を得ることができる(図5
(e)参照)。したがって、本発明によれば、複数の絶
縁層206,208を有し、かつ、ホール204が形成
された半導体基板2に対しても、導電性に優れた第1及
び第2のAl膜から成るAl配線が施され、集積度が高
く電気特性に優れた半導体装置を製造することができ
る。
【0069】図6は、本発明による半導体装置の製造方
法の第3実施形態によって半導体装置を製造している途
中の状態を示す斜視図である。また、図7は、得られた
半導体装置の構成を示す模式断面図である。図6に示す
半導体基板3は、導電性基層302上に、配線溝304
(接続孔)及びホール305(接続孔)が設けられた絶
縁層306が形成されたものである。この半導体基板2
上に、まず、IMP法によってバリアメタル膜としての
Ti膜310を形成せしめ(第3の工程、IMP−Ti
工程)、そのTi膜310上にCVD法によってバリア
メタル膜としてのTiN膜311を形成せしめ(第3の
工程、CVD−TiN工程)て図6に示す状態とする。
【0070】このように、本実施形態においても、Ti
膜310及びTiN膜311がそれぞれIMP法及びC
VD法によって形成されるので、配線溝304及びホー
ル305をともに十分なステップカバレッジでもって均
一なTi膜310及びTiN膜311により被覆でき
る。
【0071】次いで、図6に示す状態の半導体基板3に
対して、TiN膜311の上にCVD法によってAl膜
312(第1のAl膜)を形成せしめる(第1の工程、
CVD−Al工程)。続けて、そのAl膜312の上に
Al膜314(第2のAl膜)をPVD法によって形成
せしめ(第2の工程、PVD−Al工程)て半導体装置
300を得る。このとき、上記の如く、配線溝304及
びホール305ともに、TiN膜311によって均一に
被覆されるため、CVD−Al工程におけるAlの成長
が良好となり、Al膜312は、平滑性及び膜厚の均一
性に極めて優れたものとなる。よって、配線溝304及
びホール305の部分を含め、TiN膜311の表面が
Al膜312によって十分かつ一様に被覆される。その
結果、Al膜314による配線溝304及びホール30
5の埋め込みがほぼ完全となり、内部に空隙(ボイド)
が生じるおそれが殆どない。
【0072】したがって、本発明によれば、図6及び図
7に示すような、いわゆるデュアルダマシンプロセスに
おける成膜(Al配線)過程においても、配線溝304
及びホール305の両方を確実にAlで埋め込むことが
でき、良好な電気特性を有する半導体装置を得ることが
可能となる。
【0073】なお、上述した実施形態においては、第1
及びCVD−Alチャンバ26,28は、バッファチャ
ンバ14に隣接して設けられるが、使用圧力に応じてト
ランスファチャンバ16に隣接して設けてもよい。ま
た、各チャンバの設置位置及び互いの位置関係は、図1
に示す配置に限られるものではなく、各チャンバはどの
位置に設置されてもよい。このとき、必要に応じて、チ
ャンバ間の半導体基板1,2,3の移動が最小限となる
ように各チャンバを配置すると好適である。さらに、I
MP−Tiチャンバ20,22は必ずしも両方必要では
なく、半導体装置100,200,300に望まれるA
l配線の性状等に応じて必要なチャンバのみ設けてもよ
いし、或いは、一つのチャンバを使用してスパッタの原
