JP2001126324A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JP2001126324A
JP2001126324A JP30953499A JP30953499A JP2001126324A JP 2001126324 A JP2001126324 A JP 2001126324A JP 30953499 A JP30953499 A JP 30953499A JP 30953499 A JP30953499 A JP 30953499A JP 2001126324 A JP2001126324 A JP 2001126324A
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layer
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JP30953499A
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English (en)
Inventor
Hiroko Tashiro
浩子 田代
Koji Deguchi
浩司 出口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時の膜厚および光学的特性の変動を頻繁
に評価し、迅速かつ安価に製造プロセスへフィードバッ
クすることにより保護層の光学定数、記録層の膜厚およ
び光学定数などを管理できる光記録媒体の製造方法を提
供すること。 【解決手段】 所定枚数(例えば、10000枚)ごと
にエリプソ評価用基板を挿入し、下部保護層、記録層、
上部保護層などを製膜した後(ステップ3〜5)、エリ
プソメトリ測定などにより誘電体層および/または記録
層の膜厚に関するデータ(測定膜厚)を取得し(ステッ
プ11)、予め定められる光学的膜厚に関するデータ
(正常膜厚=標準膜厚に許容範囲を加味した膜厚)とを
比較することにより以降の誘電体層および/または記録
層の製膜条件を変更する(ステップ12〜15)。これ
により該誘電体層および/または記録層の膜厚の変動が
少ない膜が得られるため、光記録媒体の製造を安定して
行なうことが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを照射す
ることにより記録層材料に光学的な特性の変化を生じさ
せて情報の記録を行うとともに該光記録層材料の光学的
な特性の変化を検出して情報の再生を行う相変化型光記
録媒体や光磁気記録媒体などの書換えが可能な光記録媒
体の製造方法に関し、特に、測定した製膜状態に基づい
て製膜条件を変更することによって膜厚や屈折率の変動
の少ない安定した光記録媒体を製造することが可能な光
記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】レーザービームの照射による情報の記録,
再生,消去が可能な光記録媒体として、光磁気記録媒
体,相変化光記録媒体,VD−ROMなどが従来から広
く知られている。光記録媒体の特性にとって、光記録媒
体を製造する際の膜厚や光学定数などの膜物性の制御は
特に重要であり、従来から様々な提案がなされている。
【0003】例えば、相変化光記録媒体において、光干
渉層としての作用を有する保護層の膜厚、複素屈折率お
よびその面内分布、あるいは膜厚方向の分布は、相変化
光記録媒体の反射率、モジュレーション、記録感度など
の特性に大きく関係している。そして、上部保護層の膜
厚は記録感度に影響を与え、記録層の膜厚は繰り返し記
録特性、反射率、耐再生光劣化特性などに影響を与え
る。また、2層式DVD−ROMに使用される半透明反
射層の膜厚および光学定数は、下層の再生振幅に強く影
響し、特に高度な制御と面内均一性が要求される。
【0004】一般に、膜厚は、製造プロセスに固有の因
子、例えば、スパッタ法におけるターゲットや放電のス
パッタレートなどの変動により頻繁に変動する。このた
め、光記録媒体の各層の膜厚や光学定数を常時正確に制
御することは特に重要であり、従来から様々な膜厚制御
方法が検討されてきた。
【0005】一般に、膜厚を測定する方法としては、触
針式表面粗さ計を用いるもの、エリプソメトリ(Ell
ipsometry:偏光解析)、蛍光X線、RBS
(Rutherford Back Scattering:ラザフォードバ
ックスキャッタリング(後方散乱))、天秤によるも
の、顕微鏡観察、分光透過反射率観察、渦電流測定、電
気抵抗測定、干渉色測定などが知られている。
【0006】例えば、特開平8−273196号公報に
は、蛍光X線強度を測定して各層の膜厚を制御する方法
が開示されている。この制御方法は、各層の元素構成が
特定の条件を満たす場合に、積層構造の試料各層の膜厚
変動を個別に求めることが可能で、多層構造の光記録媒
体膜厚の制御に好適である。
【0007】また、特開平7−141703号公報に