料(AlとAl合金)を必要に応じて取り替えるように
してもよい。
【0074】また、加熱装置26b,28bはそれぞれ
CVD−TiNチャンバ26及びCVD−Alチャンバ
28の内部を加熱するものであるが、それらに加え、又
は、それらを用いずに、CVD−TiNチャンバ26及
びCVD−Alチャンバ28内にそれぞれ配置されたサ
セプタを加熱するための加熱装置を設けてもよい。さら
に、CVD法を用いた工程では、成膜後の膜をプラズマ
によって表面処理してもよく、例えば、上述したCVD
−TiNチャンバ26においてDMATガスによって成
膜されたTiN膜を処理してもよく、それにより一層安
定した膜が得られる。
【0075】このとき、チャンバ内には、例えばH2
ス及びN2ガスが供給される。ここで、チャンバ内圧力
としては、例えば、0.1〜0.4kPa(0.8〜3
Torr)であると好ましい。このチャンバ内圧力が0.1
kPa(0.8Torr)未満であると、グロー放電が十分
に起こらず、プラズマが良好に形成されない傾向にあ
る。一方、チャンバ内圧力が0.4kPa(3Torr)を
超えると、正常グロー放電が異常グローからアーク放電
へと移行し易くなって安定したプラズマが得られない傾
向にある。したがって、上記プラズマ処理におけるチャ
ンバ内圧力を0.1〜0.4kPa(0.8〜3Torr)
とすれば、安定したプラズマを形成させることができ、
その結果、成膜された膜の均一性を向上できる。
【0076】また、金属膜としては、Al膜又はAl合
金膜に限られるものではなく、CVD−Al工程及びP
VD−Al工程で用いる金属材料が同種のものであれば
よい。他の例としては、金、白金、銀、銅、タングステ
ン等の金属、又はそれらの合金を用いてもよい。さら
に、バリアメタル膜は、Ti膜又はTiN膜に限られる
ものではなく、半導体装置の用途に応じた膜を形成させ
てもよい。
【0077】以下、実施例により本発明の内容をより具
体的に説明するが、本発明はその実施例に何ら限定され
るものではない。
【0078】〈実施例1〉図1に示す構成の成膜装置1
0を用い、図3に示すホールを有する半導体基板1に対
して、IMP−Ti工程、CVD−TiN工程、CVD
−Al工程及びPVD−Al工程をこの順で実施して半
導体装置を得た。ホールの形状及び各工程における成膜
条件を以下にしめす。
【0079】(1)半導体基板のホール形状 ・ホール径 :0.18μm ・アスペクト比:5 (2)IMP−Ti工程におけるTi膜の成膜条件 ・原料:Tiメタル ・チャンバ内圧力:1.3Pa(0.01Torr) ・成膜温度:200℃ ・Ti膜厚:20nm (3)CVD−TiN工程におけるTiN膜の成膜条件 ・原料:TDMAT ・原料バブリングガス:He、流量0.225L/mi
n ・チャンバ内圧力:成膜時0.20kPa(1.5Tor
r)、プラズマ処理時0.17kPa(1.3Torr) ・成膜温度:450℃ ・TiN膜厚:5nm (4)CVD−Al工程におけるAl膜の成膜条件 ・原料:DMAH ・原料バブリングガス:Ar、流量0.5L/min ・チャンバ内圧力:3.3kPa(25Torr) ・成膜温度:200℃ ・Al膜厚:40nm (5)PVD−Al工程におけるAl合金膜の成膜条件 ・原料:Al−Cu合金 ・チャンバ内圧力:アルゴン雰囲気0.64Pa(0.
005Torr)、アルゴン流量0.05L/min ・成膜温度:400℃ ・Al合金膜厚:最大760nm
【0080】得られた半導体装置のホール部を含むの断
面を走査電子顕微鏡(SEM)によて観察したところ、
Ti膜、TiN膜及びAl膜ともに、平坦で膜厚が一定
な連続膜であることが確認された。また、ホールはAl
合金膜で完全に埋め込まれていることが確認された。さ
らに、Al膜の成分を、電子線プローブ微量分析(EP
MA)装置及び透過電子顕微鏡(TEM)によって分析
した結果、Al3Tiの生成は認められなかった。以上
のことから、本発明によれば、アスペクト比が5と極め
て大きなホールを有する半導体基板に対しても、カバレ
ッジが顕著に優れており、ホールをAl材料で完全に埋
め込めることが確認された。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置の製造方法及びその製造装置によれば、アスペクト比
の大きなホールを有する半導体基板等の被処理基体にA
l材料といった金属材料を成膜する際に、ホールをその
金属材料で十分に埋め込むように成膜することができ
る。したがって、成膜された金属材料から成る配線の電
気特性の低下を十分に防止することが可能な半導体装置
を得ることができる。また、本発明によれば、アスペク
ト比が大きなホールを有する被処理基体上に空隙が生じ
ることなくAl材料といった金属材料が成膜されてお
り、十分な電気特性を有する半導体装置を得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の製造装置に係る好適
な実施形態の構成を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明による半導体装置の製造装置に備わる制
御部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明による半導体装置の製造方法の第1実施
形態によって半導体装置を製造している状態を示す工程
図であり、図3(a)〜(e)は、ホールが形成された
絶縁層を有する半導体基板にAl膜を成膜する工程を順
次示す模式断面図である。
【図4】図3(d)に示す半導体基板に第2のAl膜を
成膜する際の過渡状態を示す模式断面図である。
【図5】本発明による半導体装置の製造方法の第2実施
形態によって半導体装置を製造している状態を示す工程
図であり、図5(a)〜(e)は、ホールが形成された
2層から成る絶縁層を有する半導体基板にAl膜を成膜
する工程を順次示す模式断面図である。
【図6】本発明による半導体装置の製造方法の第3実施
形態によって半導体装置を製造している途中の状態を示
す斜視図である
【図7】本発明による半導体装置の製造方法の第3実施
形態によって得られた半導体装置の構成を示す模式断面
図である。
【図8】従来のリフロースパッタ法により半導体基板に
Alを成膜させている状態の一例を示す模式断面図であ
る。
【図9】従来のスパッタリング法により半導体基板にA
lを成膜させている状態の一例を示す模式断面図であ
る。
【符号の説明】
1,2,3…半導体基板(被処理基体)、10…成膜装
置(半導体装置の製造装置)、14…バッファチャンバ
(第1の真空チャンバ)、16…トランスファチャンバ
(第2の真空チャンバ)、18,22…PVD−Alチ
ャンバ(第2のチャンバ)、18b,22b…加熱装置
(第2の加熱手段)、20…IMP−Tiチャンバ(第
3のチャンバ)、20b…加熱装置(第4の加熱手
段)、24…デガスチャンバ、26…CVD−TiNチ
ャンバ(第3のチャンバ)、26a…原料ガス供給系
(TiN原料ガス供給部)、26b…加熱装置(第3の
加熱手段)、28…CVD−Alチャンバ(第1のチャ
ンバ)、28a…原料ガス供給系(Al原料ガス供給
部)、28b…加熱装置(第1の加熱手段)、30…搬
送用ロボットアーム(搬送部、第1の搬送部)、32…
搬送用ロボットアーム(搬送部、第2の搬送部)、34
a,34b…ロードロックチャンバ、50…制御装置
(制御部)、100,200,300…半導体装置、1
04,204,305…ホール(接続孔)、304…配
線溝(接続孔)、110,210,310…Ti膜(バ
リアメタル膜)、111,211、311…TiN膜
(バリアメタル膜)、112,212,312…Al膜
(第1のAl膜)、114,214,314…Al膜又
はAl合金膜(第2のAl膜)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 優美 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 藍谷 輝一 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 4K044 AA11 AB10 BA02 BA10 BA18 BB03 BB05 BB10 CA04 CA13 CA14 CA71 4M104 AA01 BB14 CC01 DD33 DD37 DD44 DD45 FF18 FF22 HH13 5F103 AA08 AA10 BB36 BB42 BB52 DD27 DD28 GG02 HH03 LL14 NN01 PP08 PP15 RR10

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続孔を有する被処理基体の上に金属層
    が形成されて成る半導体装置の製造方法であって、 前記被処理基体の上に、金属材料から成る第1の金属膜
    をCVD法によって形成せしめる第1の工程と、 前記第1の金属膜の上に、前記金属材料と同種の金属材
    料から成る第2の金属膜をPVD法によって形成せしめ