は、色彩色差計により保護層の膜厚の補正ならびに管理
を行なう方法が開示されている。しかしこの場合、保護
層の光学定数、記録層の膜厚および光学定数を管理する
ことはできない。さらに、特開平8−315432号公
報および特開平10−253324号公報には、分光反
射率より膜厚管理を行なう方法が開示されている。しか
しこの場合も光学定数を管理することはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、保護層の光学定数、記録層の膜厚および光学定数な
どを管理することができないという問題があった。本発
明の目的は、上記の如き問題点を解消し、製造時の膜厚
および光学的特性の変動を頻繁に評価し、迅速かつ安価
に製造プロセスへフィードバックすることにより保護層
の光学定数、記録層の膜厚および光学定数などを管理で
きる光記録媒体の製造方法を提供することである。
【0009】請求項1記載の発明の目的は、誘電体層お
よび/または記録層の膜厚の変動が少ない光記録媒体を
得ることである。請求項2および3記載の発明の目的
は、保護層の屈折率の変動が少ない光記録媒体を得るこ
とである。請求項4および5記載の発明の目的は、記録
層の屈折率の変動が少ない光記録媒体を得ることであ
る。請求項6記載の発明の目的は、安定した面内膜厚分
布を有する光記録媒体を得ることである。請求項7記載
の発明の目的は、安価な光学的膜物性測定試料を用いた
光記録媒体の製造を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が有する構成とその作用を示す。本発明の第1
の光記録媒体製造方法は、少なくとも誘電体層または記
録層とを有する光記録媒体の製造方法において、例えば
エリプソメトリ測定などにより該誘電体層および/また
は記録層の膜厚に関するデータ(測定膜厚)を取得し、
予め定められる光学的膜厚に関するデータ(正常膜厚=
標準膜厚に許容範囲を加味した膜厚)とを比較すること
により該誘電体層および/または記録層の製膜条件を変
更することを特徴とする。これにより該誘電体層および
/または記録層の膜厚の変動が少ない膜が得られるた
め、光記録媒体の製造を安定して行なうことができる。
【0011】本発明の第2の光記録媒体製造方法は、Z
nS−SiO2を少なくとも含む誘電体保護層を有する
光記録媒体の製造方法において、エリプソメトリ測定に
より該保護層の屈折率に関するデータ(測定屈折率)を
取得し、取得した測定屈折率と予め定められた該保護層
の屈折率に関するデータ(正常屈折率=標準屈折率に許
容範囲を加味した屈折率)とを比較し、「測定屈折率>
正常屈折率」の場合には、該保護層形成時に酸素ガスを
導入することを特徴とする。このように、測定屈折率が
正常屈折率より大きい場合に保護層形成時に酸素ガスを
導入することにより屈折率を小さくすることができる。
これにより、保護層の屈折率の変動が少ない膜が得られ
るため、光記録媒体の製造を安定して行なうことができ
る。
【0012】本発明の第3の光記録媒体製造方法は、Z
nS−SiO2を少なくとも含む誘電体保護層を酸素ガ
スを導入して形成する光記録媒体の製造方法であって、
エリプソメトリ測定により該保護層の屈折率に関するデ
ータ(測定屈折率)を取得し、取得した測定屈折率と予
め定められた該保護層の屈折率に関するデータ(正常屈
折率=標準屈折率に許容範囲を加味した屈折率)とを比
較し、「測定屈折率>正常屈折率」である場合には該保
護層形成時に酸素ガス導入量を増加させ、「測定屈折率
<設定屈折率」である場合には該保護層形成時に酸素ガ
ス導入量を減少させることを特徴とする。測定屈折率が
設定屈折率より大きい場合、該保護層形成時に酸素ガス
導入量を増加することにより屈折率を小さくし、測定屈
折率が正常屈折率より小さい場合、該保護層形成時に酸
素ガス導入量を減少することにより屈折率を大きくする
ことができる。これにより、保護層の屈折率の変動が少
ない膜が得られるため、光記録媒体の製造を安定して行
なうことができる。
【0013】本発明の第4の光記録媒体製造方法は、記
録層を有する光記録媒体の製造方法において、エリプソ
メトリ測定により該記録層の屈折率に関するデータ(測
定屈折率)を取得し、取得した測定屈折率と予め定めら
れた該記録層の屈折率に関するデータ(正常屈折率=標
準屈折率に許容範囲を加味した含めた屈折率)を比較
し、「測定屈折率>正常屈折率」である場合には、該記
録層形成時に窒素ガスを導入することを特徴とする。こ
れにより、該記録層の屈折率の変動が少ない膜が得られ
るため、光記録媒体の製造を安定して行なうことができ
る。
【0014】本発明の第5の光記録媒体製造方法は、窒
素ガスを導入して記録層を形成する光記録媒体の製造方
法において、エリプソメトリ測定により該記録層の屈折
率に関するデータ(測定屈折率)を取得し、取得した測
定屈折率と予め定められた該記録層の屈折率に関するデ
ータ(正常屈折率=標準屈折率に許容範囲を加味した含
めた屈折率)とを比較し、「測定屈折率>正常屈折率」