    る第2の工程と、を備えることを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程は、前記被処理基体の上
    に、アルミニウム(Al)を含有して成るアルミニウム
    (Al)材料から成る前記第1の金属膜としての第1の
    アルミニウム(Al)膜をCVD法によって形成せしめ
    るCVD−Al工程から成り、 前記第2の工程は、前記第1のアルミニウム(Al)膜
    の上に、前記アルミニウム(Al)材料と同種のアルミ
    ニウム(Al)材料から成る前記第2の金属膜としての
    第2のアルミニウム(Al)膜をPVD法によって形成
    せしめるPVD−Al工程から成る、ことを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の工程に先立って、前記被処理
    基体の上に、バリアメタル膜を形成せしめる第3の工程
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程は、前記被処理基体の上
    に、窒化チタン(TiN)を含有して成る窒化チタン
    (TiN)材料から成る前記バリアメタルとしての窒化
    チタン(TiN)膜をCVD法によって形成せしめるC
    VD−TiN工程を備えることを特徴とする請求項3記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の工程は、前記CVD−TiN
    工程に先だって、前記被処理基体の上に、チタン(T
    i)を含有して成るチタン(Ti)材料から成る前記バ
    リアメタル膜としてのチタン(Ti)膜をIMP法によ
    って形成せしめるIMP−Ti工程を備えることを特徴
    とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記CVD−Al工程においては、前記
    第1のアルミニウム(Al)膜を形成せしめる際の成膜
    温度を180〜240℃とすることを特徴とする請求項
    2〜5のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記CVD−Al工程においては、前記
    第1のアルミニウム(Al)膜の原料ガスとしてジメチ
    ルアルミニウムハイドライドを用いることを特徴とする
    請求項2〜6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記PVD−Al工程においては、前記
    第2のアルミニウム(Al)膜を形成せしめる際の成膜
    温度を380〜420℃とすることを特徴とする請求項
    2〜7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記CVD−TiN工程においては、前
    記窒化チタン(TiN)膜を形成せしめる際の成膜温度
    を350〜450℃とすることを特徴とする請求項4〜
    8のいずれか一項に記載の成膜体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記CVD−TiN工程においては、
    前記窒化チタン(TiN)膜の原料ガスとしてテトラジ
    メチルアミノチタンを用いることを特徴とする請求項4
    〜9のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記IMP−Ti工程においては、前
    記チタン(Ti)膜を形成せしめる際の成膜温度を10
    0〜200℃とすることを特徴とする請求項5〜10の
    いずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記被処理基体として、前記接続孔の
    アスペクト比が2.5以上である半導体基板を準備する
    第4の工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 接続孔を有する被処理基体の上に金属
    層が形成されて成る半導体装置の製造装置であって、 前記被処理基体の上に金属材料から成る第1の金属膜が
    CVD法によって形成される第1のチャンバと、 前記第1のチャンバに結合され、前記第1の金属膜の上
    に前記金属材料と同種の金属材料から成る第2の金属膜
    がPVD法によって形成される第2のチャンバと、 前記第1のチャンバに結合され、前記第1の金属膜の原
    料ガスを該第1のチャンバ内に供給する第1のガス供給
    部と、 前記第1及び第2のチャンバに結合され、前記第1及び
    第2のチャンバの間で、前記被処理基体を減圧下で搬送
    させる搬送部と、 を備えることを特徴とする半導体装置の製造装置。
  14. 【請求項14】 前記第1のチャンバは、前記被処理基
    体の上に、アルミニウム(Al)を含有して成るアルミ
    ニウム(Al)材料から成る前記第1の金属膜としての
    第1のアルミニウム(Al)膜がCVD法によって形成
    され、前記被処理基体を加熱する第1の加熱手段を有す
    るCVD−Alチャンバを備え、 前記第2のチャンバは、前記第1のアルミニウム(A
    l)膜の上に、前記アルミニウム(Al)材料と同種の
    アルミニウム(Al)材料から成る前記第2の金属膜と
    しての第2のアルミニウム(Al)膜がPVD法によっ
    て形成され、前記被処理基体を加熱する第2の加熱手段
    を有するPVD−Alチャンバを備え、 前記第1のガス供給部は、前記CVD−Alチャンバに