である場合には該記録層形成時に窒素ガス導入量を増加
させ、「測定屈折率<正常屈折率」である場合には該記
録層形成時に窒素ガス導入量を減少させることを特徴と
する。このように、測定屈折率が正常屈折率より大きい
場合に記録層形成時に窒素ガス導入量を増加することに
より屈折率を小さくし、逆に測定屈折率が正常屈折率よ
り小さい場合に該記録層形成時に窒素ガス導入量を減少
することにより屈折率を大きくすることができる。これ
により、記録層の屈折率の変動が少ない膜が得られるた
め、光記録媒体の製造を安定して行なうことができる。
【0015】本発明の第6の光記録媒体製造方法は、少
なくとも誘電体層または記録層とを有し、ターゲットの
中心軸と光記録媒体の中心軸が概ね一致するマグネトロ
ンスパッタ装置を使用する光記録媒体の製造方法におい
て、上記第1〜第5の光記録媒体製造方法のいずれかを
用い、エリプソメトリ測定により該誘電体層および/ま
たは記録層の膜厚の面内分布に関するデータ(測定膜厚
分布)を取得し、取得した測定膜厚分布と予め定められ
る光学的膜厚分布に関するデータ(正常膜厚分布=標準
膜厚分布に許容範囲を加味した含めた膜厚分布)とを比
較し、その結果に基づいて該誘電体層および/または記
録層の製膜条件を変更することを特徴とする。これによ
り、測定した膜厚の面内分布が大きくなった場合にそれ
を基準値に近づけることができるので、安定した面内膜
厚分布が得られるため、光記録媒体の製造を安定して行
なうことができる。
【0016】本発明の第7の光記録媒体製造方法は、上
記第1〜第6の光記録媒体製造方法において、プラスチ
ック基板の光学的ミラー面上に形成される非透光性の反
射膜と、該反射膜上に形成される単膜または積層構造の
被測定薄膜とを少なくとも有する光学的膜物性測定試料
を用いることを特徴とする。エリプソメータ測定には、
通常ガラス基板を使用するが、ガラスは高価であり、ま
た製造装置内で破損した場合のことを考えると、プラス
チック基板を用いるのが好ましい。そこで、プラスチッ
ク基板の光学的ミラー面上に非透光性の反射層を形成
し、その上に各層を積層することにより、基板の複屈折
の影響を受けない安価な光学的膜物性測定試料を用いた
光記録媒体の製造を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明の実施例を説明する
前に、通常の製造工程を説明しておく。図2は、通常の
製造工程を説明するためのフロー図である。通常のDV
D−RWメディアの製造工程では、各層の製膜条件(製
膜時間,スパッタ電力,Arガス導入量,膜厚設定値な
ど)を設定後(ステップS1)、基板を投入し(ステッ
プS2)、まず下部保護層を製膜し(ステップS3)、
その上に記録層を製膜し(ステップS4)、その上に上
部保護層を製膜し(ステップS5)、さらにその上に反
射放熱層を製膜し(ステップS6)、その上に環境保護
層を塗布する(ステップS7)。通常の製造工程では、
スパッタの放電状態が変化しても、一度設定した製膜条
件を見直して変更することは行わない。
【0018】これに対して、本発明は、所定枚数ごと
に、下部保護層,記録層,上部保護層を製膜した後、エ
リプソメータなどにより各製膜状態を測定し、その結果
に基づいて、製膜条件を変更するようにしたものであ
る。以下では、本発明の光記録媒体の製造方法の各実施
例を、書き換え型DVD−RWメディアの製造工程を例
にして図面を用いて説明する。
【0019】図1は、本発明の係る光記録媒体の製造方
法の各実施例を実現するための光記録媒体の製造装置の
概略構成図である。まず、図1を用いて、本発明の光記
録媒体製造方法を実現するための光記録媒体の製造装置
の概要を説明する。同図において、1は上部保護層のチ
ャンバー、2はターゲット、3は基板ホルダー、4は基
板、5および5’は検出窓、6は偏光子、7は光ファイ
バー、8は光源、9は回転検光子、10はエリプソコン
トローラ、11は計算機、12は電源、13はガス供給
源、14はガス供給口、15は排気口、16は膜厚コン
トローラ、17はガス流量コントローラを示している。
チャンバー1としては、例えば、ターゲット2の中心軸
と光記録媒体の中心軸が概ね一致するマグネトロンスパ
ッタ装置が使用される。
【0020】光源8からの光は光ファイバー7を伝達
し、偏光子6により一方向に偏光した光のみが検出窓5
を通って試料面に照射され、基板4などから反射した光
が検出窓5’を通って回転検光子9により検出され、エ
リプソコントローラ10に入力される。
【0021】エリプソコントローラ10からのデータ
は、計算機11に入力されて膜厚および屈折率が算出さ
れる。このように測定データに基づいて算出された膜厚
(測定膜厚)および屈折率(測定屈折率)と予め定めら
れた膜厚に関するデータ(正常膜厚=許容範囲を含めた
正常値範囲)とを比較し正常値を超えている場合は、膜
厚コントローラ16またはガス流量コントローラ17に
より製膜条件を変更する。そのために、膜厚コントロー
ラ16とガス流量コントローラ17は、下部保護層や記
録層を製膜するチャンバーの電源12とガス供給源13
にそれぞれ接続されている。
【0022】上部保護層のチャンバー1にエリプソメー
タを取付ける理由は、上部保護層の製膜が終わった時点
で下部保護層、記録層、上部保護層の3層は製膜が終了
しているので、エリプソメータにより同時にこれら3層
の情報を得ることができるためである。
【0023】なお、下部保護層のみを知りたい場合は、
下部保護層のチャンバーにエリプソメータを取付けても
よい。反射放熱層を製膜してしまうと反射放熱層は光を
透過しないため、エリプソメータにより情報を得ること
ができないので、その前の上部保護層製膜を完了した後
にエリプソメータによる膜厚の測定を行う必要がある。
【0024】(実施例1)図3は、実施例1の製造工程
フローを示す図であり、図4は、実施例1における製膜
基本条件を示す図である。本発明の実施例1は、光記録
媒体の下部保護層/記録層/上部保護層/反射放熱層の
積層を製膜することのできる光ディスク製造装置を用い
た通常の製造工程中に所定枚数(図5では10000
枚)ごとに1枚エリプソ測定を行なう工程が入るように
改造したものである。
【0025】図3に示すように、基本となる製造工程
(ステップ1〜7)は上述した通常の製造工程と同じで
ある。
【0026】ステップ1において、製膜条件設定を行
う。すなわち、下部保護層のスパッタ電力を3kW、A
rガス流量を20sccm(standard cc/min)、製膜
時間を10秒とし、初期の膜厚が160nmとなるよう
に条件設定した。このときの光学的膜厚の標準値は33
6nmとした。但し、屈折率は波長630nmのレーザ
光を照射したときの値である。正常値は336±10n
mとした。
【0027】また、記録層のスパッタ電力は、0.4k
W、Arガス流量を20sccm、製膜時間を5秒と
し、初期の膜厚が20nmとなるように条件設定した。
このときの光学的膜厚の標準値は80nmとした。正常
値を80±5nmとした。また、上部保護層のスパッタ
電力は0.4kW、Arガス流量を20sccm、製膜
時間を5秒とし、初期の膜厚が40nmとなるように条
件設定した。さらに、反射放熱層のスパッタ電力は3k
W、Arガス流量を20sccm、製膜時間を10秒と
し、初期の膜厚が160nmとなるように条件設定し
た。
【0028】以上の製膜条件設定のもとで、基板を投入
し(ステップ2)、下部保護層の製膜(ステップ3)、
記録層の製膜(ステップ4)、上部保護層の製膜(ステ
ップ5)を行う。さらにその上に反射放熱層を製膜し
(ステップS6)、その上に環境保護層を塗布する(ス
テップS7)。
【0029】本実施例では、所定枚数(本実施例では1
0000枚)ごとに、エリプソ評価用ガラス基板を用
い、上部保護層のチャンバー1内で上部保護層の製膜
(ステップ5)が完了した後に、エリプソ測定を行い
(ステップ11)、下部保護層の膜厚を求め、正常値と
の差異を検出し(ステップ12)、必要に応じて下部保
護層の製膜時間を変更し(ステップ13)、次に、記録
層の膜厚を求め、正常値との差異を検出し(ステップ1
4)、必要に応じて記録層の製膜時間を変更した後(ス
テップ15)、ステップ2に戻り、以降の基板の製膜を
行う。
【0030】本例では、10000枚基板投入後に1枚
エリプソ評価用ガラス基板を投入し、下部保護層、記録
層、上部保護層を製膜後に、図1で説明した回転検光子
型の分光エリプソメータにより下部保護層および記録層
の膜厚値および屈折率を測定し、光学的膜厚を求めた。
下部保護層の光学的膜厚は330nmであった。すなわ
ち標準値336nmとの差異は6nmであった。
【0031】下部保護層の膜厚の正常値は336±10
nmであり、測定膜厚は正常値範囲にあるので、下部保
護層の製膜時間にフィードバックせずに製膜を続行し
た。
【0032】また、記録層の光学的膜厚は77nmであ
った。標準値80nmとの差異は3nmであった。正常
値は80±5nmであり、測定膜厚は正常値範囲にある
ので、記録層の製膜時間にフィードバックせずに製膜を
続行した。同様に10000枚製膜ごとに1枚エリプソ
評価用ガラス基板を投入し、同様の評価を行ったとこ
ろ、20000枚基板投入後に記録層の光学的膜厚が7
2nmとなった。標準値80nmとの差異は8nmであ
り、測定膜厚が正常値80±5nmを外れるので、記録
層の製膜時間を5.5秒となるように製膜条件を変更さ
せた。
【0033】また、20000枚基板投入後に下部保護
層の光学的膜厚が320nmとなった。標準値との差異
は16nmであり、測定膜厚が正常値336±10nm
を外れるので、下部保護層の製膜時間を7.3秒となる
ように製膜条件を変更させた。
【0034】図5は、通常の製造工程により50001
枚製膜したときの下部保護層および記録層の光学的膜厚
を比較例1とし、本実施例1と対比して示した図であ
る。同図によると、50001枚製膜した時点で、比較