    結合され、前記第1のアルミニウム(Al)膜の原料ガ
    スを該CVD−Alチャンバ内に供給するAl原料ガス
    供給部から成る、ことを特徴とする請求項13記載の半
    導体装置の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2のチャンバ並びに前
    記搬送部に結合され、前記被処理基体の上にバリアメタ
    ル膜が形成される第3のチャンバを更に備えることを特
    徴とする請求項13又は14に記載の半導体装置の製造
    装置。
  16. 【請求項16】 前記第3のチャンバは、前記被処理基
    体の上に窒化チタン(TiN)を含有して成る窒化チタ
    ン(TiN)材料から成る前記バリアメタル膜としての
    窒化チタン(TiN)膜がCVD法によって形成され、
    前記被処理基体を加熱する第3の加熱手段を有するCV
    D−TiNチャンバを備えており、 当該半導体装置として、前記CVD−TiNチャンバに
    結合され、前記窒化チタン(TiN)膜の原料ガスを該
    CVD−TiNチャンバ内に供給するTiN原料ガス供
    給部を更に備えることを特徴とする請求項15記載の半
    導体装置の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記第3のチャンバは、前記被処理基
    体の上にチタン(Ti)を含有して成るチタン(Ti)
    材料から成る前記バリアメタル膜としてのチタン(T
    i)膜がIMP法によって形成され、前記被処理基体を
    加熱する第4の加熱手段を有するIMP−Tiチャンバ
    を更に備えることを特徴とする請求項15又は16に記
    載の半導体装置の製造装置。
  18. 【請求項18】 前記Al原料ガス供給部、前記TiN
    原料ガス供給部、並びに、前記第1、第2、第3及び第
    4の加熱手段の運転を制御することにより、前記CVD
    −Alチャンバ及び前記CVD−TiNチャンバ内へ供
    給される前記各原料ガスの流量、並びに、前記CVD−
    Alチャンバ、前記PVD−Alチャンバ、前記CVD
    −TiNチャンバ及び前記IMP−Tiチャンバ内にお
    ける成膜温度を調節する制御部を更に備えることを特徴
    とする請求項17記載の半導体装置の製造装置。
  19. 【請求項19】 前記CVD−Alチャンバ及び前記C
    VD−TiNチャンバに連通して設けられた第1の真空
    チャンバと、 前記第1の真空チャンバに連通して設けられており、前
    記第1の真空チャンバに被処理基体を導入するロードロ
    ックチャンバと、 前記第1の真空チャンバに連通して設けられた第2の真
    空チャンバと、 前記第2の真空チャンバに連通して設けられており、前
    記被処理基体を加熱して脱ガス処理するデガスチャンバ
    と、 連通している前記各チャンバ同士の間に設けられた密閉
    手段と、を更に備えており、 前記搬送部は、 前記第1の真空チャンバの内部に設けられており、か
    つ、前記ロードロックチャンバ、前記CVD−Alチャ
    ンバ、前記CVD−TiNチャンバ、及び、前記第2の
    真空チャンバのそれぞれとの間で、前記被処理基体を減
    圧下で搬送させる第1の搬送部と、 前記第2の真空チャンバの内部に設けられており、か
    つ、前記PVD−Alチャンバ、前記IMP−Tiチャ
    ンバ、及び、前記第1の真空チャンバのそれぞれとの間
    で、前記被処理基体を減圧下で搬送させる第2の搬送部
    と、から成る、ことを特徴とする請求項17又は18に
    記載の半導体装置の製造装置。
  20. 【請求項20】 接続孔を有する被処理基体と、 前記被処理基体の上にCVD法によって形成され、金属
    材料から成る第1の金属膜と、 前記第1の金属膜の上にPVD法によって形成され、前
    記金属材料と同種の金属材料から成る第2の金属膜と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  21. 【請求項21】 前記第1及び第2の金属膜がアルミニ
    ウム(Al)を含有して成ることを特徴とする請求項2
    0記載の半導体装置。
  22. 【請求項22】 前記被処理基体と前記第1の金属膜と
    の間に形成されたバリアメタル膜を更に備えることを特
    徴とする請求項20又は21に記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記バリアメタル膜は、前記被処理基
    体の上にIMP法によって形成されたチタン(Ti)膜
    と、該チタン(Ti)膜の上にCVD法によって形成さ
    れた窒化チタン(TiN)膜と、から成ることを特徴と
    する請求項22記載の半導体装置。
  24. 【請求項24】 前記被処理基体がアスペクト比2.5
    以上の前記接続孔を有する半導体基板であることを特徴
    とする請求項20〜23のいずれか一項に記載の半導体
    装置。
JP30713699A 1999-10-28 1999-10-28 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置 Withdrawn JP2001127005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30713699A JP2001127005A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30713699A JP2001127005A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001127005A true JP2001127005A (ja) 2001-05-11