例1では、下部保護層の光学的膜厚が304nm、記録
層の光学的膜厚が60nmであるのに対して、本実施例
1では、下部保護層の光学的膜厚が332nm、記録層
の光学的膜厚が81nmとなり、本実施例1の方が、比
較例1に比べて下部保護層と記録層の膜厚の変動が少な
い膜が得られ、結果的に、安定した光記録媒体の製造が
行なえることがわかる。
【0035】(実施例2)以下、本発明の実施例2を、
図6、図7を用いて説明する。図6は、実施例2の製造
工程フローを示す図である。本発明の実施例2も実施例
1と同様に、基本となる製造工程(ステップ1〜7)は
上述した通常の製造工程と同じである。
【0036】ステップ1において、製膜条件設定を行
う。すなわち、本実施例2では、実施例1と同様の光記
録媒体の製造装置で、下部保護層のスパッタ電力を3k
W、Arガス導入量を20sccm、酸素ガス導入量を
5sccm、製膜時間を10秒とし初期の膜厚が160
nmとなるように条件設定した。このときの屈折率の標
準値は2.1とした。但し、屈折率は波長630nmの
レーザ光を照射したときの値である。正常値を2.1±
0.1とした。
【0037】また、記録層のスパッタ電力を0.4k
W、Arガス流量を20sccm、製膜時間を5秒とし
た。さらに、上部保護層のスパッタ電力を3kW、Ar
ガス流量を20sccm、製膜時間を2秒とした。反射
放熱層のスパッタ電力を3kW、Arガス流量を20s
ccm、製膜時間を10秒とした。
【0038】以上の製膜条件設定のもとで、基板を投入
し(ステップ2)、下部保護層の製膜(ステップ3)、
記録層の製膜(ステップ4)、上部保護層の製膜(ステ
ップ5)を行う。さらにその上に反射放熱層を製膜し
(ステップS6)、その上に環境保護層を塗布する(ス
テップS7)。
【0039】本実施例では、所定枚数(本実施例では1
0000枚)ごとに、エリプソ評価用ガラス基板を用
い、上部保護層のチャンバー1内で上部保護層の製膜が
完了した後に(ステップ5)、エリプソ測定を行い(ス
テップ21)、下部保護層の屈折率を求め、正常値との
差異を検出し(ステップ22)、必要に応じて酸素ガス
導入量を算出し(ステップ23)、算出結果に基づいて
酸素ガス導入量を変更した後(ステップ24)、ステッ
プ2に戻り、以降の基板の製膜を行う。
【0040】本例では、10000枚基板投入後に1枚
エリプソ評価用ガラス基板を投入し、下部保護層、記録
層、上部保護層を製膜後に回転検光子型の分光エリプソ
メータにより下部保護層の屈折率を測定した。
【0041】下部保護層の屈折率は2.05であった。
標準値2.1との差異は0.05であった。正常値は2.
1±0.1であり、測定屈折率は正常値範囲内にあるの
で、下部保護層の酸素導入量にフィードバックせずに製
膜を続行した。
【0042】10000枚製膜ごとに1枚エリプソ評価
用ガラス基板を投入し、同様の評価を行ったところ、2
0000枚基板投入後に記録層の屈折率が1.98とな
り、標準値との差異が0.12となった。正常値は2.1
±0.1であり、測定屈折率は正常値範囲外になるの
で、下部保護層の酸素導入量が4sccmとなるように
製膜条件を変更させた。また、40000枚基板投入後
に下部保護層の屈折率が1.96となり、標準値との差
異が0.14となった。正常値は2.1±0.1であり、
測定屈折率が正常値範囲外になるので、下部保護層の酸
素導入量が3sccmとなるように製膜条件を変更させ
た。
【0043】図7は、通常の製造工程により50001
枚製膜したときの下部保護層の屈折率を比較例2とし、
本実施例2と対比して示した図である。同図によると、
50001枚製膜した時点で、比較例2では、下部保護
層の屈折率が1.81であるのに対して、本実施例2で
は、下部保護層の屈折率が2.09となり、本実施例2
の方が、比較例2に比べて下部保護層の屈折率の変動が
少ない膜が得られ、結果的に、安定した光記録媒体の製
造が行なえることがわかる。
【0044】(実施例3)以下、本発明の実施例3を、
図8、図9を用いて説明する。図8は、実施例3の製造
工程フローを示す図である。本発明の実施例3も実施例
1と同様に、基本となる製造工程(ステップ1〜7)は
上述した通常の製造工程と同じである。
【0045】ステップ1において、製膜条件設定を行
う。すなわち、本実施例3では、実施例1と同様の光記
録媒体の製造装置で、下部保護層のスパッタ電力を3k
W、Arガス流量を20sccm、製膜時間を7秒とし
初期の膜厚が160nmとなるように条件設定した。こ
のときの屈折率の標準値は2.1とした。但し、屈折率
は波長630nmのレーザ光を照射したときの値であ
る。正常値を2.1±0.1とした。記録層のスパッタ電
力を0.4kW、Arガス流量を20sccm、製膜時
間を5秒とし初期の膜厚が20nmとし、さらに窒素ガ
ス導入量を1.0sccmとなるように条件設定した。
このときの屈折率の標準値は3.9とし、正常値を3.9
±0.1とした。
【0046】上部保護層のスパッタ電力を3kW、Ar
ガス流量を20sccm、製膜時間を5秒とした。反射
放熱層のスパッタ電力を3kW、Arガス流量を20s
ccm、製膜時間を10秒とした。
【0047】以上の製膜条件設定のもとで、基板を投入
し(ステップ2)、下部保護層の製膜(ステップ3)、
記録層の製膜(ステップ4)、上部保護層の製膜(ステ
ップ5)を行う。さらにその上に反射放熱層を製膜し
(ステップS6)、その上に環境保護層を塗布する(ス
テップS7)。
【0048】本実施例では、所定枚数(本実施例では1
0000枚)ごとに、エリプソ評価用ガラス基板を用
い、上部保護層のチャンバー1内で上部保護層の製膜が
完了した後に(ステップ5)、エリプソ測定を行い(ス
テップ31)、記録層の屈折率を求め、正常値との差異
を検出し(ステップ32)、必要に応じて窒素ガス導入
量を算出し(ステップ33)、算出結果に基づいて窒素
ガス導入量を変更した後(ステップ34)、ステップ2
に戻り、以降の基板の製膜を行う。
【0049】本例では、10000枚目に1枚エリプソ
評価用ガラス基板を投入し、下部保護層、記録層、上部
保護層を製膜後に回転検光子型の分光エリプソメータに
より記録層の屈折率を測定した。測定した記録層の屈折
率は3.84であり、標準値3.9との差異は0.06で
あった。正常値は3.9±0.1であり、測定屈折率が正
常値範囲内になるので、記録層の製膜時間にフィードバ
ックせずに製膜を続行した。
【0050】10000枚目ごとに1枚エリプソ評価用
ガラス基板を投入し、同様の評価を行ったところ、20
000枚目に記録層の屈折率が3.78となった。標準
値との差異は0.12なので、記録層の窒素導入量が0.
8sccmとなるように製膜条件を変更させた。また、
40000枚目に記録層の屈折率が3.76となった。
標準値との差異は0.14なので、記録層の窒素導入量
が0.7sccmとなるように製膜条件を変更させた。
【0051】図9は、通常の製造工程により50001
枚製膜したときの記録層の屈折率を比較例3とし、本実
施例3と対比して示した図である。同図によると、50
001枚製膜した時点で、比較例3では、記録層の屈折
率が3.67であるのに対して、本実施例3では、記録
層の屈折率が3.85となり、本実施例3の方が、比較
例3に比べて記録層の屈折率の変動が少ない膜が得ら
れ、結果的に、安定した光記録媒体の製造が行なえるこ
とがわかる。
【0052】(実施例4)以下、本発明の実施例4を、
図10、図11を用いて説明する。図10は、実施例4
の製造工程フローを示す図である。本発明の実施例4も
実施例1と同様に、基本となる製造工程(ステップ1〜
7)は上述した通常の製造工程と同じである。
【0053】ステップ1において、製膜条件設定を行
う。すなわち、本実施例3では、実施例1と同様の光記
録媒体の製造装置で、下部保護層のスパッタ電力を3k
W、Arガス流量を20sccm、製膜時間を10秒と
し初期の膜厚が160nmとなるように条件設定した。
但し、屈折率は波長630nmのレーザ光を照射したと
きの値である。記録層のスパッタ電力を0.4kW、A
rガス流量を20sccm、製膜時間を5秒とし初期の
膜厚が20nmとなるように条件設定した。上部保護層
のスパッタ電力を3kW、Arガス流量を20scc
m、製膜時間を5秒とした。光学的膜厚の面内分布の正
常値をそれぞれ3%以内とした。
【0054】以上の製膜条件設定のもとで、基板を投入
し(ステップ2)、下部保護層の製膜(ステップ3)、
記録層の製膜(ステップ4)、上部保護層の製膜(ステ
ップ5)を行う。さらにその上に反射放熱層を製膜し
(ステップS6)、その上に環境保護層を塗布する(ス
テップS7)。
【0055】本実施例では、所定枚数(本実施例では1
0000枚)ごとに、エリプソ評価用ガラス基板を用
い、上部保護層のチャンバー1内で上部保護層の製膜が
完了した後に(ステップ5)、エリプソ測定を行い(ス
テップ41)、記録層の膜厚分布を求め、正常値との差
異を検出し(ステップ42)、分布補正板移動距離を算
出し(ステップ43)、算出結果に基づいて分布補正板
の移動距離を変更した後(ステップ44)、ステップ2
に戻り、以降の基板の製膜を行う。
【0056】本実施例では、10000枚目に1枚エリ
プソ評価用ガラス基板を投入し、下部保護層、記録層、
上部保護層を製膜後に回転検光子型の分光エリプソメー
タにより下部保護層および記録層の膜厚値および屈折率
の面内分布を測定し、光学的膜厚の面内分布を求めた。
下部保護層の面内均一性は2.5%であった。正常値は
3%以内なので、このときは分布補正板にフィードバッ
クせずに製膜を続行した。
【0057】また、記録層の光学的膜厚の面内均一性は
2.4%であった。正常値は3%以内なので、このとき
は記録層の製膜時間にフィードバックせずに製膜を続行
した。
【0058】10000枚ごとに1枚エリプソ評価用ガ
ラス基板を投入し、同様の評価を行ったところ、200
00枚目に記録層の光学的膜厚の面内均一性が3.5%