Family

ID=17965476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30713699A Withdrawn JP2001127005A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001127005A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030002522A (ko) * 2001-06-29 2003-01-09 주식회사 하이닉스반도체 금속 배선 형성 방법
KR100764456B1 (ko) 2005-12-28 2007-10-05 동부일렉트로닉스 주식회사 아킹 디펙트를 방지하는 반도체 소자 및 그 제조방법
US8278210B2 (en) 2009-04-07 2012-10-02 Renesas Electronics Corporation Manufacturing method of semiconductor device
US9177813B2 (en) 2009-05-18 2015-11-03 Renesas Electronics Corporation Manufacturing method of semiconductor device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030002522A (ko) * 2001-06-29 2003-01-09 주식회사 하이닉스반도체 금속 배선 형성 방법
KR100764456B1 (ko) 2005-12-28 2007-10-05 동부일렉트로닉스 주식회사 아킹 디펙트를 방지하는 반도체 소자 및 그 제조방법
US8278210B2 (en) 2009-04-07 2012-10-02 Renesas Electronics Corporation Manufacturing method of semiconductor device
US9177813B2 (en) 2009-05-18 2015-11-03 Renesas Electronics Corporation Manufacturing method of semiconductor device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10096547B2 (en) Metallic interconnects products
US6924226B2 (en) Methods for making multiple seed layers for metallic interconnects
US6518668B2 (en) Multiple seed layers for metallic interconnects
US6566246B1 (en) Deposition of conformal copper seed layers by control of barrier layer morphology
US6045666A (en) Aluminum hole filling method using ionized metal adhesion layer
US10629433B2 (en) Method of manufacturing ruthenium wiring
US6596133B1 (en) Method and system for physically-assisted chemical-vapor deposition
JP2009010434A (ja) 低温で基板のステップカバレージを改良する方法及び装置
KR102096143B1 (ko) 루테늄 배선 및 그 제조 방법
WO2012133400A1 (ja) Cu配線の形成方法
KR20180069776A (ko) Cu 배선의 형성 방법 및 기억 매체
KR20150022711A (ko) Cu 배선 구조의 형성 방법
JP2008218659A (ja) 半導体装置の製造方法、半導体製造装置及びプログラム
KR20160068668A (ko) Cu 배선의 형성 방법 및 성막 시스템, 기억 매체
US5227337A (en) Interconnection forming method
KR20140020203A (ko) Cu 배선의 형성 방법 및 기억매체
JP4324617B2 (ja) スパッタ成膜方法及びスパッタ成膜装置
EP0818817A2 (en) Aluminium hole filling using ionized metal adhesion layer
KR20170026165A (ko) 반도체 장치의 제조 방법 및 기억 매체
KR20180117575A (ko) Cu 배선의 제조 방법 및 Cu 배선 제조 시스템
KR101800487B1 (ko) 동(Cu) 배선의 형성 방법 및 기억매체
US6887522B2 (en) Method for forming a copper thin film
JP2001127005A (ja) 半導体装置の製造方法、その製造装置及び半導体装置
JP2001326192A (ja) 成膜方法及び装置
JP3281816B2 (ja) 銅配線製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109