となった。このため記録層製膜室の分布補正版を2cm
移動させた。また、40000枚目に記録層の光学的膜
厚の面内均一性が3.4%となった。このため記録層製
膜室の分布補正版をさらに1cm移動させた。
【0059】図11は、通常の製造工程により5000
1枚製膜したときの記録層の膜厚分布と下部保護層の膜
厚分布を比較例4とし、本実施例4と対比して示した図
である。
【0060】同図によると、50001枚製膜した時点
で、比較例4では、記録層の膜厚分布が4であるのに対
して、本実施例4では、記録層の膜厚分布が2.6とな
り、また、比較例4では、下部保護層の膜厚分布が3.
7であるのに対して、本実施例4では、下部保護層の膜
厚分布が2.7となり、本実施例4の方が、比較例4に
比べて記録層および下部保護層の膜厚分布の変動が少な
い膜が得られ、結果的に、安定した光記録媒体の製造が
行なえることがわかる。
【0061】(実施例5)以下、本発明の実施例5を説
明する。本実施例5は、実施例1と同様の光記録媒体の
製造装置および条件で、ガラス基板をAlコートポリカ
基板に置き換えて製膜する実施例である。図12は、こ
のときの試料層構成を示す図である。
【0062】エリプソメータ測定用の基板として、通
常、上記実施例のようにガラス基板を使用しているが、
一般にガラスは高価であり、また製造装置内で破損する
可能性がある。そのためプラスチック基板を用いるのが
好ましい。本実施例では、プラスチック基板の光学的ミ
ラー面上に非透光性の反射層を形成し、その上に各層を
積層するようにした。これにより、基板の複屈折の影響
を受けない試料を作製することができた。
【0063】エリプソ評価用投入基板にガラス基板を使
用していたときは10000枚に1枚投入していたの
を、Alコートポリカ基板に変更し、1000枚に1枚
投入するように変更して製膜した。ガラス基板をAlコ
ートポリカ基板に変更したことにより、10倍の頻度で
チェックし、フィードバックできるようになった。
【0064】図13は、ガラス基板を用いたときとAl
コートポリカ基板を用いた本実施例5とをコスト比較し
た結果を示す図である。本実施例5では、10倍の頻度
でチェックできるようになったにもかかわらず、ガラス
基板を用いた場合の15分の1のコストで行なうことが
できた。
【0065】なお、上記各実施例における光記録媒体の
層構成は、あくまでも例を示したものであって、本発明
は、上記実施例の層構成に限定されるものではなく、光
記録媒体の任意の層構造に適用可能であることはいうま
でもない。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明によれ
ば次のような顕著な効果が得られる。第1に、光記録媒
体を構成する保護層および/または記録層の光学的膜厚
を安定して得ることが可能となる(請求項1)。第2
に、光記録媒体を構成する保護層の屈折率を安定して得
ることが可能となる(請求項2〜3)。第3に、光記録
媒体を構成する記録層の屈折率を安定して得ることが可
能となる(請求項4〜5)。第4に、光記録媒体を構成
する保護層および記録層の面内膜厚分布を安定して得る
ことが可能になる(請求項6)。第5に、Alコートプ
ラスチック基板を用いた試料を用いることにより、従来
のガラス基板を用いたものに比較して大幅にコストの低
減を図ることができ、さらに製造工程中、頻繁に評価を
行なうことが可能となる(請求項7)。以上のように、
保護層の光学定数、記録層の膜厚および光学定数を管理
することができ、光記録媒体の製造を安価にかつ安定し
て行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る光記録媒体の製造方法の各実施例
を実現するための光記録媒体の製造装置の概略構成図で
ある。
【図2】通常のDVD−RW工程フローを示す図であ
る。
【図3】実施例1の工程フローを示す図である。
【図4】実施例1の製膜基本条件を示す図である。
【図5】実施例1の製造工程と通常の製造工程における
光学的膜厚変化を対比して示した図である。
【図6】実施例2の工程フローを示す図である。
【図7】実施例2の製造工程と通常の製造工程における
屈折率変化を対比して示した図である。
【図8】実施例3の工程フローを示す図である。
【図9】実施例3の製造工程と通常の製造工程における
屈折率変化を対比して示した図である。
【図10】実施例4の工程フローを示す図である。
【図11】実施例4の製造工程と通常の製造工程におけ
る膜厚分布変化を対比して示した図である。
【図12】実施例5の試料層構成を示す図である。
【図13】ガラス基板を用いた実施例1とAlコートポ
リカ基板を用いた実施例5とをコスト比較した結果を示
す図である。
【符号の説明】
1:上部保護層のチャンバー、2:ターゲット、3:基
板ホルダー、4:基板、5,5’:検出窓、6:偏光
子、7:光ファイバー、8:光源、9:回転検光子、1
0:エリプソコントローラ、11:計算機、12:電
源、13:ガス供給源、14:ガス供給口、15:排気
口、16:膜厚コントローラ、17:ガス流量コントロ
ーラ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 534 G11B 7/24 534K 534L 534M 535 535C Fターム(参考) 4K029 BA46 BA51 BC06 BD12 CA05 DC39 EA01 5D029 JC05 LA14 LA15 LA17 LC05 5D121 AA01 AA04 EE03 EE17 HH12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも誘電体層または記録層を有す
    る光記録媒体の製造方法において、 測定により該誘電体層および/または記録層の膜厚に関
    するデータ(測定膜厚という)を取得し、該取得した測
    定膜厚と予め定められた光学的膜厚に関するデータ(正
    常膜厚という)とを比較し、該比較の結果に基づいて前
    記誘電体層および/または記録層の製膜条件を変更する
    ことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ZnS−SiO2を含む誘電体保護層を
    有する光記録媒体の製造方法において、 エリプソメトリ測定により該保護層の屈折率に関するデ
    ータ(測定屈折率という)を取得し、該取得した測定屈
    折率と予め定められた屈折率に関するデータ(正常屈折
    率という)とを比較し、該比較の結果「測定屈折率>正
    常屈折率」の場合に、該保護層形成時に酸素ガスを導入
    することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ZnS−SiO2を含む誘電体保護層を
    酸素ガスを導入して形成する光記録媒体の製造方法であ
    って、 エリプソメトリ測定により該保護層の屈折率に関するデ
    ータ(測定屈折率という)を取得し、該取得した測定屈
    折率と予め定められた屈折率に関するデータ(正常屈折
    率という)とを比較し、該比較の結果「測定屈折率>正
    常屈折率」の場合に該保護層形成時に酸素ガス導入量を
    増加させ、「測定屈折率<正常屈折率」の場合に該保護
    層形成時に酸素ガス導入量を減少させることを特徴とす
    る光記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 記録層を有する光記録媒体の製造方法に
    おいて、 エリプソメトリ測定により該記録層の屈折率に関するデ
    ータ(測定屈折率という)を取得し、該測定屈折率と予
    め定められた屈折率に関するデータ(正常屈折率とい
    う)とを比較し、該比較の結果「測定屈折率>正常屈折
    率」の場合に、該記録層形成時に窒素ガスを導入するこ
    とを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 窒素ガスを導入して記録層を形成する光
    記録媒体の製造方法において、 エリプソメトリ測定により該記録層の屈折率に関するデ
    ータ(測定屈折率という)を取得し、該取得した測定屈
    折率と予め定められた屈折率に関するデータ(正常屈折
    率という)とを比較し、該比較の結果「測定屈折率>正
    常屈折率」の場合に該記録層形成時に窒素ガス導入量を
    増加させ、「測定屈折率<正常屈折率」の場合に該記録
    層形成時に窒素ガス導入量を減少させることを特徴とす
    る光記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも誘電体層または記録層とを有
    し、ターゲットの中心軸と光記録媒体の中心軸が概ね一
    致するマグネトロンスパッタ装置を使用する光記録媒体
    の製造方法において、 請求項1〜5のいずれかを用い、エリプソメトリ測定に
    より該誘電体層および/または記録層の膜厚の面内分布
    に関するデータ(測定膜厚分布という)を取得し、該取
    得した測定膜厚分布と予め定められた光学的膜厚分布に
    関するデータ(正常膜厚分布)とを比較し、該比較の結
    果に基づいて、該誘電体層および/または記録層の製膜
    条件を変更することを特徴とする光記録媒体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光
    記録媒体の製造方法において、 プラスチック基板の光学的ミラー面上に形成される非透
    光性の反射膜と、該反射膜上に形成される単膜または積
    層構造の被測定薄膜とを少なくとも有する光学的膜物性
    測定試料を用いることを特徴とする光記録媒体の製造方
    法。
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